JPH0934117A - 光重合性平版印刷版 - Google Patents

光重合性平版印刷版

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JPH0934117A
JPH0934117A JP18589795A JP18589795A JPH0934117A JP H0934117 A JPH0934117 A JP H0934117A JP 18589795 A JP18589795 A JP 18589795A JP 18589795 A JP18589795 A JP 18589795A JP H0934117 A JPH0934117 A JP H0934117A
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JP
Japan
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acid
film
layer
photopolymerizable
gas barrier
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Pending
Application number
JP18589795A
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English (en)
Inventor
Tatsuji Azuma
達治 東
Shunichi Kondo
俊一 近藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP18589795A priority Critical patent/JPH0934117A/ja
Publication of JPH0934117A publication Critical patent/JPH0934117A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度や湿度の影響を受けにくく、高感度で、
現像液の処理能力を高くでき、製造コストが低減化でき
るレーザーによる直接製版可能であり、更にフィルムが
空気を混入せずきれいにラミネートでき、通常の取り扱
いでは簡単に周囲からフィルムが剥離しない光重合性平
版印刷版を得ることである。 【解決手段】 光重合可能なエチレン性不飽和結合含有
化合物、線状有機高分子重合体及び光重合開始剤を含む
光重合性感光層上に、特定の厚みのケイ素酸化物層及び
塩化ビニリデン系もしくはエチレン−ビニルアルコール
の共重合体を含むガスバリア層を順に基材フィルム層に
積層したフイルムをラミネートしてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光重合性平版印刷版
に関するものである。更に詳しくは、アルゴンレーザー
(488、514.5nm)、半導体レーザーの第2高調
波(SHG−LD、350〜600nm)、SHG−YA
Gレーザー(532nm)等によりリスフィルムを用いず
に直接製版可能な印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】付加重合性不飽和結合を有する重合可能
な化合物と光重合開始剤と更に必要に応じて適当な皮膜
形成能を有する結合剤、熱重合禁止剤を混和させた感光
性組成物を用いて、写真的手法により画像の複製を行な
う方法は、現在知られるところである。すなわち、米国
特許第2,927,022号、同2,902,356号あるいは同3,870,52
4号に記載されているように、この種の感光性組成物は
光照射により光重合を起こし、硬化し不溶化することか
ら、該感光性組成物を適当な皮膜となし、所望の陰画像
を通して光照射を行ない、適当な溶媒により未露光部の
みを除去する(以下、単に現像と呼ぶ)ことにより所望
の光重合性組成物の硬化画像を形成することができる。
このタイプの感光性組成物は印刷版等を作成するために
使用されるものとして極めて有用であることは論をまた
ない。
【0003】また、従来、付加重合性不飽和結合を有す
る重合可能な化合物のみでは充分な感光性がなく、感光
性を高めるために光重合開始剤を添加することが提唱さ
れており、かかる光重合開始剤としてはベンジル、ベン
ゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ミヒラーケトン、
アントラキノン、アクリジン、フェナジン、ベンゾフェ
ノン、2−エチルアントラキノン等が用いられてきた。
しかしながら、これらの光重合開始剤を用いた場合、光
重合性組成物の硬化の感応度が低いので画像形成におけ
る像露光に長時間を要した。このため細密な画像の場合
には、操作にわずかな振動があると良好な画質の画像が
再現されず、さらに露光の光源のエネルギー放射量を増
大しなければならないためにそれに伴なう多大な発熱の
放散を考慮する必要があった。加えて熱による組成物の
皮膜の変形および変質も生じ易い等の問題があった。
【0004】また、これらの光重合開始剤は400nm以
下の紫外領域の光源に対する光重合能力に比較し、40
0nm以上の可視光線領域の光源に対する光重合能力が顕
著に低い。従って、従来の光重合開始剤を含む光重合性
組成物は、リスフィルムを用いずにアルゴンレーザー、
SHG−LD、SHG−YAGレーザー等のレーザーで
直接製版することは困難であった。
【0005】可視光線に感応する光重合系に関して従来
いくつかの提案がなされて来た。かかる提案として、米
国特許第2,850,445号によればある種の光還元性染料、
例えば、ローズベンガル、エオシン、エリスロシン等が
効果的な可視光感応性を有していると報告されている。
また改良技術として、染料とアミンの複合開始系(特公
昭44−20189号)、へキサアリールビイミダゾー
ルとラジカル発生剤および染料の系(特公昭45−37
377号)、ヘキサアリールビイミダゾールとP−ジア
ルキルアミノベンジリデンケトンの系(特公昭47−2
528号、特開昭54−155292号)、3−ケト置
換クマリン化合物と活性ハロゲン化合物の系(特開昭5
8−15503号)、置換トリアジンとメロシアニン色
素の系(特開昭54−15102号)などの提案がなさ
れて来た。これらの技術は確かに可視光線に対して有効
ではある。しかし、未だその感光速度は充分満足すべき
ものではなく、さらに改良技術が望まれていた。
【0006】一方、光重合性組成物は酸素によりラジカ
ル重合が抑制されるためその影響を低減化するために従
来から種々の検討がなされてきた。特開昭61−282
836号公報、特開昭62−011851号公報、特開
昭62−052548号公報、特開昭63−06303
1号公報、特開昭63−2067420号公報等には、
ベヘン酸やベヘン酸アミド等によるワックス剤を光重合
性感光層表面に偏在化させたが、大気中でレーザー露光
するには酸素の遮断性が十分でなく実用的ではない。
【0007】また、酸素の影響を低減化するために広く
一般的で、US3458311号公報、特開昭46−3
2714号公報等にも記載されるようなポリビニルアル
コール(PVA)系オーバーコート層の酸素透過度は、
低湿度では低いものの湿度の影響を強く受け高湿度にな
ると著しく酸素透過度が上昇し光重合性感光層中のモノ
マーのラジカル重合性が低下する。そのためPVAを酸
素遮断層とする感材は湿度により感度が変化する欠点を
有していた。またこの感材を製造する際、感光層を塗布
乾燥後、更にPVAを塗布乾燥する必要があり製造コス
トが上昇する欠点を有していた。更に現像する際には通
常PVAを溶解し、更に未露光部の感光層を溶解除去す
る必要があり処理が複雑になるが、PVA除去後感光層
を溶解するような2段現像をするか、現像液の処理能力
が低下するが少しでも処理能力を上げるため自現機に補
充等を行い一液で現像していた。いづれの場合でも、P
VAを溶解する必要があるため、PVAのない印刷版に
比べ、著しく現像処理能力が低下する欠点があった。
【0008】また、特開平4−56857号公報には酸
素の遮断性に優れたPVAを光重合性感光層表面に塗布
後、全面曝光し感光層中の溶存酸素を消費したり、特開
平4−56863号公報には感光層中の溶存酸素を減圧
除去後窒素置換する技術が開示されているが、いずれも
手間がかかり実用的ではなかった。以上のようにPVA
をオーバーコートした感材には種々の欠点を有している
ため従来から酸素遮断層としてフィルムを光重合性感光
層表面にラミネートする方法が考案されている。例えば
Photographic Science and Engineering 11(2)93-97(19
67)には25.4μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)をラミネートした感材が記載されている。し
かしながらこの厚みのPETは通常酸素透過度が約80
cc/m2・day・atmもあり酸素による重合阻害を受けやす
い感材であった。また特開昭47−7728号公報、特
開昭47−31705号公報、特開昭53−69284
号公報、US3582327号公報、US458719
9号公報、CLS2149056号公報等にも酸素遮断
層としてフイルムを光重合性感光層表面にラミネートす
る方法が記載されてはいるが、大気中でレーザー露光す
るには実用上十分な酸素遮断性があるとは言えなかっ
た。
【0009】これに対して、特開昭55−59961号
公報には、ポリエステルフィルムやポリプロピレンフィ
ルムなどの基材フィルムの表面に、塩化ビニリデンやエ
チレン−ビニルアルコール共重合体などのガスバリア性
に優れたポリマーをコーティングまたはラミネートした
フィルムが開示されている。しかし、ガスバリア性ポリ
マーを積層したフィルムは、透明性に優れるものの、酸
素、水蒸気などに対するガスバリア性が十分でない。特
に高温では酸素、水蒸気などのガスバリア性が著しく低
下する。そのためこれらのフィルムを光重合性感光層表
面にラミネートしても、大気中でレーザー露光するには
酸素の遮断性が十分でなくまた温度の影響も受けやすい
ので実用的ではなかった。
【0010】一方、基材フイルムの表面に無機質の薄膜
を形成した複合フイルム、例えば、特公昭53−129
53号公報、特開平4−173137号公報等に開示さ
れた酸化ケイ素を蒸着したフィルムや特開平1−297
237号公報に開示されたフッ化マグネシウムなどを真
空蒸着したフイルムなどが提案されている。しかしなが
ら、このような複合フイルムは酸素、水蒸気などの高い
ガスバリア性を得るために無機質層の膜厚を厚くする
と、透明性が低下するとともに、可撓性が低下し、亀裂
や剥離が生じる。一方透明性を確保するために膜厚を薄
くすると、十分なガスバリア性が得られない。また前記
特開平4−173137号公報には、ポリエチレンテレ
フタレートフィルムに塩化ビニリデンをコートし、更に
その上に酸化ケイ素を蒸着した複合フイルムが記載され
ている。しかし、このようなフイルムでは表面の無機質
薄膜に折曲、揉みなどにより機械的外力が作用すると、
剥離や欠陥を生じるため、ガスバリア性が著しく低下す
る。そのため、大気雰囲気の影響を受けにくく、レーザ
ー露光するに実用上使用できる酸素遮断性フイルムがな
かった。
【0011】一方、酸素遮断性フィルムを貼り付ける光
重合性感光層であるが、単にフィルムをラミネートした
だけでは十分な密着力が得られずフィルムと感光層間に
微細な空気が混入したり、印刷版の周囲から未露光状態
においてフィルムが剥離して、その部分のみがたとえレ
ーザー露光しても重合不良になり画像形成できない問題
点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は1)温
度や湿度の影響を受けにくく、2)高感度で、3)現像
液の処理能力を高くでき、4)製造コストが低減化でき
るレーザーによる直接製版可能な光重合性平版印刷版を
得る事である。更に、フィルムが空気を混入せずきれい
にラミネートでき、通常の取り扱いでは簡単に周囲から
フィルムが剥離しないようにする事である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成により目的
を達成することができた。 (1) 支持体上に、活性光線により重合可能な少なく
とも1個のエチレン性不飽和結合を有する化合物、線状
有機高分子重合体、及び光重合開始剤を含む光重合性感
光層を塗設し、該感光層上に、厚み0.01〜0.5μ
mのケイ素酸化物層、及び厚み0.05〜15μmの塩
化ビニリデン系共重合体もしくはエチレン−ビニルアル
コール共重合体を含むガスバリア層をこの順に基材フィ
ルム層に積層してなるフイルムをラミネートしてなるこ
とを特徴とする光重合性平版印刷版。
【0014】本発明の特色は、透明性を有する無機質層
と、バリア性樹脂コーティング層とを組み合わせて、基
材フィルムの表面を特定の順序で被覆する点にある。こ
の複合構成により、機械的外力の作用時や高温及び高湿
におけるガスバリア性の低下を抑制しつつ、高い透明性
及び可撓性とともに、前記被覆層が薄くても、優れたガ
スバリア性を有するフィルムが得られる。
【0015】即ち、本発明は、光重合性感光層上に、ケ
イ素酸化物層(無機質層)、及び塩化ビニリデン共重合
体もしくはエチレン−ビニルアルコール共重合体を含む
ガスバリア層(ガスバリア性樹脂コーティング層)をこ
の順に基材フィルム層に積層してなるフイルムをラミネ
ートすることにより、高温、高湿であっても、酸素や水
蒸気に対するガスバリア性を良好に維持することがで
き、酸素の遮断性が十分であることから高感度が得ら
れ、更に現像液の処理能力を高くでき、製造コストが低
減化できるレーザーによる直接製版が可能となる。
【0016】既述の如く、従来、無機質層またはガスバ
リア性樹脂コーティング層を積層したフイルムを用いる
ことが知られているが、それぞれ欠点があり十分満足い
くものではなかった。本発明は、種種の無機質層及びガ
スバリア性樹脂コーティング層の成分の中から、上記の
化合物に特定し、且つフイルムを構成する各層の厚みを
一定の範囲に限定し、更に積層する順を特定してなるも
のである。これによって、無機質層又はガスバリア性樹
脂コーティング層を単独で使用した場合のそれぞれの問
題点を補い、なおかつ組み合わせて用いることで、それ
ぞれの利点が予想以上に発揮され優れた効果を得ること
ができるものである。
【0017】〔支持体〕本発明の光重合性平版印刷版に
使用される支持体は、アルミニウムおよびアルミニウム
合金からなる板状物であり、また、紙やプラスチックの
両面にアルミニウムやアルミニウム合金の板状物を貼り
合わせたものが用いられる。好適なアルミニウム板は、
純アルミニウム板およびアルミニウムを主成分とし、微
量の異元素を含む合金板であり、更にアルミニウムがラ
ミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムでも
よい。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ
素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、
ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元
素の含有量は高々10重量%以下である。本発明に好適
なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純
粋なアルミニウムは精錬技術上製造が因難であるので、
僅かに異元素を含有するものでもよい。このように本発
明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定され
るものではなく、従来より公知公用の素材のもの、例え
ばJIS A1050、JIS A1100、JIS A3003、JIS A3103、JIS
A3005などを適宜利用することが出来る。本発明に用い
られるアルミニウム板の厚みは、およそ0.1mm〜0.
6mm程度である。
【0018】アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所
望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活
性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液などによる脱脂
処理が行われる。まず、アルミニウム板の表面は粗面化
処理されるが、その方法としては、機械的に粗面化する
方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および化
学的に表面を選択溶解させる方法がある。機械的方法と
しては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨
法、バフ研磨法などと称せられる公知の方法を用いるこ
とが出来る。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸
または硝酸電解液中で交流または直流により行う方法が
ある。また、特開昭54−63902号公報に開示され
ているように機械的粗面化法と電気化学的粗面化法の両
者を組み合わせた方法も利用することが出来る。
【0019】このように粗面化されたアルミニウム板
は、必要に応じてアルカリエッチング処理及び中和処理
された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高める
ために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極
酸化処理に用いられる電解質としては多孔質酸化皮膜を
形成するものならばいかなるものでも使用することがで
き、一般には硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそ
れらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解
質の種類によって適宜決められる。
【0020】陽極酸化の処理条件は用いる電解質により
種々変わるので一概に特定し得ないが、一般的には電解
質の濃度が1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電
流密度5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間1
0秒〜5分の範囲にあれば適当である。中でも、硫酸を
電解質とし、英国特許第1,412,768号明細書に
記載されているような高電流密度で陽極酸化する方法お
よび米国特許第4,211,619号明細書に記載され
ているような低濃度の硫酸水溶液中で陽極酸化する方法
が好ましく、硫酸の濃度が5〜20重量%、溶存アルミ
ニウムイオンの濃度が3〜15重量%、温度25〜50
℃の電解液中で5〜20A/dm2の電流密度で直流で陽極
酸化する方法が最も好ましい。
【0021】陽極酸化皮膜の量は1.0g/m2以上が好
適であるが、より好ましくは2.0〜6.0g/m2の範
囲である。陽極酸化皮膜が1.0g/m2より少ないと耐
刷性が不十分であったり、平版印刷版の非画像部に傷が
付き易くなって、印刷時に傷の部分にインキが付着する
いわゆる「傷汚れ」が生じ易くなる。尚、このような陽
極酸化処理は平版印刷版の支持体の印刷に用いる面に施
されるが、電気力線の裏回りにより、裏面にも0.01
〜3g/m2の陽極酸化皮膜が形成されるのが一般的であ
る。
【0022】陽極酸化処理を施された後、アルミニウム
表面は必要により親水化処理が施される。本発明に使用
される親水化処理としては、米国特許第2,714,066号、
第3,181,461号、第3,280,734号および第3,902,734号に
開示されているようなアルカリ金属シリケート(例えば
ケイ酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法に於いて
は、支持体がケイ酸ナトリウム水溶液中で浸漬処理され
るかまたは電解処理される。
【0023】他に、特公昭36−22063号公報に開
示されている弗化ジルコン酸カリウムおよび米国特許第
3,276,868号、第4,153,461号および第4,689,272号に開
示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方
法などが用いられる。
【0024】〔有機下塗層〕アルミニウム板は、感光層
を塗設する前に必要に応じて有機下塗層が設けられる。
この有機下塗層に用いられる有機化合物としては例え
ば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラ
ビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基
を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニル
ホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン
酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸および
エチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を
有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキ
ルリン酸およびグリセロリン酸などの有機リン酸エステ
ル、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフ
チルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセ
ロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ
−アラニンなどのアミノ酸類、およびトリエタノールア
ミンの塩酸塩などのヒドロキシル基を有するアミンの塩
酸塩などから選ばれるが、二種以上混合して用いてもよ
い。
【0025】この有機下塗層は次のような方法で設ける
ことが出来る。即ち、水またはメタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれら
の混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアル
ミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水または
メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有
機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を
溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記有機
化合物を吸着させ、しかる後、水などによって洗浄、乾
燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法で
は、上記の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度
の溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、バーコータ
ー塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布などい
ずれの方法を用いてもよい。また、後者の方法では、溶
液の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05
〜5重量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましく
は25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、
好ましくは2秒〜1分である。
【0026】これに用いる溶液は、アンモニア、トリエ
チルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩
酸、リン酸などの酸性物質によりpHを調節し、pH1
〜12の範囲で使用することもできる。また、光重合性
平版印刷版の調子再現性改良のために黄色染料を添加す
ることもできる。有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜
200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/
m2である。上記の被覆量が2mg/m2より少ないと十分な
耐刷性能が得られない。また、200mg/m2より大きく
ても同様である。
【0027】〔バックコート層〕光重合性平版印刷版の
支持体の裏面には、アルミニウムの陽極酸化皮膜の溶出
を抑えるため有機金属化合物あるいは無機金属化合物を
加水分解及び重縮合させて得られる金属酸化物と有機高
分子化合物及び可塑剤を含む被覆層(以後この被覆層を
バックコート層と称す)を設けてもよい。バックコート
層に用いられる金属酸化物としてはシリカ(酸化珪
素)、酸化チタン、酸化ホウ素、酸化アルミニウムや酸
化ジルコニウム及びそれらの複合体などが挙げられる。
【0028】〔光重合性感光層〕このようにして親水性
表面を有するアルミニウム板上に、公知の光重合性組成
物よりなる感光層を設けて、光重合性平版印刷版を得
る。光重合性組成物の主な成分は、活性光線により重
合可能な少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を含む
化合物、線状有機高分子重合体、及び光重合開始剤
であり、必要に応じ熱重合禁止剤、着色剤、可塑剤、増
粘剤等の種々の化合物が添加される。
【0029】の活性光線により重合可能な少なくとも
1個のエチレン性不飽和結合を有する化合物は、末端エ
チレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個
以上有する化合物の中から任意に選択することができ
る。例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、
3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物などの
化学的形態をもつものである。
【0030】モノマーの例としては、不飽和カルボン酸
(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、ク
ロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)と脂肪族
多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸
と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエ
ステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステ
ルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエ
チレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアク
リレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオ
ペンチルグリコ−ルジアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロ
ールエタントリアクリレート、へキサンジオールジアク
リレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレ
ート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペン
タエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ペンタエスリトールテトラアクリ
レート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトール
トリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、
ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサ
アクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソ
シアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等
がある。
【0031】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメ
チルメタン、ビスー〔p−(メタクリルオキシエトキ
シ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
【0032】イタコン酸エステルとしては、エチレング
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等があ
る。
【0033】クロトン酸エステルとしては、エチレング
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロ
トン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソク
ロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネー
ト、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
【0034】マレイン酸エステルとしては、エチレング
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等がある。さらに、前述のエステルモノマ
ーの混合物もあげることができる。また、脂肪族多価ア
ミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの
具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチ
レンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレン
ビス−アクリルアミド、1,6−へキサメチレンビス−
メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリ
ルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレン
ビスメタクリルアミド等がある。
【0035】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソ
シアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下
記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモ
ノマーを付加せしめた1分子中に、2個以上の重合性ビ
ニル基を含有するビニルウレタン化合物等があげられ
る。
【0036】 CH2=C(R)COOCH2CH(R′)OH (A) (ただし、RおよびR′はHあるいはCH3を示す。) また、特開昭51−37193号に記載されているよう
なウレタンアクリレート類、特開昭48−64183
号、特公昭49−43191号、特公昭52−3049
0号各公報に記載されているようなポリエステルアクリ
レート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応さ
せたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレート
やメタクリレートをあげることができる。さらに日本接
着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1
984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして
紹介されているものも使用することができる。
【0037】の線状有機高分子重合体としては、の
エチレン性不飽和化合物と相溶性を有している化合物で
あれば何を用いてもかまわない。好ましくは水現像或い
は弱アルカリ水現像を可能とする水あるいは弱アルカリ
水可溶性又は膨潤性である線状有機高分子重合体が選択
される。線状有機高分子重合体は、該組成物の皮膜形成
剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水或は有機溶剤現
像剤としての用途に応じて選択使用される。例えば、水
可溶性有機高分子重合体を用いると水現像が可能にな
る。この様な線状有機高分子重合体としては、側鎖にカ
ルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭59−4
4615号、特公昭54−34327号、特公昭58−
12577号、特公昭54−25957号、特開昭54
−92723号、特開昭59−53836号、特開昭5
9−71048号に記載されているもの、すなわち、メ
タクリル酸共重合体、アルカリ酸共重合体、イタコン酸
共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、
部分エステル化マレイン酸共重合体等がある。また同様
に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体が
ある。この外に水酸基を有する付加重合体に環状酸無水
物を付加させたものなどが有用である。特にこれらの中
で〔ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル
酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕
共重合体及び〔アリル(メタ)アクリレート/(メタ)
アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモ
ノマー〕共重合体が好適である。この他に水溶性線状有
機高分子として、ポリビニルピロリドンやポリエチレン
オキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度をあげ
るためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロルヒ
ドリンのポリエーテル等も有用である。
【0038】のエチレン性不飽和化合物との線状有
機高分子重合体の比/は20〜0.2である。好ま
しくは15〜0.5であり、更に好ましくは10〜1で
ある。/比が20以上になると感光層の皮膜性が悪
くなり、0.2以下であるとガスバリア性フィルムとの
密着性が低下し、ラミネートした時、空気が混入した
り、フィルムが周囲から剥離するなどのトラブルが生じ
てくる。
【0039】のエチレン性不飽和化合物との線状有
機高分子重合体の合計の使用量は全光重合性組成物に対
し30〜99.5重量%であり、好ましくは40〜95
重量%、更に好ましくは50〜90重量%である。の
光重合開始剤としては種々の光開始系が提案されてお
り、例えば米国特許2,850,445号に記載のある
種の感光性染料、染料とアミンの複合開始系(特公昭4
4−20189号)、ヘキサアリールビイミダゾールと
ラジカル発生剤と染料との併用系(特公昭45−373
77号)、ヘキサアリールビイミダゾールとp−ジアル
キルアミノベンジリデンケトンの系(特公昭47−25
28号、特開昭54−155292号)、環状シス−α
−ジカルボニル化合物と染料の系(特開昭48−841
83号)、置換トリアジンとメロシアニン色素の系(特
開昭54−151024号)、3−ケトクマリンと活性
剤の系(特開昭52−112681号、特開昭58−1
5503号)、ビイミダゾール、スチレン誘導体、チオ
ールの系(特開昭59−140203号)、有機過酸化
物と色素の系(特開昭59−140203号、特開昭5
9−189340号)、ローダニン骨格の色素とラジカ
ル発生剤の系(特開平2−244050号)、チタノセ
ンと3−ケトクマリン色素の系(特開昭63−2211
10号)、チタノセンとキサンテン色素さらにアミノ基
あるいはウレタン基を含む付加重合可能なエチレン性不
飽和化合物を組み合わせた系(特開平4−221958
号、特開平4−219756号)、チタノセンと特定の
メロシアニン色素の系(特開平6−295061号)、
特定のローダニン化合物(特願平6−269047
号)、特定のピリジン化合物(特願平7−23085
号)、特定のチアゾール化合物(特願平7−23133
号)等を挙げることができる。
【0040】これら光重合開始剤の使用量は、全光重合
性組成物に対し、0.5〜50重量%、好ましくは1〜
40重量%、更に好ましくは3〜35重量%の範囲で用
いることができる。また、本発明においては以上の基本
成分の他に光重合性組成物の製造中あるいは保存中にお
いて重合可能なエチレン性不飽和化合物の不要な熱重合
を阻止するために少量の熱重合防止剤を添加することが
望ましい。適当な熱重合防止剤としてはハイドロキノ
ン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−ク
レゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベン
ゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェ
ニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
熱重合防止剤の添加量は、全光重合性組成物に対して
0.01重量%〜5重量%が好ましい。また、必要に応
じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸や
ベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加し
て、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させても
よい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全光重合性組成物
の0.1重量%〜10重量%が好ましい。
【0041】更に感光層の着色を目的として、着色剤を
添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシア
ニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタ
ンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオ
レット、アゾ染料、アントラキノン系染料、シアニン系
染料がある。染料および顔料の添加量は全組成物の0.
5%〜5%が好ましい。
【0042】加えて、硬化皮膜の物性を改良するため
に、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタ
レート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加
剤を加えてもよい。これらの添加量は全光重合性組成物
の10重量%以下が好ましい。本発明の光重合性組成物
を支持体上に塗布する際には種々の有機溶剤に溶かして
使用に供される。ここで使用する溶媒としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチ
ル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トル
エン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
ジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ア
セチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エ
チレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキ
シプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、
3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクト
ン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒
は、単独あるいは混合して使用することができる。そし
て、塗布溶液中の固形分の濃度は、2〜50重量%が適
当である。
【0043】その被覆量は乾燥後の重量で0.1g/m2
〜10g/m2の範囲が適当である。より好ましくは0.
5〜5g/m2である。塗布量が大きくなるにつれ、露光
量を必要とするが感光膜は強くなり、例えば、印刷版と
して用いた場合、印刷可能枚数の高い(高耐刷の)印刷
版が得られる。
【0044】本発明における光重合性組成物中には、塗
布面質を向上するための界面活性剤を添加することがで
きる。
【0045】〔フィルム〕前記本発明に用い得る光重合
性感光層上に、厚み0.01〜0.5μmのケイ素酸化
物層(無機質層)、及び厚み0.05〜15μmの塩化
ビニリデン系共重合体もしくはエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体を含むガスバリア層(バリア性樹脂コーテ
ィング層)をこの順に基材フィルム層に積層してなるフ
イルムについて下記に詳細に説明する。
【0046】基材フィルム層は、透明性、機械的強度に
優れるオレフィン系ポリマー(特にポリプロピレン系ポ
リマーなど)、ポリエステル(特にポリエチレンテレフ
タレートなど)や、ポリアミドで構成されているのが好
ましい。基材フィルム層は、単層フィルムであってもよ
く、二種以上のポリマー層が積層された積層フィルムで
あってもよい。基材フィルム層の厚みは機械的強度、可
撓性などを考慮して適宜選択され、特に限定されるもの
ではない。ただし、3μm以下になるとフイルムの強度
が十分でなく、破れたり切れたりするため、製造上また
露光後の剥離時に問題である。30μm以上になると、
強度は十分であるが経済的に不利になる。又、フイルム
を剥離した後のゴミ処理等に対しても不利になると思わ
れる。
【0047】基材フィルム層の少なくとも一方の面は、
表面処理されていてもよい。表面処理としては、コロナ
放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理、逆スパッタ
処理、火炎処理、クロム酸処理、溶剤処理、粗面化処理
などが例示される。尚、基材フィルム層のうち、表面処
理を施した面に、無機質層及びバリア性樹脂コーティン
グ層を形成すると、密着性を更に高めることができる。
【0048】また、基材フィルム層の表面には、表面処
理に代えて、又は表面処理とともに、下塗層が形成され
ていてもよい。下塗層は、種々の樹脂、例えば、熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、光線硬化性樹脂(電子線硬化性
樹脂、紫外線硬化性樹脂など)や、カップリング剤更に
は前記光重合性感光層で構成することができる。具体的
には、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリカーボネー
ト、ニトロセルロースやセルロースアセテートなどのセ
ルロース系ポリマー、ロジン変性マレイン酸樹脂などの
熱可塑性樹脂;ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン
系樹脂、尿素−メラミン系樹脂;エポキシ系樹脂、アル
キッド系樹脂、アミノアルキッド系樹脂などの熱硬化性
樹脂;エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メ
タ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート
などの光硬化性樹脂;シランカップリング剤などが挙げ
られる。これらは、一種または二種以上用いることがで
きる。下塗り層の厚さは、特に制限されないが、通常、
0.1〜5μm程度である。
【0049】前記本発明に用い得るフイルムを構成する
無機質層は、ケイ素酸化物が透明性やガスバリア性に優
れているので好ましい。また、ケイ素酸化物は、前記特
性に加えて、緻密な薄膜を形成でき、バリア性樹脂コー
ティング層を構成するポリマーとの親和性が高く、機械
的外力が作用しても、無機質層に亀裂や欠陥が生成せ
ず、優れたガスバリア性を長期間に亘り維持できる。な
お、ケイ素酸化物には、一酸化ケイ素や、二酸化ケイ素
のみならず組成式SiOx(式中、0<x≦2)で表さ
れるケイ素酸化物が含まれる。また、本発明は、他の無
機質を併用することができ、例えば、酸化錫、酸化イン
ジウム又はこれらの複合酸化物が挙げられる。
【0050】フイルムを構成する無機質層の厚みは、
0.01〜0.5μm、好ましくは、0.03〜0.1
5μmである。0.01μm以下では、十分なガスバリ
ア性が得られず、0.5μm以上では、ガスバリア性は
さほど向上せず、経済的に不利である。無機質層は、慣
用の方法、例えば、真空蒸着法、反応性蒸着法、スパッ
タリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法、反応性イオンプレーティング法、CVD法、
プラズマCVD法、レーザーCVD法などにより、基材
フィルム層の表面を、前記無機物で被覆して形成でき
る。無機質層は基材フィルム層の片面又は両面に形成で
きる。
【0051】前記本発明に用い得るフイルムを構成する
ガスバリア性樹脂層は、塩化ビニリデン系共重合体およ
びエチレン−ビニルアルコール共重合体が含まれる。塩
化ビニリデン系共重合体は、塩化ビニリデンと他の重合
性モノマーとの共重合体であり、このような重合性モノ
マーとしては、例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、クロ
トン酸、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、プロピルアクリレート、ペンチルアクリレー
ト、ヘキシルアクリレートなどの各種アクリレート、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、メタクリル酸や
上記アクリレートに対応するメタクリレートなどが例示
される。これらの塩化ビニリデン系共重合体のうち、塩
化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリ
デン−メタクリル酸共重合体、塩化ビニリデン−アクリ
レート共重合体、塩化ビニリデン−メタクリレート共重
合体、塩化ビニリデン−酢酸ビニル共重合体などが好ま
しい。塩化ビニリデン系共重合体における塩化ビニリデ
ン含量は、通常、85〜99重量%、好ましくは90〜
97重量%程度である。具体的には、旭化成工業(株)
製、商品名:サランレジンF216等が市販されてお
り、これらを用いることが好ましい。分子量は、特に限
定されないが、通常2000〜100万であり、好まし
くは5000〜50万であり、より好ましくは1万〜3
0万である。2000以下であると被膜性やガスバリア
性が低下し、又100万以上になると溶媒可溶性が低下
し、製造しにくくなる。
【0052】エチレン−ビニルアルコール共重合体とし
ては、溶媒可溶性のエチレン−ビニルアルコール共重合
体が好ましい。このようなエチレン−ビニルアルコール
共重合体において、エチレン含量は、通常、5〜50モ
ル%、好ましくは10〜45モル%、より好ましくは2
5〜35モル%程度であり、分子量は、通常、1万〜1
0万、好ましくは4万〜5万程度、ケン化度99.5%
以上であるのが望ましい。具体的には、日本合成化学工
業(株)製、商品名:リアノール30L等が市販されて
おり、これらを用いることが好ましい。このような溶媒
可溶性エチレン−ビニルアルコール共重合体は、水や、
水とアルコールとの混合溶媒に可溶であリ、塗布により
薄膜を形成できる。
【0053】ガスバリア性樹脂コーティング層は、所望
のガスバリア性(酸素、水蒸気)に応じて、前記ガスバ
リア性樹脂の少なくとも一つの樹脂を含有してもよく、
複数の樹脂を含有してもよい。また、バリア性樹脂コー
ティング層は、バリア性樹脂を含有する複数の層で構成
されていてもよい。例えば、バリア性樹脂コーティング
層は、塩化ビニリデン系共重合体を含有する層と、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体を含有する層とを含む
複数の層で構成されていてもよい。バリア性樹脂コーテ
ィング層中のバリア性樹脂の含有量は、50重量%以
上、好ましくは75〜100重量%、さらに好ましくは
90〜100重量%程度である。この範囲であるとガス
バリア性の点で好ましい。
【0054】バリア性樹脂コーティング層の厚さは、フ
ィルムの特性を損なわない範囲で適宜選択されるが、
0.05〜15μm、好ましくは0.1〜10μm、よ
り好ましくは0.25〜5μm程度である。厚さが0.
05μm以下では充分なガスバリア性が得られず、また
15μmを越えると、さほどガスバリア性が向上せず、
経済的に不利である。
【0055】バリア性樹脂コーティング層の表面には、
必要に応じて、前記基材フィルム層において例示したよ
うな慣用の表面処理が施されていてもよい。なお、バリ
ア性樹脂コーティング層は、他のポリマー、例えば、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エ
チル共重合体などのオレフィン系ポリマー;アクリル系
ポリマー;スチレン系ポリマー;ポリエステル;ポリア
セタール;ポリ酢酸ビニル;ポリ塩化ビニル;塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体;ポリアミド;ウレタン系重合
体;アクリロニトリル系重合体;ポリカーボネート;塩
素化ポリオレフィン;セルロース系ポリマーなどを含有
していてもよい。
【0056】また、バリア性樹脂コーティング層は、前
記無機質層の表面に、バリア性樹脂を含有する塗布液を
塗布することにより形成できる。塗布液は、バリア性樹
脂の種類に応じて、適当な溶媒を選択することにより調
製でき、溶液又は分散液のいずれの形態であってもよ
い。例えば、塩化ビニリデン系共重合体を含有する溶液
状の塗布液の溶媒としては、塩化ビニリデン系共重合体
の種類に応じて適宜選択でき、例えば、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ジ
オキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど
のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステ
ル類;ジメチルホルムアミドなどのアミド類やこれらの
混合溶媒が例示される。また、分散液は、通常、O/W
型エマルジョンの形態で市販されている。
【0057】エチレン−ビニルアルコール共重合体を含
有する塗布液は、通常、水及びアルコールの混合溶媒を
用いて調製できる。このようなアルコールとしては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、シクロヘキサノールなどが例示される。
【0058】この様にしてできあがったフイルムは、酸
素透過度が2cc/m2 ・day ・atm (20℃湿度65%及
び20℃湿度85%)以下、透湿度が2g/m2 ・day
(40℃湿度90%)以下、500nmでの光透過率が6
0%以上、厚みが30μm以下である。
【0059】仮に出来上がったフイルムの酸素透過度が
2cc/m2 ・day・atm(20℃湿度65%及び2
0℃湿度85%)以上であると、大気中でレーザー露光
するには実用上十分な酸素遮断性があるとは言えない。
なお酸素透過度測定はJISZ1707にしたがい測定
する。また酸素透過度が湿度によって変化するようで
は、光重合性平版印刷版の感度が変化するので好ましく
ない。その湿度の影響の指標として透湿度があり、この
値が2g/m2 ・day(40℃湿度90%)以上にな
ると実質的に湿度によって酸素透過度が変化するので好
ましくない。なお透湿度測定はJIS Z0208にし
たがい測定する。更に500nmでの光透過率が60%
以下であるとレーザー光の吸収が多く感度が低下し好ま
しくない。また厚みが30μm以上であるとレーザー光
がフイルムを透過して光重合性感光層を露光するため、
フイルムと空気の屈折率の違いが大きくなりレーザー光
が屈折されて印刷版の解像度が低下する。また、フイル
ムはあまり厚いと廃棄処分にも困る。よって30μm以
下が好ましい。
【0060】又、この様なフイルムは、どちらの面を光
重合性感光層に貼り合わせてもよいが好ましくは基材フ
イルム面を光重合成感光層に貼り合わせた方がよい。貼
り合わせる手段としては、通常のニップロールによるラ
ミネート方式等でよく、空気の混入を防止するために真
空中や窒素中でラミネートしてもよい。
【0061】〔現像処理〕かくして得られた光重合性平
版印刷版はアルゴンレーザー、SHG−LD、SHG−
YAGレーザーにより直接露光された後に剥離され、そ
の後現像処理される。かかる現像処理に使用される現像
液としては従来より知られているアルカリ水溶液が使用
できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム、第3
リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、第二
リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸
ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナ
トリウム、同カリウム、同アンモニウム、ほう酸ナトリ
ウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウ
ム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムなど
の無機アルカリ剤が挙げられる。また、モノメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルア
ミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプ
ロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピ
ルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソ
プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチ
レンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機ア
ルカリ剤も用いられる。
【0062】これらのアルカリ剤は単独もしくは二種以
上を組み合わせて用いられる。
【0063】本発明の光重合性平版印刷版の現像に用い
られる現像液および補充液には、現像性の促進や抑制、
現像カスの分散および印刷版画像部の親インキ性を高め
る目的で必要に応じて種々界面活性剤や有機溶剤を添加
できる。好ましい界面活性剤としては、アニオン系、カ
チオン系、ノニオン系および両性界面活性剤が挙げられ
る。
【0064】界面活性剤の好ましい例としては、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリ
スチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪
酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、
ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレ
ングリコールモノ脂肪酸エステル類、しょ糖脂肪酸部分
エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分
エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部
分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル
類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシ
エチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン
脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、
N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン
脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシドなどの非
イオン性界面活性剤、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、
ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン
酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩
類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルス
ルホン酸塩類、
【0065】ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニ
ルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナ
トリウム塩、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド二ナ
トリウム塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂肪
酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸
エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩
類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸
エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエ
ーテル硫酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩
類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステ
ル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
リン酸エステル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合
物の部分鹸化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合
物の部分鹸化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン
縮合物類などのアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩
類、第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアル
キルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体などの
カチオン性界面活性剤、カルボキシベタイン類、アミノ
カルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル
類、イミダゾリン類などの両性界面活性剤が挙げられ
る。以上挙げた界面活性剤の中でポリオキシエチレンと
あるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレ
ン、ポリオキシブチレンなどのポリオキシアルキレンに
読み替えることもでき、それらの界面活性剤もまた包含
される。
【0066】更に好ましい界面活性剤は分子内にパーフ
ルオロアルキル基を含有するフッ素系の界面活性剤であ
る。かかるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロ
アルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン
酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのアニ
オン型、パーフルオロアルキルベタインなどの両性型、
パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩などの
カチオン型およびパーフルオロアルキルアミンオキサイ
ド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パ
ーフルオロアルキル基および親水性基含有オリゴマー、
パーフルオロアルキル基および親油性基含有オリゴマ
ー、パーフルオロアルキル基、親水性基および親油性基
含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性
基含有ウレタンなどの非イオン型が挙げられる。
【0067】特公平1−57895号公報に記載されて
いる有機硼素界面活性剤が特に好ましい。
【0068】上記の界面活性剤は、単独もしくは2種以
上を組み合わせて使用することができ、現像液中に0.
001〜10重量%、より好ましくは0.01〜5重量
%の範囲で添加される。好ましい有機溶剤としては、水
に対する溶解度が約10重量%以下のものが適してお
り、好ましくは5重量%以下のものから選ばれる。例え
ば、1−フェニルエタノール、2−フェニルエタノー
ル、3−フェニル−1−プロパノール、4−フェニル−
1−ブタノール、4−フェニル−2−ブタノール、2−
フェニル−1−ブタノール、2−フェノキシエタノー
ル、2−ベンジルオキシエタノール、o−メトキシベン
ジルアルコール、m−メトキシベンジルアルコール、p
−メトキシベンジルアルコール、ベンジルアルコール、
シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、
3−メチルシクロヘキサノールおよび4−メチルシクロ
ヘキサノール、N−フェニルエタノールアミンおよびN
−フェニルジエタノールアミンなどを挙げることができ
る。有機溶剤の含有量は使用液の総重量に対して0.1
〜5重量%である。その使用量は界面活性剤の使用量と
密接な関係があり、有機溶剤の量が増すにつれ、界面活
性剤の量は増加させることが好ましい。これは界面活性
剤の量が少なく、有機溶剤の量を多く用いると有機溶剤
が完全に溶解せず、従って、良好な現像性の確保が期待
できなくなるからである。
【0069】本発明の光重合性平版印刷版の現像に用い
られる現像液には更に還元剤が加えられる。これは印刷
版の汚れを防止するものであり、特に感光性ジアゾニウ
ム塩化合物を含む光重合性平版印刷版を現像する際に有
効である。好ましい有機還元剤としては、チオサリチル
酸、ハイドロキノン、メトール、メトキシキノン、レゾ
ルシン、2−メチルレゾルシンなどのフェノール化合
物、フェニレンジアミン、フェニルヒドラジンなどのア
ミン化合物が挙げられる。更に好ましい無機の還元剤と
しては、亜硫酸、亜硫酸水素酸、亜リン酸、亜リン酸水
素酸、亜リン酸二水素酸、チオ硫酸および亜ジチオン酸
などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウ
ム塩などを挙げることができる。これらの還元剤のうち
汚れ防止効果が特に優れているのは亜硫酸塩である。こ
れらの還元剤は使用時の現像液に対して好ましくは、
0.05〜5重量%の範囲で含有される。
【0070】現像液には更に有機カルボン酸を加えるこ
ともできる。好ましい有機カルボン酸は炭素原子数6〜
20の脂肪酸カルボン酸および芳香族カルボン酸であ
る。脂肪族カルボン酸の具体的な例としては、カプロン
酸、エナンチル酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸およびステアリン酸などがあり、特
に好ましいのは炭素数8〜12のアルカン酸である。ま
た炭素鎖中に二重結合を有する不飽和脂肪酸でも、枝分
かれした炭素鎖のものでもよい。
【0071】芳香族カルボン酸としてはベンゼン環、ナ
フタレン環、アントラセン環などにカルボキシル基が置
換された化合物で、具体的には、o−クロロ安息香酸、
p−クロロ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒ
ドロキシ安息香酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安
息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒ
ドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、
2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ
安息香酸、没食子酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ
−1−ナフトエ酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸な
どがあるがヒドロキシナフトエ酸は特に有効である。
【0072】上記脂肪族および芳香族カルボン酸は水溶
性を高めるためにナトリウム塩やカリウム塩またはアン
モニウム塩として用いるのが好ましい。本発明で用いら
れる現像液の有機カルボン酸の含有量は格別な制限はな
いが、0.1重量%より低いと効果が十分でなく、また
10重量%以上ではそれ以上の効果の改善が計れないば
かりか、別の添加剤を併用する時に溶解を妨げることが
ある。従って、好ましい添加量は使用時の現像液に対し
て0.1〜10重量%であり、より好ましくは0.5〜
4重量%である。
【0073】現像液には、更に必要に応じて、消泡剤、
硬水軟化剤等の従来より知られている化合物も含有させ
ることもできる。硬水軟化剤としては例えば、ポリリン
酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニ
ウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリ
アミンペンタ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢
酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ニト
リロトリ酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ
酢酸および1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ
酢酸などのアミノポリカルボン酸およびそれらのナトリ
ウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩、アミノトリ
(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メ
チレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メ
チレンホスホン酸)、トリエチレンテトラミンヘキサ
(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエチルエチレンジ
アミントリ(メチレンホスホン酸)および1−ヒドロキ
シエタン−1,1−ジホスホン酸やそれらのナトリウム
塩、カリウム塩およびアンモニウム塩を挙げることがで
きる。
【0074】このような硬水軟化剤はそのキレート化力
と使用される硬水の硬度および硬水の量によって最適値
が変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現像
液に対して0.01〜5重量%、より好ましくは0.0
1〜0.5重量%の範囲である。この範囲より少ない添
加量では所期の目的が十分に達成されず、添加量がこの
範囲より多い場合は、色抜けなど、画像部への悪影響が
でてくる。
【0075】現像液の残余の成分は水であるが、更に必
要に応じて当業界で知られた種々の添加剤を含有させる
ことができる。現像液は使用時よりも水の含有量を少な
くした濃縮液としておき、使用時に水で希釈するように
しておくことが運搬上有利である。この場合の濃縮度は
各成分が分離や析出を起こさない程度が適当である。
【0076】本発明の現像方法においては、版が処理さ
れることによって消費された現像液中の成分、処理され
た版に付着して持ち出された現像液および/または空気
中の炭酸ガスにより中和された現像液中のアルカリ成分
を補償するような量の補充液を添加してもよい。例え
ば、版をローラーで搬送しながら処理する自動現像機で
現像する場合には、英国特許第2046931号に記載
されているように、処理される版の搬送方向の長さに比
例する量の補充液を添加する方法、処理される版の面積
に比例する量の補充液を添加する方法、あるいはこれら
の添加と共に、自動現像機の現像液循環ポンプが作動し
ている時間に比例する量の補充液を間欠的に添加する方
法が有利である。また、米国特許第4,882,246
号や欧州特許第107454号に記載されているよう
に、現像液の電気伝導度又はインピーダンスを測定し、
その値に応じて補充液を添加する方法も好ましい方法で
ある。
【0077】どのような手段により補充液を加えるかは
ともかく、光重合性平版印刷版を現像することによる、
および/または経時による、現像液の成分の変化を補償
するようにおよび/または現像された光重合性平版印刷
版と共に持ち出される量の現像液を補うように補充液が
加えられる。このようにして現像処理された光重合性平
版印刷版は特開昭54−8002号、同55−1150
45号、同59−58431号等の各公報に記載されて
いるように、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス
液、アラビアガムや澱粉誘導体等を含む不感脂化液で後
処理される。本発明の光重合性平版印刷版の後処理には
これらの処理を種々組み合わせて用いることができる。
【0078】近年、製版・印刷業界では製版作業の合理
化および標準化のため、光重合性平版印刷版用の自動現
像機が広く用いられている。この自動現像機は、一般に
現像部と後処理部からなり、光重合性平版印刷版を搬送
する装置と、各処理液槽およびスプレー装置からなり、
露光済みの光重合性平版印刷版を水平に搬送しながら、
ポンプで汲み上げた各処理液をスプレーノズルから吹き
付けて現像処理するものである。また、最近は処理液が
満たされた処理液槽中に液中ガイドロールなどによって
光重合性平版印刷版を浸漬搬送させて処理する方法も知
られており、このような処理は特開平2−7054号、
同2−32357号の各公報に記載されているような自
動現像機で行なうことが好ましい。このような自動処理
においては、各処理液に処理量や稼働時間等に応じて補
充液を補充しながら処理することができる。
【0079】また、実質的に未使用の処理液で処理する
いわゆる使い捨て処理方式も適用できる。このような処
理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛
けられ、多数枚の印刷に用いられる。
【0080】以下実施例をもって本発明を詳細に説明す
る。
【0081】
【実施例】
〔実施例1〜4、比較例1〜9〕厚さ0.30mmのア
ルミニウム板をナイロンブラシと400メッシュのパミ
ストンの水懸濁液を用いその表面を砂目立てした後、よ
く水で洗浄した。10%水酸化ナトリウムに70℃で6
0秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後、20
%HNO3 で中和洗浄、水洗した。これをVA =12.
7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸
水溶液中で160クローン/dm2 の陽極時電気量で電
解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ
0.6μ(Ra表示)であった。ひきつづいて30%の
2 SO4 水溶液中に浸漬し55℃で2分間デスマット
した後、20%H2 SO4 水溶液中で、砂目立てした面
に陰極を配置して、電流密度2A/dm2 において厚さ
が2.7g/m2 になるように陽極酸化し、基板を作製
した。尚、この時の裏面の陽極酸化皮膜はアルミニウム
板の中央部で約0.2g/m2 、端部で約0.5g/m
2 であった。
【0082】この支持体に下記感光液を乾燥後の塗布量
が1.5g/m2 となるように塗布した。
【0083】 感光液 ペンタエリスリトールテトラアクリレート 2.5g アリルメタクリレート/メタクリル酸(80/20モル比) 1.0g 共重合体、分子量3万(A)
【0084】
【化1】
【0085】 εーフタロシアニン/(A)分散物 0.2g XがファックF−177(大日本インキ化学工業(株)製 フッ素系界面活性剤 0.02g プロピレングリコールモノメチルエーテル 7.5g メチルエチルケトン 9.0g トルエン 11.0g
【0086】この感光層上に表1に示すフイルムを貼り
つけた。また、フイルムの積層順は、表1の層構成の欄
に記載された成分の右から順に積層されている。実施例
1〜4のフイルムは特開平7−80986号公報に従
い、基材フイルムとして、表1の比較例7に示す東レ
(株)製、PET.12μmを用いて作製した。比較の
ため、本発明外の表1に示すフイルム及びPVA(ケン
化度90モル%、重合度1000)の3重量%水溶液を
乾燥塗布重量が2.5g/m2 となるように塗布し、1
20℃で2分間乾燥させた。これらのフイルムはJIS
Z1707により20℃湿度65%と20℃湿度85
%の条件で酸素透過率を測定した。更にJIS Z02
08により40℃湿度90%の条件で透湿度を測定し
た。ここで、フイルムの酸素透過率及び透湿度は、感光
層に貼りつけず、別に追加実験として測定したものであ
る。これらの結果は表1に示す。
【0087】このようにして得られた光重合性平版印刷
版を20℃湿度65%と20℃湿度85%に1週間放置
した。これらの版をアルゴンレーザー(レクセル製モデ
ル95−3)の波長488nmのシングルラインをビー
ム径25μmで使用し、アルゴンレーザーの強度を変え
スキャンした(NDフイルター使用)。感光層上に貼っ
たフイルムを剥離した後、現像後に得られた線幅を測定
し25μmの線幅が再現された時のアルゴンレーザーの
強度を感度とした。この値が低いほど感度が高い。
【0088】現像は、下記の現像液に25℃、1分間浸
漬して行った。 (現像液) 1Kケイ酸カリウム 30g 水酸化カリウム 15g
【0089】
【化2】
【0090】 水 1000g 感光層に貼りつけたフイルムの積層順、層構成及び評価
を下記表1にまとめて示す。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】以上表1に示すように本発明のフイルムを
用いる事により、湿度の影響を受けず、高感度な光重合
性平版印刷版を得ることができた。また、実施例1〜5
では、フイルムをラミネートする際や、レーザー露光機
にセットする際に、一番上の層に亀裂や傷が入らず、露
光時にモノマーの重合不良がなく現像後きれいな画像を
形成することができた。
【0094】〔実施例1と比較例9の版の現像処理能力
比較実験〕実施例1と比較例9の光重合性平版印刷版を
アルゴンレーザーで同様に露光し、実施例1に示す現像
液に対する処理能力を比較した。評価は現像液1リット
ルに対し、1m2 ごと版を現像処理し、その版を用いて
三菱重工ダイヤ印刷機で印刷した。未露光部に一部現像
不良が発生し、印刷物に地汚れが発生しはじめる点を処
理能力とした。その結果PVAを塗布してない実施例1
の版は11m2 から地汚れが発生したのに対し、PVA
を塗布した比較例9の版は4m2 から地汚れが発生し出
し、本発明のフイルムを用いた版は現像液の処理能力も
著しく向上した。
【0095】〔実施例5、比較例10〕厚さ0.30m
mの材質1Sのアルミニウム板を8号ナイロンブラシと
800メッシュのパミストンの水懸濁液を用い、その表
面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化
ナトリウムに70℃で60秒間浸漬してエッチングした
後、流水で水洗後、20%HNO3 で中和洗浄、水洗し
た。これをVA =12.7Vの条件下で正弦波の交番波
形電流を用いて1%硝酸水溶液中で160クーロン/d
2 の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表
面粗さを測定したところ0.55μ(Ra表示)であっ
た。ひきつづいて30%のH2 SO4 水溶液中に浸漬
し、55℃で2分間デスマットした後、20%H2 SO
4 水溶液中で、砂目立てした面に陰極を配置して、電流
密度2A/dm2 において厚さが2.7g/m2 になる
ように陽極酸化し、基板を作製した。この時の裏面の陽
極酸化皮膜はアルミニウム板の中央部で約0.2g/m
2 、端部で約0.5g/m2 であった。この基板に下記
感光液を乾燥後の塗布量が1.2g/m2 になるように
塗布した。
【0096】 (感光液) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 3.0g (日本化薬製 KAYARAD DPHA) アリルメタアクリレート/メタクリル酸 0.5g (85/15モル比)光重合体、分子量10万(A) 化合物1 0.15g 化合物2 0.20g 化合物3 0.40g ε−フタロシアニン/(A)分散物 0.20g メガファックF−177(大日本インキ化学工業 0.02g (株)製フッ素界面活性剤) クペロンAL(ニトロソ化合物、和光純薬製) 0.015g プロピレングリコールモノメチルエーテル 7.5g メチルエチルケトン 9.0g トルエン 11.0g
【0097】
【化3】
【0098】この感光層上に実施例1と同じフイルムを
真空中でラミネートし実施例5の光重合性平版印刷版を
得た。同様にポリビニルアルコール(ケン化度98モル
%、重合度500)の3重量%の水溶液を乾燥塗布重量
が2.5g/m2 となるように塗布し、120℃で2分
間乾燥し比較例10の光重合性平版印刷版を得た。この
ようにして得られた光重合性平版印刷版を20℃湿度6
5%と20℃湿度85%に1週間放置した。これらの版
をSHG−YAGレーザー(532nm)のビーム径2
5μmを用い、SHG−YAGレーザーの強度を変えて
スキャンした(NDフィルター使用)。その後、加熱ロ
ールを用いて120℃10秒加熱処理をした。現像後に
得られた線幅を測定し、25μmの線幅が再現された時
のSHG−YAGレーザー強度を感度とした。その結果
を表2に示す。
【0099】現像は下記の現像液に25℃、1分間浸漬
して行なった。 C1225−NH−C2 4 COONa 5g 1Kケイ酸カリウム 20g KOH 5g 水 970g
【0100】
【表3】
【0101】このようにSHG−YAGレーザー(53
2nm)を用いて露光しても、本発明のフイルムを貼っ
た版(実施例5)は、高感度で湿度の影響を受けにくい
ことがわかった。 〔比較例11〕実施例1のフイルムの塗布順を、12μ
mのPETベースにPVDCを1.9μmコートし、更
にその上に0.1μmのSiOを蒸着したフイルムを作
製し、実施例1と同様にして光重合性平版印刷を作製し
た。しかしながらこのフイルムをラミネートする際や、
レーザー露光機にセットする際に、一番上のSiO蒸着
層に亀裂や傷が入り、その部分のみが露光してもモノマ
ーの重合不良となり現像後、きれいな画像を形成するこ
とができなかった。
【0102】〔温度の影響についての実施〕実施例1と
比較例2の印刷版を35℃の条件で、実施例と同様アル
ゴンレーザー露光し現像処理した。実施例1の版は0.
04mj/cm2 と表1の結果と同じであったが、比較
例2の版は0.25mj/cm2 となり、表1の結果に
比べ感度が低下した。この結果から本発明の光重合性平
版印刷版は、温度の影響も受けにくい事が明らかになっ
た。
【0103】
【発明の効果】本発明は、温度や湿度の影響を受けにく
く、高感度で、現像液の処理能力を高くでき、製造コス
トが低減化できるレーザーによる直接製版可能な光重合
性平版印刷版を提供することができる。更に、フィルム
が空気を混入せずきれいにラミネートでき、通常の取り
扱いでは簡単に周囲からフィルムが剥離せず、密着性に
優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、活性光線により重合可能な
    少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する化合
    物、線状有機高分子重合体、及び光重合開始剤を含む光
    重合性感光層を塗設し、該感光層上に、厚み0.01〜
    0.5μmのケイ素酸化物層、及び厚み0.05〜15
    μmの塩化ビニリデン系共重合体もしくはエチレン−ビ
    ニルアルコール共重合体を含むガスバリア層をこの順に
    基材フィルム層に積層してなるフイルムをラミネートし
    てなることを特徴とする光重合性平版印刷版。
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