JP3704380B2 - 給湯機能付燃焼機器およびその燃焼機器への補正データ入力装置 - Google Patents

給湯機能付燃焼機器およびその燃焼機器への補正データ入力装置 Download PDF

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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯器や給湯・風呂複合機等の給湯機能付燃焼機器およびその燃焼機器への補正データ入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
給湯機能付燃焼機器として一般的な給湯器のモデル例を図7に実線で示す。同図において、器具内部の燃焼室内には給湯バーナ1が設置され、この給湯バーナ1のガス供給通路2には電磁弁3と、弁の開度によってガス供給量を制御する比例弁4と、元電磁弁5とが介設されている。
【0003】
給湯バーナ1の下方側には給排気を行う燃焼ファン6が設けられており、この燃焼ファン6にはファン回転数を検出するホールIC等のファン回転検出センサ7が設けられている。給湯バーナ1の上方側には給湯熱交換器8が配置されており、給湯熱交換器8の入側には給水管10が、給湯熱交換器8の出側には給湯管11がそれぞれ接続されている。
【0004】
前記給水管10は水道等の水供給源に接続されており、この給水管10には給湯熱交換器8への入水流量を検出する流量センサ12と入水温度を検出するサーミスタ等の入水温度センサ13が設けられている。また、給湯管11側には給湯熱交換器8からの出湯温度を検出するサーミスタ等の出湯温度センサ14と、給湯量を制御する水量調整弁15とが設けられている。
【0005】
給湯バーナ1の燃焼量の制御とこの燃焼量に見合う燃焼ファン6の風量制御は制御装置16により行われており、制御装置16には給湯温度等を設定するリモコン17が接続されている。なお、図7中、18は給湯バーナ1の点火を行うイグナイタ電極、20は給湯バーナ1の火炎を検出するフレームロッド電極である。
【0006】
この種の給湯器において、給水管10から入水する水はバーナ1の燃焼火力でもって、給湯熱交換器8を通るときに加熱されて湯にされ、この湯は、給湯管11を通して台所等の所望の給湯場所に導かれる。
【0007】
制御装置16は流量センサ12から入水信号を受けたときに燃焼ファン6を回転し、ガス供給通路2の電磁弁3,5と比例弁4を開けて、イグナイタ電極18を駆動して点着火を行い、フレームロッド電極20で炎を検知した以降に、出湯温度センサ14で検出される出湯温度がリモコン17で設定される設定温度となるように比例弁4の開弁量を制御し、併せて、燃焼量に応じた燃焼ファン6の回転制御を行い、給湯運転を制御する。
【0008】
図8は給湯バーナ1の燃焼量制御の回路を示すもので、フィードフォワード演算部21と、フィードバック演算部22と、燃焼量制御部23とを有している。フィードフォワード演算部21は、入水温度センサ13で検出される入水温度と、流量センサ12で検出される給湯熱交換器8への入水量と、リモコン17に設定される給湯設定温度の情報を受け、入水温度を設定温度に高めるのに要する要求熱量をフィードフォワード量PFFとして、次の(1)式の演算により求める。
【0009】
FF=(TST−TIN)Q・・・・・(1)
【0010】
この式で、TSTは給湯設定温度、TINは入水温度、Qは入水量を示す。
【0011】
フィードバック演算部22は、リモコン17で設定される給湯の設定温度と、出湯温度センサ14で検出される出湯温度TOUT の情報により、出湯温度を設定温度に一致するのに要する増減の熱量、つまり、設定温度に対する出湯温度の偏差を零にするのに要する熱量をフィードバック量PFBとして求める。
【0012】
燃焼量制御部23はフィードフォワード演算部21で求められたフィードフォワード量PFFとフィードバック演算部22で求められたフィードバック量PFBとを合わせたもの(加算したもの)を給湯バーナ1の燃焼熱量PT (PT =PFF+PFB)として求め、予め与えられている図9に示すような燃焼制御の能力特性データに従い、給湯バーナ1の燃焼制御を行う。
【0013】
すなわち、能力特性データには、図9に示すように、例えば縦軸に器具の最大燃焼能力PMAX と最小燃焼能力PMIN が与えられており、能力特性データの横軸には最大燃焼能力に対応する最大比例弁電流(最大開弁駆動電流)IMAX と最小燃焼能力PMIN に対応する最小比例弁電流(最小開弁駆動電流)IMIN の値が設定されており、燃焼量制御部23は、器具の燃焼能力PMIN とPMAX の範囲内で、つまり、比例弁電流IMIN とIMAX の操作量の制御範囲内で、給湯バーナ1の燃焼熱量PT に対応する比例弁電流IT を操作量として求め、この比例弁電流IT を比例弁4に供給する。比例弁4は比例弁電流IT に応じた弁開度(ガス圧)となり、その弁開度に対応するガス量(バーナ燃焼量PT に見合うガス量)が給湯バーナ1に供給されて燃焼が行われる。このように、燃焼量制御部23は、フィードフォワード量PFFとフィードバック量PFBの値を用いてバーナ燃焼熱量PT を求め、このバーナ燃焼熱量に対応する比例弁電流を比例弁4に供給してガス供給量を制御し、出湯温度が給湯の設定温度に一致するように燃焼運転を制御するのである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
出湯温度を設定温度に一致させて安定した湯を給湯するためには、フィードバック量PFBの値ができるだけ小さくなる方が望ましい。フィードバック量PFBが大きいということは、設定温度と出湯温度の偏差修正分の熱量が大きいこといを意味し、このようにフィードバック量PFBが大きいと、出湯温度が設定温度に達するのに時間がかかり、出湯湯温の安定化制御の性能が低下する。出湯湯温の安定化の制御精度を高めるためには、フィードフォワード量PFFの値をバーナ燃焼熱量PT とほぼ等しい値となる精度で求めることが望ましく、理想的には、フィードフォワード量PFFが給湯バーナ1の燃焼熱量PT に等しくなり、フィードバック量PFBは零であることが望ましい。
【0015】
しかしながら、給湯器に使用されている流量センサ12や入水温度センサ13や出湯温度センサ14は器具のコスト低減の観点から、汎用の民生品が装備されており、この種の民生品のセンサを用いた場合には、入水量や温度の検出に測定誤差を生じるのは避けがたく、これらセンサの測定誤差により、フィードフォワード量PFFを理想的な精度にまで高めて求めることは不可能となる。そのため、どうしても、フィードフォワード量PFFの演算精度が低下してフィードバック量PFBが大きくなり、出湯湯温の安定化精度を高めるには限界があり、理想に近い湯温の安定化制御を図ることは困難であった。
【0016】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、汎用の民生品のセンサを使用した器具においても、理想に近い出湯湯温の安定化制御が可能な給湯機能付燃焼機器およびその燃焼機器への補正データ入力装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、次のように構成されている。すなわち、第1の発明は、給湯熱交換器に入水する水を給湯バーナで加熱して給湯の湯を作る給湯機能のシステムを備え、入水温度センサによって検出される入水温度と、流量センサによって検出される入水量と、給湯の設定温度との情報に基づいて入水温度を設定温度に高めるのに要する要求熱量をフィードフォワード演算部によりフィードフォワード量として求め、また、出湯温度センサによって検出される出湯温度の設定温度に対する偏差を修正する増減の熱量をフィードバック演算部によりフィードバック量として求め、前記フィードフォワード量とフィードバック量を用いて給湯バーナの燃焼制御を行う給湯機能付燃焼機器において、前記入水温度センサと流量センサの各センサの外部入力による補正データを記憶する補正データ記憶部と、この補正データ記憶部に記憶されている入水温度センサと流量センサの補正データに基づきフィードフォワード量の補正データを演算により求めこの補正データに基づき前記フィードフォワード演算部で求められるフィードフォワード量を補正するフィードフォワード量補正部とが設けられていることをもって課題を解決する手段としている。
【0018】
第2の発明は給湯熱交換器に入水する水を給湯バーナで加熱して給湯の湯を作る給湯機能のシステムを備え、入水温度センサによって検出される入水温度と、流量センサによって検出される入水量と、給湯の設定温度との情報に基づいて入水温度を設定温度に高めるのに要する要求熱量をフィードフォワード演算部によりフィードフォワード量として求め、また、出湯温度センサによって検出される出湯温度の設定温度に対する偏差を修正する増減の熱量をフィードバック演算部によりフィードバック量として求め、前記フィードフォワード量とフィードバック量を用いて給湯バーナの燃焼制御を行う給湯機能付燃焼機器において、前記入水温度センサと出湯温度センサと流量センサの各センサの外部入力による補正データを記憶する補正データ記憶部と、この補正データ記憶部に記憶されている入水温度センサと流量センサの補正データに基づきフィードフォワード量の補正データを演算により求めこの補正データに基づき前記フィードフォワード演算部で求められるフィードフォワード量を補正するフィードフォワード量補正部と、前記出湯温度センサの補正データと設定温度との情報に基づきフィードバック量を補正するフィードバック量補正部とが設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0019】
第3の発明は、前記第1の発明の構成を備えたものにおいて、補正データ記憶部は外部入力によって加えられるフィードフォワード量の補正データの記憶部と成し、フィードフォワード量補正部は補正データ記憶部に記憶されているフィードフォワード量の補正データに基づきフィードフォワード演算部で求められるフィードフォワード量を補正する構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0020】
第4の発明は、前記第1又は第2又は第3の発明の構成において、それぞれ補正データによって補正した入水温度と入水量と出湯温度の情報に基づき、入水温を出湯温に高めるのに要したアウトプット熱量を演算により求めるアウトプット熱量演算部と、燃料ガスのガス供給量の情報によって各ガス種に対するガス発熱量データを求め、この求めた各ガス種のガス発熱量データと前記アウトプット熱量演算部によって求められるアウトプット熱量とを比較し使用ガス種を判定するガス種判定部とを有する構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0021】
第5の発明は、前記第1又は第2又は第3又は第4の発明の構成を備えたものにおいて、それぞれ補正データによって補正した入水温度と入水量と出湯温度の情報に基づき、入水温を出湯温に高めるのに要したアウトプット熱量を演算により求めるアウトプット熱量演算部と、燃料ガスのガス供給量の情報によって得られる使用ガス種に対するガス発熱量データと前記アウトプット熱量演算部によって求められるアウトプット熱量とを比較し両者にずれがあるときにはガス発熱量データをアウトプット熱量に一致する方向に燃焼熱量とガス量供給操作量との関係によって与えられる燃焼制御の能力特性データを補正する特性データ補正部が設けられている構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0022】
第6の発明は、センサ検出値の外部入力による補正データの補正データ記憶部を備えた第1又は第2又は第4又は第5の発明に記載の給湯機能付燃焼機器に信号接続されて前記各センサ検出値の補正データを器具側へ入力する補正データ入力装置であって、該補正データ入力装置は、信号接続相手の器具の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサと同一対象物の検出を行う較正用の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサとを備えるとともに、信号接続相手の器具側の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサの各センサ検出データを信号通信によって取り込む器具データ取得部と、器具データ取得部に取り込まれた各センサ検出データと対応する較正用のセンサ検出データとを比較し器具側の各センサの狂いを補正する補正データを演算作成する補正データ演算部と、この補正データ演算部で作成した補正データを器具側へ送信入力する補正データ送信部とを有する構成としたことをもって課題を解決する手段としている。
【0023】
第7の発明は、フィードフォワード量の外部入力による補正データの補正データ記憶部を備えた第3又は第4又は第5の発明に記載の給湯機能付燃焼機器に信号接続されて前記フィードフォワード量の補正データを器具側へ入力する補正データ入力装置であって、該補正データ入力装置は、信号接続相手の器具の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサと同一対象物の検出を行う較正用の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサとを備えるとともに、信号接続相手の器具側の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサの各センサ検出データを信号通信によって取り込む器具データ取得部と、給湯の設定温度情報と、較正用の各センサの入水温と入水量のデータに基づいてフィードフォワード量の較正値を求め、その一方で器具データ取得部に取り込まれた器具側の入水温度と入水量と給湯の設定温度のデータに基づいて器具側データによるフィードフォワード量を求め、器具データによるフィードフォワード量と前記フィードフォワード量の較正値とにより器具側のフィードフォワード量のずれを補正するための補正データを演算作成する補正データ演算部と、この補正データ演算部で作成したフィードフォワード量の補正データを器具側へ送信入力する補正データ送信部とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0024】
上記構成の本発明において、補正データ入力装置側では較正用のセンサを用いて、器具側で使用されている入水温度センサ、流量センサおよび出湯温度センサの狂いの補正データが作成されたり、あるいは、較正用のセンサのデータを用いて、フィードフォワード量の較正値を算出し、器具側データを用いて演算されたフィードフォワード量の補正データが求められる。
【0025】
そして、補正データ入力装置側からセンサの補正データあるいはフィードフォワード量の補正データが器具側に入力され記憶される。器具側では、補正データ入力装置側からセンサの補正データが入力される場合には、その補正データを用いて器具側で使用しているセンサの検出値を補正し、この補正されたセンサ検出値を用いてフィードフォワード量が高精度でもって正確に求められる。また、補正データ入力装置側からフィードフォワード量の補正データが入力される場合は、その補正データを用いて、器具側で演算されるフィードフォワード量が補正されて高精度の正確なフィードフォワード量が求められる。
【0026】
このように、本発明では、補正データ入力装置側の較正用のセンサを用いて作り出された補正データに基づき高精度で正確なフィードフォワード量が器具側で求められる結果、器具側に装備しているセンサが汎用の民生品であっても、補正データを用いることにより、器具側に較正用のセンサが装備されていると等価の状態となり、この正確に求められたフィードフォワード量に基づき給湯バーナの燃焼制御が行われる結果、高精度な出湯湯温の安定化制御が可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。本実施の形態例における給湯機能付燃焼機器は従来の図7に示す給湯器と同様なシステム構成を備えており、本実施の形態例では、図7の破線で示すように、燃焼ファン6から給湯バーナ1に供給される風量を検出する風量センサ19が設けられている。この風量センサ19は熱線式風速センサ、差圧センサ、カルマン渦式風速センサ等の適宜のセンサにより構成されている。
【0028】
本実施の形態例では図3に示すように、給湯機能付燃焼機器と補正データ入力装置は通信線25によりコネクタ等を介して着脱自在に接続されており、補正データ入力装置の指令出力部から出される指令に応じて、給湯機能付燃焼機器が応答動作を行い、その応答データを給湯機能付燃焼機器のデータ転送部から補正データ入力装置のデータ受信部へ取り込むように構成されている。また、補正データ入力装置からのデータ送信指令により、補正データ入力装置で作成された補正データが給湯機能付燃焼機器のデータ入力部へ送り込む構成となっており、これら、補正データ入力装置と給湯機能付燃焼機器の送受信の通信方式はコンピュータ等のデータ通信に用いられる周知の通信方式が採用されている。
【0029】
図1は本実施の形態例における給湯機能付燃焼機器(給湯器)の制御装置16に設けられる要部構成を示すもので、フィードフォワード演算部21と、フィードバック演算部22と、燃焼量制御部23と、データ転送部26と、データ入力部27と、フィードフォワード量補正部28と、補正データ記憶部29と、アウトプット熱量演算部30と、ガス種判定部31と、データメモリ32と、特性データ補正部33と、風量制御部34とを有している。
【0030】
フィードフォワード演算部21は、入水温度を設定温度に高めるのに要するフィードフォワード量PFFを求めるものであり、また、フィードバック演算部22は設定温度に対する出湯温度の偏差を零にするためのフィードバック量PFBを求めるものであり、これらの演算部21,22は、従来例で示した図8のフィードフォワード演算部21およびフィードバック演算部22の構成と同様であるので、その説明は省略する。データ転送部26は前記補正データ入力装置からのデータ転送指令に従い、入水温度センサ13の入水温度の検出データ(センサ出力値)と、流量センサ12の流量検出データ(センサ出力値)と、出湯温度センサ14の出湯温度の検出データ(センサ出力値)と、リモコン17で設定されている給湯の設定温度のデータを補正データ入力装置側へ転送する。データ入力部27は、補正データ入力装置側で作成された入水温度センサ13と出湯温度センサ14と流量センサ12の補正データを補正データ入力装置側から受け取り、補正データ記憶部29へ加える。
【0031】
補正データ記憶部29は、不揮発性メモリのEEPROMや、バッテリでバックアップされるRAM等により構成され、データ入力部27から加えられる流量センサ12と入水温度センサ13と出湯温度センサ14の補正データをそれぞれ所定のアドレス位置に記憶する。
【0032】
フィードフォワード量補正部28は、補正データ記憶部29に記憶されている入水温度センサ13の補正データと、流量センサ12の補正データに基づき、入水温度センサ13と流量センサ12の狂いに起因する不正確なフィードフォワード量(フィードフォワード演算部21で求められるフィードフォワード量)を入水温度センサ13と流量センサ12の狂いによるずれ分を除去した正しいフィードフォワード量PFF′に補正する。
【0033】
燃焼量制御部23は、前記フィードフォワード量補正部28で補正されたフィードフォワード量PFF′とフィードバック演算部22で算出されるフィードバック量PFBとを加算して給湯バーナ1の燃焼熱量PT を求める。そして、従来例と同様に、図9に示すような能力特性データに基づき、バーナ燃焼熱量PT に対応する比例弁電流IT を操作量として比例弁4に供給し、給湯バーナ1の供給ガス量(燃焼熱量)を制御する。
【0034】
風量制御部34は燃焼量制御部23により制御される給湯バーナ1の燃焼熱量にマッチングすべく燃焼ファン6のファン風量を制御する。すなわち、風量制御部34には、図6に示すような燃焼能力と目標風量(センサ出力目標値)との風量制御データが与えられており、風量制御部34は、この風量制御データによって、前記燃焼量制御部23で求められる燃焼熱量PT に対応する目標風量VT を求め、風量センサ19で検出される検出風量(センサ出力値)が目標風量VT となるように、ファン回転検出センサ7のファン回転情報に基づき、燃焼ファン6のファン回転を制御する。ただし、ガス量制御より風量制御の方が制御時間がかかるため、風量の制御変動量が激しいときは、ガス量制御をセーブして空燃比が崩れることを防ぐ制御指示もここで行われる。
【0035】
アウトプット熱量演算部30は補正データ記憶部29に記憶されている入水温度センサ13の補正データと、出湯温度センサ14の補正データと、リモコン17で設定される給湯の設定温度に基づき、センサ13,14の狂いのないアウトプット熱量POUT を(2)式により算出する。
【0036】
OUT =η(TOUT −TIN)Q・・・・・(2)
【0037】
この(2)式で、ηは給湯熱交換器8の熱効率であり、TOUT は出湯温度センサ14の検出温度を補正データにより補正した出湯温度であり、TINは入水温度センサ13の検出温度を補正データにより補正した入水温度であり、Qは流量センサ12の検出流量を補正データにより補正して求められる入水量である。ガス種判定部31は、データメモリ32に予め格納されている各種ガス種の単位発熱量(単位体積当たりの発熱量)のデータに基づき、燃焼に使用されているガス種を判定する。すなわち、ガス種判定部31は、燃焼量制御部23によって制御される比例弁電流の値に基づき、比例弁4の弁開度(ガス圧)に相当する給湯バーナ1へのガス供給量を求め、このガス供給量に前記データメモリ32に記憶されている各種のガス種の単位発熱量を掛け合わせた熱量の値と、前記アウトプット熱量演算部30で求められたアウトプット熱量の値とを比較し、許容範囲内で両者が一致する発熱量のガス種を実使用のガス種と判定し、その判定結果を図示されていない表示部等に表示する。
【0038】
特性データ補正部33は燃焼量制御部23に与えられている図9に示すような能力特性データのずれを補正するものである。周知のように、燃料ガスのガス種には様々な種類があり、発熱量の近いガス種毎にグループ分けされ、各グループ単位で給湯器の能力特性データが作成記憶されている。具体的には、例えば、ガス種の12Aと13AがAグループ、ガス種の5A,5B,5CがBグループ、ガス種の6B,7CがCグループという如く、互いに発熱量の近いガス種をグループ単位として区分されており、Aグループのガス種を対象にした給湯器においては、12Aと13Aのガス種のうち、その一方、例えば13Aのガス種を基準として、図9に示すような能力特性データが作成されて燃焼量制御部23に格納されている。
【0039】
したがって、使用のガス種が13Aの場合には、実使用のガス種と能力特性データが一致し、要求した燃焼熱量が得られるのであるが、ガス種として12Aが使用されている地域においては、図5の実線で示すように能力特性データが13Aのガス種で作成されているため、この13Aの能力特性データを用いて12Aのガス種の燃料ガスで燃焼制御を行うと、ガス種12Aのガスは13Aのガスよりも発熱量が小さいので、図5の破線A−Bで示すように、燃焼能力が低下してしまうという問題が生じる。
【0040】
例えば、13Aのガス種を使用している地域では24号の給湯能力が得られるのに対し、12Aのガス種が使用されている地域では22号の給湯能力しか得られないという結果になる。また、同様なことは、使用ガス種に対応する能力特性データが与えられていたとしても、その能力特性データが能力設定時のミス等により、最大燃焼能力PMAX に対応する最大開弁駆動電流IMAX と最小燃焼能力PMIN に対する最小比例弁電流IMIN の値がずれた値で与えられている場合にも発生する。特性データ補正部33は、このような、使用ガス種と能力特性データとが正確にマッチングしていない場合や、能力特性データが正しい値で与えられていないときに、器具自身が、能力特性データを正しい値に補正するものである。
【0041】
すなわち、特性データ補正部33は、アウトプット熱量演算部30で求められるアウトプット熱量POUT と燃焼量制御部23により求められる燃焼熱量PT とを比較し、両者が不一致のときには、燃焼量制御部23から比例弁4に加えられている比例弁電流値に対応する能力特性データ上の燃焼熱量(燃焼能力)の値PT をアウトプット熱量POUT に一致させる分だけ、能力特性データを平行移動して、特性データを補正する。
【0042】
例えば、図5において、燃焼量制御部23に実線のA−Bで示す能力特性データが13Aのガス種を基準として与えられていたとき、実際の使用ガス種が12Aであったときには、比例弁電流がIMIN とIMAX の範囲では燃焼能力は破線のA−Bで示される範囲でしか能力が出せない状態となる。このとき、例えば、比例弁電流をIMAX で燃焼させたとき、燃焼量制御部23からPMAX の燃焼能力が要求されているのに対し、実際に発生している燃焼熱量はΔPだけ低い燃焼熱量となり、このPMAX よりもΔPだけ低い熱量がアウトプット熱量POUT として求められる。特性データ補正部33は比例弁電流がIMAX の位置で、能力特性データのPMAX の点をPOUT の値に一致するようにΔPだけ減少する方向にずらして、実線の能力特性データを平行移動する。そして、燃焼能力のPMIN に対応する比例弁電流をIMIN からIMIN ′に修正し、同じく最大燃焼能力のPMAX に対応する比例弁電流をIMAX からIMAX ′に修正する。これにより、ガス種12Aに対応する能力特性データは破線で示すA′−B′に補正されることとなり、ガス種12Aの燃焼を行う地域においても、ガス種13Aの地域と同様にPMIN とPMAX の範囲内で燃焼能力の制御が可能となる。
【0043】
本実施の形態例の給湯器に接続して補正データの作成入力を行う補正データ入力装置は、工場の設備装置として、あるいは持ち運び自在の検査装置として構成されるもので、図4に示すように、対応するジョイント35a,35b,35cを介して給水管10に接続される給水試験管39と、ガス供給通路2に接続されるガス通路試験管36と、給湯管11に接続される給湯試験管37とを備えている。
【0044】
前記給水試験管39には較正用入水温度センサ38と、較正用流量センサ40が介設されており、また、試験給湯管37には較正用出湯温度センサ41が介設されている。そして、各試験管39,36,37に対応させて管路の開閉を行う電磁弁42a,42b,42cが介設されている。これら較正用の各センサ38,40,41の検出信号はマイクロコンピュータ等によって構成される信号処理回路43に加えられている。
【0045】
この信号処理回路43は、図2に示すように、補正データ演算部44と、器具データ取得部45と、データ受信部46と、データ送信部47とを有して構成されている。
【0046】
データ受信部46は、図3に示すように器具側と補正データ入力装置側が通信接続されて、前記給湯器側から入水温度と、出湯温度と、入水量と、リモコン17で設定される給湯の設定温度の各データを取り込む。器具データ取得部45は、データ受信部46で受信した各データを内部のメモリに一時的に記憶し、その記憶データを読み出して補正データ演算部44に加える。補正データ演算部44は、較正用入水温度センサ38の検出温度と、較正用出湯温度センサ41の検出温度と、較正用流量センサ40で検出する検出流量の各データを取り込む。そして、器具データ取得部45から読み出される器具(給湯器)側の入水温度センサ13の入水温のデータと、同一対象物の入水温を検出する較正用入水温度センサ38の検出データとを比較し、器具側入水温度センサ13の狂いを補正する補正データを演算により求める。
【0047】
例えば、較正用入水温度センサ38で検出される検出温度(センサ出力値)を器具側の入水温度センサ13で検出される検出値(センサ出力値)で割り算した補正係数KT(IN) を補正データとして求める。同様に、較正用出湯温度センサ41で検出される検出値を器具側の出湯温度センサ14で検出される検出値で割り算して器具側出湯温度センサ14の狂いを補正する補正データを補正係数KT(OUT)の形態で求める。同じく、較正用流量センサ40で検出される流量検出値を器具側の流量センサ12で検出される同一対象の流量検出値で割り算して器具側の流量センサ12の狂いを補正する補正データを補正係数KQ の形態で求める。データ送信部47は前記補正データ演算部44で求められた補正データを給湯器側のデータ入力部27に送信し、補正データ記憶部29に格納させるのである。なお、この補正データ記憶部29に格納する補正係数は例えば各温度範囲(又は流量範囲)ごとにマトリックスで与えられていてもよい。
【0048】
また、補正データの作成記憶に関しては、補正データ入力装置側で各較正用センサの生のデータを補正データ記憶部29に送り、この補正データ記憶部29側で、給湯器側の各センサのデータとつき合わせて狂いを補正する補正データを求め、この求めた補正データを記憶しても構わない。このときは図1の破線で示すルートで給湯側のセンサデータを補正データ記憶部29が受け取る。もちろん、この場合は補正データ記憶部29に補正データを算出する演算回路が付加される。
【0049】
本実施の形態例によれば、給湯器側の入水温度センサ13で検出される入水温度と、出湯温度センサ14の検出温度と、流量センサ12の検出流量とが補正データ入力装置側に転送され、補正データ入力装置側で、較正用の入水温度センサ38と較正用出湯温度センサ41と較正用流量センサ40とを用いて器具側の入水温度センサ13と出湯温度センサ14と流量センサ12の狂いを補正する補正データが求められ、この補正データが補正データ入力装置側から給湯器側に送信されて、給湯器側の補正データ記憶部29に格納されるか、あるいは前記の如く、補正データ記憶部29自身が器具側センサのデータと補正データ入力装置から加えられる較正用センサの生のデータとを取得して補正データを作成記憶する結果、この補正データを用いて、器具側のフィードフォワード演算部21で算出されたフィードフォワード量が正しい値に補正されることとなる。
【0050】
例えば、入水温度、入水量の補正係数(補正データ)が前記のKT(IN) ,KQ のとき、正確なフィードフォワード量PFF′はPFF′=(TST−KT(IN) IN)KQ Qとして求められる。ただし、TINは器具側の入水温度センサの検出温度、TSTは給湯の設定温度、Qは器具側の流量センサの検出流量である。フィードフォワード量補正部28はフィードフォワード演算部21で算出されるフィードフォワード量PFFをPFF′の値に置き換えて補正する。このように、補正データ入力装置側から給湯器側に補正データが与えられて記憶された後は、この補正データを用いてフィードフォワード量が補正されるので、器具側のフィードフォワード演算部21で算出されるフィードフォワード量が器具側の入水温度センサ13や流量センサ12等のセンサの狂いに起因してずれた値としてフィードフォワード量が演算されたとしても、補正データにより正しいフィードフォワード量に補正される結果、器具側に汎用の民生品のセンサを用いた器具においても、較正用のセンサを装備したものと等価となり、フィードフォワード量を狂いのない極めて高精度の正確な値で求められることとなる。
【0051】
また、本実施の形態例では、フィードバック演算部22にフィードバック量補正部22aが設けられ、このフィードバック量補正部22aは前記補正データ記憶部29に格納されている出湯温度センサの補正データに基づき、出湯温度センサの狂い分に起因するフィードバック量のずれを補正して正確なフィードバック量を燃焼量制御部23へ加えている。
【0052】
したがって、本実施の形態例の給湯器においては、補正により求められるフィードフォワード量は給湯バーナ1の燃焼熱量に殆ど等しく、フィードバック量は殆ど零に近い値となり、ほぼ理想状態に近づくために、フィードフォワードで決められた出湯温度は設定温度に限りなく近い安定した湯温となり、従来例では困難であった出湯温度の極めて安定した給湯の温度特性が得られるという画期的な効果を奏することができる。
【0053】
また、本実施の形態例では、出湯温度センサ14の狂いを補正するデータも補正データ記憶部29に記憶されるので、フィードバックによる偏差修正が正確に行われると共にアウトプット熱量が正確に求められることとなり、このアウトプット熱量の演算結果を用いて、ガス種判定や、能力特性データのずれを補正できるので、ガス種設定の誤りを正すことができるとともに、使用するガス種に応じた狂いのない能力特性データでもって燃焼制御を行うことができ、従来の給湯器では考えられない高性能の燃焼運転が可能となる。
【0054】
次に、第2の実施の形態例を説明する。この実施の形態例が前記第1の実施形態例と異なることは、補正データ記憶部29に出湯温度センサの補正データとフィードフォワード量の補正データを記憶するようにし、この補正データ記憶部29に記憶されている補正データの補正係数をフィードフォワード演算部21で求められるフィードフォワード量に掛け算して、フィードフォワード量の補正を行うように構成したことであり、それ以外の給湯器(器具)側の構成は前記第1の実施形態例と同様である。
【0055】
この第2の実施形態例の給湯器に接続される図2に示す補正データ入力装置のデータ受信部46は、給湯器側から前記第1の実施形態例と同様に給湯の設定温度や各種センサ12,13,14の検出データを取り込んで器具データ取得部45に記憶する。補正データ演算部44は、較正用入水温度センサ38で検出される入水温度と、較正用流量センサ40で検出される入水量のデータとを器具側の対応する入水温度センサ13、流量センサ12の検出データと比較して第1の実施形態例の場合と同様にセンサの補正データKT(IN) ,KQ を補正係数の形態で求める。器具側で検出される入水温データに補正係数KT(IN) を掛けることにより較正値の入水温度が求まり、同様に、器具側で検出される入水量データに補正係数KQ を掛けることにより較正値の入水量データが求まることから各入水温データに対する較正値の入水温データが一対一の関係で得られ、同様に、各入水量データに対して較正値の入水量データが一対一の関係で得られる。
【0056】
補正データ演算部44は次に、給湯の設定温度TSTの情報と器具側で検出される入水温TIN、入水量Qのデータに基づき器具側データによるフィードフォワード量PFFと較正値データに基づく正しいフィードフォワード量PFF′を求め、フィードフォワード量の補正データを補正係数KFFの形態でKFF=PFF′/PFF=(TST−KT(IN) IN)KQ Q/{(TST−TIN)Q}の演算により求める。この演算は各種の入水温、設定温度、入水量に基づき求められ、これら各種の入水温、設定温度、入水量をパラメータとした補正係数KFFがグラフデータ、表データあるいは演算データとして求められ、この補正係数KFFのデータを補正データとしてデータ送信部47から給湯器側のデータ入力部27に送信し、給湯器側の補正データ記憶部29に記憶させることにより、フィードフォワード量補正部28により、フィードフォワード演算部21で算出されたフィードフォワード量PFFに補正データ記憶部29から読み出した補正係数を掛け算することにより、器具側のセンサの狂いを除去した正しいフィードフォワード量の値が補正算出され、この補正されたフィードフォワード量を用いて前記第1の実施形態例と同様に、高性能の燃焼制御が行われることとなり、前記第1の実施形態例と同様な効果を奏することが可能となる。
【0057】
また、第2の実施形態例では前記第1の実施形態例と同様に出湯温度センサ14の補正データが補正データ入力装置側で作成されて補正データ記憶部29に記憶され、この補正データを用いてアウトプット熱量演算、ガス種判定、能力特性データの補正が第1の実施形態例と同様に行われる。
【0058】
なお、本発明は上記各実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記第1の実施形態例では、入水温度センサ13と出湯温度センサ14と流量センサ12の補正データを補正係数の形態で与えたが、対応する較正用のセンサのデータに対する偏差の値で与えるようにしてもよい。この場合は、フィードフォワード量補正部28で、器具側の各センサの検出データを、偏差分だけ増減補正することにより、正しいセンサ検出データが求められ、この正しいセンサ検出データに基づき、フィードフォワード量の補正が行われることとなる。
【0059】
また、第2の実施形態例においても、補正データを、フィードフォワード量の補正係数の形態で与えたが、これも、フィードフォワード演算部21で算出されるフィードフォワード量と、較正用のデータを用いて求めらえるフィードフォワード量の較正値との偏差の値で与えるようにしてもよい。この場合も、フィードフォワード演算部21で算出されるフィードフォワード量に偏差分を増減補正することにより、正しいフィードフォワード量が求められることとなる。
【0060】
さらに、上記実施形態例では、単機能の給湯器(給湯機能のみの給湯器)を対象にして説明したが、本発明に係る給湯機能付燃焼機器は、風呂・給湯複合機や、給湯・暖房複合機等、給湯機能を有する各種の燃焼機器に適用できるものである。また、燃料はガスでなく石油でも構わない。このとき比例弁は電磁ポンプとなり、比例弁電流は電磁ポンプの制御位相角又は電流となる。そして、ガス種に対応するものが石油発熱量となる。
【0061】
【発明の効果】
本発明は、給湯機能付燃焼機器に補正データ入力装置を接続可能に構成し、給湯機能付燃焼機器側から、入水温度センサと流量センサと出湯温度センサのセンサ検出データを補正データ入力装置側に送り、補正データ入力装置側では、較正用の入水温度センサと流量センサと出湯温度センサを備え、給湯機能付燃焼機器と同一対象を検出して、給湯機能付燃焼機器側の前記各センサの狂いを補正する補正データを作成して、給湯機能付燃焼機器へ入力したり、あるいは、フィードフォワード量の補正データを作成して、給湯機能付燃焼機器側へ入力するように構成したものであるから、給湯機能付燃焼機器側に補正データが一旦記憶された後においては、この補正データを用いて給湯機能付燃焼機器のセンサ検出値を狂いのない値に補正したり、給湯機能付燃焼機器のセンサ検出値に基づいて算出したフィードフォワード量をセンサの狂いを除去した正しい値に補正することが可能となる。
【0062】
このように本発明においては、給湯機能付燃焼機器側に汎用の民生品のセンサを装備するにもかかわらず、前記の如く、補正データを用いて正しいフィードフォワード量が求められることから、給湯機能付燃焼機器に高価な較正用のセンサを装備した場合と同一の性能の発揮することができ、これにより、出湯湯温の安定化制御の精度を格段に高めることができる安価な燃焼機器の提供が可能となる。
【0063】
また、給湯機能付燃焼機器に装備される出湯温度センサの検出データも補正データを用いて正確に求められるので、フィードバック量が正確に求められると共に、アウトプット熱量も正確に求めることが可能となり、この正確なアウトプット熱量に基づいて、ガス種の判定や、給湯バーナの燃焼制御を行うための能力特性データの自動補正が可能となり、これにより、使用するガス種に合った、燃焼機器の実情に則した正しい能力特性データが常に与えられた状態となり、これにより、長期に渡って、高性能の信頼性の高い燃焼運転制御を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給湯機能付燃焼機器の一実施形態例の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る補正データ入力装置の一実施形態例の要部構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態例における給湯機能付燃焼機器と補正データ入力装置との接続関係を示す説明図である。
【図4】給湯機能付燃焼機器として一般的な給湯器と補正データ入力装置との配管接続状態を示す実施形態例の説明図である。
【図5】実施形態例における能力特性データの補正動作の説明図である。
【図6】実施形態例における風量制御データの説明図である。
【図7】給湯機能付燃焼機器として一般的な給湯器の構成説明図である。
【図8】従来の給湯器の燃焼量制御回路の説明図である。
【図9】給湯器の燃焼制御部に与えられている能力特性データの説明図である。
【符号の説明】
21 フィードフォワード演算部
23 燃焼量制御部
28 フィードフォワード量補正部
29 補正データ記憶部
30 アウトプット熱量演算部
31 ガス種判定部
33 特性データ補正部
44 補正データ演算部
45 器具データ取得部

Claims (7)

  1. 給湯熱交換器に入水する水を給湯バーナで加熱して給湯の湯を作る給湯機能のシステムを備え、入水温度センサによって検出される入水温度と、流量センサによって検出される入水量と、給湯の設定温度との情報に基づいて入水温度を設定温度に高めるのに要する要求熱量をフィードフォワード演算部によりフィードフォワード量として求め、また、出湯温度センサによって検出される出湯温度の設定温度に対する偏差を修正する増減の熱量をフィードバック演算部によりフィードバック量として求め、前記フィードフォワード量とフィードバック量を用いて給湯バーナの燃焼制御を行う給湯機能付燃焼機器において、前記入水温度センサと流量センサの各センサの外部入力による補正データを記憶する補正データ記憶部と、この補正データ記憶部に記憶されている入水温度センサと流量センサの補正データに基づきフィードフォワード量の補正データを演算により求めこの補正データに基づき前記フィードフォワード演算部で求められるフィードフォワード量を補正するフィードフォワード量補正部とが設けられていることを特徴とする給湯機能付燃焼機器。
  2. 給湯熱交換器に入水する水を給湯バーナで加熱して給湯の湯を作る給湯機能のシステムを備え、入水温度センサによって検出される入水温度と、流量センサによって検出される入水量と、給湯の設定温度との情報に基づいて入水温度を設定温度に高めるのに要する要求熱量をフィードフォワード演算部によりフィードフォワード量として求め、また、出湯温度センサによって検出される出湯温度の設定温度に対する偏差を修正する増減の熱量をフィードバック演算部によりフィードバック量として求め、前記フィードフォワード量とフィードバック量を用いて給湯バーナの燃焼制御を行う給湯機能付燃焼機器において、前記入水温度センサと出湯温度センサと流量センサの各センサの外部入力による補正データを記憶する補正データ記憶部と、この補正データ記憶部に記憶されている入水温度センサと流量センサの補正データに基づきフィードフォワード量の補正データを演算により求めこの補正データに基づき前記フィードフォワード演算部で求められるフィードフォワード量を補正するフィードフォワード量補正部と、前記出湯温度センサの補正データと設定温度との情報に基づきフィードバック量を補正するフィードバック量補正部とが設けられていることを特徴とする給湯機能付燃焼機器。
  3. 補正データ記憶部は外部入力によって加えられるフィードフォワード量の補正データの記憶部と成し、フィードフォワード量補正部は補正データ記憶部に記憶されているフィードフォワード量の補正データに基づきフィードフォワード演算部で求められるフィードフォワード量を補正する構成とした請求項1記載の給湯機能付燃焼機器。
  4. それぞれ補正データによって補正した入水温度と入水量と出湯温度の情報に基づき、入水温を出湯温に高めるのに要したアウトプット熱量を演算により求めるアウトプット熱量演算部と、燃料ガスのガス供給量の情報によって各ガス種に対するガス発熱量データを求め、この求めた各ガス種のガス発熱量データと前記アウトプット熱量演算部によって求められるアウトプット熱量とを比較し使用ガス種を判定するガス種判定部とを有する請求項1又は請求項2又は請求項3記載の給湯機能付燃焼機器。
  5. それぞれ補正データによって補正した入水温度と入水量と出湯温度の情報に基づき、入水温を出湯温に高めるのに要したアウトプット熱量を演算により求めるアウトプット熱量演算部と、燃料ガスのガス供給量の情報によって得られる使用ガス種に対するガス発熱量データと前記アウトプット熱量演算部によって求められるアウトプット熱量とを比較し両者にずれがあるときにはガス発熱量データをアウトプット熱量に一致する方向に燃焼熱量とガス量供給操作量との関係によって与えられる燃焼制御の能力特性データを補正する特性データ補正部が設けられている請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4記載の給湯機能付燃焼機器。
  6. センサ検出値の外部入力による補正データの補正データ記憶部を備えた請求項1又は請求項2又は請求項4又は請求項5記載の給湯機能付燃焼機器に信号接続されて前記各センサ検出値の補正データを器具側へ入力する補正データ入力装置であって、該補正データ入力装置は、信号接続相手の器具の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサと同一対象物の検出を行う較正用の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサとを備えるとともに、信号接続相手の器具側の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサの各センサ検出データを信号通信によって取り込む器具データ取得部と、器具データ取得部に取り込まれた各センサ検出データと対応する較正用のセンサ検出データとを比較し器具側の各センサの狂いを補正する補正データを演算作成する補正データ演算部と、この補正データ演算部で作成した補正データを器具側へ送信入力する補正データ送信部とを有することを特徴とする給湯機能付燃焼機器への補正データ入力装置。
  7. フィードフォワード量の外部入力による補正データの補正データ記憶部を備えた請求項3又は請求項4又は請求項5記載の給湯機能付燃焼機器に信号接続されて前記フィードフォワード量の補正データを器具側へ入力する補正データ入力装置であって、該補正データ入力装置は、信号接続相手の器具の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサと同一対象物の検出を行う較正用の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサとを備えるとともに、信号接続相手の器具側の入水温度センサと出湯温度センサと流量センサの各センサ検出データを信号通信によって取り込む器具データ取得部と、給湯の設定温度情報と、較正用の各センサの入水温と入水量のデータに基づいてフィードフォワード量の較正値を求め、その一方で器具データ取得部に取り込まれた器具側の入水温度と入水量と給湯の設定温度のデータに基づいて器具側データによるフィードフォワード量を求め、器具データによるフィードフォワード量と前記フィードフォワード量の較正値とにより器具側のフィードフォワード量のずれを補正するための補正データを演算作成する補正データ演算部と、この補正データ演算部で作成したフィードフォワード量の補正データを器具側へ送信入力する補正データ送信部とを有することを特徴とする給湯機能付燃焼機器への補正データ入力装置。
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