JPH0940347A - 車椅子積載用踏段付エスカレータ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成であって容易に製作できる車椅子
積載用踏段付エスカレータ装置を得る。 【解決手段】 上部車椅子用踏段３、中間車椅子用踏段
６及び下部車椅子用踏段１１を設け、車椅子搬送運転時
に、下部上昇踏板１２と下部車椅子用踏段１１の固定蹴
上げ板１６の間に、それぞれ平面板からなる上部可動蹴
上げ板２０及び中間可動蹴上げ板２２を配置して、下部
上昇踏板１２と下部車椅子用踏段１１の固定蹴上げ板１
６の間の空所を閉塞する。 【効果】 上部可動蹴上げ板及び中間可動蹴上げ板の製
作を容易化する。また、中間可動蹴上げ板の作動機構の
製作、組立調整を容易化し、また上部可動蹴上げ板及び
中間可動蹴上げ板とこれらの関連部材を軽量化して製作
費を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、車椅子又は車椅
子に類似した車類を搬送する車椅子積載用踏段付エスカ
レータ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４及び図５は、例えば特開平５−３９
１８６号公報に示された従来の車椅子積載用踏段付エス
カレータ装置を示す図で、図４は車椅子積載用踏段付エ
スカレータ装置を概念的に示す側面図、図５は図４にお
ける車椅子積載用踏段箇所を一部破断して示す図４の要
部拡大図である。図において、１は傾斜して配置された
エスカレータの主枠、２は相互に連結されて無端状をな
し主枠１に形成された循環路を循環移動する多数の通常
踏段である。

【０００３】３は通常踏段２の間に配置されて通常踏段
２と共に移動する上部車椅子用踏段で、踏板４及び変位
可能に装備された上部支持片５が設けられている。６は
上部車椅子用踏段３の主枠１の下端寄りに配置されて通
常踏段２と共に移動する中間車椅子用踏段で、要時に変
位した上部支持片５により上部車椅子用踏段３に支持さ
れて上部車椅子用踏段３の踏板４に対応した位置に上昇
する中間上昇踏板７、中間車椅子用踏段６と中間上昇踏
板７の間に形成された第１平行クランク機構８、中間上
昇踏板７に設けられて変位可能に装備された第１中間支
持片９及び変位可能に装備された第２中間支持片１０が
設けられている。

【０００４】１１は中間車椅子用踏段６の主枠１の下端
寄りに配置されて通常踏段２と共に移動する下部車椅子
用踏段で、要時に変位した第１中間支持片９により上部
車椅子用踏段３の踏板４に対応した位置に上昇する下部
上昇踏板１２、要時に変位した第２中間支持片１０によ
り中間車椅子用踏段６に対応した位置に上昇する下部昇
降体１３、下部車椅子用踏段１１と下部昇降体１３の間
に装備された第２平行クランク機構１４が設けられてい
る。

【０００５】さらに、下部車椅子用踏段１１には下部上
昇踏板１２と下部昇降体１３の間に装備された第３平行
クランク機構１５、下部車椅子用踏段１１の主枠１下端
側縁部に設けられた固定蹴上げ板１６、下部昇降体１３
の主枠１下端側縁部に設けられて上下方向における中間
部が主枠１下端側へ突出して湾曲した中間可動蹴上げ板
１７及び下部昇降体１３の主枠１下端側縁部に設けられ
て上下方向における中間部が主枠１下端側へ突出して湾
曲した上部可動蹴上げ板１８が設けられている。１９は
電動４輪車、電動３輪車等の大形の車椅子を含む車椅子
である。

【０００６】従来の車椅子積載用踏段付エスカレータ装
置は上記のように構成され、通常運転時は上部支持片
５、第１中間支持片９及び第２中間支持片１０が引退位
置に配置される。また、中間上昇踏板７、下部上昇踏板
１２及び下部昇降体１３が下降位置に配置されると共
に、中間可動蹴上げ板１７及び上部可動蹴上げ板１８は
下降位置に配置されて固定蹴上げ板１６に重合状態に配
置される。

【０００７】そして、車椅子搬送運転時には上部車椅子
用踏段３、中間車椅子用踏段６及び下部車椅子用踏段１
１が主枠１端部の水平移動箇所に移動したときに、上部
支持片５が変位して中間上昇踏板７に係合される。ま
た、第１中間支持片９が変位して下部上昇踏板１２に係
合され、また第２中間支持片１０が変位して下部昇降体
１３に係合される。そして、上部車椅子用踏段３、中間
車椅子用踏段６及び下部車椅子用踏段１１の上に車椅子
１９が搭載される。

【０００８】この状態で、上部車椅子用踏段３、中間車
椅子用踏段６及び下部車椅子用踏段１１が主枠１の傾斜
部に移動することにより、第１平行クランク機構８を介
して中間上昇踏板７が上部車椅子用踏段３の踏板４に対
応した位置に配置される。また、第２平行クランク機構
１４及び第３平行クランク機構１５を介して下部上昇踏
板１２が上部車椅子用踏段３の踏板４に対応した位置に
配置される。

【０００９】さらに、第２平行クランク機構１４を介し
て下部昇降体１３が下部上昇踏板１２と下部車椅子用踏
段１１の基部の間に配置される。これによって、下部上
昇踏板１２と固定蹴上げ板１６の間に上部可動蹴上げ板
１８及び中間可動蹴上げ板１７が配置されて下部上昇踏
板１２と固定蹴上げ板１６の間の空所が閉塞される。こ
のようにして、図５に示す状態に車椅子１９を積載して
搬送するようになっている。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の車
椅子積載用踏段付エスカレータ装置において、中間可動
蹴上げ板１７の駆動のために下部昇降体１３及び第２平
行クランク機構１４による機構が設けられ製作、組立調
整に煩雑な手数が掛かるという問題点がありった。ま
た、中間可動蹴上げ板１７及び上部可動蹴上げ板１８が
湾曲した形状であるため、重量が増すと共に製作費が嵩
むという問題点があった。

【００１１】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、簡易な構成であって容易に製作
できる車椅子積載用踏段付エスカレータ装置を得ること
を目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】この発明に係る車椅子積
載用踏段付エスカレータ装置においては、傾斜した主枠
に形成された循環路を移動する多数の通常踏段と、これ
らの通常踏段の間に配置されて通常踏段と共に移動する
上部車椅子用踏段と、この上部車椅子用踏段の主枠の下
端寄りに配置されて通常踏段と共に移動し、要時に上部
車椅子用踏段に支持されて上部車椅子用踏段の踏板に対
応した位置に上昇する中間上昇踏板を有する中間車椅子
用踏段と、この中間車椅子用踏段の主枠の下端寄りに配
置されて通常踏段と共に移動し、要時に中間上昇踏板に
支持されて上部車椅子用踏段の踏板に対応した位置に上
昇する下部上昇踏板を有する下部車椅子用踏段と、下部
上昇踏板の主枠の下端寄り縁部に上端が固定された平面
板からなり、下垂して配置されて下部上昇踏板の下降時
には下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板に重合する上部可
動蹴上げ板と、この上部可動蹴上げ板と同様な平面板か
らなり、上部可動蹴上げ板に摺動機構を介して係合され
て下部上昇踏板の下降時には下部車椅子用踏段の固定蹴
上げ板に重合し、下部上昇踏板の上昇時には下部車椅子
用踏段の固定蹴上げ板と上部可動蹴上げ板との間に配置
される中間可動蹴上げ板とが設けられる。

【００１３】また、この発明に係る車椅子積載用踏段付
エスカレータ装置においては、傾斜した主枠に形成され
た循環路を移動する多数の通常踏段と、これらの通常踏
段の間に配置されて通常踏段と共に移動する上部車椅子
用踏段と、この上部車椅子用踏段の主枠の下端寄りに配
置されて通常踏段と共に移動し、要時に上部車椅子用踏
段に支持されて上部車椅子用踏段の踏板に対応した位置
に上昇する中間上昇踏板を有する中間車椅子用踏段と、
この中間車椅子用踏段の主枠の下端寄りに配置されて通
常踏段と共に移動し、要時に中間上昇踏板に支持されて
上部車椅子用踏段の踏板に対応した位置に上昇する下部
上昇踏板を有する下部車椅子用踏段と、下部上昇踏板の
主枠の下端寄り縁部に上端が枢着された平面板からな
り、下垂して配置されて下部上昇踏板の下降時には下部
車椅子用踏段の固定蹴上げ板に重合する上部可動蹴上げ
板と、この上部可動蹴上げ板と同様な平面板からなり、
上部可動蹴上げ板に摺動機構を介して係合されると共に
下端部が案内機構により下部車椅子用踏段に係合され
て、下部上昇踏板の下降時には下部車椅子用踏段の固定
蹴上げ板に重合し、下部上昇踏板の上昇時には下部車椅
子用踏段の固定蹴上げ板と上部可動蹴上げ板との間に配
置される中間可動蹴上げ板とが設けられる。

【００１４】上記のように構成された車椅子積載用踏段
付エスカレータ装置では、車椅子搬送運転時に、下部上
昇踏板と下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板の間に、それ
ぞれ平面板からなる上部可動蹴上げ板と中間可動蹴上げ
板が配置される。これにより、下部上昇踏板と下部車椅
子用踏段の固定蹴上げ板の間の空所が閉塞される。

【００１５】また、上記のように構成された車椅子積載
用踏段付エスカレータ装置では、車椅子搬送運転時に、
下部上昇踏板と下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板の間
に、それぞれ平面板からなり下部上昇踏板の縁部に上端
が枢着された上部可動蹴上げ板及び上部可動蹴上げ板に
摺動機構を介して係合されると共に下端部が案内機構に
より下部車椅子用踏段に係合された中間可動蹴上げ板が
配置される。これにより、下部上昇踏板と下部車椅子用
踏段の固定蹴上げ板の間の空所が閉塞される。

【００１６】

【発明の実施の形態】 実施例１．図１は、この発明の一実施例を示す車椅子積
載用踏段箇所の概念図で、前述の図５相当図であり、図
１の他は前述の図４及び図５の車椅子積載用踏段付エス
カレータ装置と同様に車椅子積載用踏段付エスカレータ
装置が構成されている。図において、２は相互に連結さ
れて無端状をなし主枠１に形成された循環路を循環移動
する多数の通常踏段である。

【００１７】３は通常踏段２の間に配置されて通常踏段
２と共に移動する上部車椅子用踏段で、踏板４及び変位
可能に装備された上部支持片５が設けられている。６は
上部車椅子用踏段３の主枠１の下端寄りに配置されて通
常踏段２と共に移動する中間車椅子用踏段で、要時に変
位した上部支持片５により上部車椅子用踏段３に支持さ
れて上部車椅子用踏段３の踏板４に対応した位置に上昇
する中間上昇踏板７が設けられている。

【００１８】１１は中間車椅子用踏段６の主枠１の下端
寄りに配置されて通常踏段２と共に移動する下部車椅子
用踏段で、要時に変位した第１中間支持片９により上部
車椅子用踏段３の踏板４に対応した位置に上昇する下部
上昇踏板１２及び下部車椅子用踏段１１の主枠１下端側
縁部に設けられた固定蹴上げ板１６が設けられている。

【００１９】２０は上部可動蹴上げ板で、下部上昇踏板
１２の主枠１の下端寄り縁部に上端が保持された平面板
によって構成されて、上下方向の中間部が支持板２１に
よって下部上昇踏板１２の前後方向の中間部に支持され
ている。なお、支持板２１は下部上昇踏板１２に対する
上部可動蹴上げ板２０の装着角度を変更できるように構
成されている。

【００２０】２２は上部可動蹴上げ板２０の下側に配置
されて上部可動蹴上げ板２０と同様に平面板によって構
成された中間可動蹴上げ板、２３は上部可動蹴上げ板２
０と中間可動蹴上げ板２２の間に設けられた摺動機構
で、上部可動蹴上げ板２０から下垂して設けられた摺動
棒２４及び中間可動蹴上げ板２２に固定されて摺動棒２
４に摺動可能に嵌合された摺動片２５によって構成され
ている。

【００２１】なお、中間可動蹴上げ板２２は下部上昇踏
板１２の下降により、上部可動蹴上げ板２０に対して上
昇して、上部可動蹴上げ板２０と共に固定蹴上げ板１６
に重合して配置される。また、中間可動蹴上げ板２２は
下部上昇踏板１２の上昇時に、自重により上部可動蹴上
げ板２０に対して下降して摺動機構２３に設けられた阻
止片（図示しない）により所定の下降位置に保持され
て、固定蹴上げ板１６と上部可動蹴上げ板２０の間に配
置される。

【００２２】上記のように構成された車椅子積載用踏段
付エスカレータ装置において、通常運転時は上部支持片
５及び第１中間支持片９が引退位置に配置される。ま
た、中間上昇踏板７及び下部上昇踏板１２が下降位置に
配置されると共に、中間可動蹴上げ板２２及び上部可動
蹴上げ板２０は下降位置に配置されて固定蹴上げ板１６
に重合状態に配置される。

【００２３】そして、車椅子搬送運転時には上部車椅子
用踏段３、中間車椅子用踏段６及び下部車椅子用踏段１
１が主枠１端部の水平移動箇所に移動したときに、上部
支持片５が変位して中間上昇踏板７に係合される。ま
た、第１中間支持片９が変位して下部上昇踏板１２に係
合される。そして、上部車椅子用踏段３、中間車椅子用
踏段６及び下部車椅子用踏段１１の上に車椅子１９が搭
載される。

【００２４】この状態で、上部車椅子用踏段３、中間車
椅子用踏段６及び下部車椅子用踏段１１が主枠１の傾斜
部に移動することにより、上部支持片５を介して中間上
昇踏板７が上部車椅子用踏段３の踏板４に対応した位置
に配置される。また、第１中間支持片９を介して下部上
昇踏板１２が上部車椅子用踏段３の踏板４に対応した位
置に配置される。

【００２５】これによって、下部上昇踏板１２と固定蹴
上げ板１６の間に上部可動蹴上げ板２０及び中間可動蹴
上げ板２２が配置されて下部上昇踏板１２と固定蹴上げ
板１６の間の空所が閉塞される。このようにして、前述
の図５に示す状態と同様に車椅子１９が積載されて搬送
される。

【００２６】図１の実施例において、上部可動蹴上げ板
２０及び中間可動蹴上げ板２２が平面板によって構成さ
れる。そして、上部可動蹴上げ板２０に対して中間可動
蹴上げ板２２が摺動機構２３によって係合されて、下部
上昇踏板１２の上下動作によって所定位置に配置され
る。このため、簡素な機構による動作によって中間可動
蹴上げ板２２を所要位置に変位させることができる。

【００２７】したがって、上部可動蹴上げ板２０及び中
間可動蹴上げ板２２を容易に製作することができ、また
中間可動蹴上げ板２２の作動機構を容易に製作、組立調
整することができる。これによって、上部可動蹴上げ板
２０及び中間可動蹴上げ板２２とこれらの関連部材を軽
量化することができ、また製作費を低減することができ
る。

【００２８】実施例２．図２及び図３は、この発明の他
の実施例を示す図で、図２は車椅子積載用踏段箇所の概
念図で前述の図５相当図、図３は図２の下部車椅子用踏
段において下部上昇踏板が下降した状態を示す拡大側面
図であって、図２及び図３の他は前述の図４及び図５の
車椅子積載用踏段付エスカレータ装置と同様に車椅子積
載用踏段付エスカレータ装置が構成されている。図にお
いて、図１と同符号は相当部分を示し、２６は下部上昇
踏板１２の主枠１の下端寄り縁部に設けられた蝶番であ
る。

【００２９】２０は上部可動蹴上げ板で、平面板によっ
て構成され上端が蝶番２６に固定されて、下部上昇踏板
１２に枢着されている。２７は案内機構で、下部車椅子
用踏段１１基部の主枠１下端寄りに設けられた案内板２
８、案内板２８設けられた案内溝２９及び中間可動蹴上
げ板２２の下縁部から突設されて案内溝２９に移動可能
に嵌合された案内ピン３０によって構成されている。

【００３０】上記のように構成された車椅子積載用踏段
付エスカレータ装置においても、上部可動蹴上げ板２０
及び中間可動蹴上げ板２２が平面板によって構成され、
上部可動蹴上げ板２０に摺動機構２３によって中間可動
蹴上げ板２２が係合される。したがって、詳細な説明を
省略するが図２及び図３の実施例においても図１の実施
例と同様な作用が得られることは明白である。

【００３１】また、図２及び図３の実施例において上部
可動蹴上げ板２０が蝶番２６により下部上昇踏板１２に
枢着され、また中間可動蹴上げ板２２が案内機構２７に
より下部車椅子用踏段１１に保持される。このため、上
部可動蹴上げ板２０及び中間可動蹴上げ板２２が円滑に
上下変位し、また中間可動蹴上げ板２２が固定蹴上げ板
１６と上部可動蹴上げ板２０の間に配置された状態で外
力が作用したときの、上部可動蹴上げ板２０及び中間可
動蹴上げ板２２の安定性を向上することができる。

【００３２】

【発明の効果】この発明は以上説明したように、傾斜し
た主枠に形成された循環路を移動する多数の通常踏段
と、これらの通常踏段の間に配置されて通常踏段と共に
移動する上部車椅子用踏段と、この上部車椅子用踏段の
主枠の下端寄りに配置されて通常踏段と共に移動し、要
時に上部車椅子用踏段に支持されて上部車椅子用踏段の
踏板に対応した位置に上昇する中間上昇踏板を有する中
間車椅子用踏段と、この中間車椅子用踏段の主枠の下端
寄りに配置されて通常踏段と共に移動し、要時に中間上
昇踏板に支持されて上部車椅子用踏段の踏板に対応した
位置に上昇する下部上昇踏板を有する下部車椅子用踏段
と、下部上昇踏板の主枠の下端寄り縁部に上端が固定さ
れた平面板からなり、下垂して配置されて下部上昇踏板
の下降時には下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板に重合す
る上部可動蹴上げ板と、この上部可動蹴上げ板と同様な
平面板からなり、上部可動蹴上げ板に摺動機構を介して
係合されて下部上昇踏板の下降時には下部車椅子用踏段
の固定蹴上げ板に重合し、下部上昇踏板の上昇時には下
部車椅子用踏段の固定蹴上げ板と上部可動蹴上げ板との
間に配置される中間可動蹴上げ板とを設けたものであ
る。

【００３３】そして、車椅子搬送運転時に、下部上昇踏
板と下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板の間に、それぞれ
平面板からなる上部可動蹴上げ板及び中間可動蹴上げ板
が配置されて下部上昇踏板と下部車椅子用踏段の固定蹴
上げ板の間の空所が閉塞される。また、上部可動蹴上げ
板に中間可動蹴上げ板が摺動機構によって係合されて上
下動作して所定位置に配置される。このため、簡素な機
構による動作によって中間可動蹴上げ板を所要位置に変
位させることができる。

【００３４】これによって、上部可動蹴上げ板及び中間
可動蹴上げ板を容易に製作することができ、また中間可
動蹴上げ板の作動機構を容易に製作、組立調整すること
ができる。したがって、上部可動蹴上げ板及び中間可動
蹴上げ板とこれらの関連部材を軽量化することができ、
また製作費を低減する効果がある。

【００３５】また、この発明は以上説明したように、傾
斜した主枠に形成された循環路を移動する多数の通常踏
段と、これらの通常踏段の間に配置されて通常踏段と共
に移動する上部車椅子用踏段と、この上部車椅子用踏段
の主枠の下端寄りに配置されて通常踏段と共に移動し、
要時に上部車椅子用踏段に支持されて上部車椅子用踏段
の踏板に対応した位置に上昇する中間上昇踏板を有する
中間車椅子用踏段と、この中間車椅子用踏段の主枠の下
端寄りに配置されて通常踏段と共に移動し、要時に中間
上昇踏板に支持されて上部車椅子用踏段の踏板に対応し
た位置に上昇する下部上昇踏板を有する下部車椅子用踏
段と、下部上昇踏板の主枠の下端寄り縁部に上端が枢着
された平面板からなり、下垂して配置されて下部上昇踏
板の下降時には下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板に重合
する上部可動蹴上げ板と、この上部可動蹴上げ板と同様
な平面板からなり、上部可動蹴上げ板に摺動機構を介し
て係合されると共に下端部が案内機構により下部車椅子
用踏段に係合されて、下部上昇踏板の下降時には下部車
椅子用踏段の固定蹴上げ板に重合し、下部上昇踏板の上
昇時には下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板と上部可動蹴
上げ板との間に配置される中間可動蹴上げ板とを設けた
ものである。

【００３６】そして、車椅子搬送運転時に、下部上昇踏
板と下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板の間に、それぞれ
平面板からなり下部上昇踏板の縁部に上端が枢着された
上部可動蹴上げ板及び上部可動蹴上げ板に摺動機構を介
して係合されると共に下端部が案内機構により下部車椅
子用踏段に係合された中間可動蹴上げ板が配置されて、
上下動作して下部上昇踏板と下部車椅子用踏段の固定蹴
上げ板の間の空所が閉塞される。このため、簡素な機構
による動作によって中間可動蹴上げ板を所要位置に変位
させることができる。

【００３７】これによって、上部可動蹴上げ板及び中間
可動蹴上げ板を容易に製作することができ、また中間可
動蹴上げ板の作動機構を容易に製作、組立調整すること
ができる。したがって、上部可動蹴上げ板及び中間可動
蹴上げ板とこれらの関連部材を軽量化することができ、
また製作費を低減する効果がある。

【００３８】また、上部可動蹴上げ板の上端が下部上昇
踏板の縁部に枢着され、また中間可動蹴上げ板が上部可
動蹴上げ板に摺動機構を介して係合されると共に下端部
が案内機構により下部車椅子用踏段に係合される。この
ため、上部可動蹴上げ板及び中間可動蹴上げ板を円滑に
上下変位させることができる。また、中間可動蹴上げ板
が下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板と上部可動蹴上げ板
の間に配置された状態で外力が作用したときの、上部可
動蹴上げ板及び中間可動蹴上げ板の安定性を向上する効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施例１を示す車椅子積載用踏段
箇所の概念図で、後述する図５相当図。

【図２】 この発明の実施例２を示す車椅子積載用踏段
箇所の概念図で、後述する図５相当図。

【図３】 図２の下部車椅子用踏段において下部上昇踏
板が下降した状態を示す拡大側面図。

【図４】 従来の車椅子積載用踏段付エスカレータ装置
を概念的に示す側面図。

【図５】 図４における車椅子積載用踏段箇所を一部破
断して示す図４の要部拡大図。

【符号の説明】

１ 主枠、２ 通常踏段、３ 上部車椅子用踏段、４
踏板、６ 中間車椅子用踏段、７ 中間上昇踏板、１１
下部車椅子用踏段、１２ 下部上昇踏板、１６ 固定
蹴上げ板、２０ 上部可動蹴上げ板、２２ 中間可動蹴
上げ板、２３摺動機構、２７ 案内機構

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 傾斜した主枠に形成された循環路を移動
   する多数の通常踏段と、これらの通常踏段の間に配置さ
   れて上記通常踏段と共に移動する上部車椅子用踏段と、
   この上部車椅子用踏段の上記主枠の下端寄りに配置され
   て上記通常踏段と共に移動し、要時に上記上部車椅子用
   踏段に支持されて上記上部車椅子用踏段の踏板に対応し
   た位置に上昇する中間上昇踏板を有する中間車椅子用踏
   段と、この中間車椅子用踏段の上記主枠の下端寄りに配
   置されて上記通常踏段と共に移動し、要時に上記中間上
   昇踏板に支持されて上記上部車椅子用踏段の踏板に対応
   した位置に上昇する下部上昇踏板を有する下部車椅子用
   踏段と、上記下部上昇踏板の上記主枠の下端寄り縁部に
   上端が固定された平面板からなり、下垂して配置されて
   上記下部上昇踏板の下降時には上記下部車椅子用踏段の
   固定蹴上げ板に重合する上部可動蹴上げ板と、この上部
   可動蹴上げ板と同様な平面板からなり、上記上部可動蹴
   上げ板に摺動機構を介して係合されて上記下部上昇踏板
   の下降時には上記下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板に重
   合し、上記下部上昇踏板の上昇時には上記下部車椅子用
   踏段の固定蹴上げ板と上記上部可動蹴上げ板との間に配
   置される中間可動蹴上げ板とを備えた車椅子積載用踏段
   付エスカレータ装置。
2. 【請求項２】 傾斜した主枠に形成された循環路を移動
   する多数の通常踏段と、これらの通常踏段の間に配置さ
   れて上記通常踏段と共に移動する上部車椅子用踏段と、
   この上部車椅子用踏段の上記主枠の下端寄りに配置され
   て上記通常踏段と共に移動し、要時に上記上部車椅子用
   踏段に支持されて上記上部車椅子用踏段の踏板に対応し
   た位置に上昇する中間上昇踏板を有する中間車椅子用踏
   段と、この中間車椅子用踏段の上記主枠の下端寄りに配
   置されて上記通常踏段と共に移動し、要時に上記中間上
   昇踏板に支持されて上記上部車椅子用踏段の踏板に対応
   した位置に上昇する下部上昇踏板を有する下部車椅子用
   踏段と、上記下部上昇踏板の上記主枠の下端寄り縁部に
   上端が枢着された平面板からなり、下垂して配置されて
   上記下部上昇踏板の下降時には上記下部車椅子用踏段の
   固定蹴上げ板に重合する上部可動蹴上げ板と、この上部
   可動蹴上げ板と同様な平面板からなり、上記上部可動蹴
   上げ板に摺動機構を介して係合されると共に下端部が案
   内機構により上記下部車椅子用踏段に係合されて、上記
   下部上昇踏板の下降時には上記下部車椅子用踏段の固定
   蹴上げ板に重合し、上記下部上昇踏板の上昇時には上記
   下部車椅子用踏段の固定蹴上げ板と上記上部可動蹴上げ
   板との間に配置される中間可動蹴上げ板とを備えた車椅
   子積載用踏段付エスカレータ装置。