JPH0942595A - 圧力容器 - Google Patents
圧力容器Info
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- JPH0942595A JPH0942595A JP21009195A JP21009195A JPH0942595A JP H0942595 A JPH0942595 A JP H0942595A JP 21009195 A JP21009195 A JP 21009195A JP 21009195 A JP21009195 A JP 21009195A JP H0942595 A JPH0942595 A JP H0942595A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 軽量な圧力容器を容易に且つ安価に製造でき
るようにする。 【解決手段】 圧力容器１のライナー２は、押出し加工
されたアルミニウム合金製の周壁部材３と、ダイカスト
加工されたアルミニウム合金製の右端及び左端の端壁部
材４，５とが、溶接部６により接続されてなる筒状容器
である。周壁部材３は、筒状の周壁部７とその内周面間
を連結する補強リブ部８とを一体的に含み、補強リブ部
８は、断面放射状に配された３つのリブ板９とそれらの
内端を結合するパイプ１０とからなる。周壁部材３の肉
厚は１〜２ｍｍと薄くされている。ライナー２の外周に
は、ＦＲＰ製のヘリカル巻き補強層１７とフープ巻き補
強層１８とが設けられている。
るようにする。 【解決手段】 圧力容器１のライナー２は、押出し加工
されたアルミニウム合金製の周壁部材３と、ダイカスト
加工されたアルミニウム合金製の右端及び左端の端壁部
材４，５とが、溶接部６により接続されてなる筒状容器
である。周壁部材３は、筒状の周壁部７とその内周面間
を連結する補強リブ部８とを一体的に含み、補強リブ部
８は、断面放射状に配された３つのリブ板９とそれらの
内端を結合するパイプ１０とからなる。周壁部材３の肉
厚は１〜２ｍｍと薄くされている。ライナー２の外周に
は、ＦＲＰ製のヘリカル巻き補強層１７とフープ巻き補
強層１８とが設けられている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ＣＮＧ（圧縮天然
ガス）等の各種圧縮ガス、ＬＮＧ（液化天然ガス）、Ｌ
ＰＧ（液化石油ガス）等の各種液化ガス、その他の各種
加圧物質を充填するための圧力容器に関するものであ
る。
ガス）等の各種圧縮ガス、ＬＮＧ（液化天然ガス）、Ｌ
ＰＧ（液化石油ガス）等の各種液化ガス、その他の各種
加圧物質を充填するための圧力容器に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】ＣＮＧを燃料とする自動車は硫黄酸化物
や一酸化炭素をほとんど排出しないため、最近、開発及
び実用化が精力的に進められている。その重要な開発テ
ーマの一つとして、軽量で安価なＣＮＧ充填用の圧力容
器の開発がある。
や一酸化炭素をほとんど排出しないため、最近、開発及
び実用化が精力的に進められている。その重要な開発テ
ーマの一つとして、軽量で安価なＣＮＧ充填用の圧力容
器の開発がある。
【０００３】図８に示す第一従来例のＣＮＧ充填用の圧
力容器５０はアルミニウム合金製のライナー５１を備
え、該ライナー５１は筒状の周壁部５２と、その両端の
球面状の端壁部５３と、端壁部５３の中心部から外側へ
突出したネック状の口部５４とを含んでいる。周壁部５
２の外周には、ガラス繊維を周壁部５２の胴回り方向に
巻き付けるとともにエポキシ樹脂で含浸固定してなるＦ
ＲＰ（繊維強化樹脂）製のフープ巻き補強層５５が設け
られている。ライナー５１を形成するには、まずアルミ
ニウム合金円筒を押出し加工して定尺に切断し、該アル
ミニウム合金円筒の両端部を閉口するまで口絞り加工
（スピニング加工）して端壁部５３及び口部５４を形成
し、該口部５４の中心を穿孔してから、全体を熱処理す
る、という手順で行なわれている。ここで、ライナー５
１の肉厚は、２００ｋｇ／ｃｍ2 以上にも達する内圧に
耐えられるよう、１７ｍｍ程度にされていた。
力容器５０はアルミニウム合金製のライナー５１を備
え、該ライナー５１は筒状の周壁部５２と、その両端の
球面状の端壁部５３と、端壁部５３の中心部から外側へ
突出したネック状の口部５４とを含んでいる。周壁部５
２の外周には、ガラス繊維を周壁部５２の胴回り方向に
巻き付けるとともにエポキシ樹脂で含浸固定してなるＦ
ＲＰ（繊維強化樹脂）製のフープ巻き補強層５５が設け
られている。ライナー５１を形成するには、まずアルミ
ニウム合金円筒を押出し加工して定尺に切断し、該アル
ミニウム合金円筒の両端部を閉口するまで口絞り加工
（スピニング加工）して端壁部５３及び口部５４を形成
し、該口部５４の中心を穿孔してから、全体を熱処理す
る、という手順で行なわれている。ここで、ライナー５
１の肉厚は、２００ｋｇ／ｃｍ2 以上にも達する内圧に
耐えられるよう、１７ｍｍ程度にされていた。
【０００４】図９に示す第二従来例のＣＮＧ充填用の圧
力容器６０は、同じく周壁部６２と端壁部６３と口部６
４とを含むアルミニウム合金製のライナー６１を備えて
いるが、その外周には二重の補強層６５，６６が設けら
れている。すなわち、ライナー６１の外周には、ガラス
繊維を両側の端壁部６３にかかるようにして周壁部６２
の長さ方向に巻き付けるとともにエポキシ樹脂で含浸固
定してなるＦＲＰ製のヘリカル巻き補強層６５が設けら
れている。ヘリカル巻き補強層６５の外周には、ガラス
繊維を周壁部６２の胴回り方向に巻き付けるとともにエ
ポキシ樹脂で含浸固定してなるＦＲＰ製のフープ巻き補
強層６６が設けられている。ライナー６１の形成手順は
第一従来例と同様であるが、ヘリカル巻き補強層６５が
ある分だけ、ライナー６１の肉厚は第一従来例より薄
く、周壁部６２で５〜６ｍｍ、端壁部６３で１０〜１２
ｍｍであった。部位による肉厚の相違は、肉厚５〜６ｍ
ｍのアルミニウム合金円筒の両端部を口絞り加工する
と、肉厚が１０〜１２ｍｍに増加することによる。
力容器６０は、同じく周壁部６２と端壁部６３と口部６
４とを含むアルミニウム合金製のライナー６１を備えて
いるが、その外周には二重の補強層６５，６６が設けら
れている。すなわち、ライナー６１の外周には、ガラス
繊維を両側の端壁部６３にかかるようにして周壁部６２
の長さ方向に巻き付けるとともにエポキシ樹脂で含浸固
定してなるＦＲＰ製のヘリカル巻き補強層６５が設けら
れている。ヘリカル巻き補強層６５の外周には、ガラス
繊維を周壁部６２の胴回り方向に巻き付けるとともにエ
ポキシ樹脂で含浸固定してなるＦＲＰ製のフープ巻き補
強層６６が設けられている。ライナー６１の形成手順は
第一従来例と同様であるが、ヘリカル巻き補強層６５が
ある分だけ、ライナー６１の肉厚は第一従来例より薄
く、周壁部６２で５〜６ｍｍ、端壁部６３で１０〜１２
ｍｍであった。部位による肉厚の相違は、肉厚５〜６ｍ
ｍのアルミニウム合金円筒の両端部を口絞り加工する
と、肉厚が１０〜１２ｍｍに増加することによる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来例
には次のような問題があった。ライナー５１，６１が、
前記の通りアルミニウム合金円筒を押出し加工してから
口絞り加工してなる一体構造であったため、まず、加工
上の制約を受け、使用材料が特定のものに限定されてい
た。また、大容量の加工設備と複雑な作業を必要とする
ため、設備費及び加工費が高くなっていた。その結果、
いずれの圧力容器５０，６０も非常に高価であり、ＣＮ
Ｇ自動車の普及を図る上で問題となっていた。
には次のような問題があった。ライナー５１，６１が、
前記の通りアルミニウム合金円筒を押出し加工してから
口絞り加工してなる一体構造であったため、まず、加工
上の制約を受け、使用材料が特定のものに限定されてい
た。また、大容量の加工設備と複雑な作業を必要とする
ため、設備費及び加工費が高くなっていた。その結果、
いずれの圧力容器５０，６０も非常に高価であり、ＣＮ
Ｇ自動車の普及を図る上で問題となっていた。
【０００６】また、押出し加工可能な肉厚には下限があ
り、肉厚の薄いアルミニウム合金円筒を押出し加工する
のは大変難しい。また、肉厚の薄いアルミニウム合金円
筒を口絞り加工すると、座屈が発生しやすい。第一従来
例のようにライナー５１の肉厚を１７ｍｍ程度とすれ
ば、これら加工上の問題は生じないが、反面、重量が大
きくなっていた。これに比べ、第二従来例のライナー６
１の肉厚は薄くなっているが、それでも前記の通り５〜
６ｍｍないし１０〜１２ｍｍが限界であり、まだ重量が
大きいという指摘があった。このように、いずれの圧力
容器５０，６０も重量が大きく、自動車に搭載したとき
に燃費や重量バランスを悪化させるという問題があっ
た。
り、肉厚の薄いアルミニウム合金円筒を押出し加工する
のは大変難しい。また、肉厚の薄いアルミニウム合金円
筒を口絞り加工すると、座屈が発生しやすい。第一従来
例のようにライナー５１の肉厚を１７ｍｍ程度とすれ
ば、これら加工上の問題は生じないが、反面、重量が大
きくなっていた。これに比べ、第二従来例のライナー６
１の肉厚は薄くなっているが、それでも前記の通り５〜
６ｍｍないし１０〜１２ｍｍが限界であり、まだ重量が
大きいという指摘があった。このように、いずれの圧力
容器５０，６０も重量が大きく、自動車に搭載したとき
に燃費や重量バランスを悪化させるという問題があっ
た。
【０００７】本発明の目的は、上記課題を解決し、軽量
な圧力容器を容易に且つ安価に製造できるようにするこ
とにある。
な圧力容器を容易に且つ安価に製造できるようにするこ
とにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の圧力容器は、押出し加工された金属製の周
壁部材と別加工された金属製の端壁部材とが接続されて
なるライナーと、該ライナーの外周に設けられた補強層
とを備え、前記周壁部材が周壁部と補強リブ部とを一体
的に含む構成とした。
に、本発明の圧力容器は、押出し加工された金属製の周
壁部材と別加工された金属製の端壁部材とが接続されて
なるライナーと、該ライナーの外周に設けられた補強層
とを備え、前記周壁部材が周壁部と補強リブ部とを一体
的に含む構成とした。
【０００９】ここで、「周壁部材」の肉厚は１〜４ｍｍ
であることが好ましく、さらに好ましくは１〜３ｍｍで
あり、最も好ましくは１〜２ｍｍである。補強リブ部
は、周壁部を補強できるものであれば、特定の構造に限
定されないが、周壁部の内周面間を連結するものが好ま
しい。ライナーの金属材料は、充填物質を透過させない
とともに、充填物質に対する耐蝕性があれば、特定のも
のに限定されない。周壁部材の金属材料としては、ＪＩ
Ｓ−Ａ６０６１、Ａ６０１０、ＭＧ１１０等のアルミニ
ウム合金材料や、ＳＰＣＥ（冷間圧延鋼）、ＳＰＰ（ホ
ウロウ被覆鋼）、ターンシート（鉛−錫合金被覆鋼
板）、ＳＵＳ（ステンレス鋼）等の鉄鋼材料を例示でき
る。端壁部材の金属材料としては、ＪＩＳ−ＡＤＣ１〜
１２等のアルミニウム合金材料や、ＪＩＳ−ＡＺ９１
Ａ、ＡＺ９１Ｂ等のマグネシウム合金材料や、ＪＩＳ−
ＺＤＣ１、ＺＤＣ２等の亜鉛合金材料を例示できる。
であることが好ましく、さらに好ましくは１〜３ｍｍで
あり、最も好ましくは１〜２ｍｍである。補強リブ部
は、周壁部を補強できるものであれば、特定の構造に限
定されないが、周壁部の内周面間を連結するものが好ま
しい。ライナーの金属材料は、充填物質を透過させない
とともに、充填物質に対する耐蝕性があれば、特定のも
のに限定されない。周壁部材の金属材料としては、ＪＩ
Ｓ−Ａ６０６１、Ａ６０１０、ＭＧ１１０等のアルミニ
ウム合金材料や、ＳＰＣＥ（冷間圧延鋼）、ＳＰＰ（ホ
ウロウ被覆鋼）、ターンシート（鉛−錫合金被覆鋼
板）、ＳＵＳ（ステンレス鋼）等の鉄鋼材料を例示でき
る。端壁部材の金属材料としては、ＪＩＳ−ＡＤＣ１〜
１２等のアルミニウム合金材料や、ＪＩＳ−ＡＺ９１
Ａ、ＡＺ９１Ｂ等のマグネシウム合金材料や、ＪＩＳ−
ＺＤＣ１、ＺＤＣ２等の亜鉛合金材料を例示できる。
【００１０】端壁部材の「別加工」としては、鋳造加
工、プレス加工等を例示できる。鋳造加工は、肉厚の薄
いものに適したダイカスト加工が好ましく、特に、ブロ
ーホールを無くせる真空ダイカスト加工、層流ダイカス
ト加工、アキュラッド・ダイカスト加工、無孔性ダイカ
スト加工等が好ましい。
工、プレス加工等を例示できる。鋳造加工は、肉厚の薄
いものに適したダイカスト加工が好ましく、特に、ブロ
ーホールを無くせる真空ダイカスト加工、層流ダイカス
ト加工、アキュラッド・ダイカスト加工、無孔性ダイカ
スト加工等が好ましい。
【００１１】「補強層」は、内圧に耐え得る強度を持つ
ものであれば、特定のものに限定されないが、ライナー
の外周に繊維を巻き付けるとともに樹脂で含浸固定して
なる繊維強化樹脂製の補強層が、補強性と軽量性とを兼
備している点で好ましい。さらに好ましくは、ライナー
の外周に繊維を両側の端壁部材にかかるようにして周壁
部材の長さ方向に巻き付けるとともに樹脂で含浸固定し
てなる繊維強化樹脂製のヘリカル巻き補強層と、ヘリカ
ル巻き補強層の外周に繊維を周壁部材の胴回り方向に巻
き付けるとともに樹脂で含浸固定してなる繊維強化樹脂
製のフープ巻き補強層とからなるものである。
ものであれば、特定のものに限定されないが、ライナー
の外周に繊維を巻き付けるとともに樹脂で含浸固定して
なる繊維強化樹脂製の補強層が、補強性と軽量性とを兼
備している点で好ましい。さらに好ましくは、ライナー
の外周に繊維を両側の端壁部材にかかるようにして周壁
部材の長さ方向に巻き付けるとともに樹脂で含浸固定し
てなる繊維強化樹脂製のヘリカル巻き補強層と、ヘリカ
ル巻き補強層の外周に繊維を周壁部材の胴回り方向に巻
き付けるとともに樹脂で含浸固定してなる繊維強化樹脂
製のフープ巻き補強層とからなるものである。
【００１２】「繊維」の材料は、補強性のあるものであ
れば、特定のものに限定されず、ガラス、カーボン、ポ
リ−ｐ−フェニレンテレフタルアミド、ナイロン、ポリ
エチレン、ポリエステル等を例示できる。「樹脂」の種
類は、特定のものに限定されず、エポキシ、ビニルエス
テル、不飽和ポリエステル等を例示できる。
れば、特定のものに限定されず、ガラス、カーボン、ポ
リ−ｐ−フェニレンテレフタルアミド、ナイロン、ポリ
エチレン、ポリエステル等を例示できる。「樹脂」の種
類は、特定のものに限定されず、エポキシ、ビニルエス
テル、不飽和ポリエステル等を例示できる。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、本発明をＣＮＧ充填用の圧
力容器に実施した形態例について、図面を参照して説明
する。まず、図１〜図５は第一実施形態の圧力容器１を
示している。圧力容器１の最内層のライナー２は、図１
に示すように、押出し加工されたアルミニウム合金製の
周壁部材３と、ダイカスト加工されたアルミニウム合金
製の右端及び左端の端壁部材４，５とが、溶接部６によ
り接続されてなる筒状容器である。
力容器に実施した形態例について、図面を参照して説明
する。まず、図１〜図５は第一実施形態の圧力容器１を
示している。圧力容器１の最内層のライナー２は、図１
に示すように、押出し加工されたアルミニウム合金製の
周壁部材３と、ダイカスト加工されたアルミニウム合金
製の右端及び左端の端壁部材４，５とが、溶接部６によ
り接続されてなる筒状容器である。
【００１４】周壁部材３は、筒状の周壁部７と、周壁部
７の内周面間を連結する補強リブ部８とを一体的に含
み、この補強リブ部８は、断面放射状に配された３つの
リブ板９と、各リブ板９の内端を結合するパイプ１０と
からなる。このように、周壁部材３は周壁部７のみなら
ず補強リブ部８も備えていて構造的に強度が高く、ま
た、押出し加工後に口絞り加工する必要も無いので、押
出し加工ではあっても従来より肉厚を薄くでき、周壁部
材３の肉厚は１〜２ｍｍと薄くされている。
７の内周面間を連結する補強リブ部８とを一体的に含
み、この補強リブ部８は、断面放射状に配された３つの
リブ板９と、各リブ板９の内端を結合するパイプ１０と
からなる。このように、周壁部材３は周壁部７のみなら
ず補強リブ部８も備えていて構造的に強度が高く、ま
た、押出し加工後に口絞り加工する必要も無いので、押
出し加工ではあっても従来より肉厚を薄くでき、周壁部
材３の肉厚は１〜２ｍｍと薄くされている。
【００１５】右側の端壁部材４は、球面状の端壁部１１
と、端壁部１１の中心部を貫く口金部１２と、端壁部１
１の内面に立設された３つのリブ部１３とを一体的に含
み、口金部１２の中心にはＣＮＧを出し入れするための
配管（図示略）接続用の雌ねじ孔１４が形成されてい
る。リブ部１３の端部には、周壁部７の内周に入り込ん
で位置決めをする突起１３ａが設けられている。また、
左側の端壁部材５は、球面状の端壁部１１と、端壁部１
１の中心部を貫くボス部１５と、端壁部１１の内面に立
設された３つのリブ部１３とを一体的に含む。なお、ダ
イカスト加工によって、各端壁部１１の肉厚は２〜３ｍ
ｍと薄くされている。
と、端壁部１１の中心部を貫く口金部１２と、端壁部１
１の内面に立設された３つのリブ部１３とを一体的に含
み、口金部１２の中心にはＣＮＧを出し入れするための
配管（図示略）接続用の雌ねじ孔１４が形成されてい
る。リブ部１３の端部には、周壁部７の内周に入り込ん
で位置決めをする突起１３ａが設けられている。また、
左側の端壁部材５は、球面状の端壁部１１と、端壁部１
１の中心部を貫くボス部１５と、端壁部１１の内面に立
設された３つのリブ部１３とを一体的に含む。なお、ダ
イカスト加工によって、各端壁部１１の肉厚は２〜３ｍ
ｍと薄くされている。
【００１６】溶接部６は、周壁部材３の周壁部７の右縁
及び左縁と、各端壁部材４，５の端壁部１１の外周縁と
を溶接したものである。以上よりなるライナー２の内径
は２５０〜４５０ｍｍ、全長は５００〜１０００ｍｍで
ある。本実施形態のように肉厚の薄いライナー２は、単
体では２００ｋｇ／ｃｍ2 以上にも達する内圧に耐える
ことができず、従って、主たる機能はＣＮＧガスの透過
の防止とガラス繊維を巻き付けるときの芯の役目であ
る。
及び左縁と、各端壁部材４，５の端壁部１１の外周縁と
を溶接したものである。以上よりなるライナー２の内径
は２５０〜４５０ｍｍ、全長は５００〜１０００ｍｍで
ある。本実施形態のように肉厚の薄いライナー２は、単
体では２００ｋｇ／ｃｍ2 以上にも達する内圧に耐える
ことができず、従って、主たる機能はＣＮＧガスの透過
の防止とガラス繊維を巻き付けるときの芯の役目であ
る。
【００１７】ライナー２の外周には二重の補強層１７，
１８が設けられている。すなわち、ライナー２の外周に
は、ガラス繊維を両側の端壁部材４，５にかかるように
して周壁部材３の長さ方向に巻き付けるとともにエポキ
シ樹脂で含浸固定してなるＦＲＰ製のヘリカル巻き補強
層１７が設けられている。さらに、ヘリカル巻き補強層
１７の外周には、ガラス繊維を周壁部材３の胴回り方向
に巻き付けるとともにエポキシ樹脂で含浸固定してなる
ＦＲＰ製のフープ巻き補強層１８が設けられている。各
補強層１７，１８の形成は、前記口金部１２とボス部１
５とを支持してライナー２を必要方向に回転させなが
ら、該ライナー２の外周に、エポキシ樹脂を付着させた
ガラス繊維を、均一に且つガラス繊維の強度特性を有効
に発揮できる角度に巻き付けて行なわれる。各補強層１
７，１８の厚さは３〜７ｍｍである。
１８が設けられている。すなわち、ライナー２の外周に
は、ガラス繊維を両側の端壁部材４，５にかかるように
して周壁部材３の長さ方向に巻き付けるとともにエポキ
シ樹脂で含浸固定してなるＦＲＰ製のヘリカル巻き補強
層１７が設けられている。さらに、ヘリカル巻き補強層
１７の外周には、ガラス繊維を周壁部材３の胴回り方向
に巻き付けるとともにエポキシ樹脂で含浸固定してなる
ＦＲＰ製のフープ巻き補強層１８が設けられている。各
補強層１７，１８の形成は、前記口金部１２とボス部１
５とを支持してライナー２を必要方向に回転させなが
ら、該ライナー２の外周に、エポキシ樹脂を付着させた
ガラス繊維を、均一に且つガラス繊維の強度特性を有効
に発揮できる角度に巻き付けて行なわれる。各補強層１
７，１８の厚さは３〜７ｍｍである。
【００１８】本実施形態の圧力容器１によれば、ライナ
ー２を、従来のように一体構造ではなく、押出し加工さ
れた周壁部材３とダイカスト加工された端壁部材４，５
との接続構造としたので、各部毎に適した加工法を適用
でき、設備費及び加工費を低減できる。これにより、圧
力容器１を安価に製造でき、ＣＮＧ自動車の普及に寄与
できる。
ー２を、従来のように一体構造ではなく、押出し加工さ
れた周壁部材３とダイカスト加工された端壁部材４，５
との接続構造としたので、各部毎に適した加工法を適用
でき、設備費及び加工費を低減できる。これにより、圧
力容器１を安価に製造でき、ＣＮＧ自動車の普及に寄与
できる。
【００１９】また、前記の通り、周壁部材３も端壁部材
４，５も肉厚を薄くでき、内圧に対しては両補強層１
７，１８で十分に補償できる。これにより、圧力容器１
の重量を軽減でき、自動車に搭載したときの燃費や重量
バランスを向上させることができる。
４，５も肉厚を薄くでき、内圧に対しては両補強層１
７，１８で十分に補償できる。これにより、圧力容器１
の重量を軽減でき、自動車に搭載したときの燃費や重量
バランスを向上させることができる。
【００２０】次に、図６は第二実施形態の圧力容器２０
の要部断面を示し、周壁部材３の補強リブ部８が、断面
放射状に配され内端が一体化した３つのリブ板９のみか
らなる点においてのみ、第一実施形態と相違している。
次に、図７は第三実施形態の圧力容器２２の要部断面を
示し、周壁部材３の補強リブ部８が、断面放射状に配さ
れ周壁部７の内周面に短く突出した６つの突条リブ２３
からなる点においてのみ、第一実施形態と相違してい
る。これら第二又は第三実施形態の圧力容器２０，２２
によっても、第一実施形態と同様の効果が得られる。
の要部断面を示し、周壁部材３の補強リブ部８が、断面
放射状に配され内端が一体化した３つのリブ板９のみか
らなる点においてのみ、第一実施形態と相違している。
次に、図７は第三実施形態の圧力容器２２の要部断面を
示し、周壁部材３の補強リブ部８が、断面放射状に配さ
れ周壁部７の内周面に短く突出した６つの突条リブ２３
からなる点においてのみ、第一実施形態と相違してい
る。これら第二又は第三実施形態の圧力容器２０，２２
によっても、第一実施形態と同様の効果が得られる。
【００２１】なお、本発明は前記実施形態の構成に限定
されず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しな
い範囲で適宜変更して具体化することもできる。 （１）各部の寸法形状を変更すること。例えば、リブ板
９やリブ部１３を４つ以上にしてもよい。 （２）ＣＮＧ以外の各種加圧物質の充填用の圧力容器と
して実施すること。例えば、ＬＮＧの場合、内圧は５０
ｋｇ／ｃｍ2 程度であり、ＬＰＧの場合、内圧は３５ｋ
ｇ／ｃｍ2 程度であるから、前記実施形態より強度設計
は楽になり、容易に実施できる。
されず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しな
い範囲で適宜変更して具体化することもできる。 （１）各部の寸法形状を変更すること。例えば、リブ板
９やリブ部１３を４つ以上にしてもよい。 （２）ＣＮＧ以外の各種加圧物質の充填用の圧力容器と
して実施すること。例えば、ＬＮＧの場合、内圧は５０
ｋｇ／ｃｍ2 程度であり、ＬＰＧの場合、内圧は３５ｋ
ｇ／ｃｍ2 程度であるから、前記実施形態より強度設計
は楽になり、容易に実施できる。
【００２２】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、軽
量な圧力容器を容易に且つ安価に製造できるという優れ
た効果を奏する。
量な圧力容器を容易に且つ安価に製造できるという優れ
た効果を奏する。
【図１】本発明の第一実施形態の圧力容器を示す断面図
である。
である。
【図２】同圧力容器のライナーの分解断面図である。
【図３】同圧力容器の正面図である。
【図４】図１のＩＶ−ＩＶ線断面図である。
【図５】図１のＶ−Ｖ線断面図である。
【図６】第二実施形態の圧力容器の要部断面図である。
【図７】第三実施形態の圧力容器の要部断面図である。
【図８】第一従来例の圧力容器を示す一部破断正面図で
ある。
ある。
【図９】第二従来例の圧力容器を示す一部破断正面図で
ある。
ある。
１ 圧力容器 ２ ライナー ３ 周壁部材 ４ 端壁部材 ５ 端壁部材 ６ 溶接部 ７ 周壁部 ８ 補強リブ部 １７ ヘリカル巻き補強層 １８ フープ巻き補強層 ２０ 圧力容器 ２２ 圧力容器 ２３ 突条リブ
Claims (8)
- 【請求項１】 押出し加工された金属製の周壁部材と別
加工された金属製の端壁部材とが接続されてなるライナ
ーと、該ライナーの外周に設けられた補強層とを備え、
前記周壁部材が周壁部と補強リブ部とを一体的に含む圧
力容器。 - 【請求項２】 前記周壁部材の肉厚が、１〜４ｍｍであ
る請求項１記載の圧力容器。 - 【請求項３】 前記補強リブ部が、周壁部の内周面間を
連結するものである請求項１又は２記載の圧力容器。 - 【請求項４】 前記別加工が、鋳造加工である請求項１
記載の圧力容器。 - 【請求項５】 前記鋳造加工が、ダイカスト加工である
請求項４記載の圧力容器。 - 【請求項６】 前記別加工がプレス加工である請求項１
記載の圧力容器。 - 【請求項７】 前記補強層が、ライナーの外周に繊維を
巻き付けるとともに樹脂で含浸固定してなる繊維強化樹
脂製の補強層である請求項１、２、３、４、５又は６記
載の圧力容器。 - 【請求項８】 前記補強層が、ライナーの外周に繊維を
両側の端壁部材にかかるようにして周壁部材の長さ方向
に巻き付けるとともに樹脂で含浸固定してなる繊維強化
樹脂製のヘリカル巻き補強層と、該ヘリカル巻き補強層
の外周に繊維を周壁部材の胴回り方向に巻き付けるとと
もに樹脂で含浸固定してなる繊維強化樹脂製のフープ巻
き補強層とからなる請求項１、２、３、４、５又は６記
載の圧力容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21009195A JPH0942595A (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 圧力容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21009195A JPH0942595A (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 圧力容器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0942595A true JPH0942595A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16583677
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21009195A Pending JPH0942595A (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 圧力容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0942595A (ja) |
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