JP3697791B2 - 浸漬型膜分離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、精密濾過膜(MF膜)や、限外濾過膜(UF膜)などからなる中空糸膜、平膜、管状膜を有するクロスフロー型の膜モジュールを水中に浸漬し、浸漬した膜モジュールの水深に基づく水頭差や、吸引ポンプの吸引作用で膜を透過した透過水を採水する浸漬型膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、膜モジュール10は、例えば図3に示すように、左右の側部に立つ下端が閉じた集水管12L,12Rの間に透過水流入部を有する膜13を張設し(図3では膜を中空糸膜或いは中空管状膜とし、その多数本を左右の集水管の間に上下方向に多段に張設してある。)、膜の透過水流入部の左右の両端部を左右の集水管の内部に連通した膜エレメント11の複数を前後方向に流路間隙を保って一列に立て並べ、各膜エレメントの左の集水管の上端を左のヘッダー管14L、右の集水管の上端を右のヘッダー管14Rに連結して連通し、左右のヘッダー管の一端に採水管15を接続して構成されている(尚、左右のヘッダー管の他端は閉じている)。
【0003】
そして、図4に示すように、原水が供給される処理槽16の水中にエアリフト筒17を立設し、このエアリフト筒の内部に上記膜モジュール10を収容してその採水管15を処理槽から外に出すと共に、エアリフト筒の内部下方にブロアBから供給される空気を散気する散気装置18を配置した浸漬型膜分離装置は従来から公知である。尚、採水管15は処理槽の水面下で槽壁を貫いて外に出す場合(図4A破線)と、水面上から槽外に出す場合(図4A実線)があり、水面上から槽外に出す場合は採水管の途中に吸引ポンプPを接続する。
【0004】
透過水を採水するにはブロアBを駆動する。これにより散気装置から浮上する気泡のエアリフト作用でエアリフト筒内の膜モジュールを構成する膜エレメントの膜面間の間隙にはクロスフロー上昇流が生じ、このクロスフロー上昇流によって膜面にゲル状の付着物が生じるのを防止しながら、採水管を処理水の水面下から槽外に出した場合は処理槽の水面Wと、水面下の採水管の位置との間の高さの差△Hによって生じる水圧で膜の透過水流入部に膜を透過した透過水を受入れ、集水管、ヘッダー管を経て採水管15から採水することができる。又、採水管を処理槽の水面上から槽外に出した場合は、ブロアBと同時に吸引ポンプPも駆動し、散気装置から浮上する空気のエアリフト作用で膜エレメントの膜面にゲル状の付着物が生じるのを防止しながら、吸引ポンプの吸引力で膜の透過水流入部、集水管、ヘッダー管、採水管の内部に負圧を生じさせ、膜を透過した透過水を吸引ポンプの吸引力によって採水管15から採水することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
エアリフト筒内を上向したクロスフロー上昇流は、エアリフト筒の上端から出ると、エアリフト筒の上端の四方から下向きに流れの向きを変えることによりエアリフト筒の外面と処理槽の内壁との間を下向流し、次いで、エアリフト筒の下端から筒内に入るように流れは上向きに変り、散気装置から散気されて浮上する空気によるクロスフロー上昇流になって処理槽内の水は対流状に循環する。槽内の水の上記循環流によって、エアリフト筒内のクロスフロー上昇流の流速は、図4Bに示すようにエアリフト筒の中心部が高速で、中心部から離れる程、流速は低下する。そして、散気装置から発生する空気の気泡は流速の速い中心部に集って浮上し、エアリフト筒の内壁に近い部分を低速で上昇する流れに含まれる気泡の量は減少する。このようにエアリフト筒内のクロスフロー上昇流に流速の差があり、これに基づいて気泡が偏在する状態で、運転を続けると、気泡が少ない低速のクロスフロー上昇流と接触する膜面の部分にはゲル状の付着物が生じて膜の汚染が進行し、膜の差圧の上昇が早まり、付着物を除去するための薬品洗浄サイクルが短くなり、装置の運転効率は低下する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した問題点を解消するために開発されたもので、水面下に設置される膜モジュールを、上端が水面上に突出し、下端が上記膜モジュールの下面よりも下に位置する包囲壁で、上記膜モジュールの周囲との間に水路を形成することなく囲むと共に、上記膜モジュールの下方の水中に上記膜モジュールの横断面の全面に均等に散気する散気装置を配置し、反応槽の液を上記包囲壁内へ上部から供給することを特徴とする。
また、処理槽内の水面下に設置される膜モジュールを、上端が水面上に突出し、下端が上記膜モジュールの下面よりも下に位置する包囲壁で、上記膜モジュールの周囲との間に水路を形成することなく囲むと共に、上記膜モジュールの下方の水中に上記膜モジュールの横断面の全面に均等に散気する散気装置を配置し、反応槽の液を上記処理槽と上記包囲壁との間へ上部から供給することを特徴とする。
【0007】
【実施例】
図示の実施例において、20は水面下の膜モジュールを、膜モジュールの周囲との間に水路を形成することなく密接して囲む包囲壁で、包囲壁の上端20aは水面W上に突出し、下端は膜モジュールの下面よりも下に位置する。そして、包囲壁20内の膜モジュールの下方にはブロアBから空気が供給される散気装置21が配置してある。この散気装置21は膜モジュールの横断面の全面に均等に散気を行う。
【0008】
図1の実施例は、包囲壁20に底20´を設けて処理槽とし、これを活性汚泥反応槽や、凝集反応槽などの反応槽22の傍に併設し、反応槽が処理した反応液をポンプP1 を有する給水管23によって包囲壁20に上から供給する。そして、包囲壁20の底部と反応槽22の底部は開閉弁Vを有する連絡管24で接続してあり、開閉弁Vは常時は開になっている。これにより、給水管23から供給された反応液は膜モジュールを構成する膜エレメントの間隔を下向流し、その際、膜を透過した透過水は、水面Wと、水面下が包囲壁を貫通した採水管15との間の差△Hで生じる水圧によって採水管から取出される。勿論、採水管を包囲壁の上端から上に突出させて吸引ポンプと接続し、ポンプの吸引力で透過水を採水するようにしてもよい。そして、膜モジュールを下向流で通過した濃縮水は連絡管24で反応槽22に戻される。散気装置21から噴出した空気は膜モジュールを構成する膜エレメントの間隔を均等に上昇して均等に膜面と接触し、その剪断力で膜面に付着物が付着するのを防止し、水面に浮上する。
【0009】
膜モジュールを洗浄する際は連絡管24の開閉弁Vを閉じ、ポンプP1 の運転を停める。ポンプP1 は反応槽内に生じた余剰汚泥の排出にも利用する。このため、給水管23の途中に排泥管25を分岐して接続し、給水管23と、排泥管25には分岐位置の下流に夫々開閉弁を設け、包囲壁20に反応液を供給するときは排泥管の弁を閉にし、余剰汚泥を排出する際は給水管の弁を閉にする。
【0011】
図2の実施例は、原水が供給される処理槽26中に、水面上に突出した包囲壁20を立設した場合を示す。包囲壁20内には膜モジュール10の周面を密接させて収容してあり、包囲壁の下端は膜モジュールの下面から下に位置し、且つ処理槽26の底から上に離れている。膜モジュールの下方の、包囲壁の内部に前述の散気装置21が設けてある。従って、散気装置21から噴出した気泡は包囲壁で密接に囲まれた膜モジュールの膜エレメントの間隔を均等に上昇する。これにより処理槽に供給された原水は包囲壁内に下から浸入して膜エレメントの間隔を上向流し、その際、膜を透過した透過水は包囲壁から上に突出する採水管15に接続した吸引ポンプPの吸引力で採水管から採水される。勿論、採水管を水面下で包囲壁、処理槽を貫通させ、水圧で採水管から採水するようにしてもよい。そして、膜エレメントの間隔を均等に上昇する気泡は膜面に均等に接触し、その剪断力で膜面に付着物が付着するのを防止する。
【0012】
この実施例の場合、包囲壁内の液は濃縮されることになるが、包囲壁の下方の水に拡散されるため、包囲壁の外の水と濃度はほゞ一定に保たれる。必要に応じ、処理槽の底部に、ポンプを有する排水管27を接続し、間欠的に濃縮水を排出するようにしてもよい。
【0013】
図示の実施例では処理槽26の中に、膜モジュールを収容した包囲壁を2基設置したが、包囲壁の設置数、処理槽の大きさは被処理水(原水)の水量に応じて定めればよく、包囲壁の設置数は1基でも、3基或いはそれ以上であってもよい。
【0014】
【発明の効果】
この発明では、上述したように、膜モジュールの下方に配置された散気装置は、膜モジュールの横断面の全面に空気を噴出し、その気泡は包囲壁の内部を上向し、膜モジュールの膜面に均等に接触しながら包囲壁で囲まれた水面に浮上する。従って、膜モジュールの膜面に部分的な汚染が生じないため、薬品洗浄サイクルは著しく長くなり、装置の運転効率は著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による浸漬型膜分離装置の一実施例の断面図である。
【図2】本発明による浸漬型膜分離装置の他の一実施例の断面図である。
【図3】膜モジュールの概略を示す斜視図である。
【図4】(A)は従来の浸漬型膜分離装置の断面図である。
(B)は従来の浸漬型膜分離装置の汚染発生状況を示す説明図である。
【符号の説明】
10 膜モジュール
11 膜エレメント
15 採水管
20 包囲壁
21 散気装置
Claims (3)
- 水面下に設置される膜モジュールを、上端が水面上に突出し、下端が上記膜モジュールの下面よりも下に位置する包囲壁で、上記膜モジュールの周囲との間に水路を形成することなく囲むと共に、上記膜モジュールの下方の水中に上記膜モジュールの横断面の全面に均等に散気する散気装置を配置し、反応槽の液を上記包囲壁内へ上部から供給することを特徴とする浸漬型膜分離装置。
- 処理槽内の水面下に設置される膜モジュールを、上端が水面上に突出し、下端が上記膜モジュールの下面よりも下に位置する包囲壁で、上記膜モジュールの周囲との間に水路を形成することなく囲むと共に、上記膜モジュールの下方の水中に上記膜モジュールの横断面の全面に均等に散気する散気装置を配置し、反応槽の液を上記処理槽と上記包囲壁との間へ上部から供給することを特徴とする浸漬型膜分離装置。
- 請求項1または請求項2に記載の浸漬型膜分離装置において、上記膜モジュールの膜を、中空糸膜或いは中空管状膜にしたことを特徴とする浸漬型膜分離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25849596A JP3697791B2 (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 浸漬型膜分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25849596A JP3697791B2 (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 浸漬型膜分離装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1099856A JPH1099856A (ja) | 1998-04-21 |
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Family
ID=17321009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25849596A Expired - Fee Related JP3697791B2 (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 浸漬型膜分離装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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KR100500339B1 (ko) * | 1997-12-05 | 2005-07-11 | 미쯔비시 레이온 가부시끼가이샤 | 수처리 장치 및 수처리 방법 |
-
1996
- 1996-09-30 JP JP25849596A patent/JP3697791B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1099856A (ja) | 1998-04-21 |
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