JPH0940578A - 抗寄生虫剤 - Google Patents

抗寄生虫剤

Info

Publication number
JPH0940578A
JPH0940578A JP7195218A JP19521895A JPH0940578A JP H0940578 A JPH0940578 A JP H0940578A JP 7195218 A JP7195218 A JP 7195218A JP 19521895 A JP19521895 A JP 19521895A JP H0940578 A JPH0940578 A JP H0940578A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptide
sequence
amino acid
seq
arg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7195218A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3830179B2 (ja
Inventor
Keiichi Shimazaki
敬一 島崎
Atsushi Saito
篤志 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Morinaga Milk Industry Co Ltd filed Critical Morinaga Milk Industry Co Ltd
Priority to JP19521895A priority Critical patent/JP3830179B2/ja
Publication of JPH0940578A publication Critical patent/JPH0940578A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3830179B2 publication Critical patent/JP3830179B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 副作用が少なく、少量で有効な抗寄生虫剤を
提供する。 【解決手段】 配列番号1から配列番号31のいずれか
に記載のアミノ酸配列を有するペプチド、薬学的に許容
されるこれらペプチドの誘導体、薬学的に許容されるこ
れらペプチドの塩、またはこれらの2種以上の混合物を
有効成分として含有する抗寄生虫剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、抗寄生虫剤に関
するものである。さらに詳しくは、この発明は、ヒトお
よび家畜、ペット等の動物に寄生する蠕虫あるいは原虫
によってそれらの動物に発生する各種疾病を予防および
治療する薬剤に関するものである。なお、以下の記載に
おいて、寄生虫とは細菌、真菌、ウィルス等の微生物以
外の寄生性生物を意味し、抗菌活性という用語は、細
菌、真菌、ウィルス等の微生物を静菌または殺菌する作
用を意味する。
【0002】
【従来の技術】寄生虫症(原虫症、蠕虫症)は、世界的
視野より見れば、感染率も高く、特定の地域または衛生
設備の整っていない地域では、未だに多くの犠牲者を出
している。また、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ニワトリ
等の家畜、イヌ、ネコ等の愛玩動物も寄生虫による疾患
に罹患しやすい。寄生虫による疾患には、蛔虫、線虫、
鉤虫、蟯虫、鞭虫、線毛虫、条虫、吸虫等による蠕虫
症、またはマラリア、トキソプラズマ、ニューモシスチ
カリニ、アメーバ等による原虫症があり、それぞれの寄
生虫によって、その宿主または寄生場所には特徴があ
る。
【0003】寄生虫が宿主にとって深刻な生命的危機を
与えないとしても、特に家畜業界等においては、動物の
飼料効率および成長速度が減少し、牛乳、羊毛等の生産
に打撃を与える等、経済的損害は甚大である。また、愛
玩動物への寄生虫の侵入は、愛玩動物と密接に関わる人
々にとって大きな問題である。現在これらの寄生虫症に
対して、パモ酸ピランテル等のピリミジン誘導体、アル
ベンダゾール、メベンダゾール等のベンツイミダゾール
誘導体、プラジカンテル等のイソキノリン誘導体、リン
酸ピペラジン、クエン酸ジメチルカルバマジン等のピペ
ラジン誘導体等の駆虫剤、メトロニダゾール等のニトロ
イミダゾール誘導体、スルファメトキサゾール・トリメ
トプリム等のピリミジン誘導体、キニーネ等のアルカロ
イド系物質、イセチオン酸ペンタミジン等のジアミジン
系物質、8−アミノキノリン等のキノリン系物質、テト
ラサイクリン等の抗生物質等の抗原虫剤が使用されてい
る(日本臨床、第513ページ〜第520ページ、19
91年および「1991年版動物用医薬品用具要覧」、
社団法人日本動物薬事協会、第217〜218ページ、
1991年)。しかしながら、これらの薬剤は腹痛、悪
心、下痢、嘔吐等の副作用、妊婦への使用厳禁等好まし
くない欠点を有している。
【0004】一方、ラクトフェリンは、乳汁および唾
液、涙、粘膜分泌液等のヒトを含む哺乳動物の体液に存
在する鉄結合性タンパク質であり、大腸菌、カンジタ
菌、クロストリジウム菌等の有害微生物に対して抗菌作
用を示すことが知られている[ジャーナル・オブ・ペデ
ィアトリクス(Journal of Pediatrics) 、第94巻、第
1ページ、1979年]。また、ブドウ球菌および腸球
菌に対して、0.5〜30mg/mlの濃度で抗菌作用
を有することが知られている[ジャーナル・オブ・デイ
リー・サイエンス(Journal of Dairy Science)、第67
巻、第606ページ、1984年]。
【0005】この発明の発明者らは、ラクトフェリンの
抗菌性に着目し、哺乳類のラクトフェリン、アポラクト
フェリン、または金属飽和ラクトフェリン(以下、これ
らをまとめて「ラクトフェリン類」と記載することがあ
る)を酸または酵素により加水分解した物質が、望まし
くない副作用(例えば抗原性)等がなく、しかも未分解
のラクトフェリン類よりも強い耐熱性および抗菌性を有
することを見い出し、既に特許出願を行った(特開平5
−320068号公報)。
【0006】また、この発明の発明者らは、ラクトフェ
リンの分解物から強い抗菌活性を有するペプチドを単離
し、それらのペプチドと同一のアミノ酸配列を有するペ
プチドまたはそれらのペプチドの誘導体を合成し20個
のアミノ酸残基からなる抗菌性ペプチド(特開平5−9
2994号公報)、11個のアミノ酸残基からなる抗菌
性ペプチド(特開平5−78392号公報)、6個のア
ミノ酸残基からなる抗菌性ペプチド(特開平5−148
297号公報)、5個のアミノ酸残基からなる抗菌性ペ
プチド(特開平5−148296号公報)、3〜6個の
アミノ酸残基からなる抗菌性ペプチド(特開平5−14
8295号公報)を、それぞれ既に特許出願した。
【0007】さらに、この発明の発明者らは、ラクトフ
ェリン類を酸または酵素により加水分解した物質と同一
のアミノ酸配列を有するペプチドまたはこれらペプチド
の誘導体に脳の保護作用(特願平4−327738号公
報)、ラクトフェリン加水分解物に上皮細胞増殖因子に
よる繊維芽細胞増殖を促進する作用(特開平6−489
55号公報)および神経成長因子産生促進作用(特開平
5−23557号公報)があることを見い出し、それぞ
れ既に特許出願した。また、ラクトフェリンがヘパリン
に結合する性質を利用して乳からラクトフェリンを分離
精製する方法(特願昭63−255299号公報)も開
示されている。
【0008】さらに、この発明の発明者らは、ラクトフ
ェリン類およびラクトフェリン類を酸または酵素により
加水分解した物質と同一のアミノ酸配列を有するペプチ
ドが、水生動物の寄生生物性疾患に対して予防および治
療効果を有することを見い出し既に特許出願した(特開
平7−145069号公報)。ただし、これらのラクト
フェリン類、その分解物および分解物と同一のアミノ酸
配列を有するペプチドが、ヒトおよびウシ、ヒツジ、ブ
タ、ヤギ、ニワトリ等の家畜、イヌ、ネコ等の愛玩動物
に寄生する原虫または蠕虫等による寄生虫疾患に有効で
あることは従来知られておらず、またそのような事実を
記載した刊行物も皆無である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術から明ら
かなように、副作用の少ない抗寄生虫剤が待望されてい
るが、未だ優れた物質は知られていないのが現状であっ
た。この発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされた
ものであり、ヒトおよび家畜、ペット等の寄生虫疾患に
対して、少量で有効な予防および治療効果を有し、かつ
副作用が少ない抗寄生虫剤を提供することを目的として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記の課題
を解決するものとして、配列番号1から配列番号31の
いずれかに記載のアミノ酸配列を有するペプチド、薬学
的に許容されるこれらペプチドの誘導体、薬学的に許容
されるこれらペプチドの塩類(以下、これらをまとめて
「ペプチド類」と記載することがある)、またはこれら
の2種以上の混合物を有効成分として含有する抗寄生虫
剤を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の抗寄生虫剤の有効成分
であるペプチド類をラクトフェリン類から製造する場
合、出発物質として使用するラクトフェリン類は、市販
のラクトフェリン、哺乳類(例えば、ヒト、ウシ、ヒツ
ジ、ヤギ、ウマ)の初乳、移行乳、常乳、末期乳等、ま
たはこれらの乳の処理物である脱脂乳、ホエー等から常
法(例えば、イオン交換クロマトグラフィー)により分
離したラクトフェリン、それらを塩酸、クエン酸等によ
り脱鉄したアポラクトフェリン、アポラクトフェリンを
鉄、銅、亜鉛、マンガン等の金属をキレートさせた金属
飽和または部分飽和ラクトフェリンであり、市販品また
は公知の方法により製造した調製品を使用することもで
きる。
【0012】この発明において使用するペプチド類は、
ラクトフェリン類の分解物から分離手段によって得られ
るペプチド、これらのペプチドと同一のアミノ酸配列、
相同なアミノ酸配列を有するペプチド、これらのペプチ
ドの誘導体、これらのペプチドの薬学的に許容される塩
類またはこれらの任意の混合物であり、公知の方法によ
り化学的に合成することもできる。これらのペプチド類
は、例えば、前記特開平5−92994号公報、特開平
5−78392号公報、特開平5−148297号公
報、特開平5−1498296号公報および特開平5−
148295号公報の各発明に記載された方法によって
得ることができる。
【0013】前記の方法によって得られるペプチドは次
のアミノ酸配列を有するペプチド、その誘導体または塩
類を望ましい態様として例示できる。例えば、配列番号
1、2および27のアミノ酸配列を有するペプチド、そ
の塩類またはその誘導体(特開平5−78392号公
報)、配列番号3、4、5および6のアミノ酸配列を有
するペプチド、その塩類またはその誘導体(特開平5−
148297号公報)、配列番号7、8、9および31
のアミノ酸配列を有するペプチド、その塩類またはその
誘導体(特開平5−148296号公報)、配列番号1
0から21のアミノ酸配列を有するペプチド、その塩類
またはその誘導体(特開平5−148295号公報)、
配列番号22から26、28、29および30のアミノ
酸配列を有するペプチド、その塩類またはその誘導体
(特開平5−92994号公報)である。
【0014】前記ペプチドの薬学的に許容される塩類と
しては、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、乳酸
塩、酒石酸塩等の酸付加塩を例示でき、誘導体として
は、カルボキシル基をアミド化またはアミノ基をアシル
化した誘導体を例示することができる。得られたペプチ
ド類は、試験例4に示すように毒性が極めて低く、公知
の方法により、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、シロッ
プ剤、顆粒剤、散剤、注射剤等の薬剤として適宜使用す
ることができ、また軟膏剤、液状塗布剤、ローション
剤、エアゾール(スプレー)剤、座剤等としても使用で
きる。さらにまた、食品、飼料、飲料水等に適宜混合す
ることによっても投与可能である。
【0015】この発明の抗寄生虫剤の有効成分であるペ
プチド類の配合量は、症状等により適宜選択できるが、
経口剤の場合体重1kg当たり少なくとも0.1mg、
望ましくは1mg以上、注射剤の場合体重1kg当たり
少なくとも0.02mg、望ましくは0.2mg以上、
外用剤の場合1g当たり0.05〜100mgである。
【0016】次に試験例を示し、この発明の抗寄生虫剤
の有効成分であるペプチド類の効果等について詳しく説
明する。 試験例1 この試験は、ペプチド類の殺寄生虫効果を調べるために
行った。 1)試験方法 参考例1の方法により製造した配列番号26のペプチド
を0μg/ml(対照)、100μg/ml、1000
μg/mlの各濃度で含有するD−MEM1%BSA
(1%BSAを含むDulbeccoの改変最小必要培地)にト
キソプラズマ ゴンディー(Toxoplasma gondii)懸濁液
(Corrnelisen らの方法[パラサイトロジー(Parasito
logy)、第83巻、第103ページ〜第108ページ、
1981年]により分離)を添加し、37℃で、30
分、または1時間、2時間、4時間培養を行った。培養
終了後、それぞれの培養液を1,200×g、10分間
遠心分離して寄生虫を集め、リン酸緩衝液(PBS)で
3回洗浄を行い、再びD−MEM1%BSAに1×10
6 個/mlの寄生虫濃度で懸濁した。これらの懸濁液5
μlに対し、等量の0.5%トリパンブルーを含有する
PBSを添加し、検鏡下トキソプラズマ ゴンディー
(Toxoplasma gondii)の生残率の計数を行った。 2)試験結果 この試験の結果は、図1に示すとおりである。図1は、
トキソプラズマ ゴンディー(Toxoplasma gondii)の生
残率を示し、縦軸および横軸は、それぞれ寄生虫の生残
率(染色されない寄生虫の割合)および培養時間を示
し、○、●および▲は、それぞれ対照、配列番号26の
ペプチドを100μg/ml含む培養液および配列番号
26のペプチドを1000μg/ml含む培養液を示
す。
【0017】図1から明らかなように、対照群では培養
4時間後まで寄生虫の生残率に変化がないのに対し、配
列番号26のペプチドを100μg/ml含む培養液中
では、1、2、および4時間後の寄生虫の生残率が、そ
れぞれ64%、51%、および5%であり、また配列番
号26のペプチドを1000μg/ml含む培養液中で
は、30分後以上の寄生虫の生残率がいずれも5%以下
であった。この結果から、配列番号26のペプチドに殺
寄生虫効果があることが認められた。なお、ペプチドの
種類を変更して試験したが、ほぼ同様な結果が得られ
た。 試験例2 この試験は、マウス胚細胞を用い、ペプチド類の寄生虫
細胞内侵入阻止効果を調べるために行った。 1)試験方法 マウス胚細胞(Omata らの方法[パラサイトロジー・リ
サーチ(ParasitologyResearch) 、第75巻、第189
ページ〜第193ページ、1990年]により調製)を
D−MEM10%FBS(10%FBSを含むDulbecco
の改変最小必要培地)中で培養後、0.025%トリプ
シンを含むPBS中で保温し、800×g、10分間の
遠心分離によって細胞を集め、再びD−MEM10%F
BSに5×104 細胞/mlの濃度で懸濁し、これをそ
れぞれ200μlずつ培養プレート(直径15mm。松
波ガラス社製)にまき、37℃で1昼夜培養した。この
マウス胚細胞の培養液中に、試験例1と同様の方法によ
り配列番号26のペプチドで0時間、または15分、3
0分、1時間、2時間、4時間処理を行ったトキソプラ
ズマ ゴンディー(Toxoplasma gondii)の培養液を0.
1ml添加し、さらに37℃で培養を行った。この18
時間後に、プレートをPBSにて洗浄し、メタノールに
より固定化の後、ギムザ染色を行った。マウス胚細胞5
00個に対するトキソプラズマ ゴンディー(Toxoplas
ma gondii)寄生細胞の割合を計数し、感染率を求めた。 2)試験結果 この試験の結果は、図2に示すとおりである。図2は、
トキソプラズマ ゴンディー(Toxoplasma gondii)によ
るマウス胚細胞の感染率を示し、縦軸および横軸は、そ
れぞれマウス胚細胞の感染率および寄生虫の配列番号2
6のペプチドによる処理時間を示し、○、●および▲
は、それぞれ対照、配列番号26のペプチドを100μ
g/ml含む培養液および配列番号26のペプチドを1
000μg/ml含む培養液を示す。
【0018】図2から明らかなように、対照群では処理
時間4時間まで寄生虫の感染率が78%以上であるのに
対し、配列番号26のペプチド100μg/mlで、1
5分、30分、1、2、および4時間処理した後の寄生
虫による感染率は、それぞれ80%、58%、35%、
20%および8%であり、また配列番号26のペプチド
1000μg/mlで、30分、および1時間以上処理
した後の寄生虫による感染率は、それぞれ16%、およ
び10%以下であった。この結果から、配列番号26の
ペプチドに、寄生虫の細胞内侵入阻止効果があることが
認められた。なお、ペプチドの種類を変更して試験した
が、ほぼ同様な結果が得られた。 試験例3 この試験は、マウスを用い、試験例2と同様にペプチド
類の寄生虫感染防止効果を調べるために行った。 1)試験方法 試験例1の試験方法と同様の方法で、トキソプラズマ
ゴンディー(Toxoplasma gondii)懸濁液を配列番号26
のペプチド0μg/ml(対照)、100μg/ml、
1000μg/mlで4時間処置した後、各群5匹のマ
ウスの腹腔に、それぞれ100個のトキソプラズマ ゴ
ンディー(Toxoplasmagondii)を注入した。その後、3
0日間にわたりマウスの生存をモニターした。 2)試験結果 この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1は、
寄生虫注入後のマウスの生存数の変化を示す。
【0019】表1から明らかなように、ペプチド無処理
の寄生虫を注入した群(対照群)では注入9日後までに
5匹全例が死亡したのに対し、配列番号26のペプチド
100μg/ml、1000μg/mlで4時間処置し
た寄生虫を注入した群では、注入9日後までそれぞれ全
例が生存しており、さらに1000μg/ml処置群で
は、注入30日後まで5例中4例が生存していた。この
結果から、配列番号26のペプチドに、殺寄生虫効果が
あることが、実際の生体を用いて確認された。なお、ペ
プチドの種類を変更して試験したが、ほぼ同様な結果が
得られた。
【0020】
【表1】
【0021】試験例4 この試験は、ペプチド類の急性毒性を調べるために行っ
た。 1)試験方法 6週齢のCD(SD)系のラット(日本SLCから購
入)の両性を用い、雄および雌を無作為にそれぞれ4群
(1群5匹)に分けた。
【0022】体重1kg当り1000または2000m
gの割合で参考例1と同一の方法で製造した配列番号2
6のペプチドを注射用水(大塚製薬社製)に溶解し、体
重100g当たり4mlの割合で金属製玉付き針を用い
て単回強制経口投与し、急性毒性を試験した。 2)試験結果 この試験の結果、このペプチドを1000mg/kg体
重または2000mg/kg体重の割合で投与した群に
死亡例は認められなかった。従って、このペプチドのL
50は、2000mg/kg体重以上であり、毒性は極
めて低いことが判明した。なお、他のペプチド類につい
ても同様の試験を行ったが、ほぼ同様な結果が得られ
た。 参考例1 市販のウシ・ラクトフェリン(シグマ社製)50mgを
精製水0.9mlに溶解し、0.1規定の塩酸でpHを
2.5に調整し、のち市販のブタペプシン(シグマ社
製)1mgを添加し、37℃で6時間加水分解した。次
いで0.1規定の水酸化ナトリウムでpHを7.0に調
整し、80℃で10分間加熱して酵素を失活させ、室温
に冷却し、15,000rpmで30分間遠心分離し、
透明な上清を得た。この上清100μlをTSKゲルO
DS−120T(東ソ−社製)を用いた高速液体クロマ
トグラフィーにかけ、0.8ml/分の流速で試料注入
後10分間0.05%TFA(トリフルオロ酢酸)を含
む20%アセトニトリルで溶出し、のち30分間0.0
5%TFAを含む20〜60%のアセトニトリルのグラ
ジエントで溶出し、24〜25分の間に溶出する画分を
集め、真空乾燥した。この乾燥物を2%(W/V)の濃
度で精製水に溶解し、再度TSKゲルODS−120T
(東ソー社製)を用いた高速液体クロマトグラフィーに
かけ、0.8ml/分の流速で試料注入後10分間0.
05%TFAを含む24%アセトニトリルで溶出し、の
ち30分間0.05%TFAを含む24〜32%のアセ
トニトリルのグラジエントで溶出し、33.5〜35.
5分の間に溶出する画分を集めた。上記の操作を25回
反復し、真空乾燥し、ペプチド約1.5mgを得た。
【0023】上記のペプチドを6N塩酸で加水分解し、
アミノ酸分析計を用いて常法によりアミノ酸組成を分析
した。同一の試料を気相シークェンサー(アプライド・
バイオシステムズ社製)を用いて25回のエドマン分解
を行ない、25個のアミノ酸残基の配列を決定した。ま
たDTNB[5,5−ジチオ−ビス(2−ニトロベンゾ
イック・アシド)]を用いたジスルフィド結合分析法
[アナリティカル・バイオケミストリー(Analytical B
iochemistry )、第67巻、第493頁、1975年]
によりジスルフィド結合が存在することを確認した。
【0024】その結果、このペプチドは、25個のアミ
ノ酸残基からなり、3番目と20番目のシステイン残基
がジスルフィド結合し、3番目のシステイン残基からN
−末端側に2個のアミノ酸残基が、20番目のシステイ
ン残基からC−末端側に5個のアミノ酸がそれぞれ結合
した、配列番号26に記載のアミノ酸配列を有している
ことが確認された。 参考例2 ペプチド自動合成装置(ファルマシアLKBバイオテク
ノロジー社製。LKBBiolynx4170)を用
い、シェパード等による固相ペプチド合成法[ジャーナ
ル・オブ・ケミカル・ソサイエティー・パーキンI(Jo
urnal of Chemical Society Perkin I)、第538
頁、1981年]に基づいてペプチドを次のようにして
合成した。
【0025】アミン官能基を9−フルオレニルメトキシ
カルボニル基で保護したアミノ酸[以下Fmoc−アミノ酸
またはFmoc−固有のアミノ酸の名称(例えば、Fmoc−ア
スパラギン)と記載することがある]に、N,N−ジシ
クロヘキシルカルボジイミドを添加して所望のアミノ酸
の無水物を生成させ、このFmoc−アミノ酸無水物を合成
に用いた。ペプチド鎖を製造するためにC−末端のアス
パラギン残基に相当するFmoc−アスパラギン無水物を、
そのカルボキシル基を介し、ジメチルアミノピリジンを
触媒としてウルトロシンA樹脂(ファルマシアLKBバ
イオテクノロジー社製)に固定する。次いでこの樹脂を
ピペリジンを含むジメチルホルムアミドで洗浄し、C−
末端アミノ酸のアミン官能基の保護基を除去する。のち
アミノ酸配列のC−末端から2番目に相当するFmoc−ア
ルギニン無水物を前記C−末端アミノ酸残基を介して樹
脂に固定されたアルギニンの脱保護アミン官能基にカッ
プリングさせた。以下同様にして順次グルタミン、トリ
プトファン、グルタミン、およびフェニルアラニンを固
定した。全部のアミノ酸のカップリングが終了し、所望
のアミノ酸配列のペプチド鎖が形成された後、94%T
FA、5%フェノール、および1%エタンジオールから
なる溶媒でアセトアミドメチル以外の保護基の除去およ
びペプチドの脱離を行ない、高速液体クロマトグラフイ
ーによりペプチドを精製し、この溶液を濃縮し、乾燥し
て、ペプチド粉末を得た。
【0026】前記のペプチドについてアミノ酸分析計を
用いて常法によりアミノ酸組成を分析し、配列番号10
に記載のアミノ酸配列を有することを確認した。次に実
施例を示してこの発明をさらに詳細かつ具体的に説明す
るが、この発明は以下の例に限定されるものではない。
【0027】
【実施例】
実施例1 1錠当たり次の配合割合の錠剤を製造した。参考例2と
同一の方法により製造した 配列番号10のペプチド 10.0(mg) 乳糖一水和物 30.0 トウモロコシデンプン 19.8 結晶セルロース 28.0 ケイ酸マグネシウム五水和物 2.0 ステアリン酸マグネシウム 0.2 配列番号10のペプチド、乳糖一水和物、トウモロコシ
デンプンおよび結晶セルロースの混合物に滅菌水を適宜
添加しながら均一に混練し、50℃で3時間乾燥し、得
られた乾燥物にケイ酸マグネシウム五水和物およびステ
アリン酸マグネシウムを添加して混合し、常法により打
錠機で打錠した。なお、ペプチド以外の原料はいずれも
市販品を用いた。 実施例2 注射用水(大塚製薬社製)1mlに、参考例1と同一の
方法により製造した配例番号26のペプチド粉末10m
gおよび塩化ナトリウム(和光純薬工業社製)9mgの
割合で溶解し、水酸化ナトリウム(和光純薬工業社製)
および塩酸(和光純薬工業社製)でpHを約7に調整
し、濾過滅菌し、常法により1mlずつアンプルに充填
し、注射用の抗寄生虫剤を製造した。 実施例3 注射用水(大塚製薬社製)10mlに、参考例2と同一
の方法により製造した配例番号10のペプチド粉末1m
gおよびD−マンニット(和光純薬工業社製)49.5
mgの割合で溶解し、リン酸緩衝剤粉末(和光純薬工業
社製)の水溶液でpHを約7に調整し、濾過滅菌し、常
法により1mlずつバイアル瓶に充填し、凍結乾燥し、
注射用の抗寄生虫剤を製造した。 実施例4 100g当たり次の配合割合の軟膏を常法により製造し
た。なお、ペプチド以外の原料はいずれも市販品を用い
た。
【0028】参考例1と同一の方法により製造した 配列番号26のペプチド 0.1(g) スクワラン 10.0 白色ワセリン 8.0 セトステアリルアルコール 8.0 グリセリンモノステアレート 2.0 ポリオキシエチレンモノステアレート 1.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 パラオキシ安息香酸プロピル 0.1 1,3−ブチレングリコール 2.5 滅菌精製水 68.1
【0029】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この発明
は、ペプチド類を有効成分として含有する抗寄生虫剤に
係るものであり、この発明によって秦せられる効果は次
のとおりである。 (1)副作用が少ない。 (2)耐熱性があり、水に可溶性で、水溶液中で安定な
ため、薬剤として安定である。 (3)ペプチドは抗菌作用を有するので、製剤化に当た
り防腐剤を使用する必要がない。 (4)正常細胞に対しては細胞毒性を示さず、寄生虫に
対してのみ毒性を示す。
【0030】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0031】配列: Lys R01 R01 R01 R01 Gln R01 R01 Met Lys Lys 1 5 10 配列番号:2 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0032】配列: Lys R01 R01 R01 R01 Gln R01 R01 Met Arg Lys 1 5 10 配列番号:3 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0033】配列: Arg R01 R01 R01 R01 Arg 1 5 配列番号:4 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0034】配列: Lys R01 R01 R01 R01 Arg 1 5 配列番号:5 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0035】配列: Lys R01 R01 R01 R01 Lys 1 5 配列番号:6 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0036】配列: Arg R01 R01 R01 R01 Lys 1 5 配列番号:7 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0037】配列: Arg R01 R01 R01 Arg 1 5 配列番号:8 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0038】配列: Lys R01 R01 R01 Arg 1 5 配列番号:9 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0039】配列: Arg R01 R01 R01 Lys 1 5 配列番号:10 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0040】配列: Phe Gln Trp Gln Arg Asn 1 5 配列番号:11 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0041】配列: Phe Gln Trp Gln Arg 1 5 配列番号:12 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0042】配列: Gln Trp Gln Arg 1 配列番号:13 配列の長さ:3 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0043】配列: Trp Gln Arg 1 配列番号:14 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0044】配列: Arg Arg Trp Gln Trp 1 5 配列番号:15 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0045】配列: Arg Arg Trp Gln 1 配列番号:16 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0046】配列: Trp Gln Trp Arg 1 配列番号:17 配列の長さ:3 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0047】配列: Gln Trp Arg 1 配列番号:18 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0048】配列: Leu Arg Trp Gln Asn Asp 1 5 配列番号:19 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0049】配列: Leu Arg Trp Gln Asn 1 5 配列番号:20 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0050】配列: Leu Arg Trp Gln 1 配列番号:21 配列の長さ:3 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0051】配列: Arg Trp Gln 1 配列番号:22 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、2番
の Cysと19番の Cysがジスルフィド結合している。
【0052】 配列: Lys Cys Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro 1 5 10 15 Ser Ile Thr Cys Val 20 配列番号:23 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列においてCys*
は、ジスルフィド結合の形成を防止するため、チオール
基を化学的に修飾したシステインを示す。
【0053】 配列: Lys Cys* Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro 1 5 10 15 Ser Ile Thr Cys* Val 20 配列番号:24 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、2番
の Cysと19番の Cysがジスルフィド結合している。
【0054】 配列: Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn Met Arg Lys Val Arg Gly Pro 1 5 10 15 Pro Val Ser Cys Ile 20 配列番号:25 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列においてCys*
は、ジスルフィド結合の形成を防止するため、チオール
基を化学的に修飾したシステインを示す。
【0055】 配列: Lys Cys* Phe Gln Trp Gln Arg Asn Met Arg Lys Val Arg Gly Pro 1 5 10 15 Pro Val Ser Cys* Ile 20 配列番号:26 配列の長さ:25 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、3番
の Cysと20番の Cysがジスルフィド結合している。
【0056】 配列: Phe Lys Cys Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala 1 5 10 15 Pro Ser Ile Thr Cys Val Arg Arg Ala Phe 20 25 配列番号:27 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。
【0057】 配列: Lys Thr Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys 1 5 10 配列番号:28 配列の長さ:38 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、16
番の Cysと33番の Cysとがジスルフィド結合してい
る。
【0058】 配列: Lys Asn Val Arg Trp Cys Thr Ile Ser Gln Pro Glu Trp Phe Lys 1 5 10 15 Cys Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro Ser 20 25 30 Ile Thr Cys Val Arg Arg Ala Phe 35 配列番号:29 配列の長さ:32 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、10
番の Cysと27番の Cysとがジスルフィド結合してい
る。
【0059】 配列: Thr Ile Ser Gln Pro Glu Trp Phe Lys Cys Arg Arg Trp Gln Trp 1 5 10 15 Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro Ser Ile Thr Cys Val Arg Arg 20 25 30 Ala Phe 配列番号:30 配列の長さ:47 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、配列
の長さ36であって9番、26番、及び35番に Cysを
有するペプチドの、9番の Cysと26番の Cysとがジス
ルフィド結合し、上記配列の長さ36のペプチドの35
番の Cysが、配列の長さ11であって10番にCysを有
するペプチドの10番の Cysとがジスルフィド結合して
いる。
【0060】 配列: Val Ser Gln Pro Glu Ala Thr Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn 1 5 10 15 Met Arg Lys Val Arg Gly Pro Pro Val Ser Cys Ile Lys Arg Asp 20 25 30 Ser Pro Ile Gln Cys Ile 35 Gly Arg Arg Arg Arg Ser Val Gln Trp Cys Ala 1 5 10 配列番号:31 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
は Cysを除く任意のアミノ酸残基を示す。
【0061】配列: Lys R01 R01 R01 Lys 1 5
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、寄生虫の生残率と培養時間との関係を
示す。
【図2】図2は、トキソプラズマよるマウス胚細胞の感
染率と処理時間との関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 5/10 8517−4H C07K 5/103 5/103 8517−4H 5/11 5/11 8517−4H 5/117 5/117 8517−4H 7/06 7/06 8517−4H 7/08 7/08 8517−4H 14/46 14/46 A61K 37/02 AFJ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1から配列番号31のいずれか
    に記載のアミノ酸配列を有するペプチド、薬学的に許容
    されるこれらペプチドの誘導体、薬学的に許容されるこ
    れらペプチドの塩、またはこれらの2種以上の混合物を
    有効成分として含有する抗寄生虫剤。
JP19521895A 1995-07-31 1995-07-31 抗寄生虫剤 Expired - Fee Related JP3830179B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19521895A JP3830179B2 (ja) 1995-07-31 1995-07-31 抗寄生虫剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19521895A JP3830179B2 (ja) 1995-07-31 1995-07-31 抗寄生虫剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0940578A true JPH0940578A (ja) 1997-02-10
JP3830179B2 JP3830179B2 (ja) 2006-10-04

Family

ID=16337435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19521895A Expired - Fee Related JP3830179B2 (ja) 1995-07-31 1995-07-31 抗寄生虫剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3830179B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7253143B1 (en) * 1998-07-06 2007-08-07 Pharmasurgics In Sweden Ab Peptides based on the sequence of human lactoferrin and their use

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7253143B1 (en) * 1998-07-06 2007-08-07 Pharmasurgics In Sweden Ab Peptides based on the sequence of human lactoferrin and their use
US7803757B2 (en) 1998-07-06 2010-09-28 Pharmasurgics In Sweden Ab Peptides based on the sequence of human lactoferrin and their use

Also Published As

Publication number Publication date
JP3830179B2 (ja) 2006-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9844584B2 (en) Composition for preventing or treating sepsis
US8735097B2 (en) Human antibiotic proteins
JPH08508165A (ja) ウシ好中球由来の新規な抗微生物性ペプチド
US6111081A (en) Lactoferrin variants and uses thereof
RU2073686C1 (ru) Способ получения стабильных соматотропинов, стабильные соматотропины и композиция стабильного соматотропина
BG99246A (bg) Молекули на рекомбинантна дезоксирибонуклеинова киселина (днк), кодиращи ензими аминопептидаза,и приложението им за получаването на ваксини против хелминтни инфекции
JP2003524578A (ja) 抗微生物性ペプチド
JPH01206992A (ja) 塩基性蛋白、その誘導体およびフラグメント、ならびにそれらの用途
EP2236521A1 (en) Y-type polyethylene glycol modified g-csf and preparation method and use thereof
WO2013129220A1 (ja) ペプチドを含む医薬または食品
JP2003521483A (ja) ヒトラクトフェリンの第1カチオンクラスターの抗菌活性
JPH07233086A (ja) 動物皮膚病治療剤
JP3830179B2 (ja) 抗寄生虫剤
JP3738042B2 (ja) 非経口用抗腫瘍剤
JPH1192375A (ja) ニューキノロン系抗菌剤の抗菌性を増強させる抗菌剤
JPH08143468A (ja) 抗潰瘍剤
TWI577697B (zh) 耐高鹽及抗蛋白之抗菌胜肽及其製造方法
JPH09194388A (ja) 血管新生病治療剤
JP3645282B2 (ja) ヘパリン中和剤
JP3488133B2 (ja) 抗菌性ペプチド
JPH1045618A (ja) アポトーシス誘導剤
US5440012A (en) Calcitonin and method for the preparation and use thereof
EP0331743B1 (en) Protein derived from living body
JPH07309774A (ja) 抗真菌剤
JP2904557B2 (ja) 細胞親和性の高い化学修飾ラクトフェリン

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060620

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100721

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110721

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110721

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120721

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120721

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130721

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees