JPH094320A - ウイング用手動揺動装置 - Google Patents

ウイング用手動揺動装置

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Publication number
JPH094320A
JPH094320A JP15451995A JP15451995A JPH094320A JP H094320 A JPH094320 A JP H094320A JP 15451995 A JP15451995 A JP 15451995A JP 15451995 A JP15451995 A JP 15451995A JP H094320 A JPH094320 A JP H094320A
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JP
Japan
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wing
case cover
shaft
screw
arm
Prior art date
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Pending
Application number
JP15451995A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Tomoto
毅 戸本
Hiroyuki Kodera
博行 小寺
Harutaka Urano
治孝 浦野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chuo Hatsujo KK
Showa Koki Co Ltd
Oiles Industry Co Ltd
Chuo Spring Co Ltd
Original Assignee
Chuo Hatsujo KK
Showa Koki Co Ltd
Oiles Industry Co Ltd
Chuo Spring Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Chuo Hatsujo KK, Showa Koki Co Ltd, Oiles Industry Co Ltd, Chuo Spring Co Ltd filed Critical Chuo Hatsujo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さな操作力で展示ケース2のケースカバー
3の開閉を行うことができ、操作者が任意の開放位置で
ケースカバー3を止めることができ、誤って操作者の手
等を挟むことがないケースカバー用手動揺動装置1を提
供する。 【構成】 ハンドル4の操作力を伝達する伝動機構5と
ケースカバー3を揺動させるリンク機構7との間に、伝
動機構5の回動運動を上下運動に転向するねじ式転向装
置6を設けた。そして、ねじ式転向装置6を、多条のね
じ山が外周に形成されたウォーム軸と、このウォーム軸
のねじ山と噛み合う多数の歯部が外周に形成されたウォ
ームホイールと、このウォームホイールの内周のねじ山
と噛み合う多条の台形ねじ山が外周に形成された台形ね
じ軸45とで構成したことにより、ケースカバー3の開
放位置を任意の開放位置に維持するセルフロックが働く
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ハンドルを手で回し
操作することによってウイングを開閉するウイング用手
動揺動装置に関するもので、特に作品や物品を展示する
展示ケースの開閉扉用手動揺動装置に用いて好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、博物館、美術館や店舗などの
人の出入りする建築物内には、作品や物品等の展示品を
上面に載せる展示用棚を透明なケースカバーで覆って、
展示品を覗き易くすると共に、展示品の盗難や損傷を防
止するようにした展示ケースが設置されている。なお、
ケースカバーは、上端部が揺動自在に支持されているも
のが一般的である。このような展示ケースは、展示品を
交換したり、展示品の位置を変更したりする際に、ケー
スカバーを手で持ち上げ、例えば70°〜90°ぐらい
でケースカバーをフック等により係止することによりケ
ースカバーを開放しておいて作業を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の展示
ケースにおいては、多くの展示品を展示するために展示
ケースを大型化するとケースカバーの重量が大きくな
り、作業者がケースカバーを持ち上げるのに大きな力が
必要となり、1人でケースカバーを持ち上げることがで
きないという問題が生じている。
【0004】また、ケースカバーの重量が小さい場合で
も、任意の角度(任意の開放位置)でケースカバーを開
放しておくことができなかったので、展示用棚の手前側
の展示品を交換したり、展示位置を変更したりする場合
でも、作業者がケースカバーを全開しなければならず、
誤って作業者の手を挟み込んでしまう可能性があり、展
示品の交換作業や展示位置の変更作業の作業性が悪いと
いう問題が生じている。
【0005】そして、ケースカバーを設定された開放位
置で支える支持機構がケースカバーの片側だけに設けら
れた展示ケースにおいては、何らかの原因でケースカバ
ーの支持機構が故障した場合にケースカバーが落下して
しまうという問題が生じている。
【0006】仮に、手で回し操作するハンドルとケース
カバーとの間にラックアンドピニオン方式の歯車装置を
介在させて操作者が手動によりケースカバーを開放する
ようにすることが考えられる。ところが、このようなラ
ックアンドピニオン方式の歯車装置を用いた場合には、
ケースカバーを開放する際に異音が生じ易いという問題
が生じてしまう。また、歯車装置の場合には、ケースカ
バーの開放操作時にガタツキやバックラッシュが生じ易
く、ケースカバーの開放動作をスムーズに行うことがで
きないという問題も生じる。
【0007】請求項1ないし請求項4に記載の発明の目
的は、小さな操作力でウイングの開閉を行うことが可能
なウイング用手動揺動装置を提供することにある。ま
た、操作者が任意の開放位置でウイングを止めることが
でき、誤って操作者の手等を挟むことがないウイング用
手動揺動装置を提供することにある。さらに、開閉操作
時に騒音が小さく、ウイングの動きがスムーズなウイン
グ用手動揺動装置を提供することにある。
【0008】請求項2に記載の発明の目的は、ウイング
の開放操作時の抵抗が小さく、小さな操作力でウイング
を開放することが可能なウイング用手動揺動装置を提供
することにある。また、台形ねじ軸を細く、コンパクト
化することが可能なウイング用手動揺動装置を提供する
ことにある。請求項3に記載の発明の目的は、ウイング
を両側で支えることができるウイング用手動揺動装置を
提供することにある。また、片側が何らかの原因で故障
してもウイングが落下せず、ウイングを開放状態にした
まま片側を取り外し交換することが可能なウイング用手
動揺動装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、揺動運動を行うウイングと、手動により回し操作さ
れるハンドルと、このハンドルの操作力を伝達するシャ
フト、転向器、チェーン、ベルト、プーリ、スプロケッ
ト、またはこれらの組合せよりなる操作力伝達手段と、
この操作力伝達手段から前記ハンドルの操作力に応じた
運動が与えられる入力部、およびこの入力部に与えられ
た運動に応じた軸方向の往復運動を出力する出力部を有
し、前記ウイングを任意の開放位置で保持するねじ式状
態保持手段と、一端部が前記ウイングを回動自在に支持
し、他端部が前記ねじ式状態保持手段の出力部に回動自
在に支持されるアームを有するリンク機構とを備えた技
術手段を採用した。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のウイング用手動揺動装置に加えて、前記出力部は、軸
方向に往復運動する台形ねじ軸であり、前記リンク機構
は、前記台形ねじ軸の端部に固定され、前記アームを回
動自在に支持する支持軸を有する支持部材と、この支持
部材の運動方向に対して並行する方向に延長され、前記
支持部材を前記台形ねじ軸の軸方向に変位するように案
内すると共に、前記アームに発生する開放以外の力を受
ける案内レールとを具備した技術手段を採用した。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載のウイング用手動揺動装置に加えて、前
記ねじ式状態保持手段、および前記リンク機構は、2個
ずつ設けられ、そして、前記2個のリンク機構のうちの
一方側のリンク機構のアームは、前記ウイングの一方側
端部を支え、他方側のリンク機構のアームは、前記ウイ
ングの他方側端部を支える技術手段を採用した。
【0012】前記ウイングを、作品や物品を展示する展
示ケースの開閉扉、飛行機または船舶等の乗り物の進行
方向を変更する乗り物用舵、窓、ドアまたは戸等の建築
物用開閉扉、あるいは気体や液体等の流体の流量を調節
するダンパやドア等の流量調節部材に用いても良い。
【0013】
【発明の作用および効果】請求項1に記載の発明によれ
ば、操作者がハンドルを回し操作することにより操作力
伝達手段によってねじ式状態保持手段の入力部にハンド
ルの操作力が伝達される。そして、入力部に与えられた
運動に応じた軸方向の往復運動が出力部より出力され
る。これにより、出力部が軸方向に運動することにより
アームが変位してウイングに揺動運動が与えられる。こ
のとき、ねじ式状態保持手段を設けているため、減速比
が大きくとれるので、操作者が小さな操作力でハンドル
を回し操作したとしてもウイングの開放作業および閉塞
作業を行うことができる。
【0014】また、ねじ式状態保持手段を設けているた
め、セルフロック(状態保持)がきく。このため、操作
者が任意の開放位置でウイングを止めることができるの
で、誤って操作者の手等を挟むことがない。さらに、ね
じ式状態保持手段を設けているため、例えばラックアン
ドピニオン方式に比べて異音の発生が少ないので、ウイ
ングの開放作業または閉塞作業中の騒音を小さくするこ
とができる。そして、操作者によるウイングの開放作業
または閉塞作業時にねじ式状態保持手段の入力部と出力
部との間でガタツキやバックラッシュが生じないので、
ウイングの揺動運動がスムーズとなる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、アームに
発生する開放以外の力を案内レールにより受けているた
め、操作者の回し操作によるウイングの開放作業時の抵
抗を小さくすることができる。このため、操作者が小さ
な操作力でハンドルを回し操作してもウイングの開放作
業を行うことができる。また、ウイングの開放の分力で
ある、台形ねじ軸の軸方向に対する横方向の荷重を案内
レールに負荷させることにより、台形ねじ軸の軸径を太
くしたり、ねじ式状態保持手段のサイズを大型化する必
要はない。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、ウイング
の一方側端部および他方側端部をそれぞれのリンク機構
のアームにより支持することができる。また、一方側の
リンク機構および一方側のねじ式状態保持手段のうちの
いずれかのものが何らかの原因で故障しても、他方側の
ねじ式状態保持手段のセルフロックが働くため、ウイン
グが落下せず、誤って操作者の手等をウイングが挟んで
しまうことを防止することができると共に、ウイングを
開放状態にしたまま一方側のリンク機構および一方側の
ねじ式状態保持手段のうちのいずれかのものを取り外し
交換することができる。
【0017】
【実施例】
〔実施例の構成〕次に、この発明のウイング用手動揺動
装置を適用した実施例に基づいて説明する。図1はケー
スカバー用手動揺動装置を示した図で、図2ないし図4
は上覗き型展示ケースを示した図である。
【0018】ケースカバー用手動揺動装置1は、上覗き
型展示ケース2のケースカバー3と、操作者に回し操作
されるハンドル4と、このハンドル4の回し操作に応じ
て操作力を伝達する伝動機構5と、この伝動機構5の回
動運動を上下運動に転向する2組のねじ式転向装置6
と、このねじ式転向装置6の動作に応じてケースカバー
3に揺動運動を与える2組のリンク機構7とを備えてい
る。
【0019】次に、上覗き型展示ケース2を図1ないし
図4に基づいて詳細に説明する。この上覗き型展示ケー
ス2は、箱体形状の展示用台11、この展示用台11の
上端に設けられた展示用棚12、この展示用棚12の長
手方向の両端部に立設された所定の形状の側壁板13、
および2枚の側壁板13にそれぞれ設けられたケースカ
バー3の支持部14等から構成されている。
【0020】展示用台11内には、ハンドル4および伝
動装置5が収容されている。また、側壁板13の内側
(対向面側)には、ねじ式転向装置6およびリンク機構
7を収容し、これらを外部より見えなくするための収納
カバー(図示せず)が配設されている。なお、展示用台
11の両側には、それぞれハンドル4を収納するための
観音開きの開閉扉15が設けられている。また、支持部
14には、ケースカバー3を揺動自在に支持する支点と
しての支持軸16(図4参照)が設けられている。
【0021】次に、ケースカバー3を図1ないし図4に
基づいて詳細に説明する。このケースカバー3は、本発
明のウイング、展示ケースの開閉扉であって、1つの展
示用台11に2個ずつ設けられ、1個の重量が約100
kg〜150kgである。また、ケースカバー3は、金属ま
たは木製の枠体17、およびこの枠体17の方形形状の
開口部に取り付けられた透明なガラス板18等から構成
されている。なお、枠体17の両側の上端部からは、支
持軸16に回動自在に支持される被支持部である延長部
19が突設されている。この延長部19には、支持軸1
6が貫通する丸穴(貫通穴)20が形成されている。
【0022】次に、ハンドル4を図1に基づいて詳細に
説明する。このハンドル4は、1組のケースカバー3毎
に設けられ、展示用台11内の固定部品(L字型ブラケ
ット)21に回動自在に取り付けられており、操作者に
より右回転方向に回し操作されるとケースカバー3を開
放し、左回転方向に回し操作されるとケースカバー3を
閉塞するように動かす操作力付与手段である。
【0023】次に、伝動機構5を図1および図5に基づ
いて詳細に説明する。この伝動機構5は、本発明の操作
力伝達手段であって、4本のシャフト22〜25、2個
の転向器(商品名:転向ボックス)26、27およびこ
れらを連結するための5個のユニバーサルジョイント2
8〜32等から構成されている。シャフト22〜25
は、ハンドル4の回転方向に回転する丸棒状の回転軸
(パイプ)または六角穴付パイプである。なお、シャフ
ト24、25は、2組のねじ式転向装置6にユニバーサ
ルジョイント33、34を介して操作者の操作力を入力
させる操作力入力手段である。
【0024】転向器26は、展示用台11内の固定部品
(L字型ブラケット)35の下側部にねじ等の締結具に
より締付け固定されており、シャフト22の軸方向(水
平方向)に対してシャフト23の軸方向を略直交する方
向(上下方向)に転向する転向手段である。転向器27
は、固定部品35の上端部にねじ等の締結具により締付
け固定されており、シャフト23の軸方向(上下方向)
に対してシャフト24、25の軸方向を略直交する方向
(水平方向)に転向する転向手段である。
【0025】次に、2組のねじ式転向装置6を図1およ
び図5に基づいて詳細に説明する。これらのねじ式転向
装置6の各々は、本発明のねじ式状態保持手段であっ
て、容器状のブラケット40と、このブラケット40の
開口部を閉塞するプレート41、42、これらのプレー
ト41、42を貫通するウォーム軸43と、このウォー
ム軸43と噛み合う円筒形状のウォームホイール44
と、このウォームホイール44内を摺動自在に移動する
台形ねじ軸45とを備えたねじ式転向手段である。ま
た、ねじ式転向装置6は、ウォーム軸43、ウォームホ
イール44および台形ねじ軸45により、ケースカバー
3を任意の開放位置で止めるセルフロック(状態保持)
が可能なものである。
【0026】ブラケット40は、展示用台11内の固定
部品に締付け固定するためのねじ穴46を有するフラン
ジ部47と、円形状の開口部48が形成された天井部4
9とを有している。開口部48には、内周に係合部とし
ての案内爪部50を有する円環板形状の段付蓋部材51
が嵌め合わされている。プレート41は、ウォーム軸4
3を挿通するための円形状の挿通穴52を有し、ブラケ
ット40の平坦な側壁部53に締結ねじ54により締付
け固定されている。
【0027】ウォーム軸43は、本発明の入力部であっ
て、一端部がシャフト24、25にユニバーサルジョイ
ント33、34を介して連結された多条ウォーム(入力
軸)である。ウォーム軸43の一方側は、ころがり軸受
55を介してプレート41の挿通穴52内に回動自在に
支持されている。また、ウォーム軸43の他方側は、こ
ろがり軸受(図示せず)を介してブラケット40の側壁
部53内に回動自在に支持されている。ウォーム軸43
の中央部には、ウォームホイール44の外周に噛み合う
多条のねじ山56が形成されている。なお、ころがり軸
受55は、内輪(インナーリング)57、外輪(アウタ
ーリング)58および多数のころ(転動体)59よりな
る。
【0028】ウォームホイール44は、2組のころがり
軸受60を介してブラケット40の曲率面を持つ円弧形
状の側壁部61内に回動自在に支持されている。ウォー
ムホイール44の外周には、ウォーム軸43の多条のね
じ山56に噛み合う多数の歯部62が形成されている。
また、ウォームホイール44の内周には、台形ねじ軸4
5の外周に噛み合う多数のねじ山63が形成されてい
る。なお、ころがり軸受60は、内輪(インナーリン
グ)64、外輪(アウターリング)65および多数のこ
ろ(転動体)66よりなる。
【0029】台形ねじ軸45は、本発明の出力部であっ
て、外周にウォームホイール44のねじ山63に噛み合
う多条の台形ねじ山67を有する出力軸である。多条の
台形ねじ山67は、台形ねじ軸45の軸方向に螺旋状に
形成されており、一部に段付蓋部材51の案内爪部50
に係合される被係合部としての一文字状の溝部68を有
している。
【0030】また、台形ねじ軸45の下端部(一端部)
は、ブラケット40の底壁部より延長された円筒形状の
筒壁部69内に上下方向に往復移動可能に収容されてい
る。そして、台形ねじ軸45の上端部(他端部)の外周
には、円環形状のストッパ39が固定され、このストッ
パ39よりも先端側の外周には、リンク機構7に螺合す
るおねじ山70が形成されている。
【0031】次に、2組のリンク機構7を図1に基づい
て詳細に説明する。これらのリンク機構7の各々は、台
形ねじ軸45の軸方向と同一方向の往復運動(昇降運
動)が与えられる嵌合部材71、この嵌合部材71に回
動自在に支持されたアーム72、およびケースカバー3
の枠体17の両側に形成された延長部19の下端面に締
結ねじ等で取り付けられた取付部材73等から構成され
ている。
【0032】嵌合部材71は、金属材料よりなり、台形
ねじ軸45の上端部に締付け固定され、アーム72の下
端部を回動自在に支持する支持軸としてのピン74を有
している。そして、嵌合部材71の近傍には、この嵌合
部材71の運動方向に対して並行する方向に延長された
案内レール75が配設されている。また、嵌合部材71
は、案内レール75に嵌め合わされる嵌合部76を有し
ている。
【0033】案内レール75は、金属材料よりなり、展
示用台11内の固定部品に締付け固定され、嵌合部76
が摺動自在に嵌め合わされる嵌合溝(被嵌合部)77を
有している。また、案内レール75は、嵌合部材71を
台形ねじ軸45の軸方向に変位するように案内すると共
に、嵌合部材71を支持することによりアーム72に発
生する開放以外の力を受ける。
【0034】アーム72は、平板形状の金属板よりな
り、上端部のみが展示用台11の側壁板13の内側に設
置された収納カバーの上端部より露出しており、ケース
カバー3の両側をそれぞれ支える支持手段である。この
アーム72の上端部(一端部)は、取付部材73に係合
している。取付部材73には、アーム72の上端部を回
動自在に支持する支持軸としてのピン78が取り付けら
れている。
【0035】〔実施例の作用〕次に、この実施例のケー
スカバー用手動揺動装置1の開放作業を図1ないし図5
に基づいて簡単に説明する。
【0036】(ケースカバー3の開放作業)例えば展示
ケース2の展示用棚12上に置かれた作品や物品等の展
示品を交換したり、展示品の展示位置を変更する場合に
は、操作者がハンドル4を例えば右回転方向に回し操作
することによりケースカバー3の開放動作を行う。この
ように操作者がハンドル4を例えば右回転方向に回し操
作すると、シャフト22も右回転する。このシャフト2
2の水平方向での右回転は、転向器26によって上下方
向での右回転に方向転換されてシャフト23に伝達され
る。
【0037】次に、このシャフト23の上下方向での右
回転は、転向器27によって水平方向での右回転に方向
転換されてシャフト24、25に伝達され、そのシャフ
ト24、25からケースカバー3の長手方向の両端部
(両側)にそれぞれ配された2組のねじ式転向装置6へ
伝達される。
【0038】そして、2組のねじ式転向装置6のウォー
ム軸43が右回転すると、外周の歯部62が多条のねじ
山56に噛み合うウォームホイール44も右回転する。
そして、ウォームホイール44の右回転により、外周の
台形ねじ山67がねじ山63に噛み合う台形ねじ軸45
が案内爪部50により回転が阻止されるので上方に上昇
していく。これにより、嵌合部材71が案内レール75
に誘導されて上方へ上昇することによってアーム72が
上昇する。このため、ケースカバー3が支持軸16を中
心にして揺動して持ち上がることにより、ケースカバー
3が開かれていく。
【0039】このとき、ねじ式転向装置6を設けている
ため、操作者がハンドル4の回し操作を途中で止める
と、任意の開放位置でケースカバー3が止まるので、す
なわち、セルフロック(状態保持)がきくので、半分だ
けケースカバー3を開けた状態で展示ケース2の展示用
棚12上に置かれた作品や物品等の展示品を交換した
り、展示品の展示位置を変更しても、ケースカバー3が
落下して操作者の手等を挟むことはない。
【0040】(ケースカバー3の閉塞作業)ケースカバ
ー3を閉める場合には、ハンドル4を逆回転するように
回し操作することにより台形ねじ軸45が下降するた
め、ケースカバー3が支持軸16を中心にして揺動して
下がることにより、ケースカバー3が閉じられていく。
このとき、この実施例では、ねじ式転向装置6を設けて
いるため、ウォーム軸43とウォームホイール44との
間、あるいはウォームホイール44と台形ねじ軸45と
の間で減速比が大きくとれるので、操作者が小さな操作
力でハンドル4を回し操作したとしてもケースカバー3
の開放作業および閉塞作業を容易に行うことができる。
【0041】〔実施例の効果〕以上のように、ケースカ
バー用手動揺動装置1は、ねじ式転向装置6を構成する
ウォーム軸43、ウォームホイール44および台形ねじ
軸45を設けているため、例えばラックアンドピニオン
方式に比べて異音の発生が少ないので、ケースカバー3
の開放作業または閉塞作業中の騒音を小さくすることが
できる。そして、上記の構造のねじ式転向装置6を設け
ているため、操作者によるケースカバー3の開放作業ま
たは閉塞作業時にウォーム軸43とウォームホイール4
4との間、あるいはウォームホイール44と台形ねじ軸
45との間でガタツキやバックラッシュが生じないの
で、ケースカバー3の揺動運動がスムーズとなる。
【0042】ここで、案内レール75によって台形ねじ
軸45の先端部に固定した嵌合部材71を支持しない
と、次のような不具合を生じる。それは、多条の台形ね
じ山67を周設した台形ねじ軸45のみで上下方向に往
復運動(スライド)させた時に台形ねじ軸45にケース
カバー3を開放する力の分力が働くため、台形ねじ軸4
5の強度を上げる必要があるので、台形ねじ軸45の軸
径を太くしたり、ねじ式転向装置6そのものの体格(サ
イズ)を大きくする必要があった。ところが、この実施
例のように、案内レール75によって台形ねじ軸45の
先端部に固定した嵌合部材71を支持することによっ
て、ケースカバー3を開放する力の分力である、台形ね
じ軸45に対する横方向の荷重を案内レール75に負担
させることができる。この結果、上下方向の力のみに耐
える強度を台形ねじ軸45に持たせれば良いので、台形
ねじ軸45の軸径を細くでき、ねじ式転向装置6のサイ
ズを小型化(コンパクト化)することができる。
【0043】また、アーム72に発生する開放以外の力
を案内レール75により受けているため、操作者の回し
操作によるケースカバー3の開放作業時の抵抗を小さく
することができる。このため、操作者が小さな操作力で
ハンドル4を回し操作してもケースカバー3の開放作業
を行うことができる。そして、シャフト22〜25によ
る回転でハンドル4の操作力を2組のねじ式転向装置6
に伝達しているため、チェーン等の他の伝動機構を用い
たものよりも耐久性が高い。
【0044】さらに、ケースカバー3の一方側端部およ
び他方側端部をそれぞれのアーム72により支持するこ
とができる。このため、一方側のねじ式転向装置6およ
び一方側のリンク機構7のうちのいずれかの構成部品が
何らかの原因で故障しても、他方側のねじ式転向装置6
のセルフロックが働く。このため、ケースカバー3が落
下せず、誤って操作者の手等をケースカバー3が挟んで
しまうことを防止することができると共に、ケースカバ
ー3を開放状態にしたまま一方側のねじ式転向装置6お
よび一方側のリンク機構7のうちのいずれかの構成部品
を取り外して交換することができる。
【0045】〔変形例〕この実施例では、ねじ式状態保
持手段としてねじ式転向装置6を用いたが、ハンドル4
の操作力の伝達方向を転向させないねじ伝達装置を用い
ても良い。この実施例では、ケースカバー(ウイング)
3を両側で支持したが、ウイングを片側、任意の箇所ま
たは3箇所以上で支持しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ケースカバー用手動揺動装置を示した透視図で
ある(実施例)。
【図2】上覗き型展示ケースを示した斜視図である(実
施例)。
【図3】上覗き型展示ケースを示した斜視図である(実
施例)。
【図4】上覗き型展示ケースを示した概略図である(実
施例)。
【図5】ねじ式転向装置を示した斜視図である(実施
例)。
【符号の説明】
1 ケースカバー用手動揺動装置 2 上覗き型展示ケース 3 ケースカバー(ウイング、展示ケースの開閉扉) 4 ハンドル 5 伝動装置(操作力伝達手段) 6 ねじ式転向装置(ねじ式状態保持手段) 7 リンク機構 43 ウォーム軸(入力部) 44 ウォームホイール 45 台形ねじ軸(出力部) 71 嵌合部材(支持部材) 72 アーム 74 ピン(支持軸) 75 案内レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小寺 博行 東京都板橋区前野町6丁目1番10号 昭和 鋼機株式会社内 (72)発明者 浦野 治孝 東京都港区芝大門1丁目3番2号 オイレ ス工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)揺動運動を行うウイングと、 (b)手動により回し操作されるハンドルと、 (c)このハンドルの操作力を伝達する操作力伝達手段
    と、 (d)この操作力伝達手段から前記ハンドルの操作力に
    応じた運動が与えられる入力部、およびこの入力部に与
    えられた運動に応じた軸方向の往復運動を出力する出力
    部を有し、前記ウイングを任意の開放位置で保持するね
    じ式状態保持手段と、 (e)一端部が前記ウイングを回動自在に支持し、他端
    部が前記ねじ式状態保持手段の出力部に回動自在に支持
    されるアームを有するリンク機構とを備えたウイング用
    手動揺動装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のウイング用手動揺動装置
    において、 前記出力部は、軸方向に往復運動する台形ねじ軸であ
    り、 前記リンク機構は、前記台形ねじ軸の端部に固定され、
    前記アームを回動自在に支持する支持軸を有する支持部
    材と、この支持部材の運動方向に対して並行する方向に
    延長され、前記支持部材を前記台形ねじ軸の軸方向に変
    位するように案内すると共に、前記アームに発生する開
    放以外の力を受ける案内レールとを具備したことを特徴
    とするウイング用手動揺動装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のウイング
    用手動揺動装置において、 前記ねじ式状態保持手段、および前記リンク機構は、2
    個ずつ設けられ、 前記2個のリンク機構のうちの一方側のリンク機構のア
    ームは、前記ウイングの一方側端部を支え、他方側のリ
    ンク機構のアームは、前記ウイングの他方側端部を支え
    ることを特徴とするウイング用手動揺動装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    のウイング用手動揺動装置において、 前記ウイングは、作品や物品を展示する展示ケースの開
    閉扉であることを特徴とするウイング用手動揺動装置。
JP15451995A 1995-06-21 1995-06-21 ウイング用手動揺動装置 Pending JPH094320A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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