JPH0897675A - 弾性表面波素子及びその作製方法及びそれを用いた通信装置 - Google Patents

弾性表面波素子及びその作製方法及びそれを用いた通信装置

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JPH0897675A
JPH0897675A JP6232849A JP23284994A JPH0897675A JP H0897675 A JPH0897675 A JP H0897675A JP 6232849 A JP6232849 A JP 6232849A JP 23284994 A JP23284994 A JP 23284994A JP H0897675 A JPH0897675 A JP H0897675A
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surface acoustic
acoustic wave
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substrate
convolution
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JP6232849A
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Takahiro Hachisu
高弘 蜂巣
Kouichi Egara
光一 江柄
Akihiro Koyama
晃広 小山
Tadashi Eguchi
正 江口
Akane Yokota
あかね 横田
Norihiro Mochizuki
規弘 望月
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Canon Inc
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    • G06G7/12Arrangements for performing computing operations, e.g. operational amplifiers
    • G06G7/19Arrangements for performing computing operations, e.g. operational amplifiers for forming integrals of products, e.g. Fourier integrals, Laplace integrals, correlation integrals; for analysis or synthesis of functions using orthogonal functions
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンボリューション出力信号に含まれるバル
ク波成分を、容易に、確実に、かつ効率よく抑圧し、そ
の非線形性バルク波の影響を取り除き、スプリアス成分
のないコンボリューション出力信号の得られる弾性表面
波素子を得る。 【構成】 基板1の主面上に、第1及び第2の弾性表面
波を励振する少なくとも2つの入力電極2,3と、該2
つの弾性表面波のコンボリューション信号を取り出す出
力電極3と、を有する弾性表面波素子において、前記基
板1の裏面に、最大深さが、前記出力電極3から取り出
されるコンボリューション出力のバルク波の波長以上で
ある凹凸形状を有することを特徴とする弾性表面波素
子。また、該凹凸形状は、該形状を空間フーリエ変換
し、そのDC成分を除いた値の最大値が、前記コンボリ
ューション出力のバルク波の波長以上でもある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電性基板、または非
圧電物質上に圧電性物質を形成した基板の物理的非線形
性効果を利用し、2つの入力信号のコンボリューション
を出力信号として取り出す弾性表面波コンボルバに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】現在、弾性表面波(SAW)素子は、様
々な応用及び研究がなされているが、その中でも弾性表
面波コンボルバは、次世代の通信技術として注目を集め
ているスペクトラム拡散(SS)通信を行うためのキー
デバイスとしてその重要性がますます増大してきてい
る。
【0003】図6は、従来の弾性表面波コンボルバを示
す概略図である。
【0004】図中1は、Yカット(Z伝搬)ニオブ酸リ
チウムなどの圧電性基板、2は、圧電性基板1の表面上
に形成された櫛形入力電極(IDT:インターディジタ
ルトランスデューサー)、3は、圧電性基板1の表面上
に形成された出力電極である。
【0005】これらの電極は、アルミニウムなどの導電
性材料からなり、通常フォトリソグラフィー技術を用い
て圧電性基板1の表面上に直接形成される。
【0006】この様な構成の弾性表面波素子において、
2つの櫛形入力電極2に搬送角周波数ωの電気信号を入
力すると、基板の圧電効果により弾性表面波が励振され
る。
【0007】これら2つの弾性表面波は、出力電極3が
導波路として作用し、出力電極内に閉じこめられながら
圧電性基板1上をお互い逆方向に伝搬する。
【0008】この様に出力電極3上でぶつかった2つの
弾性表面波は、圧電性基板1の物理的非線形効果によっ
て、2つの入力信号のコンボリューション信号(搬送角
周波数2ω)として出力電極3より取り出される。
【0009】すなわち、2つの弾性表面波を、
【0010】
【数3】 とすると、圧電性基板1上には非線形相互作用により、
その積である
【0011】
【数4】 の弾性表面波が発生する。この信号は、一様な出力電極
を設けることにより、出力電極長領域Lで積分され
【0012】
【数5】 で表される信号として取り出される。ここで、積分範囲
Lは相互作用長が信号長より十分大きいときは実質上±
∞としてよく、τ=t−v/xとすると、(1)式は、
【0013】
【数6】 となり、前記信号は2つの入力信号のコンボリューショ
ンとなる。
【0014】また上式(2)から示されるとおり上記コ
ンボリューション出力信号は、出力電極面内で場所に依
存せず、均一に存在しているため圧電性基板1の厚み方
向に振動がおこり、入力信号の2倍の周波数をもったコ
ンボリューション信号のバルク波が圧電性基板1の裏面
で反射してコンボリューション出力信号と重畳して出力
電極3からとりだされる。
【0015】図7のグラフは、圧電性基板の裏面が鏡面
研磨されているときのコンボリューション出力信号の周
波数特性のグラフである。グラフに示されているように
目的の信号である出力信号に圧電性基板の厚み方向に発
生するコンボリューション出力のバルク波がのっている
ためスプリアスが発生してしまい、出力信号の帯域を大
きく狭めてしまう原因となっている。
【0016】上記のような弾性表面波コンボルバは、弾
性表面波素子のひとつに含まれ、そこで発生する波に
は、レイリー波などの弾性表面波だけではなく、弾性体
内部へと励振する縦波や横波が存在し、これら内部を励
振していく波を総称して通常バルク波と呼んでいる。
【0017】このようなバルク波を抑制する手段とし
て、特開平2−179110、特開平2−17910
8、特開平1−209811、特開昭56−4381
9、特開昭52−28838、特開平3−165116
等の様々な手段・条件などが特許として出されている。
【0018】ところで上記バルク波については、その特
性の違いから2つの種類にわけることができる。
【0019】1つめは、弾性表面波フィルターなどSA
Wデバイスの櫛形入力電極上で発生したものが圧電性基
板の裏面で反射し、櫛形出力電極へ伝搬して、そこで出
力信号に含まれた形で取り出されるものである。
【0020】従来このバルク波は、圧電性基板の裏面を
研磨して粗面化したり、裏面に溝を掘ったりすることで
その発生を抑さえており、様々な条件が特許として出さ
れている。特にその効果については、弾性表面波素子の
櫛形電極によって決定される使用周波数と圧電性基板の
厚さや裏面に形成した凹凸の深さ・幅・ピッチなどの要
因によって大きく変化する。
【0021】また2つめは、SAWデバイスの中でも弾
性表面波コンボルバのように、2つの櫛形入力電極で励
振された弾性表面波が、コンボルバの出力電極からコン
ボリューション信号として取り出されるときに、2つの
入力信号の周波数の和の周波数をもつコンボリューショ
ン信号のバルク波が圧電性基板の裏面で反射して再び出
力電極においてコンボリューション出力信号と共に取り
出されるものである。
【0022】この様なコンボリューション出力のバルク
波を抑さえる手段として従来は、圧電性基板の裏面に溝
を設け、出力電極で発生したコンボリューション出力の
バルク波が、圧電性基板の裏面の凹部分で反射したもの
と圧電性基板の裏面の凸部分で反射したものとの互いの
位相を半波長ずらし、打ち消し合うようにして、出力電
極でコンボリューション信号と同時に検出されるコンボ
リューション出力のバルク波の発生を防いでいた。
【0023】上記2種類のバルク波は、共にスプリアス
応答の原因となり、SAWデバイスの諸特性を劣化させ
ていた。
【0024】以上の様なコンボリューションおよびバル
ク波のメカニズムは、例えば、「日本学術振興会弾性波
素子技術第150委員会 編、“弾性表面波素子技術ハ
ンドブック”、オーム社、(1991)」p145〜p
205、p371〜p374などに詳述されている。
【0025】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、弾
性表面波コンボルバで出力電極から取り出される圧電性
基板の厚み方向に発生するコンボリューション出力のバ
ルク波を抑圧する方法において、いくつか解決しなけれ
ばならない課題を生じている。
【0026】櫛形入力電極から発生するバルク波を防ぐ
ために、圧電性基板の裏面を研磨などの手段によって粗
面化し、バルク波を乱反射させて減衰させる方法では、
その加工方法が容易なことから、さまざまな方法・手段
が特許に出願されているが、いずれも櫛形電極から発生
するバルク波についてのものであり、コンボルバの出力
電極から発生するコンボリューション出力のバルク波に
関するものはない。
【0027】ちなみに弾性表面波コンボルバでは、その
コンボリューション出力信号成分は、櫛形入力電極で励
振された搬送角周波数ωの2倍の周波数であるため、櫛
形入力電極で発生するバルク波そのものの影響は、まず
受けることはない。
【0028】また圧電性基板の裏面を研磨する方法を弾
性表面波フィルターに使用する場合でも、弾性表面波素
子の櫛形電極から発生するバルク波と、圧電性基板の裏
面形状との間に明確な関係が示されているものはなく、
そのため従来特許も経験値からくる条件に関するものが
どうしても多く、よってカット&トライによる方法に頼
らざるをえなくなり、効果の再現性に問題が生じてしま
う。
【0029】圧電性基板の裏面にコンボルバで使用する
中心周波数に応じたピッチの溝を形成して、裏面端面溝
の凹の部分で反射したコンボリューション出力のバルク
波と、裏面端面溝の凸の部分で反射したバルク波との位
相を半波長ずらすことによって、出力電極上で発生する
コンボリューション出力のバルク波の影響を除去しよう
とする方法は、その作製方法が上記研磨による加工法に
比べてかなり手間がかかるという欠点を持っていた。
【0030】同時に、この方法では基板裏面で反射する
コンボリューション出力のバルク波の位相が、形成する
溝の精度に大きく依存してしまうためその効果の再現性
に問題が生じてしまう。
【0031】[発明の目的]本発明の目的は、弾性表面
波コンボルバ素子に使われている櫛形入力電極の中心周
波数から導かれたコンボリューション出力のバルク波の
波長と、圧電性基板の裏面の粗さ形状との関係を明確に
示すことにより、出力電極で取り出されるコンボリュー
ション出力信号に含まれるコンボリューション出力のバ
ルク波を、容易に、確実に、かつ効率よく抑圧し、その
非線形性バルク波の影響を取り除き、スプリアス成分の
ないコンボリューション出力信号の得られる弾性表面波
素子を得ることにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、圧電性基板または非圧電物質
上に圧電性物質を形成した基板の主面上に、第1及び第
2の弾性表面波を励振する少なくとも2つの入力電極
と、該基板の非線形効果を利用して、該2つの弾性表面
波のコンボリューション信号を取り出す出力電極と、を
有する弾性表面波素子において、前記基板の裏面に凹凸
形状を有し、該凹凸形状は、その最大深さが、前記出力
電極から取り出されるコンボリューション出力のバルク
波の波長以上であることを特徴とする弾性表面波素子を
提供するものである。
【0033】また、該凹凸形状は、該形状を空間フーリ
エ変換し、そのDC成分を除いた値の最大値が、前記出
力電極から取り出されるコンボリューション出力のバル
ク波の波長以上であることを特徴とする弾性表面波素子
でもある。
【0034】また、上記裏面の凹凸形状の幅は、少なく
とも該コンボリューション出力のバルク波の波長以上の
大きさで、かつ該出力電極長以下の長さであることを特
徴とする。
【0035】また、上記凹凸形状は、前記出力電極から
取り出されるコンボリューション出力のバルク波の波長
をλB としたとき、
【0036】
【数7】 を満足する粒度番号Nの研磨材を用いて研磨することに
より形成されたものであることを特徴とする弾性表面波
素子及びその作製方法を、上記手段とするものである。
【0037】また、上記圧電性基板として、Yカットニ
オブ酸リチウムを用いたことを特徴とする。
【0038】
【作用】本発明によれば、弾性表面波コンボルバで発生
するコンボリューション出力のバルク波の中心周波数を
用いて算出された凹凸くぼみを圧電性基板の裏面に研磨
等の方法で形成することにより、弾性表面波コンボルバ
の出力電極から発生されるコンボリューション出力のバ
ルク波を抑さえ、コンボリューション出力信号のスプリ
アス成分を除去することができるため、コンボリューシ
ョン効率および帯域など諸特性を改善できる。
【0039】また本発明によれば、弾性表面波コンボル
バ素子に使われている櫛形入力電極の中心周波数から導
かれたコンボリューション出力のバルク波の波長と、圧
電性基板の裏面の粗さ形状との関係を明確にしたことに
より、出力電極で取り出されるコンボリューション出力
信号に含まれるコンボリューション出力のバルク波を、
容易に、確実に、かつ効率よく抑圧し、その非線形性バ
ルク波の影響を取り除き、スプリアス成分のないコンボ
リューション出力信号の得られる弾性表面波素子を再現
性良く得られる。
【0040】
【実施例】
〔実施例1〕以下本発明の実施例について説明する。
【0041】図1は、本発明における弾性表面波コンボ
ルバの第1実施例を示す概略図である。
【0042】図中1は、Yカット(Z伝搬)ニオブ酸リ
チウム圧電性基板、2は、圧電性基板1の表面上に形成
された櫛形入力電極、3は、圧電性基板1の表面上に形
成された出力電極、4は、圧電性基板1の裏面に形成さ
れた凹凸形状である。
【0043】これらの電極は、アルミニウムなどの導電
性材料を用いて作製され、通常フォトリソグラフィー技
術を用いて圧電性基板1の表面上に直接形成される。
【0044】この様な構成の弾性表面波素子において、
櫛形入力電極2に搬送角周波数ωの電気信号を入力する
と、基板の圧電効果により弾性表面波がそれぞれ励振さ
れ、出力電極3がΔV/V導波路として作用し、出力電
極内(導波路)に閉じこめられながら圧電性基板1上を
お互いに逆方向に伝搬する。そして出力電極3上で上記
2つの波がぶつかり、圧電性基板1の物理的非線形効果
により2ωのコンボリューション信号として出力電極3
から取り出される。
【0045】ここでΔV/V導波路は、基板表面を電気
的に短絡することにより自由表面よりも弾性表面波の伝
搬速度を低下させ、短絡部分に弾性表面波を閉じこめよ
うとするものである。
【0046】このとき出力電極3では、コンボリューシ
ョン出力信号が電極面内の場所に依存しない形で均一に
存在しているため、圧電性基板1の厚み方向に2ωの角
周波数で、波長がλB のバルク波が発生し、圧電性基板
1の裏面方向へ伝搬する。
【0047】ここで圧電性基板の裏面は、ある特定の粒
度を持つ研磨材によって研磨されており、その裏面に
は、凹凸形状が形成されている。出力電極3から発生し
たコンボリューション出力のバルク波は、その基板の裏
面で乱反射するため抑圧される。
【0048】またコンボリューション出力のバルク波の
減衰量は、基板の裏面に形成された凹凸くぼみ形状の深
さ・幅に関係し、その中でも深さ、特に凹凸くぼみの最
大深さに大きく依存している。最大深さとは、圧電性基
板の裏面の凹凸形状を空間フーリエ変換し、そのDC成
分を除いた値の最大値のことを言う。
【0049】このとき、コンボリューション出力のバル
ク波から基板の裏面を見たときに裏面の状態が平坦に見
えてしまうと乱反射されなくなるため、裏面に形成され
た凹凸くぼみの深さは、コンボリューション出力のバル
ク波の波長λB と同程度か、または、それ以上でなけれ
ばならない。
【0050】ここで、圧電性基板の裏面の凹凸形状を空
間フーリエ変換し、そのDC成分を除いた値の最大値を
求める方法の一例について、簡単な例を示す。
【0051】l(x)を、ある空間的な周期関数とする
と、その空間フーリエ変換は、
【0052】
【数8】 で表わされる。このとき、xは距離を表わす変数であ
る。
【0053】この空間フーリエ変換したL(ω)の成分
の中で、ω=0のとき、つまりL(0)の成分は、周期
関数l(x)の空間的な変化には直接影響を及ぼさない
ため除く。
【0054】結局、「該凹凸形状を空間フーリエ変換
し、そのDC成分を除いた値の最大値が、該出力電極か
ら取り出されるコンボリューション出力のバルク波以
上」ということは、「該凹凸形状の空間的な周期関数l
(x)を空間フーリエ変換した関数L(ω)において、
ω=0となるL(0)を除いた成分L(ω)の中での最
大値が、該出力電極から取り出されるコンボリューショ
ン出力のバルク波以上」ということになる。
【0055】また、実際には、このような凹凸形状は、
特定の粒度数の研磨材で研磨することにより、容易に確
実に得ることができる。そこで、各種の研磨材で研磨し
て形成した凹凸形状の最大深さを測定器で測定してみる
と、一定の関係があることがわかる。
【0056】図2は、圧電性基板の裏面を研磨した研磨
材の粒度番号と、その時できた凹凸くぼみの最大深さと
の関係を表したグラフである。
【0057】図中、横軸に研磨材の粒度番号をとり、縦
軸に凹凸くぼみの最大深さをとっている。
【0058】図中、研磨材の粒度番号と、凹凸くぼみの
最大深さとの関係は、横軸をX、縦軸をY[μm]とし
たときに関数 Y=1.3×108 ・X-2.6 ……(3) で表すことができる。
【0059】このときのコンボリューション出力のバル
ク波の波長をλB とすると、このλ B を縦軸の最大深さ
軸上にとり、上式(3)が表す曲線と交わった点での研
磨材の粒度番号が、コンボリューション出力のバルク波
を抑圧することのできる最大の粒度番号であり、これ以
上の粒度番号では裏面に形成される凹凸くぼみ形状の最
大深さがλB よりも小さくなってしまい、コンボリュー
ション出力のバルク波を効率よく乱反射することができ
なくなってしまう。
【0060】また裏面に形成された凹凸の幅の大きさ
も、コンボリューション出力のバルク波から基板の裏面
を見たときに裏面の状態が平坦に見えてしまうと乱反射
しなくなるため、コンボリューション出力のバルク波の
波長λB と同程度か、または、それ以上でなければなら
ず、最大でも弾性表面波コンボルバの出力電極長程度の
長さであればよい。
【0061】なお幅とは、隣り合った凹凸の深さの最大
点(最小点)間の長さのことをいう。
【0062】たとえば、弾性表面波コンボルバに使用す
る圧電性基板をYカットのニオブ酸リチウム基板とする
と、その中を伝搬するコンボリューション出力のバルク
波の音速は、約5500〜6000m/s程度となる。
そこで圧電基板表面上に形成された櫛形電極の中心周波
数を150MHzとすると、コンボリューション出力の
バルク波の中心周波数は2倍の300MHzとなり、バ
ルク波の波長λB は20μm程度の値となる。
【0063】このλB の値から図2のグラフを用いると
最大の粒度番号は、約#400と求めることができ、#
400以下の粒度番号を用いれば基板裏面に形成される
凹凸の最大深さは、コンボリューション出力のバルク波
の波長λB よりも大きくなり、バルク波は効率よく乱反
射され抑圧される。
【0064】図3および図4は、圧電性基板の裏面を研
磨材の粒度番号#1000および#240で研磨したと
きの、弾性表面波コンボルバのコンボリューション出力
信号の周波数特性を測定したグラフである。
【0065】圧電性基板の裏面が鏡面研磨されている従
来例の図7のグラフと比較すると、図3のグラフでは、
周波数特性にのっていたコンボリューション出力のバル
ク波は若干緩和はされているが、まだ出力信号に対して
大きな成分をもっており、その影響は無視することはで
きない。
【0066】それに対して図4のグラフでは、コンボリ
ューション出力信号の周波数特性にのっていたコンボリ
ューション出力のバルク波の影響が大幅に抑圧され、出
力信号のスプリアス成分が減衰していることがわかる。
【0067】以上のことから、圧電性基板の裏面表面を
ある特定の粒度を持つ研磨材で研磨し、その時使用する
研磨材のある特定の粒度とは、図2で示されるグラフか
らコンボリューション出力のバルク波の波長λB を用い
て求められた粒度番号か、またはそれ以下の粒度番号の
ものであり、同時にその時形成される凹凸の幅および深
さは、少なくとも前記バルク波の波長λB と同程度かま
たは、それ以上の大きさを持ち、かつ幅に関しては、最
大でも弾性表面波コンボルバの出力電極の長さまでとす
る。
【0068】その結果、基板表面に形成された弾性表面
波コンボルバの出力電極から発生するコンボリューショ
ン出力のバルク波が抑圧され、コンボリューション出力
信号に含まれるスプリアス成分を減衰することができる
ため、コンボリューション効率および帯域など諸特性の
改善につながることになる。
【0069】上記中で示した研磨材の粒度の値は、日本
工業規格で規格されているものを用いた。
【0070】なお図5は、研磨材の粒度と粒子の平均径
との関係を表した表であり、日本工業規格JIS R6
001からの一部抜粋である。この表から粒子の平均径
と、裏面に形成された凹凸形状の最大深さとの関係も示
すことができる。
【0071】上記実施例では、弾性表面波コンボルバの
それぞれの櫛形入力電極には同一の搬送角周波数ωの電
気信号を入力する例を示したが、同一周波数である必要
はなくそれぞれ異なる搬送角周波数の電気信号を入力し
てもよく、そのとき出力電極から得られる出力信号は、
入力信号の搬送角周波数それぞれの和となる。
【0072】また上記実施例で用いた研磨方法はそれだ
けに限らず、上記中に示した研磨材を用いれば他の研磨
方法で行っても構わない。
【0073】また上記実施例で示した裏面形状を形成す
るための方法は、研磨方法だけに限らずエッチングなど
他の方法を用いてもよい。
【0074】上記中に示された圧電性基板1はYカット
(Z伝搬)ニオブ酸リチウムを用いているが、他の圧電
材料、他のカット方向の圧電材料のものを用いてもよ
い。
【0075】上記中で示した弾性表面波コンボルバの使
用周波数は、一例であり他の周波数を用いることも可能
である。
【0076】また、上記実施例において弾性表面波素子
は、エラスティック型を用いた例を示したが、本来はそ
れだけに限らずAE型を用いてもよい。
【0077】上記実施例中で示した圧電性基板は、本来
はそれだけに限らず圧電性基板以外の非圧電物質上に圧
電性物質を形成した基板を用いてもよい。
【0078】〔実施例2〕以下本発明の第二実施例につ
いて説明する。
【0079】第一実施例では、図2で示したグラフを用
いて圧電性基板の裏面に形成された凹凸形状の最大深さ
が、出力電極から取り出されるコンボリューション出力
のバルク波の波長以上であるときにもっとも効率よくコ
ンボリューション出力のバルク波を抑圧することができ
ることを、使用する弾性表面波コンボルバの入力中心周
波数を一定値に固定し、圧電性基板の裏面に凹凸形状を
形成するための研磨材の粒度番号を変化させることによ
って、説明した。
【0080】そこで第二実施例では、逆に圧電性基板の
裏面の粗さを一種類の粒度番号で固定し、弾性表面波コ
ンボルバの中心周波数の値をいくつか振ることによっ
て、図2に示した本発明における研磨材の粒度番号と、
その時できた裏面の凹凸形状の最大深さとの関係を表し
たグラフ、さらにコンボリューション出力のバルク波の
減衰との関係について別の角度から述べる。
【0081】図8は、図2で示した本発明における研磨
材の粒度番号と、その時できた裏面の凹凸形状の最大深
さとの関係を表したグラフの研磨材の粒度番号#240
付近の拡大図である。
【0082】図中、横軸に研磨材の粒度番号をとり、縦
軸に凹凸形状の最大深さをとっている。
【0083】図中、研磨材の粒度番号と凹凸形状の最大
深さとの関係は、横軸をX、縦軸をY[μm]としたと
きに関数 Y=1.3×108 ・X-2.6 ……(3) で表すことができる。
【0084】コンボリューション出力のバルク波の減衰
量は、基板の裏面に形成された凹凸形状の深さ・幅に関
係し、その中でも特に凹凸形状の最大深さに大きく依存
しているため、裏面に形成された凹凸形状の最大深さ
が、コンボリューション出力のバルク波の波長に大きく
影響を及ぼす。
【0085】ここで弾性表面波コンボルバに使用する圧
電性基板をYカットのニオブ酸リチウム基板とし、その
裏面に形成された凹凸形状の粒度番号を#240として
固定すると、そのとき裏面に形成された凹凸形状の最大
深さは、約84μmとなる。この値は、コンボリューシ
ョン出力のバルク波の波長と置き換えることができ、こ
の値がコンボリューション出力のバルク波の影響を抑え
ることができる最大の値となる。
【0086】言いかえればコンボリューション出力のバ
ルク波の波長が84μmよりも大きい値の時は、コンボ
リューション出力のバルク波から見て裏面に形成した凹
凸形状の状態は、平坦に見えるためコンボリューション
出力のバルク波の影響を抑えることができない。
【0087】逆にコンボリューション出力のバルク波の
波長が84μmよりも小さい値の時は、コンボリューシ
ョン出力のバルク波から見て裏面に形成された凹凸形状
の状態は、でこぼこの粗い面として見ることができるた
めコンボリューション出力のバルク波はその面で乱反射
し、効率よくコンボリューション出力のバルク波の影響
を抑えることができる。
【0088】つまりコンボリューション出力のバルク波
の影響を抑えるためには、図8の縦軸に示した凹凸形状
の最大深さがコンボリューション出力のバルク波の波長
と同程度か、またはそれ以上でなければならないという
ことがわかる。
【0089】図9は、図8およびYカットニオブ酸リチ
ウム基板の中を伝搬するコンボリューション出力のバル
ク波の音速を用いて導いた、研磨材の粒度番号#240
前後の値で形成される裏面の凹凸形状の最大深さ(=コ
ンボリューション出力のバルク波の波長)、そのときの
コンボリューション出力の周波数、およびコンボルバの
入力信号の中心周波数(弾性表面波コンボルバのそれぞ
れの櫛形電極に同一の搬送角周波数の電気信号を入力す
る場合)を表の形にあらわしたものである。
【0090】すなわち研磨材の粒度番号#197,24
0,320のとき、コンボリューション出力のバルク波
の影響を抑えることのできる境界の入力中心周波数は、
それぞれ20,35,75MHzとなる。
【0091】図10〜図12は、弾性表面波コンボルバ
の圧電性基板の裏面を研磨材の粒度番号#240で研磨
したとき、コンボルバの入力信号の中心周波数がそれぞ
れ20,35,75MHzのときの弾性表面波コンボル
バのコンボリューション出力信号の周波数特性を測定し
たグラフである。
【0092】図10では、周波数特性の信号にかなり大
きなリップルが含まれているため、コンボリューション
出力のバルク波の影響を大きく受けていることがわか
る。
【0093】それに対して図11および図12では、圧
電性基板の裏面に形成された凹凸形状の粒度番号#24
0による最大深さに対して、コンボリューション出力の
バルク波の波長が小さくなるような弾性表面波コンボル
バの入力中心周波数であるため、コンボリューション出
力の周波数特性は、図10のグラフと比較しても明らか
なようにリップルが抑えられ、コンボリューション出力
のバルク波は大きく減衰していることがわかる。また、
入力中心周波数またはコンボリューション出力周波数が
高くなっていくほどコンボリューション出力のバルク波
の影響が緩和されていく傾向にあることもわかる。
【0094】つまりコンボリューション出力のバルク波
の影響を効果的に抑えるためには、さらに入力中心周波
数を高くすればよいということになる。
【0095】以上のことから、圧電性基板の裏面表面を
ある特定の粒度を持つ研磨材で研磨すると、コンボリュ
ーション出力のバルク波の波長は、そのとき圧電性基板
の裏面に形成される凹凸形状の最大深さかまたはそれ以
下の大きさとなるときにコンボリューション出力のバル
ク波が抑圧され、コンボリューション出力信号に含まれ
るスプリアス成分を減衰することができる。そのため、
コンボリューション効率および帯域など諸特性の改善に
つながることになる。
【0096】言い換えるならば、圧電性基板の裏面表面
をある特定の粒度を持つ研磨材で研磨し、その時使用す
る研磨材のある特定の粒度とは、図2で示されるグラフ
からコンボリューション出力のバルク波の波長λB を用
いて求められた粒度番号か、またはそれ以下の粒度番号
のものであり、同時にその時形成される凹凸の幅および
深さは、少なくとも前記バルク波の波長λB と同程度か
または、それ以上の大きさを持ち、かつ幅に関しては、
最大でも弾性表面波コンボルバの出力電極の長さまでと
する。
【0097】その結果、基板表面に形成された弾性表面
波コンボルバの出力電極から発生するコンボリューショ
ン出力のバルク波が抑圧され、コンボリューション出力
信号に含まれるスプリアス成分を減衰することができる
ため、コンボリューション効率および帯域など諸特性の
改善につながることになる。
【0098】上記中で示した研磨材の粒度の値は、日本
工業規格で規格されているものを用いた。
【0099】なお図5は、研磨材の粒度と粒子の平均径
との関係を表した表であり、日本工業規格JIS R6
001からの一部抜粋である。この表から粒子の平均径
と、裏面に形成された凹凸形状の最大深さとの関係も示
すことができる。
【0100】上記実施例では、弾性表面波コンボルバの
それぞれの櫛形入力電極には同一の搬送角周波数ωの電
気信号を入力する例を示したが、同一周波数である必要
はなくそれぞれ異なる搬送角周波数の電気信号を入力し
てもよく、そのとき出力電極から得られる出力信号は、
入力信号の搬送角周波数それぞれの和となる。
【0101】また上記実施例で用いた研磨方法はそれだ
けに限らず、上記中に示した研磨材を用いれば他の研磨
方法で行っても構わない。
【0102】また上記実施例で示した裏面形状を形成す
るための方法は、研磨方法だけに限らずエッチングなど
他の方法を用いてもよい。
【0103】上記中に示された圧電性基板1はYカット
(Z伝搬)ニオブ酸リチウムを用いているが、他の圧電
材料、他のカット方向の圧電材料のものを用いてもよ
い。
【0104】上記中で示した弾性表面波コンボルバの使
用周波数は、一例であり他の周波数を用いることも可能
である。
【0105】上記実施例中で示した圧電性基板は、本来
はそれだけに限らず圧電性基板以外の非圧電物質上に圧
電性物質を形成した基板を用いてもよい。
【0106】〔実施例3〕図13は、以上説明したよう
な弾性表面波素子を用いた通信システムの一例を示すブ
ロック図である。図において、40は送信機を示す。こ
の送信機は送信すべき信号を拡散符号を用いて、スペク
トラム拡散変調して、アンテナ401より送信する。送
信された信号は、受信機41で受信され、復調される。
受信機41は、アンテナ411、高周波信号処理部41
2、同期回路413、符号発生器414、拡散復調回路
415、復調回路416より構成される。アンテナ41
1にて受信された受信信号は高周波信号処理部412に
て適当にフィルタリング及び増幅され、送信周波数帯信
号のまま若しくは適当な中間周波数帯信号に変換され出
力される。該信号は同期回路413に入力される。同期
回路413は本発明の実施例に記載の弾性表面波装置4
131と符号発生器414より入力される参照用拡散符
号を変調する変調回路4132と弾性表面波装置413
1から出力された信号を処理し、送信信号に対する拡散
符号同期信号およびクロック同期信号を符号発生器41
4に出力する信号処理回路4133からなる。弾性表面
波素子4131には高周波信号処理部412からの出力
信号と変調回路4132からの出力信号が入力され、2
つの入力信号のコンボリューション演算が行われる。こ
こで符号発生器414より変調回路4132に入力され
る参照用拡散符号が送信側から送信される拡散符号を時
間反転させた符号とすると、弾性表面波装置4131で
は、受信信号に含まれる同期専用拡散符号成分と参照用
拡散符号とが、弾性表面波装置4131の導波路上にて
一致した時に相関ピークが出力される。信号処理回路4
133では、弾性表面波装置4131より入力される信
号から、相関ピークを検出し、参照用拡散符号の符号開
始から相関ピーク出力までの時間から、符号同期のずれ
量を割り出し、符号同期信号及びクロック信号が符号発
生器414に出力される。同期確立後、符号発生器41
4は送信側の拡散符号に対しクロック及び拡散符号位相
が一致した拡散符号を発生する。この拡散符号は、拡散
復調回路415に入力され、拡散変調される前の信号が
復元される。拡散変復調回路415から出力される信号
は、いわゆる周波数変調、位相変調などの一般に使用さ
れている変調方式により変調されている信号なので、同
業者が周知の復調回路416により、データ復調がなさ
れる。
【0107】〔実施例4〕図14、図15は、以上説明
したような弾性表面波素子を用いた通信システムの送信
機及び受信機の一例を示すブロック図である。図14に
おいて、501は直列に入力されるデータをn個の並列
データに変換する直並列変換器、502−1〜nは並列
化された各データと拡散符号発生器から出力されるn個
の拡散符号とを乗算する乗算器群、503はn個のそれ
ぞれ異なる拡散符号と同期専用の拡散符号を発生する拡
散符号発生器、504は拡散符号発生器503から出力
される同期専用拡散符号と乗算器群502−1〜nのn
個の出力を加算する加算器、505は加算器504の出
力を送信周波数信号に変換するための高周波段、506
は送信アンテナである。
【0108】また、図15において、601は受信アン
テナ、602は高周波信号処理部、603は送信側の拡
散符号とクロックに対する同期を捕捉し維持する同期回
路、604は同期回路603より入力される符号同期信
号及びクロック信号により、送信側の拡散符号群と同一
のn+1個の拡散符号及び参照用拡散符号を発生する拡
散符号発生器、605は拡散符号発生器604より出力
されるキャリア再生用拡散符号と高周波信号処理部60
2の出力から搬送波信号を再生するキャリア再生回路、
606はキャリア再生回路605の出力と高周波信号処
理部602の出力と拡散符号発生器604の出力である
n個の拡散符号を用いてベースバンドで復調を行うベー
スバンド復調回路、607はベースバンド復調回路60
6の出力であるn個の並列復調データを並直列変換する
並直列変換器である。
【0109】上記構成において送信側ではまず入力され
たデータが直並列変換器501によって符号分割多重数
に等しいn個の並列データに変換される。一方、拡散符
号発生器503はn+1個の符号周期が同一でそれぞれ
異なる拡散符号PN0〜PNnを発生している。このう
ちPN0は同期及びキャリア再生専用であり前記並列デ
ータによって変調されず直接加算器504に入力され
る。残りのn個の拡散符号は乗算器群502−1〜nに
てn個の並列データにより変調され加算器504に入力
される。加算器504は入力されたn+1個の信号を線
形に加算し高周波段505に加算されたベースバンド信
号を出力する。該ベースバンド信号は続いて高周波段5
05にて適当な中心周波数を持つ高周波信号に変換さ
れ、送信アンテナ506より送信される。
【0110】受信側では、受信アンテナ601で受信さ
れた信号は高周波信号処理部602にて適当にフィルタ
リング及び増幅され、送信周波数帯信号のまま若しくは
適当な中間周波数帯信号に変換され出力される。該信号
は同期回路603に入力される。同期回路603は本発
明の実施例に記載の弾性表面波装置6031と符号発生
器604より入力される参照用拡散符号を変調する変調
回路6032と弾性表面波装置6031から出力された
信号を処理し、送信信号に対する拡散符号同期信号およ
びクロック同期信号を拡散符号発生器604に出力する
信号処理回路6033からなる。弾性表面波素子603
1には高周波信号処理部602からの出力信号と変調回
路6032からの出力信号が入力され、2つの入力信号
のコンボリューション演算が行われる。ここで符号発生
器604より変調回路6032に入力される参照用拡散
符号が送信側から送信される同期専用拡散符号を時間反
転させた符号とすると、弾性表面波装置6031では、
受信信号に含まれる同期専用拡散符号成分と参照用拡散
符号とが、弾性表面波装置6031の導波路上にて一致
した時に相関ピークが出力される。信号処理回路603
3では、弾性表面波装置6031より入力される信号か
ら、相関ピークを検出し、参照用拡散符号の符号開始か
ら相関ピーク出力までの時間から、符号同期のずれ量を
割り出し、符号同期信号及びクロック信号が拡散符号発
生器604に出力される。同期確立後、拡散符号発生器
604は送信側の拡散符号群に対しクロック及び拡散符
号位相が一致した拡散符号群を発生する。これらの符号
群のうち同期専用の拡散符号PN0はキャリア再生回路
605に入力される。キャリア再生回路605では同期
専用拡散符号PN0により高周波信号処理部602の出
力である送信周波数帯若しくは中間周波数帯に変換され
た受信信号を逆拡散し送信周波数若しくは中間周波数帯
の搬送波を再生する。キャリア再生回路605の構成
は、たとえば位相ロックループを利用した回路が用いら
れる。受信信号と同期専用拡散符号PN0は乗算器にて
乗算される。同期確立後は受信信号中の同期専用拡散符
号と参照用の同期専用拡散符号のクロック及び符号位相
は一致しており、送信側の同期専用拡散符号はデータで
変調されていないため、乗算器で逆拡散されその出力に
は搬送波の成分が現れる。該出力は続いて帯域通過フィ
ルタに入力され搬送波成分のみが取り出され出力され
る。該出力は次に位相検出器、ループ・フィルタ及び電
圧制御発振器にて構成されるよく知られた位相ロックル
ープに入力され、電圧制御発振器より帯域通過フィルタ
より出力される搬送波成分に位相のロックした信号が再
生搬送波として出力される。再生された搬送波はベース
バンド復調回路606に入力される。ベースバンド復調
回路では該再生搬送波と高周波信号処理部602の出力
よりベースバンド信号が生成される。該ベースバンド信
号はn個に分配され拡散符号発生器604の出力である
拡散符号群PN1〜PNnにより各符号分割チャネル毎
に逆拡散され、続いてデータ復調がなされる。復調され
たn個の並列復調データは並直列変調器607にて直列
データに変換され出力される。
【0111】本実施例は2値変調の場合であるが、直交
変調など、他の変調方式でも良い。
【0112】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、弾性
表面波コンボルバ素子に使われている櫛形入力電極の中
心周波数から導かれたコンボリューション出力のバルク
波の波長と、圧電性基板の裏面の粗さ形状との関係を明
確にしたことにより、出力電極で取り出されるコンボリ
ューション出力信号に含まれるコンボリューション出力
のバルク波を、容易に、確実に、かつ効率よく抑圧し、
その非線形性バルク波の影響を取り除き、スプリアス成
分のないコンボリューション出力信号の得られる弾性表
面波素子を再現性良く得られる。
【0113】また、基板裏面の凹凸形状の最大深さとそ
れを得るための研磨材の粒度番号との関係も明確にした
ため、特定の粒度番号の研磨材を用いて研磨することに
より、容易に、確実に、再現性良く、上記バルク波の影
響を取り除き、スプリアス成分のないコンボリューショ
ン出力信号の得られる弾性表面波素子を作製することが
できるという効果が得られる。
【0114】すなわち、従来のように、凹凸形状の最適
値を試行錯誤により作製するようなことがなくなるた
め、確実に、最適な凹凸形状が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における弾性表面波コンボルバの第1実
施例を示す概略図。
【図2】本発明における研磨材の粒度番号と、その時で
きた裏面の凹凸くぼみの最大深さとの関係を表した図。
【図3】本発明における研磨材の粒度番号#1000で
裏面を研磨したときの、弾性表面波コンボルバのコンボ
リューション出力信号の周波数特性を測定した図。
【図4】本発明における研磨材の粒度番号#240で裏
面を研磨したときの、弾性表面波コンボルバのコンボリ
ューション出力信号の周波数特性を測定した図。
【図5】研磨材の粒度と粒子の平均径との関係を表した
図(日本工業規格JIS R6001からの一部抜粋)
である。
【図6】従来の弾性表面波コンボルバを示す概略図。
【図7】従来の圧電性基板の裏面が鏡面研磨されている
ときのコンボリューション出力信号の周波数特性の図。
【図8】研磨材の粒度番号と圧電性基板の裏面の凹凸形
状の最大深さとの関係を表した図。
【図9】研磨材の粒度番号とコンボリューション出力の
バルク波の影響を抑えることができるコンボリューショ
ン出力周波数と入力中心周波数との関係を表した図。
【図10】本発明における研磨材の粒度番号#240で
裏面を研磨し、弾性表面波コンボルバの入力中心周波数
20MHzのときのコンボリューション出力信号の周波
数特性を測定した図。
【図11】本発明における研磨材の粒度番号#240で
裏面を研磨し、弾性表面波コンボルバの入力中心周波数
35MHzのときのコンボリューション出力信号の周波
数特性を測定した図。
【図12】本発明における研磨材の粒度番号#240で
裏面を研磨し、弾性表面波コンボルバの入力中心周波数
75MHzのときのコンボリューション出力信号の周波
数特性を測定した図。
【図13】本発明の弾性表面波素子を用いた通信システ
ムの一例を示すブロック図。
【図14】本発明の弾性表面波素子を用いた通信システ
ムの送信機及び受信機の一例を示すブロック図。
【図15】本発明の弾性表面波素子を用いた通信システ
ムの送信機及び受信機の一例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 圧電性基板 2 櫛形入力電極 3 出力電極 4 凹凸形状 40 送信機 41 受信機 401 送信用アンテナ 411 受信用アンテナ 412 高周波信号処理部 413 同期回路 414 符号発生器 415 拡散復調回路 416 復調回路 501 直列に入力されるデータをn個の並列データ
に変換する直並列変換器 502−1〜n 乗算器群 503 拡散符号発生器 504 加算器 505 高周波段 506 送信アンテナ 601 受信アンテナ 602 高周波信号処理部 603 同期回路 604 拡散符号発生器 605 キャリア再生回路 606 ベースバンド復調回路 607 並直列変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 1/707 (72)発明者 江口 正 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 横田 あかね 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 望月 規弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性基板または非圧電物質上に圧電性
    物質を形成した基板の主面上に、第1及び第2の弾性表
    面波を励振する少なくとも2つの入力電極と、該基板の
    非線形効果を利用して、該2つの弾性表面波のコンボリ
    ューション信号を取り出す出力電極と、を有する弾性表
    面波素子において、 前記基板の裏面に凹凸形状を有し、 該凹凸形状は、その最大深さが、前記出力電極から取り
    出されるコンボリューション出力のバルク波の波長以上
    であることを特徴とする弾性表面波素子。
  2. 【請求項2】 圧電性基板または非圧電物質上に圧電性
    物質を形成した基板の主面上に、第1及び第2の弾性表
    面波を励振する少なくとも2つの入力電極と、該基板の
    非線形効果を利用して該2つの弾性表面波のコンボリュ
    ーション信号を取り出す出力電極と、を有する弾性表面
    波素子において、 前記基板の裏面に凹凸形状を有し、 該凹凸形状は、該形状を空間フーリエ変換し、そのDC
    成分を除いた値の最大値が、前記出力電極から取り出さ
    れるコンボリューション出力のバルク波の波長以上であ
    ることを特徴とする弾性表面波素子。
  3. 【請求項3】 上記裏面の凹凸形状の幅は、少なくとも
    上記コンボリューション出力のバルク波の波長以上の大
    きさで、かつ上記出力電極長以下の長さであることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の弾性表面波素子。
  4. 【請求項4】 上記凹凸形状は、上記出力電極から取り
    出されるコンボリューション出力のバルク波の波長をλ
    B としたとき、 【数1】 を満足する粒度番号Nの研磨材を用いて研磨することに
    より形成されたものであることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の弾性表面波素子。
  5. 【請求項5】 上記圧電性基板として、Yカットニオブ
    酸リチウムを用いたことを特徴とする請求項1又は2に
    記載の弾性表面波素子。
  6. 【請求項6】 圧電性基板または非圧電物質上に圧電性
    物質を形成した基板の主面上に、第1及び第2の弾性表
    面波を励振する少なくとも2つの入力電極と、該基板の
    非線形効果を利用して該2つの弾性表面波のコンボリュ
    ーション信号を取り出す出力電極とを有し、該基板の裏
    面を研磨材を用いて研磨した弾性表面波素子の作製方法
    において、 前記研磨は、前記出力電極から取り出されるコンボリュ
    ーション出力のバルク波の波長をλB としたとき、 【数2】 を満足する粒度番号Nの研磨材を用いて研磨することを
    特徴とする弾性表面波素子の作製方法。
  7. 【請求項7】 上記圧電性基板に、Yカットニオブ酸リ
    チウムを用いたことを特徴とする請求項6に記載の弾性
    表面波素子の作製方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾
    性表面波素子を用いたことを特徴とする通信装置。
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