JPH0942259A - 弛み止めナット - Google Patents
弛み止めナットInfo
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- JPH0942259A JPH0942259A JP18738495A JP18738495A JPH0942259A JP H0942259 A JPH0942259 A JP H0942259A JP 18738495 A JP18738495 A JP 18738495A JP 18738495 A JP18738495 A JP 18738495A JP H0942259 A JPH0942259 A JP H0942259A
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- nut
- nut portion
- bolt
- notch
- loosening
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- Granted
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- Bolts, Nuts, And Washers (AREA)
- Connection Of Plates (AREA)
Abstract
能であり、しかもボルトへのナットの挿着を簡単に行
え、第1ナット部と第2ナット部及び各ナット部とボル
トの圧接作用により強力な弛み止め効果が得られるよう
にした弛み止めナットを提供する。 【解決手段】 雌ねじを備えた第1ナット部1Aと、雌
ねじを備えた第2ナット部1Bとの間に、一定のテーパ
角度をもった切り込み2が形成されており、切り込み2
の末端部に形成された連設部3が、第1ナット部1Aに
対して第2ナット部1Bを強制的に締める方向に回転し
たときに、連設部3が剪断されて、第1ナット部1Aと
第2ナット部1Bの切り込み対向面1a,1bが圧接さ
れ、且つ第1ナット部1Aと第2ナット部1Bが螺合さ
れたボルト4に対してボルト4の軸心側に向けて圧接さ
れる構造となっている。
Description
改良に関するものであり、工作機械や建設機械、輸送機
械等の振動の多い箇所で、ボルトとの組合せにより被締
結部材を固定する場合に使用するものである。
に示す如き構成の二重ナットが多く使用されている。し
かし、当該二重ナットは、所定の締付けトルクで各ナッ
ト51,51を締付けするのが困難であり、ナット5
1、51に弛みが生じたり、或いは過度なナットの締付
けによりボルト52に剪断を生じると云う問題がある。
また、当該二重ナットの使用に際しては、先ず下のナッ
ト51を締めてから次に上のナット51を締付け、更に
下のナット51を戻さなければならず、締込みに手数が
掛り、作業性が悪いと云う問題もある。
願人は先きに図7に示す如き構造の弛み止めナットを開
発し、これを実公平1─38325号として公開してい
る。即ち、前記図7の弛み止めナットは、中央部に向っ
て順次縮径するテーパ状内周面61aとこれに連設して
形成された雌螺子61bを有し、略中間部に所定の締付
けトルクで剪断される略環状の薄肉部61cを形成した
ナット本体61と、このナット本体61のテーパ状内周
面61aに嵌合されるテーパ状外周面62aと内周面に
前記雌螺子61bと同一寸法に形成された雌螺子62b
を有し、且つ周壁に軸芯方向に沿って割り溝62cを形
成した筒状の割りナット62とから構成されている。
は、図8に示す如く、先ずナット本体61のテーパ状内
周面61aに割りナット62を嵌合し、この割りナット
62側からボルト63に螺合する。次に、ナット本体6
1をスパナ等で順次締付けて行く。そうすると、割りナ
ット62は、そのテーパ状内周面62a及びナット本体
61のテーパ状内周面61aにより縮径して行き、ボル
ト63の外周面に強く圧着して弛み止め効果を発揮す
る。ナット本体61を更に締付けて行くと、ナット本体
61の薄肉部61cが所定の締付けトルクになったとき
に剪断され、ナット本体61は上下に分割される。その
後は、上下に分割されたナット本体61の上方側のみを
回転させて下方側へ密着させ、この時点でナット本体6
1の締付けを止める。
締付けトルクが所定の値になるとナット本体61の薄肉
部61cが剪断されるため、所謂ナットの締付けトルク
を一定に保持することができる。その結果、従前の二重
ナット方式の場合のように、ナットの締込み過ぎによる
ボルトの剪断や締込み不足による弛みの発生を完全に防
止することができる。また、ナットの締付け時に割りナ
ット62が縮径してボルト63に強く圧着するため、従
前の二重ナットの場合よりも優れた弛み止め効果を発揮
することができ、優れた実用的効果を奏するものであ
る。
ットにも、未だ解決すべき問題が多く残されている。先
ず、第1の問題は製造コストの問題である。即ち、ナッ
ト本体61の他に割りナット62を必要とするうえ、ナ
ット本体61にテーパ状内周面61aを形成しなければ
ならないため、弛み止めナットそのものの製造コストが
上昇し、その引き下げを図り難いと云う問題がある。第
2の問題はナットの挿着並びにその締込み作業に手数が
掛かるという点である。即ち、ナット本体61内へ割り
ナット62を挿入し、両者61、62の組立体をボルト
63へ挿着することが困難で、ナットの挿着に手数がか
かるという問題がある。
問題に鑑みてなされたものであって、製作が簡単で製造
コストの大幅な引下げが可能であり、しかもボルトへの
ナットの挿着を簡単に行え、第1ナット部と第2ナット
部及び各ナット部とボルトの圧接作用により強力な弛み
止め効果が得られるようにした弛み止めナットを提供す
ることを目的とするものである。
成するためになされたものであって、請求項1の弛み止
めナットは、雌ねじを備えた第1ナット部と雌ねじを備
えた第2ナット部との間に、一定のテーパ角度をもった
切り込みが形成されており、前記切り込みに形成された
連設部が、第1ナット部に対して第2ナット部を強制的
に締める方向に回転したときに、剪断されて、前記第1
ナット部と第2ナット部の切り込み対向面が圧接され、
且つ前記第1ナット部と第2ナット部が螺合されたボル
トに対してボルトの軸心側に向けて圧接される構造とな
っている。
のテーパ角度が2度〜8度の範囲内である。
みのギャップ幅が、0.5mm〜1.2mmの範囲内で
ある。
ット部に対して第2ナット部を強制的に締める方向に回
転したときに、回転開始から第1ナット部に第2ナット
部が圧接するまでの回転角度が1/6回転以内である。
部と第2ナット部との連設部を切り込みの末端部に形成
するようにしたものである。
ルトに組み付けた状態として、図を参照しつつ説明す
る。図1はボルトに組み付けた本発明に係る弛み止めナ
ットの締め付け前の状態を示し、図2は弛み止めナット
の一定のテーパ角度の切り込みに沿って切断した状態を
示すものである。また、図3は第1ナット部に対して第
2ナット部を強制的に締める方向に所定角度回転して切
り込みの末端部の連設部を剪断した状態を示し、図4は
図3の平面図である。更に、図5は2枚の板材をボルト
と弛み止めナットで締め付け固定した時の縦断面図であ
る。
に示すように、雌ねじを備えた第1ナット部1Aと、雌
ねじを備えた第2ナット部1Bとの間に、一定のテーパ
角度をもった切り込み2が形成されており、図2にも示
すように、この切り込み2の末端部に連設部3が形成さ
れている。尚、本実施態様では、切り込み2の末端部に
連設部3を形成するようにしているが、切り込み2をボ
ルトの両側より入れ、その中間部に連設部3を形成する
ようにしてもよい。
3が、第1ナット部1Aに対して第2ナット部1Bを強
制的に締める方向に回転したときに剪断され、図5に示
すように、第1ナット部1Aと第2ナット部1Bのテー
パ状の切り込み対向面1a,1bが圧接され、且つ第1
ナット部1Aと第2ナット部1Bが螺合されたボルト4
の軸心側に向けて圧接されるようになっている。
Aと第2ナット部1Bのテーパ状の切り込み対向面1
a,1bは、ボルトにかかる引張り力Fの反力によって
圧接され、また、第1ナット部1Aは矢符H1で、第2
ナット部1Bは矢符H2で夫々示すように、ボルト4の
軸心側に向けて圧接される。従って、第1ナット部1A
と第2ナット部1Bは、これらの圧接状態によって、弛
みが防止され、強力な弛み止め効果が得られる。
板材5,6の貫通孔5a,6aにボルト4を挿入し、ボ
ルト4の先端のねじ部4aに弛み止めナット1を螺合
し、第1ナット部1Aに対して第2ナット部1Bを強制
的に締め込み方向に回転する。第2ナット部1Bに加わ
る締め込み力が設定値以上になると、連設部3が剪断さ
れ、引き続き第2ナット部1Bが第1ナット部1Aに対
して所定角度回転したときに、上記した各圧接作用が生
じる。その結果、第1ナット部1Aと第2ナット部1B
は弛みが防止され、2枚の金属製板材5,6を強力に締
め付け固定することができる。
件を列記すると、第1に切り込み2のテーパ角度αが2
度〜8度の範囲内であること、第2に切り込みのギャッ
プ幅gが0.5mm〜1.2mmの範囲内であること、
第3に第1ナット部1Aに対して第2ナット部1Bを強
制的に締める方向に回転したときに、回転開始から第1
ナット部1Aに第2ナット部1Bが圧接するまでの回転
角度が約1/6回転位いであること、第4に連設部3と
切り込み2のテーパ方向の寸法比が、1/8〜1/11
位いであることが好ましい。
に係る弛み止めナットを製作し、且つこれを用いて弛み
止め試験を実施した結果、極めて良好且つ強力な弛み止
め効果が得られた。
きさ(呼び・M3〜M30)、各ナット1のピッチp、
有効径d、リード角β、2面幅B(図2参照)、C寸法
(図2参照)、E寸法(図2参照)、切り込み2のギャ
ップ幅gが1.0mmのときの切り込み2のテーパ角度
α1 、切り込み2のギャップ幅g、切り込み2のテーパ
角度αを表示するものである。
によって求めたものである。 β=tan-1(P/πd) また、C寸法は、次の数式によって求めたものである。 C=B×(1/cos30°) 更に、E寸法は、次の数式によって求めたものである。 E=B×tan30°
部3を剪断した後、第2ナット部1Bの締め付け方向へ
の回転が1/6回転(60°)以下に於いて、両ナット
部1B、1Aの切り込み対向面が圧接される切り込み2
のテーパ角度αは、次の数式により求められる。 E=tanα≧g(但し、gは切り込み2のギャップ
幅) α≧tan-1(g/E) 即ち、 g=1.0mmのとき α1 =tan-1(1/E) 又、 g=0.5mmのとき α2 =tan-1(0.5/E)
て求められる。 剪断力F≒(2×T×10)/C 〔厳密には:F=20T/(C−2/3h)〕 (但し、hは連設部3の幅寸法、Tは締付けトルクkg
−cmを示す) 剪断応力τ=F/A(kg/cm2 ) 連設部3の断面積をAcm2 とすると、 A=h2 /(tan30°×100) τ=(2×100×T×tan30°)/C×h2(2
000×T×tan30°) h=(2000×T×tan30°)/C×τ とな
る。
いて上記数式によって計算した数値をあげて説明する。
この場合の剪断応力τ=2400kg/cm2 とし、締
付けトルクT=5173kg- cmとすると、 h=(2000×5173×tan30°)/(53.1×240
0)=6.8mm 即ち、h(連設部3の幅寸法・図2参照)は6.8mm
となる。
ナットは、雌ねじを備えた第1ナット部と雌ねじを備え
た第2ナット部との間に、一定のテーパ角度をもった切
り込みを形成するだけで製作できるので、この製作が簡
単で製造コストの大幅な引下げが可能となる。また、第
1ナット部と第2ナット部を連設部を介して一体となっ
た状態でボルトに螺合することができるので、ボルトへ
のナットの挿着を簡単に行える。
を強制的に締める方向に回転したときに、連設部が剪断
されて第1ナット部と第2ナット部の切り込み対向面が
圧接され、且つ第1ナット部と第2ナット部が螺合され
たボルトに対してボルトの軸心側に向けて圧接されるの
で、より強力な弛み止め効果が得られる。特に、第2ナ
ット部の回転開始から第1ナット部に第2ナット部が圧
接するまでの回転角度が1/6回転以内であるので、回
転締め付け作業を容易且つ迅速に行うことができる。ま
た、第2ナット部の締付けトルクTと連設部の幅寸法h
(即ち、連設部の断面積Acm2 )とが比較的単純な関
係にあるため、締付けトルクTの設定を極めて容易に且
つ正確に行うことができる。
螺合した実施の形態を示す正面図である。
に沿って切断した状態の横断面図である。
て連設部を剪断して圧接した状態を示す正面図である。
る。
よって締め付け固定したときの縦断面図である。
造を示す一部を省略した正面図である。
ある。
付け固定状態を示す縦断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 雌ねじを備えた第1ナット部と、雌ねじ
を備えた第2ナット部との間に、一定のテーパ角度をも
った切り込みが形成されており、前記切り込みに形成さ
れた連設部が、第1ナット部に対して第2ナット部を強
制的に締める方向に回転したときに、剪断されて、前記
第1ナット部と第2ナット部の切り込み対向面が圧接さ
れ、且つ前記第1ナット部と第2ナット部が螺合された
ボルトに対してボルトの軸心側に向けて圧接される構造
とした弛み止めナット。 - 【請求項2】 前記切り込みのテーパ角度が2度〜8度
の範囲内である請求項1に記載の弛み止めナット。 - 【請求項3】 前記切り込みのギャップ幅が、0.5m
m〜1.2mmの範囲内である請求項1に記載の弛み止
めナット。 - 【請求項4】 前記第1ナット部に対して第2ナット部
を強制的に締める方向に回転したときに、回転開始から
第1ナット部に第2ナット部が圧接するまでの回転角度
が1/6回転以内である請求項1に記載の弛み止めナッ
ト。 - 【請求項5】 連設部を、切り込みの末端側に設けるよ
うにした請求項1に記載の弛み止めナット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18738495A JP3574698B2 (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 弛み止めナット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18738495A JP3574698B2 (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 弛み止めナット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0942259A true JPH0942259A (ja) | 1997-02-10 |
JP3574698B2 JP3574698B2 (ja) | 2004-10-06 |
Family
ID=16205077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18738495A Expired - Fee Related JP3574698B2 (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 弛み止めナット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3574698B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11214860A (ja) * | 1998-01-27 | 1999-08-06 | Kato Electrical Mach Co Ltd | チルトヒンジ |
-
1995
- 1995-07-24 JP JP18738495A patent/JP3574698B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11214860A (ja) * | 1998-01-27 | 1999-08-06 | Kato Electrical Mach Co Ltd | チルトヒンジ |
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Publication number | Publication date |
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JP3574698B2 (ja) | 2004-10-06 |
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