JPH0934633A - 空間マウス及び空間マウスシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、カーソル位置検出にカメラを使う
空間マウスシステムにおいて、ボタン操作検出のための
ハードウエアを簡単化することを目的とする。 【解決手段】 本発明では、ボタン操作時に、検出用ヘ
ッド１０の輝度や輝度変化周波数などの何らかの変化を
させることにより、ボタン操作を伝送する。即ち、カー
ソル位置の指示と操作の検出の両方を、カメラで撮像し
た画像の処理により行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空間マウスに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】空間マウス（ワイヤレスマウス，フリ−
スペ−スマウス）としては、特開平7-28591号公報(G06F
3/033)にも示されるようなジャイロ機能を備えたもの
と、特開平5-265639号公報(G06F3/033)にも示されるよ
うなカメラを使用するものがある。

【０００３】本願は、後者の改良に関するものである。
このようなカメラを用いて位置検出するポインティング
システムでは、カメラからの映像を基にカーソル表示位
置を指示している。また、マウスボタン（以下ボタンと
称す）のクリック操作等の操作情報は、電磁波や赤外光
など別の伝達手段により、伝送している。

【０００４】例えば、空間マウスの検出用ヘッドをＣＣ
Ｄカメラなどで撮像し、画像処理を施すことにより空間
マウスの画像上の位置を計算し、その位置にカーソルを
追尾させる。そして、一方、ボタンが押された場合、こ
れを専用のマウス信号検出回路で検出して、空間マウス
でのボタン操作を感知する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このシステムでは、専
用のマウス操作を伝達するための回路が必要となり、装
置の複雑化を招く。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明では、指示用の検
出用ヘッド１０を、輝度や輝度変化周波数などの何らか
の変化をさせることにより、ボタン操作を伝送する。即
ち、カーソル位置の指示と操作の検出の両方を、カメラ
で撮像した画像の処理により行う。つまり、本発明は、
光学的検出部（１２）を備える空間マウス（１）と、こ
の空間マウス（１）の前記光学的検出部（１２）の位置
をカメラ（２０）に映った画像から検出する位置検出部
（２６）と、この位置検出部（２６）からの位置情報を
基にカーソルの表示位置を制御するカーソル制御部（２
７）とを備える空間マウスシステムにおいて、前記空間
マウス（１）に設けられ、この空間マウスの操作に応じ
て前記光学的検出部（１２）を光学的に変化させる変化
制御部（１１）と、この光学的検出部（１２）の光学的
変化を前記カメラ（２０）に映った画像から検出して操
作情報を出力する操作検出部（２８）とを備えることを
特徴とする。

【０００７】また、本発明は、空間マウス（１）に設け
られた光学的検出部（１２）の位置をカメラ（２０）に
映った画像から検出する位置検出部（２６）と、この位
置検出部（２６）からの位置情報を基にカーソルの表示
位置を制御するカーソル制御部（２７）とを備える空間
マウスシステムにおいて、前記光学的検出部（１２）の
光学的変化を前記カメラ（２０）に映った画像から検出
して操作情報を出力する操作検出部（２８）とを備える
ことを特徴とする。

【０００８】本発明は、更に、前記カーソルと映像信号
を合成する表示制御部（２４）と、この表示制御部（２
４）からの映像信号を表示する表示部（２５）とを備え
ることを特徴とする。本発明は、更に、前記位置情報及
び前記操作情報により制御を行う制御部（２９）を備え
ることを特徴とする。

【０００９】本発明は、前記光学的検出部（１２）は、
発光体より構成され、前記変化制御部（１１）は、この
発行体の輝度を変化させることを特徴とする。本発明
は、前記変化制御部（１１）は、前記光学的検出部（１
２）の色を変化させることを特徴とする。本発明は、前
記光学的検出部（１２）は、発光体より構成され、前記
変化制御部（１１）は、この発行体の輝度変化の周波数
を変化させることを特徴とする。

【００１０】本発明は、前記変化制御部（１１）は、前
記光学的検出部（１２）の形状を変化させることを特徴
とする。本発明は、前記変化制御部（１１）は、前記光
学的検出部（１２）の大きさを変化させることを特徴と
する。本発明は、前記光学的検出部（１２）は、発光体
より構成され、前記変化制御部（１１）は、この発行体
の発光パターンを変化させることを特徴とする。

【００１１】また、本発明は、空間マウスにおいて、光
学的検出部（１２）と、操作に応じて前記光学的検出部
（１２）を光学的に変化させる変化制御部（１１）とを
備えることを特徴とする。 ［作用］本発明の空間マウスシステムによれば、カーソ
ルの位置指示と操作の検出の両方を、カメラで撮像した
画像の処理により行う。

【００１２】また、このための空間マウスである。

【００１３】

【実施の形態】図１及び図２を参照しつつ、本発明の第
１実施例を説明する。図１は、この第１実施例の構成図
である。１は、空間マウスである。１０は、空間マウス
の操作部（ボタン）であり、実際にはクリックボタンで
ある。

【００１４】１２は、検出用ヘッドである。この検出用
ヘッド１２は、発光体である。１１は、本実施例の特徴
を表すヘッド制御部である。このヘッド制御部は、検出
用ヘッド１２の輝度をボタン１０の操作に応じて制御し
ている。２０は、カメラである。このカメラ２０は、検
出用ヘッド１２を、背景などとともに捉える。

【００１５】２１は、外部映像信号入力端子である。２
２は、映像信号出力端子である。２３は、映像信号切替
部である。この切替部２３は、カメラ２０に捉えられた
映像や入力端子２１からの映像を選択的に表示制御部２
４に出力する。また、カメラ２０からの映像信号を映像
信号出力端子２２に出力する等の切替を行っている。

【００１６】表示制御部２４は、切替部２３からの映像
とカーソルとを重ねあわせて表示部２５に出力する。２
６は、位置検出部である。この位置検出部２６は、捉え
られた映像から、検出用ヘッド１２の像と背景を分離
し、検出用ヘッド１２の位置の座標を計算する。この位
置検出部２６は、座標情報（位置情報）を出力する。

【００１７】２７は、カーソル制御部である。このカー
ソル制御部２７は、座標情報からカーソルの表示位置を
制御する。２８は、変化検出部２８であり、ここでは、
検出用ヘッドの輝度変化を検出している。この輝度変化
は、ボタン１０操作に対応している。従って、変化検出
部２８は、操作情報を検出して出力している。

【００１８】２９は、各種制御部である。３０は、カー
ソル表示発生部である。この第１実施例の動作を説明す
る。マウスを利用した操作としては、マウスにより、所
望の制御に対応するアイコンエリアにカーソル表示を移
動させ、ボタンをクリックするのが、一般的である。

【００１９】まず、カーソル移動について、説明する。
使用者が、空間マウス１を移動させると、この空間マウ
スの検出用ヘッド１２位置も移動する。カメラ２０でと
らえたこの空間マウスを含む映像から、位置検出部２６
は、検出用ヘッドの位置を検出して座標情報をカーソル
制御部２７に出力する。

【００２０】カーソル発生部３０からのカーソル表示
は、カーソル制御部２７でその画面上での表示位置を座
標情報から設定される。このカーソル表示は、表示制御
部２４で映像信号と合成されて、表示部２５で表示され
る。従って、使用者は空間マウスを移動させることによ
り、カーソル表示位置を所望の位置に移動出来る。

【００２１】次に、クリック操作について、説明する。
使用者が、空間マウス１のボタン１０を操作すると、ヘ
ッド制御部１１は、検出用ヘッド１２の輝度を変化させ
る。この変化は、変化検出部２８で検出されて、制御部
２９に入力される。制御部２９は、座標情報とあわせ
て、該当する制御を行う。

【００２２】図２に、この検出用ヘッド１２の輝度の変
化の検出を説明をする。ヘッド制御部１１は、ボタン１
０の操作により、赤外線ＬＥＤ等の検出用ヘッド１２の
電流値を変化させて、輝度を変化させている。図２の如
く、通常時のマウスの検出用ヘッドの光の輝度をａとす
る。そして、ボタン１０の操作時の検出用ヘッドの光の
輝度をｂとする。そして、変化検出部２８は、検出した
輝度がスレショルド値ｔを越えた場合に、ボタン１０の
操作があったと判断する。

【００２３】尚、この第１実施例では、輝度のレベルに
より、操作を検出したが、輝度の変化に注目し、一定の
変化量または変化率を越えた場合に操作を検出してもよ
い。また、上記の実施例では、検出用ヘッド１２を発光
体としたが、本願はこれに限定されるものではない。ま
た、上記の実施例では、検出用ヘッド１２の輝度レベル
を変更するようにしたが、通常時には、輝度を第１の周
期で変化させ、操作時には輝度を第２の周期で変化させ
る様にしてもよい。

【００２４】また、通常時と操作時の、検出用ヘッド１
２の色を変えるようにしてもよい。また、上記の実施例
では、制御部２９は、変化検出部（操作検出部）２８か
らの操作情報と、位置検出部２６からの座標情報によ
り、各種制御を行っている。この座標情報を位置検出部
２６から得ているが、これは、カーソル制御部２７から
得るようにしてもよい。

【００２５】図３を参照しつつ、本発明の第２実施例を
説明する。この第２実施例は、輝度変化周波数の変更に
より操作を検出する例である。図３において、１２１
は、発光素子である。この発光素子１２１は、検出用ヘ
ッド１２として設けられ、発光周波数がｆ１である。１
２２は、発光素子である。この発光素子１２２は、検出
用ヘッド１２として設けられ、発光周波数がｆ２であ
る。

【００２６】つまり、発光周波数の異なる発光素子を複
数取り付け、ボタン１０の操作に応じて、これらの発光
素子を切り替える。受信側（図示省略）においては、変
化検出部でこの輝度変化の周波数を検出して、操作を検
出する。このように、検出用ヘッド１２から発せられる
光の周波数の変化によって受信側では、操作を検出し、
あとは図２と同様の原理により制御される。

【００２７】この第２実施例では、検出用ヘッド１２と
して発光素子を用いたが、検出用ヘッド１２に発光しな
いものを用い、その色を変化させたり、異なる色のもの
を切替えてもよい。また、検出用ヘッド１２を間欠発光
させ、そのデューティ比や、間欠発光の周期を変化さ
せ、それを検出してもよい。

【００２８】図４、図５を参照しつつ、本発明の第３実
施例を説明する。図４は、空間マウス１の検出用ヘッド
１２を正面から見た図である。この検出用ヘッド１２
は、複数の発光素子より成り、それぞれのＯＮ／ＯＦＦ
をコントロールすることにより、カメラ２０から見た大
きさが変化するように見える。

【００２９】図５は、その様子を示したものである。通
常は、図４における中央の主たる発光素子１２３のみが
点灯しているが、ボタン操作により周囲の従たる発光素
子１２４も点灯する。それにより、カメラ２０でとらえ
るマウスの検出用ヘッド１２の大きさが、図５のＡから
図５のＢとなり、操作を検出する。

【００３０】この方法では、空間マウス１の検出用ヘッ
ド１２の像を分離した後、変化検出部２８においてその
面積を計算し、その値にスレショルドを設け、それより
大きい、または小さい場合により、操作を検出する。
尚、この例では、検出用ヘッド１０に発光体を用いてい
るが、必ずしも発光体でなくてもよく、また複数でなく
てもよい。例えば発光しない検出用ヘッド１０を複数ま
たは一つ備え、部分的に露出隠蔽することにより、ボタ
ン操作を検出してもよい。

【００３１】また、カメラ２０から見た検出用ヘッド１
２の大きさの変化量や変化率で検出してもよい。この場
合、ボタン操作の代わりに空間マウス１を前後するだけ
でよく、マウスの操作部１０が不要となる。図６に、こ
のシステムを応用したＴＶターミナルシステムの一例を
示す。空間マウス１の動きにより、モニタ４上のカーソ
ル表示４２をユーザの意図するアイコン４１上に移動し
ボタン１０を操作することにより、チャンネルの変更や
各種の設定を行う。

【００３２】カーソル表示４２やアイコン４１は、ＴＶ
放送やビデオなどの画面と重ねて表示することができ
る。図７に、このシステムを利用したＴＶ電話システム
を示す。操作や原理は図６の場合と同様であるが、モニ
タ４には外部入力２１より入力されたを相手方の映像が
表示され、こちらのカメラ２０のＣＣＤカメラが捉えた
映像は外部出力２２を通り相手側に送信される。

【００３３】またカーソル表示４２が、スーパーインポ
ーズされた画像をお互いにやり取りすれば、単に会話の
みならず共同で図面を見ながら作業することも可能であ
る。図８に、このシステムを利用したプレゼンテーショ
ンシステムを示す。大きなスクリーン５にパソコンなど
の画像を投射し、空間マウス１によってカーソル表示４
２で指示しながらプレゼンテーションを行う。

【００３４】またスクリーン５上のアイコン４１を操作
することにより、プレセンテーションに必要な各種の操
作を行うことができる。

【００３５】

【発明の効果】本発明により、ボタン操作等を伝送する
ための専用の伝送手段を削減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の空間マウスシステムの構
成例を示す図である。

【図２】この実施例の動作を説明する図である。

【図３】第２実施例を示す図である。

【図４】第３実施例を示す図である。

【図５】第３実施例を説明する図である。

【図６】本願の空間マウスシステムを使った例を示す図
である。

【図７】本願の空間マウスシステムを使った例を示す図
である。

【図８】本願の空間マウスシステムを使った例を示す図
である。

【符号の説明】

１ 空間マウス、 １０ ボタン（操作部）、 １１ ヘッド制御部（変化制御部）、 １２ 検出用ヘッド（光学的検出部）、 ２０ カメラ、 ２４ 表示制御部、 ２５ 表示部、 ２６ 位置検出部、 ２７ カーソル制御部、 ２８ 変化検出部（操作検出部）、 ２９ 各種制御部、 ４２ カーソル表示。

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光学的検出部（１２）を備える空間マウ
   ス（１）と、 この空間マウス（１）の前記光学的検出部（１２）の位
   置をカメラ（２０）に映った画像から検出する位置検出
   部（２６）と、 この位置検出部（２６）からの位置情報を基にカーソル
   の表示位置を制御するカーソル制御部（２７）とを備え
   る空間マウスシステムにおいて、 前記空間マウス（１）に設けられ、この空間マウスの操
   作に応じて前記光学的検出部（１２）を光学的に変化さ
   せる変化制御部（１１）と、 この光学的検出部（１２）の光学的変化を前記カメラ
   （２０）に映った画像から検出して操作情報を出力する
   操作検出部（２８）とを備えることを特徴とする空間マ
   ウスシステム。
2. 【請求項２】 空間マウス（１）に設けられた光学的検
   出部（１２）の位置をカメラ（２０）に映った画像から
   検出する位置検出部（２６）と、 この位置検出部（２６）からの位置情報を基にカーソル
   の表示位置を制御するカーソル制御部（２７）とを備え
   る空間マウスシステムにおいて、 前記光学的検出部（１２）の光学的変化を前記カメラ
   （２０）に映った画像から検出して操作情報を出力する
   操作検出部（２８）とを備えることを特徴とする空間マ
   ウスシステム。
3. 【請求項３】 前記空間マウスシステムは、更に、 前記カーソルと映像信号を合成する表示制御部（２４）
   と、 この表示制御部（２４）からの映像信号を表示する表示
   部（２５）と、 を備えることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載
   の空間マウスシステム。
4. 【請求項４】 前記空間マウスシステムは、更に、 前記位置情報及び前記操作情報により制御を行う制御部
   （２９）を備えることを特徴とする請求項１〜３のいず
   れか１項に記載の空間マウスシステム。
5. 【請求項５】 前記光学的検出部（１２）は、発光体よ
   り構成され、前記変化制御部（１１）は、この発行体の
   輝度を変化させることを特徴とする請求項１〜４のいず
   れか１項に記載の空間マウスシステム。
6. 【請求項６】 前記変化制御部（１１）は、前記光学的
   検出部（１２）の色を変化させることを特徴とする請求
   項１〜４のいずれか１項に記載の空間マウスシステム。
7. 【請求項７】 前記光学的検出部（１２）は、発光体よ
   り構成され、前記変化制御部（１１）は、この発行体の
   輝度変化の周波数を変化させることを特徴とする請求項
   １〜４のいずれか１項に記載の空間マウスシステム。
8. 【請求項８】 前記変化制御部（１１）は、前記光学的
   検出部（１２）の形状を変化させることを特徴とする請
   求項１〜４のいずれか１項に記載の空間マウスシステ
   ム。
9. 【請求項９】 前記変化制御部（１１）は、前記光学的
   検出部（１２）の大きさを変化させることを特徴とする
   請求項８に記載の空間マウスシステム。
10. 【請求項１０】 前記光学的検出部（１２）は、発光体
    より構成され、前記変化制御部（１１）は、この発行体
    の発光パターンを変化させることを特徴とする請求項１
    〜４のいずれか１項に記載の空間マウスシステム。
11. 【請求項１１】 光学的検出部（１２）と、操作に応じ
    て前記光学的検出部（１２）を光学的に変化させる変化
    制御部（１１）とを備える空間マウス。