JPH093632A - 真空蒸着装置 - Google Patents
真空蒸着装置Info
- Publication number
- JPH093632A JPH093632A JP15724795A JP15724795A JPH093632A JP H093632 A JPH093632 A JP H093632A JP 15724795 A JP15724795 A JP 15724795A JP 15724795 A JP15724795 A JP 15724795A JP H093632 A JPH093632 A JP H093632A
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- JP
- Japan
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- shutter
- shutter plate
- vapor deposition
- evaporation source
- evaporation
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 蒸着物質が付着したシャッタ板の交換が簡単
に行えるようにした真空蒸着装置を提供する。 【構成】 蒸発源2から蒸発する蒸着物質を規制するよ
う配設されたシャッタ機構5が、収納筒体13内に複数
枚積層されたシャッタ板10のうちの蒸発源2に対向す
るものを順次抜き取ることにより更新できるので、蒸着
を行う過程で蒸発源2に対向するシャッタ板10の蒸発
源対向面に蒸着物質が付着し、その付着量が多くなって
きた場合に、蒸発源に対向するシャッタ板を抜き取るこ
とにより更新され、積層されている次のシャッタ板10
が新たに蒸発源2に対向するようになる。これを順次繰
り返すことによってシャッタ板10の交換が短時間のう
ちに容易に行うことができる。
に行えるようにした真空蒸着装置を提供する。 【構成】 蒸発源2から蒸発する蒸着物質を規制するよ
う配設されたシャッタ機構5が、収納筒体13内に複数
枚積層されたシャッタ板10のうちの蒸発源2に対向す
るものを順次抜き取ることにより更新できるので、蒸着
を行う過程で蒸発源2に対向するシャッタ板10の蒸発
源対向面に蒸着物質が付着し、その付着量が多くなって
きた場合に、蒸発源に対向するシャッタ板を抜き取るこ
とにより更新され、積層されている次のシャッタ板10
が新たに蒸発源2に対向するようになる。これを順次繰
り返すことによってシャッタ板10の交換が短時間のう
ちに容易に行うことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シャッタ機構を蒸発源
から蒸発する蒸着物質の蒸発方向を遮るよう配設した真
空蒸着装置に関する。
から蒸発する蒸着物質の蒸発方向を遮るよう配設した真
空蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、真空蒸着装置には蒸発源から蒸発
する蒸着物質を規制するようにして蒸発角度や蒸発範囲
を調節したり、被蒸着物への蒸着物質の蒸着量を調節し
たりするために、蒸発源とこれに対向するよう配置され
た被蒸着物との間にシャッタ機構が設けられる。こうし
たシャッタ機構は、シャッタ板を蒸着物質の蒸発方向を
遮るように設け、遮る量を調節することによって蒸発の
規制を行っている。
する蒸着物質を規制するようにして蒸発角度や蒸発範囲
を調節したり、被蒸着物への蒸着物質の蒸着量を調節し
たりするために、蒸発源とこれに対向するよう配置され
た被蒸着物との間にシャッタ機構が設けられる。こうし
たシャッタ機構は、シャッタ板を蒸着物質の蒸発方向を
遮るように設け、遮る量を調節することによって蒸発の
規制を行っている。
【0003】そしてシャッタ機構で蒸着量を調節しなが
ら蒸着を行うと、これによりシャッタ板の蒸発源に対向
する面に蒸着物質が順次付着する。蒸着物質のシャッタ
板への付着量は蒸着処理量に比例して多くなるため、シ
ャッタ板の新しいものとの交換、もしくは使用していた
シャッタ板の清掃を頻度多く行う必要がある。
ら蒸着を行うと、これによりシャッタ板の蒸発源に対向
する面に蒸着物質が順次付着する。蒸着物質のシャッタ
板への付着量は蒸着処理量に比例して多くなるため、シ
ャッタ板の新しいものとの交換、もしくは使用していた
シャッタ板の清掃を頻度多く行う必要がある。
【0004】シャッタ板の交換や清掃に際しては、真空
蒸着装置の運転を停止してのシャッタ板の取り外しや取
り付け、また再運転に当たっての真空槽内の排気減圧や
温度調節等を要する。このように交換や清掃に手間が掛
かるものとなっていると共に再立ち上げには多くの時間
が掛かっていた。
蒸着装置の運転を停止してのシャッタ板の取り外しや取
り付け、また再運転に当たっての真空槽内の排気減圧や
温度調節等を要する。このように交換や清掃に手間が掛
かるものとなっていると共に再立ち上げには多くの時間
が掛かっていた。
【0005】そして、例えば実開平3−53552号公
報に示されたものは、蒸発源の複数種の蒸着物質に対応
するように蒸着物質の供給制御を行う複数基の個別操作
可能なシャッタ板を有するシャッタでシャッタ機構を構
成した真空蒸着装置である。この装置は複数種の蒸着物
質の蒸着が実現できるもので、各蒸着物質毎にシャッタ
を切り換えて使用できるためにシャッタ板に付着した付
着物が蒸発源の異なる蒸着物質に混入することがない
が、シャッタ板の交換あるいは清掃が多頻度で必要であ
り、運転を開始するに当たってのリードタイムが長くな
っていた。
報に示されたものは、蒸発源の複数種の蒸着物質に対応
するように蒸着物質の供給制御を行う複数基の個別操作
可能なシャッタ板を有するシャッタでシャッタ機構を構
成した真空蒸着装置である。この装置は複数種の蒸着物
質の蒸着が実現できるもので、各蒸着物質毎にシャッタ
を切り換えて使用できるためにシャッタ板に付着した付
着物が蒸発源の異なる蒸着物質に混入することがない
が、シャッタ板の交換あるいは清掃が多頻度で必要であ
り、運転を開始するに当たってのリードタイムが長くな
っていた。
【0006】また、例えば特開平5−59537号公報
に示されたものは、蒸着源(蒸発源)と支持体(被蒸着
物)との間に発熱体を設けたシャッタを蒸着物(蒸着物
質)の入射角を規制するように配した蒸着装置である。
この装置はシャッタへの蒸着物の付着が防止でき、シャ
ッタの交換等を要するものではないが、付着防止のため
にシャッタを加熱するための発熱体が必要で、発熱体制
御部やそれに関わるその他費用等設備投資が増加すると
共に、加熱を行うことによってランニングコストが上昇
するものであった。
に示されたものは、蒸着源(蒸発源)と支持体(被蒸着
物)との間に発熱体を設けたシャッタを蒸着物(蒸着物
質)の入射角を規制するように配した蒸着装置である。
この装置はシャッタへの蒸着物の付着が防止でき、シャ
ッタの交換等を要するものではないが、付着防止のため
にシャッタを加熱するための発熱体が必要で、発熱体制
御部やそれに関わるその他費用等設備投資が増加すると
共に、加熱を行うことによってランニングコストが上昇
するものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の装
置では、蒸着物質の蒸発方向を遮るよう配設して供給制
御を行うシャッタ板には蒸着物質が付着するため、付着
したシャッタ板の交換や清掃が頻繁に必要で手間が掛か
り、また運転再開のために多くの時間を要したり、さら
には発熱体やその制御部等を設けるための設備投資、上
昇するランニングコストへの対応が必要になってくる。
このような状況に鑑みて本発明はなされたもので、その
目的とするところは蒸着物質が付着したシャッタ板の交
換が短時間のうちに容易に行えると共に、発熱体を設け
ないために設備投資が抑制されランニングコストの上昇
がない真空蒸着装置を提供することにある。
置では、蒸着物質の蒸発方向を遮るよう配設して供給制
御を行うシャッタ板には蒸着物質が付着するため、付着
したシャッタ板の交換や清掃が頻繁に必要で手間が掛か
り、また運転再開のために多くの時間を要したり、さら
には発熱体やその制御部等を設けるための設備投資、上
昇するランニングコストへの対応が必要になってくる。
このような状況に鑑みて本発明はなされたもので、その
目的とするところは蒸着物質が付着したシャッタ板の交
換が短時間のうちに容易に行えると共に、発熱体を設け
ないために設備投資が抑制されランニングコストの上昇
がない真空蒸着装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の真空蒸着装置
は、蒸着物質を蒸発供給する蒸発源と、この蒸発源から
蒸発する蒸着物質を規制するようシャッタ板を設け配設
されたシャッタ機構とを備えてなる真空蒸着装置におい
て、シャッタ機構はシャッタ板が複数枚積層されてな
り、且つシャッタ板のうちの蒸発源に対向するものを順
次抜き取ることにより更新可能となっていることを特徴
とするものであり、さらに、シャッタ機構は、シャッタ
板が順次補充可能となっていることを特徴とするもので
あり、さらに、シャッタ板は、蒸発源とこの蒸発源に対
向配置された被蒸着物との間に設けられたものであるこ
とを特徴とするものである。
は、蒸着物質を蒸発供給する蒸発源と、この蒸発源から
蒸発する蒸着物質を規制するようシャッタ板を設け配設
されたシャッタ機構とを備えてなる真空蒸着装置におい
て、シャッタ機構はシャッタ板が複数枚積層されてな
り、且つシャッタ板のうちの蒸発源に対向するものを順
次抜き取ることにより更新可能となっていることを特徴
とするものであり、さらに、シャッタ機構は、シャッタ
板が順次補充可能となっていることを特徴とするもので
あり、さらに、シャッタ板は、蒸発源とこの蒸発源に対
向配置された被蒸着物との間に設けられたものであるこ
とを特徴とするものである。
【0009】
【作用】上記のように構成された真空蒸着装置は、蒸発
源から蒸発する蒸着物質を規制するよう配設されたシャ
ッタ機構が、複数枚積層されたシャッタ板のうちの蒸発
源に対向するものを順次抜き取ることにより更新できる
ので、蒸着を行う過程で蒸発源に対向するシャッタ板の
蒸発源対向面に蒸着物質が付着し、その付着量が多くな
ってきた場合に、蒸発源に対向するシャッタ板を抜き取
ることにより更新され、積層されている次のシャッタ板
が新たに蒸発源に対向するようになる。これを順次繰り
返すことにより発熱体を設けるなどの設備投資やランニ
ングコストの上昇もなく、蒸着物質が付着したシャッタ
板の交換が短時間のうちに容易に行うことができる。
源から蒸発する蒸着物質を規制するよう配設されたシャ
ッタ機構が、複数枚積層されたシャッタ板のうちの蒸発
源に対向するものを順次抜き取ることにより更新できる
ので、蒸着を行う過程で蒸発源に対向するシャッタ板の
蒸発源対向面に蒸着物質が付着し、その付着量が多くな
ってきた場合に、蒸発源に対向するシャッタ板を抜き取
ることにより更新され、積層されている次のシャッタ板
が新たに蒸発源に対向するようになる。これを順次繰り
返すことにより発熱体を設けるなどの設備投資やランニ
ングコストの上昇もなく、蒸着物質が付着したシャッタ
板の交換が短時間のうちに容易に行うことができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図3を参
照して説明する。図1は概略構成を示す側面図であり、
図2は一部を断面で示すシャッタ機構の側面図であり、
図3はシャッタ機構の上面図である。
照して説明する。図1は概略構成を示す側面図であり、
図2は一部を断面で示すシャッタ機構の側面図であり、
図3はシャッタ機構の上面図である。
【0011】図1乃至図3において、1は真空槽であ
り、その内部は図示しない減圧部及び加熱部によって所
定の減圧状態に保たれると共に所定温度状態に保たれる
ようになっている。そして真空槽1の内下部には所定の
蒸着物質が収納された蒸発源2が設けられており、真空
槽1の内上部には蒸発源2に凹面を対向させるようにし
て被蒸着物固定用ドーム3が配置されている。
り、その内部は図示しない減圧部及び加熱部によって所
定の減圧状態に保たれると共に所定温度状態に保たれる
ようになっている。そして真空槽1の内下部には所定の
蒸着物質が収納された蒸発源2が設けられており、真空
槽1の内上部には蒸発源2に凹面を対向させるようにし
て被蒸着物固定用ドーム3が配置されている。
【0012】この被蒸着物固定用ドーム3には図示しな
い複数の孔が形成されていて、これらの孔には、例えば
ハロゲンランプのガラス基板などの被蒸着物4が、その
被蒸着面を蒸発源2に向けるようにして取り付け治具等
によって取り付けられている。なお、図1中には被蒸着
物4が1つしか示されていないが、蒸着を行う際には通
常は各孔に対して取り付けられる。
い複数の孔が形成されていて、これらの孔には、例えば
ハロゲンランプのガラス基板などの被蒸着物4が、その
被蒸着面を蒸発源2に向けるようにして取り付け治具等
によって取り付けられている。なお、図1中には被蒸着
物4が1つしか示されていないが、蒸着を行う際には通
常は各孔に対して取り付けられる。
【0013】さらに真空槽1の内下部にはシャッタ機構
5が配設されていて、このシャッタ機構5は真空槽1の
内底面に立設されたシャッタ軸支持体6と、シャッタ軸
支持体6に図示しない駆動機構により回動可能に下部が
支持されたシャッタ軸7とを有している。そしてシャッ
タ軸7の上端にはシャッタ保持部材8の片端部が固定さ
れており、これによってシャッタ保持部材8は水平方向
に延在するものとなっている。またシャッタ保持部材8
の他端部にはシャッタ9が蒸発源2の直上に位置し得る
よう固着されている。
5が配設されていて、このシャッタ機構5は真空槽1の
内底面に立設されたシャッタ軸支持体6と、シャッタ軸
支持体6に図示しない駆動機構により回動可能に下部が
支持されたシャッタ軸7とを有している。そしてシャッ
タ軸7の上端にはシャッタ保持部材8の片端部が固定さ
れており、これによってシャッタ保持部材8は水平方向
に延在するものとなっている。またシャッタ保持部材8
の他端部にはシャッタ9が蒸発源2の直上に位置し得る
よう固着されている。
【0014】シャッタ9は、複数枚のシャッタ板10を
収納した上端開口11及び下端開口12を有する直円筒
状の収納筒体13を備えて構成されていて、その外側面
にシャッタ保持部材8の他端が固着されている。このよ
うに構成されたシャッタ9は、シャッタ軸7の回動にと
もなって蒸発源2の直上に位置したり蒸発源2の直上か
らの偏量が変えられ、これによりシャッタ板10による
蒸発源2の蒸着物質の蒸発方向を遮る量が調節され、被
蒸着物4への蒸着物質の供給が制御されるようになって
いる。
収納した上端開口11及び下端開口12を有する直円筒
状の収納筒体13を備えて構成されていて、その外側面
にシャッタ保持部材8の他端が固着されている。このよ
うに構成されたシャッタ9は、シャッタ軸7の回動にと
もなって蒸発源2の直上に位置したり蒸発源2の直上か
らの偏量が変えられ、これによりシャッタ板10による
蒸発源2の蒸着物質の蒸発方向を遮る量が調節され、被
蒸着物4への蒸着物質の供給が制御されるようになって
いる。
【0015】また、収納筒体13は下端開口12の端縁
に半周に亘って内フランジ14が形成されていて、この
内フランジ14の上に複数枚のシャッタ板10が積層支
持されている。さらに下端開口12の内フランジ14と
は逆の半周の端縁にはシャッタ板10が1枚だけ通過可
能な深さの切り込み15が形成されている。
に半周に亘って内フランジ14が形成されていて、この
内フランジ14の上に複数枚のシャッタ板10が積層支
持されている。さらに下端開口12の内フランジ14と
は逆の半周の端縁にはシャッタ板10が1枚だけ通過可
能な深さの切り込み15が形成されている。
【0016】このような収納筒体13では、切り込み1
5を介してシャッタ板10が、蒸発源2に対向するもの
から順に1枚づつ白抜き矢印で示す方向に抜き取ること
が可能となっている。このシャッタ板10の収納筒体1
3からの抜き取りは、例えば蒸着が終了した被蒸着物4
を真空槽1から取り出す際に行う、いわゆる1バッチ毎
のシャッタ板10の交換が行える。そして抜き取られた
シャッタ板10は真空槽1外で清掃され、再使用のため
にストックされる。また抜き取られたシャッタ板10に
替わる新たなシャッタ板10の補充は、積層数量が減少
した時点で必要に応じ収納筒体13内に上端開口11か
ら新しいシャッタ板10を落とし込むことによって行う
ことができ、シャッタ板10は内フランジ14の上に順
次積層され支持される。
5を介してシャッタ板10が、蒸発源2に対向するもの
から順に1枚づつ白抜き矢印で示す方向に抜き取ること
が可能となっている。このシャッタ板10の収納筒体1
3からの抜き取りは、例えば蒸着が終了した被蒸着物4
を真空槽1から取り出す際に行う、いわゆる1バッチ毎
のシャッタ板10の交換が行える。そして抜き取られた
シャッタ板10は真空槽1外で清掃され、再使用のため
にストックされる。また抜き取られたシャッタ板10に
替わる新たなシャッタ板10の補充は、積層数量が減少
した時点で必要に応じ収納筒体13内に上端開口11か
ら新しいシャッタ板10を落とし込むことによって行う
ことができ、シャッタ板10は内フランジ14の上に順
次積層され支持される。
【0017】またさらに、被蒸着物4への蒸着を継続し
ている中でシャッタ板10を収納筒体13から抜き取る
ようにする場合には、例えば真空槽1の内部に図示しな
い抜き取り機構を設け、この抜き取り機構を槽外からの
指令・操作等によって動作するようにし、収納筒体13
内に積層支持された状態のシャッタ板10を、最下段の
蒸発源2に対向するものから順次白抜き矢印で示す方向
に抜き取り更新するようにし、抜き取ったシャッタ板1
0を一時槽内に留置くように構成すればよい。あるい
は、抜き取り機構に真空槽1外部への気密構成の出入部
を設け、収納筒体13から抜き取ったシャッタ板10を
出入部を介して外部に取り出せるようにすると共に、新
たなシャッタ板10の槽内への搬入を同じ出入部を介し
て行い、収納筒体13に補充するようにしてもよい。
ている中でシャッタ板10を収納筒体13から抜き取る
ようにする場合には、例えば真空槽1の内部に図示しな
い抜き取り機構を設け、この抜き取り機構を槽外からの
指令・操作等によって動作するようにし、収納筒体13
内に積層支持された状態のシャッタ板10を、最下段の
蒸発源2に対向するものから順次白抜き矢印で示す方向
に抜き取り更新するようにし、抜き取ったシャッタ板1
0を一時槽内に留置くように構成すればよい。あるい
は、抜き取り機構に真空槽1外部への気密構成の出入部
を設け、収納筒体13から抜き取ったシャッタ板10を
出入部を介して外部に取り出せるようにすると共に、新
たなシャッタ板10の槽内への搬入を同じ出入部を介し
て行い、収納筒体13に補充するようにしてもよい。
【0018】次に上述の装置の動作について説明する。
先ず蒸着は、被蒸着物4の例えばハロゲンランプのガラ
ス基板などを被蒸着物固定用ドーム3の孔に被蒸着面を
蒸発源2に対向するように取り付け、被蒸着物固定用ド
ーム3を真空槽1の内部に配置する。そして所定の蒸着
物質が収納された蒸発源2の直上にシャッタ9のシャッ
タ板10を位置させ、この状態で真空槽1の内部を所定
の減圧状態、温度状態にする。
先ず蒸着は、被蒸着物4の例えばハロゲンランプのガラ
ス基板などを被蒸着物固定用ドーム3の孔に被蒸着面を
蒸発源2に対向するように取り付け、被蒸着物固定用ド
ーム3を真空槽1の内部に配置する。そして所定の蒸着
物質が収納された蒸発源2の直上にシャッタ9のシャッ
タ板10を位置させ、この状態で真空槽1の内部を所定
の減圧状態、温度状態にする。
【0019】次に、蒸発源2に通電を開始して蒸着物質
を蒸発させる。そしてシャッタ機構5を動作させシャッ
タ軸7及びシャッタ保持部材8、これに固着されたシャ
ッタ9を回動させ、蒸発源2の蒸着物質の蒸発方向を遮
っていたシャッタ板10を移動させ、被蒸着物4の被蒸
着面への蒸着物質の蒸着を行う。
を蒸発させる。そしてシャッタ機構5を動作させシャッ
タ軸7及びシャッタ保持部材8、これに固着されたシャ
ッタ9を回動させ、蒸発源2の蒸着物質の蒸発方向を遮
っていたシャッタ板10を移動させ、被蒸着物4の被蒸
着面への蒸着物質の蒸着を行う。
【0020】所定時間経過した時点で再びシャッタ機構
5を動作させ、シャッタ9を逆方向に回動させてシャッ
タ板10を蒸発源2の直上に位置させ、蒸着物質の蒸発
方向を遮り被蒸着面に形成され蒸着膜の膜厚、性状を制
御する。こうしたシャッタ9の回動を繰り返すことによ
って蒸着膜の制御が行われる。そして蒸発源2に対向す
る最下段のシャッタ板10の蒸発源対向面に付着する蒸
着物質の厚さが増し、シャッタ板10を新しいものに取
り替える必要が生じる。
5を動作させ、シャッタ9を逆方向に回動させてシャッ
タ板10を蒸発源2の直上に位置させ、蒸着物質の蒸発
方向を遮り被蒸着面に形成され蒸着膜の膜厚、性状を制
御する。こうしたシャッタ9の回動を繰り返すことによ
って蒸着膜の制御が行われる。そして蒸発源2に対向す
る最下段のシャッタ板10の蒸発源対向面に付着する蒸
着物質の厚さが増し、シャッタ板10を新しいものに取
り替える必要が生じる。
【0021】取り替えが必要となった場合には、例えば
蒸着が終了した被蒸着物4を真空槽1から取り出す際、
並行して収納筒体13に積層されたシャッタ板10の蒸
発源2に対向する最下段のものを、白抜き矢印で示す方
向に抜き取る。この抜き取りが行われることによって2
段目のシャッタ板10が最下段となって新たに蒸発源2
に対向したものとなり、シャッタ板10の取り替えが完
了する。なお、収納筒体13の内フランジ14外面等に
も蒸着物質は付着するが、シャッタ板10の大きさ及び
蒸発源2との位置関係、また蒸着物質の蒸発方向(範
囲)とから、シャッタ板10に付着する蒸着物質に比べ
て収納筒体13に付着する蒸着物質の量は極めて少量で
あるため、短期的に問題となることはない。
蒸着が終了した被蒸着物4を真空槽1から取り出す際、
並行して収納筒体13に積層されたシャッタ板10の蒸
発源2に対向する最下段のものを、白抜き矢印で示す方
向に抜き取る。この抜き取りが行われることによって2
段目のシャッタ板10が最下段となって新たに蒸発源2
に対向したものとなり、シャッタ板10の取り替えが完
了する。なお、収納筒体13の内フランジ14外面等に
も蒸着物質は付着するが、シャッタ板10の大きさ及び
蒸発源2との位置関係、また蒸着物質の蒸発方向(範
囲)とから、シャッタ板10に付着する蒸着物質に比べ
て収納筒体13に付着する蒸着物質の量は極めて少量で
あるため、短期的に問題となることはない。
【0022】こうして蒸発源2に対向したシャッタ板1
0は付着する蒸着物質が多くなると順次抜き取られ更新
される。順次抜き取られることにより収納筒体13に積
層されたシャッタ板10は減少するが、収納筒体13に
は必要に応じて上端開口11から新しいシャッタ板10
を落とし込むことによって追加される。
0は付着する蒸着物質が多くなると順次抜き取られ更新
される。順次抜き取られることにより収納筒体13に積
層されたシャッタ板10は減少するが、収納筒体13に
は必要に応じて上端開口11から新しいシャッタ板10
を落とし込むことによって追加される。
【0023】以上のように構成されているので、蒸着物
質が多く付着したシャッタ板10を付着していないもの
に交換する場合、収納筒体13に積層されたシャッタ板
10を単に最下段のものから抜き取るだけでよく、交換
作業にはねじを締めたり緩めたりする作業等を伴わない
ので、非常に容易で手間が掛からず短時間のうちに済ま
せることができる。またシャッタ板10を直ちに清掃す
る必要もない。
質が多く付着したシャッタ板10を付着していないもの
に交換する場合、収納筒体13に積層されたシャッタ板
10を単に最下段のものから抜き取るだけでよく、交換
作業にはねじを締めたり緩めたりする作業等を伴わない
ので、非常に容易で手間が掛からず短時間のうちに済ま
せることができる。またシャッタ板10を直ちに清掃す
る必要もない。
【0024】このため、例えば真空槽1内を大気圧に戻
して蒸着が終了した被蒸着物4を取り出す際に取り出し
作業に並行して交換することができ、シャッタ板10を
交換し運転を再開する場合のリードタイムが短くて済
む。
して蒸着が終了した被蒸着物4を取り出す際に取り出し
作業に並行して交換することができ、シャッタ板10を
交換し運転を再開する場合のリードタイムが短くて済
む。
【0025】また、シャッタ板10への蒸着物質の付着
防止のために発熱体を設けなくてよく、発熱体や発熱体
制御部等を設けるための設備投資が不要であり、ランニ
ングコストの上昇もない。
防止のために発熱体を設けなくてよく、発熱体や発熱体
制御部等を設けるための設備投資が不要であり、ランニ
ングコストの上昇もない。
【0026】尚、上記の実施例においては1種類の蒸着
物質にシャッタ板10を対応させた場合であるが、交換
が容易に行えることから常に新しいシャッタ板10を用
いることでシャッタ板10に付着した蒸着物質が剥離
し、落下することが少なくなり、2種類以上の蒸着物質
にシャッタ板10を対応させるようにして、異種の蒸着
物質の混入がない良好な蒸着を実現できる。また常に新
しいシャッタ板10を用いることができることから蒸発
源2が電子銃、特に180°偏向タイプの電子銃の場合
には、シャッタ板10に付着した蒸着物質が剥離し、落
下することが少なくフィラメントが長寿命となる。
物質にシャッタ板10を対応させた場合であるが、交換
が容易に行えることから常に新しいシャッタ板10を用
いることでシャッタ板10に付着した蒸着物質が剥離
し、落下することが少なくなり、2種類以上の蒸着物質
にシャッタ板10を対応させるようにして、異種の蒸着
物質の混入がない良好な蒸着を実現できる。また常に新
しいシャッタ板10を用いることができることから蒸発
源2が電子銃、特に180°偏向タイプの電子銃の場合
には、シャッタ板10に付着した蒸着物質が剥離し、落
下することが少なくフィラメントが長寿命となる。
【0027】さらに、上記の実施例においては蒸発源2
の直上にシャッタ板10が位置し得るようにしたシャッ
タ機構5について示したが、真空槽1の内壁面や槽内治
具などへの蒸着物質の付着を防止、あるいは規制する防
着板等の板状防着部材にも同様に適用できる。
の直上にシャッタ板10が位置し得るようにしたシャッ
タ機構5について示したが、真空槽1の内壁面や槽内治
具などへの蒸着物質の付着を防止、あるいは規制する防
着板等の板状防着部材にも同様に適用できる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は蒸発源から蒸発する蒸着物質を規制するよう配設され
たシャッタ機構が、複数枚積層されたシャッタ板のうち
の蒸発源に対向するものを順次抜き取ることにより更新
できる構成としたことにより、発熱体を設けるなどの設
備投資やランニングコストの上昇もなく、蒸着物質が付
着したシャッタ板の交換が短時間のうちに容易に行える
等の効果が得られる。
は蒸発源から蒸発する蒸着物質を規制するよう配設され
たシャッタ機構が、複数枚積層されたシャッタ板のうち
の蒸発源に対向するものを順次抜き取ることにより更新
できる構成としたことにより、発熱体を設けるなどの設
備投資やランニングコストの上昇もなく、蒸着物質が付
着したシャッタ板の交換が短時間のうちに容易に行える
等の効果が得られる。
【図1】本発明の一実施例の概略構成を示す側面図であ
る。
る。
【図2】本発明の一実施例に係る一部を断面で示すシャ
ッタ機構の側面図である。
ッタ機構の側面図である。
【図3】本発明の一実施例に係るシャッタ機構の上面図
である。
である。
2…蒸発源 4…被蒸着物 5…シャッタ機構 10…シャッタ板 13…収納筒体
Claims (3)
- 【請求項1】 蒸着物質を蒸発供給する蒸発源と、この
蒸発源から蒸発する前記蒸着物質を規制するようシャッ
タ板を設け配設されたシャッタ機構とを備えてなる真空
蒸着装置において、前記シャッタ機構は前記シャッタ板
が複数枚積層されてなり、且つ前記シャッタ板のうちの
前記蒸発源に対向するものを順次抜き取ることにより更
新可能となっていることを特徴とする真空蒸着装置。 - 【請求項2】 シャッタ機構は、シャッタ板が順次補充
可能となっていることを特徴とする請求項1記載の真空
蒸着装置。 - 【請求項3】 シャッタ板は、蒸発源とこの蒸発源に対
向配置された被蒸着物との間に設けられたものであるこ
とを特徴とする請求項1記載の真空蒸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15724795A JPH093632A (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 真空蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15724795A JPH093632A (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 真空蒸着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH093632A true JPH093632A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15645468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15724795A Pending JPH093632A (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 真空蒸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH093632A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010106356A (ja) * | 2008-10-03 | 2010-05-13 | Toyota Central R&D Labs Inc | 第2族元素の酸化物の電解方法及びその装置 |
JP2015156252A (ja) * | 2015-05-21 | 2015-08-27 | 大日本印刷株式会社 | サスペンション用フレキシャー基板、サスペンション、ヘッド付サスペンション、およびハードディスクドライブ |
WO2021052592A1 (en) * | 2019-09-19 | 2021-03-25 | Applied Materials, Inc. | Method of operating an evaporation source, evaporation system, and shield handling apparatus |
-
1995
- 1995-06-23 JP JP15724795A patent/JPH093632A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010106356A (ja) * | 2008-10-03 | 2010-05-13 | Toyota Central R&D Labs Inc | 第2族元素の酸化物の電解方法及びその装置 |
JP2015156252A (ja) * | 2015-05-21 | 2015-08-27 | 大日本印刷株式会社 | サスペンション用フレキシャー基板、サスペンション、ヘッド付サスペンション、およびハードディスクドライブ |
WO2021052592A1 (en) * | 2019-09-19 | 2021-03-25 | Applied Materials, Inc. | Method of operating an evaporation source, evaporation system, and shield handling apparatus |
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