JPH0936701A - 弾性表面波素子及びこれを用いた通信装置と通信システム - Google Patents

弾性表面波素子及びこれを用いた通信装置と通信システム

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JPH0936701A
JPH0936701A JP18719195A JP18719195A JPH0936701A JP H0936701 A JPH0936701 A JP H0936701A JP 18719195 A JP18719195 A JP 18719195A JP 18719195 A JP18719195 A JP 18719195A JP H0936701 A JPH0936701 A JP H0936701A
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surface acoustic
acoustic wave
electrode
output electrode
output
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JP18719195A
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Kouichi Egara
光一 江柄
Akihiro Koyama
晃広 小山
Tadashi Eguchi
正 江口
Takahiro Hachisu
高弘 蜂巣
Akane Yokota
あかね 横田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性表面波素子のセルフコンボリューション
を抑制し、1次モードの弾性表面波などの不要波の発生
を防止することを課題とする。 【解決手段】 圧電基板の第1の主面上に第1及び第2
の弾性表面波を励振する2つの櫛形入力電極と、非線形
効果を利用して該2つの弾性表面波信号のコンボリュー
ション信号を取り出す電極とを少なくとも有しており、
上記2つの櫛形入力電極は、該出力電極に弾性表面波を
集束させるために概略円弧形状を有している弾性表面波
コンボルバ素子において、上記円弧型入力電極のうちの
少なくとも一方は、概略円弧の曲率中心角を2等分する
直線と、該出力電極の伝搬軸、すなわち、該出力電極の
長手方向軸とが、該出力電極の端面において、斜めに交
わっていることを特徴とする。さらに、上記出力電極の
幅は、ほぼ0次モードの弾性表面波のみが該出力電極上
を伝搬するように構成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物理的非線形効果
を利用して、2つの弾性表面波信号のコンボリューショ
ン信号を取り出す弾性表面波コンボルバ素子、弾性表面
波コンボルバ装置、およびそれを用いたスペクトラム拡
散通信方式用の送信装置及び/又は受信装置を含む通信
装置及び通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】2つの弾性表面波信号のコンボリューシ
ョン信号を取り出す弾性表面波コンボルバはスペクトラ
ム拡散通信を行うにあたってのキーデバイスとして、近
年その重要性が増大しつつあり、盛んに研究されてい
る。
【0003】この弾性表面波(SAW)は、圧電性基板
等の伝搬媒質の表面或いは境界面に沿って伝搬する弾性
波であり、そのエネルギーは表面から約1波長以内にほ
とんどが含まれ、比較的小さな入力パワーでも容易に高
密度の弾性エネルギーを得ることができ、バルク波に比
べて非線形効果が大きくなり、通信用素子としての応用
が期待されている。
【0004】この弾性表面波の非線形効果として、高調
波発生、パラメトリックミキシング効果、パラメトリッ
ク発振、直流効果、コンボリューション(Convolutio
n)効果等が知られており、特に弾性表面波を用いて2
つの入力信号のコンボリューション出力を取り出す弾性
表面波コンボルバを用いた弾性表面波装置は、高周波信
号で且つ広帯域周波数を用いるスペクトル拡散通信方式
(SS:Spread Spectrum Communication)などの信号
処理デバイスへの応用に、近年その重要性が認められつ
つある。
【0005】図4は入力櫛形電極に概略円弧形状の電極
指を用いた、従来の弾性表面波コンボルバ素子を示す概
略図である。図において、111はYカット(Z伝搬)
ニオブ酸リチウムなどの圧電基板、112,113は圧
電基板111の表面上に形成した概略円弧状櫛型入力電
極、114は圧電基板111の表面上に形成した弾性表
面波の導波路を兼ねた出力電極、115は出力電極11
4のコンボリューション信号を取り出す出力端子であ
る。
【0006】これらの電極はフィルタ、共振器などほか
の弾性表面波デバイスと共通の製造方法によって形成さ
れ、通常アルミニウムなどの導電性材料からなり、フォ
トリソグラフィー技術を用いて圧電基板111の表面上
直接に形成される。
【0007】このような構成の弾性表面波コンボルバ素
子において、櫛型入力電極112に搬送角周波数ωの電
気信号を入力すると、圧電性基板の圧電効果により弾性
表面波が励振される。同様にして、櫛型入力電極113
に搬送角周波数ωの電気信号を入力すると弾性表面波が
励振される。これら2つの弾性表面波は、導波路として
も作用する出力電極114内に閉じ込められながら圧電
基板111上をお互い逆方向に伝搬する。
【0008】このように、出力電極114上でぶつかっ
た弾性表面波は、圧電基板111の物理的非線形効果に
よって、2つの入力信号のコンボリューション信号(搬
送角周波数2ω)として、出力電極114より取り出さ
れる。
【0009】このようなコンボリューションのメカニズ
ムに関しては、たとえば『柴山,“弾性表面波の応
用”,テレビジョン,30,457(1976)』、に
詳述されている。
【0010】また、本例に示す弾性表面波コンボルバで
は、櫛形入力電極指を概略円弧形状にして、円弧状櫛形
入力電極112,113から励振された弾性表面波が出
力電極114の両端の端部に集束するように配置するこ
とで、入力電極112,113からの弾性表面波のビー
ム幅を圧縮させて、出力電極114に入射させ、弾性表
面波のエネルギー密度を高めて弾性表面波を効率よく出
力電極114の導波モードに結合させることで、コンボ
ルバの性能指数の一つであり、出力パワーと2つの入力
パワーとの比で表される「コンボリューション効率」を
向上させている。
【0011】円弧状櫛形電極を用いたコンボルバに関し
ては、『J.B.Green, G.S.Kino, SAWConvolvers Using F
ocused Interdigital Transducer,IEEE Trans. on Soni
csand Ultrasonics, Vol. 30, No. 1, 43-50 (198
3))』などに詳しく述べられている。
【0012】さらに詳しく述べると、円弧状櫛形電極か
ら励振された弾性表面波は、弾性表面波の伝搬速度(音
速)がどの方向においても等しい、いわゆる等方性基板
においては、円弧のほぼ曲率中心に集束するが、通常の
弾性表面波用圧電基板は弾性表面波の音速が基板方位で
異なる、いわゆる速度異方性を有しているため、円弧型
電極からの弾性表面波の集束位置は、円弧の曲率中心と
は、ずれる。
【0013】たとえば、YカットZ伝搬のニオブ酸リチ
ウム基板では、結晶のX軸方向に比べZ軸方向の音速の
ほうが速いため、円弧型櫛形電極から励振された弾性表
面波の集束位置は円弧型の曲率中心より離れた位置にあ
る。
【0014】また、本発明の発明者らは『特開平5−2
86505』において、円弧状電極と出力電極の距離
を、入力電極から励振される弾性表面波の波長λの10
〜110倍の範囲に配置することで大きな結合効率が得
られることを発明している。
【0015】また、コンボルバにおいては、櫛形入力電
極112から励振された弾性表面波の一部は、出力電極
114を挟んで対向するもう一方の櫛形入力電極113
に達し、一部が櫛形入力電極113で反射されて、再び
出力電極114に戻ってきて、櫛形入力電極112より
励振された弾性表面波と自分自身とのコンボリューショ
ン、いわゆる、セルフコンボリューションを起こし、シ
ステムの構成によっては、コンボリューション特性に悪
影響を与える場合がある。
【0016】このような、セルフコンボリューションに
関しては、たとえば、『「弾性波素子技術ハンドブッ
ク」日本学術振興会 弾性波素子技術第150委員会
編、』に詳しく述べられている。
【0017】とくに、円弧形状の入力櫛形電極を用いた
コンボルバにおいては、出力電極への結合効率が大きい
ため、セルフコンボリューションも大きく、上記従来例
に示す様なコンボルバにおいて、コンボリューションレ
ベルとセルフコンボリューションレベルの差は、約9d
Bである。
【0018】このセルフコンボリューションを抑制する
手段として、(1)特性の同じコンボルバを2つ並列に
接続して、セルフコンボリューション信号のみの位相を
打ち消すダブルトラックコンボルバや、(2)櫛形入力
電極のインピーダンス整合を最適値より故意にずらすこ
とで対向する逆側の入力電極での反射量を減らし、セル
フコンボリューションを抑制する、いわゆるインピーダ
ンス・ミスマッチ方式がある。
【0019】ダブルトラックコンボルバに関しては、
『I.Yao, High Performance ElasticConvolver with Pa
rabolic Horns, 1980 Ultrasonics Symposium Proceedi
ngs,IEEE, 37-42(1980)』などに述べられている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記セ
ルフコンボリューションを抑制する手段の(1)のダブ
ルトラック方法は、(イ)コンボルバを2つ用いるため
素子サイズが大きくなる、(ロ)2つのコンボルバから
の出力の合成が難しいという欠点がある。
【0021】また、上記(2)のインピーダンス・ミス
マッチ方法は、櫛形入力電極において、電気的なインピ
ーダンスのミスマッチを起こさせているため、輻射ノイ
ズを発生して、コンボリューション特性を劣化させる問
題が発生する。
【0022】さらに、円弧型櫛形電極を用いたコンボル
バにおいて、円弧型櫛形電極から励振される弾性表面波
の集束位置と、出力電極の端面位置を故意にずらすこと
で、入力電極から出力電極への結合効率を低下させて、
すなわち、弾性エネルギーとミスマッチさせることで、
セルフコンボリューションレベルを下げる方法もある
が、この方法だと円弧型櫛形電極から励振される弾性表
面波の一部が出力電極の両サイドに漏洩して伝搬して対
向する入力電極に入るなどして、コンボリューション信
号に影響を及ぼす欠点がある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、櫛形入
力電極を概略円弧型にして、円弧型櫛形電極から励振さ
れた弾性表面波が出力電極端部に集束するように配置す
ることで、出力電極に入力電極からの弾性表面波を効率
よく結合させる構造のコンボルバにおいて、セルフコン
ボリューションを抑制することである。
【0024】さらにいえば、本発明の目的は、1次モー
ドの弾性表面波などの不要波を発生させることなく、弾
性エネルギーとしてミスマッチさせることで、コンボリ
ューションレベルとセルフコンボリューションレベルの
差を大きくして、セルフコンボリューションの影響をな
くすことである。
【0025】上記目的を達成するために、本発明のコン
ボルバ素子は、概略円弧型櫛形電極を出力電極に対して
傾けて配置し、櫛形電極から励振される弾性表面波が出
力電極端部に対して斜めから入射するように配置するこ
とを特徴とする。
【0026】さらに、上記目的を達成するために、本発
明のコンボルバ素子は、YカットZ伝搬ニオブ酸リチウ
ム基板を用いて、出力電極の幅を櫛形電極から励振され
る弾性表面波の波長の4倍以下に、より好ましくは2倍
以下にすることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態として、圧電
基板の第1の主面上に第1及び第2の弾性表面波を励振
する2つの櫛形入力電極と、圧電基板の非線形効果を利
用して該2つの弾性表面波信号のコンボリューション信
号を取り出す出力電極とを少なくとも有しており、2つ
の櫛形入力電極は該出力電極に弾性表面波を集束させる
ために概略円弧形状を有している弾性表面波コンボルバ
素子において、上記円弧型入力電極のうちの少なくとも
一方は、概略円弧の曲率中心角を2等分する直線と、該
出力電極の伝搬軸、すなわち、該出力電極の長手方向軸
とが、該出力電極の端面において、斜めに交わっている
ことを特徴とする。
【0028】また上記弾性表面波コンボルバ素子におい
て、上記出力電極の幅は、ほぼ0次モードの弾性表面波
のみが該出力電極上を伝搬するように構成されているこ
とを特徴とする。さらに、上記弾性表面波コンボルバ素
子において、上記圧電性基板は、Yカットニオブ酸リチ
ウムであり、上記入力電極は概略円弧の曲率中心角を2
等分する直線が、該出力電極の伝搬軸、すなわち、該出
力電極の長手方向軸とが、該出力電極の端面において交
わる角度は0°より大きく概略14°以下であることを
特徴とする。また、上記弾性表面波コンボルバ素子にお
いて、上記圧電性基板は、Yカットニオブ酸リチウムで
あり、上記出力電極は、Z軸に沿って形成されており、
該出力電極の幅は、該入力電極から励振される弾性表面
波の波長の概略4倍以下であることを特徴とする。
【0029】加えて、スペクトラム拡散通信方式の通信
装置及び通信システムにおいて、上記弾性表面波コンボ
ルバ素子を用いたことを特徴とする。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しつつ詳細に説明する。
【0031】[第1実施例]図1は本発明における弾性
表面波装置の第1の実施例を示す概略図で、図中、10
は弾性表面波コンボルバ素子、11はYカットZ伝搬ニ
オブ酸リチウムの圧電基板、12,13は圧電基板11
の表面上に形成された概略円弧形状の櫛型入力電極、1
4は圧電基板11の表面上に形成された、その長手方向
が基板のZ軸に平行に配置された弾性表面波導波路を兼
ねる出力電極、15は出力電極14上に設けられた出力
電極14と該出力電極から出力信号を電気的に取り出す
電極接合部(ボンディングパッド)である。
【0032】これらの櫛型入力電極12,13,出力電
極14の電極は、アルミニウムなどの導電性材料からな
り、フォトリソグラフィー法によって圧電基板11に形
成されている。
【0033】図2は本発明における弾性表面波装置の第
1の実施例の円弧状櫛形電極部12と出力電極部14に
一部を示す拡大図である。図において、12a,12b
は櫛形入力電極に電気信号を入力するためのボンディン
グパッド、Oは円弧状櫛形電極の曲率中心、21a−2
1bは出力電極14の中央線、22a−22bは円弧状
櫛形電極の円弧の中心角を2等分する中央線である。
【0034】この構成の弾性表面波コンボルバにおい
て、櫛形入力電極12,13の電極指は該入力電極1
2,13から励振される弾性表面波が出力電極14の入
口端部14a,14bに集束させるために出力電極14
から見て凹状の概略円弧形状をしている。
【0035】また、出力電極14は長手方向が、Yカッ
トニオブ酸リチウム基板のZ軸にほぼ平行になるように
設けられており、出力電極14の幅は櫛形電極12,1
3から励振される弾性表面波の波長の4倍以下となって
いる。
【0036】また、櫛形電極12,13と出力電極14
との位置関係は、YカットZ伝搬のニオブ酸リチウム基
板11は、X軸方向に比べZ軸方向の音速のほうが速い
ため、櫛形電極12,13からの弾性表面波の集束位置
となる出力電極14の端部は、円弧型櫛形電極の曲率中
心より離れた位置にあり、本実施例では、弾性表面波の
波長の10〜110倍の範囲である。
【0037】そして、円弧状櫛形電極12,13を形成
する電極指の円弧の中心角を2等分する線22a−22
bは、出力電極14の長手方向(21a−21b)、す
なわち基板のZ軸方向と角度を持つように配置されてい
る。ここで、この角度はYカットZ伝搬ニオブ酸リチウ
ム基板においては、円弧型電極から出力電極14に入射
されうる角度範囲である14°以下に配置されている。
【0038】この様な構成のコンボルバにおいて、櫛形
電極14の円弧状の角電極指から励振された弾性表面波
はビーム幅圧縮されてニオブ酸リチウム基板の音速の異
方性を考慮して、櫛形電極12からの弾性表面波の集束
位置に配置された、出力電極14の端部14aに入射さ
れる。
【0039】ここで、円弧型櫛形電極12は出力電極1
4の端部に対して、斜めに配置されており、すなわち、
円弧状櫛形電極を形成する電極指の円弧の中心角を2等
分する線22a−22bは、出力電極の長手方向(21
a−21b)、すなわち基板のZ軸方向と角度を持つよ
うに配置されているため、出力電極14の端面に垂直に
入射された場合に比べ、出力電極への結合効率が下がる
分、弾性エネルギーとしてミスマッチされ、セルフコン
ボリューションレベルを下げることができる。
【0040】たとえば、結合効率を半分にした場合、コ
ンボリューションとセルフコンボリューションのレベル
差を15dB以上にできる。
【0041】ここで、通常、YカットZ伝搬のニオブ酸
リチウム基板においては、入力電極からの弾性表面波の
入射角がZ軸とずれていると、0次モード(基本モー
ド)より音速の早い1次モードが発生し、コンボリュー
ション特性にリップルを生じさせるなどの問題が起こる
が、ここで本実施例では、出力電極14の幅は、該入力
電極12,13から励振される弾性表面波の波長のほぼ
4波長分以下の幅を有しており、0次モードのみの弾性
表面波のみが出力電極上を伝搬するように構成されてい
る。
【0042】また、円弧状櫛形電極12,13の角度ず
れ量、すなわち櫛形電極を形成する電極指の円弧の中心
角を2等分する線22a−22bと、出力電極14の長
手方向(21a−21b)とのなす角度は、所望のセル
フコンボリューション抑制量に応じて任意に変えること
ができる。
【0043】この様な構成にすることで、インピーダン
スのミスマッチを起こさせた時に生ずる輻射ノイズの問
題や、円弧型櫛形電極を用いたコンボルバにおいて、円
弧型櫛形電極から励振される弾性表面波の収束位置と、
出力電極の端面位置を故意にずらすことで、弾性エネル
ギーとしてミスマッチさせる方法における出力電極の両
サイドに漏洩して伝搬して対向する入力電極に入るスプ
リアスの問題を回避できる。
【0044】なお、本実施例においては入力電極12,
13が共に、出力電極から見て左に回転させた例を示し
たが、本実施例に示したYカット(Z伝搬)のニオブ酸
リチウム基板は、弾性表面波の伝搬方向が結晶軸に平行
であり、出力電極入口部での弾性表面波の強度分布が左
右対称となるため、右側に回転しても角度が同じであれ
ば同様の効果が得られる。
【0045】また、円弧状櫛形電極12,13の両者に
ついて、角度ずれ量を持たせる例について説明したが、
少なくとも一方の円弧状櫛形電極だけでも、所定の角度
ずれ量があれば、本発明の効果を奏し得る。
【0046】[第2実施例]以下、本発明の第二実施例
について詳細に説明する。図3は本発明における弾性表
面波装置の第2の実施例を示す概略図で、本図において
上記第1実施例と同じ部材には同じ符号を付し、重複す
る説明を省略する。
【0047】本実施例においては、円弧状櫛形入力電極
12,13を形成する電極指の円弧の中心角を2等分す
る線22a−22bと、出力電極14の長手方向(21
a−21b)との角度、すなわち基板のZ軸方向とのな
す角度は、円弧状櫛形電極12側の角度θ1と、円弧状
櫛形電極13側の角度θ2とで異なっている。
【0048】この様な構成は、入力電極12と入力電極
13とで入力パワーが異なっているなど、セルフコンボ
リューションレベルが、入力電極12側と入力電極13
側とで違う様なシステム構成時に有効であり、たとえ
ば、入力パワーが大きい側の円弧状入力電極の傾きを大
きくすることで、セルフコンボリューションレベルを大
きく軽減し、また、入力パワーが小さい側の円弧状入力
電極の傾きは小さくすることで結合効率の低下を抑える
ことができる。
【0049】なお、上記第1及び第2実施例において
は、コルボルバ用基板11にYカット(Z伝搬)のニオ
ブ酸リチウムを用いたが、9°カット(Z伝搬)、12
8°Yカット(X伝搬)等ほかのニオブ酸リチウムのカ
ット、伝搬方向でもよい。
【0050】また、ニオブ酸リチウム以外でも、タンタ
ル酸リチウム、ホウ酸リチウムなどの圧電単結晶基板で
もよい。
【0051】さらに、ニオブ酸リチウムなどの圧電単結
晶基板上の一部または全部に、酸化亜鉛、酸化シリコン
などの薄膜を形成したものでもよい。
【0052】さらに、圧電基板11はニオブ酸リチウム
などの圧電単結晶に限定されるものではなく、たとえば
半導体基板やガラス基板上に圧電膜を付加・形成した構
造等でもよく、パラメトリック・ミキシング効果がある
材料及び構造であればよい。
【0053】さらに、第1及び第2実施例において、櫛
形入力電極12,13をダブル電極(スプリット電極)
とすることにより、一方向性として、該入力電極におけ
る弾性表面波の反射を抑圧でき、素子の特性を一層良好
なものにすることができる。
【0054】また、上記第1及び第2実施例において、
出力電極14の出力取り出しパッド15の数が一つであ
る例を示したが、複数でもよい。
【0055】また、上記第1及び第2実施例において、
出力電極14と出力電極14から出力信号を電気的に取
り出す電極接合部(ボンディングパッド)15の出力電
極14と接する部分の幅を、上記入力信号から励振され
る弾性表面波の波長の0.2〜5倍の範囲にすること
で、出力電極14から電極接合部(ボンディングパッ
ド)15への弾性表面波の漏れをなくすことができる。
【0056】[第3実施例]図5は、以上説明したよう
な弾性表面波素子を、特に弾性表面波コンボルバとして
用いた通信システムの一例を示すブロック図である。図
において、40は送信装置を示す。この送信装置40は
送信すべき信号を拡散符号を用いてスペクトラム拡散変
調し、アンテナ401より送信する。送信された信号
は、受信装置410で受信され、復調される。受信装置
410は、アンテナ411、高周波信号処理部412、
同期回路413、符号発生器414、拡散復調回路41
5、復調回路416より構成される。アンテナ411に
おいて受信された受信信号は、高周波信号処理部412
にて所定の帯域内にフィルタリング及び増幅され、送信
周波数帯信号のまま、もしくは適当な中間周波数帯信号
に変換され出力される。該信号は同期回路413に入力
される。
【0057】同期回路413は、本発明による上述の第
1、第2実施例にて示した弾性表面波素子4131と、
符号発生器414より入力される参照用拡散符号を変調
する変調回路4133と、弾性表面波素子4131から
出力された信号を処理し、送信信号に対する拡散符号信
号およびクロック同期信号を符号発生器414に出力す
る信号処理回路4132からなる。弾性表面波素子41
31には高周波信号処理部412からの出力信号と変調
回路4133からの出力信号が弾性表面波素子4131
に入力され、2つの入力信号のコンボリューション演算
が行われる。ここで符号発生器414より変調回路41
33に入力される参照用拡散符号が送信側から送信され
る拡散符号を時間反転させた符号とすると、弾性表面波
コンボルバ素子を用いた弾性表面波素子4131では、
受信信号に含まれる同期専用拡散符号成分と変調回路4
133からの参照用拡散符号とが、弾性表面波素子41
31の出力電極の導波路上にて一致した時に相関ピーク
が出力され、いわゆるマッチドフィルタの機能を発揮す
る。
【0058】この際、弾性表面波素子4131は、上述
の通り、圧電性基板上で両円弧状櫛形入力電極をZ方向
にわずかに角度を持たせて配置しているので、セルフコ
ンボリューション信号成分を効果的に抑制でき、その分
コンボリューション信号の相関特性を向上できる。ま
た、両入力電極に入力される信号パワーに差異があった
としても、その差異に応じたZ方向に対する角度をもた
せることができるので、さらに相関特性を所望のものと
することができ、その点で設計上の自由度を増加するこ
とができる。
【0059】次に、信号処理回路4132では、弾性表
面波素子4131から入力される信号から、相関ピーク
を検出し、符号同期のずれ量を割り出し、符号同期信号
及びクロック信号が符号発生器414に出力される。
【0060】同期確立後、符号発生器414は送信側の
拡散符号に対し、クロック及び拡散符号位相が一致した
拡散符号を発生する。この拡散符号は拡散復調回路41
5に入力され、拡散変調される前の信号が復元される。
拡散変復調回路415から出力される信号は、いわゆる
振幅変調(ASK:Amplitude Shift Keying)、周波数
変調(FSK:Frequency Shift Keying)、位相変調
(PSK:Phase ShiftKeying)などの変調方式により
変調されている信号なので、対応する復調回路416に
より、例えば同期検波回路や包絡線検波回路を用いて、
データ復調がなされる。
【0061】本構成に用いた弾性表面波素子4131
は、マッチドフィルタデバイスとして有効で、圧電性基
板上にZ方向に傾斜した円弧状櫛形入力電極を設け、圧
電性基板上で伝搬する弾性表面波のセルフコンボリュー
ション信号を抑制し、且つ出力電極の幅を円弧状櫛形入
力電極から励振される弾性表面波の波長の4倍以下にす
ることで、コンボリューション特性にリップルをもたら
す1次モードの弾性表面波を発生させずに、0次モード
(基本モード)のみの弾性表面波を伝搬させることがで
きる。
【0062】また、この弾性表面波素子4131は参照
信号を任意に設定でき、いわゆるプログラム可能なマッ
チドフィルタとなるので、本受信装置に限らず、種々の
信号処理に利用できる。
【0063】[第4実施例]図6、図7は、上記第1実
施例で説明した弾性表面波素子を用いた通信システムの
送信装置及び受信装置の一例を示すブロック図である。
【0064】送信装置のブロック図を示す図6におい
て、101は直列に入力されるデータをn個の並列デー
タに変換する直並列変換器、102−1〜nは並列化さ
れた各データと拡散符号発生器から出力されるn個の拡
散符号とを乗算する乗算器群、103はn個のそれぞれ
異なる拡散符号PN1〜PNnと同期専用の拡散符号PN
0を発生する拡散符号発生器、104は拡散符号発生器
103から出力される同期専用拡散符号PN0と乗算器
群102−1〜nのn個の出力を加算する加算器、10
5は加算器104の出力を送信周波数信号に変換するた
めの高周波段、106は送信アンテナである。
【0065】また、受信装置のブロック図を示す図7に
おいて、201は受信アンテナ、202は高周波信号処
理部、203は送信側の拡散符号とクロックに対する同
期を捕捉し同期追跡を維持する同期回路、204は同期
回路203より入力される符号同期信号及びクロック信
号により、送信側の拡散符号群と同一のn+1個の拡散
符号及び参照用拡散符号を発生する拡散符号発生器、2
05は拡散符号発生器204より出力されるキャリア再
生用拡散符号PN0と高周波信号処理部202の出力か
ら搬送波信号を再生するキャリア再生回路、206はキ
ャリア再生回路205の出力と高周波信号処理部202
の出力と拡散符号発生器204の出力であるn個の拡散
符号PN1〜PNnを用いてベースバンドの復調を行うベ
ースバンド復調回路、207はベースバンド復調回路2
06の出力であるn個の並列復調データを並直列変換す
る並直列変換器である。
【0066】上記構成において、送信側では、まず入力
されたデータが直並列変換器101によって符号分割多
重数に等しいn個の並列データに変換される。一方、拡
散符号発生器103はn+1個の符号周期が同一でそれ
ぞれ異なる拡散符号PN0〜PNnを発生している。こ
のうちPN0は同期及びキャリア再生専用であり、上記
並列データによって変調されず、直接加算器104に入
力される。残りのn個の拡散符号PN1〜PNnは乗算器
群102−1〜nにてn個の並列データにより乗算変調
され、それぞれ占有周波数帯域を拡散し、加算器104
に入力される。加算器104は入力されたn+1個の信
号を線形に加算し、高周波段105に加算されたベース
バント信号を出力する。該ベースバンド信号は続いて高
周波段105にて適当な中心周波数を持つ高周波信号に
変換され、送信アンテナ106より送信される。
【0067】次に、受信側では、受信アンテナ201で
受信された信号は高周波信号処理部202に適当にフィ
ルタリング及び増幅され、送信周波数帯信号のまま若し
くは適当な中間周波数帯信号に変換され出力される。該
信号は同期回路203に入力される。同期回路203は
本発明の第1と第2実施例に記載の弾性表面波素子20
31と、符号発生器204より入力される参照用拡散符
号を変調する変調回路2032と、弾性表面波素子20
31から出力された信号を処理し、送信信号に対する拡
散符号同期信号およびクロック同期信号を、拡散符号発
生器204に出力する信号処理回路2033からなる。
【0068】弾性表面波素子2031には、上記第1又
は第2実施例で示した弾性表面波コンボルバ素子を具備
する弾性表面波素子を用い、高周波信号処理部202か
らの信号と変調回路2032からの信号が入力され、2
つの入力信号のコンボリューション演算が行われる。
【0069】ここで、本弾性表面波素子2031は圧電
性基板上にZ方向に傾斜した円弧状櫛形入力電極を設
け、圧電性基板上で伝搬する弾性表面波のセルフコンボ
リューション信号を抑制し、且つ出力電極の幅を円弧状
櫛形入力電極から励振される弾性表面波の波長の2倍以
下にすることで、コンボリューション特性にリップルを
もたらす1次モードの弾性表面波を発生させずに、0次
モード(基本モード)のみの弾性表面波を伝搬させるこ
とができる。従って、セルフコンボリューションによる
コンボリューション信号の劣化を抑えることができる。
【0070】ここで符号発生器204より変調回路20
32に入力される参照用拡散符号の符号列が、送信側か
ら送信される同期専用拡散符号を時間反転させた符号列
とすると、弾性表面波素子2031では、受信信号に含
まれる同期専用拡散符号成分の符号列と参照用拡散符号
の符号列とが、弾性表面波素子2031の出力電極の導
波路上にて一致した時に相関ピークが出力される。
【0071】また、弾性表面波素子2031の各円弧状
櫛形入力電極への入力信号レベルに応じたZ方向への傾
斜角度を変化させて圧電基板上に入力電極を形成できる
ので、実際の設計段階で、各入力レベルを制限すること
なく、周辺回路の特性を有効に生かせる構成とすること
ができ、更にこの傾斜角度の関係からセルフコンボリュ
ーション信号をより抑制できるので、設計上の自由度と
コンボリューション特性を向上できる。
【0072】次に、信号処理回路2033では、弾性表
面波素子2031から出力される信号により、相関ピー
クを検出し、参照用拡散符号の符号開始から相関ピーク
出力までの時間から、符号同期のずれ量を割り出し、そ
のずれ量に応じた出力レベルから、符号同期信号及びク
ロック信号を発生し、拡散符号発生器204に出力され
る。この場合、弾性表面波素子2031と信号処理回路
2033、変調回路2032及び拡散符号発生器204
とで負帰還ループを形成し、高周波信号処理部202か
らの同期専用拡散符号成分の符号列と一致するまでに、
一定の引き込み時間を要するが、相関ピークレベルが高
い場合にはループの引き込み時間が短くなり、高速の同
期信号を捕捉することができる。
【0073】同期確立後、拡散符号発生器204は送信
側の拡散符号群に対し、クロック及び拡散符号位相が一
致した拡散符号群を発生する。これらの符号群のうち同
期専用の拡散符号PN0はキャリア再生回路205に入
力される。キャリア再生回路205では同期専用拡散符
号PN0により高周波信号処理部202の出力である送
信周波数帯若しくは中間周波数帯に変換された受信信号
を逆拡散し、送信周波数帯若しくは中間周波数帯の搬送
波を再生する。
【0074】キャリア再生回路205の構成は、たとえ
ば位相ロックループを利用した回路が用いられる。受信
信号と同期専用拡散符号PN0は乗算器にて乗算され
る。同期確立後は受信信号中の同期専用拡散符号と参照
用の同期専用拡散符号PN0のクロック及び符号位相は
一致しており、送信側の同期専用拡散符号はデータで変
調されていないため、乗算器で逆拡散され、その出力に
は搬送波の成分が現れる。該出力は続いて帯域通過フィ
ルタに入力され搬送波成分のみが取り出され出力され
る。該出力は次に位相検出器、ループ・フィルタ及び電
圧制御発振器にて構成されるよく知られた位相ロックル
ープに入力され、該電圧制御発振器より帯域通過フィル
タを介して出力される搬送波成分に位相のロックした信
号が再生搬送波として出力される。
【0075】再生された搬送波はベースバンド復調回路
206に入力される。ベースバンド復調回路206では
該再生搬送波と高周波信号処理部202の出力よりベー
スバンド信号が生成される。該ベースバンド信号はn個
に分配され拡散符号発生器204の出力である拡散符号
群PN1〜PNnにより各符号分割チャネル毎に逆拡散さ
れ、続いてデータ復調がなされる。復調されたn個の並
列復調データは並直列変換器207にて直列データに変
換され、送信装置に入力された信号を出力される。
【0076】本実施例は2値変調の場合であるが、直交
変調など、他の変調方式でも良い。また、上記実施例で
は、送信装置と受信装置とを別体として通信システムと
する例を説明したが、両装置を、又は一方を同一パッケ
ージに格納して通信装置とすることができる。また、通
信装置の場合、使用符号列の符号を異ならせて、相互通
信を行うことができる。その場合、同一パッケージ内に
送信装置と受信装置とを備え、その同期用拡散符号を異
ならせることで同様な搬送キャリアを用いて、通信装置
の構成がほぼ同一の構成で他の通信装置と通信が可能で
ある。また、その受信装置には、上述の弾性表面波素子
を用いて、同期確立を高速確実に達成できるので、信頼
性の高い通信システムを可能とする。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、櫛
形入力電極を概略円弧型にして、円弧状櫛形電極から励
振された弾性表面波が出力電極端部に集束するように配
置することで、出力電極に入力電極からの弾性表面波を
効率よく結合させる構造のコンボルバにおいて、概略円
弧状櫛形電極から励振される弾性表面波を出力電極に対
して斜めに入射させることで、弾性エネルギーとしてミ
スマッチさせ、セルフコンボリューションレベルを大幅
に軽減でき、この際、Y−Zニオブ酸リチウム基板を用
いて、出力電極の幅を櫛形電極から励振される弾性表面
波の波長の4倍以下にすることで、コンボリューション
特性にリップルをもたらす1次モードの弾性表面波を発
生させずに、0次モード(基本モード)のみの弾性表面
波を伝搬させることができる特性を有した弾性表面波コ
ンボルバ素子、弾性表面波コンボルバ装置、およびそれ
を用いたスペクトラム拡散通信方式の受信装置と通信シ
ステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における弾性表面波装置の第1の実施例
を示す概略図である。
【図2】本発明における弾性表面波装置の第1の実施例
の拡大図である。
【図3】本発明における弾性表面波装置の第2の実施例
を示す概略図である。
【図4】本発明の従来例を示す概略図である。
【図5】本発明の弾性表面波素子を用いた通信システム
の送信装置及び受信装置の一例を示すブロック図であ
る。
【図6】本発明の弾性表面波素子を用いた通信システム
の送信装置の一例を示すブロック図である。
【図7】本発明の弾性表面波素子を用いた通信システム
の受信装置の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 弾性表面波コンボルバ素子 11 圧電体基板 12,13 櫛型入力電極 14 出力電極 15 ボンディング用出力電極パッド 110 弾性表面波コンボルバ素子 111 Yカット(Z伝搬)ニオブ酸リチウムなどの圧
電基板 112,113 圧電基板1の表面上に形成した櫛型入
力電極 114 圧電基板1の表面上に形成した出力電極 101 直列に入力されるデータをn個の並列データに
変換する直並列変換器 102−1〜n 乗算器群 103 拡散符号発生器 104 加算器 105 高周波段 106 送信アンテナ 201 受信アンテナ 202 高周波信号処理部 203 同期回路 204 拡散符号発生器 205 キャリア再生回路 206 ベースバンド復調回路 207 並直列変換器 40 送信装置 401 送信用アンテナ 41 受信装置 411 受信用アンテナ 412 高周波信号処理部 413 同期回路 414 符号発生器 415 拡散復調回路 416 復調回路
フロントページの続き (72)発明者 蜂巣 高弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 横田 あかね 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板の第1の主面上に第1及び第2
    の弾性表面波を励振する2つの櫛形入力電極と、前記圧
    電基板の非線形効果を利用して前記2つの弾性表面波信
    号のコンボリューション信号を取り出す出力電極とを少
    なくとも有しており、前記2つの櫛形入力電極は前記出
    力電極に弾性表面波を集束させるために概略円弧形状を
    有している弾性表面波コンボルバ素子において、 前記円弧型入力電極のうちの少なくとも一方は、概略円
    弧の曲率中心角を2等分する直線と前記出力電極の長手
    方向軸線とが斜めに交わっていることを特徴とする弾性
    表面波素子。
  2. 【請求項2】 前記出力電極の幅は、ほぼ0次モードの
    弾性表面波のみが前記出力電極上を伝搬するように構成
    されていることを特徴とする前記第1項記載の弾性表面
    波素子。
  3. 【請求項3】 前記圧電性基板は、Yカットニオブ酸リ
    チウムであり、概略円弧の曲率中心角を2等分する直線
    が、前記出力電極の長手方向軸線とが斜めに交わる角度
    は0°より大きく概略14°以下であることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の弾性表面波素子。
  4. 【請求項4】 前記圧電性基板は、Yカットニオブ酸リ
    チウムであり、前記出力電極は、Z軸方向に沿って形成
    されており、前記出力電極の幅は前記入力電極から励振
    される弾性表面波の波長の概略4倍以下であることを特
    徴とする請求項1、2、又は3に記載の弾性表面波素
    子。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    弾性表面波素子を用いたスペクトラム拡散通信方式用の
    通信装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    弾性表面波素子を用いたスペクトラム拡散通信方式用の
    通信システム。
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