JPH0946010A - プリント配線板の寿命予測方法及びプリント配線板並びにプリント配線板の寿命予測装置 - Google Patents

プリント配線板の寿命予測方法及びプリント配線板並びにプリント配線板の寿命予測装置

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JPH0946010A
JPH0946010A JP19392195A JP19392195A JPH0946010A JP H0946010 A JPH0946010 A JP H0946010A JP 19392195 A JP19392195 A JP 19392195A JP 19392195 A JP19392195 A JP 19392195A JP H0946010 A JPH0946010 A JP H0946010A
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JP19392195A
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Wataru Ito
伊藤  渉
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0266Marks, test patterns or identification means
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/11Printed elements for providing electric connections to or between printed circuits

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  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路基板が組み込まれた機器を停止させるこ
となくプリント配線板の電気配線間に発生するマイグレ
ーションを定量的に測定することによりプリント配線板
の寿命を予測できるようにする。 【解決手段】 基板12上に電子回路14と隣接して測
定用導体15,16が印刷手段により配線されている。
測定用導体15,16は電気配線13よりマイグレーシ
ョンを生じやすい金属から形成されており、反端子側
に、互いに対向するくし形状の電極対17,18が構成
されている。電気配線13の端子13aに電圧が印加さ
れると、この電圧印加と同期して測定用導体15,16
間にも電圧が印加されるようになっており、測定用導体
15,16間の抵抗値を測定することにより該測定用導
体15,16のマイグレーションの発生を調べることが
でき、ひいては電気配線13のマイグレーションの発生
(寿命)を予測することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に電子部品
などを相互接続する電気配線を設けたプリント配線板の
寿命予測方法及びその予測方法に使用するプリント配線
板並びにプリント配線板の寿命予測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板は、ガラスエポキシ樹脂
やフェノール樹脂等の絶縁体を主な材料として形成され
た基板の片面或いは両面に、銅等の導電性金属材料で形
成された電気配線が印刷手段により形成されたもので、
このプリント配線板に、電子部品を実装して、電子回路
が構成される。
【0003】このようなプリント配線板は、種々の家電
機器や産業機器等の電子機器に組み込まれて使用されて
いるが、近年、各種機器の電子化に伴い、その使用環境
が多様化しており、例えば、高湿度状態や腐食性ガスの
存在下で使用される場合もある。特に、高湿度状態の雰
囲気下でプリント配線板を使用した場合、図9に示すよ
うに、プリント配線板1上に配置された電位が異なる隣
接する電気配線2,3間において、一方の電気配線2か
ら他方の電気配線3に向かって導体材料の一部分2aが
移行、成長するいわゆるマイグレーションという現象が
生じることがわかっている。そして、時間の経過と共
に、マイグレーションにより成長、移行した電気配線材
料の一部分2aが他方の電気配線3と連結すると、電気
配線2,3間を短絡させ、このプリント配線板1が組み
込まれた機器に異常をもたらす。
【0004】さらに、高湿度状態におけるマイグレーシ
ョンの発生はプリント配線板上のイオン性物質に影響を
受ける。従来、基板上に電気配線を印刷した後、電子部
品等を実装する際に行われるはんだ付け作業の後、フロ
ンによるフラックス残さの洗浄が行われていたが、フロ
ンがオゾン層を破壊する原因物質であることから、その
使用を避けねばならないため、近年、フロンによるはん
だ付け後の洗浄を中止した無洗浄のプリント配線板が増
加している。このような無洗浄のプリント配線板におい
ては、イオン性物質であるフラックス残さが除去されず
に残っているため、場合によってはマイグレーションの
発生が助長されることになる。
【0005】また、マイグレーションに起因する電気配
線2,3間の短絡は、電気配線2,3の間隔が狭いほど
生じ易く、また、電気配線2,3間の電位差が大きいほ
ど生じ易い。従って、上記各種機器の小形化や軽量化、
複雑化に伴い、小形化、高密度化が要求されてきたプリ
ント配線板においては、基板上に印刷配線される電気配
線の間隔や電極の間隔が必然的に狭くなり、その結果、
電気配線間のマイグレーションやマイグレーションによ
る短絡の発生が助長される。
【0006】これら様々な要因により電気配線間にマイ
グレーションや短絡が生じると、電子回路が正常に働か
ず、このプリント配線板が組み込まれた機器の誤動作や
停止を引き起こす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いった
ん、プリント配線板が各種機器に組み込まれると、プリ
ント配線板のマイグレーションの発生或いはマイグレー
ションに起因する短絡の発生を調べるための検査を行う
ことは困難で、機器全体が正常に動作するか否かを検査
する定期点検において、正常であればプリント配線板に
も異常が無いものとされていた。ところが、機器全体の
動作試験においては、例えば、マイグレーションがまっ
たく発生していない状態や、マイグレーションが発生す
るおそれがある状態或いはマイグレーションが発生して
いるが短絡には至っていない状態のいずれの場合でも機
器全体としては正常に動作するために区別することがで
きない。即ちマイグレーションの発生の程度を把握する
ことは出来なかった。
【0008】従って、プリント配線板にマイグレーショ
ンや短絡が発生したために機器の動作に異常が見られた
り或いは機器が停止すると、その時点で、電子回路のチ
ェックを行い、初めて短絡などのプリント配線板の異常
が発見されることになる。特に、大規模なプラントにお
いて一部の機器が停止すると、多大の損害を被るため、
事前にプリント配線板のマイグレーションや短絡等の異
常を予期して、プリント配線板の修理や交換ができるよ
う要望されていた。
【0009】プリント配線板のマイグレーションや短絡
を検査する方法として、機器に組み込まれたプリント配
線板を抜き取り、プリント配線板上の電気配線間の抵抗
を定期的に測定する方法が考えられる。この場合、プリ
ント配線板上に印刷された電気配線のうち任意に選んだ
複数の電気配線間の抵抗を測定することになるが、この
測定部位とマイグレーションやマイグレーションに起因
する短絡の発生部位とが一致しない場合には、プリント
配線板の異常は発見されない。また、機器からプリント
配線板を抜き取るためには機器の動作を停止させる必要
があり、大規模プラントのように常時稼動している場合
には、電気配線間の抵抗の測定を頻繁に実施できないと
いう問題があった。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、第1に、プリント配線板が組み込まれ
た機器を停止させることなくプリント配線板の電子配線
間に発生するマイグレーションを定量的に測定すること
によるプリント配線板の寿命予測方法を提供する。第2
に、このような寿命の予測可能なプリント配線板を提供
する。第3に、プリント配線板の寿命を上記方法にて容
易に予測することができる寿命予測装置を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のプリント配線板
の寿命予測方法は、プリント配線板、またはプリント配
線板或いはその近傍に配置された補助基板に測定用電極
対を設け、この測定用電極対間にプリント配線板に形成
された電気配線への電圧印加と同期して電圧を印加し、
測定用電極対間の電気的特性を測定することによりプリ
ント配線板の寿命を予測することを特徴とする(請求項
1)。
【0012】本発明のプリント配線板は、基板と、この
基板に形成された電気配線と、前記基板に形成され前記
電気配線への電圧印加と同期して電圧を印加される測定
用電極対とを具備してなることを特徴とする(請求項
2)。
【0013】また、本発明のプリント配線板は、基板
と、この基板に形成された電気配線と、前記基板に付設
された補助基板と、この補助基板に形成された前記電気
配線への電圧印加と同期して電圧を印加される測定用電
極対とを具備してなるものである(請求項3)。
【0014】本発明のプリント配線板の寿命予測装置
は、プリント配線板、またはプリント配線板或いはその
近傍に配置された補助基板に形成された測定用電極対
と、この測定用電極対に前記プリント配線板に形成され
た電気配線への電圧印加と同期して電圧を印加する電圧
印加手段と、前記測定用電極対間の電気的特性を測定す
る測定手段と、この測定手段の測定結果に基づき前記プ
リント配線板の寿命を予測する予測手段とを具備してな
ることを特徴とするものである(請求項7)。
【0015】ここで、測定用電極対間の電気的特性と
は、測定用電極対間の漏れ電流、或いは電圧と漏れ電流
とから求められる抵抗等をいい、その電気的特性により
プリント配線板の電気配線のマイグレーションの進行度
合いも分かるので、そこからプリント配線板のマイグレ
ーションの進行度合いも予測できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例を図1
ないし図4に基づいて説明する。まず、本実施例のプリ
ント配線板について図1及び図2を参照して説明する。
図1はプリント配線板11の全体構成を示しており、例
えばエポキシ樹脂からなる略矩形状の基板12の両面
に、導電材料例えば導電性を有する金属、この場合、銅
製の電気配線13が印刷手段により配線されている。そ
して、電気配線13の所定の位置には、図示しない電子
部品が実装されて電子回路14が構成されている。基板
12の四辺のうち一辺は両端部が矩形状に切り欠かれて
幅狭になっており、この幅狭な部分に前記電気配線13
の端子13aが配置されて、プリント配線板11を電子
機器のシャーシに組み込む際にコネクタに装着される装
着部12aとなっている。
【0017】基板12の両面のうち一方側(図示上面
側)には、前記電子回路14が配置されていない部分、
この場合、装着部12a側からみて電子回路14の右側
部分に一対の測定用導体15,16が設けられている。
これら測定用導体15,16は電気配線13よりマイグ
レーションの生じやすい導電材料、例えば銀から形成さ
れている。
【0018】一対の測定用導体15,16は、電気配線
13と同様に印刷手段により形成されたもので、装着部
12aに端子15a,16aが配置されており、反端子
側は、図2にも示すように、くし形状に配列された複数
の電極17,18となっている。これら電極17,18
は所定間隔をもって近接して配置されており、この場
合、一方の電極17間に、他方の電極18が入り込むよ
うに配置されている。そして、互いに対向する電極1
7,18によって測定用電極対が構成されている。
【0019】尚、電気配線を構成する導電材料が異なる
と、同一環境下で通電されてもマイグレーションの生じ
易さが異なることは広く知られており、本実施例におい
て用いられた電気配線13の材料である銅と、測定用導
体15,16の材料である銀とでマイグレーションの生
じ易さを比較試験すると図3のようになる。
【0020】この比較試験は、銀及び銅により形成され
た上記測定用導体15,16と同一形状の導体を、それ
ぞれエポキシ樹脂製の基板上に配線し、温度85℃、湿
度85%の環境下で通電を続け、電極対間の抵抗値を測
定することにより行った。その結果、銅製の電極対間の
抵抗値は、通電開始から750時間はほとんど変化せ
ず、1000時間経過後に低下していた。一方、銀製の
電極対間の抵抗値は、通電開始からわずか250時間で
低下していた。これら抵抗値の低下は、電極対間にマイ
グレーションが発生したことに基づくもので、従って、
銅製の電極対に比して銀製の電極対の方がマイグレーシ
ョンの生じ易いことがわかる。
【0021】次に、上記プリント配線板11の寿命を予
測するための寿命予測装置について説明する。図4に示
すように、寿命予測装置19は、プリント配線板11の
電子回路(電気配線13)への電圧印加と同期して一対
の測定用導体15,16間に電圧を印加する電圧印加手
段としての直流電源20と、この直流電源20と端子1
5a,16aとの間を接続する一対の通電路21,22
間の電圧を測定する測定する測定手段としての電圧セン
サ23と、一方の通電路21の電流を測定する測定手段
としての電流センサ24と、それら電圧センサ23及び
電流センサ24からの信号により測定用導体15,16
の複数の電極対17,18間の抵抗値を求める測定手段
たる抵抗検出手段としての抵抗検出回路25と、この抵
抗検出回路25により検出された抵抗値が予め設定され
た基準範囲に入っているか否かを比較し、基準範囲外の
ときに異常信号を出力する比較手段を主体とした判定手
段を含み、その判定手段が異常信号を出力したときラン
プ、ブザー等の報知器により異常報知する異常報知手段
たる異常報知回路26とから構成されている。
【0022】尚、この場合、上記直流電源20は、電気
配線13への印加電圧と同じ電圧の直流電圧を一対の測
定用導体15,16間に印加するようになっており、従
って、一対の測定用導体15,16間へ印加される電圧
の履歴は電気配線13と同じになる。
【0023】上記基準範囲は、例えば前述の図3に示す
ような比較試験の結果などに基づいて設定され、この場
合、電気配線13にマイグレーションや短絡が発生し始
めるときの測定用導体15,16間の抵抗値を基準値R
0 とすると、R0 より大きい場合を基準範囲内とし、前
記抵抗値が基準値R0 以下になると基準範囲外であると
し異常報知回路26は報知器を作動させる。
【0024】而して、上記構成のプリント配線板11を
例えば大型プラントを構成する機器に組み込み、稼動さ
せると、コネクタを介して電気配線13の端子13aに
電圧が印加され、この電圧印加と同期して直流電源19
から直流電圧が測定用導体15,16間にも印加され
る。
【0025】測定用導体15,16間に直流電圧が印加
されている間、電圧センサ23により通電路21,22
間の電圧が、電流センサ24により通電路21を流れる
電流が測定され、これら電圧センサ23及び電流センサ
24からの信号が抵抗検出回路25に入力されて測定用
導体15,16の複数の電極対17,18間の抵抗値が
求められる。そして、この抵抗値は異常報知回路26に
入力されて基準値R0と比較される。
【0026】このとき報知器が作動しなければ、使用者
は測定用導体15,16間の抵抗値が基準値R0 より大
きい、即ち電子回路14を構成する電気配線13に何等
異常がみられないと判断する。一方、異常を知らせる報
知器が作動した場合は、測定用導体15,16間にマイ
グレーション或いはマイグレーションによる短絡が発生
して該測定用導体15,16間の抵抗値が基準値R0 以
下になっているのであるから、プリント配線板11の電
気配線13もやがて測定用導体15,16と同程度のマ
イグレーションが発生することが予想される。従って、
使用者は、機器を停止させ、組み込まれたプリント配線
板11を取り出して電気配線13のマイグレーションの
発生箇所を調べ、電気配線13を修理するか、プリント
配線板11を交換する。
【0027】このように本実施例によれば、プリント配
線板11に電子回路14を構成する電気配線13とは別
に一対の測定用導体15,16が設けられ、電気配線1
3への電圧印加と同期して測定用導体15,16にも電
圧が印加されるように構成されているので、プリント配
線板11が組み込まれた機器の稼動中において、測定用
導体15,16間の抵抗値を測定することによって電極
対17,18にマイグレーションや短絡が生じているか
どうかを調べることができる。このとき、測定用導体1
5,16は電気配線13よりマイグレーションを生じ易
い導電材料から形成されているので、電気配線13にマ
イグレーションが生じる前に電極対17,18にマイグ
レーションやマイグレーションによる短絡が生じること
になる。従って、電極対17,18にマイグレーション
や短絡が生じたかどうかを調べることによって、電気配
線13のマイグレーションの発生程度(寿命)を予測す
ることができる。
【0028】また、測定用導体15,16間の抵抗値が
予め設定された基準値R0 以下の場合は、寿命予測装置
19の異常報知回路26により報知器が作動するように
構成されているので、使用者はプリント配線板11の修
理や交換などを実施する必要があるか否かを容易に判断
することができる。
【0029】尚、測定用導体15,16は必ずしも電気
配線13よりマイグレーションを生じ易い導電材料で形
成する必要はなく、同一の材料であっても良い。また、
測定用導体15,16に印加する電圧は電気配線13に
印加する電圧よりも高くしてマイグレーションが起き易
くしても良い。いずれの場合も、電気配線13にマイグ
レーションや短絡が発生し始めるときの測定用導体1
5,16間の抵抗値に対応するよう基準値R0 を設定す
ることにより、電気配線13のマイグレーションの発生
(寿命)を予測することができる。
【0030】図5及び図6は本発明の第2実施例を示し
たものであり、上記した第1実施例と同一部分の説明は
省略し、異なる部分のみ説明する。即ち、基板12上に
印刷配線された一対の測定用導体31,32は銅(電気
配線13と同じ)から形成され、その端子31a,32
aと反対側に、先細状先端が近接して向かい合うように
配置された複数の測定用電極対たる針状電極対33,3
4が形成されている。
【0031】電極33,34を針状にすることにより電
極対33,34間に電圧を印加したとき先端部分に電界
が集中するので、針状電極対33,34間の電界は、電
子回路14の電気配線13の電界よりも強くなる。そし
て、電界の強さにより、導体のマイグレーションの生じ
易さが異なり、例えば、銅製の上記測定用導体15,1
6(図2参照)と同一の導体に、電極対間の電界強度を
異ならせて通電を続け、電極対間の抵抗値を測定し、時
間的変化を比較した結果を図6に示す。
【0032】その結果、電極対間の抵抗値は電界の強度
に依存して早期に低下する傾向を示し、電界が800V
/mmのときは通電開始からわずか250時間目で低下
し、電界が100V/mmのときは通電開始から1250
時間目で低下し、一方、電界が50V/mmのときは通電
開始から2000時間経過しても変化は見られなかっ
た。これら抵抗値の低下は、電極対間にマイグレーショ
ンが発生したことに基づくもので、電極対間の電界強度
によりマイグレーションの生じ易さや、成長速度が異な
ることがわかる。
【0033】従って本実施例においても、第1実施例と
同様にプリント配線板11に電気配線13とは別に一対
の測定用導体31,32が設けられ、電気配線13への
電圧印加と同期して測定用導体31,32にも電圧が印
加されるように構成されているので、プリント配線板1
1が組み込まれた機器の稼動中において、測定用導体3
1,32間の抵抗値を測定することによって電極対3
3,34にマイグレーションや短絡が生じているかどう
かを調べることができる。そして、この電極対33,3
4が針状であることから、電気配線13にマイグレーシ
ョンが生じる前に電極対33,34にマイグレーション
やマイグレーションによる短絡が生じることになる。従
って、電極対33,34にマイグレーションや短絡が生
じたかどうかを調べることによって、電気配線13のマ
イグレーションの発生(寿命)を予測することができ
る。
【0034】尚、測定用導体31,32は、電気配線1
3よりマイグレーションを生じ易い金属、例えば銀で形
成しても良い。この場合、電極対には回路用導体13よ
り更に早期にマイグレーションが発生するので、プリン
ト配線板11の寿命を予測する感度が良くなる。
【0035】図7及び図8は本発明の第3実施例を示し
たものであり、上記した第1実施例とは次の点が異なっ
ている。即ち、図7に示すように、プリント配線板41
は、基板12上に付設された補助基板42に一対の測定
用導体15,16が印刷配線されて構成されていること
である。ここで、基板12はエポキシ樹脂からなり、補
助基板42はフェノール樹脂からなる。
【0036】基板上に配線された導体のマイグレーショ
ンの生じ易さは、基板の材料により異なる。本実施例で
用いたエポキシ樹脂及びフェノール樹脂とで基板を形成
し、それら基板上に上記測定用導体15,16(図2参
照)と同一形状の導体をそれぞれ印刷配線して同一環境
下で電圧を印加したときの電極対間の抵抗値を測定し、
その時間的変化を比較した結果を図8に示す。
【0037】その結果、フェノール樹脂からなる基板上
に配線された導体の電極対間の抵抗値は、通電開始から
750時間は僅かに低下し、1000時間後大幅に低下
した。一方、エポキシ樹脂からなる基板上に配線された
導体の電極対間の抵抗値は、通電開始から1250時間
は変化せず、1500時間目に大きく低下した。これら
抵抗値の低下は、電極対間にマイグレーションが発生し
たことに基づくもので、従って、エポキシ樹脂からなる
基板上に配線された導体の電極対よりもフェノール樹脂
からなる基板上に配線された導体の電極対の方が、マイ
グレーションが生じ易いことがわかる。
【0038】従って、本実施例においても、第1実施例
と同様に、プリント配線板41に電気配線13とは別に
一対の測定用導体15,16が設けられ、電気配線13
への電圧印加と同期して測定用導体15,16にも電圧
が印加されるように構成されているので、プリント配線
板41が組み込まれた機器の稼動中において、測定用導
体15,16間の抵抗値を測定することによって電極対
17,18にマイグレーションや短絡が生じているかど
うかを調べることができる。そして、測定用導体15,
16が補助基板42の上に印刷配線されて電気配線13
よりマイグレーションが発生し易くなっているので、電
極対17,18にマイグレーションや短絡が生じたかど
うかを調べることによって、電気配線13のマイグレー
ションの発生(寿命)を予測することができる。
【0039】尚、本実施例における測定用導体15,1
6は上記構成に限られず、電気配線13よりマイグレー
ションを生じ易い金属、例えば銀で形成しても良く、ま
た、電極対17,18を針状電極から構成しても良く、
或いは、銀で形成し、電極対17,18を針状電極から
構成しても良い。これらいずれの場合においても、測定
用導体は電気配線13より、さらに早期にマイグレーシ
ョンが発生するので、回路基板11の寿命を予測する感
度が良くなる。補助基板42は基板12に付設するもの
に限らず、基板12の近くに配置してプリント配線板4
1と略同一の環境下に置くようにしても良い。
【0040】また、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、以下のような変更或いは
拡張が可能である。
【0041】上記実施例においては、プリント配線板1
1,41の寿命を予測する方法として電極対17,1
8、33,34間の抵抗値の変化を測定することにより
行っているが、例えば、電極対17,18、33,34
間に流れる電流の変化を比較しても良く、或いは、抵抗
Rを電極対17,18、33,34と直列に配置して、
この抵抗Rの両端の電圧の変化を測定することにより行
っても良い。また、電極対17,18、33,34をコ
ンデンサとして、これと抵抗とでCR発振回路を構成
し、この回路の発振周波数の変化を測定しても良く、要
は、測定用電極対間の電気的特性を測定することによ
り、プリント配線板の寿命を予測するものであれば良
い。
【0042】尚、上記実施例においては、電極対17,
18、33,34間の抵抗値の低下は電極対17,1
8、33,34間にマイグレーションが発生したことに
基づくものであると記載したが、電極対17,18、3
3,34が腐食することによっても抵抗値の低下がみら
れる。従って、電極対17,18、33,34間の抵抗
値の変化を測定することにより、電気配線13の腐食度
合いも予測することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、測
定用電極対間の電気的特性を測定することにより、プリ
ント配線板の寿命を予測できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回路基板の斜視図
【図2】回路基板上に形成された測定用導体の拡大図
【図3】導体間の抵抗値の時間変化を示すグラフ
【図4】回路基板の寿命予測装置の回路図
【図5】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図6】図3相当図
【図7】本発明の第3実施例を示す要部の斜視図
【図8】図3相当図
【図9】従来例において導体にマイグレーションが発生
した様子を示す図
【符号の説明】
11,41はプリント配線板、12は基板、13は電気
配線、17,18,33,34は電極(測定用電極
対)、19は寿命予測装置、20は直流電源(電圧印加
手段)、23は電圧センサ(測定手段)、24は電流セ
ンサ(測定手段)、25は抵抗検出回路(測定手段)、
26は異常報知回路(判定手段)、33a,34aは針
状電極、42は補助基板を示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント配線板、またはプリント配線板
    或いはその近傍に配置された補助基板に測定用電極対を
    設け、この測定用電極対間にプリント配線板に形成され
    た電気配線への電圧印加と同期して電圧を印加し、測定
    用電極対間の電気的特性を測定することによりプリント
    配線板の寿命を予測するプリント配線板の寿命予測方
    法。
  2. 【請求項2】 基板と、この基板に形成された電気配線
    と、前記基板に形成され前記電気配線への電圧印加と同
    期して電圧を印加される測定用電極対とを具備してなる
    プリント配線板。
  3. 【請求項3】 基板と、この基板に形成された電気配線
    と、前記基板に付設された補助基板と、この補助基板に
    形成された前記電気配線への電圧印加と同期して電圧を
    印加される測定用電極対とを具備してなるプリント配線
    板。
  4. 【請求項4】 前記補助基板は、前記基板よりもマイグ
    レーションを生じ易い材料で形成されていることを特徴
    とする請求項3記載のプリント配線板。
  5. 【請求項5】 前記測定用電極対は、前記電気配線を形
    成する導電材料よりもマイグレーションを生じ易い導電
    材料により形成されていることを特徴とする請求項2な
    いし4のいずれかに記載のプリント配線板。
  6. 【請求項6】 前記測定用電極対は、先細状先端を有
    し、その先細状先端において互いに対向していることを
    特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載のプリン
    ト配線板。
  7. 【請求項7】 プリント配線板、またはプリント配線板
    或いはその近傍に配置された補助基板に形成された測定
    用電極対と、この測定用電極対に前記プリント配線板に
    形成された電気配線への電圧印加と同期して電圧を印加
    する電圧印加手段と、前記測定用電極対間の電気的特性
    を測定する測定手段と、この測定手段の測定結果に基づ
    き前記プリント配線板の寿命を予測する予測手段とを具
    備してなるプリント配線板の寿命予測装置。
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