JPH0943641A - 強誘電性液晶表示素子 - Google Patents

強誘電性液晶表示素子

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JPH0943641A
JPH0943641A JP19084295A JP19084295A JPH0943641A JP H0943641 A JPH0943641 A JP H0943641A JP 19084295 A JP19084295 A JP 19084295A JP 19084295 A JP19084295 A JP 19084295A JP H0943641 A JPH0943641 A JP H0943641A
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liquid crystal
ferroelectric liquid
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crystal display
display
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JP19084295A
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English (en)
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Hironori Shirato
博紀 白戸
Akihiro Mochizuki
昭宏 望月
Toshiaki Yoshihara
敏明 吉原
Tetsuya Makino
哲也 牧野
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板間に強誘電性液晶を備え、階調表示を行
う強誘電性液晶表示素子に関する。駆動方法との併用に
よることなく、多階調の表示が行える強誘電性液晶表示
素子を提供することを目的とする。 【解決手段】 対向する基板11,21の内面に、電極層1
2,22,絶縁層13,23及び配向膜14, 24がこの順に積層
形成されており、配向膜14, 24間に強誘電性液晶15を挟
持してなる強誘電性液晶表示素子において、絶縁層13,
23の、105 〜109 Hz領域での比誘電率が3〜10であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板間に強誘電性
液晶を備え、階調表示を行う強誘電性液晶表示素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、オフィスオートメーション(O
A)の進展に伴って、ワードプロセッサ,パーソナルコ
ンピュータ等のOA機器を利用する機会が増加してい
る。特にパーソナルユーズでは小型のOA機器が好まれ
るため、ラップトップ,パームトップ等の小型,軽量の
OA機器の需要が高い。従ってキーボード,ディスプレ
イに対しても当然小型化が要求され、ディスプレイに対
してはさらに平面薄型化及び高画質化が強く求められて
いる。この種のディスプレイとしては、小型,軽量,薄
型であり、さらに低消費電力である液晶ディスプレイ
(LCD:iquid rystal isplay)が最も広く利
用されている。またLCDは、表示容量も比較的大きく
カラー化も可能である。
【0003】しかしながら従来からあるスーパーツイス
ト型LCD(STN−LCD)は表示容量の限界が1200
×800 画素程度である。また応答時間が長いので、マウ
ス等のカーソル移動手段で画面上のカーソルを移動させ
たときカーソルの移動がマウスの移動に追随することが
できない。従ってマウス等のカーソル移動手段を使用す
るタイプのディスプレイには不適当である。またSTN
−LCDは、表示容量の増加に伴いコントラスト比が低
下するという欠点を有する。例えば1200×800画素の高
精細表示ではコントラスト比が8:1程度であり、十分
であるとはいい難い。さらにSTN−LCDの最大の問
題点は視野角が高々±30°程度と狭いことである。これ
に伴い見る角度によってコントラスト比及び色が変化す
るので、極めて見難く改善,改良が必要である。
【0004】このようなSTN−LCDが有する欠点に
対処するLCDとして、表面安定化による強誘電性液晶
(SSFLC:urface tabilized erroelectric
iquid rystal)構造が提案されている(Appl.Phy
s.Lett.Vol.36,pp.899,N.A.Clark,et.al. )。このSS
FLC構造のLCDは、電気−光学特性において双安定
性を示すため液晶のメモリ効果を利用した大容量表示が
可能であり、また1ライン当たりの走査時間が約 100μ
sec.と非常に短いのでマウスの動きに追随することがで
きる。さらにSSFLC構造の表示素子は、印加電圧の
有無に関わらず液晶分子が常にガラス基板に対して平行
であるので、視野角が極めて広く、表示特性の視野角依
存性が事実上ないといえる。
【0005】図6は、従来のSSFLC構造の表示素子
における1画素分を概略的に示す断面構造図である。ナ
フタレン系液晶等の強誘電性液晶からなる液晶層55は、
その一面に、ITOからなる透明電極52,62と、Ta2
5 からなる絶縁層53,63と、ポリイミドからなる配向
膜54, 64とがこの順で夫々積層形成された透明ガラス基
板51,61間に挟持されている。
【0006】配向膜54,64は、通常数千Åの薄い膜であ
り、ポリマの絶縁体からなる。絶縁層53,63は、液晶層
55への導電性のゴミ等の混入物によりポリマからなる配
向膜54,64が押しつぶされ上下の電極(透明電極52,6
2)の絶縁が破壊されることを防止するための膜であ
り、Ta2 5 からなる。透明電極52,62は、所定画素
に電界を与えるための電極であり、その一方はデータ電
極として使用され、他方は走査電極として使用される。
【0007】強誘電性液晶表示素子の実用化にはいくつ
かの解決すべき課題がある。その1つは、強誘電性液晶
が有する自発分極が反転する際に発生する反電界(depo
larization)である。一般に自発分極を有する強誘電体
は外部作用により分極を反転させると、この分極反転を
打ち消す方向に内部反電界が発生することが知られてい
る。図6に示す強誘電性液晶表示素子では、強誘電性液
晶からなる液晶層55で反電界が発生すると、その反電界
は誘電体である絶縁層53, 63及びポリマの配向膜54,64
で保持され停滞する。
【0008】強誘電性液晶のメモリ機能を利用する強誘
電性液晶表示素子はパルス状電圧を印加して液晶セルを
駆動する。印加されたパルス状電圧は液晶の配向状態を
制御した後、消滅するが、強誘電性液晶はメモリ機能を
有するため一旦形成した状態を維持する。しかしながら
反電界が一定時間以上存在すると、一度反転した液晶の
分極は自己で形成する内部反電界により反転する前の分
極方向に戻る。従って強誘電性液晶の特徴であるメモリ
効果が損なわれる。
【0009】以上のような状況において反電界を除去す
ることができる絶縁層として、一般に高周波(105 〜10
9 Hz)領域で誘電率が高いTa2 5 等の材料が用い
られている。Ta2 5 は、電荷を除去して内部反電界
の残留、及び上,下電極間の短絡を防止するという実用
的に極めて優れた効果をもたらしている。
【0010】上述したように強誘電性液晶表示素子は、
大容量のOA用ディスプレイとして極めて有望なもので
あるが、表示品質における問題がある。即ち内部反電界
の残留を防止した強誘電性液晶表示素子は、基本的に双
安定駆動であるため、原理的に「黒」か「白」の二値表
示であり、通常の駆動方法では中間調表示が十分に行え
ない。そこで液晶表示素子における階調表示を可能とす
るため、従来からドメイン制御法,フレーム変調法,面
積階調法等の駆動方法が提案されている。これらの方法
を以下に簡単に説明する。
【0011】ドメイン制御法は、1画素内の液晶ドメイ
ンの反転状態を制御することにより、階調を実現する方
法である(Proceeding of the SID (Society for Infor
mation Display),Vol.32/2, pp.115〜120(1991),W.J.A.
M.Hartmann et al.)。即ち1画素内の液晶分子配向は均
一ではないいくつかのドメインに分かれており、この分
割されたドメインの反転数を制御することにより1画素
内での面積階調を行って複数の階調表示を行う。
【0012】またフレーム変調法は、一定時間内に反転
する回数をパルス数によって制御し複数の階調表示を実
現するものである(National Technical Report,Vol.3
8,No.3,pp.313〜317(1992),N.Wakita et al.)。このフ
レーム変調法はSTN等のネマティック液晶では広く行
われている方法であり、液晶の応答時間が速いほど階調
度数を多くすることができる。
【0013】さらに面積階調(Dithering)法は、1絵素
を複数の画素で構成することにより、各画素を独立して
反転させて絵素としての階調を実現するものである(SI
D DIGEST,1991,pp.261〜264,Y.Yabe et al.)。この面積
階調法は、例えば新聞の網点写真等で広く知られている
手法であり液晶でも利用されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の強
誘電性液晶表示素子は、上述の駆動方法を使用しても階
調度数が不十分である等、種々の問題を有する。即ちド
メイン制御法は、温度によってドメイン領域が変化し易
いこと、作製上ドメイン数の制御が困難であるという欠
点を有する。またフレーム変調法は、階調度数が液晶の
応答速度に依存することにあり、特に10℃以下の低温域
では応答速度の低下に伴って階調度数は急激に低下し、
4階調程度が限界である。さらに面積階調法は、画素数
が実効的に減少するため解像度に難点があり、また超大
容量表示パネルが必要であるので、駆動回路数の増加に
よるコストアップ等の問題がある。
【0015】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、駆動方法との併用によることなく、多階調の
表示が行える強誘電性液晶表示素子を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る強誘電性液
晶表示素子は、対向する基板の内面に、電極層,絶縁層
及び配向膜がこの順に積層形成されており、該配向膜間
に強誘電性液晶を挟持してなる強誘電性液晶表示素子に
おいて、前記絶縁層の、105 〜109 Hz領域での比誘電
率が3〜10であることを特徴とする。
【0017】自発分極の反転時に、その反転を打ち消す
ように発生する内部反電界を形成する電荷を絶縁層に一
部蓄積させることができる。この蓄積された電荷によっ
て分極反転後の自発分極が反転前の分極方向に戻り、透
過光量が減少し中間調表示が行える。高周波数領域(10
5 〜109 Hz)での比誘電率が3を下回ると反電界を阻
害する効果が過度に増加し、比誘電率が10を越えると階
調表示が困難である。
【0018】高周波数領域(105 〜109 Hz)での比誘
電率が3〜10である材料を具体的に以下に挙げる。シア
ン化銀,硝酸銀,リン酸アルミニウム,塩化バリウム,
炭酸バリウム,硝酸バリウム,酸化ベリウム,炭素(ダ
イヤモンド),炭酸カルシウム(方解石),フッ化カル
シウム,硝酸カルシウム,臭化カドミウム,臭化セシウ
ム,塩化セシウム,ヨウ化セシウム,臭化銅,塩化銅,
塩化水銀(I),塩化水銀(II),ヨウ素,臭化カリウ
ム,塩化カリウム,塩素酸カリウム,炭酸カリウム,ク
ロム酸カリウム,フッ化カリウム,リン酸二カリウム,
ヨウ化カリウム,硝酸カリウム,リン酸三カリウム,硫
酸カリウム,フッ化リチウム,炭酸マグネシウム,シュ
ウ酸マグネシウム,酸化マグネシウム,硫酸マグネシウ
ム,臭化ナトリウム,塩化ナトリウム,塩素酸ナトリウ
ム,過塩素酸ナトリウム,炭酸ナトリウム,フッ化ナト
リウム,ヨウ化ナトリウム,硝酸ナトリウム,硫酸ナト
リウム,臭化アンモニウム,塩化アンモニウム,リン,
臭化ルビジウム,塩化ルビジウム,フッ化ルビジウム,
ヨウ化ルビジウム,硫黄(結晶),二酸化ケイ素,炭酸
ストロンチウム,硝酸ストロンチウム,酢酸亜鉛,硫化
亜鉛,アセトアミド,p−アミノ安息香酸,エチレンジ
アミン,2,3-ジクロロ−1,4-ジオキサン,(R,R)−
酒石酸,1,2-ジヨードエタン,p−テルフェニル,p−
トルイジン,尿素,9,10- フェナントレンキノン,ベン
ズアミド,ペンタクロロベンゼン,ステアタイト,ビニ
ライト,マイカレックス等である。これらは透明基板上
に蒸着等の手法により薄膜を形成して用いるのが好まし
い。つまり発生した内部磁界を完全に除去するのではな
く、強誘電性液晶表示素子の特徴である双安定性を、発
生した内部反電界で敢えて阻害させることにより透過光
量を減少させ中間調表示を行う。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施例を示す
図面に基づき具体的に説明する。 実施例1.図1は、本発明に係る強誘電性液晶表示素子
を示す断面構造図である。ナフタレン系液晶を主成分と
する強誘電性の液晶層15(厚み:2μm )は、その一面
に、ITOからなる透明電極12,22と、SiO2 からな
る絶縁層13,23と、ポリイミドからなる配向膜14, 24と
がこの順で夫々積層形成された透明ガラス基板11,21間
に挟持されている。
【0020】透明電極12,22は、所定画素に電界を与え
るための電極であり、その一方はデータ電極として使用
され、他方は走査電極として使用される。これらデータ
電極及び走査電極は、透明ガラス基板11,21夫々に対し
て直行するように設けられており、これによりマトリク
ス状の画素が形成されるようになっている。なおこの強
誘電性液晶表示素子は、表面安定化により層構造(ブッ
クシェルフ層構造)を有する。即ち透明ガラス基板11,
21間の間隙による界面効果に起因する液晶分子の分子配
列及びスメクティック相液晶の分子間相互作用により強
誘電性液晶がブックシェルフ層構造をとる。
【0021】強誘電性液晶表示素子の作製方法について
説明する。まず直径15mm,厚さ1.1 mmの透明ガラス基板
11,21の表面に複数のストライプ状の透明電極12,22を
電極幅0.185 mm,電極間ピッチ0.2 mm,15Ω/□で夫々
形成する。次にその表面に高周波数領域(105 〜109
z)での比誘電率が3.8 であるSiO2 を絶縁層13,23
として約1000Å蒸着形成する。そしてこの透明ガラス基
板11,21を洗浄した後、ポリイミドをスピンコートで塗
布し、200 ℃,1時間で焼成して約1000Åの配向膜14,
24を成膜する。この配向膜14, 24の表面をレーヨン製の
布でラビングし、平均粒径1.6 μm のガラス球をスペー
サとして介在させて液晶パネルを作製する。できあがり
のセルギャップは約2μm である。そしてナフタレン系
液晶を主成分とした液晶材料をこのセルに注入し、強誘
電性液晶表示素子(FLC−LCD)を完成する。
【0022】図2(b) は、この強誘電性液晶表示素子に
「黒」→「白」を書き込むために、図2(a) に示す如き
各書き込み電圧(選択電圧)を印加した場合の光透過率
の時間的推移を示すグラフである。そして2,4,6,
8,10Vのパルス電圧を1ms印加し、印加直後の光透
過率を100 %とし、45ms間の光透過率C2V, 4V,C
6V,C8V,C10V を求めた。ここで+Vのパルス電圧を
1ms印加し、44ms後に−Vのパルス電圧を1ms印
加したときの光透過率を0%としている。−Vのパルス
電圧は「白」→「黒」を書き込むためのものである。
2,4,6,8,10Vのうち、いずれの印加電圧におい
ても光透過率は除々に減少するが、減少の割合は印加電
圧の波高値に依存することが分かる。即ち印加電圧が高
いほど光透過率の減少の割合は小さく、印加電圧が低い
ほど光透過率の減少の割合は大きい。
【0023】このように比誘電率が3.8 であるSiO2
を使用した本発明では、光透過率の減少の割合も印加電
圧によって異なるので、多階調表示を精度良く行うこと
ができる。これに対し比誘電率が15であるTa2 5
使用した場合(従来例)は、いずれの印加電圧において
も光透過率の減少の割合は略同様であるので、多階調表
示は行えない。
【0024】図3は、強誘電性液晶表示素子に、「黒」
→「白」を書き込む場合と、「白」→「黒」を書き込む
場合とにおける光透過率と書き込み電圧(選択電圧)と
の関係を各材料を使用した場合について表すグラフであ
る。図3(a) に示す比誘電率が3.8 であるSiO2 を使
用した実施例、図3(b) に示す比誘電率が9.7 であるM
gOを使用した実施例では、「黒」→「白」を書き込む
場合、書き込み電圧を上昇させると10V付近から光透過
率が上昇し、約20Vで最大となる。一方「白」→「黒」
を書き込む場合は、書き込み電圧の上昇に伴い光透過率
が徐々に減少し、約18Vで最小となる。さらに書き込み
電圧を上昇させると、例えば実用レベルである20〜32V
の範囲において再び光透過率は図示の如く増加するので
コントラスト比が変わり多階調表示が実現する。これに
対し図3(c) に示す比誘電率が15であるTa2 5 を使
用した従来の強誘電性液晶表示素子では、「白」→
「黒」の書き込みにおいて、光透過率が最小となった後
の20〜32Vにおいては増加が緩やかであるので、コント
ラスト比が低く、多階調表示が行えない。
【0025】本発明に係る強誘電性液晶表示素子は、図
3に示す如き特性を有するので、例えば4スロット法を
使用して「黒」→「白」の書き込みを行うと、以下のよ
うな中間調表示が行える。4スロット法は、本出願人
が、特開平5−241527号公報にて提案している強誘電性
液晶表示素子の駆動方法である。この方法は、選択電圧
Vs,半選択電圧Vhs,及び非選択電圧Vnsを使用
し、これらの相対的な比率により複数の階調表示を行
う。相対的な比率Vs:Vhs:Vnsは、4:2:
1,4:2:1.5 ,4:2:2,又は4:1:1等が適
当である。
【0026】本実施例では、4スロット法の印加電圧比
をVs:Vhs:Vns=4:2:1としている(図
4)。選択電圧Vsを20V(半選択電圧Vhs:10V,
非選択電圧Vns:5V)とすると、コントラスト比C
2 /C1 (≒20)が得られる。また選択電圧Vsを28V
(半選択電圧Vhs:14V,非選択電圧Vns:7V)
とすると、コントラスト比C4 /C3 (≒5)が得ら
れ、選択電圧Vsを32V(半選択電圧Vhs:16V,非
選択電圧Vns:8V)とすると、コントラスト比C6
/C5 (≒3)が得られ、従来より高いコントラスト比
が実現可能である。以上のように選択電圧Vsを適宜設
定することにより、異なる階調(コントラスト比C2
1 ,C4/C3 ,C6 /C5 )で表示することができ
る。なお4スロット法における各電圧の比率はVs:V
hs:Vns=4:2:1に限らず、他の値を使用する
ことができる。
【0027】強誘電性液晶として、ブックシェルフ層構
造をとることが可能なナフタレン系液晶を適用すれば、
0〜40℃の範囲において少なくとも8階調、5〜40℃の
範囲では少なくとも16階調の表示が可能である。
【0028】また図5に示す如く、パルス幅によって
も、透過光強度に対応する明暗(ルミナンス)比が変化
することが分かっている。そこで、例えばパルス幅を10
0 μs及び70μsの2段階に変調し、また走査電極に印
加する電圧レベルを0,0.5,1.5, 2.0Vの4レベルとす
ると、合計で8レベルの白黒階調が実現する。さらに例
えば一般に使用されているRGBカラーフィルタと組み
合わせてカラー表示を行うと、R(赤),G(緑),B
(青)の各色について8階調の発色が可能であるのでパ
ネルスクリーン上では8×8×8=512 色の発色が可能
であり、略フルカラーの表示が行える。
【0029】上述の実施例においては4スロット法にて
中間調表示を行っているが、前述したドメイン制御法,
パルス変調法,又は面積階調法を適宜組み合わせて使用
することにより、多段階の階調表示を行うことができ
る。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明に係る強誘電性液晶
表示素子は、絶縁層に、105 〜109 Hz領域での比誘電
率が3〜10である材料を使用することにより、発生した
内部磁界を完全に除去するのではなく、強誘電性液晶表
示素子の特徴である双安定性を、発生した内部反電界で
敢えて阻害させることにより透過光量を減少させ中間調
表示を行う。従って広視野角,大容量表示及び高速応答
が可能な、強誘電性液晶表示素子を使用した表示装置に
おいて、大面積で高精細のフルカラー表示を実現するこ
とができ、OAフラットパネルディスプレイの画質を高
品位化することが可能である等、本発明は優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る強誘電性液晶表示素子を示す断面
構造図である。
【図2】本発明に係る強誘電性液晶表示素子による中間
調表示を説明するための図である。
【図3】光透過率と書き込み電圧(選択電圧)との関係
を表すグラフである。
【図4】4スロット法で使用する印加電圧波形図であ
る。
【図5】ルミナンス比と印加電圧との関係を示すグラフ
である。
【図6】従来のSSFLC構造の表示素子を示す断面構
造図である。
【符号の説明】
11,21 透明ガラス基板 12,22 透明電極 14, 24 配向膜 13,23 絶縁層 15 液晶層
フロントページの続き (72)発明者 吉原 敏明 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 牧野 哲也 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する基板の内面に、電極層,絶縁層
    及び配向膜がこの順に積層形成されており、該配向膜間
    に強誘電性液晶を挟持してなる強誘電性液晶表示素子に
    おいて、前記絶縁層の、105 〜109 Hz領域での比誘電
    率が3〜10であることを特徴とする強誘電性液晶表示素
    子。
JP19084295A 1995-07-26 1995-07-26 強誘電性液晶表示素子 Withdrawn JPH0943641A (ja)

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