JPH09331361A - 多重通信装置 - Google Patents

多重通信装置

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JPH09331361A
JPH09331361A JP8149331A JP14933196A JPH09331361A JP H09331361 A JPH09331361 A JP H09331361A JP 8149331 A JP8149331 A JP 8149331A JP 14933196 A JP14933196 A JP 14933196A JP H09331361 A JPH09331361 A JP H09331361A
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line
voltage
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circuit
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JP8149331A
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Noboru Osada
昇 長田
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両方のラインがショートした場合でも、通信
ができる多重通信装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 通信制御部24がラインAB間電圧差受
信、ラインA単線電圧受信、ラインB単線電圧受信の全
ての受信モードにおけるデータ受信が不能になったとき
に両方の通信線がショート状態と判定し、送信ドライバ
回路22がショート状態と判定されると、両方の通信線
に対して所定の抵抗を介して出力していた送信データの
出力を停止し、いずれか一方の通信線のみに出力して、
単線通信とするとともに基準電圧が通信線の2つの電位
の間に入るように、基準電源回路23が基準電源回路の
分圧点の電位を変えて基準電圧を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2線式の通信回路を
有する多重通信装置において、バスラインに異常が発生
しても通信を継続する多重通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などに搭載されている多重通信シ
ステムでは、特開昭64−12633号公報で開示され
ているシステム等のように、2本のバスラインを使用し
て車両各部に搭載されている機器を接続することが多
い。そして、これらの機器は多重通信装置を備えて2本
のバスラインに接続されている。以下にこのような多重
通信システムで使用される多重通信装置の構成を示して
説明する。
【0003】図14は従来の多重通信装置の概略構成図
である。図14に示す多重通信装置1は、プルアップ抵
抗が接続されたバスラインA及びプルダウン抵抗がバス
ラインBに接続されている。そして多重通信装置は、通
信制御部3と、送信ドライバ回路5と、セレクタ7と、
ライン電圧判定回路9と、基準電圧源11とより構成さ
れている。
【0004】通信制御部3は、通常は後述するライン電
圧判定回路9の比較器17の出力を選択してデータ受信
を行い、バスラインに何らかの異常が発生し、受信デー
タが所定の時間経過しても得られないときは、ラインA
単線受信又はラインB単線受信をするための受信モード
切換信号をセレクタに出力する。つまり、通常通信にお
いて、所定の受信データが得られないときは、正常な方
のバスラインを介して供給される信号を単線電圧受信す
る。
【0005】送信ドライバ回路5は、通信制御部3の送
信データ出力TXDを、インバータを介して抵抗R1に
より送信ドライバ回路5のバスラインB駆動用トランジ
スタQ1のベースに接続し、トランジスタQ1の出力は
抵抗R3を介してバスラインBに接続している。
【0006】また、通信制御部3の送信データ出力TX
Dは、抵抗R2により送信ドライバ回路5のバスライン
A駆動用トランジスタQ2に接続し、トランジスタQ2
の出力は抵抗R4を介してバスラインAに接続してい
る。
【0007】セレクタ7は、ライン電圧判定回路9と通
信制御部3との間に設けられ、受信モード切換信号に対
応するライン電圧判定回路9の比較器を選択し、その比
較器の出力を通信制御部3のRxD端子に出力する。
【0008】ライン電圧判定回路9は、基準電圧源11
に入力端の一方を、他方をバスラインAに接続した比較
器15と、入力端の一方をバスラインBに他方をバスラ
インAに接続した比較器17と、入力端子の一方をバス
ラインBに、他方を基準電圧源11に接続した比較器1
9とよりなり、それぞれの比較器の出力はセレクタ7に
接続されている。
【0009】また、比較器15はA側ライン単線受信回
路とも呼ばれ、基準電圧とバスラインAの信号の電圧と
比較し、基準電圧よりバスラインAの信号の電圧が低い
ときに、Lレベルの信号をセレクタ7に出力する。
【0010】また、比較器19はB側ライン単線受信回
路とも呼ばれ、基準電圧とバスラインBの信号の電圧と
比較し、基準電圧よりバスラインBの信号の電圧が高い
ときに、Lレベルの信号をセレクタ7に出力する。
【0011】さらに、比較器17はライン間電圧差受信
回路とも呼ばれ、バスラインAとバスラインBとの信号
電圧を比較し、バスラインBの信号の電圧よりバスライ
ンAの信号の電圧が高いときに、Lレベルの信号をセレ
クタ7に出力する。つまり、比較器17はラインA,B
間の差動電圧受信であり、最もノイズの影響を受けにく
い方式にしている。
【0012】上記のように構成された従来の多重通信装
置について以下に動作を説明する。例えば、受信モード
切換信号をセレクタに出力してライン電圧判定回路9の
比較器17を選択しているとする。
【0013】このような状態のもと、データ送信を行う
多重通信装置は、通信制御部3が送信データを送信ドラ
イバ回路5に出力すると、送信ドライバ回路5のインバ
ータにより論理が反転されてPNP型のトランジスタQ
1(以下単にQ1という)のベースに入力され、Q1の
オン、オフ動作により、バスラインBに伝送される。ま
た、この送信データはNPN型のトランジスタQ2(以
下単にQ2という)のベースに入力され、Q2のオンオ
フ動作により、バスラインAに伝送される。
【0014】また、このとき、ライン電圧判定回路9の
ライン間電圧差受信回路とされる比較器17には、バス
ラインAとバスラインBの信号が入力し、比較器17は
両方の電圧差により弁別された信号を通信制御部3に出
力する。通信制御部3は比較器17から信号を受信デー
タとし、所定のタイミング又は所定の時間内にデータ受
信を行うことができれば、バスラインA及びバスライン
Bが正常としてバスラインA、バスラインB間電圧差受
信を継続する。
【0015】また、通信制御部3は比較器17からのデ
ータ受信を、所定のタイミング又は所定の時間内に行う
ことができなければ、バスライン異常(例えばバスライ
ンのバッテリーへのショート、GNDへのショート、断
線、ドライバの故障等)と判定すると、セレクタ7に対
して、比較器15又は比較器19の出力を選択する受信
モード切換信号を出力し、この出力のレベルに基づいて
いずれかの比較器の出力を選択することで、いずれかの
バスラインを使用して通信をしていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の多重通信
装置は、2本のバスラインの状態を監視しながら通信を
するものであり、バスラインAとバスラインBとの電圧
差に基づくデータ受信状態により、バスラインの状態を
判定し、異常なときは、ライン電圧判定回路のバスライ
ンAの比較器又はバスラインBの比較器の出力に基づい
て、正常なバスラインを判別し、正常なバスライン側の
信号を受信データとして通信制御部に出力させることに
よって通信をするものである。
【0017】ところが、ライン電圧判定回路のラインA
の比較器又はラインBの比較器はいずれも一つの基準電
圧との比較結果を出力としている。
【0018】このため、バスラインAとバスラインBと
がショートした場合は、ラインAの比較器とラインBの
比較器には同じ電圧レベルの信号が入力することにな
り、しかも送信データの状態にかかわらずバスラインの
電圧レベルは常に殆ど一定となるから、一つの基準電圧
と比較した場合は、両比較器ともレベル弁別による受信
データの再生が不可能になり、通信制御部でのライン選
択によるデータ受信ができないことになる。
【0019】例えば基準電圧が両方のバスラインがショ
ートしていたときの電圧と同じ電圧にされていた場合
は、出力が不安定となる。
【0020】つまり、バスラインA又はバスラインBの
いずれか一方の異常には対応できるが両ラインがショー
トした場合は、通信ができなくなるという問題点があっ
た。
【0021】本発明は以上の問題点を解決するためにな
されたもので、両方のラインがショートした場合でも、
通信ができる多重通信装置を得ることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の多重
通信装置は、一方がプルアップされ、他方がプルダウン
された2本の通信線に接続され、選択に基づいて、両方
の通信線の線間電圧差又は基準電圧と第1又は第2の通
信線の電圧との第1又は第2の比較結果を、それぞれの
通信線の状態として出力するライン電圧判定回路を有し
て通信を行う多重通信装置において、両方の通信線同士
がショート状態と判定されたときは、それぞれの抵抗を
介して両方の通信線への送信データの出力を停止し、い
ずれかの通信線のみに前記送信データを出力する送信ド
ライバ回路と、通常は線間電圧差を選択受信し、線間電
圧差による受信データの再生ができなくなったときは、
第1及び第2の比較結果を選択して受信データの再生が
可能かどうかを判定し、受信データの再生が不可のとき
は、両方の通信線がショート状態と判定する通信制御部
と、複数の抵抗と開閉器とを直並列接続した分圧点の電
圧を基準電圧としてライン電圧判定回路に供給し、ショ
ート状態と判定されたときは開閉器を閉じて分圧点の電
圧を変える基準電圧回路とを備えたことを要旨とする。
【0023】請求項1においては、通信制御部はライン
電圧判定回路のライン間電圧差を選択受信し、このライ
ン間電圧差に基づく受信データの再生が不可の時は、ラ
イン電圧判定回路の第1の比較結果及び第2の比較結果
を選択して、受信データの再生が可能かどうかを判定
し、双方の選択時共に受信データの再生が不可の時は、
両方の通信ライン同士がショート状態にあると判定す
る。
【0024】次に、両方の通信線同士がショート状態と
判定されると、送信ドライバ回路は両方の通信線に対し
て所定の抵抗を介して出力していた送信データの出力を
停止し、いずれか一方の通信線のみに送信データを出力
する。
【0025】このことにより、ショートした時に通信ラ
インの電位が、送信データの状態にかかわらず常に一定
レベルに固定される状態を回避し、正常状態に比して電
圧変動はあるが、いずれか一方の通信ラインに送信デー
タ状態に応じた電圧変動を発生させる。
【0026】また、基準電圧回路はショート状態と判定
されたときは、複数の抵抗と開閉器よりなる直列回路の
開閉器が閉じられるため、その基準電圧である分圧点の
電圧が変わる。
【0027】このため、ライン判定回路に供給される基
準電圧が通信ライン電圧変動を吸収するように変化する
ため、例え通信ライン間同士がショートしても基準電圧
といずれか一方の通信ラインの比較結果の受信データが
通信制御部に再生される。
【0028】請求項2の多重通信装置は、送信ドライバ
回路が通信線の異常の有無を検出して、通信制御部に正
常信号又は異常信号を出力し、復帰信号が出力されたと
き通信線の異常が解除されている場合は、正常信号を出
力し、通信制御部は、線間電圧差が異常なとき、異常な
通信線を判断し、送信ドライバから異常信号が出力され
ている間は、異常な通信線が正常になるまで、かつ正常
信号が出力されるまで、間欠的に復帰信号を出力するこ
とを要旨とする。
【0029】請求項2においては、両方の通信線の異常
の有無が検出され、通信制御部に正常信号又は異常信号
が出力され、復帰信号が出力されたとき通信線の異常が
解除されている場合は、正常信号を通信制御部に出力す
る。通信制御部は、線間電圧差が異常なとき、異常な通
信線を判断し、送信ドライバから異常信号が出力されて
いる間は、異常な通信線が正常になるまで、かつ正常信
号が出力されるまで、間欠的に復帰信号が出力される。
【0030】
【発明の実施の形態】図1は発明の実施の形態1の概略
構成図である。多重通信装置20は、図14と同様なラ
イン電圧判定回路9の他に、送信ドライバ回路22、基
準電源回路23、SW1〜SW4を有している。また、
通信制御部24は、少なくとも、データの送信、受信機
能の他にバスラインショート判定処理と基準電圧変更処
理とを有している。
【0031】また、送信ドライバ回路22はスイッチS
W1を、ライン電圧判定回路9はスイッチSW2〜スイ
ッチSW4を、それぞれ備えている。
【0032】スイッチSW1は、一方が通信制御部24
のデータ送信出力であるTxD端子に接続され、他方は
送信ドライバ回路22の抵抗R1に接続されている。
【0033】スイッチSW2〜スイッチSW4は、それ
ぞれ一方が共通接続されて通信制御部24のデータ受信
入力であるRxD端子に接続されている。SW2の他方
はライン電圧判定回路9のAラインの比較器15の出力
に、SW3の他方は両ライン差電圧を比較する比較器1
7の出力に接続され、SW4の他方はラインBの比較器
19の出力に接続されている。
【0034】また、SW1は通信制御部24のTxSE
Lに、SW2は通信制御部のRxSEL1に、SW3は
RxSEL2に、SW4はRxSEL3に、よりそれぞ
れオンオフされる。
【0035】送信ドライバ回路22は、SW1の他方に
抵抗R1を接続してTxDからの送信データをQ1のベ
ースに入力させ、Q1の出力は抵抗R3を介してバスラ
インBに接続されている。また、インバータ22aの入
力端はTxDに接続されている。
【0036】インバータ22aの出力は抵抗R2を介し
てQ2のベースに接続され、Q2の出力は抵抗R4を介
してバスラインAに接続されている。
【0037】基準電源回路23は、内部にインバータ2
5、抵抗R5〜抵抗R7、SW5を備え、インバータ2
5の入力は通信制御部24のTxSELに接続されてい
る。インバータ25の出力はSW5の制御信号となって
いる。また、抵抗R7とSW5とは直列接続されて、こ
の直列回路が抵抗R6に並列接続され、抵抗R5の他方
がこの並列回路に直列接続された直並列回路となってい
る。さらに、この直並列回路の他方はGNDに、抵抗R
5の一方はVccに接続され、抵抗R5と抵抗R6の分
圧点がライン電圧判定回路9のAラインの比較器15と
Bラインの比較器19の基準電圧となるように接続され
ている。
【0038】通信制御部24は、通常は電圧判定回路9
の両ライン電圧差の比較器17の出力を選択して、バス
ラインのデータ受信を行っているが、正常な受信データ
が所定の時間経過しても得られないときは、比較器15
又は比較器19を選択して受信データの再生が可能かど
うかを判定し、受信データの再生が不可の場合は、両方
の通信線同士がショート状態と判定して基準電圧を変更
するバスライン異常処理を実施する。
【0039】上記のように構成された多重通信装置につ
いて以下に動作を説明する。図2は通信制御部のバスラ
イン異常処理の概略説明図である。
【0040】初に、通信制御部24は通常は、バスライ
ンA、バスラインB間電圧差受信モードとなって、Tx
SEL端子から第1の制御信号を、RxSEL2端子か
ら第2の制御信号を出力してSW1及びSW3のみをO
N状態(ラインA,B間電圧差受信モード)にする(S
201)。
【0041】そして、バスラインA、バスラインB間電
圧差受信モードの設定後に時間T1を経過しても正常な
受信データがないときは(条件1)、ラインA単線受信
モードに移行する。すなわち、条件1内に正常な受信デ
ータがないときは、ラインA単線受信モードに移行す
る。
【0042】ラインA単線受信モードに移行すると、通
信制御部24は、第3の制御信号の出力を停止して、S
W1及びSW2をONにすると共に、SW3、SW4及
びSW5をOFF状態にする(S203)。
【0043】そして、ラインA単線受信モードの設定後
に時間T2を経過しても正常な受信データがないときは
(条件2)、ラインB単線受信モードに移行する。すな
わち、条件2内に受信データがないときは、ラインB単
線受信モードに移行する。
【0044】ラインB単線受信モードに移行すると、通
信制御部24は、第4の制御信号を出力して、SW1及
びSW4をONにすると共に、SW2、SW3及びSW
5をOFF状態にする(S205)。
【0045】そして、ラインB単線受信モードの設定後
に時間T2を経過しても受信データがないときは(条件
3)、ライン間ショート受信モードに移行する。すなわ
ち、条件3内に受信データがないときは、ライン間ショ
ート受信モードに移行する。
【0046】ライン間ショート受信モードに移行する
と、通信制御部24は、第1の制御信号、第3の制御信
号及び第4の制御信号の出力を停止すると共に、第2の
制御信号及び第5の制御信号を出力して、SW2及びS
W5をONにすると共に、SW1、SW3及びSW4を
OFF状態にする(S207)。
【0047】すなわち、バスライン同士がショートした
場合は、バスラインの電圧と基準電圧とが同じにならな
いように、基準電圧を変更して単線電圧受信をする。
【0048】また、ライン間ショート受信モードの設定
後に時間T2を経過しても正常な受信データがないとき
は(条件4)、ライン間電圧差受信モードに移行する。
つまり、条件4内に受信データがないときは、バスライ
ンA,バスラインB間電圧差受信モードに移行する。
【0049】次に、通信制御部24と各回路の動作を説
明する。図3は通信制御部24の詳細を説明するフロー
チャートである。図4は動作を説明するタイミングチャ
ートである。
【0050】通信制御部24はTxSEL端子から第1
の制御信号を、RxSEL2端子から第3の制御信号
を、それぞれ出力してSW1及びSW3のみをON状態
(ラインA,B間電圧差受信モード)にする(S30
1)。ラインA,B間電圧差受信モードでは、通信制御
部24はTxD端子から送信データを出力する(S30
3)。
【0051】このときの基準電源回路23はSW1に第
1の制御信号が出力されると、インバータ25により反
転され、SW5はオープン状態であるから抵抗R5と抵
抗R6との分圧値が基準電圧となる。
【0052】例えば抵抗R5と抵抗R6とが同じ抵抗値
であれば、図5の(a)に示すようにバスラインが正常
であれば基準電圧はVcc/2となる。
【0053】また、SW1を介しての送信データは、送
信ドライバ回路20のPNP型のトランジスタQ1のベ
ースに入力され、Q1がオン状態となり、バスラインB
の状態が正常であれば、バスラインBの電圧は図5の
(a)に示すように、(Vcc・Rb)/(Ra+R
b)にされる。
【0054】但し、Ra:抵抗R3、Rb:プルアップ
抵抗R さらに、TxDからの送信データは送信ドライバ22の
インバータ22aを介してNPN型のトランジスタQ2
に入力してQ2がオンになるため、バスラインAは図5
の(a)に示すように(Vcc・Ra)/(Ra+R
b)の電圧が反転した送信データにされる。
【0055】但し、Ra:抵抗R4、Rb:プルアップ
抵抗R つまり、両方のラインが正常であれば、ライン電圧判定
回路9に入力する両方のラインの電圧は図5に示すよう
にAラインが(Vcc・Ra)/(Ra+Rb)、Bラ
インが(Vcc・Rb)/(Ra+Rb)にされ、Bラ
インのほうが電圧が高くなって、比較器17に入力す
る。
【0056】次に通信制御部24はRxD端子に入力す
る比較器17からの信号に基づいて正常かどうかを判定
する(S305)。この場合は図4に示すようにライン
間電圧差受信である比較器17の出力は正常であるとす
る。次に、通信制御部24は受信データが正常と判定し
たときは、次のデータをTxD端子から送信する(S3
07)。
【0057】また、ステップS305で正常な受信デー
タがないと判定したときは、所定の時間T1経過したか
どうか(条件1)を判定する(S309)。次に時間T
1が経過しても受信データがないときは、バスラインの
異常と判定する(S311)。例えば図4に示すように
バスラインAとバスラインBとがショートした場合とす
る。
【0058】このとき、バスライン異常種類判定処理を
実施する。通信制御部24はバスラインの異常と判定
(条件で異常なとき)すると、RxSELより第3の制
御信号の出力を停止させてSW3をオフにして(S32
0)、代わりに第2の制御信号を出力してSW2をオン
にする(S323)。つまり、SW1,SW2をON,
SW3〜SW5をOFFにしてラインA単線受信モード
に移行する。
【0059】ラインA単線受信モードでは、所定の正常
な受信データがRxD端子に入力したかどうかを判断し
(S325)、入力がないときは時間T2を経過したか
どうかを判断(条件2)する(S327)。次に、時間
T2経過したときは、SW4をオンしたかどうかを判定
し(S329)、オンしていないときは、第2の制御信
号の出力を停止させてSW2をオフにして第4の制御信
号を出力して図4に示すようにSW4をオンにして(S
331)、制御をステップS325に移して上記の判定
を行う。
【0060】つまり、SW1,SW4をON、SW2,
SW3,SW5をOFFにしてラインB単線受信モード
に移行する。
【0061】ラインB単線受信モードでは、再び時間T
2経過しても正常な受信データがないときは、バスライ
ンのショートと判定する(S333)。
【0062】このショート時のバスラインAとバスライ
ンBの電圧は、図5の(b)に示すように、バスライン
がショートしたのであれば、両方とも同じ電位となる。
つまりVcc/2となっていることになり、基準電圧回
路23の抵抗5と抵抗6の分圧値を基準電圧にしている
ため、比較器15又は比較器19の出力は両方とも同じ
になるはずである。
【0063】すなわち、バスラインショート時は、両ラ
イン電圧差受信モードの他、ラインAおよびラインBの
単線受信モードにおいても正常な通信ができなくなり、
この状態のときにショートと判定するのである。
【0064】また、ステップS325で正常な受信デー
タが得られたときは、従来と同様に、正常な方のバスラ
インを介して供給される信号を単線電圧受信する。
【0065】次に、通信制御部24は、ラインB単線受
信モードでショートと判定(条件3:T2経過しても正
常な受信データがないとき)すると、第1の制御信号の
出力を停止して図4に示すようにSW1,SW4をオフ
にしてSW2,SW5をオンにする(S341)。
【0066】つまり、SW2,SW5をON,SW1,
SW3,SW4をOFFにするライン間ショート受信モ
ードに移行する。ライン間ショート受信モードでは、こ
のSW1のオフにより、送信データは送信ドライバ回路
22のQ2のみをオン状態にするため、バスラインAの
電圧レベルはQ2がオン状態は、(Vcc・Ra)/
(Ra+Rb),Q2がオフ状態はVcc/2となり、
かつショートしていた場合はバスラインBも同様に、Q
2がオン状態は、(Vcc・Ra)/(Ra+Rb),
Q2がオフ状態はVcc/2となる。ここでSW1をオ
フさせるのは、もしSW1をオフしないで、バスライン
A及びバスラインBに送信データを出力した場合は、シ
ョート時においては、Vcc,Q1を介してR3、RB
とからなる回路と、Vcc,RA、R4、Q2を介して
アースとなる回路が形成され、ショートしたときのバス
ライン上の電位は、送信データの状態にかかわらず常に
Vcc/2付近に固定されてしまい、結果としてAライ
ンの比較器15及びBラインの比較器19からは何も出
力がなくなってしまうためである。つまり、SW1をオ
ンのままにしていると、ラインの電圧は常にVcc/2
に固定されてしまう。
【0067】また、基準電源回路23のインバータ25
により、TxSELからの第1の制御信号が反転される
ため、SW5がオンにされ、抵抗R7は抵抗R6に並列
接続される。つまり、基準電圧は図6に示すように、
【数1】 にされ、基準電圧が低下する。
【0068】次に、通信制御部24は第2の制御信号を
出力して図4に示すようにSW2をオンにし(S34
3)、第3の制御信号と第4の制御信号との出力を停止
して図4に示すようにSW3とSW4をオフ(図2のS
207の状態)にする(S345)。
【0069】従って、比較器15又は比較器19には図
6に示すように、バスラインA又はBの電圧、(Vcc
・Ra)/(Ra+Rb)またはVcc/2と上記数1
の基準電圧が入力され、Aラインの比較器15は基準電
圧がバスライン側の2つの電位レベル間に入ることにな
るので、通信制御部24に正常な受信データが出力され
ることになる。
【0070】すなわち、バスラインどうしがショートし
た場合は、バスラインの電圧と基準電圧とが同じになら
ないように、基準電圧を変更して単線電圧受信で通信を
するのである。
【0071】また、ライン間ショート受信モードのと
き、条件4内に正常な受信データが得られないときは、
バスラインA、バスラインB間電圧差受信モードとなっ
てその他のバスライン故障状態からの復帰を待つ。
【0072】(実施の形態2)実施の形態1では2線式
駆動において、ショート等の異常が発生したときに、自
動的に単線駆動に切換えるものであったが、実施の形態
2ではショート等の異常が解除したかを自動的にチェッ
クし、異常が解除されたときは自動的に2線式に復帰さ
せるものである。
【0073】図7は実施の形態2の概略構成図である。
図において、9は図1と同様なライン電圧判定回路であ
り、Aラインの比較器15の出力はSW1の一方に接続
され、比較器17の出力はSW2の一方に接続され、B
ラインの比較器19の出力はSW3の一方に接続されて
いる。また、他方は共通接続されて通信制御部44のデ
ータ受信入力であるRxD端子に接続されている。
【0074】さらに、SW1は通信制御部44のRxS
EL1に、SW2は通信制御部44のRxSEL2に、
SW3は通信制御部44のRxSEL3によりそれぞれ
オンオフされる。
【0075】32は送信ドライバ回路である。送信ドラ
イバ回路32は、通信制御部44のTxMON端子に、
RS型フリップフロップであるラッチ回路34の出力を
接続し、このラッチ回路34のS端子をインバータ36
(NOT機能)の出力に接続し、R端子を通信制御部4
4のCLR端子に接続している。
【0076】また、インバータ38(NOT機能)の入
力側をデータ送信出力のTxDに、出力側をNAND4
0の一方の入力に接続し、このNAND40の出力信号
を抵抗R1を介して、Bライン駆動用バッファのPNP
型のトランジスタQ1に出力する構成にしている。
【0077】また、バスラインB駆動用バッファのQ1
は、エミッタをプルアップ抵抗R3に接続し、コレクタ
をバスラインBに接続している。そして、抵抗R3に並
列にPNP型のトランジスタQ3を接続している。さら
に、このトランジスタQ3はコレクタがインバータ36
の入力側に接続されたていると共に抵抗R10を介して
アースに接続された過電流保護回路37となっている。
【0078】Aライン駆動バッファは、抵抗R2と、N
PN型のトランジスタQ2及び過電流保護回路としての
Q4と、抵抗R4とで構成されている。抵抗R2の一方
はデータ送信出力インバータ38の出力側に接続され、
抵抗R2の他方はQ2のベースに接続されている。Q2
はコレクタをバスラインAに、エミッタを抵抗R4を介
してアースに接続されている。
【0079】また、Q4はコレクタをQ2のベースにエ
ミッタをアースに接続され、ベースはQ2のエミッタに
接続された過電流保護回路にされている。
【0080】すなわち、送信ドライバ32は両バスライ
ンがショート又はバスラインBがGNDにショートした
ときは、ラッチ回路の出力をLレベルにし、またCLR
が出力(Lレベル)されたとき、強制的にラッチ回路の
出力をHレベルにするようにされている。
【0081】42は基準電源回路である。基準電源回路
42は、抵抗R5〜抵抗R7、SW4を備えて、通信制
御部のRefSELにSW4の制御端子が接続され、抵
抗R7とSW4とは直列接続され、この直列回路が抵抗
R6に並列接続され、抵抗R5の他方がこの並列回路に
直列接続された直並列回路となっている。また、この直
並列回路の他方はGNDに、抵抗R5の一方はVccに
接続され、抵抗R5と抵抗R6の分圧点がライン電圧判
定回路9の比較器15と比較器19の基準電圧となるよ
うに接続されている。
【0082】44は通信制御部である。通信制御部44
は、通常はライン電圧判定回路9の両ライン電圧差の比
較器17の出力を選択して、TxD端子から送信データ
を送信ドライバ回路32に送出し、RxD端子に正常な
受信データが入力した場合は正常通信として、次のデー
タを送信する。また、RxD端子に正常な受信データが
時間T1経過しても得られないときは、TxMON端子
がHレベルかLレベルかを判定し、Hレベルのときは、
両方のバスラインがショートしてはいないとして、実施
の形態1と同様に、ラインAによる単線受信モードによ
る受信を行う。さらに、受信が時間T2を経過しても異
常なときは、ラインBによる単線受信モードに切り換え
る。
【0083】TxMON端子がLレベルになっていると
きは、両方のバスラインがショート又はバスラインBが
GNDにショートと判定して、バスラインAの単線受信
モードにする。さらに、時間T2経過しても受信が異常
なときは、基準電圧を変更して受信を行う。そして、定
期的にラッチ回路のクリア信号を通信制御部44のCL
R端子から送信ドライバ32のラッチ回路34のR端子
に出力(Lレベルにする)してTxMONがHレベルを
継続しているかを判断し、継続しているときは、両バス
ラインのショート、またはバスラインBのGNDへのシ
ョート故障から復帰したとして、ラインAB間電圧差受
信モードに移行する。
【0084】上記のように構成された多重通信装置につ
いて以下に動作を説明する。図8は実施の形態2の通信
制御部の概略動作を説明する説明図である。
【0085】初に、通信制御部44は、通常はバスライ
ンA、バスラインB間電圧差受信モードとなって、第1
の制御信号、第3の制御信号及び第4の制御信号の出力
を停止してSW1、SW3及びSW4をOFF状態にす
ると共に第2の制御信号を出力してSW2をON状態
(ラインA,B間電圧差受信モード)にする(S80
1)。
【0086】そして、バスラインA、B間電圧差受信モ
ードの設定後に時間T1を経過しても正常な受信データ
がないときは(条件1)、ラインA単線受信モードに移
行する。すなわち、条件1内に正常な受信データがない
ときは、ラインA単線受信モードに移行する。
【0087】ラインA単線受信モードに移行すると、通
信制御部44は、第1の制御信号を出力してSW1をO
Nにすると共に、第2の制御信号、第3の制御信号及び
第4の制御信号の出力を停止してSW2、SW3及びS
W4をOFF状態にする(S803)。
【0088】そして、ラインA単線受信モードの設定後
に時間T2を経過しても正常な受信データがないときは
(条件2)、ラインB単線受信モードに移行する。すな
わち、条件2内に受信データがないときは、ラインB単
線受信モードに移行する。
【0089】ラインB単線受信モードに移行すると、通
信制御部44は、第1の制御信号、第2の制御信号及び
第4の制御信号の出力を停止してSW1、SW2及びS
W4をOFFにすると共に、第3の制御信号を出力して
SW3をON状態にする(S805)。
【0090】そして、ラインB単線受信モードの設定後
に時間T2を経過しても受信データがないときは(条件
3)、ライン間ショート受信モードに移行する。すなわ
ち、条件3内に受信データがないときは、ライン間ショ
ート受信モードに移行する。
【0091】ライン間ショート受信モードに移行する
と、通信制御部44は、第1の制御信号及び第4の制御
信号を出力してSW1及びSW4をONにすると共に、
第2の制御信号及び第3の制御信号の出力を停止してS
W2及びSW3をOFF状態にする(S807)。すな
わち、バスラインどうしがショートした場合は、バスラ
インの電圧と基準電圧とが同じにならないように、基準
電圧を変更して単線電圧受信をする。
【0092】また、ライン間ショート受信モードの設定
後に時間T2を経過しても正常な受信データがないとき
は(条件4)、バスラインA,バスラインB間電圧差受
信モードに移行する。つまり、条件4内に受信データが
ないときは、バスラインA,バスラインB間電圧差受信
モードに移行する。
【0093】さらに、本通信制御部44は定期的にCL
R端子から出力信号を出力してバスラインが正常状態に
復帰したかどうかを確認している。
【0094】次に、詳細に説明する。図9は通信制御部
44の詳細を説明するフローチャートである。図10及
び図11は動作を説明するタイミングチャートである。
【0095】初に、通信制御部44はRxSEL2端子
から第2の制御信号を出力してSW2のみをON状態に
する(S901)。つまり、SW1,SW3,SW4を
OFFとし、SW2をONとするラインA,B間電圧差
受信モードに移行する。ラインA,B間電圧差受信モー
ドでは、次に、通信制御部44はTxD端子から送信デ
ータを出力し(S903)、RXD端子から受信データ
を読み(S905)、受信データが異常かどうかを判定
し(S905)、異常なときは、時間T1経過したかど
うかを判定する(S907)。
【0096】このときの基準電源回路42は、SW4は
オープン状態であるから抵抗R5と抵抗R6との分圧値
が基準電圧となる。例えば抵抗R5と抵抗R6とが同じ
抵抗値であれば、図12の(a)に示すようにラインが
正常であれば基準電圧はVcc/2となる。
【0097】また、TxDからの送信データは負論理
で、送信ドライバ回路32に出力され、Aライン用駆動
バッファのQ2はインバータ38を経由してオン状態に
なる。このときバスラインAが正常であれば、バスライ
ン上の電位とQ2の飽和電圧は(Vcc・R4)/(R
4+Rb)にされる。但し、Rb:プルアップ抵抗RA
となり、図12の(a)に示すように比較器17に入力
するラインA比較器入力はGNDより少し高い電圧にな
る。
【0098】また、通信制御部44のCLRがHレベル
のときTxD端子から送信データ(負論理)が出力され
ると、インバータ38の出力はHレベルであるからNA
ND40の出力はLレベルとなってQlがオン状態にな
り、バスラインBが正常であれば、バスラインB上の電
位とQ1の飽和電圧は(Vcc・Rb)/(R3+R
b)にされる。但し、Rb:プルアップ抵抗RBとな
り、図12の(a)に示すように両ライン電圧差用の比
較器17に入力するラインB比較器入力はVccより少
し低い電圧になる。
【0099】つまり、両バスラインが正常なときは、ラ
イン電圧判定回路9の両ライン電圧差用の比較器17に
は上記の電圧の信号が入力され、両信号の電圧差が比較
器17より図10に示すような受信状態で正常信号とし
て通信制御部44のRxD端子に入力される(図10の
(a)のバスライン正常時)。このときのラッチ回路3
4の出力は、Hレベルにされ、通信制御部44のCLR
端子もHレベルにされている。
【0100】このような状態において、図10に示すよ
うにバスラインAがバッテリショートになったとき、ラ
イン電圧判定回路9の出力が図10に示すような異常受
信となって通信制御部44のRxDに入力された場合
は、通信制御部44は時間T1の間は、依然として第2
の制御信号を出力してSW2をオン状態にし、両方のラ
イン電圧差を出力する比較器17の出力を監視する。
【0101】そして、時間T1経過しても異常受信が継
続したときは(条件1)、通信制御部44は、TxMO
Nの状態を読み(S909)、TxMONがHレベルか
Lレベルかどうかを判定する(S911)。
【0102】例えば、正常状態においては図12の
(a)に示すように、ラインB比較器入力電圧及びライ
ンA比較器入力電圧は基準電圧Vcc/2を基準として
相反した電圧になるが、例えばバスラインAとバスライ
ンBとがショートした場合は、図12の(b)に示すよ
うに、ラインA比較器入力電圧はVcc/2とほぼGN
Dレベルの2通りの電圧レベルになる。
【0103】このような図12の(b)の状態になる
と、Q1には一瞬大電流がながれ、インバータ36の出
力は一瞬Lレベルになる。従ってラッチ回路34の出力
は、リセット端子RがLレベルにされるまで、Lレベル
を維持するので、TxMONはLレベルを維持する。
【0104】また、両方のラインがショートしていない
ときは、Q1には大電流がながれないので、TxMON
はHレベルを維持する。
【0105】そして、例えば図10に示すように、Tx
MONがHレベルである判定したときは、両方のバスラ
インはショートしている可能性がないので、SW2、S
W3、SW4をオフにしてSW1のみをオンにし、ライ
ンA用の比較器15の出力のみを受信するラインA単線
受信モードに切換える(S913)。
【0106】そして、ラインA単線受信モードではRX
D端子の受信データを読み(S915)、受信データの
異常かどうかを判断する(S917)。次に、受信デー
タが異常な場合は、時間T2経過したかどうかを判断す
る(S919)。
【0107】次に、異常の状態が時間T2の間、継続し
た場合(条件2)は、バスラインAが異常であると判定
して、SW1、SW2、SW4をオフにしてSW3のみ
をオンにし、ラインB用の比較器19の出力のみを受信
するラインB単線受信モードに切換え(S921)、制
御をステップS905に移して受信データの異常の有無
を判定する。
【0108】すなわち、両方のバスラインがショートし
ていないことを送信ドライバ32の出力により判定し、
ショートしていないときは、実施の形態1と同様な処理
を実施することで、2線式から単線式に切換えている。
【0109】次に、図11に基づいて両方のバスライン
がショートした場合又はラインBがGNDにショートし
た場合について説明する。例えば図11に示すように、
TxMONがHレベルであって、SW2のみをオンさせ
てラインAB間電圧差受信をしているとき、両方のバス
ラインがショートした場合は送信ドライバQ1,Q2の
コレクタ同士が抵抗R3,R4を介して接続される為、
R3の両端にQ3をオンする電圧が発生し、Q3のオン
により、インバータ36の出力(ラッチ回路のS端子)
は一瞬Lレベルになる。このためラッチ回路34の出力
(TxMON)はLレベルとなる。また、GNDにショ
ートした場合は、さらに大きい電流が流れ、同様にラッ
チ回路34の出力がLレベルになる。
【0110】このときの、ライン電圧判定回路9に入力
するラインA比較器入力電圧、ラインB比較器入力電圧
は、図12の(b)の状態である。
【0111】このようになると、ステップS911で通
信制御部44は、TxMONがLレベルと判定され、G
NDにショート又はバスラインAとバスラインBがショ
ートした可能性があるとして、先ずSW2,SW3、S
W4をオフ、SW1をオンとしてラインA単線受信モー
ドに移行する(S931)。
【0112】ラインA単線受信モードでは、RxD端子
の受信データの状態を読み(S933)、受信データが
異常かどうかを判定し(S935)、受信が異常なとき
は、異常が時間T2を経過したかどうかを判定し(S9
37)、時間T2経過しても異常な場合(条件4)は、
両ラインのショートと判定しライン間ショート受信モー
ドに移行する(S939)。
【0113】ライン間ショート受信モードでは、Ref
SELから第4の制御信号を基準電源回路42に出力し
てSW4をオン状態にして、抵抗R6と抵抗R7とを並
列接続して基準電圧を変更すると共に、SW1をオンS
W2,SW3をオフにする(S941)。
【0114】従って、基準電圧はVcc/2から図12
の(c)に示すように、数2の基準電圧となる。
【0115】
【数2】 つまり、上記実施例1と同様に、この基準電圧に基づい
た電圧差を受信するバスラインAの単線駆動となるた
め、図11に示すように正常受信となる。
【0116】そして、通信制御部44はバスラインA単
線駆動をした後に、バスラインBが復帰したかを確認す
るチェック指示があるかどうかを判定する(S94
3)。
【0117】次に、チェック指示があると判定したとき
は、CLRを出力(Lレベル)する(S945)。これ
により、ラッチ回路34はリセット状態になり、ラッチ
回路34はCLRがLレベルにされる前のHレベルをラ
ッチしているため、図11に示すように出力はHレベル
となって、通信制御部44のTxMON端子に出力され
る。
【0118】次に、TxMONの状態を読み(S94
7)、ラッチ回路34の出力(TxMON)がHレベル
かLレベルかどうかを半定する(S949)。Hレベル
になると、NAND40の入力側の他方もHレベルとな
るため、Q1はオン状態になる。もし、このとき、依然
としてバスラインAとバスラインBとがショートしてい
た場合は、Q3は上記で説明したように一瞬オンとな
り、インバータ36の出力(ラッチ回路のS端子)は一
瞬Lレベルとなり、ラッチ回路34の出力は再びLレベ
ルにラッチされる。つまり、TxMONはLレベルであ
ると通信制御部44は依然として両方のバスラインがシ
ョートしていると認識する。
【0119】そして、依然としてショートしている場合
は、SW1とSW4とのみをオン状態(ラインA単線受
信モード)にして、上記と同様に図11に示すようにA
ライン単線駆動を行う。
【0120】次に、図11に示すように、バスラインA
とバスラインBとのショートが直ったとき、例えば通信
制御部44がCLRを一瞬Lレベルにすると、ラッチ回
路34の出力は先にラッチしたHレベルを出力する。こ
こで、もし両方のラインがショートしている場合はQ1
にQ3をオンするだけの大電流が流れたが、ショートし
ない場合は、大電流は流れないため、インバータ36の
出力はHレベルであるからラッチ回路34の出力は図1
1に示すようにHレベルとなって通信制御部44のTx
MONに出力される。次に、Hレベルになったときは、
所定以上Hレベルが継続しているかどうかを判断し(S
951)、継続しているときは(両バスラインのショー
トが解決されたことを確認したとき)、図11に示すよ
うにSW2をオン、SW4をオフにして、上記のように
ラインA,B間電圧差受信モードにして(S953)、
ステップS905に移して上記と同様な処理をする。
【0121】従って、ショート等の異常が解除したかを
自動的にチェックし、異常が解除されたときは自動的に
2線式に復帰される。
【0122】これによって、図13に示す如く、左フロ
ントデータ送受信装置50と、右フロントデータ送受信
装置51と、左フロントドアデータ送受信装置52と、
右フロントドアデータ送受信装置53と、左リアドアデ
ータ送受信装置54と、右リアドアデータ送受信装置5
5と、左リアデータ送受信装置56と、右リアデータ送
受信装置57と、メータデータ送受信装置58と、イン
パネデータ送受信装置59とをA側バスラインおよびB
側バスラインによって接続して成る車両のボディ電装系
における多重通信システムの各装置に本実施例の多重通
信装置を備えると、ラインの断線、GNDへのショート
等の他にラインどうしがショートしても通信を継続させ
ることができ、かつ異常が解除したかどうかを自動的に
チェックでき、システムの信頼性を向上させることがで
きる。
【0123】なお、上記実施例のSW1〜SW5はアナ
ログSWにしてもよい。また、基準電圧回路は集積化さ
せてもよい。
【0124】さらに、上記実施例ではラインAの比較器
15の出力を通信制御部に接続したがラインBの比較器
19を通信制御部に接続させてもよい。
【0125】さらに、上記実施例ではバスラインA側を
使用することを例にしたがバスラインB側を選択して使
用してもよい。
【0126】
【発明の効果】以上のように請求項1によれば、ライン
AB間電圧差受信、ラインA単線電圧受信、ラインB単
線電圧受信の全ての受信モードにおけるデータ受信が不
能になったときには、両方の通信線がショート状態と判
定して、いずれか一方の通信線のみに送信データを出力
してショート状態を判定し、さらに受信データが異常な
ときは、基準電圧を変更するようにしたことにより、例
えショートしても基準電圧との比較差が得られるため通
信が可能となるという効果が得られている。
【0127】請求項2によれば、送信ドライバ回路によ
り、両方の通信線の異常の有無を検出し、復帰信号が出
力されたとき通信線の異常が解除されている場合は、正
常信号を通信制御部に出力し、送信ドライバから異常信
号が出力されている間は、正常信号が出力されるまで、
間欠的に復帰信号を出力するようにしたので、異常な通
信線の故障継続を確認できるという効果が得られてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1の概略構成図である。
【図2】発明の実施の形態1の通信制御部の概略動作を
説明する説明図である。
【図3】実施の形態1の通信制御部の詳細動作を説明す
るフローチャートである。
【図4】実施の形態1の動作を説明するタイミングチャ
ートである。
【図5】実施の形態1のラインA、B間ショート発生前
後の比較器入力波形を示す波形図である。
【図6】実施の形態1のライン間ショート対策後の比較
器入力波形を示す波形図である。
【図7】発明の実施の形態2の概略構成図である。
【図8】発明の実施の形態2の通信制御部の概略動作を
説明する説明図である。
【図9】実施の形態2の通信制御部の詳細動作を説明す
るフローチャートである。
【図10】実施の形態2の動作を説明するタイミングチ
ャートである。
【図11】実施の形態2の動作を説明するタイミングチ
ャートである。
【図12】実施の形態2の比較器の入力波形を説明する
説明図である。
【図13】本実施例の多重通信装置を使用したシステム
の一例を示す構成図である。
【図14】従来の多重通信装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 多重通信装置 3 通信制御部 5 送信ドライバ回路 7 セレクタ 9 ライン電圧判定回路 11 基準電圧源 20 多重通信装置 22 送信ドライバ回路 23 基準電源回路 24 通信制御部 32 送信ドライバ 37 ラッチ回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方がプルアップされ、他方がプルダウ
    ンされた2本の通信線に接続され、選択に基づいて、両
    方の通信線の線間電圧差又は基準電圧と前記第1又は第
    2の通信線の電圧との第1又は第2の比較結果を、それ
    ぞれの通信線の状態として出力するライン電圧判定回路
    を有して通信を行う多重通信装置において、 前記両方の通信線同士がショート状態と判定されたとき
    は、それぞれの抵抗を介して前記両方の通信線への送信
    データの出力を停止し、いずれかの通信線のみに前記送
    信データを出力する送信ドライバ回路と、 前記線間電圧差を選択受信し、該線間電圧差による受信
    電圧差による受信データの再生が不可のときは、前記第
    1及び第2の比較結果を選択して受信データの再生が可
    能かどうかを判定し、前記受信データの再生が不可の場
    合は、前記両方の通信線同士がショート状態と判定する
    通信制御部と、 複数の抵抗と開閉器とを直並列接続した分圧点の電圧を
    基準電圧として前記ライン電圧判定回路に供給し、前記
    ショート状態と判定されたときは、前記開閉器を閉じて
    前記分圧点の電圧を変える基準電圧回路とを有すること
    を特徴とする多重通信装置。
  2. 【請求項2】 前記送信ドライバ回路は、前記通信線の
    異常の有無を検出し、該検出結果に応じた正常信号又は
    異常信号を前記通信制御部に出力し、前記異常信号を出
    力しているとき、復帰信号が出力され、かつ前記通信線
    の異常が解除されている場合は、前記異常信号の出力を
    停止して正常信号を出力し、 前記通信制御部は線間電圧差が異常なとき、異常な通信
    線を判断し、送信ドライバから異常信号が出力されてい
    る間は、異常な通信線が正常になるまで、かつ前記正常
    信号が出力されるまで、間欠的に前記復帰信号を出力す
    ることを特徴とする請求項1記載の多重通信装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012142884A (ja) * 2011-01-06 2012-07-26 Fuji Xerox Co Ltd 送受信装置及び信号伝送装置
JP2017076961A (ja) * 2015-10-14 2017-04-20 ローム株式会社 半導体集積回路およびタイミングコントローラ、表示装置
CN107884666A (zh) * 2017-12-14 2018-04-06 威胜信息技术股份有限公司 Mbus总线短路检测电路及其检测方法

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