JPH09475A - 着座検出装置 - Google Patents

着座検出装置

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Publication number
JPH09475A
JPH09475A JP15335895A JP15335895A JPH09475A JP H09475 A JPH09475 A JP H09475A JP 15335895 A JP15335895 A JP 15335895A JP 15335895 A JP15335895 A JP 15335895A JP H09475 A JPH09475 A JP H09475A
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JP
Japan
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reference value
sensing signal
detection device
sitting
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Application number
JP15335895A
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English (en)
Inventor
Noboru Ito
昇 伊藤
Naoki Ametani
直樹 飴谷
Toshinao Haraguchi
俊尚 原口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 着座と離座の判定に用いる基準値を適宜変化
させることにより、着座と離座を正確に検出できる着座
検出装置を提供する。 【構成】 感知信号を出力する近接センサ2と、基準値
設定手段3と、感知信号と基準値とを比較して着座と離
座を検出するデータ処理手段6とを備えた着座検出装置
1において、基準値設定手段3は、着座時の感知信号の
値と離座時の感知信号の値とに基づいて基準値を再設定
することを特徴とする着座検出装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着座検出装置に係り、
特に着座時の近接センサが出力する感知信号の値と離座
時の近接センサが出力する感知信号の値とに基づいて、
着座の有無の判定に用いる基準値を適宜変化させること
により、着座と離座の誤検出を防止し、着座と離座を正
確に検出できるようにした着座検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の着座検出装置には、図5で示した
ように、近接センサ2が出力した感知信号2aをA/D
変換器3に供給し、A/D変換された感知信号3dの値
と基準値設定手段5からの基準値とをデータ処理手段6
にて比較して、着座と離座を検出するものがあった。図
5は従来の着座検出装置の構成図であり、1は着座検出
装置、2は近接センサ、3はA/D変換器、5は基準値
設定手段、6はデータ処理手段を表す。ここで、近接セ
ンサ2は、人体の座席への近接程度に応じて変化する感
知信号2aを出力するセンサである。基準値設定手段5
は、基準値を設定して、基準値を示す信号5aを出力す
る手段である。データ処理手段6は、感知信号の値を基
準値と比較して着座と離座を検出し、検出結果を示す検
出信号を出力する手段である。この基準値を変化させる
着座検出装置としては、例えば、以下に示すものがあっ
た。
【0003】特開平5−291924号公報にて開示さ
れた着座検出装置のように、着座と離座の判定に用いる
1つの基準値を高低2段階に設定可能とし、着座の検出
前は低感度側に設定し、着座の検出後は高感度側に設定
するものがあった。また、上記公報にて開示されている
ように、人体の便座への近接程度に応じて変化する感知
信号(例えば、パルス電流からなる感知信号)を利用し
て、着座検出装置の電源投入時における感知信号の波高
値に基づいて求めた基準値を記憶し、この基準値と以降
の感知信号の波高値とを比較して、着座と離座を検出す
るものがあった。
【0004】また、感知信号の値に基づいて基準値を変
化させる着座検出装置としては、特開平5−12327
1号公報にて開示されているように、その感知信号の所
定時間毎の変化分を検出して、この変化分が予め設定さ
れた閾値(または、感知信号の値に応じて設定された閾
値)を超える場合に着座と離座を検出するものがあっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電源投入時に
おける感知信号の波高値に基づいて基準値を求めると、
離座時に電源投入された場合と、着座時に電源投入され
た場合とでは、基準値が異なることになる。従って、か
かるいずれかの場合において、この基準値の差により、
着座と離座を誤検出することがありうる。
【0006】また、基準値を上記の感知信号に基づいて
変化させる場合は、少なくとも人体の着座動作または離
座動作にかかる時間程度は、その感知信号の値が安定し
ていることが必要であると解される。感知信号の値に即
座に追従して基準値を変化させた場合は、例えば、着座
寸前の感知信号の値に基づいて基準値が設定されると、
着座を検出できないことがありうるからである。人体の
着座動作または離座動作にも応じて、上記の感知信号の
値が変化することがあるからである。なお、人体の着座
動作または離座動作にかかる時間とは、若者などの動作
の比較的機敏な人で5秒から10秒程度、老人などの動
作の比較的緩慢な人で15秒から20秒程度、または2
5秒程度である。従って、20秒程度とおける。
【0007】図7に、着座検出装置の2つの基準値を感
知信号に基づいて変化させた場合の、基準値と感知信号
の一例の説明図を示す。図7の縦軸はデータを表し、こ
のデータとは近接センサが出力した感知信号の値、また
は、その感知信号の値をA/D変換器によりアナログ値
からデジタル値に変換した値をいう。基準値1は、離座
時の感知信号の値に基づいて設定されており、基準値2
は着座時の感知信号の値に基づいて設定されている。基
準値2は、着座時の安定したデータに基づいて、値が再
設定されている。
【0008】一方、着座と離座の判定に用いる基準値を
固定した場合は、電子部品等の経時変化や便座周囲の温
度湿度等により離座時の感知信号の波高値が変化する
と、それにつれて着座時の感知信号の波高値も変化し
て、着座を検出できない場合がありうる。また、着座時
の感知信号の値は座席で人体が多少動いただけで変動す
ることがあり、特に基準値付近で着座を検出した場合に
は、この値の変動によって離座を検出することがあると
いう課題がある。図6に、着座検出装置の単一の基準値
を固定した場合の、基準値と感知信号の一例の説明図を
示す。特に、基準値付近で着座を検出した場合の、座席
における人体の移動の影響を示したものである。
【0009】ところで、アナログ信号を出力するアナロ
グ型の近接センサには、投光素子から赤外線を投光し、
人体で反射された赤外線を受光素子で検出する光電セン
サがある。しかし、この方式では、皮膚の色や衣服の色
によって反射光の強度が異なることがあるので、人体の
位置を正確に推定するのは困難である。また、アナログ
型の他の近接センサには、加圧導電ゴムを便座クッショ
ンに装着し、着座時の加重により電気抵抗を変化させる
加圧導電ゴム方式等がある。しかし、便器の寸法のバラ
ツキや座り方等によって検知レベルが変化することがあ
るという難点がある。
【0010】一方、アナログ型の近接センサには、離間
して配置した一対の電極に対して人体が近接すると電極
間の静電容量が変化することを利用し、これに応じて変
化する感知信号を出力する静電容量式近接センサがあ
る。この静電容量式近接センサは、可動部がないので当
該近接センサを取り付けた部分がガタつくことがなく、
また、他の方式の近接センサに比べて寿命が長いという
利点がある。
【0011】しかし、他の近接センサに比べて、微小な
静電容量の変化を検出して人体の近接程度を感知信号に
表すものゆえ、電磁波等のノイズの影響を受けたり、便
座周辺の温度、湿度、気圧等の変化や電子部品の経時変
化の影響を受けたりすることがある。また、この静電容
量式近接センサに用いる電極は、人体の着座動作または
離座動作を最も効果的に検出できる位置に取り付ける必
要がある。
【0012】暖房のない普通便座の場合は、特に冬季で
は、人体が離座するとそれに伴って便座温度も変化す
る。従って、静電容量式近接センサに用いる電極を普通
便座に取り付けた場合は便座の温度変化によりその電極
に関する静電容量が変化し、それに伴って静電容量式近
接センサが出力する感知信号の値も変化する。よって、
暖房のない普通便座の場合は、この感知信号の値が安定
するに至るまでの間、感知信号の値に基づいた新しい基
準値を再設定できないという難点がある。
【0013】本発明の着座検出装置は、上記した従来技
術の課題を解決するためになされたものであって、第1
の目的は、着座時の近接センサが出力する感知信号の値
と離座時の近接センサが出力する感知信号の値とに基づ
いて、着座の有無の判定に用いる基準値を適宜変化させ
ることにより、着座と離座の誤検出を防止し、着座と離
座を正確に検出できるようにすることにある。
【0014】また、第2の目的は、人体の着座動作また
は離座動作にかかる時間よりも長い時間(例えば、30
秒程度)にわたり感知信号の値の変化がしきい値以下と
なる場合は、その感知信号の値に基づいて基準値を再設
定することにより、安定した感知信号の値に基づいて基
準値を設定することにある。
【0015】また、第3の目的は、基準値設定手段は、
記憶手段に記憶された電源中断前の基準値に基づいて、
着座検出装置の電源投入時の基準値を設定することによ
り、電源中断前の基準値を利用して電源中断後の着座と
離座を判定することにある。
【0016】更に、第4の目的は、着座検出装置の電源
中断期間が人体の着座動作または離座動作にかかる時間
よりも短い場合(例えば、5秒、10秒程度)あるいは
略同一の場合(例えば、20秒程度)には、記憶手段に
記憶された電源中断前の基準値を、着座検出装置の電源
投入時の基準値に設定することにより、電源中断期間が
短ければ電源中断前の基準値をそのまま用いて電源中断
後の着座と離座を判定することにある。
【0017】また、第5の目的は、座席は便座とし、前
記近接センサは、前記便座に取り付けられた一方の電極
と離して配置された他方の電極の間の静電容量に応じて
変化する感知信号を出力する静電容量式近接センサとす
ることにより、着座検出装置の寿命を長くするととも
に、人体の着座動作または離座動作にかかる時間よりも
長い時間にわたり安定した感知信号の値に基づいて基準
値を設定することで、ノイズや周囲温度等による影響を
小さくして、着座と離座を検出する信頼性を上げること
にある。
【0018】更に、第6の目的は、便座に取り付けられ
た一方の電極を便座暖房用ヒータ線とすることにより、
静電容量式近接センサに用いる電極と便座暖房用ヒータ
線とを兼用するとともに、人体が離座しても便座の温度
を略一定とし安定させることで、静電容量式近接センサ
が出力する感知信号をすばやく安定させ、感知信号の値
に基づいた基準値をすばやく設定して、着座と離座を検
出する信頼性をいっそう上げることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る着座検出
装置では、基準値設定手段は、着座時の感知信号の値と
離座時の感知信号の値とに基づいて基準値を再設定する
ことを特徴とする。
【0020】請求項2に係る着座検出装置では、基準値
設定手段は、人体の着座動作または離座動作にかかる時
間よりも長い時間にわたり感知信号の値の変化がしきい
値以下となる場合に、感知信号の値に基づいて基準値を
再設定することを特徴とする。
【0021】請求項3に係る着座検出装置では、基準値
設定手段は基準値を記憶する記憶手段を備え、記憶手段
に記憶された電源中断前の基準値に基づいて、着座検出
装置の電源投入時の基準値を設定することを特徴とす
る。
【0022】請求項4に係る着座検出装置では、基準値
設定手段は、着座検出装置の電源中断期間が人体の着座
動作または離座動作にかかる時間よりも短い場合あるい
は略同一の場合には、記憶手段に記憶された電源中断前
の基準値を、着座検出装置の電源投入時の基準値に設定
することを特徴とする。
【0023】請求項5に係る着座検出装置では、座席は
便座とし、前記近接センサは、前記便座に取り付けられ
た一方の電極と離して配置された他方の電極の間の静電
容量に応じて変化する感知信号を出力する静電容量式近
接センサとすることを特徴とする。
【0024】請求項6に係る着座検出装置では、便座に
取り付けられた一方の電極は便座暖房用ヒータ線からな
ることを特徴とする。
【0025】
【作用】請求項1に係る着座検出装置では、基準値設定
手段は、着座時の感知信号の値と離座時の感知信号の値
とに基づいて基準値を再設定する。これにより、離座時
の感知信号の値のみに基づいて1つの基準値を再設定す
る場合よりも、座席とその使用者に対してより密接した
基準値とすることができる。また、大人や子供などのよ
うに体格の異なる人が同じ座席を使用した場合にも、そ
れに応じた基準値を着座時に再設定することができ、基
準値を適宜変化させることができる。体格が異なると、
近接センサの出力する感知信号の値が異なる場合がある
からである。
【0026】請求項2に係る着座検出装置では、基準値
設定手段は、人体の着座動作または離座動作にかかる時
間よりも長い時間(例えば、30秒程度)にわたり感知
信号の値の変化がしきい値以下となる場合に、その感知
信号の値に基づいて基準値を再設定する。これにより、
着座または離座の期間中に感知信号の値が変化しても、
その値が安定すれば、それに伴い基準値を適宜変化させ
ることができる。
【0027】請求項3に係る着座検出装置では、基準値
設定手段は基準値を記憶する記憶手段を備え、記憶手段
に記憶された電源中断前の基準値に基づいて、着座検出
装置の電源投入時の基準値を設定する。これにより、電
源中断前の基準値を利用して電源中断後の着座と離座を
判定することができる。なお、請求項2により、電源中
断前の基準値は、感知信号の値が変化してもその値が安
定すれば、それに伴い適宜変化するものである。
【0028】請求項4に係る着座検出装置では、基準値
設定手段は、着座検出装置の電源中断期間が人体の着座
動作または離座動作にかかる時間よりも短い場合(例え
ば、5秒、10秒程度)あるいは略同一の場合(例え
ば、20秒程度)には、記憶手段に記憶された電源中断
前の基準値を、着座検出装置の電源投入時の基準値に設
定する。これにより、電源中断期間が短ければ電源中断
前の基準値をそのまま用いて電源中断後の着座と離座を
判定することができる。
【0029】請求項5に係る着座検出装置では、座席は
便座とする。また、近接センサは、便座に取り付けられ
た一方の電極と離して配置された他方の電極の間の静電
容量に応じて変化する感知信号を出力する静電容量式近
接センサとする。これにより、人体が便座に近づいたと
きは、便座に取り付けられた電極に関する静電容量が変
化し、これに応じて変化する感知信号を近接センサは出
力することができる。また、静電容量式近接センサが電
磁波等のノイズの影響や便座周辺の温度変化等の影響を
受けても、人体の着座動作または離座動作にかかる時間
よりも長い時間(例えば、30秒程度)にわたり安定し
た感知信号の値に基づいて基準値を設定することで、ノ
イズや周囲温度等の影響を小さくすることができる。更
に、静電容量式近接センサは寿命が長いので、これを用
いる着座検出装置の寿命を長くすることができる。
【0030】請求項6に係る着座検出装置では、便座に
取り付けられた一方の電極は便座暖房用ヒータ線からな
る。これにより、静電容量式近接センサに用いる電極と
便座暖房用ヒータ線を兼用することができ、また、便座
を適度に暖めることができる。更に、人体が離座しても
便座の温度は略一定に保たれるので、便座の温度変化に
よる感知信号の変動は小さくなり、この分だけ感知信号
に基づく基準値をすばやく得ることができ、着座と離座
を検出する信頼性をいっそう上げることができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
説明する。図1は、本発明に係る着座検出装置の一実施
例の構成図である。
【0032】図1の着座検出装置1は、近接センサ2
と、A/D変換器3と、離座時の値の記憶手段7と、着
座時の値の記憶手段8と、基準値設定手段5と、データ
処理手段6とを備えている。
【0033】近接センサ2は、人体の座席への近接程度
に応じて変化する感知信号2aを出力する。このアナロ
グ値からなる感知信号2aは、A/D変換器3に送られ
る。
【0034】A/D変換器3は、感知信号をアナログ値
からデジタル値に変換して出力する。このデジタル値か
らなる感知信号3dは、離座時の値の記憶手段7と、着
座時の値の記憶手段8と、データ処理手段6とに送られ
る。
【0035】離座時の値の記憶手段7は、離座時の感知
信号3dの値を記憶し、その値を信号7aにより基準値
設定手段5に送る。着座時の値の記憶手段8は、着座時
の感知信号3dの値を記憶し、その値を信号8aにより
基準値設定手段5に送る。
【0036】基準値設定手段5は、信号7aと信号8a
を受け取り、離座時の感知信号3dの値と着座時の感知
信号3dの値とに基づいて基準値を設定する。この基準
値は信号5aによりデータ処理手段6に送られる。
【0037】データ処理手段6は、デジタル値からなる
感知信号3dと基準値設定手段5が設定した基準値とを
比較して着座と離座を検出し、その検出結果を表す検出
信号を出力する。また、着座と離座の検出結果を示す信
号6aを、離座時の値の記憶手段7と、着座時の値の記
憶手段8に送る。
【0038】図2は、図1の離座時の値の記憶手段7
と、着座時の値の記憶手段8と、基準値設定手段5と、
データ処理手段6とを、マイクロコンピュータ(マイコ
ン)で構成した場合のフローチャートの一例である。す
なわち、マイコンで信号処理される過程を示したもので
ある。
【0039】この着座検出装置は、2つの基準値を設定
する基準値設定手段5を備え、基準値設定手段5は、着
座時の感知信号の値と離座時の感知信号の値とに基づい
て2つの基準値を再設定する。基準値設定手段5は、人
体の着座動作または離座動作にかかる時間よりも長い時
間にわたり感知信号の値の変化がしきい値W以下となる
場合に、感知信号の値に基づいて2つの基準値を再設定
することを特徴とする。
【0040】着座検出装置1が電源投入されてその電源
がONされると、ステップF1に進み、タイマTを0に
リセットしてカウントアップさせ、基準値1と基準値2
をそれぞれ初期設定値K1と初期設定値K2に設定し、
A/D変換器3から出力された感知信号3dの値をデー
タとして読み込む(初回データ取込み)。具体的には、
タイマTは1秒ごとに1ずつ値が増加するものを使用
し、このタイマTをリセットしてカウントアップさせ
る。基準値1は、レジスタCに書き込み保持し、このレ
ジスタCに初期設定値K1を書き込む。基準値2は、レ
ジスタDに書き込み保持し、このレジスタDに初期設定
値K2を書き込む。感知信号3dの値は、データとして
レジスタAに書き込み保持する。なお、レジスタAの書
込みから0.5秒後にレジスタAの値をレジスタBに書
き込む。
【0041】次に、ステップF2に進み、再び感知信号
3dの値をデータとして読み込む。具体的には、レジス
タAへの書込みから1秒後に、当該時の感知信号3dの
値を再びレジスタAに書き込み保持する。ここでは、感
知信号3dの値を抽出するサンプリングタイムSTは1
秒としている。
【0042】次に、ステップF3に進み、ステップF2
で読み込んだ今回のデータと基準値1とを比較する。具
体的には、レジスタAの値とレジスタCの値を比較す
る。
【0043】このデータが基準値1以上の場合は、ステ
ップF4に進み、着座を検出する。このデータが基準値
1より小さい場合は、ステップF5に進み、このデータ
と基準値2とを比較する。具体的には、レジスタAの値
とレジスタDの値を比較する。
【0044】このデータが基準値2以上の場合は、ステ
ップF4に進み、着座を検出する。このデータが基準値
2より小さい場合は、ステップF6に進み、離座を検出
する。
【0045】ステップF4で着座を検出した場合は、ス
テップF7に進み、前回のデータと今回のデータを比較
する。具体的には、今回のデータであるレジスタAの値
と、前回のデータである(レジスタAへの書込みから
0.5秒以内の)レジスタBの値を比較する。
【0046】前回のデータと今回のデータの差の絶対値
がしきい値Wより大きい場合は、ステップF8に進み、
タイマTを0にリセットしてカウントアップさせ、ステ
ップF15をスルー(通過)してステップF2に戻る。
【0047】前回のデータと今回のデータの差の絶対値
がしきい値W以下の場合は、ステップF9に進み、タイ
マTの値と人体の着座動作または離座動作にかかる時間
の値Lとを比較する。なお、このしきい値Wと値Lを微
調整する調整手段を設けてもよい。予め設定した値に固
定するものであってもよい。
【0048】タイマTの値が値L以下の場合は、ステッ
プF15をスルーしてステップF2に戻る。タイマTの
値が値Lよりも大きい場合は、ステップF10に進み、
タイマTを0にリセットしてカウントアップさせ、基準
値2に新しい基準値Z2を再設定し、ステップF15を
スルーしてステップF2に戻る。具体的には、前回のデ
ータであるレジスタBの値または今回のデータであるレ
ジスタAの値に基づいて、種々の演算を経て新しい基準
値Z2が算出され、初期設定値K2から基準値Z2にレ
ジスタDは書き換えられる。なお、今回のデータである
レジスタAのみの値に基づいて、種々の演算を経て新し
い基準値Z2を算出し、初期設定値K2から基準値Z2
にレジスタDを書き換えてもよい。
【0049】ステップF6で離座を検出した場合は、ス
テップF11に進み、前回のデータと今回のデータを比
較する。具体的には、今回のデータであるレジスタAの
値と、前回のデータである(レジスタAへの書込みから
0.5秒以内の)レジスタBの値を比較する。
【0050】前回のデータと今回のデータの差の絶対値
がしきい値Wより大きい場合は、ステップF12に進
み、タイマTを0にリセットしてカウントアップさせ、
ステップF15をスルーしてステップF2に戻る。
【0051】前回のデータと今回のデータの差の絶対値
がしきい値W以下の場合は、ステップF13に進み、タ
イマTの値と人体の着座動作または離座動作にかかる時
間の値Lとを比較する。なお、このしきい値Wと値Lを
微調整する調整手段を設けてもよい。例えば、値Lが1
8秒に設定されていた場合に、座席を動作の比較的機敏
な人のみが使う場所では、値Lを15秒に微調整しても
よいし、座席を動作の比較的緩慢な人のみが使う場所で
は、値Lを20秒または25秒に微調整してもよい。ス
テップF7でも同様である。しきい値Wと値Lは、予め
設定した値に固定するものであってもよい。
【0052】タイマTの値が値L以下の場合は、ステッ
プF15をスルーしてステップF2に戻る。タイマTの
値が値Lよりも大きい場合はステップF14に進み、タ
イマTを0にリセットしてカウントアップさせ、基準値
1に新しい基準値Z1を再設定し、ステップF15をス
ルーしてステップF2に戻る。具体的には、前回のデー
タであるレジスタBの値または今回のデータであるレジ
スタAの値に基づいて、種々の演算を経て新しい基準値
Z1が算出され、初期設定値K1から基準値Z1にレジ
スタCは書き換えられる。なお、今回のデータであるレ
ジスタAのみの値に基づいて、種々の演算を経て新しい
基準値Z1を算出し、初期設定値K1から基準値Z1に
レジスタCを書き換えてもよい。
【0053】基準値Z1は、例えば、基準値Z1=(今
回のデータ)×1.5としてもよいし、また、基準値Z
1=(今回のデータ)+5などとしてもよい。基準値Z
2は、例えば、基準値Z2=(今回のデータ)÷1.5
としてもよいし、また、基準値Z2=(今回のデータ)
−5などとしてもよい。基準値Z1、Z2等の基準値の
大体の目安としては、例えば、本発明に係る着座検出装
置を洋式便器に使用する場合は、離座時の安定状態の感
知信号の値よりも大きい値とし、、着座時で両腿が便座
に接触した安定状態の感知信号の値よりも小さい値と
し、着座時で片腿が便座に接触した状態の感知信号の値
よりも小さい値とすればよい。また、この(今回のデー
タ)の各々に対応する値を予めメモリまたはテーブルに
入力しておき、それに対応する値を基準値Z1または基
準値Z2としてもよい。
【0054】なお、ステップF15は便宜上設けたもの
であり、図2では信号を単に通過させる機能を有するも
のである。また、本フローチャートのループについて
は、0.5秒以降かつ(サンプリングタイムSTであ
る)1秒以内に再びステップF2に戻ることとする。
【0055】図3は、請求項3または請求項4に記載し
た着座検出装置において、図1の離座時の値の記憶手段
7と着座時の値の記憶手段8と基準値設定手段5とデー
タ処理手段6とを、マイクロコンピュータ(マイコン)
で構成した場合のフローチャートの一例である。すなわ
ち、マイコンで信号処理される過程を示したものであ
る。
【0056】この着座検出装置は、着座検出装置のある
程度の電源中断期間においても正常動作するタイマTT
と記憶手段であるメモリMMを備えている。前記のある
程度の電源中断期間を超える場合は、タイマTTは人体
の着座動作または離座動作にかかる時間の値Lよりも大
きい値に、電源投入時に初期設定されるものとする。な
お、タイマTTとメモリMMが正常動作する、前記のあ
る程度の電源中断期間とは、値Lよりも長いものとす
る。
【0057】着座検出装置が電源切断されると、ステッ
プF0に進み、タイマTTは0にリセットされカウント
アップを始める。その後に電源投入されると、ステップ
F1aに進み、タイマTTの値と値Lを比較する。
【0058】タイマTTの値が値Lよりも大きい場合
は、ステップF1bに進み、基準値1を初期設定値K1
とし、基準値2を初期設定値K2とする。タイマTTの
値が値L以下の場合は、ステップF1cに進み、メモリ
MMに記憶されている値M1を基準値1とし、メモリM
Mに記憶されている値M2を基準値2とする。この値M
1と値M2は、電源中断前の基準値1と基準値2であ
る。具体的には、初期設定値K1、K2またはメモリM
Mに記憶されている値M1、M2をレジスタC、Dに書
き込み保持する。
【0059】次に、ステップF1dに進み、タイマTを
0にリセットしてカウントアップさせ、A/D変換器3
から出力された感知信号3dの値をデータとして読み込
む(初回データ取込み)。具体的には、タイマTは1秒
ごとに1ずつ値が増加するものを使用し、このタイマT
をリセットしてカウントアップさせる。感知信号3dの
値は、レジスタAに書き込み、保持する。なお、レジス
タAへの書込みから0.5秒後にレジスタAの値をレジ
スタBに書き込む。
【0060】次に、ステップF2aに進み、再び感知信
号3dの値をデータとして読み込む。また、メモリMM
に当該時の基準値1と基準値2を書き込む。具体的に
は、レジスタAへの書込みから1秒後に、当該時の感知
信号3dの値を再びレジスタAに書き込み保持する。ま
た、メモリMMにレジスタCとレジスタDの値を書き込
み、値M1と値M2として記憶させる。
【0061】次に、ステップF3に進む。このステップ
F3以降は、図2に記載されている通りである。そし
て、ステップF15の後はステップF2aに戻る。
【0062】なお、ステップF1cでは、メモリMMに
記憶された値M1と値M2に基づいて求めた値を基準値
1と基準値2に設定してもよい。例えば、初期設定値K
1と値M1との中央値を基準値1に設定し、初期設定値
K2と値M2との中央値を基準値2に設定してもよい。
また、2つの基準値に代えて、3つ以上の基準値を設定
してもよい。
【0063】また、基準値を1つにして、人体の着座動
作または離座動作にかかる時間よりも長い時間にわたり
感知信号の値の変動がしきい値W以下の状態、すなわち
安定状態にある離座時と着座時の感知信号の値の両方に
基づいて基準値を設定してもよい。例えば、{(着座時
の感知信号の値)−(離座時の感知信号の値)}÷3+
(離座時の感知信号の値)という演算から得られる値を
基準値としてもよい。このようにすれば、着座時の感知
信号の値と離座時の感知信号の値との中間に基準値を設
定できる。(着座時の感知信号の値)と(離座時の感知
信号の値)の各々に対応する値を予めメモリまたはテー
ブルに入力しておき、その対応する値を基準値としても
よい。
【0064】図4は、サンプリングタイムSTとしきい
値Wの設定幅の一例の説明図を表す。図4の縦軸は、デ
ータ差を表す。データ差とは、近接センサ2から出力さ
れた感知信号2aの値の差、または、A/D変換器3か
ら出力された感知信号3dの値の差をいう。
【0065】しきい値Wの下限としては、例えば、各サ
ンプリングタイムに対する、座席の周囲温度の変動によ
るデータの変動幅の最大値とする。図4の中で、T3特
性は、座席の周囲温度の変動によるデータの変動幅の最
大値を表す。
【0066】しきい値Wの上限としては、例えば、各サ
ンプリングタイムに対する、着座動作または離座動作に
よるデータの変動幅の最大値とする。図4の中で、T2
特性は、着座動作または離座動作によるデータの変動幅
の最大値を表す。
【0067】しきい値Wは、サンプリングタイムに応じ
て、この上限と下限の中間の値(T1特性)に設定する
ものである。
【0068】図8は、本発明に係る着座検出装置を備え
た衛生洗浄装置(例えば、ビデ装置)の外観斜視図であ
る。図8は、トイレ10の床面に設置されたロータンク
式の洋式便器12に衛生洗浄装置18を装着した例を示
したものである。
【0069】符号14は便器洗浄水を貯溜しておくロー
タンク(シスターン)である。衛生洗浄装置18のハウ
ジング20に設けられた伸縮式のノズル16から洗浄水
を噴射させることで、使用者は股間を洗浄できる。衛生
洗浄装置18の操作部22は、ハウジング20の上面に
設けられている。ハウジング20は温水タンク24、脱
臭装置26、図示しない温風乾燥装置等を備える。ま
た、ハウジング20は衛生洗浄装置18の制御装置42
や着座検出装置46を構成する電子部品を収容してい
る。更に、ハウジング20には便座28と便蓋30とが
それぞれ回動可能に装着されている。
【0070】図9は、便座の平面図である。図10は、
図9の着座部のA−A間における断面図である。図10
に示すように、便座28は耐衝撃性樹脂からなる上部半
体28Aと下部半体28Bとを高周波溶着によって接合
することで中空構造としている。上部半体28Aの裏面
に、便座28を温めるために被覆したヒータ線32を配
設している。発生した熱を便座28の着座面へ効率良く
伝えるために、ヒータ線32はアルミニウム粘着テープ
等の伝熱テープ34を用いて便座裏面に貼り付けてい
る。
【0071】便座28の内部に、ヒータ通電遮断手段で
ある温度ヒューズFと、便座暖房温度センサである感熱
性抵抗素子Sを伝熱テープ34に当接させて配置した例
を示したが、例えば下部半体28Bに開口部28Cを設
けてこの開口部28Cから温度ヒューズFならびに感熱
性抵抗素子Sを便座28の内部に挿入する構造としても
よい。
【0072】図9に示すように、点線で表されたヒータ
線32は、便座28の着座面のほぼ全域に亘って蛇行さ
せて配置している。このヒータ線32は、静電容量式近
接センサ48の電極としても利用される。
【0073】ヒータ線32の一端側32Aは、コード3
3を介して接続コネクタ33Cへ結線している。ヒータ
線32の他端側32Bは、温度ヒューズFならびにコー
ド33を介して接続コネクタ33Cへ結線している。感
熱性抵抗素子Sもコード33を介して接続コネクタ33
Cへ結線している。
【0074】符号37は温度ヒューズFならびに感熱性
抵抗素子Sを接続するためのリード線である。このリー
ド線37は、ヒータ線32との区別を明確にするため実
線で示している。符号33A,33Bはコードブッシュ
(コード止め)である。
【0075】図11は、本発明に係る着座検出装置を備
えた衛生洗浄装置の一実施例について、その制御系のブ
ロック構成図を示したものである。この着座検出装置4
6は、静電容量式近接センサ48と制御部49とからな
る。静電容量式近接センサ48は、発振回路50と、共
振回路52と、検波平滑回路54と、温度ヒューズFと
を備える。符号VCは直流電源である。検波平滑回路5
4は、ダイオード72と平滑コンデンサ74からなる。
【0076】制御部49は、マイクロコンピュータを利
用して構成した制御装置42と、静電容量式近接センサ
48の出力電圧信号48aならびに感熱性抵抗素子Sで
検出した便座28の温度に係る電圧信号Saをそれに対
応するデジタル信号へ変換し制御装置42へ供給するA
/D変換器43と、各種の操作入力ならびに各種の設定
を行なうための操作部22と、洗浄水の噴射や乾燥用温
風の供給等を行なう制御対象44等を備える。符号Rは
感熱性抵抗素子Sに所定の電流を供給する抵抗もしくは
定電流回路である。
【0077】制御装置42は、その内に、図1の離座時
の値の記憶手段7と、着座時の値の記憶手段8と、基準
値設定手段5と、データ処理手段6とを備えている。図
2または図3のフローチャートを表すソフトウエア(例
えば、プログラム等)やハードウエア(例えば、論理回
路、IC等)を制御装置42に設けてもよい。
【0078】発振回路50は、数百キロヘルツの周波数
の高周波信号を発生する。共振回路52は、結合用トラ
ンス62と、一方の容量電極として利用するヒータ線3
2と、結合用トランス62の1次巻線58に直列に接続
した共振コイル70とを備える。
【0079】結合用トランス62の2次巻線60の一端
側は大地接地し、他端側をヒータ線32の一端側32A
に接続している。ヒータ線32の他端側32Bは、温度
ヒューズF、チョークコイル64、通電スイッチ40を
介して商用電源38の一端側へ接続している。商用電源
38の他端側は大地接地している。
【0080】通電スイッチ40は、双方向性サイリスタ
等を利用したソリッドステートリレーで構成している。
制御装置42から出力されるヒータ通電制御信号42a
に基づいてヒータ線32への給電を制御することで、便
座暖房の温度制御を行なうようにしている。便座28内
に設けた感熱性抵抗素子Sに発生した電圧をA/D変換
器43を介して制御装置42へ供給することで、便座2
8の温度を検出し温度制御を行なう構成としている。
【0081】通電スイッチ40が閉状態に制御される
と、商用電源38からチョークコイル64、温度ヒュー
ズF、ヒータ線32、結合用トランス62の2次巻線6
0の経路でヒータ線32へ通電される。
【0082】結合用トランス62の1次巻線58には、
発振回路50の出力である高周波信号を供給しているの
で、結合用トランス62の2次巻線60には高周波信号
が誘起され、商用電源38からの50ヘルツまたは60
ヘルツの電圧信号(または電流信号)に高周波信号が重
畳される。
【0083】ヒータ線32の他端側32Bにはチョーク
コイル64を設けて、重畳された高周波信号が商用電源
38側へ廻り込むのを阻止する構成としている。このた
め、高周波信号について、ヒータ線32を一方の電極と
し大地を他方の電極とするコンデンサ56と2次巻線6
0との直列回路が形成される。従って、便座暖房用の通
電スイッチ40の開閉に関係なく、便座28の広い範囲
に亘って配設されたヒータ線32を一方の電極とするコ
ンデンサ56に、高周波信号が印加される。特願平7−
40843号の明細書等に、かかる型の着座検出装置に
つき記載がある。
【0084】図12は、静電容量式近接センサを備えた
着座検出装置の着座検出動作を示す説明図である。
【0085】ヒータ線32に周波数fの高周波信号が印
加されると、コンデンサ56の一方の電極として作用す
るヒータ線32と他方の電極として作用する大地との間
には高周波の交番電界が生ずる。
【0086】使用者がいない場合、双方の電極間(交番
電界中)には、誘電体として洋式便器12、洋式便器1
2内の洗浄水および空気が存在する。使用者が便座28
に着座し、もしくは、近接した場合、人体の誘電率は空
気の誘電率よりも大きいので、コンデンサ56の静電容
量が増加する。静電容量式近接センサ48は、このよう
に離間して配置した一対の電極に対して人体が近接する
と電極間の静電容量が変化することを利用し、これに応
じて変化する感知信号を出力するセンサである。
【0087】なお、本発明は上記実施例の他に種々の実
施例が考えられるが、それらはすべて本発明に含まれる
ものである。
【0088】
【発明の効果】請求項1に係る着座検出装置では、上記
のように、基準値設定手段は、着座時の感知信号の値と
離座時の感知信号の値とに基づいて基準値を再設定す
る。これにより、離座時の感知信号の値のみに基づいて
単一の基準値を再設定する場合よりも、座席とその使用
者に対してより密接した基準値を再設定することができ
るという効果がある。また、大人や子供などのように体
格の異なる人が同じ座席を使用した場合にも、それに応
じた基準値を着座時に再設定することができ、基準値を
適宜変化させることができるという効果がある。体格が
異なると、近接センサの出力する感知信号の値が異なる
場合があるからである。
【0089】請求項2に係る着座検出装置では、上記の
ように、人体の着座動作または離座動作にかかる時間よ
り長い時間にわたり感知信号の値の変化がしきい値以下
となる場合は、感知信号の値に基づいて基準値を再設定
する基準値設定手段を設けた。これにより、安定した感
知信号の値に基づいて基準値を適宜再設定できるという
効果がある。大人や子供などのように体格の異なる人が
同じ座席を使用した場合にも、それに応じた信頼性の高
い安定した感知信号の値に基づいて基準値を着座時に再
設定することができ、基準値を適宜変化させることがで
きるという効果がある。また、着座の有無の判定に用い
る基準値を安定した感知信号の値に基づいて適宜変化さ
せることにより、その基準値に基づいて、着座と離座を
正確に検出できるという効果がある。更に、人体の着座
動作または離座動作にも応じて感知信号の値が変化する
場合に、感知信号の値が急激に変化するときの(例え
ば、着座寸前、離座寸前、着座動作中、離座動作中など
の)感知信号の値に基づいて基準値が再設定されるのを
防ぐことができるという効果がある。
【0090】請求項3に係る着座検出装置では、上記の
ように、基準値設定手段は基準値を記憶する記憶手段を
備え、記憶手段に記憶された電源中断前の基準値に基づ
いて、着座検出装置の電源投入時の基準値を設定する。
これにより、電源中断前の基準値を利用して電源中断後
の着座と離座を判定できるという効果がある。この電源
中断前の基準値は、請求項2によって、安定した感知信
号の値に基づいて適宜設定されたものゆえ、電源中断前
の着座検出装置の状態をふまえて、着座検出装置の電源
投入時の基準値を設定することができ、その着座検出装
置に密接した基準値を設定することができるという効果
がある。
【0091】請求項4に係る着座検出装置では、上記の
ように、基準値設定手段は、着座検出装置の電源中断期
間が人体の着座動作または離座動作にかかる時間よりも
短い場合あるいは略同一の場合には、記憶手段に記憶さ
れた電源中断前の基準値を、着座検出装置の電源投入時
の基準値に設定する。これにより、電源中断期間が短け
れば電源中断前の基準値をそのまま用いて電源中断後の
着座と離座を判定できるという効果がある。また、この
電源中断期間が電源投入されていたとした場合とほぼ同
様の基準値が得られるという効果がある。かかる人体の
着座動作または離座動作にかかる時間程度は、基準値は
ほぼ一定の値をとるからである。
【0092】請求項5に係る着座検出装置では、上記の
ように、座席は便座とし、前記近接センサは、前記便座
に取り付けられた一方の電極と離して配置された他方の
電極の間の静電容量に応じて変化する感知信号を出力す
る静電容量式近接センサとする。これにより、着座検出
装置の寿命を長くすることができるという効果がある。
また、静電容量式近接センサが電磁波等のノイズの影響
や便座周辺の温度変化等の影響を受けても、人体の着座
動作または離座動作にかかる時間よりも長い時間にわた
り安定した感知信号の値に基づいて基準値を設定するこ
とで、ノイズや周囲温度等による影響を小さくすること
ができ、着座と離座を検出する信頼性を上げることがで
きるという効果がある。
【0093】請求項6に係る着座検出装置では、上記の
ように、便座に取り付けられた一方の電極を便座暖房用
ヒータ線とする。これにより、近接センサに用いる電極
と便座暖房用ヒータ線とを兼用することができ、便座を
適度に暖めることができるという効果がある。また、人
体が離座しても便座の温度を略一定に保ち、感知信号の
値に基づく基準値をすばやく得ることで、着座と離座を
検出する信頼性をいっそう上げることができるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る着座検出装置の構成図
【図2】図1の離座時の値の記憶手段7と着座時の値の
記憶手段8と基準値設定手段5とデータ処理手段6とを
マイコンで構成する場合のフローチャート
【図3】請求項2または請求項3に係る着座検出装置に
おいて、図1の離座時の値の記憶手段7と着座時の値の
記憶手段8と基準値設定手段5とデータ処理手段6とを
マイコンで構成する場合のフローチャート
【図4】サンプリングタイムSTとしきい値Wの設定幅
の説明図
【図5】従来の着座検出装置の構成図
【図6】基準値を固定した場合の基準値と感知信号の説
明図
【図7】基準値を感知信号に基づいて変化させた場合の
基準値と感知信号の説明図
【図8】本発明に係る着座検出装置を備えた衛生洗浄装
置の外観斜視図
【図9】便座の平面図
【図10】便座の着座部の断面図
【図11】本発明に係る着座検出装置を備えた衛生洗浄
装置の制御系のブロック構成図
【図12】静電容量式近接センサを備えた着座検出装置
の着座検出動作を示す説明図
【符号の説明】
1…着座検出装置、2…近接センサ、3…A/D変換
器、5…基準値設定手段、6…データ処理手段、7…離
座時の値の記憶手段、8…着座時の値の記憶手段、10
…トイレ、12…洋式便器、14…ロータンク、16…
ノズル、18…衛生洗浄装置、20…ハウジング、22
…操作部、24…温水タンク、26…脱臭装置、28…
便座、28A…上部半体、28B…下部半体、28C…
開口部、30…便蓋、32…ヒータ線、34…伝熱テー
プ、F…温度ヒューズ、S…感熱性抵抗素子。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体の座席への近接程度に応じて変化す
    る感知信号を出力する近接センサと、基準値を設定する
    基準値設定手段と、前記感知信号の値を前記基準値と比
    較して着座と離座を検出するデータ処理手段とを備えた
    着座検出装置において、 前記基準値設定手段は、着座時の前記感知信号の値と離
    座時の前記感知信号の値とに基づいて前記基準値を再設
    定することを特徴とする着座検出装置。
  2. 【請求項2】 前記基準値設定手段は、人体の着座動作
    または離座動作にかかる時間よりも長い時間にわたり前
    記感知信号の値の変化がしきい値以下となる場合に、前
    記感知信号の値に基づいて前記基準値を再設定すること
    を特徴とする請求項1記載の着座検出装置。
  3. 【請求項3】 前記基準値設定手段は前記基準値を記憶
    する記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された電源中
    断前の基準値に基づいて、前記着座検出装置の電源投入
    時の基準値を設定することを特徴とする請求項2記載の
    着座検出装置。
  4. 【請求項4】 前記基準値設定手段は、前記着座検出装
    置の電源中断期間が前記の人体の着座動作または離座動
    作にかかる時間よりも短い場合あるいは略同一の場合に
    は、前記記憶手段に記憶された電源中断前の基準値を、
    前記着座検出装置の電源投入時の基準値に設定すること
    を特徴とする請求項3記載の着座検出装置。
  5. 【請求項5】 前記座席は便座であり、前記近接センサ
    は、前記便座に取り付けられた一方の電極と離して配置
    された他方の電極の間の静電容量に応じて変化する感知
    信号を出力する静電容量式近接センサであることを特徴
    とする請求項1〜請求項4記載の着座検出装置。
  6. 【請求項6】 前記便座に取り付けられた一方の電極は
    便座暖房用ヒータ線からなることを特徴とする請求項5
    記載の着座検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5810512A (ja) * 1981-07-09 1983-01-21 Nisshin Oil Mills Ltd:The 化粧料
JP2008008831A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Toto Ltd 静電容量型近接センサ及びそれを搭載した温水洗浄便座装置と浴槽装置

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