JP2004333016A - 給湯機の燃焼制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、給湯機の必要燃焼量に対する比例弁電流とファンモータの回転数との関係について、給湯機全体としての補正を行い、燃焼精度の向上を図ることができる給湯機の燃焼制御装置を提供する。
【解決手段】本発明の記憶手段には、必要燃焼量に対する比例弁電流とファンモータの回転数との関係理論データが記憶されている。また、前記記憶手段には、前記理論データを少なくとも一つの実燃焼値に基づいて補正データに変換するプログラムが記憶されている。CPUは、通常の給湯機が備えている入水温度、給湯温度、前記記憶手段に記憶された補正データを基にして、設定された温度の温水を出力する必要燃焼量を演算する。本発明は、実際の燃焼値を基にして補正データを作成することができるため、給湯機全体としての燃焼精度を向上させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の記憶手段には、必要燃焼量に対する比例弁電流とファンモータの回転数との関係理論データが記憶されている。また、前記記憶手段には、前記理論データを少なくとも一つの実燃焼値に基づいて補正データに変換するプログラムが記憶されている。CPUは、通常の給湯機が備えている入水温度、給湯温度、前記記憶手段に記憶された補正データを基にして、設定された温度の温水を出力する必要燃焼量を演算する。本発明は、実際の燃焼値を基にして補正データを作成することができるため、給湯機全体としての燃焼精度を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ガス、プロパンガス、天然ガス、石油等の気体燃料または液体燃料を使用した風呂用、厨房用、あるいは洗面用の温水を設定された温度で供給できる給湯機の燃焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来例として、たとえば、特開2002−333130号公報には、ファンモータの風量を検出する風量検出部を備え、前記ファンモータとその制御部を燃焼装置本体に組み込み、フィードフォワード量の補正モードに移行させ、前記ファンモータを第1の条件および第2の条件のもとで回転させ、それぞれの条件下におけるファンモータの風量を記憶装置に記憶させ、的確なファンモータのフィードフォワード量補正の関係式を得ることができることが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−333130号公報
【0004】
前記公報に記載された発明は、的確なファンモータのフィードフォワード量補正の関係式を有するため、突然の燃焼停止に至らないようにファンモータの異常を的確に検出することができる。
【0005】
また、他の従来例として、たとえば、特開2000−161780号公報には、給湯の目標給湯温度、給水温度、給水水量からバーナ燃焼の要求熱量を演算する要求熱量演算手段と、給湯温度が目標給湯温度に等しくなるように少なくとも積分補正により要求熱量を補正した補正熱量を演算する補正熱量演算手段を備えた給湯装置において、バーナに供給される燃料の供給圧力の低下を推定する供給圧力低下検出手段を設け、供給圧力低下検出手段が燃料の供給圧力の低下を検出した場合に補正熱量の最大制限値を低くすることが記載されている。
【0006】
【特許文献2】
特開2000−161780号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
[特許文献1]に記載された給湯機は、ファンモータに関する制御であり、[特許文献2]に記載された給湯機は、燃焼装置に関する装置である。すなわち、従来の給湯機は、ファンモータの回転数制御と燃焼装置における比例弁電流制御を別々に補正するのが普通であって、給湯機全体としての補正制御を行っていなかった。
【0008】
以上のような課題を解決するために、本発明は、給湯機の必要燃焼量に対する比例弁電流とファンモータの回転数との関係について、給湯機全体としての補正を行い、燃焼精度の向上を図ることができる給湯機の燃焼制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(第1発明)
第1発明の給湯機の燃焼制御装置は、設定された温度の温水を出力するための必要燃焼量を比例弁電流とファンモータの回転数とによって制御するものであり、前記必要燃焼量に対する比例弁電流とファンモータの回転数との関係理論データ、および前記理論データを少なくとも一つの実燃焼値に基づいて補正データに変換するプログラムを記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶された補正データによって設定された温度の温水を出力する必要燃焼量を演算するCPUと、を少なくとも備えていることを特徴とする。
【0010】
(第2発明)
第2発明の給湯機の燃焼制御装置において、実燃焼値に基づいて理論データを補正データに変換するタイミングは、給湯機の工場出荷時または前記給湯機の設置時であることを特徴とする。
【0011】
(第3発明)
第3発明の給湯機の燃焼制御装置において、補正データの変換は、給湯機を設置する際のメンテナンスモードでのみ行えることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1発明)
第1発明の給湯機の燃焼制御装置は、液体燃料や気体燃料を燃焼させることにより、熱交換を行い、予め設定された温度の温水を高い精度で、かつ、速やかに出力するようにするためのものである。そのために、前記給湯機の燃焼制御装置は、入水に対して設定された温度に加熱するための必要燃焼量を、たとえば、ガス供給量に比例した比例弁電流と、前記ガス供給量に合った風量を供給するファンモータの回転数とによって制御される。
【0013】
必要燃焼量=(設定温度−入水温度)×水の流量(カロリー)である。
記憶手段には、前記必要燃焼量に対する比例弁電流とファンモータの回転数との関係理論データ、たとえば、各設定温度に対する入水温度および水の流量が全て理論データとして記憶されている。また、前記記憶手段には、前記理論データを少なくとも一つの実燃焼値に基づいて補正データに変換するプログラムが記憶されている。前記プログラムは、少なくとも一つの実燃焼値を基にして、全ての理論データを補正データとして変換することができる。
【0014】
CPUは、通常の給湯機が備えている入水温度、給湯温度と、前記記憶手段に記憶された補正データを基にして、設定された温度の温水を出力する必要燃焼量を演算する。第1発明は、実際の燃焼値を基にして補正データを作成することができるため、給湯機全体としての燃焼精度を向上させることができる。
【0015】
(第2発明)
第2発明は、給湯機における燃焼部の燃焼を実際に行わせ、その時の少なくとも一つ、または複数の実燃焼値に基づいて、全ての理論データを補正データに変換する。前記補正データの変換タイミングは、給湯機の工場出荷時または前記給湯機の設置時である。
【0016】
前記工場出荷時に前記補正データを変換する場合、給湯機の検査と連続して実燃焼が行えるというメリットがあるが、実燃焼を行った後、水や燃料の供給に使用された配管を外すといった手間がかかる。また、給湯機の設置時に前記補正データを変換する場合、実燃焼を行った後、水や燃料の供給に使用した配管を外す必要がなく、そのまま使用できる。
【0017】
(第3発明)
第3発明は、実燃焼によって得られた少なくとも一つの値を基にして、記憶手段が記憶している全ての理論データを補正データに変換する際に、使用者が誤って設定を変えることができないように、メンテナンスモードの時にのみ行えるようにしている。たとえば、メンテナンスモードは、給湯機を設置する際に、リモートコントロールを使用して、初期設定を行うが、この時に補正データの変換も同時に行う。
【0018】
【実施例】
図1は本発明の実施例で、給湯機全体を説明するための概略ブロック構成図である。図1において、給湯機は、少なくとも、給湯機本体11と制御装置12とから構成されている。前記給湯機本体11は、燃料の量を電流によって制御する比例弁112と、燃焼部を有するとともに、給水を設定温度に加熱する熱交換器113と、前記燃焼部に空気を供給するファンモータ114と、給水を供給する弁115と、前記給水の温度を検出するセンサ116と、前記給水が熱交換された後の給湯の温度を検出するセンサ117と、前記給湯を供給する弁118とから少なくとも構成されている。
【0019】
前記制御装置12は、検出されたセンサ116、117からの温度、あるいは予め記憶手段122に記憶されている補正データに基づいて給湯を設定温度にする必要燃焼量を演算するCPU121と、前記必要燃焼量を演算するための理論データおよび前記補正データを記憶するたとえば、EEPROMからなる記憶手段122と、予め所望の設定温度を指定する設定部123とから少なくとも構成されている。
【0020】
前記CPU121は、比例弁電流制御によりガス供給量を制御し、また、同時に、ファンモータ114の制御により燃焼部へ送る空気の供給量を制御する。その結果、前記比例弁電流は、ガス供給量に比例する。さらに、前記CPU121は、予め設定された給湯温度と前記比例弁電流との関係式を記憶手段122に記憶している。前記関係式は、必要燃焼量(カロリー)=(設定温度−入水温度)×水の流量となる。
【0021】
前記給湯機によって予め決められる設定温度、入水温度、および水の流量のそれぞれについて、前記必要燃焼量の理論データが前記記憶手段122に記憶されている。しかし、前記給湯機は、理論データ通りの必要燃焼量によって、必ずしも設定温度の給湯が可能であるとは限らない。前記給湯機の構造や設置場所等により、設定温度になるのが遅かったり、あるいは数度異なる給湯が出る場合がある。そこで、本発明は、前記給湯機を設置した場所で、設定温度を決め、その時の入水温度と予め判っている水の流量で、実際に給湯が設定温度とどの程度異なるかを計る。
【0022】
図2は比例弁電流とファンモータ回転数の理論データと補正データを説明するための図である。図2において、理論データは、前述のように、各設定温度における各入水温度、各水の流量等を前記式に基づいて演算し、その結果が前記記憶手段122に記憶されている。しかし、前述のように、実際の給湯機から出る給湯が必ずしも設定温度と同じになるとは限らない。
【0023】
そこで、本発明は、実際に給湯機をある設定温度、入水温度、給湯温度を計り、その時の理論値との差異を出し、これを補正値とする。そして、補正データは、前記記憶手段122に記憶されている前記理論データに前記補正値をそれぞれ加算する。前記加算された補正データは、実際に設置された場所における実測値を基にしているため、精度が高い給湯が可能になる。
【0024】
前記燃焼の実測値は、少なくとも一つであっても良いが、図2に示すように実燃焼値1および実燃焼値2を採った後、いずれか一方を理論データに加算(減算)してもよく、また、二つ以上の実燃焼値の平均を前記理論データに加算(減算)するようにしてもよい。本明細書でいうデータは、多くの値が集合されたものであり、値は、少なくとも一つまたは数個からなるものである。
【0025】
以上のように、本発明は、比例弁電流とファンモータの回転数との理論データを基にして、実際に燃焼を行った実燃焼値を前記理論データの全体に加算することにより、補正データとしているため、給湯機全体としての補正データであり、ファンモータの回転数や比例弁電流個々の補正データでなく、精度の高い給湯機とすることができる。
【0026】
前記理論データに補正値をそれぞれ加算するプログラムは、予め記憶手段122に記憶しておき、前記プログラムにしたがって、前記理論データに対して、一律に補正値を加算して補正データとする。また、前記補正データを作成する時期は、工場出荷時であっても、設置時であっても良い。工場出荷時には、他の検査等と一緒にできるが、水や燃料を供給する配管を元に戻す等の作業が加わる。
【0027】
また、前記補正データを作成する時期を設置時にした場合は、前記配管を取り外す手間がなく、環境を含めた給湯機全体の補正データとなる。また、前記補正データを記憶装置に入力する手段は、通常のモードで行えるようにすると、使用者が間違えて設定を変える恐れがある。そこで、本発明は、給湯機を設置する際に、燃料の種類等によって異なる初期値を入力するメンテナンスモードでのみ行えるようにしている。
【0028】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではない。そして、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。たとえば、本実施例は、燃料をガスとして記載したが、気体燃料あるいは液体燃料であってもよい。また、給湯機本体は、従来のものを適用することができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、必要燃焼量に関する比例弁電流とファンモータの回転数からなる関係式を理論データとしてではなく、実際に給湯機を燃焼させた際の値を加えて補正データとしているため、給湯機全体として補正されており、精度の高い給湯機を提供することができる。
【0030】
本発明によれば、比例弁電流あるいはファンモータの回転数を個々に補正したデータを補正データとしていないため、給湯機の設置場所や給湯機個々の細かなバラツキに合った正確な給湯機を提供することができる。
【0031】
本発明によれば、精度の高い給湯機であるため、給湯温度が設定温度に達するまでの時間を短くすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で、給湯機全体を説明するための概略ブロック構成図である。
【図2】比例弁電流とファンモータ回転数の理論データと補正データを説明するための図である。
【符号の説明】
11・・・給湯機本体
112・・比例弁
113・・熱交換器
114・・ファンモータ
115・・弁
116・・センサ
117・・センサ
118・・弁
12・・・制御装置
121・・CPU
122・・記憶手段
123・・設定部
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ガス、プロパンガス、天然ガス、石油等の気体燃料または液体燃料を使用した風呂用、厨房用、あるいは洗面用の温水を設定された温度で供給できる給湯機の燃焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来例として、たとえば、特開2002−333130号公報には、ファンモータの風量を検出する風量検出部を備え、前記ファンモータとその制御部を燃焼装置本体に組み込み、フィードフォワード量の補正モードに移行させ、前記ファンモータを第1の条件および第2の条件のもとで回転させ、それぞれの条件下におけるファンモータの風量を記憶装置に記憶させ、的確なファンモータのフィードフォワード量補正の関係式を得ることができることが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−333130号公報
【0004】
前記公報に記載された発明は、的確なファンモータのフィードフォワード量補正の関係式を有するため、突然の燃焼停止に至らないようにファンモータの異常を的確に検出することができる。
【0005】
また、他の従来例として、たとえば、特開2000−161780号公報には、給湯の目標給湯温度、給水温度、給水水量からバーナ燃焼の要求熱量を演算する要求熱量演算手段と、給湯温度が目標給湯温度に等しくなるように少なくとも積分補正により要求熱量を補正した補正熱量を演算する補正熱量演算手段を備えた給湯装置において、バーナに供給される燃料の供給圧力の低下を推定する供給圧力低下検出手段を設け、供給圧力低下検出手段が燃料の供給圧力の低下を検出した場合に補正熱量の最大制限値を低くすることが記載されている。
【0006】
【特許文献2】
特開2000−161780号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
[特許文献1]に記載された給湯機は、ファンモータに関する制御であり、[特許文献2]に記載された給湯機は、燃焼装置に関する装置である。すなわち、従来の給湯機は、ファンモータの回転数制御と燃焼装置における比例弁電流制御を別々に補正するのが普通であって、給湯機全体としての補正制御を行っていなかった。
【0008】
以上のような課題を解決するために、本発明は、給湯機の必要燃焼量に対する比例弁電流とファンモータの回転数との関係について、給湯機全体としての補正を行い、燃焼精度の向上を図ることができる給湯機の燃焼制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(第1発明)
第1発明の給湯機の燃焼制御装置は、設定された温度の温水を出力するための必要燃焼量を比例弁電流とファンモータの回転数とによって制御するものであり、前記必要燃焼量に対する比例弁電流とファンモータの回転数との関係理論データ、および前記理論データを少なくとも一つの実燃焼値に基づいて補正データに変換するプログラムを記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶された補正データによって設定された温度の温水を出力する必要燃焼量を演算するCPUと、を少なくとも備えていることを特徴とする。
【0010】
(第2発明)
第2発明の給湯機の燃焼制御装置において、実燃焼値に基づいて理論データを補正データに変換するタイミングは、給湯機の工場出荷時または前記給湯機の設置時であることを特徴とする。
【0011】
(第3発明)
第3発明の給湯機の燃焼制御装置において、補正データの変換は、給湯機を設置する際のメンテナンスモードでのみ行えることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1発明)
第1発明の給湯機の燃焼制御装置は、液体燃料や気体燃料を燃焼させることにより、熱交換を行い、予め設定された温度の温水を高い精度で、かつ、速やかに出力するようにするためのものである。そのために、前記給湯機の燃焼制御装置は、入水に対して設定された温度に加熱するための必要燃焼量を、たとえば、ガス供給量に比例した比例弁電流と、前記ガス供給量に合った風量を供給するファンモータの回転数とによって制御される。
【0013】
必要燃焼量=(設定温度−入水温度)×水の流量(カロリー)である。
記憶手段には、前記必要燃焼量に対する比例弁電流とファンモータの回転数との関係理論データ、たとえば、各設定温度に対する入水温度および水の流量が全て理論データとして記憶されている。また、前記記憶手段には、前記理論データを少なくとも一つの実燃焼値に基づいて補正データに変換するプログラムが記憶されている。前記プログラムは、少なくとも一つの実燃焼値を基にして、全ての理論データを補正データとして変換することができる。
【0014】
CPUは、通常の給湯機が備えている入水温度、給湯温度と、前記記憶手段に記憶された補正データを基にして、設定された温度の温水を出力する必要燃焼量を演算する。第1発明は、実際の燃焼値を基にして補正データを作成することができるため、給湯機全体としての燃焼精度を向上させることができる。
【0015】
(第2発明)
第2発明は、給湯機における燃焼部の燃焼を実際に行わせ、その時の少なくとも一つ、または複数の実燃焼値に基づいて、全ての理論データを補正データに変換する。前記補正データの変換タイミングは、給湯機の工場出荷時または前記給湯機の設置時である。
【0016】
前記工場出荷時に前記補正データを変換する場合、給湯機の検査と連続して実燃焼が行えるというメリットがあるが、実燃焼を行った後、水や燃料の供給に使用された配管を外すといった手間がかかる。また、給湯機の設置時に前記補正データを変換する場合、実燃焼を行った後、水や燃料の供給に使用した配管を外す必要がなく、そのまま使用できる。
【0017】
(第3発明)
第3発明は、実燃焼によって得られた少なくとも一つの値を基にして、記憶手段が記憶している全ての理論データを補正データに変換する際に、使用者が誤って設定を変えることができないように、メンテナンスモードの時にのみ行えるようにしている。たとえば、メンテナンスモードは、給湯機を設置する際に、リモートコントロールを使用して、初期設定を行うが、この時に補正データの変換も同時に行う。
【0018】
【実施例】
図1は本発明の実施例で、給湯機全体を説明するための概略ブロック構成図である。図1において、給湯機は、少なくとも、給湯機本体11と制御装置12とから構成されている。前記給湯機本体11は、燃料の量を電流によって制御する比例弁112と、燃焼部を有するとともに、給水を設定温度に加熱する熱交換器113と、前記燃焼部に空気を供給するファンモータ114と、給水を供給する弁115と、前記給水の温度を検出するセンサ116と、前記給水が熱交換された後の給湯の温度を検出するセンサ117と、前記給湯を供給する弁118とから少なくとも構成されている。
【0019】
前記制御装置12は、検出されたセンサ116、117からの温度、あるいは予め記憶手段122に記憶されている補正データに基づいて給湯を設定温度にする必要燃焼量を演算するCPU121と、前記必要燃焼量を演算するための理論データおよび前記補正データを記憶するたとえば、EEPROMからなる記憶手段122と、予め所望の設定温度を指定する設定部123とから少なくとも構成されている。
【0020】
前記CPU121は、比例弁電流制御によりガス供給量を制御し、また、同時に、ファンモータ114の制御により燃焼部へ送る空気の供給量を制御する。その結果、前記比例弁電流は、ガス供給量に比例する。さらに、前記CPU121は、予め設定された給湯温度と前記比例弁電流との関係式を記憶手段122に記憶している。前記関係式は、必要燃焼量(カロリー)=(設定温度−入水温度)×水の流量となる。
【0021】
前記給湯機によって予め決められる設定温度、入水温度、および水の流量のそれぞれについて、前記必要燃焼量の理論データが前記記憶手段122に記憶されている。しかし、前記給湯機は、理論データ通りの必要燃焼量によって、必ずしも設定温度の給湯が可能であるとは限らない。前記給湯機の構造や設置場所等により、設定温度になるのが遅かったり、あるいは数度異なる給湯が出る場合がある。そこで、本発明は、前記給湯機を設置した場所で、設定温度を決め、その時の入水温度と予め判っている水の流量で、実際に給湯が設定温度とどの程度異なるかを計る。
【0022】
図2は比例弁電流とファンモータ回転数の理論データと補正データを説明するための図である。図2において、理論データは、前述のように、各設定温度における各入水温度、各水の流量等を前記式に基づいて演算し、その結果が前記記憶手段122に記憶されている。しかし、前述のように、実際の給湯機から出る給湯が必ずしも設定温度と同じになるとは限らない。
【0023】
そこで、本発明は、実際に給湯機をある設定温度、入水温度、給湯温度を計り、その時の理論値との差異を出し、これを補正値とする。そして、補正データは、前記記憶手段122に記憶されている前記理論データに前記補正値をそれぞれ加算する。前記加算された補正データは、実際に設置された場所における実測値を基にしているため、精度が高い給湯が可能になる。
【0024】
前記燃焼の実測値は、少なくとも一つであっても良いが、図2に示すように実燃焼値1および実燃焼値2を採った後、いずれか一方を理論データに加算(減算)してもよく、また、二つ以上の実燃焼値の平均を前記理論データに加算(減算)するようにしてもよい。本明細書でいうデータは、多くの値が集合されたものであり、値は、少なくとも一つまたは数個からなるものである。
【0025】
以上のように、本発明は、比例弁電流とファンモータの回転数との理論データを基にして、実際に燃焼を行った実燃焼値を前記理論データの全体に加算することにより、補正データとしているため、給湯機全体としての補正データであり、ファンモータの回転数や比例弁電流個々の補正データでなく、精度の高い給湯機とすることができる。
【0026】
前記理論データに補正値をそれぞれ加算するプログラムは、予め記憶手段122に記憶しておき、前記プログラムにしたがって、前記理論データに対して、一律に補正値を加算して補正データとする。また、前記補正データを作成する時期は、工場出荷時であっても、設置時であっても良い。工場出荷時には、他の検査等と一緒にできるが、水や燃料を供給する配管を元に戻す等の作業が加わる。
【0027】
また、前記補正データを作成する時期を設置時にした場合は、前記配管を取り外す手間がなく、環境を含めた給湯機全体の補正データとなる。また、前記補正データを記憶装置に入力する手段は、通常のモードで行えるようにすると、使用者が間違えて設定を変える恐れがある。そこで、本発明は、給湯機を設置する際に、燃料の種類等によって異なる初期値を入力するメンテナンスモードでのみ行えるようにしている。
【0028】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではない。そして、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。たとえば、本実施例は、燃料をガスとして記載したが、気体燃料あるいは液体燃料であってもよい。また、給湯機本体は、従来のものを適用することができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、必要燃焼量に関する比例弁電流とファンモータの回転数からなる関係式を理論データとしてではなく、実際に給湯機を燃焼させた際の値を加えて補正データとしているため、給湯機全体として補正されており、精度の高い給湯機を提供することができる。
【0030】
本発明によれば、比例弁電流あるいはファンモータの回転数を個々に補正したデータを補正データとしていないため、給湯機の設置場所や給湯機個々の細かなバラツキに合った正確な給湯機を提供することができる。
【0031】
本発明によれば、精度の高い給湯機であるため、給湯温度が設定温度に達するまでの時間を短くすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で、給湯機全体を説明するための概略ブロック構成図である。
【図2】比例弁電流とファンモータ回転数の理論データと補正データを説明するための図である。
【符号の説明】
11・・・給湯機本体
112・・比例弁
113・・熱交換器
114・・ファンモータ
115・・弁
116・・センサ
117・・センサ
118・・弁
12・・・制御装置
121・・CPU
122・・記憶手段
123・・設定部
Claims (3)
- 設定された温度の温水を出力するための必要燃焼量を比例弁電流とファンモータの回転数とによって制御する給湯機の燃焼制御装置において、
前記必要燃焼量に対する比例弁電流とファンモータの回転数との関係理論データ、および前記理論データを少なくとも一つの実燃焼値に基づいて補正データに変換するプログラムを記憶した記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された補正データによって設定された温度の温水を出力する必要燃焼量を演算するCPUと、を少なくとも備えていることを特徴とする給湯機の燃焼制御装置。 - 前記実燃焼値に基づいて理論データを補正データに変換するタイミングは、給湯機の工場出荷時または前記給湯機の設置時であることを特徴とする請求項1に記載された給湯機の燃焼制御装置。
- 前記補正データの変換は、給湯機を設置する際のメンテナンスモードでのみ行えることを特徴とする請求項2に記載された給湯機の燃焼制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003129842A JP2004333016A (ja) | 2003-05-08 | 2003-05-08 | 給湯機の燃焼制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003129842A JP2004333016A (ja) | 2003-05-08 | 2003-05-08 | 給湯機の燃焼制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004333016A true JP2004333016A (ja) | 2004-11-25 |
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JP2014122763A (ja) * | 2012-12-21 | 2014-07-03 | Noritz Corp | 給湯装置 |
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2003
- 2003-05-08 JP JP2003129842A patent/JP2004333016A/ja active Pending
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