JPH0934555A - 受水流量制御装置 - Google Patents

受水流量制御装置

Info

Publication number
JPH0934555A
JPH0934555A JP20027495A JP20027495A JPH0934555A JP H0934555 A JPH0934555 A JP H0934555A JP 20027495 A JP20027495 A JP 20027495A JP 20027495 A JP20027495 A JP 20027495A JP H0934555 A JPH0934555 A JP H0934555A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow rate
reservoir
water level
water
water flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20027495A
Other languages
English (en)
Inventor
Futoshi Kurokawa
太 黒川
Kenji Takeuchi
賢治 竹内
Shuichiro Kobayashi
主一郎 小林
Masanaga Niiyama
雅永 新山
Tatsuo Ashiki
達雄 芦木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP20027495A priority Critical patent/JPH0934555A/ja
Publication of JPH0934555A publication Critical patent/JPH0934555A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Flow Control (AREA)
  • Control Of Non-Electrical Variables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配水池の受水流量を極力平滑化し、現状の配
水池水位により、受水流量を自動で補正できるようにす
ることである。 【解決手段】 受水流量計画手段11は、当日及び翌日
の時間単位の配水流量予測値に基づいて、配水場の配水
池水位及び受水流量がそれぞれの上下限値を逸脱しない
ように受水流量計画値を算出する。受水流量補正手段1
2は、受水流量計画値で示される演算配水池水位と配水
池の実績配水池水位との偏差及び実績配水池水位に基づ
いてファジィ推論により、配水池水位が適正な範囲にな
るように受水流量計画値を補正し受水流量目標値を算出
する。受水流量調整手段13は、受水流量補正手段によ
り補正された受水流量計画値に従って配水池への受水流
量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄水場からの浄水
を受水する配水場の受水流量を計画的に制御する受水流
量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、配水場では浄水場または他の配
水場より送水されてくる浄水を配水池で受水し、需要家
へ供給している。この場合、需要家の水の使用量は時間
変動するので、その時間変動に対応した配水流量を需要
家へ供給している。従って、受水流量はその時間変動す
る配水流量に見合ったものとするのが望ましい。一方、
浄水場の負荷変動が大きくならないように受水し、浄水
場の負荷変動を抑制するよう平滑化することも望まれて
いる。即ち、配水池への受水流量は、需要家への配水流
量を確保しつつ、浄水場の負荷変動を抑制するよう平滑
化することが望ましい。
【0003】そこで、浄水場の負荷変動を抑制するよう
平滑化しつつ配水池の水位変動を利用した受水流量計画
を立て、その受水計画で受水を行い、配水池の水位変動
により配水池水位が上下限値を逸脱しそうになったとき
は受水流量計画を補正する方法がとられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、受水流量計
画の補正を行なうか否かは、最終的に操作員の経験的な
知識に依存しているので、操作員の負担となる。上述の
ように、従来の配水池の受水流量制御では、極力、配水
池への受水流量を平滑化し、配水池水位の変動を許容し
たものであるので、現状の配水池水位により受水流量を
補正しなければならない場合がある。従って、最終的に
操作員の経験的な知識に依存した補正が必要となる場合
があり、操作員の負担となっていた。
【0005】本発明の目的は、配水池の受水流量を極力
平滑化し、現状の配水池水位により、受水流量を自動で
補正することができるようにした受水流量制御装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、当日
及び翌日の時間単位の配水流量予測値に基づいて配水場
の配水池水位及び受水流量がそれぞれの上下限値を逸脱
しないように受水流量計画値を算出する受水流量計画手
段と、受水流量計画値で示される演算配水池水位と配水
池の実績配水池水位との偏差及び実績配水池水位に基づ
いてファジィ推論により配水池水位が適正な範囲になる
ように受水流量計画値を補正し受水流量目標値を算出す
る受水流量補正手段と、受水流量補正手段により補正さ
れた受水流量計画値に従って配水池への受水流量を制御
する受水流量調整手段とを備えている。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、受水流量補正手段は、受水流量計画値で示される演
算配水池水位と配水池の実績配水池水位との偏差及び実
績配水池水位に基づいてファジィ推論により得た第1の
補正量と、受水流量計画値で示される演算配水池水位と
配水池の実績配水池水位との偏差の変化分及び実績配水
池水位に基づいてファジィ推論により得た第2の補正量
との双方を加味して、受水流量計画値を補正するように
したものである。
【0008】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、受水流量補正手段は、第1の補正量及び第2の補正
量にそれぞれ重みを乗じるようにしたものである。
【0009】請求項1の発明では、受水流量計画手段
は、当日及び翌日の時間単位の配水流量予測値に基づい
て、配水場の配水池水位及び受水流量がそれぞれの上下
限値を逸脱しないように受水流量計画値を算出する。受
水流量補正手段は、受水流量計画値で示される演算配水
池水位と配水池の実績配水池水位との偏差及び実績配水
池水位に基づいてファジィ推論により、配水池水位が適
正な範囲になるように受水流量計画値を補正し受水流量
目標値を算出する。受水流量調整手段は、受水流量補正
手段により補正された受水流量計画値に従って配水池へ
の受水流量を制御する。
【0010】請求項2の発明では、請求項1の発明の作
用に加え、受水流量補正手段は、受水流量計画値で示さ
れる演算配水池水位と配水池の実績配水池水位との偏差
の変化分をも加味させて、配水池水位が適正な範囲にな
るように受水流量計画値を補正する。
【0011】請求項3の発明では、請求項2の発明の作
用に加え、受水流量補正手段は、演算配水池水位と配水
池の実績配水池水位との偏差、及び演算配水池水位と配
水池の実績配水池水位との偏差の変化分、によるそれぞ
れの補正値に重みを乗じて、配水池水位が適正な範囲に
なるように受水流量計画値を補正する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。図1は、本発明の受水流量制御
装置の一実施例を示すブロック構成図である。
【0013】図1に示すように、浄水場から流入調節弁
5を介して送水された浄水を配水池1に一旦貯水し、配
水ポンプ2によって、時間変動に対応した配水流量を配
水管3を通じ需要家へ配水している。浄水場の負荷変動
を抑制するためには、配水流量予測値を基に受水流量を
平滑化する受水流量計画を立てる必要があるので、本発
明では受水流量計画手段11でその受水流量計画値を立
てる。受水流量計画手段11では、操作員9によって与
えられる当日及び翌日の時間単位の配水流量予測値に基
づいて、受水流量計画値を算出する。
【0014】また、その受水流量計画値に基づいて配水
池1の受水流量を制御しても、時間変動する配水流量に
より受水流量計画値どおりに受水できなくなる場合があ
るので、配水池1の水位を上下限範囲内に保つために、
受水流量計画値を補正する。この補正は、受水流量補正
手段12で行われる。即ち、配水池1の配水池水位を水
位計10で検出し、この配水池水位及び受水流量計画手
段11で算出された受水流量計画値に基づいて、知識ベ
ース22を用いてファジィ推論により行われる。そし
て、補正が施された受水流量計画値を受水流量目標値と
して、受水流量調整手段13に出力する。受水流量調整
手段13は、流量計4で検出される受水流量がその受水
流量目標値になるように流入調節弁5を調節するように
なっている。
【0015】以下、受水流量制御装置の各構成要素につ
いて説明する。 (1)受水流量計画手段11 受水流量計画手段11は、当日及び翌日の時間単位の配
水流量予測値に基づいて、配水場の配水池水位及び受水
流量がそれぞれの上下限値を逸脱しないように受水流量
計画値を算出するものである。この受水流量計画手段1
1は、以下のステップ1からステップ6の演算を行う。 (ステップ1)まず、所定の時間帯毎に配水流量予測値
の平均値を演算する。操作員9により、図2(a)に示
すように当日および翌日の時間単位の配水流量予測値が
与えられたとすると、操作員9が設定した時刻(朝方k
時、夕方p時)で、当日及び翌日の時間単位の配水流量
予測値を時間帯1、時間帯2、時間帯3に区切る。そし
て、区切った時間帯毎に配水流量予測値の平均値を次の
ように演算する。ここで、当日の配水流量予測値は、図
2(a)に示すように当日の0時から翌日の0時までで
ある。
【0016】
【数1】
【0017】ここで、 Qav1: 時間帯1における配水流量の平均値[m3/h] Qav2: 時間帯2における配水流量の平均値[m3/h] Qav3: 時間帯3における配水流量の平均値[m3/h] この各時間帯毎の配水流量の平均値を、まず、各時間帯
における受水流量計画値とする。即ち、図2(b)に示
すように、時間帯1の受水流量計画値をQav1とし、時間
帯2の受水流量計画値をQav2とし、時間帯3の受水流量
計画値をQav3とする。 (ステップ2)次に、操作員9が設定した時刻(朝方k
時、夕方p時)において、配水池水位が予め設定した水
位を通るように、各時間帯毎の受水流量計画値を修正す
る。この各時間帯毎の修正量は、以下のようにして演算
される。
【0018】dq1=(ham-h(0))*A/(K+1) …(4) dq2=(hpm-ham)*A/(p-k) …(5) dq3=(ham-hpm)*A/(24-p+K) …(6) ここで、 dq1:時間帯1における修正量[m3/h] dq2:時間帯2における修正量[m3/h] dq3:時間帯3における修正量[m3/h] ham:朝方(k時)の配水池設定水位[m] hpm:夕方(p時)の配水池設定水位[m] h(0):0時における実績配水池水位[m] A:配水池断面積[m2] これにより、各時間帯毎に受水流量計画値を、次式に示
すように演算する。
【0019】 Qin(1,i)=Qav1+dq1 (i=0〜k:当日) …(7) Qin(1,i)=Qav2+dq2 (i=k+1〜p:当日) …(8) Qin(1,i)=Qav3+dq3 (i=p+1〜23: 当日) …(9) Qin(2,i)=Qav3+dq3 (i=0〜k:翌日) …(10) ここで、 Qin(1,i): 当日i時における受水流量計画値[m3/h] Qin(2,i): 翌日i時における受水流量計画値[m3/h] このステップ3で修正した受水流量計画値を図2(c)
に示す。図2(c)の実線は修正後を示し、点線は修正
前を示す。 (ステップ3)次に、各時間帯の各時刻において、配水
池水位が上下限値を超えないように受水流量計画値を修
正する。そのために、まず、ステップ2で得られた受水
流量計画値Qin(n,i)と配水流量予測値Qout(n,i) とによ
り、配水池水位hp(n,i) を演算する。配水池水位の演算
は次式による。
【0020】 hp(n,i)=hp(n,i-1)+{Qin(n,i)-Qout(n,i)}/A …(11) ここで、 hp(n,i):i 時における演算配水池水位[m] n:日を示す。つまり、n=1 の時は当日、n=2 の時は翌日
を表す。
【0021】この演算配水池水位hp(n,i) が配水池水位
の上下限値の範囲内を逸脱した場合には、受水流量計画
値を再度修正する。受水流量計画値の修正は、配水池水
位がその上限値を逸脱した場合と、配水池水位がその下
限値を逸脱した場合に分けて行なう。
【0022】図3(a)に示すように演算配水池水位hp
(n,i) が配水池水位の上限値を逸脱した場合、又は図4
(a)に示すように配水池水位の下限値を逸脱した場合
は、その最も逸脱している時刻を、いま、m 時とする
と、その場合の修正量は次式で示される。 (配水池水位上限値を逸脱した場合の修正量) ddq1= {hp(n,m)-hmax}*A …(12) (配水池水位下限値を逸脱した場合の修正量) ddq2= {hmin-hp(n,m)}*A …(13) ここで、 ddq1= 配水池水位上限値を逸脱した場合の受水流量計画
値修正量[m3/h] ddq1= 配水池水位下限値を逸脱した場合の受水流量計画
値修正量[m3/h] hp(n,m):m 時における演算配水池水位[m] hmax: 配水池水位上限値[m] hmix: 配水池水位上限値[m] n:日を示す。n=1 の時は当日、n=2 の時は翌日を表す。
【0023】そして、受水流量計画値の修正範囲は、当
日の0時から演算配水池水位が配水池水位の上下限値を
最も逸脱する時刻m 時の1時間前(m-1 )時までとす
る。つまり、受水流量計画値の修正は、次式により行な
う。 (配水池水位上限値を逸脱した場合の修正) Qin(1,i)=Qin(1,i)-ddq1/(m-1) …(14) Qin(2,i)=Qin(2,i)-ddq1/(m+23) …(15) (配水池水位下限値を逸脱した場合の修正) Qin(1,i)=Qin(1,i)-ddq2/(m-1) …(16) Qin(2,i)=Qin(2,i)-ddq2/(m+23) …(17) ここで、 Qin(1,i): 修正した当日i時の受水流量計画値[m3/h] Qin(2,i): 修正した翌日i時の受水流量計画値[m3/h] m:演算配水池水位が配水池上下限水位を最も逸脱した時
刻[時] 図3(b)及び図4(b)は、配水池水位がその上下限
値を逸脱した場合に修正を施した受水流量計画値を示す
ものである。図3(b)の実線は、配水池水位がその上
限値を逸脱した場合に修正を施した受水流量計画値であ
り、図4(b)の実線は、配水池水位がその下限値を逸
脱した場合に修正を施した受水流量計画値である。 (ステップ4)次に、ステップ3で求めた受水流量計画
値が受水流量の上下限設定値内に収まるか否かを判断す
る。即ち、受水流量の上下限値により、受水流量計画値
のチェックを行なう。受水流量計画値が受水流量の上限
値を越えた場合には、受水流量計画値を受水流量の上限
値とする。また、受水流量計画値が受水流量が下限値を
下回った場合には、受水流量計画値を受水流量の下限値
とする。 (ステップ5)ステップ4で求められた受水流量計画値
を用いて、再度、演算配水池水位を求める。この場合の
演算配水池水位の求め方は、ステップ3における(11)式
を用いて求められる。 (ステップ6)そして、そのステップ5で求めた演算配
水池水位が配水池水位の上下限値を逸脱している場合に
は、ステップ3に戻り、再度、ステップ6までの演算を
繰返し行う。演算配水池水位が配水池水位の上下限値を
逸脱しない場合は、ステップ4で得られた受水流量計画
値を受水流量補正手段12に出力する。 (2)受水流量補正手段12 受水流量補正手段12は、受水流量計画手段11で得ら
れた演算配水池水位と配水池の実績配水池水位との偏
差、及び実績配水池水位に基づいて、ファジィ推論によ
り配水池水位が適正な範囲になるように受水流量計画値
を補正するもので、その補正した受水流量計画値を受水
流量目標値として出力する。
【0024】即ち、配水流量補正手段12では、水位計
10により得られる実績配水池水位と、受水流量計画手
段11で求められた演算配水池水位とから、ファジィ推
論により受水流量計画値の補正量を求める。以下に、フ
ァジィ推論による受水流量計画値の補正方法を述べる。
【0025】ファジィ推論の入力となる実績配水池水位
h(j)、実績配水池水位と演算配水池水位との偏差eh(j)
(以下、配水池水位偏差という)は、次式により正規化
される。
【0026】eh(j)=hp(n,j)-h(j) …(18) hm=(hmax+Hmin)/2 …(19) hg=(hmax-hmin)/2 …(20) h(j)=(h(j)-hm)/hg …(21) Eh(j)=eh(j)/(hg*Pa) …(22) ここで、 eh(j):配水池水位偏差[m] h(j): 実績配水池水位[m] hm:hmax とhminの中位[m] hg:hmax とhmの差の絶対値[m] H(j): 配水池水位を正規化した値 Eh(j):配水池水位偏差を正規化した値 Pa: 正規化係数 j:制御周期 以上の式により正規化された配水池水位H(j)及び配水池
水位偏差Eh(j) とから受水流量計画値補正量を演算す
る。図5(a)は配水池水位を規定するメンバーシップ
関数を示している。図5(a)において、a1は不感帯
域を調整するパラメータであり、HRH、HRM、HR
Z、HRS、HRLは、それぞれ以下のことを意味す
る。
【0027】HRH:配水池水位が高い HRM:配水池水位が高め HRZ:配水池水位が安定領域 HRS:配水池水位が低め HRL:配水池水位が低い 図5(b)は配水池水位偏差を規定するメンバーシップ
関数を示しており、図5(b)において、PB、PS、
Z、NS、NBは、それぞれ以下のことを意味する。
【0028】PB:配水池水位偏差が正で大きい PS:配水池水位偏差が正で小さい Z :配水池水位偏差がゼロである NS:配水池水位偏差が負で小さい NB:配水池水位偏差が負で大きい 図5(c)は、受水流量計画値補正量を規定するメンバ
ーシップ関数を示しており、図5(c)において、N
B、NM、NS、Z、PS、PM、PBは、それぞれ以
下のことを意味する。
【0029】NB:補正量が負で大 NM:補正量が負で中 NS:補正量が負で小 Z :補正量がゼロ PS:補正量が正で小 PM:補正量が正で中 PB:補正量が正で大 また、図5におけるxは入力値を示しており、μYはそ
れぞれのメンバーシップ関数値を示している。
【0030】ここで、知識ベース22には、配水池水
位、配水池水位偏差から受水流量計画値の補正量を決定
するファジィルールがif/then形式で、つまり、
(条件部)/(推論部)の形式で蓄積されている。この
ファジィルールテーブルの一例を図6に示す。図6に示
すファジィルールテーブル23aでは25個のファジィ
ルールを有している。例えば、ファジィルールR5の場合
は、条件部は、「もし、配水池水位が高くて(HR
H)、かつ、配水池水位偏差が負で大きい(NB)なら
ば」、推論部は、「受水流量計画値の補正量を負で大き
くせよ(NB)」となる。
【0031】上述した受水流量計画値の補正量を求める
ファジィ推論の方法は、条件部のメンバーシップ関数、
推論部のメンバーシップ関数及び入力変数とから知識ベ
ース22に蓄えられたファジィルールに基づいてファジ
ィ演算を行い、合成あいまい集合を作成し、この合成あ
いまい集合の最大値を出力合成関数とし、この出力合成
関数の重心をファジィ推論の出力とする。
【0032】
【数2】
【0033】この(23)式の演算により求めたファジィ推
論値により、次式を用いて受水流量目標値を演算する。
【0034】Q'in(n,j)=Qin(n,j)+dQ1(j) …(24) dQm=(dQmax+dQmin)/2 …(25) dQg=(dQmax-dQmin)/2 …(26)
【0035】
【数3】
【0036】Q'in(n,j) :受水流量目標値[m3/h] Qin(n,j):受水流量計画値[m3/h] dQ1(j):受水流量計画値補正量[m3/h] dQmax :受水流量計画値の補正量の上限値[m3/h] dQmin :受水流量計画値の補正量の下限値[m3/h] dQm :dQmax とdQmin の中位[m3/h] dQg :dQmax とdQmin の差の絶対値[m] 以上の説明では、図6に示すように、配水池水位と配水
池水位偏差とからファジィ推論を行う1枚の第1のファ
ジィルールテーブル23aについて説明したが、2枚の
ファジィルールテーブルを用いたファジィ推論により、
受水流量計画値を補正するようにしても良い。即ち、図
6に示した第1のファジィルールテーブル23aに加え
て、演算配水池水位と配水池水位偏差の変化分とからフ
ァジィ推論を行う第2のファジィルールテーブル23b
を加えて受水流量計画値補正量を演算する。
【0037】この2枚のファジィルールテーブルを用い
て受水流量計画値の補正量を演算する構成図を図7に示
す。図7に示すように、図6に示した第1のファジィル
ールテーブル23aにより得られた受水流量計画値の補
正量に加え、現在の実績配水池水位と配水池水位偏差の
変化分とを入力として2枚目の第2のファジィルールテ
ーブル23bにより受水流量計画値の補正量を求める。
【0038】配水池水位偏差の変化分は、以下のように
して求める。
【0039】deh(j)=eh(j)-eh(j-1) …(28) dEh(j)=deh(j)/(hg*Pb) …(29) ここで、 deh(j):配水池水位偏差の変化分 dEh(j):配水池水位偏差の変化分を正規化した値 Pb: 正規化係数 そして、現在の実績配水池水位と、(29)式により演算し
た配水池水位偏差の変化分とより、受水流量計画値の補
正量を演算する。
【0040】この場合、配水池水位を規定するメンバー
シップ関数は、図5(a)に示したものを用いる。図5
(a)において、a1は不感帯域を調整するパラメータ
であり、HRH、HRM、HRZ、HRS、HRLは、
それぞれ以下のことを意味する。
【0041】HRH:配水池水位が高い HRM:配水池水位が高め HRZ:配水池水位が安定領域 HRS:配水池水位が低め HRL:配水池水位が低い 配水池水位偏差の変化分を規定するメンバーシップ関数
は、図5(b)に示したものを用いる。図5(b)にお
いて、PB、PS、Z、NS、NBは、それぞれ以下の
ことを意味する。
【0042】 PB:配水池水位偏差の変化率が正で大きい PS:配水池水位偏差の変化率が正で小さい Z :配水池水位偏差の変化率がゼロである NS:配水池水位偏差の変化率が負で小さい NB:配水池水位偏差の変化率が負で大きい 受水流量計画値の補正量を規定するメンバーシップ関数
は、図5(c)を用いる。図5(c)において、NB、
NM、NS、Z、PS、PM、PBは、それぞれ以下の
ことを意味する。
【0043】NB:補正量が負で大 NM:補正量が負で中 NS:補正量が負で小 Z :補正量がゼロ PS:補正量が正で小 PM:補正量が正で中 PB:補正量が正で大 ここで、知識ベース22には、配水池水位と配水池水位
偏差とから受水流量計画値の補正量を決定するファジィ
ルールに加えて、受水流量計画値の補正量と配水池水位
偏差の変化分とから受水流量計画値の補正量を決定する
ファジィルールがif/then形式で、つまり、(条
件部)/(推論部)の形式で蓄積されている。この第2
のファジィルールテーブル23bの一例を図8に示す。
図8に示す第2のファジィルールテーブル23では25
個のファジィルールを有している。例えば、ファジィル
ールR5の場合は、条件部は、「もし、配水池水位が高く
て(HRH)、かつ、配水池水位偏差の変化率が負で大
きい(NB)ならば」、推論部は、「受水流量計画値の
補正量を負で大きくせよ(NB)」となる。
【0044】この場合、受水流量計画値の補正量におけ
るファジィ推論の方法は、1枚の第1のファジィルール
テーブル23aで演算した場合と同様に、下記(30)式の
出力合成関数の重心を求めることで決定する。
【0045】
【数4】
【0046】以上のファジィ推論により求められたファ
ジィ推論値を基に、受水流量計画目標値を次式により演
算する。
【0047】 Q'in(n,j)=Qin(n,j)+dQ1(j)+dQ2(j) …(31) dQm=(dQmax+dQmin)/2 …(32) dQg=(dQmax-dQmin)/2 …(33)
【0048】
【数5】
【0049】ここで、 Q'in(n,j) :受水流量目標値[m3/h] Qin(n,j):受水流量計画値[m3/h] dQ2(j):受水流量計画値補正量[m3/h] dQmax :受水流量計画値の補正量の上限値[m3/h] dQmin :受水流量計画値の補正量の下限値[m3/h] dQm :dQmax とdQmin の中位[m3/h] dQg :dQmax とdQmin の差の絶対値[m] このように、2枚のファジィルールテーブル23a、2
3bを用いた場合には、2枚のファジィルールテーブル
23a、23bで推論した各々の受水流量計画値の補正
量の出力に重みを乗じるようにしてもよい。これによ
り、各々のファジィルールテーブル23a、23bの影
響を調整することができるので、より適切な配水池水位
の制御が可能となる。 (3)受水流量調整手段13 受水流量調整手段13は、受水流量補正手段12からの
受水流量目標値に従って配水池への受水流量を制御する
ものである。即ち、受水流量調整手段13では、受水流
量補正手段12により得られる受水流量目標値と流量計
4を介して得られる受水流量との偏差により、比例積分
演算(PI要素)により流量調節弁5の開度を演算す
る。この演算により得られる弁開度操作量に沿って、流
入調節弁5を制御する。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、受水流量
計画手段により配水池からの配水流量予測値を基に受水
流量が極力平滑化されるように受水流量計画を立て、受
水流量計画手段により計画された受水流量計画値を現状
の実績配水池水位を基に受水流量補正手段により自動的
に補正し、補正された受水流量計画値に沿って受水流量
調整手段により配水池水位を制御するので、最終的に操
作員の経験的な操作に依存せざるを得なかった配水場に
おける受水流量の平滑化運転が自動化できる。また、受
水流量補正手段12では、if/then形式のファジ
ィルールに基づくファジィ推論により配水池水位の補正
を行うので、操作員の経験的な知識を反映した極め細か
い制御ができる。
【0051】このように、本発明では、配水場等におけ
る配水流量の時間変動に対する受水流量の平滑化運転が
自動で行え、浄水場の負荷変動の抑制ができると共に、
操作員の負荷軽減につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック構成図。
【図2】本発明における受水流量計画手段での受水流量
計画値の算出演算の説明図。
【図3】本発明における受水流量計画手段での演算配水
池水位が上限値を逸脱した場合の受水流量計画値の修正
演算の説明図。
【図4】本発明における受水流量計画手段での演算配水
池水位が下限値を逸脱した場合の受水流量計画値の修正
演算の説明図。
【図5】本発明における受水流量補正手段のメンバーシ
ップ関数の説明図。
【図6】本発明における受水流量補正手段で使用する第
1のファジィルールテーブルの説明図。
【図7】本発明における受水流量補正手段で2枚のファ
ジィルールテーブルを使用した場合の説明図。
【図8】本発明における受水流量補正手段で使用する第
2のファジィルールテーブルの説明図。
【符号の説明】
1 配水池 2 配水ポンプ 3 配水管 4 流量計 5 流入調節弁 9 操作員 10 水位計 11 受水流量計画手段 12 受水流量補正手段 13 受水流量調整手段 22 知識ベース 23 ファジィルールテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 9/12 G05D 9/12 B (72)発明者 新山 雅永 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 芦木 達雄 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浄水場から送水される浄水を受水する配
    水場の受水流量を制御する受水流量制御装置において、
    当日及び翌日の時間単位の配水流量予測値に基づいて前
    記配水場の配水池水位及び前記受水流量がそれぞれの上
    下限値を逸脱しないように受水流量計画値を算出する受
    水流量計画手段と、前記受水流量計画値で示される演算
    配水池水位と前記配水池の実績配水池水位との偏差及び
    前記実績配水池水位に基づいてファジィ推論により前記
    配水池水位が適正な範囲になるように前記受水流量計画
    値を補正し受水流量目標値を算出する受水流量補正手段
    と、前記受水流量補正手段からの受水流量目標値に従っ
    て前記配水池への受水流量を制御する受水流量調整手段
    とを備えたことを特徴とする受水流量制御装置。
  2. 【請求項2】 前記受水流量補正手段は、前記受水流量
    計画値で示される演算配水池水位と前記配水池の実績配
    水池水位との偏差及び前記実績配水池水位に基づいてフ
    ァジィ推論により得た第1の補正量と、前記受水流量計
    画値で示される演算配水池水位と前記配水池の実績配水
    池水位との偏差の変化分及び前記実績配水池水位に基づ
    いてファジィ推論により得た第2の補正量との双方を加
    味して前記受水流量計画値を補正するようにしたことを
    特徴とする請求項1に記載の受水流量制御装置。
  3. 【請求項3】 前記受水流量補正手段は、前記第1の補
    正量及び前記第2の補正量にそれぞれ重みを乗じるよう
    にしたことを特徴とする請求項2に記載の受水流量制御
    装置。
JP20027495A 1995-07-14 1995-07-14 受水流量制御装置 Pending JPH0934555A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20027495A JPH0934555A (ja) 1995-07-14 1995-07-14 受水流量制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20027495A JPH0934555A (ja) 1995-07-14 1995-07-14 受水流量制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0934555A true JPH0934555A (ja) 1997-02-07

Family

ID=16421605

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20027495A Pending JPH0934555A (ja) 1995-07-14 1995-07-14 受水流量制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0934555A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008308910A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Yamatake Corp 受水流量算出方法および装置
CN115124097A (zh) * 2022-07-08 2022-09-30 陕西新泓水艺环境科技有限公司 平衡进水的控制方法、装置、进水器、系统及介质

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008308910A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Yamatake Corp 受水流量算出方法および装置
CN115124097A (zh) * 2022-07-08 2022-09-30 陕西新泓水艺环境科技有限公司 平衡进水的控制方法、装置、进水器、系统及介质
CN115124097B (zh) * 2022-07-08 2024-05-03 陕西新泓水艺环境科技有限公司 平衡进水的控制方法、装置、进水器、系统及介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2988163B2 (ja) 水調運転制御装置
JPH0934555A (ja) 受水流量制御装置
JP2001027104A (ja) 復水蒸気タービンの復水流量制御方法
JPH0874310A (ja) 流量制御装置
JPH07259175A (ja) 雨水ポンプの運転台数制御装置
JP3695941B2 (ja) 配水池運用制御装置
JPH0234044B2 (ja)
JPH11324932A (ja) 配水圧力制御装置
JPH09222085A (ja) ポンプ制御装置
JPH0934557A (ja) 配水末端圧力制御装置
JPS621162B2 (ja)
JPH0619506A (ja) 同定装置
JPH0726721Y2 (ja) 給湯器等の比例制御装置
JPH01251211A (ja) 配水管網制御装置
JPS5935043B2 (ja) 受配水施設の受水量平滑化システム
JPH0962369A (ja) 配水末端圧力制御装置
JPH05100714A (ja) ゲイン適応形調節装置
JPH11154023A (ja) 配水池流入弁による流入量制御方法
JPS6275002A (ja) 給水タ−ビン制御装置
JPS5936060B2 (ja) 配水池,浄水池の自動流入量調整方式
JPH0929281A (ja) 溶存酸素濃度制御装置
SU1721703A1 (ru) Способ автоматического регулировани перетока мощности между двум энергосистемами
JPS5936804A (ja) フイ−ドフオワ−ドモデルの自動修正方法
JP2937530B2 (ja) 吐出圧制御装置
JPH02268305A (ja) 配水管網制御装置