JPH0942573A - フィンチュ−ブの製造方法 - Google Patents

フィンチュ−ブの製造方法

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JPH0942573A
JPH0942573A JP7208336A JP20833695A JPH0942573A JP H0942573 A JPH0942573 A JP H0942573A JP 7208336 A JP7208336 A JP 7208336A JP 20833695 A JP20833695 A JP 20833695A JP H0942573 A JPH0942573 A JP H0942573A
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spiral
metal strip
metal
tube
inner peripheral
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JP7208336A
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Kazuyoshi Takigawa
一儀 滝川
Akira Ogishima
明 荻島
Hiroyuki Nishizawa
洋行 西澤
Satoshi Takeda
智 竹田
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱効果が高く、製作所要時間が短縮された
フィンチューブの製造方法を提供する。 【解決手段】 金属管と該金属管に巻き付けられた金属
帯材とによって構成されるフィンチューブの製造方法に
おいて、金属帯材から予め成形された螺旋状金属帯材の
内周端部により形成される軸方向の円形空間に金属管を
挿入し、前記螺旋状金属帯材を巻回方向に捩じか、およ
び/或いは長手方向に引張ること等により、前記円形空
間領域を縮径して、螺旋状金属帯材の内周端部を金属管
の外面に密接せしめ、次いで前記金属管に密接する螺旋
状金属帯材の少なくとも長手方向の両端部において螺旋
状金属帯材と金属管とを一体にろう付けまたは溶接して
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や建設機械
の油冷却管、居住用空間の温湿度を調整する空調機、食
品の鮮度を保って保存する冷凍冷蔵庫、化学設備の反応
塔等に広く利用されているフィンチューブの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車や建設機械の油冷却管、居
住用空間の温湿度を調整する空調機、食品の鮮度を保っ
て保存する冷凍冷蔵庫、化学設備の反応塔等には、金属
管の外周に転造処理により螺旋状フィンを一体に成形し
て設けたフィンチューブや、金属管に直接フィンを巻き
付けれるフィン巻付機を用いてフィンを巻き付けられた
金属管を半田浴中に浸漬して得たフィンチューブ、さら
には、金属管の外周面に螺旋フィンの内周端部を連続し
てろう付けまたは溶接して得たフィンチューブ等が多く
利用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のフィンチューブ
は上記のようにして形成されている製品であって、金属
管の内部を流れる加熱流体から伝達された熱を金属管に
蓄積させることなく、外部に対して迅速に放散する作用
を持たせているものである。しかしながら、その製造に
際しては、金属管を1回転する間に1ピッチの長さのフ
ィンしか巻き付けられず、したがって製品完成までの所
要時間に多くを要し、また部分的にフィンを配設したフ
ィンチューブを必要とする場合は一旦全体に亘ってフィ
ンをろう付けまたは溶接した後、不必要箇所のフィンを
はぎ取る面倒な作業を要求され、またフィンチューブの
全長にわたってフィンの高さは一定であって変更でき
ず、さらに加熱流体から金属管に伝達される熱伝導速度
も充分でないため、これら諸点に関する改善が望まれて
いた。
【0004】本発明は、上記の課題を解決して、放熱効
果が高く、製作所要時間が短縮されるとともに、巻き付
けられた金属帯材のピッチを不等ピッチまたは不連続ピ
ッチとすることができるのみならず、必要に応じ金属帯
材の高さを変更でき、かつ金属管の長手方向の任意の位
置に任意の長さの金属帯材を配設することもでき、また
金属管を曲げ加工した後にでも金属帯材を挿入して、金
属管に一体にろう付けまたは溶接することも可能となる
フィンチューブの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決するため、研究、開発を重ねた結果、簡便な処理
方法を採用することにより目的を達成した。以下にその
詳細を示す。
【0006】本発明は、予め所定ピッチをもって成形さ
れた螺旋状金属帯材の内周端部により形成される軸方向
の円形空間に金属管を挿入し、前記螺旋状金属帯材を巻
回方向に捩じることにより、前記円形空間領域を縮径し
て、螺旋状金属帯材の内周端部を金属管の外面に密接せ
しめ、次いで前記金属管に密接する螺旋状金属帯材の少
なくとも長手方向の両端部において螺旋状金属帯材と金
属管とを一体にろう付けまたは溶接して形成するフィン
チューブの製造方法を特徴とする。
【0007】本発明は、また、金属管と該金属管に巻き
付けられる金属帯材とによって構成されるフィンチュー
ブの製造方法において、予め所定ピッチをもって成形さ
れた螺旋状金属帯材を巻回方向と逆方向に捩ることによ
り該金属帯材の内周端部により形成される軸方向の円形
空間を拡径した後、該円形空間に金属管を挿入し、前記
螺旋状金属帯材の捩りを解放することにより、前記円形
空間領域を縮径して、螺旋状金属帯材の内周端部を金属
管の外面に密接せしめ、次いで前記金属管に密接する螺
旋状金属帯材の少なくとも長手方向の両端部において螺
旋状金属帯材と金属管とを一体にろう付けまたは溶接し
て形成するフィンチューブの製造方法を特徴とする。
【0008】さらに、本発明は、金属管と該金属管に巻
き付けられる金属帯材とによって構成されるフィンチュ
ーブの製造方法において、予め所定ピッチをもって成形
された螺旋状金属帯材の内周端部により形成される軸方
向の円形空間に金属管を挿入し、前記螺旋状金属帯材を
金属管の長手方向に引張ることにより、前記円形空間領
域を縮径して、螺旋状金属帯材の内周端部を金属管の外
面に密接せしめ、次いで前記金属管に密接する螺旋状金
属帯材の少なくとも長手方向の両端部において螺旋状金
属帯材と金属管とを一体にろう付けまたは溶接して形成
するフィンチューブの製造方法を特徴とする。
【0009】さらにまた、本発明は、金属管と該金属管
に巻き付けられる金属帯材とによって構成されるフィン
チューブの製造方法において、予め所定ピッチをもって
成形された螺旋状金属帯材を金属管の長手方向に圧縮し
て該金属帯材の内周端部により形成される軸方向の円形
空間を拡径した後、該円形空間に金属管を挿入し、前記
螺旋状金属帯材の圧縮を解放することにより、前記円形
空間領域を縮径して、螺旋状金属帯材の内周端部を金属
管の外面に密接せしめ、次いで前記金属管に密接する螺
旋状金属帯材の少なくとも長手方向の両端部において螺
旋状金属帯材と金属管とを一体にろう付けまたは溶接し
て形成することを特徴とするフィンチューブの製造方法
を特徴とする。
【0010】本発明においては、螺旋状金属帯材の内周
端部により成形される軸方向の円形空間に挿入する金属
管の外面に予め螺旋状凹溝が形成され、該螺旋状凹溝に
前記螺旋状金属帯材の内周端部を嵌合させることが好ま
しい。
【0011】また、螺旋状金属帯材の内周端部により成
形される軸方向の円形空間に挿入する金属管の外面には
螺旋状凹溝が、また内面には該螺旋状凹溝の位置に対応
して螺旋状突出部が形成され、該螺旋状凹溝に前記螺旋
状金属帯材の内周端部を嵌合させることがより好まし
い。
【0012】本発明は、金属管と該金属管に巻き付けら
れる螺旋状金属帯材とを一体にろう付けまたは溶接して
フィンチューブを形成する際に、周知のコイリングマシ
ンのような装置を用いて金属帯材を予め所定ピッチをも
って螺旋状に連続的に成形し、得られた螺旋状金属帯材
を必要に応じ所望の長さに切断した後、該螺旋状金属帯
材を単に巻回方向に捩じるか、一旦巻回方向とは逆方向
に捩った後にこの捩りを解放するか、引張るか、或いは
一旦圧縮した後その圧縮を解放することによって螺旋状
金属帯材の内周端部により形成される軸方向の円形空間
領域を縮径し、螺旋状金属帯材の内周端部を金属管の外
面、若しくは金属管の外面に切削や塑性加工等により形
成した螺旋状凹溝に嵌合、密接させ、次いで前記金属管
に密接する螺旋状金属帯材の少なくとも長手方向の両端
部において、好ましくは全体に亘って螺旋状金属帯材と
金属管とを一体にろう付けまたは溶接して形成できるた
め、フィンチューブ製作に所要の時間を従来に比して短
縮させ得るとともに、異なる径の金属管や螺旋状金属帯
材のピッチの変更等のセット替えの際にも、迅速かつ容
易にこれを行うことができる。
【0013】また金属管内面に螺旋状突出部を形成した
ことにより、金属管内面を流動する流体に乱流を形成さ
せ、これにより流体から金属管への熱伝達度を高めて、
結果的にフィンチューブの放熱効果を高くさせるととも
に、巻き付けられた金属帯材のピッチを不等ピッチとし
たり、不連続ピッチとすることができ、さらに金属管の
長手方向の任意の位置に任意の長さの金属帯材を配設す
ることもでき、したがって部分的なフィンチューブの製
造も容易であり、また金属管を曲げ加工した後にでも金
属帯材を挿入して、金属管に一体にろう付けまたは溶接
することも可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明について、以下にその詳細
を述べる。図1は本発明の一実施の形態を示す図で、
(a)は側面図、(b)は正面図、図2は本発明の方法
を説明する斜視図、図3は本発明の他の実施の形態の側
面図、図4は本発明のさらに他の実施の形態を示す図
で、(a)は側面図、(b)は正面図、図5(a)ない
し(c)は本発明のさらに別の実施の形態にかかるフィ
ンチューブを示す概略側面図、図6は本発明のさらに別
の実施の形態にかかる方法の説明図であって、1は鉄、
ステンレス、銅、真鍮、アルミニウム等からなる金属
管、2は金属管1の外面に螺旋状に形成された凹溝、3
は前記螺旋状凹溝2に嵌合して巻き付けられ前記金属管
1と同一または異なる材質等からなる予め所定ピッチを
もって成形された螺旋状金属帯材、4は該金属帯材の内
周端部、5a、5bはその両端部、6は金属管1の内面
に形成された螺旋状の突出部、10は金属帯材3の内周
端部により形成された軸方向の円形空間10であり、ま
た図2における矢印Aは金属帯材3の巻回方向、矢印B
は金属帯材の巻回方向と逆方向、矢印Cは金属帯材の引
張り方向、矢印Dは金属帯材の圧縮方向をそれぞれ示
す。
【0015】本発明では、予め所定ピッチをもって成形
された螺旋状金属帯材3の内周端部4により軸方向の円
形空間10を形成する。この円形空間10を、該空間に
金属管1を挿入後に縮径する手段として巻回方向Aに捩
ったり、長手方向Cに引張たり、或いは、前記円形空間
10を金属管1を挿入前に一旦拡径し次いで該金属管の
挿入後に縮径する手段として金属帯材3を巻回方向と逆
方向Bに捩った後、この捩りを解放したり、金属帯材3
を長手方向Dに圧縮した後、圧縮力を解放する方法をと
ることができる。
【0016】そしてこれら手段を所望に応じ適宜組合わ
せて円形空間10の縮径率を相対的に増加せしめること
もできる。例えば、金属管1を円形空間10に挿入する
前に金属帯材3を巻回方向と逆方向Bに捩って、円形空
間10の直径を予め拡径しておき、この状態で金属管1
を円形空間10に挿入する。その後、金属帯材3を巻回
方向Aに捩るとともに、金属管1の長手方向Cに引張る
ことにより内周端部4を金属管1の外面に密接せしめる
こともできる。この内周端部4と金属管1の外面との密
接状態で、前記金属管1に密接する螺旋状金属帯材3の
少なくとも長手方向の両端部5a、5bにおいて、また
は好ましくは全体に亘って螺旋状金属帯材3と金属管1
とを一体にろう付けまたは溶接してフィンチューブを形
成する。
【0017】また本発明では、巻き付けられた金属帯材
3のピッチを図5(a)のように連続的に不等ピッチと
したり、図5(b)のように所定間隔をもって不等ピッ
チとしたり、或いは不連続ピッチとすることができ、ま
た図5(c)のように必要に応じ金属帯材3の高さを連
続的または所定間隔をもって変更したり、さらに金属管
1の長手方向の任意の位置に任意の長さの金属帯材3を
単独に或いはそれぞれ組合わせて配設することもでき
る。さらに図6に示すように金属管1に例えば三次元の
曲げ加工を施した後に、螺旋状金属帯材3の円形空間1
0に前記曲げ加工を施した金属管1を挿入し、金属管1
の所望箇所で金属帯材3を、例えば巻回方向に捩って金
属管1の外面に密接させ、その後螺旋状金属帯材3と金
属管1とを一体にろう付けまたは溶接することも可能と
なる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例について説明する。 [実施例1]厚さが0.5mmで、板幅が8mmの金属
帯材を予めピッチ3mmをもって螺旋状に成形して螺旋
状金属帯材3とし、該螺旋状金属帯材3の内周端部4に
より形成される直径8.1mmの軸方向の円形空間10
に、外径が7.94mm、肉厚が0.7mm、長さが4
mの金属管1を挿入する。次いで前記螺旋状金属帯材3
を、図2に示すように巻回方向Aに捩じることにより、
前記螺旋状金属帯材3の内周端部4により形成された円
形空間10の領域を縮径し、その結果螺旋状金属帯材3
の内周端部4を金属管1の外面に密接せしめる。この状
態で、前記金属管1に密接する螺旋状金属帯材3の少な
くとも長手方向の両端部5a、5bにおいて螺旋状金属
帯材3と金属管1とを一体にろう付けしてフィンチュー
ブを形成した。このようにこの実施例では製作所要時間
が少なく、放熱効果も満足の行くものであった。
【0019】[実施例2]厚さが0.5mmで、板幅が
8mmの金属帯材を予めピッチ3mmをもって螺旋状に
成形して螺旋状金属帯材3とし、該螺旋状金属帯材3の
内周端部4により形成される直径7.9mmの軸方向の
円形空間10を、該金属帯材3を図2に示すように巻回
方向と逆方向Bに捩ることにより、直径8.0mmに拡
径した。その後このように拡径した円形空間10に外径
が7.94mm、肉厚が0.7mm、長さが4mの金属
管1を挿入する。次いで前記螺旋状金属帯材3の巻回方
向とは逆方向Bの捩りを解放することにより、前記螺旋
状金属帯材3の内周端部4により形成された円形空間1
0の領域を縮径し、その結果螺旋状金属帯材3の内周端
部4を金属管1の外面に密接せしめる。この状態で、前
記金属管1に密接する螺旋状金属帯材3の少なくとも長
手方向の両端部5a、5bにおいて螺旋状金属帯材3と
金属管1とを溶接により仮止めし、その後全体にろう付
けしてフィンチューブ形成した。このようにこの実施例
2では製作所要時間が少なく、放熱効果も満足の行くも
のであった。
【0020】[実施例3]厚さが0.5mmで、板幅が
12mmの金属帯材を予めピッチ5mmをもって螺旋状
に成形して螺旋状金属帯材3とし、該螺旋状金属帯材3
の内周端部4により形成される直径20.5mmの円形
空間10に、外径が20mm、肉厚が1.0mm、長さ
が2mの金属管1を挿入する。次いで前記螺旋状金属帯
材3を、図2に示すように金属管1の長手方向Cに引張
ることにより、前記螺旋状金属帯材3の内周端部4によ
り形成される円形空間10の領域を縮径し、その結果螺
旋状金属帯材3の内周端部4を金属管1の外面に密接せ
しめる。この状態で、前記金属管1に密接する螺旋状金
属帯材3の少なくとも長手方向の両端部5a、5bにお
いて螺旋状金属帯材3と金属管1とを溶接により仮止め
し、その後全体にろう付けしてフィンチューブ形成し
た。この実施例においても製作所要時間が少なく、放熱
効果も満足の行くものであった。
【0021】[実施例4]厚さが0.5mmで、板幅が
12mmの金属帯材を予めピッチ5mmをもって螺旋状
に成形して螺旋状金属帯材3とし、該螺旋状金属帯材3
の内周端部4により形成される直径20.0mmの円形
空間10を、金属帯材3を図2に示すように金属管1の
長手方向(矢印D方向)に圧縮することにより拡径し
た。その後拡径された円形空間10に外径が20mm、
肉厚が1.0mm、長さが2mの金属管1を挿入する。
次いで前記螺旋状金属帯材3の圧縮力を解放することに
より、前記螺旋状金属帯材3の内周端部4により形成さ
れる円形空間10の領域を縮径し、その結果螺旋状金属
帯材3の内周端部4を金属管1の外面に密接せしめる。
この状態で、前記金属管1に密接する螺旋状金属帯材3
の少なくとも長手方向の両端部5a、5bにおいて螺旋
状金属帯材3と金属管1とを一体にろう付けしてフィン
チューブを形成した。この実施例においても製作所要時
間が少なく、放熱効果も満足の行くものであった。
【0022】[実施例5]図3に示すように、外径が1
2mm、肉厚が0.9mm、長さが3mの金属管1の外
面に予めピッチが4mmで、その深さが0.5mm、幅
が0.55mmの螺旋状凹溝2を形成した。一方厚さが
0.5mm、板幅が8mmの金属帯材を成形して得た螺
旋状金属帯材3の内周端部4により形成される直径1
2.1mmの軸方向の円形空間10に前記金属管1を挿
入し、次いで前記実施例1と同様に螺旋状金属帯材3を
巻回方向Aに捩じることにより、前記螺旋状金属帯材3
の内周端部4により形成された円形空間10の領域を縮
径して、螺旋状金属帯材3の内周端部4を金属管1の外
面に形成された螺旋状凹溝2に嵌合、密接せしめる。こ
の状態で、前記金属管1に密接する螺旋状金属帯材3の
少なくとも長手方向の両端部5a、5bにおいて螺旋状
金属帯材3と金属管1とを一体にろう付けしてフィンチ
ューブを形成した。その結果は製作所要時間が少なく、
放熱効果も満足の行くものであった。
【0023】[実施例6]図4に示すように、外径が
6.35mm、肉厚が0.7mm、長さが4mの金属管
1の外面にピッチが4mmで、溝の深さが0.5mm、
溝の幅が0.6mmの螺旋状凹溝2を形成すると同時
に、該螺旋状凹溝2の位置に対応して、金属管1の内面
に高さが0.5mmの螺旋状突出部6をローラダイス等
による塑性加工により形成した。一方厚さが0.5mm
で、板幅が8mmの金属帯材を成形して得た螺旋状金属
帯材3の内周端部4により形成される直径6.45mm
の軸方向の円形空間10に、前記金属管1を挿入して、
前記螺旋状金属帯材3を金属管1の長手方向Cに引張る
とともに、前記実施例1と同様に巻回方向Aに捩ること
により、前記螺旋状金属帯材3の内周端部4が形成する
円形空間10の領域を縮径して、螺旋状金属帯材3の内
周端部4を金属管1の外面に形成された螺旋状凹溝2に
嵌合、密接せしめる。この状態で、前記金属管1に密接
する螺旋状金属帯材3の少なくとも長手方向の両端部5
a、5bにおいて螺旋状金属帯材3と金属管1とを一体
に溶接し、その後全体をろう付けしてフィンチューブを
形成した。この実施例でも製作所要時間が少なく、放熱
効果は内面に設けた螺旋状突出部により内部流体に乱流
を生じせしめるため一層満足の行くものであった。
【0024】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、予め金
属帯材を成形して得た螺旋金属帯材の内周端部により形
成される軸方向の円形空間に、好ましくは外面に予め螺
旋状凹溝を形成した金属管を挿入し、前記螺旋金属帯材
を捩じるおよび/または引張るという簡単な操作をする
のみで、金属管の外面と螺旋金属帯材の内周端部とを密
接させ、この状態で、前記螺旋状金属帯材と金属管とを
ろう付け若しくは溶接して一体に成形するので、フィン
チューブの製作所要時間が極めて少なく済み、生産性を
高めることが容易になるとともに、異なる径の金属管や
螺旋状金属帯材のピッチの変更等のセット替えの際に
も、迅速かつ容易にこれを行うことができる。かつ巻き
付けられた金属帯材のピッチを不等ピッチとしたり、不
連続ピッチとすることができるのみならず、必要に応じ
金属帯材の高さを変更でき、さらに金属管の長手方向の
任意の位置に任意の長さの金属帯材を単独に或いはそれ
ぞれ組合わせて配設することもでき、したがって部分的
なフィンチューブの製造も容易であり、また金属管を曲
げ加工した後にでも金属帯材を挿入して、金属管の所望
箇所に一体にろう付けまたは溶接することも可能とな
る。また金属管の内部に螺旋状突出部を形成した場合に
は、金属管内部を移動する流体に乱流を生じさせる効果
を与えることになり、放熱効果がより上昇した高性能機
器を提供することが可能になった。さらに螺旋状金属帯
材と金属管とを一体にする際に、金属管と螺旋金属帯材
の内周端部との密接度を高くできることから、ろう付け
または溶接処理を、必ずしも金属管と接する螺旋状金属
帯材の長手方向の全体に亘って行う必要がないため、従
来方法に比して遥かに少ない製作所要時間での製品仕上
げを可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図で、(a)は側
面図、(b)は正面図である。
【図2】本発明の方法を説明する斜視図である。
【図3】本発明の他の実施の形態の側面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施の形態を示す図で、
(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図5】本発明のさらに別の実施の形態にかかるフィン
チューブを示す概略側面図で、(a)は連続的な不等ピ
ッチを示す図、(b)は所定間隔をもって設けられた不
等ピッチを示す図、(c)は金属帯材の高さを変更した
例を示す図である。
【図6】本発明のさらに別の実施の形態にかかる方法の
説明図である。
【符号の説明】
1 金属管 2 螺旋状凹溝 3 螺旋状金属帯材 4 内周端部 5a 長手方向両端部 5b 長手方向両端部 6 螺旋状突出部 10 円形空間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管と該金属管に巻き付けられる金属
    帯材とによって構成されるフィンチューブの製造方法に
    おいて、予め所定ピッチをもって成形された螺旋状金属
    帯材の内周端部により形成される軸方向の円形空間に金
    属管を挿入し、前記螺旋状金属帯材を巻回方向に捩じる
    ことにより、前記円形空間領域を縮径して、螺旋状金属
    帯材の内周端部を金属管の外面に密接せしめ、次いで前
    記金属管に密接する螺旋状金属帯材の少なくとも長手方
    向の両端部において螺旋状金属帯材と金属管とを一体に
    ろう付けまたは溶接して形成することを特徴とするフィ
    ンチューブの製造方法。
  2. 【請求項2】 金属管と該金属管に巻き付けられる金属
    帯材とによって構成されるフィンチューブの製造方法に
    おいて、予め所定ピッチをもって成形された螺旋状金属
    帯材を巻回方向と逆方向に捩ることにより該金属帯材の
    内周端部により形成される軸方向の円形空間を拡径した
    後、該円形空間に金属管を挿入し、前記螺旋状金属帯材
    の捩りを解放することにより、前記円形空間領域を縮径
    して、螺旋状金属帯材の内周端部を金属管の外面に密接
    せしめ、次いで前記金属管に密接する螺旋状金属帯材の
    少なくとも長手方向の両端部において螺旋状金属帯材と
    金属管とを一体にろう付けまたは溶接して形成すること
    を特徴とするフィンチューブの製造方法。
  3. 【請求項3】 金属管と該金属管に巻き付けられる金属
    帯材とによって構成されるフィンチューブの製造方法に
    おいて、予め所定ピッチをもって成形された螺旋状金属
    帯材の内周端部により形成される軸方向の円形空間に金
    属管を挿入し、前記螺旋状金属帯材を金属管の長手方向
    に引張ることにより、前記円形空間領域を縮径して、螺
    旋状金属帯材の内周端部を金属管の外面に密接せしめ、
    次いで前記金属管に密接する螺旋状金属帯材の少なくと
    も長手方向の両端部において螺旋状金属帯材と金属管と
    を一体にろう付けまたは溶接して形成することを特徴と
    するフィンチューブの製造方法。
  4. 【請求項4】 金属管と該金属管に巻き付けられる金属
    帯材とによって構成されるフィンチューブの製造方法に
    おいて、予め所定ピッチをもって成形された螺旋状金属
    帯材を金属管の長手方向に圧縮して該金属帯材の内周端
    部により形成される軸方向の円形空間を拡径した後、該
    円形空間に金属管を挿入し、前記螺旋状金属帯材の圧縮
    を解放することにより、前記円形空間領域を縮径して、
    螺旋状金属帯材の内周端部を金属管の外面に密接せし
    め、次いで前記金属管に密接する螺旋状金属帯材の少な
    くとも長手方向の両端部において螺旋状金属帯材と金属
    管とを一体にろう付けまたは溶接して形成することを特
    徴とするフィンチューブの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記螺旋状金属帯材の内周端部により形
    成される軸方向の円形空間に挿入する金属管の外面に予
    め螺旋状凹溝が形成され、該螺旋状凹溝に前記螺旋状金
    属帯材の内周端部を嵌合させることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれか1項記載のフィンチューブの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記螺旋状金属帯材の内周端部により形
    成される軸方向の円形空間に挿入する金属管の外面には
    螺旋状凹溝が、また内面には該螺旋状凹溝の位置に対応
    して螺旋状突出部が形成され、該螺旋状凹溝に前記螺旋
    状金属帯材の内周端部を嵌合させることを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれか1項記載のフィンチューブの
    製造方法。
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