JPH093505A - 射出成形用金属粉末 - Google Patents

射出成形用金属粉末

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Publication number
JPH093505A
JPH093505A JP7174094A JP17409495A JPH093505A JP H093505 A JPH093505 A JP H093505A JP 7174094 A JP7174094 A JP 7174094A JP 17409495 A JP17409495 A JP 17409495A JP H093505 A JPH093505 A JP H093505A
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JP
Japan
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powder
injection molding
particle size
thin
cracks
Prior art date
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Pending
Application number
JP7174094A
Other languages
English (en)
Inventor
Ritsu Miura
立 三浦
Yasuo Endo
保夫 遠藤
Hirokazu Madarame
広和 斑目
Seiji Takamori
清次 高森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
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Publication date
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Publication of JPH093505A publication Critical patent/JPH093505A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄肉複雑形状の金属製品を射出成形によっ
て製造することを可能にする。 【構成】 射出成形用の金属粉末は、平均粒径が9〜
15μmで、30μm以上の粒径の粉末粒が1重量%以
下である。さらに水アトマイズ法で製造した不定形粉末
を使用することができる。 【効果】 従来法で発生していた焼結時のクラックの
発生が防止され、欠陥の少ない薄肉複雑形状の金属製品
を歩留まりよく製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属粉末射出成形に際
し原料として使用される粉末であり、特に薄肉複雑形状
の成形体の射出成形に好適な射出成形用金属粉末に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】金属粉末射出成形方法は、製造可能な成
形体の形状の自由度が高く、高密度の金属部品を経済的
に量産できる方法として着目されている。この方法で
は、金属粉末とバインダとを適当な比率で混合し、得ら
れたコンパウンドを適度な温度に加熱された金型内に射
出して成形体を得るものであり、得られた成形体はその
後、脱脂し、さらに焼結を経て所望の金属製品とされ
る。ところで上記射出成形では、コンパウンドの射出が
適正になされないと、プラスチックの射出成形の場合と
同様に、金型のキャビティ内でのコンパウンドの充填不
足やボイドなどの成形欠陥が生じることが知られてお
り、これらの成形欠陥を防止するため、製造される成形
体の寸法などに合わせて射出圧力や射出速度等を適宜調
整している。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】ところで、上記した
ように金属粉末射出成形方法は製品形状の自由度が高い
ため適用用途を拡大したいという要望も多く、薄肉で複
雑形状の製品への適用が強く望まれている。しかし、薄
肉複雑形状製品を得るために、常法によって射出成形を
し、その後、脱脂、焼結を行うと、焼結時にしばしばク
ラックが発生するという問題があり、製品品質の低さや
歩留まりの低さのため、現状では薄肉複雑形状製品への
適用は工業的に困難であると考えられている。
【0004】ところが、本発明者らの研究によれば、焼
結体に発生するクラックの原因は、既に射出成形によっ
て得られた成形体に潜在しており、射出成形時のコンパ
ウンドの挙動に原因があることが判明した。そこで射出
圧力や射出速度の調整によって欠陥の防止を計ったが、
有効な解決策とはなり得なかった。さらに上記クラック
の原因について詳細な究明を計ったところ、射出時に複
雑形状部分に相当するキャビティでコンパウンドの充填
が遅れ、しかも薄肉であることから当該部分の冷却が他
部よりも早く進み、これがクラックの発生原因になって
いるのではないかという結論を得た。このコンパウンド
の充填を速やかに行うために能力の高い射出成形機を使
用してさらに射出圧力を高めることも考えられるが、設
備費が嵩み、また成形体への残留応力が大きくなる等の
問題があり、その採用も困難であった。また、これらの
問題を解決する方法の一つとして、球形度の高い粉末
(例えば、ガスアトマイズ粉末)を使用してコンパウン
ドの流動度を高めることが考えられる。しかし、これら
の粉末は高価である上に薄肉複雑形状の成形体の製造に
使用すると脱脂時に成形体の変形が生じやすいという問
題がある。
【0005】そこで、本発明者らは、他に悪影響を与え
ることなくクラックの発生を有効に防止するべく鋭意研
究を重ねたところ、粉末粒度および粒度分布を調整する
ことによって上記問題の解決が可能であり、これは粉末
粒度もしくは粒度分布のいずれか一方の調整では達成さ
れず、両者を同時に調整することによって初めて問題が
解決されることを見出した。しかも粉末粒度および粒度
分布を調整すれば、比較的安価な不定形の水アトマイズ
粉末によっても上記課題の解決が可能であり、さらにこ
の粉末を使用すれば、脱脂時の成形体変形を有効に防止
することができることも見出した。本発明は、上記事情
を背景としてなされたものであり、粉末の粒度および粒
度分布を適正に設定することで薄肉複雑形状製品でもク
ラックの発生しない成形体を製造することが可能な射出
成形用金属粉末を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のうち第1の発明の射出成形用金属粉末は、
平均粒径が9〜15μmで、30μm以上の粒径の粉末
粒が1重量%以下であることを特徴とする。また、第2
の発明は、第1の発明において、水アトマイズ法で製造
した不定形粉末を使用することを特徴とする。
【0007】なお、本発明の粉末は、正規分布もしくは
これに近似した粒度分布を有し、かつ30μm以上の粉
末粒が1重量%である粉末に対し、より粒度が揃ってい
るものが望ましい。また、本発明の粉末は、上述したよ
うに薄肉複雑形状製品の製造に好適なものであるが、本
発明としての適用範囲がこれに限定されるものではな
く、薄肉複雑形状製品以外への適用も可能であり、これ
らの製品に対しても欠陥の発生を防止するという効果が
得られる。
【0008】
【作用】すなわち、本発明によれば、適度な粒度と粒度
分布を有する粉末によって射出時には、コンパウンドが
均一かつ速やかに薄肉で複雑形状のキャビティ内に充填
される。このようにして射出成形された成形体は、焼結
時においてもクラックの発生が有効に防止されており、
欠陥の少ない金属製品を効率よく製造することができ
る。さらに不定形の水アトマイズ粉末の使用により、脱
脂時の成形体変形が防止される。なお、本発明で定めた
粒度等の数値限定理由を以下に説明する。
【0009】平均粒径:9〜15μm 粉末は上記平均粒径を有することによって適度な流動性
が得られ、クラックの発生を有効に防止する。ここで、
平均粒径が9μm未満であると、かえって流動性が低下
し、また15μmを越えても適当な流動性が得られない
ため、上記範囲内に限定する。なお、同様の理由で、平
均粒径の上限を10μmとするのがさらに望ましい。
【0010】粗い粉末割合(30μm以上):1重量%
以下 粉末の粒度分布において、30μm以上の粒径の粉末粒
を1重量%以下にすることによってクラックの発生が有
効に防止される。一般に、粉末の粒径が揃いすぎている
と充填密度が十分に得られず、欠陥の少ない成形体を得
ることができないとされており、例えば、一般的には1
0μm程度の粉末でも30μm以上の粉末粒を数%程度
は含んでいる。しかし、本発明者らは、薄肉で複雑形状
の成形体を得る場合には、粒度を揃えても充填密度の低
下は殆どなく、その一方で、この粉末を用いたコンパウ
ンドは射出時に速やかに、かつ均一に金型内に充填さ
れ、その結果焼結時のクラックの発生が飛躍的に防止さ
れることを見出したものである。したがって30μm以
上の粉末粒が1重量%を越えて含まれている粉末では平
均粒径を上記範囲内としても焼結時にクラックの発生が
認められる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を説明する。表1
に示す性状の金属粉末を水アトマイズ法により製造し、
各粉末に体積比で46%のバインダを加え、混練により
コンパウンドを得た。このコンパウンドを使用して、2
5℃に加熱した金型内に、最大射出速度(43cm3
s)の90%の射出速度で射出し、薄肉複雑形状の成形
体を製造した。この成形体を脱脂した後、焼結し、得ら
れた焼結体のクラックの発生頻度を調査し、その平均値
を表1に示した。表から明らかなように、本発明の粉末
を用いた試験片では、クラックの発生が認められなかっ
たが、粉末の粒度もしくは粒度分布が発明の範囲を外れ
た比較材では、相当程度の頻度でクラックの発生が認め
られた。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の射出成形
用金属粉末によれば、平均粒径が9〜15μmで、30
μm以上の粒径の粉末粒が1重量%以下であり、さらに
水アトマイズ法で製造した不定形粉末を使用可能である
ので、薄肉で複雑形状の金属製品の製造に際してもクラ
ックが発生することがなく、欠陥の少ない金属製品を歩
留まりよく、安価に製造することができる。また水アト
マイズ粉末の使用によって脱脂時の成形体変形を防止で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高森 清次 千葉県四街道市鷹の台1丁目3番 株式会 社日本製鋼所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が9〜15μmで、30μm以
    上の粒径の粉末粒が1重量%以下であることを特徴とす
    る射出成形用金属粉末
  2. 【請求項2】 水アトマイズ法で製造した不定形粉末で
    あることを特徴とする請求項1記載の射出成形用金属粉
JP7174094A 1995-06-17 1995-06-17 射出成形用金属粉末 Pending JPH093505A (ja)

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JPH093505A true JPH093505A (ja) 1997-01-07

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