JPH0942766A - 給湯機能付燃焼機器およびその燃焼機器への補正データ入力装置 - Google Patents

給湯機能付燃焼機器およびその燃焼機器への補正データ入力装置

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JPH0942766A
JPH0942766A JP7208339A JP20833995A JPH0942766A JP H0942766 A JPH0942766 A JP H0942766A JP 7208339 A JP7208339 A JP 7208339A JP 20833995 A JP20833995 A JP 20833995A JP H0942766 A JPH0942766 A JP H0942766A
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龍雄 藤本
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサの狂いを除去して正確なフィードフォ
ワード量の熱量を求めて出湯湯温の安定化制御を行う。 【解決手段】 フィードフォワード演算部21により入水
温度と入水量と給湯の設定温度に基づき入水温を設定温
に高める熱量をフィードフォワード量として求める。フ
ィードバック演算部22は設定温度と出湯温度との偏差を
零にする増減の熱量をフィードバック量として求める。
補正データ記憶部29は外部の補正データ入力装置から加
えられる各センサ12,13,14の狂いを補正する補正デー
タを記憶する。フィードフォワード量補正部28はフィー
ドフォワード演算部21で算出されたフィードフォワード
量を補正データ記憶部29の補正データを用いて補正す
る。燃焼量制御部23はフィードバック量と補正されたフ
ィードフォワード量を合わせた燃焼熱量を得るための比
例弁電流を比例弁4に加え、給湯バーナ1の燃焼制御を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給湯器や給湯・風
呂複合機等の給湯機能付燃焼機器およびその燃焼機器へ
の補正データ入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】給湯機能付燃焼機器として一般的な給湯
器のモデル例を図7に実線で示す。同図において、器具
内部の燃焼室内には給湯バーナ1が設置され、この給湯
バーナ1のガス供給通路2には電磁弁3と、弁の開度に
よってガス供給量を制御する比例弁4と、元電磁弁5と
が介設されている。
【0003】給湯バーナ1の下方側には給排気を行う燃
焼ファン6が設けられており、この燃焼ファン6にはフ
ァン回転数を検出するホールIC等のファン回転検出セ
ンサ7が設けられている。給湯バーナ1の上方側には給
湯熱交換器8が配置されており、給湯熱交換器8の入側
には給水管10が、給湯熱交換器8の出側には給湯管11が
それぞれ接続されている。
【0004】前記給水管10は水道等の水供給源に接続さ
れており、この給水管10には給湯熱交換器8への入水流
量を検出する流量センサ12と入水温度を検出するサーミ
スタ等の入水温度センサ13が設けられている。また、給
湯管11側には給湯熱交換器8からの出湯温度を検出する
サーミスタ等の出湯温度センサ14と、給湯量を制御する
水量調整弁15とが設けられている。
【0005】給湯バーナ1の燃焼量の制御とこの燃焼量
に見合う燃焼ファン6の風量制御は制御装置16により行
われており、制御装置16には給湯温度等を設定するリモ
コン17が接続されている。なお、図7中、18は給湯バー
ナ1の点火を行うイグナイタ電極、20は給湯バーナ1の
火炎を検出するフレームロッド電極である。
【0006】この種の給湯器において、給水管10から入
水する水はバーナ1の燃焼火力でもって、給湯熱交換器
8を通るときに加熱されて湯にされ、この湯は、給湯管
11を通して台所等の所望の給湯場所に導かれる。
【0007】制御装置16は流量センサ12から入水信号を
受けたときに燃焼ファン6を回転し、ガス供給通路2の
電磁弁3,5と比例弁4を開けて、イグナイタ電極18を
駆動して点着火を行い、フレームロッド電極20で炎を検
知した以降に、出湯温度センサ14で検出される出湯温度
がリモコン17で設定される設定温度となるように比例弁
4の開弁量を制御し、併せて、燃焼量に応じた燃焼ファ
ン6の回転制御を行い、給湯運転を制御する。
【0008】図8は給湯バーナ1の燃焼量制御の回路を
示すもので、フィードフォワード演算部21と、フィード
バック演算部22と、燃焼量制御部23とを有している。フ
ィードフォワード演算部21は、入水温度センサ13で検出
される入水温度と、流量センサ12で検出される給湯熱交
換器8への入水量と、リモコン17に設定される給湯設定
温度の情報を受け、入水温度を設定温度に高めるのに要
する要求熱量をフィードフォワード量PFFとして、次の
(1)式の演算により求める。
【0009】 PFF=(TST−TIN)Q・・・・・(1)
【0010】この式で、TSTは給湯設定温度、TINは入
水温度、Qは入水量を示す。
【0011】フィードバック演算部22は、リモコン17で
設定される給湯の設定温度と、出湯温度センサ14で検出
される出湯温度TOUT の情報により、出湯温度を設定温
度に一致するのに要する増減の熱量、つまり、設定温度
に対する出湯温度の偏差を零にするのに要する熱量をフ
ィードバック量PFBとして求める。
【0012】燃焼量制御部23はフィードフォワード演算
部21で求められたフィードフォワード量PFFとフィード
バック演算部22で求められたフィードバック量PFBとを
合わせたもの(加算したもの)を給湯バーナ1の燃焼熱
量PT (PT =PFF+PFB)として求め、予め与えられ
ている図9に示すような燃焼制御の能力特性データに従
い、給湯バーナ1の燃焼制御を行う。
【0013】すなわち、能力特性データには、図9に示
すように、例えば縦軸に器具の最大燃焼能力PMAX と最
小燃焼能力PMIN が与えられており、能力特性データの
横軸には最大燃焼能力に対応する最大比例弁電流(最大
開弁駆動電流)IMAX と最小燃焼能力PMIN に対応する
最小比例弁電流(最小開弁駆動電流)IMIN の値が設定
されており、燃焼量制御部23は、器具の燃焼能力PMIN
とPMAX の範囲内で、つまり、比例弁電流IMIN とI
MAX の操作量の制御範囲内で、給湯バーナ1の燃焼熱量
T に対応する比例弁電流IT を操作量として求め、こ
の比例弁電流ITを比例弁4に供給する。比例弁4は比
例弁電流IT に応じた弁開度(ガス圧)となり、その弁
開度に対応するガス量(バーナ燃焼量PT に見合うガス
量)が給湯バーナ1に供給されて燃焼が行われる。この
ように、燃焼量制御部23は、フィードフォワード量PFF
とフィードバック量PFBの値を用いてバーナ燃焼熱量P
T を求め、このバーナ燃焼熱量に対応する比例弁電流を
比例弁4に供給してガス供給量を制御し、出湯温度が給
湯の設定温度に一致するように燃焼運転を制御するので
ある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】出湯温度を設定温度に
一致させて安定した湯を給湯するためには、フィードバ
ック量PFBの値ができるだけ小さくなる方が望ましい。
フィードバック量PFBが大きいということは、設定温度
と出湯温度の偏差修正分の熱量が大きいこといを意味
し、このようにフィードバック量PFBが大きいと、出湯
温度が設定温度に達するのに時間がかかり、出湯湯温の
安定化制御の性能が低下する。出湯湯温の安定化の制御
精度を高めるためには、フィードフォワード量PFFの値
をバーナ燃焼熱量PT とほぼ等しい値となる精度で求め
ることが望ましく、理想的には、フィードフォワード量
FFが給湯バーナ1の燃焼熱量PT に等しくなり、フィ
ードバック量PFBは零であることが望ましい。
【0015】しかしながら、給湯器に使用されている流
量センサ12や入水温度センサ13や出湯温度センサ14は器
具のコスト低減の観点から、汎用の民生品が装備されて
おり、この種の民生品のセンサを用いた場合には、入水
量や温度の検出に測定誤差を生じるのは避けがたく、こ
れらセンサの測定誤差により、フィードフォワード量P
FFを理想的な精度にまで高めて求めることは不可能とな
る。そのため、どうしても、フィードフォワード量PFF
の演算精度が低下してフィードバック量PFBが大きくな
り、出湯湯温の安定化精度を高めるには限界があり、理
想に近い湯温の安定化制御を図ることは困難であった。
【0016】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、汎用の民生品のセン
サを使用した器具においても、理想に近い出湯湯温の安
定化制御が可能な給湯機能付燃焼機器およびその燃焼機
器への補正データ入力装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、第
1の発明は、給湯熱交換器に入水する水を給湯バーナで
加熱して給湯の湯を作る給湯機能のシステムを備え、入
水温度センサによって検出される入水温度と、流量セン
サによって検出される入水量と、給湯の設定温度との情
報に基づいて入水温度を設定温度に高めるのに要する要
求熱量をフィードフォワード演算部によりフィードフォ
ワード量として求め、また、出湯温度センサによって検
出される出湯温度の設定温度に対する偏差を修正する増
減の熱量をフィードバック演算部によりフィードバック
量として求め、前記フィードフォワード量とフィードバ
ック量を用いて給湯バーナの燃焼制御を行う給湯機能付
燃焼機器において、前記入水温度センサと流量センサの
各センサの外部入力による補正データを記憶する補正デ
ータ記憶部と、この補正データ記憶部に記憶されている
入水温度センサと流量センサの補正データに基づきフィ
ードフォワード量の補正データを演算により求めこの補
正データに基づき前記フィードフォワード演算部で求め
られるフィードフォワード量を補正するフィードフォワ
ード量補正部とが設けられていることをもって課題を解
決する手段としている。
【0018】第2の発明は給湯熱交換器に入水する水を
給湯バーナで加熱して給湯の湯を作る給湯機能のシステ
ムを備え、入水温度センサによって検出される入水温度
と、流量センサによって検出される入水量と、給湯の設
定温度との情報に基づいて入水温度を設定温度に高める
のに要する要求熱量をフィードフォワード演算部により
フィードフォワード量として求め、また、出湯温度セン
サによって検出される出湯温度の設定温度に対する偏差
を修正する増減の熱量をフィードバック演算部によりフ
ィードバック量として求め、前記フィードフォワード量
とフィードバック量を用いて給湯バーナの燃焼制御を行
う給湯機能付燃焼機器において、前記入水温度センサと
出湯温度センサと流量センサの各センサの外部入力によ
る補正データを記憶する補正データ記憶部と、この補正
データ記憶部に記憶されている入水温度センサと流量セ
ンサの補正データに基づきフィードフォワード量の補正
データを演算により求めこの補正データに基づき前記フ
ィードフォワード演算部で求められるフィードフォワー
ド量を補正するフィードフォワード量補正部と、前記出
湯温度センサの補正データと設定温度との情報に基づき
フィードバック量を補正するフィードバック量補正部と
が設けられている構成をもって課題を解決する手段とし
ている。
【0019】第3の発明は、前記第1の発明の構成を備
えたものにおいて、補正データ記憶部は外部入力によっ
て加えられるフィードフォワード量の補正データの記憶
部と成し、フィードフォワード量補正部は補正データ記
憶部に記憶されているフィードフォワード量の補正デー
タに基づきフィードフォワード演算部で求められるフィ
ードフォワード量を補正する構成としたことをもって課
題を解決する手段としている。
【0020】第4の発明は、前記第1又は第2又は第3
の発明の構成において、それぞれ補正データによって補
正した入水温度と入水量と出湯温度の情報に基づき、入
水温を出湯温に高めるのに要したアウトプット熱量を演
算により求めるアウトプット熱量演算部と、燃料ガスの
ガス供給量の情報によって各ガス種に対するガス発熱量
データを求め、この求めた各ガス種のガス発熱量データ
と前記アウトプット熱量演算部によって求められるアウ
トプット熱量とを比較し使用ガス種を判定するガス種判
定部とを有する構成としたことをもって課題を解決する
手段としている。
【0021】第5の発明は、前記第1又は第2又は第3
又は第4の発明の構成を備えたものにおいて、それぞれ
補正データによって補正した入水温度と入水量と出湯温
度の情報に基づき、入水温を出湯温に高めるのに要した
アウトプット熱量を演算により求めるアウトプット熱量
演算部と、燃料ガスのガス供給量の情報によって得られ
る使用ガス種に対するガス発熱量データと前記アウトプ
ット熱量演算部によって求められるアウトプット熱量と
を比較し両者にずれがあるときにはガス発熱量データを
アウトプット熱量に一致する方向に燃焼熱量とガス量供
給操作量との関係によって与えられる燃焼制御の能力特
性データを補正する特性データ補正部が設けられている
構成としたことをもって課題を解決する手段としてい
る。
【0022】第6の発明は、センサ検出値の外部入力に
よる補正データの補正データ記憶部を備えた第1又は第
2又は第4又は第5の発明に記載の給湯機能付燃焼機器
に信号接続されて前記各センサ検出値の補正データを器
具側へ入力する補正データ入力装置であって、該補正デ
ータ入力装置は、信号接続相手の器具の入水温度センサ
と出湯温度センサと流量センサと同一対象物の検出を行
う較正用の入水温度センサと出湯温度センサと流量セン
サとを備えるとともに、信号接続相手の器具側の入水温
度センサと出湯温度センサと流量センサの各センサ検出
データを信号通信によって取り込む器具データ取得部
と、器具データ取得部に取り込まれた各センサ検出デー
タと対応する較正用のセンサ検出データとを比較し器具
側の各センサの狂いを補正する補正データを演算作成す
る補正データ演算部と、この補正データ演算部で作成し
た補正データを器具側へ送信入力する補正データ送信部
とを有する構成としたことをもって課題を解決する手段
としている。
【0023】第7の発明は、フィードフォワード量の外
部入力による補正データの補正データ記憶部を備えた第
3又は第4又は第5の発明に記載の給湯機能付燃焼機器
に信号接続されて前記フィードフォワード量の補正デー
タを器具側へ入力する補正データ入力装置であって、該
補正データ入力装置は、信号接続相手の器具の入水温度
センサと出湯温度センサと流量センサと同一対象物の検
出を行う較正用の入水温度センサと出湯温度センサと流
量センサとを備えるとともに、信号接続相手の器具側の
入水温度センサと出湯温度センサと流量センサの各セン
サ検出データを信号通信によって取り込む器具データ取
得部と、給湯の設定温度情報と、較正用の各センサの入
水温と入水量のデータに基づいてフィードフォワード量
の較正値を求め、その一方で器具データ取得部に取り込
まれた器具側の入水温度と入水量と給湯の設定温度のデ
ータに基づいて器具側データによるフィードフォワード
量を求め、器具データによるフィードフォワード量と前
記フィードフォワード量の較正値とにより器具側のフィ
ードフォワード量のずれを補正するための補正データを
演算作成する補正データ演算部と、この補正データ演算
部で作成したフィードフォワード量の補正データを器具
側へ送信入力する補正データ送信部とを有する構成をも
って課題を解決する手段としている。
【0024】上記構成の本発明において、補正データ入
力装置側では較正用のセンサを用いて、器具側で使用さ
れている入水温度センサ、流量センサおよび出湯温度セ
ンサの狂いの補正データが作成されたり、あるいは、較
正用のセンサのデータを用いて、フィードフォワード量
の較正値を算出し、器具側データを用いて演算されたフ
ィードフォワード量の補正データが求められる。
【0025】そして、補正データ入力装置側からセンサ
の補正データあるいはフィードフォワード量の補正デー
タが器具側に入力され記憶される。器具側では、補正デ
ータ入力装置側からセンサの補正データが入力される場
合には、その補正データを用いて器具側で使用している
センサの検出値を補正し、この補正されたセンサ検出値
を用いてフィードフォワード量が高精度でもって正確に
求められる。また、補正データ入力装置側からフィード
フォワード量の補正データが入力される場合は、その補
正データを用いて、器具側で演算されるフィードフォワ
ード量が補正されて高精度の正確なフィードフォワード
量が求められる。
【0026】このように、本発明では、補正データ入力
装置側の較正用のセンサを用いて作り出された補正デー
タに基づき高精度で正確なフィードフォワード量が器具
側で求められる結果、器具側に装備しているセンサが汎
用の民生品であっても、補正データを用いることによ
り、器具側に較正用のセンサが装備されていると等価の
状態となり、この正確に求められたフィードフォワード
量に基づき給湯バーナの燃焼制御が行われる結果、高精
度な出湯湯温の安定化制御が可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面に基づいて説明する。本実施の形態例における給湯機
能付燃焼機器は従来の図7に示す給湯器と同様なシステ
ム構成を備えており、本実施の形態例では、図7の破線
で示すように、燃焼ファン6から給湯バーナ1に供給さ
れる風量を検出する風量センサ19が設けられている。こ
の風量センサ19は熱線式風速センサ、差圧センサ、カル
マン渦式風速センサ等の適宜のセンサにより構成されて
いる。
【0028】本実施の形態例では図3に示すように、給
湯機能付燃焼機器と補正データ入力装置は通信線25によ
りコネクタ等を介して着脱自在に接続されており、補正
データ入力装置の指令出力部から出される指令に応じ
て、給湯機能付燃焼機器が応答動作を行い、その応答デ
ータを給湯機能付燃焼機器のデータ転送部から補正デー
タ入力装置のデータ受信部へ取り込むように構成されて
いる。また、補正データ入力装置からのデータ送信指令
により、補正データ入力装置で作成された補正データが
給湯機能付燃焼機器のデータ入力部へ送り込む構成とな
っており、これら、補正データ入力装置と給湯機能付燃
焼機器の送受信の通信方式はコンピュータ等のデータ通
信に用いられる周知の通信方式が採用されている。
【0029】図1は本実施の形態例における給湯機能付
燃焼機器(給湯器)の制御装置16に設けられる要部構成
を示すもので、フィードフォワード演算部21と、フィー
ドバック演算部22と、燃焼量制御部23と、データ転送部
26と、データ入力部27と、フィードフォワード量補正部
28と、補正データ記憶部29と、アウトプット熱量演算部
30と、ガス種判定部31と、データメモリ32と、特性デー
タ補正部33と、風量制御部34とを有している。
【0030】フィードフォワード演算部21は、入水温度
を設定温度に高めるのに要するフィードフォワード量P
FFを求めるものであり、また、フィードバック演算部22
は設定温度に対する出湯温度の偏差を零にするためのフ
ィードバック量PFBを求めるものであり、これらの演算
部21,22は、従来例で示した図8のフィードフォワード
演算部21およびフィードバック演算部22の構成と同様で
あるので、その説明は省略する。データ転送部26は前記
補正データ入力装置からのデータ転送指令に従い、入水
温度センサ13の入水温度の検出データ(センサ出力値)
と、流量センサ12の流量検出データ(センサ出力値)
と、出湯温度センサ14の出湯温度の検出データ(センサ
出力値)と、リモコン17で設定されている給湯の設定温
度のデータを補正データ入力装置側へ転送する。データ
入力部27は、補正データ入力装置側で作成された入水温
度センサ13と出湯温度センサ14と流量センサ12の補正デ
ータを補正データ入力装置側から受け取り、補正データ
記憶部29へ加える。
【0031】補正データ記憶部29は、不揮発性メモリの
EEPROMや、バッテリでバックアップされるRAM
等により構成され、データ入力部27から加えられる流量
センサ12と入水温度センサ13と出湯温度センサ14の補正
データをそれぞれ所定のアドレス位置に記憶する。
【0032】フィードフォワード量補正部28は、補正デ
ータ記憶部29に記憶されている入水温度センサ13の補正
データと、流量センサ12の補正データに基づき、入水温
度センサ13と流量センサ12の狂いに起因する不正確なフ
ィードフォワード量(フィードフォワード演算部21で求
められるフィードフォワード量)を入水温度センサ13と
流量センサ12の狂いによるずれ分を除去した正しいフィ
ードフォワード量PFF′に補正する。
【0033】燃焼量制御部23は、前記フィードフォワー
ド量補正部28で補正されたフィードフォワード量PFF
とフィードバック演算部22で算出されるフィードバック
量PFBとを加算して給湯バーナ1の燃焼熱量PT を求め
る。そして、従来例と同様に、図9に示すような能力特
性データに基づき、バーナ燃焼熱量PT に対応する比例
弁電流IT を操作量として比例弁4に供給し、給湯バー
ナ1の供給ガス量(燃焼熱量)を制御する。
【0034】風量制御部34は燃焼量制御部23により制御
される給湯バーナ1の燃焼熱量にマッチングすべく燃焼
ファン6のファン風量を制御する。すなわち、風量制御
部34には、図6に示すような燃焼能力と目標風量(セン
サ出力目標値)との風量制御データが与えられており、
風量制御部34は、この風量制御データによって、前記燃
焼量制御部23で求められる燃焼熱量PT に対応する目標
風量VT を求め、風量センサ19で検出される検出風量
(センサ出力値)が目標風量VT となるように、ファン
回転検出センサ7のファン回転情報に基づき、燃焼ファ
ン6のファン回転を制御する。ただし、ガス量制御より
風量制御の方が制御時間がかかるため、風量の制御変動
量が激しいときは、ガス量制御をセーブして空燃比が崩
れることを防ぐ制御指示もここで行われる。
【0035】アウトプット熱量演算部30は補正データ記
憶部29に記憶されている入水温度センサ13の補正データ
と、出湯温度センサ14の補正データと、リモコン17で設
定される給湯の設定温度に基づき、センサ13,14の狂い
のないアウトプット熱量POUT を(2)式により算出す
る。
【0036】 POUT =η(TOUT −TIN)Q・・・・・(2)
【0037】この(2)式で、ηは給湯熱交換器8の熱
効率であり、TOUT は出湯温度センサ14の検出温度を補
正データにより補正した出湯温度であり、TINは入水温
度センサ13の検出温度を補正データにより補正した入水
温度であり、Qは流量センサ12の検出流量を補正データ
により補正して求められる入水量である。ガス種判定部
31は、データメモリ32に予め格納されている各種ガス種
の単位発熱量(単位体積当たりの発熱量)のデータに基
づき、燃焼に使用されているガス種を判定する。すなわ
ち、ガス種判定部31は、燃焼量制御部23によって制御さ
れる比例弁電流の値に基づき、比例弁4の弁開度(ガス
圧)に相当する給湯バーナ1へのガス供給量を求め、こ
のガス供給量に前記データメモリ32に記憶されている各
種のガス種の単位発熱量を掛け合わせた熱量の値と、前
記アウトプット熱量演算部30で求められたアウトプット
熱量の値とを比較し、許容範囲内で両者が一致する発熱
量のガス種を実使用のガス種と判定し、その判定結果を
図示されていない表示部等に表示する。
【0038】特性データ補正部33は燃焼量制御部23に与
えられている図9に示すような能力特性データのずれを
補正するものである。周知のように、燃料ガスのガス種
には様々な種類があり、発熱量の近いガス種毎にグルー
プ分けされ、各グループ単位で給湯器の能力特性データ
が作成記憶されている。具体的には、例えば、ガス種の
12Aと13AがAグループ、ガス種の5A,5B,5Cが
Bグループ、ガス種の6B,7CがCグループという如
く、互いに発熱量の近いガス種をグループ単位として区
分されており、Aグループのガス種を対象にした給湯器
においては、12Aと13Aのガス種のうち、その一方、例
えば13Aのガス種を基準として、図9に示すような能力
特性データが作成されて燃焼量制御部23に格納されてい
る。
【0039】したがって、使用のガス種が13Aの場合に
は、実使用のガス種と能力特性データが一致し、要求し
た燃焼熱量が得られるのであるが、ガス種として12Aが
使用されている地域においては、図5の実線で示すよう
に能力特性データが13Aのガス種で作成されているた
め、この13Aの能力特性データを用いて12Aのガス種の
燃料ガスで燃焼制御を行うと、ガス種12Aのガスは13A
のガスよりも発熱量が小さいので、図5の破線A−Bで
示すように、燃焼能力が低下してしまうという問題が生
じる。
【0040】例えば、13Aのガス種を使用している地域
では24号の給湯能力が得られるのに対し、12Aのガス種
が使用されている地域では22号の給湯能力しか得られな
いという結果になる。また、同様なことは、使用ガス種
に対応する能力特性データが与えられていたとしても、
その能力特性データが能力設定時のミス等により、最大
燃焼能力PMAX に対応する最大開弁駆動電流IMAX と最
小燃焼能力PMIN に対する最小比例弁電流IMIN の値が
ずれた値で与えられている場合にも発生する。特性デー
タ補正部33は、このような、使用ガス種と能力特性デー
タとが正確にマッチングしていない場合や、能力特性デ
ータが正しい値で与えられていないときに、器具自身
が、能力特性データを正しい値に補正するものである。
【0041】すなわち、特性データ補正部33は、アウト
プット熱量演算部30で求められるアウトプット熱量P
OUT と燃焼量制御部23により求められる燃焼熱量PT
を比較し、両者が不一致のときには、燃焼量制御部23か
ら比例弁4に加えられている比例弁電流値に対応する能
力特性データ上の燃焼熱量(燃焼能力)の値PT をアウ
トプット熱量POUT に一致させる分だけ、能力特性デー
タを平行移動して、特性データを補正する。
【0042】例えば、図5において、燃焼量制御部23に
実線のA−Bで示す能力特性データが13Aのガス種を基
準として与えられていたとき、実際の使用ガス種が12A
であったときには、比例弁電流がIMIN とIMAX の範囲
では燃焼能力は破線のA−Bで示される範囲でしか能力
が出せない状態となる。このとき、例えば、比例弁電流
をIMAX で燃焼させたとき、燃焼量制御部23からPMAX
の燃焼能力が要求されているのに対し、実際に発生して
いる燃焼熱量はΔPだけ低い燃焼熱量となり、このP
MAX よりもΔPだけ低い熱量がアウトプット熱量POUT
として求められる。特性データ補正部33は比例弁電流が
MAX の位置で、能力特性データのPMAXの点をPOUT
の値に一致するようにΔPだけ減少する方向にずらし
て、実線の能力特性データを平行移動する。そして、燃
焼能力のPMIN に対応する比例弁電流をIMIN からI
MIN ′に修正し、同じく最大燃焼能力のPMAX に対応す
る比例弁電流をIMAX からIMAX ′に修正する。これに
より、ガス種12Aに対応する能力特性データは破線で示
すA′−B′に補正されることとなり、ガス種12Aの燃
焼を行う地域においても、ガス種13Aの地域と同様にP
MIN とPMAX の範囲内で燃焼能力の制御が可能となる。
【0043】本実施の形態例の給湯器に接続して補正デ
ータの作成入力を行う補正データ入力装置は、工場の設
備装置として、あるいは持ち運び自在の検査装置として
構成されるもので、図4に示すように、対応するジョイ
ント35a,35b,35cを介して給水管10に接続される給
水試験管39と、ガス供給通路2に接続されるガス通路試
験管36と、給湯管11に接続される給湯試験管37とを備え
ている。
【0044】前記給水試験管39には較正用入水温度セン
サ38と、較正用流量センサ40が介設されており、また、
試験給湯管37には較正用出湯温度センサ41が介設されて
いる。そして、各試験管39,36,37に対応させて管路の
開閉を行う電磁弁42a,42b,42cが介設されている。
これら較正用の各センサ38,40,41の検出信号はマイク
ロコンピュータ等によって構成される信号処理回路43に
加えられている。
【0045】この信号処理回路43は、図2に示すよう
に、補正データ演算部44と、器具データ取得部45と、デ
ータ受信部46と、データ送信部47とを有して構成されて
いる。
【0046】データ受信部46は、図3に示すように器具
側と補正データ入力装置側が通信接続されて、前記給湯
器側から入水温度と、出湯温度と、入水量と、リモコン
17で設定される給湯の設定温度の各データを取り込む。
器具データ取得部45は、データ受信部46で受信した各デ
ータを内部のメモリに一時的に記憶し、その記憶データ
を読み出して補正データ演算部44に加える。補正データ
演算部44は、較正用入水温度センサ38の検出温度と、較
正用出湯温度センサ41の検出温度と、較正用流量センサ
40で検出する検出流量の各データを取り込む。そして、
器具データ取得部45から読み出される器具(給湯器)側
の入水温度センサ13の入水温のデータと、同一対象物の
入水温を検出する較正用入水温度センサ38の検出データ
とを比較し、器具側入水温度センサ13の狂いを補正する
補正データを演算により求める。
【0047】例えば、較正用入水温度センサ38で検出さ
れる検出温度(センサ出力値)を器具側の入水温度セン
サ13で検出される検出値(センサ出力値)で割り算した
補正係数KT(IN) を補正データとして求める。同様に、
較正用出湯温度センサ41で検出される検出値を器具側の
出湯温度センサ14で検出される検出値で割り算して器具
側出湯温度センサ14の狂いを補正する補正データを補正
係数KT(OUT)の形態で求める。同じく、較正用流量セン
サ40で検出される流量検出値を器具側の流量センサ12で
検出される同一対象の流量検出値で割り算して器具側の
流量センサ12の狂いを補正する補正データを補正係数K
Q の形態で求める。データ送信部47は前記補正データ演
算部44で求められた補正データを給湯器側のデータ入力
部27に送信し、補正データ記憶部29に格納させるのであ
る。なお、この補正データ記憶部29に格納する補正係数
は例えば各温度範囲(又は流量範囲)ごとにマトリック
スで与えられていてもよい。
【0048】また、補正データの作成記憶に関しては、
補正データ入力装置側で各較正用センサの生のデータを
補正データ記憶部29に送り、この補正データ記憶部29側
で、給湯器側の各センサのデータとつき合わせて狂いを
補正する補正データを求め、この求めた補正データを記
憶しても構わない。このときは図1の破線で示すルート
で給湯側のセンサデータを補正データ記憶部29が受け取
る。もちろん、この場合は補正データ記憶部29に補正デ
ータを算出する演算回路が付加される。
【0049】本実施の形態例によれば、給湯器側の入水
温度センサ13で検出される入水温度と、出湯温度センサ
14の検出温度と、流量センサ12の検出流量とが補正デー
タ入力装置側に転送され、補正データ入力装置側で、較
正用の入水温度センサ38と較正用出湯温度センサ41と較
正用流量センサ40とを用いて器具側の入水温度センサ13
と出湯温度センサ14と流量センサ12の狂いを補正する補
正データが求められ、この補正データが補正データ入力
装置側から給湯器側に送信されて、給湯器側の補正デー
タ記憶部29に格納されるか、あるいは前記の如く、補正
データ記憶部29自身が器具側センサのデータと補正デー
タ入力装置から加えられる較正用センサの生のデータと
を取得して補正データを作成記憶する結果、この補正デ
ータを用いて、器具側のフィードフォワード演算部21で
算出されたフィードフォワード量が正しい値に補正され
ることとなる。
【0050】例えば、入水温度、入水量の補正係数(補
正データ)が前記のKT(IN) ,KQのとき、正確なフィ
ードフォワード量PFF′はPFF′=(TST−KT(IN)
IN)KQ Qとして求められる。ただし、TINは器具側の
入水温度センサの検出温度、TSTは給湯の設定温度、Q
は器具側の流量センサの検出流量である。フィードフォ
ワード量補正部28はフィードフォワード演算部21で算出
されるフィードフォワード量PFFをPFF′の値に置き換
えて補正する。このように、補正データ入力装置側から
給湯器側に補正データが与えられて記憶された後は、こ
の補正データを用いてフィードフォワード量が補正され
るので、器具側のフィードフォワード演算部21で算出さ
れるフィードフォワード量が器具側の入水温度センサ13
や流量センサ12等のセンサの狂いに起因してずれた値と
してフィードフォワード量が演算されたとしても、補正
データにより正しいフィードフォワード量に補正される
結果、器具側に汎用の民生品のセンサを用いた器具にお
いても、較正用のセンサを装備したものと等価となり、
フィードフォワード量を狂いのない極めて高精度の正確
な値で求められることとなる。
【0051】また、本実施の形態例では、フィードバッ
ク演算部22にフィードバック量補正部22aが設けられ、
このフィードバック量補正部22aは前記補正データ記憶
部29に格納されている出湯温度センサの補正データに基
づき、出湯温度センサの狂い分に起因するフィードバッ
ク量のずれを補正して正確なフィードバック量を燃焼量
制御部23へ加えている。
【0052】したがって、本実施の形態例の給湯器にお
いては、補正により求められるフィードフォワード量は
給湯バーナ1の燃焼熱量に殆ど等しく、フィードバック
量は殆ど零に近い値となり、ほぼ理想状態に近づくため
に、フィードフォワードで決められた出湯温度は設定温
度に限りなく近い安定した湯温となり、従来例では困難
であった出湯温度の極めて安定した給湯の温度特性が得
られるという画期的な効果を奏することができる。
【0053】また、本実施の形態例では、出湯温度セン
サ14の狂いを補正するデータも補正データ記憶部29に記
憶されるので、フィードバックによる偏差修正が正確に
行われると共にアウトプット熱量が正確に求められるこ
ととなり、このアウトプット熱量の演算結果を用いて、
ガス種判定や、能力特性データのずれを補正できるの
で、ガス種設定の誤りを正すことができるとともに、使
用するガス種に応じた狂いのない能力特性データでもっ
て燃焼制御を行うことができ、従来の給湯器では考えら
れない高性能の燃焼運転が可能となる。
【0054】次に、第2の実施の形態例を説明する。こ
の実施の形態例が前記第1の実施形態例と異なること
は、補正データ記憶部29に出湯温度センサの補正データ
とフィードフォワード量の補正データを記憶するように
し、この補正データ記憶部29に記憶されている補正デー
タの補正係数をフィードフォワード演算部21で求められ
るフィードフォワード量に掛け算して、フィードフォワ
ード量の補正を行うように構成したことであり、それ以
外の給湯器(器具)側の構成は前記第1の実施形態例と
同様である。
【0055】この第2の実施形態例の給湯器に接続され
る図2に示す補正データ入力装置のデータ受信部46は、
給湯器側から前記第1の実施形態例と同様に給湯の設定
温度や各種センサ12,13,14の検出データを取り込んで
器具データ取得部45に記憶する。補正データ演算部44
は、較正用入水温度センサ38で検出される入水温度と、
較正用流量センサ40で検出される入水量のデータとを器
具側の対応する入水温度センサ13、流量センサ12の検出
データと比較して第1の実施形態例の場合と同様にセン
サの補正データKT(IN) ,KQ を補正係数の形態で求め
る。器具側で検出される入水温データに補正係数K
T(IN) を掛けることにより較正値の入水温度が求まり、
同様に、器具側で検出される入水量データに補正係数K
Q を掛けることにより較正値の入水量データが求まるこ
とから各入水温データに対する較正値の入水温データが
一対一の関係で得られ、同様に、各入水量データに対し
て較正値の入水量データが一対一の関係で得られる。
【0056】補正データ演算部44は次に、給湯の設定温
度TSTの情報と器具側で検出される入水温TIN、入水量
Qのデータに基づき器具側データによるフィードフォワ
ード量PFFと較正値データに基づく正しいフィードフォ
ワード量PFF′を求め、フィードフォワード量の補正デ
ータを補正係数KFFの形態でKFF=PFF′/PFF=(T
ST−KT(IN) IN)KQ Q/{(TST−TIN)Q}の演
算により求める。この演算は各種の入水温、設定温度、
入水量に基づき求められ、これら各種の入水温、設定温
度、入水量をパラメータとした補正係数KFFがグラフデ
ータ、表データあるいは演算データとして求められ、こ
の補正係数KFFのデータを補正データとしてデータ送信
部47から給湯器側のデータ入力部27に送信し、給湯器側
の補正データ記憶部29に記憶させることにより、フィー
ドフォワード量補正部28により、フィードフォワード演
算部21で算出されたフィードフォワード量PFFに補正デ
ータ記憶部29から読み出した補正係数を掛け算すること
により、器具側のセンサの狂いを除去した正しいフィー
ドフォワード量の値が補正算出され、この補正されたフ
ィードフォワード量を用いて前記第1の実施形態例と同
様に、高性能の燃焼制御が行われることとなり、前記第
1の実施形態例と同様な効果を奏することが可能とな
る。
【0057】また、第2の実施形態例では前記第1の実
施形態例と同様に出湯温度センサ14の補正データが補正
データ入力装置側で作成されて補正データ記憶部29に記
憶され、この補正データを用いてアウトプット熱量演
算、ガス種判定、能力特性データの補正が第1の実施形
態例と同様に行われる。
【0058】なお、本発明は上記各実施形態例に限定さ
れることはなく、様々な実施の形態を採り得る。例え
ば、上記第1の実施形態例では、入水温度センサ13と出
湯温度センサ14と流量センサ12の補正データを補正係数
の形態で与えたが、対応する較正用のセンサのデータに
対する偏差の値で与えるようにしてもよい。この場合
は、フィードフォワード量補正部28で、器具側の各セン
サの検出データを、偏差分だけ増減補正することによ
り、正しいセンサ検出データが求められ、この正しいセ
ンサ検出データに基づき、フィードフォワード量の補正
が行われることとなる。
【0059】また、第2の実施形態例においても、補正
データを、フィードフォワード量の補正係数の形態で与
えたが、これも、フィードフォワード演算部21で算出さ
れるフィードフォワード量と、較正用のデータを用いて
求めらえるフィードフォワード量の較正値との偏差の値
で与えるようにしてもよい。この場合も、フィードフォ
ワード演算部21で算出されるフィードフォワード量に偏
差分を増減補正することにより、正しいフィードフォワ
ード量が求められることとなる。
【0060】さらに、上記実施形態例では、単機能の給
湯器(給湯機能のみの給湯器)を対象にして説明した
が、本発明に係る給湯機能付燃焼機器は、風呂・給湯複
合機や、給湯・暖房複合機等、給湯機能を有する各種の
燃焼機器に適用できるものである。また、燃料はガスで
なく石油でも構わない。このとき比例弁は電磁ポンプと
なり、比例弁電流は電磁ポンプの制御位相角又は電流と
なる。そして、ガス種に対応するものが石油発熱量とな
る。
【0061】
【発明の効果】本発明は、給湯機能付燃焼機器に補正デ
ータ入力装置を接続可能に構成し、給湯機能付燃焼機器
側から、入水温度センサと流量センサと出湯温度センサ
のセンサ検出データを補正データ入力装置側に送り、補
正データ入力装置側では、較正用の入水温度センサと流
量センサと出湯温度センサを備え、給湯機能付燃焼機器
と同一対象を検出して、給湯機能付燃焼機器側の前記各
センサの狂いを補正する補正データを作成して、給湯機
能付燃焼機器へ入力したり、あるいは、フィードフォワ
ード量の補正データを作成して、給湯機能付燃焼機器側
へ入力するように構成したものであるから、給湯機能付
燃焼機器側に補正データが一旦記憶された後において
は、この補正データを用いて給湯機能付燃焼機器のセン
サ検出値を狂いのない値に補正したり、給湯機能付燃焼
機器のセンサ検出値に基づいて算出したフィードフォワ
ード量をセンサの狂いを除去した正しい値に補正するこ
とが可能となる。
【0062】このように本発明においては、給湯機能付
燃焼機器側に汎用の民生品のセンサを装備するにもかか
わらず、前記の如く、補正データを用いて正しいフィー
ドフォワード量が求められることから、給湯機能付燃焼
機器に高価な較正用のセンサを装備した場合と同一の性
能の発揮することができ、これにより、出湯湯温の安定
化制御の精度を格段に高めることができる安価な燃焼機
器の提供が可能となる。
【0063】また、給湯機能付燃焼機器に装備される出
湯温度センサの検出データも補正データを用いて正確に
求められるので、フィードバック量が正確に求められる
と共に、アウトプット熱量も正確に求めることが可能と
なり、この正確なアウトプット熱量に基づいて、ガス種
の判定や、給湯バーナの燃焼制御を行うための能力特性
データの自動補正が可能となり、これにより、使用する
ガス種に合った、燃焼機器の実情に則した正しい能力特
性データが常に与えられた状態となり、これにより、長
期に渡って、高性能の信頼性の高い燃焼運転制御を達成
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給湯機能付燃焼機器の一実施形態
例の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る補正データ入力装置の一実施形態
例の要部構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態例における給湯機能付燃焼機器と補
正データ入力装置との接続関係を示す説明図である。
【図4】給湯機能付燃焼機器として一般的な給湯器と補
正データ入力装置との配管接続状態を示す実施形態例の
説明図である。
【図5】実施形態例における能力特性データの補正動作
の説明図である。
【図6】実施形態例における風量制御データの説明図で
ある。
【図7】給湯機能付燃焼機器として一般的な給湯器の構
成説明図である。
【図8】従来の給湯器の燃焼量制御回路の説明図であ
る。
【図9】給湯器の燃焼制御部に与えられている能力特性
データの説明図である。
【符号の説明】
21 フィードフォワード演算部 23 燃焼量制御部 28 フィードフォワード量補正部 29 補正データ記憶部 30 アウトプット熱量演算部 31 ガス種判定部 33 特性データ補正部 44 補正データ演算部 45 器具データ取得部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給湯熱交換器に入水する水を給湯バーナ
    で加熱して給湯の湯を作る給湯機能のシステムを備え、
    入水温度センサによって検出される入水温度と、流量セ
    ンサによって検出される入水量と、給湯の設定温度との
    情報に基づいて入水温度を設定温度に高めるのに要する
    要求熱量をフィードフォワード演算部によりフィードフ
    ォワード量として求め、また、出湯温度センサによって
    検出される出湯温度の設定温度に対する偏差を修正する
    増減の熱量をフィードバック演算部によりフィードバッ
    ク量として求め、前記フィードフォワード量とフィード
    バック量を用いて給湯バーナの燃焼制御を行う給湯機能
    付燃焼機器において、前記入水温度センサと流量センサ
    の各センサの外部入力による補正データを記憶する補正
    データ記憶部と、この補正データ記憶部に記憶されてい
    る入水温度センサと流量センサの補正データに基づきフ
    ィードフォワード量の補正データを演算により求めこの
    補正データに基づき前記フィードフォワード演算部で求
    められるフィードフォワード量を補正するフィードフォ
    ワード量補正部とが設けられていることを特徴とする給
    湯機能付燃焼機器。
  2. 【請求項2】 給湯熱交換器に入水する水を給湯バーナ
    で加熱して給湯の湯を作る給湯機能のシステムを備え、
    入水温度センサによって検出される入水温度と、流量セ
    ンサによって検出される入水量と、給湯の設定温度との
    情報に基づいて入水温度を設定温度に高めるのに要する
    要求熱量をフィードフォワード演算部によりフィードフ
    ォワード量として求め、また、出湯温度センサによって
    検出される出湯温度の設定温度に対する偏差を修正する
    増減の熱量をフィードバック演算部によりフィードバッ
    ク量として求め、前記フィードフォワード量とフィード
    バック量を用いて給湯バーナの燃焼制御を行う給湯機能
    付燃焼機器において、前記入水温度センサと出湯温度セ
    ンサと流量センサの各センサの外部入力による補正デー
    タを記憶する補正データ記憶部と、この補正データ記憶
    部に記憶されている入水温度センサと流量センサの補正
    データに基づきフィードフォワード量の補正データを演
    算により求めこの補正データに基づき前記フィードフォ
    ワード演算部で求められるフィードフォワード量を補正
    するフィードフォワード量補正部と、前記出湯温度セン
    サの補正データと設定温度との情報に基づきフィードバ
    ック量を補正するフィードバック量補正部とが設けられ
    ていることを特徴とする給湯機能付燃焼機器。
  3. 【請求項3】 補正データ記憶部は外部入力によって加
    えられるフィードフォワード量の補正データの記憶部と
    成し、フィードフォワード量補正部は補正データ記憶部
    に記憶されているフィードフォワード量の補正データに
    基づきフィードフォワード演算部で求められるフィード
    フォワード量を補正する構成とした請求項1記載の給湯
    機能付燃焼機器。
  4. 【請求項4】 それぞれ補正データによって補正した入
    水温度と入水量と出湯温度の情報に基づき、入水温を出
    湯温に高めるのに要したアウトプット熱量を演算により
    求めるアウトプット熱量演算部と、燃料ガスのガス供給
    量の情報によって各ガス種に対するガス発熱量データを
    求め、この求めた各ガス種のガス発熱量データと前記ア
    ウトプット熱量演算部によって求められるアウトプット
    熱量とを比較し使用ガス種を判定するガス種判定部とを
    有する請求項1又は請求項2又は請求項3記載の給湯機
    能付燃焼機器。
  5. 【請求項5】 それぞれ補正データによって補正した入
    水温度と入水量と出湯温度の情報に基づき、入水温を出
    湯温に高めるのに要したアウトプット熱量を演算により
    求めるアウトプット熱量演算部と、燃料ガスのガス供給
    量の情報によって得られる使用ガス種に対するガス発熱
    量データと前記アウトプット熱量演算部によって求めら
    れるアウトプット熱量とを比較し両者にずれがあるとき
    にはガス発熱量データをアウトプット熱量に一致する方
    向に燃焼熱量とガス量供給操作量との関係によって与え
    られる燃焼制御の能力特性データを補正する特性データ
    補正部が設けられている請求項1又は請求項2又は請求
    項3又は請求項4記載の給湯機能付燃焼機器。
  6. 【請求項6】 センサ検出値の外部入力による補正デー
    タの補正データ記憶部を備えた請求項1又は請求項2又
    は請求項4又は請求項5記載の給湯機能付燃焼機器に信
    号接続されて前記各センサ検出値の補正データを器具側
    へ入力する補正データ入力装置であって、該補正データ
    入力装置は、信号接続相手の器具の入水温度センサと出
    湯温度センサと流量センサと同一対象物の検出を行う較
    正用の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサと
    を備えるとともに、信号接続相手の器具側の入水温度セ
    ンサと出湯温度センサと流量センサの各センサ検出デー
    タを信号通信によって取り込む器具データ取得部と、器
    具データ取得部に取り込まれた各センサ検出データと対
    応する較正用のセンサ検出データとを比較し器具側の各
    センサの狂いを補正する補正データを演算作成する補正
    データ演算部と、この補正データ演算部で作成した補正
    データを器具側へ送信入力する補正データ送信部とを有
    することを特徴とする給湯機能付燃焼機器への補正デー
    タ入力装置。
  7. 【請求項7】 フィードフォワード量の外部入力による
    補正データの補正データ記憶部を備えた請求項3又は請
    求項4又は請求項5記載の給湯機能付燃焼機器に信号接
    続されて前記フィードフォワード量の補正データを器具
    側へ入力する補正データ入力装置であって、該補正デー
    タ入力装置は、信号接続相手の器具の入水温度センサと
    出湯温度センサと流量センサと同一対象物の検出を行う
    較正用の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサ
    とを備えるとともに、信号接続相手の器具側の入水温度
    センサと出湯温度センサと流量センサの各センサ検出デ
    ータを信号通信によって取り込む器具データ取得部と、
    給湯の設定温度情報と、較正用の各センサの入水温と入
    水量のデータに基づいてフィードフォワード量の較正値
    を求め、その一方で器具データ取得部に取り込まれた器
    具側の入水温度と入水量と給湯の設定温度のデータに基
    づいて器具側データによるフィードフォワード量を求
    め、器具データによるフィードフォワード量と前記フィ
    ードフォワード量の較正値とにより器具側のフィードフ
    ォワード量のずれを補正するための補正データを演算作
    成する補正データ演算部と、この補正データ演算部で作
    成したフィードフォワード量の補正データを器具側へ送
    信入力する補正データ送信部とを有することを特徴とす
    る給湯機能付燃焼機器への補正データ入力装置。
JP20833995A 1995-07-24 1995-07-24 給湯機能付燃焼機器およびその燃焼機器への補正データ入力装置 Expired - Fee Related JP3704380B2 (ja)

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