JPH0933006A - 火力発電プラントの給水処理方法 - Google Patents
火力発電プラントの給水処理方法Info
- Publication number
- JPH0933006A JPH0933006A JP18551395A JP18551395A JPH0933006A JP H0933006 A JPH0933006 A JP H0933006A JP 18551395 A JP18551395 A JP 18551395A JP 18551395 A JP18551395 A JP 18551395A JP H0933006 A JPH0933006 A JP H0933006A
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- treatment
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- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
- Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 火力発電プラントにおいて、給水の処理を揮
発性物質処理から酸素注入処理に切り替える際に、給水
中に鉄と銅が溶出してボイラ内に持ち込まれて難溶性の
スケールがボイラ管内面等に付着することを防止する。 【解決手段】 火力発電プラントの給水を酸素処理する
にあたり、酸素注入開始から給水中の鉄と銅の濃度が低
下するまでの間、給水をボイラ9の入口から高圧クリー
ンアップライン13を経て復水器1に還流させるように
した。
発性物質処理から酸素注入処理に切り替える際に、給水
中に鉄と銅が溶出してボイラ内に持ち込まれて難溶性の
スケールがボイラ管内面等に付着することを防止する。 【解決手段】 火力発電プラントの給水を酸素処理する
にあたり、酸素注入開始から給水中の鉄と銅の濃度が低
下するまでの間、給水をボイラ9の入口から高圧クリー
ンアップライン13を経て復水器1に還流させるように
した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素注入処理を適
用する火力発電プラントの給水処理方法に関する。
用する火力発電プラントの給水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電プラントの酸素処理は、給水中
に酸素を注入し、それ以前に行われたアンモニア、ヒド
ラジンを用いた揮発性物質処理においてボイラ等の機器
内表面に生成するマグネタイト(Fe3 O4 )皮膜を緻
密なヘマタイト(Fe2 O3 )皮膜に帰することによ
り、プラントの圧力損失の抑制、ボイラ化学洗浄周期の
延伸等を図ることができる効果がある。酸素注入はアン
モニア等他の給水処理薬品と同様に復水処理装置出口
(復水昇圧ポンプ入口)で行われており、流量比例制御
で連続的に注入されている。
に酸素を注入し、それ以前に行われたアンモニア、ヒド
ラジンを用いた揮発性物質処理においてボイラ等の機器
内表面に生成するマグネタイト(Fe3 O4 )皮膜を緻
密なヘマタイト(Fe2 O3 )皮膜に帰することによ
り、プラントの圧力損失の抑制、ボイラ化学洗浄周期の
延伸等を図ることができる効果がある。酸素注入はアン
モニア等他の給水処理薬品と同様に復水処理装置出口
(復水昇圧ポンプ入口)で行われており、流量比例制御
で連続的に注入されている。
【0003】図2に従来の火力発電プラントの構成を示
す。図2において、復水器1から供給された給水は、復
水ポンプ2、復水処理装置3、復水昇圧ポンプ4、低圧
ヒータ5を経由して脱気器6へ供給される。この給水
は、脱気器6から給水ポンプ7により高圧ヒータ8を経
てボイラ9に供給され、ボイラ9において発生した蒸気
はタービン10を通って復水器1に戻る。
す。図2において、復水器1から供給された給水は、復
水ポンプ2、復水処理装置3、復水昇圧ポンプ4、低圧
ヒータ5を経由して脱気器6へ供給される。この給水
は、脱気器6から給水ポンプ7により高圧ヒータ8を経
てボイラ9に供給され、ボイラ9において発生した蒸気
はタービン10を通って復水器1に戻る。
【0004】酸素ガスは、酸素注入ライン11より復水
処理装置3と復水昇圧ポンプ4の間で給水に供給され
る。給水中の溶存酸素濃度と水質監視は、脱気器6の入
口側のサンプリング点12によって行われる。
処理装置3と復水昇圧ポンプ4の間で給水に供給され
る。給水中の溶存酸素濃度と水質監視は、脱気器6の入
口側のサンプリング点12によって行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図2に示す従来の火力
発電プラントの場合、揮発性物質処理から酸素注入処理
に切り替えた場合、切替初期には、図3中線14で示す
ように給水中の溶存酸素濃度が低く、低圧ヒータ5から
高圧ヒータ8に付着した鉄と銅が線15,16に示すよ
うに溶出し、給水中の鉄と銅の濃度が上昇する。なお、
図3中DO2 は溶存酸素を示す。この傾向は、給水中の
酸素濃度の上昇とともに低減されるが、これら溶解した
鉄と銅はボイラ9に持ち込まれ、スケールとして堆積す
る。
発電プラントの場合、揮発性物質処理から酸素注入処理
に切り替えた場合、切替初期には、図3中線14で示す
ように給水中の溶存酸素濃度が低く、低圧ヒータ5から
高圧ヒータ8に付着した鉄と銅が線15,16に示すよ
うに溶出し、給水中の鉄と銅の濃度が上昇する。なお、
図3中DO2 は溶存酸素を示す。この傾向は、給水中の
酸素濃度の上昇とともに低減されるが、これら溶解した
鉄と銅はボイラ9に持ち込まれ、スケールとして堆積す
る。
【0006】このように、酸素注入処理に切り替えた時
には、給水中の鉄と銅濃度が上昇し、これらがボイラ中
に持ち込まれスケールとしてボイラ管内面に付着する
が、銅を含む場合、難溶性のスケールとなり、化学洗浄
時に除去しにくい。
には、給水中の鉄と銅濃度が上昇し、これらがボイラ中
に持ち込まれスケールとしてボイラ管内面に付着する
が、銅を含む場合、難溶性のスケールとなり、化学洗浄
時に除去しにくい。
【0007】本発明は、以上の問題点を解決することが
できる火力発電プラントの給水処理方法を提供しようと
するものである。
できる火力発電プラントの給水処理方法を提供しようと
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の火力発電プラン
トの給水処理方法は、火力発電プラントの給水を酸素注
入処理するにあたり、酸素注入開始から給水中の鉄及び
銅の濃度が低下するまでの間、給水をボイラ入口から復
水器へ還流させることを特徴とする。
トの給水処理方法は、火力発電プラントの給水を酸素注
入処理するにあたり、酸素注入開始から給水中の鉄及び
銅の濃度が低下するまでの間、給水をボイラ入口から復
水器へ還流させることを特徴とする。
【0009】本発明では、給水への酸素注入開始から給
水中の鉄及び銅の濃度が低下するまでの間、給水をボイ
ラ入口から復水器へ還流させることによって、鉄及び銅
がボイラに持ち込まれることを防止し、難溶性スケール
がボイラ管内面等に付着することを防止する。
水中の鉄及び銅の濃度が低下するまでの間、給水をボイ
ラ入口から復水器へ還流させることによって、鉄及び銅
がボイラに持ち込まれることを防止し、難溶性スケール
がボイラ管内面等に付着することを防止する。
【0010】なお、前記の給水をボイラ入口から復水器
へ還流させる期間は、通常約1週間程度である。
へ還流させる期間は、通常約1週間程度である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一態様が実施され
る火力発電プラントを図1に示す。本火力発電プラント
は、図2に示す火力発電プラントにおいて、給水をボイ
ラ9の入口側から復水器1へ返す高圧クリーンアップラ
イン13を付加したものであり、その他の部分は相違す
るところはないので、図1において図3におけると同一
の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
る火力発電プラントを図1に示す。本火力発電プラント
は、図2に示す火力発電プラントにおいて、給水をボイ
ラ9の入口側から復水器1へ返す高圧クリーンアップラ
イン13を付加したものであり、その他の部分は相違す
るところはないので、図1において図3におけると同一
の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0012】本実施の態様においては、図2に示す火力
発電プラントと同様に酸素注入処理は、次のようにして
行われる。
発電プラントと同様に酸素注入処理は、次のようにして
行われる。
【0013】即ち、復水器1から供給された給水は、復
水ポンプ2、復水処理装置3、復水昇圧ポンプ4、低圧
ヒータ5を経由して脱気器6へ供給される。この給水
は、脱気器6から給水ポンプ7により高圧ヒータ8を経
てボイラ9に供給され、ボイラ9において発生した蒸気
はタービン10を通って復水器1に戻る。酸素ガスは、
酸素注入ライン11より復水処理装置3と復水昇圧ポン
プ4の間で給水に供給される。溶存酸素濃度及び水質監
視は、脱気器6の入口側のサンプリング点12により行
われる。
水ポンプ2、復水処理装置3、復水昇圧ポンプ4、低圧
ヒータ5を経由して脱気器6へ供給される。この給水
は、脱気器6から給水ポンプ7により高圧ヒータ8を経
てボイラ9に供給され、ボイラ9において発生した蒸気
はタービン10を通って復水器1に戻る。酸素ガスは、
酸素注入ライン11より復水処理装置3と復水昇圧ポン
プ4の間で給水に供給される。溶存酸素濃度及び水質監
視は、脱気器6の入口側のサンプリング点12により行
われる。
【0014】以上のような処理が行われる酸素注入処理
へ切り替える前に、ボイラ入口の給水を高圧クリーンア
ップライン13を用いて復水器1へ返して還流させ、い
わゆる高圧クリーンアップの状態で揮発性物質処理から
酸素処理へ変更する。
へ切り替える前に、ボイラ入口の給水を高圧クリーンア
ップライン13を用いて復水器1へ返して還流させ、い
わゆる高圧クリーンアップの状態で揮発性物質処理から
酸素処理へ変更する。
【0015】酸素処理へ変更すると、図3に示すよう
に、変更時17から線14で示される給水中の溶存酸素
濃度が上昇する前に線15,16でそれぞれ示される鉄
15と銅16の給水中の濃度が上昇し、溶存酸素濃度が
上昇する点18において低下する傾向にある。本実施の
形態では鉄と銅の濃度が低下した時点で、高圧クリーン
アップライン13による給水の復水器1への還流を停止
し、ボイラ入口の給水をボイラ9へ供給して通常の運転
に切り替える。
に、変更時17から線14で示される給水中の溶存酸素
濃度が上昇する前に線15,16でそれぞれ示される鉄
15と銅16の給水中の濃度が上昇し、溶存酸素濃度が
上昇する点18において低下する傾向にある。本実施の
形態では鉄と銅の濃度が低下した時点で、高圧クリーン
アップライン13による給水の復水器1への還流を停止
し、ボイラ入口の給水をボイラ9へ供給して通常の運転
に切り替える。
【0016】これによって、ボイラ9へ給水と共に鉄と
銅が持ち込まれることが防止され、難溶性スケールがボ
イラ管内面等に付着することを防止することができる。
銅が持ち込まれることが防止され、難溶性スケールがボ
イラ管内面等に付着することを防止することができる。
【0017】
【発明の効果】本発明は、火力発電プラントの酸素処理
適用時においてボイラ入口給水水質の悪化時にボイラへ
給水を行わないことにより、鉄と銅のボイラへの持ち込
みを低減することができ難溶性スケールの生成を防止す
ることができる。
適用時においてボイラ入口給水水質の悪化時にボイラへ
給水を行わないことにより、鉄と銅のボイラへの持ち込
みを低減することができ難溶性スケールの生成を防止す
ることができる。
【図1】本発明の実施の一形態が実施される火力発電プ
ラント構成図である。
ラント構成図である。
【図2】従来の火力発電プラントの構成図である。
【図3】火力発電プラントにおける酸素処理切替時の給
水中の溶存酸素、鉄及び銅濃度のプロファイルを示すグ
ラフである。
水中の溶存酸素、鉄及び銅濃度のプロファイルを示すグ
ラフである。
1 復水器 2 復水ポンプ 3 復水処理装置 4 復水昇圧ポンプ 5 低圧ヒータ 6 脱気器 7 給水ポンプ 8 高圧ヒータ 9 ボイラ 10 タービン 11 酸素注入ライン 12 サンプリング点 13 高圧クリーンアップリライン
Claims (1)
- 【請求項1】 火力発電プラントの給水を酸素注入処理
するにあたり、酸素注入開始から給水中の鉄及び銅の濃
度が低下するまでの間、給水をボイラ入口から復水器へ
還流させることを特徴とする火力発電プラントの給水処
理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18551395A JPH0933006A (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 火力発電プラントの給水処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18551395A JPH0933006A (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 火力発電プラントの給水処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0933006A true JPH0933006A (ja) | 1997-02-07 |
Family
ID=16172104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18551395A Withdrawn JPH0933006A (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 火力発電プラントの給水処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0933006A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008185016A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | タービン設備及びタービン設備の酸素処理の初期切替え方法 |
-
1995
- 1995-07-21 JP JP18551395A patent/JPH0933006A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008185016A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | タービン設備及びタービン設備の酸素処理の初期切替え方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021001 |