JPH0932893A - 内燃機関のチェーンテンショナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、シリンダヘッドとチェー
ンテンショナとの間に介装されるガスケットの誤組付け
を防止し得て、組付けの際にガスケットが脱落すること
を防止し得て、組付けの作業性を向上することにある。 【構成】 このため、この発明は、シリンダヘッドのヘ
ッド側合わせ面とチェーンテンショナのテンショナ側合
わせ面との間に介装されるガスケットを設け、このガス
ケットにチェーンテンショナの各テンショナ側取付孔に
一致するボルト挿通孔を夫々形成して設け、これら各ボ
ルト挿通孔のテンショナ側合わせ面側に各テンショナ側
取付孔に係合される係合片を夫々突出させて設けたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は内燃機関のチェー
ンテンショナに係り、特に、シリンダヘッドとチェーン
テンショナとの間に介装されるガスケットの誤組付けを
防止し得て、組付けの際にガスケットが脱落することを
防止し得て、組付けの作業性を向上し得る内燃機関のチ
ェーンテンショナに関する。

【０００２】

【従来の技術】内燃機関においては、クランク軸の回転
をチェーンによりカム軸に伝達し、吸・排気弁を所定の
タイミングで開閉駆動している。前記チェーンには、伸
びによる歯飛びや騒音を防止するために、チェーンテン
ショナを設けている。

【０００３】従来の内燃機関のチェーンテンショナとし
ては、図１４に示すものがある。図において、２０２は
内燃機関、２０４はシリンダヘッド、２０６は吸気カム
軸、２０８は排気カム軸、２１０は中間軸、２１２は中
間スプロケット、２１４はカム軸用スプロケット、２１
６は吸気スプロケット、２１８は排気スプロケットであ
る。

【０００４】前記内燃機関２０２は、図示しないクラン
ク軸のクランクスプロケットと中間スプロケット２１２
とにタイミングチェーン２２０を巻掛け、中間スプロケ
ット２１２に一体に形成されたカム軸用スプロケット２
１４と吸気スプロケット２１６と排気スプロケット２１
８とにカムチェーン２２２を巻掛けている。

【０００５】前記タイミングチェーン２２０には、振れ
を防止するタイミングチェーンガイド及び適正な張力を
付与するテンショナ及びアジャスタ（図示せず）を設け
ている。前記カムチェーン２２２には、図１５に示すチ
ェーンテンショナ２２４を設けている。

【０００６】前記シリンダヘッド２０４には、チェーン
テンショナ２２４の取付けられるヘッド側合わせ面２２
６を形成して設けている。ヘッド側合わせ面２２６に
は、少なくとも２つのヘッド側ねじ孔２２８・２３０を
形成して設け、作動油吐出孔２３２を形成して設けると
ともに空気抜き孔２３４を形成して設け、作動油溜室２
３６を窪ませて設けている。

【０００７】前記チェーンテンショナ２２４は、図１５
に示す如く、本体２３８にプランジャ２４０を出没自在
に装着し、プランジャ２４０に前記カムチェーン２２２
に当接される押進体２４２を取付けて設けている。

【０００８】チェーンテンショナ２２４は、図１６に示
す如く、前記ヘッド側合わせ面２２６に当接されるテン
ショナ側合わせ面２４４を本体２３８に形成して設けて
いる。本体２３８には、テンショナ側合わせ面２４４に
ヘッド側ねじ孔２２８・２３０に一致するテンショナ側
取付孔２４６・２４８を夫々形成して設けている。

【０００９】また、本体２３８には、テンショナ側合わ
せ面２４４の一部を窪ませて、作動油吐出孔２３２から
吐出される作動油を受ける作動油溜室２５０を形成して
設けている。作動油溜室２５０には、プランジャ２４０
を押進させる高圧室（図示せず）に連通する作動油供給
孔２５２を形成して設けている。

【００１０】前記テンショナ側合わせ面２４４には、空
気抜き溝２５４を形成して設けている。空気抜き溝２５
４は、一端側が作動油溜室２５０の上方に連絡されると
ともに、シリンダヘッド２０４への取付けにより他端側
がヘッド側合わせ面２２６の空気抜き孔２３４と対応す
る位置に達するような長さに形成して設けている。な
お、空気抜き溝２５４の他端側のテンショナ側合わせ面
２４４には、空気抜き窪部２５６を形成して設けてい
る。

【００１１】前記ヘッド側合わせ面２２６と前記テンシ
ョナ側合わせ面２４４との間には、ガスケット２５８を
介装して設けている。ガスケット２５８には、図１７・
図１８に示す如く、各テンショナ側取付孔２４６・２４
８に一致するボルト挿通孔２６０・２６２を夫々形成し
て設けている。

【００１２】また、ガスケット２５８には、シリンダヘ
ッド２０４の作動油溜室２３６とチェーンテンショナ２
２４の作動油溜室２５０とを連通する作動油用孔２６４
を形成し、空気抜き溝２５４を空気抜き孔２３４に連通
する空気抜き用穴部２６６を形成して設けている。

【００１３】チェーンテンショナ２２４は、図１８に示
す如く、テンショナ側合わせ面２４４にガスケット２５
８を当接して組付け、図１９に示す如く、取付ボルト２
６８・２７０を各テンショナ側取付孔２４６・２４８か
ら各ボルト挿通孔２６０・２６２に挿通し、ヘッド側ね
じ孔２２８・２３０に螺着することにより取付けられ
る。チェーンテンショナ２２４の作動油溜室２５０は、
ガスケット２５８の作動油用孔２６４を介してシリンダ
ヘッド２０４の作動油溜室２３６に連通される。

【００１４】チェーンテンショナ２２４は、作動油吐出
孔２３２から吐出される作動油を作動油溜室２５０に受
け、この作動油を作動油供給孔２５０により高圧室（図
示せず）に供給し、図示しないチェック弁により圧力を
高める。チェーンテンショナ２２４は、図示しない高圧
室の油圧とスプリングの弾性力とによりプランジャ２４
０を外方に押進させ、押進体２４２をカムチェーン２２
２に押圧して適正の張力を付与する。

【００１５】シリンダヘッド２０４の作動油吐出孔２３
２から作動油を受ける作動油溜室２５０は、上方に空気
が溜っている。この作動油溜室２５０の上方の空気は、
作動油吐出孔２３２から作動油が供給される際に、空気
抜き溝２５４によりガスケット２５８の空気抜き用穴部
２６６を介してシリンダヘッド２０４の空気抜き孔２３
４に作動油とともに抜け、大気へ解放される。

【００１６】このような内燃機関のチェーンテンショナ
としては、実開平１−１１６２４３号公報に開示される
ものがある。この公報に開示されるチェーンテンショナ
は、シリンダブロックに挿入されるアジャスタ本体の外
端部にフランジ部を形成し、このフランジ部をガスケッ
ト部材を介して複数のボルトによりシリンダヘッドに取
付け、ガスケット部材にアジャスタ本体に近接するボル
トの周縁部のみにアジャスタ本体側に突出する延長片を
形成したものである。

【００１７】また、被取付体間に介装されるガスケット
としては、実開昭６４−２２８５４号公報に開示される
ものがある。この公報に開示されるガスケットは、ガス
ケット本体の側縁に一方の被取付体のガスケット取付面
側縁に係止される引掛け爪を設けたものである。

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
内燃機関２０２のチェーンテンショナ２２４は、シリン
ダヘッド２０４のヘッド側合わせ面２２６とテンショナ
側合わせ面２４４との間にガスケット２５８を介装し、
取付ボルト２６８・２７０によりシリンダヘッド２０４
に取付けられる。このとき、ガスケット２５８は、テン
ショナ側合わせ面２４４に対して図２０に示す如き位置
により当接して組付けられる。

【００１９】ところが、ガスケット２５８は、テンショ
ナ側合わせ面２４４に当接して組付けられるだけである
ため、位置決めが困難であるとともに作業者が手で押え
る必要があり、組付けの作業性が悪いという不都合があ
った。また、テンショナ側合わせ面２４４に当接される
ガスケット２５８は、組付け時に脱落するおそれがあ
り、作業効率の低下を招く不都合がある。

【００２０】また、ガスケット２５８は、テンショナ側
取付孔２４６・２４８とボルト挿通孔２６０・２６２と
を一致させて組付けるため、図１９に示す正規の組付け
状態以外に、図２０〜図２２に示す如き３種の誤った組
付け状態が可能となる。

【００２１】このため、作業者は、図１９に示す正規の
組付け状態を探さなければならず、組付け効率が悪いと
いう不都合があり、部組ラインでチェーンテンショナ２
２４にガスケット２５８を部組してから組立ラインにお
いてシリンダヘッド２０４に取付ける場合に、誤組付け
状態で組立ラインに流れてしまうおそれがある。

【００２２】

【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、内燃機関のシリンダヘッ
ドに軸支されるカム軸に巻掛けられたカムチェーンに油
圧により張力を付与する内燃機関のチェーンテンショナ
において、前記シリンダヘッドに前記チェーンテンショ
ナの取付けられるヘッド側合わせ面を形成して設け、こ
のヘッド側合わせ面に少なくとも２つのヘッド側ねじ孔
を形成して設け、前記チェーンテンショナに前記ヘッド
側合わせ面に当接されるテンショナ側合わせ面を形成し
て設け、このテンショナ側合わせ面に前記各ヘッド側ね
じ孔に一致するテンショナ側取付孔を夫々形成して設
け、前記ヘッド側合わせ面と前記テンショナ側合わせ面
との間に介装されるガスケットを設け、このガスケット
に前記各テンショナ側取付孔に一致するボルト挿通孔を
夫々形成して設け、これら各ボルト挿通孔の前記テンシ
ョナ側合わせ面側に前記各テンショナ側取付孔に係合さ
れる係合片を夫々突出させて設けたことを特徴とする。

【００２３】

【発明の実施の形態】この発明のチェーンテンショナ
は、ヘッド側合わせ面とテンショナ側合わせ面との間に
介装されるガスケットの各ボルト挿通孔のテンショナ側
合わせ面側に夫々設けた係合片をチェーンテンショナの
各テンショナ側取付孔に係合させることにより、チェー
ンテンショナにガスケットを位置決めして組付けること
ができ、組付け時の脱落を防止することができ、組付け
時に作業者が手で押える必要がなく、誤組付けを防止で
きる。

【００２４】

【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図１〜図１３は、この発明の実施例を示すもの
である。図１３において、２は内燃機関、４はシリンダ
ブロック、６はシリンダヘッド、８はクランク軸、１０
は吸気カム軸、１２は排気カム軸、１４は中間軸、１６
はクランクスプロケット、１８は中間スプロケット、２
０はカム軸用スプロケット、２２は吸気スプロケット、
２４は排気スプロケットである。

【００２５】前記内燃機関２は、クランクスプロケット
１６と中間スプロケット１８とにタイミングチェーン２
６を巻掛けている。中間スプロケット１８に一体に形成
されたカム軸用スプロケット２０と吸気スプロケット２
２と排気スプロケット２４とには、カムチェーン２８を
巻掛けている。

【００２６】前記タイミングチェーン２６には、張り側
にチェーンガイド３０を設け、ゆるみ側にテンショナ３
２及びアジャスタ３４を設けている。テンショナ３２
は、一端側を揺動ボルト３６によりシリンダブロック４
に軸支して、他端側を揺動可能に設けている。テンショ
ナ３２の他端側には、アジャスタ３４の押進体３８が押
圧される。これにより、タイミングチェーン２６は、適
正な張力を付与される。

【００２７】前記カムチェーン２８には、チェーンテン
ショナ４０を設けている。チェーンテンショナ４０は、
シリンダヘッド６に取付けられ、油圧によりカムチェー
ン２８に適正な張力を付与する。

【００２８】前記シリンダヘッド６には、図１２に示す
如く、チェーンテンショナ４０の取付けられるヘッド側
合わせ面４２を形成して設けている。このヘッド側合わ
せ面４２には、ヘッド側ねじ孔４４・４６を形成して設
け、作動油吐出孔４８を形成して設けるとともに空気抜
き孔５０を形成して設け、作動油溜室５２を窪ませて設
けている。

【００２９】前記チェーンテンショナ４０は、図１０〜
図１１に示す如く、本体５４の装着孔５６にプランジャ
５８を出没自在に装着して設け、プランジャ５８の外端
に前記カムチェーン２８に当接される押進体６０を取付
けて設けている。

【００３０】プランジャ５８内には、高圧室６２を形成
するとともにスプリング６４を内装して設け、高圧室６
２に連通する作動油通路６６にチェック弁６８を介装し
て設けている。なお、符号７０は、中間軸１４への取付
孔である。

【００３１】チェーンテンショナ４０は、ヘッド側合わ
せ面４２に当接されるテンショナ側合わせ面７２を本体
５４に形成して設けている。本体５４には、テンショナ
側合わせ面７２に前記ヘッド側ねじ孔４４・４６に一致
するテンショナ側取付孔７４・７６を形成して設け、テ
ンショナ側合わせ面７２の一部を窪ませて作動油吐出孔
４８から吐出される作動油を受ける作動油溜室７８を形
成して設けている。作動油溜室７８には、前記作動油通
路６６に連通する作動油供給孔８０を形成して設けてい
る。

【００３２】前記テンショナ側合わせ面７２には、空気
抜き溝８２を形成して設けている。空気抜き溝８２は、
一端側が作動油溜室７８の上方に連絡されるとともに、
シリンダヘッド６への取付けにより他端側がヘッド側合
わせ面４２の空気抜き孔５０と対応する位置に達するよ
うな長さに形成して設けている。なお、空気抜き溝８２
の他端側のテンショナ側合わせ面７２には、空気抜き窪
部８４を形成して設けている。

【００３３】前記チェーンテンショナ４０は、ヘッド側
合わせ面４２とテンショナ側合わせ面７２との間に介装
されるガスケット８６を設けている。ガスケット８６に
は、図１に示す如く、各テンショナ側取付孔７４・７６
に一致するボルト挿通孔８８・９０を夫々形成して設
け、シリンダヘッド６の作動油溜室５２とチェーンテン
ショナ４０の作動油溜室７８とを連通する作動油用孔９
２を形成し、空気抜き溝８２を空気抜き孔５０に連通す
る空気抜き用穴部９４を形成して設けている。

【００３４】前記ガスケット８６には、図２〜図５に示
す如く、各ボルト挿通孔８８・９０のテンショナ側合わ
せ面７２と対向する側に、各テンショナ側取付孔７４・
７６に係合される係合片９６・９８を夫々突出させて設
けている。係合片９６・９８は、図２・図３に示す如
く、各ボルト挿通孔８８・９０内の部材を利用して形成
され、テンショナ側合わせ面７２と対向する側に折曲し
て形成される。

【００３５】前記ガスケット８６の各ボルト挿通孔８８
・９０は、図４・図５に示す如く、各テンショナ側取付
孔７４・７６に中心を一致させるとともに、孔径Ａ・Ｂ
を異ならせて夫々形成して設けている。ボルト挿通孔８
８の孔径Ａは、ボルト挿通孔９０の孔径Ｂよりも小に形
成している（Ａ＜Ｂ）。これにより、前記係合片９６・
９８は、これら孔径Ａ・Ｂを異ならせた各ボルト挿通孔
８８・９０のテンショナ側合わせ面７２と対向する側
に、孔径Ａ・Ｂを異ならせて夫々突出させて設けてい
る。

【００３６】また、前記チェーンテンショナ４０には、
図６に示す如く、各テンショナ側取付孔７４・７６のテ
ンショナ側合わせ面７２側に、各係合片９６・９８の係
合される孔径Ｃ・Ｄを異ならせた係合孔１００・１０２
を夫々形成して設けている。係合孔１００の孔径Ｃは、
係合孔１０２の孔径Ｄよりも小に形成している（Ｃ＜
Ｄ）。各係合孔１００・１０２の孔径Ｃ・Ｄは、係合し
た係合片９６・９８が抜脱されない程度に、各ボルト挿
通孔８８・９０の孔径Ａ・Ｂよりも各々わずかに小さく
形成される。

【００３７】次にこの実施例の作用を説明する。

【００３８】チェーンテンショナ４０は、シリンダヘッ
ド６のヘッド側合わせ面４２とテンショナ側合わせ面７
２との間にガスケット８６を介装して、シリンダヘッド
４に取付ける。このとき、ガスケット８６は、図７に示
す如く、孔径Ａ・Ｂを異ならせた係合片９６・９８を、
チェーンテンショナ４０の孔径Ｃ・Ｄを異ならせた係合
孔１００・１０２に係合させる。

【００３９】各係合孔１００・１０２の孔径Ｃ・Ｄは、
各ボルト挿通孔８８・９０の孔径Ａ・Ｂよりも各々わず
かに小さく形成されていることにより、係合した係合片
９６・９８が抜脱されることがなく、また、係合孔１０
０の孔径Ｃを係合孔１０２の孔径Ｄよりも小に形成して
いることにより、逆に係合することができず、ガスケッ
ト８６をチェーンテンショナ４０に対して正規に位置決
めして係合される。

【００４０】これにより、ガスケット８６は、図８に示
す如く、チェーンテンショナ４０に位置決めして組付け
ることができ、組付け時の脱落を防止され、作業者が手
で抑える必要がなく、誤組付けを防止することができ
る。

【００４１】チェーンテンショナ４０に組付けられたガ
スケット８６は、空気抜き用穴部９４により空気抜き溝
８２と空気抜き孔５０とを連通するように、ヘッド側合
わせ面４２に当接させる。なお、この実施例において
は、空気抜き用穴部９４が空気抜き溝８２の他端側の空
気抜き窪部８４と空気抜き孔５０とを連通するように、
ガスケット８６をヘッド側合わせ面４２に当接させる。

【００４２】ヘッド側合わせ面４２とテンショナ側合わ
せ面７２との間にガスケット８６を介装したチェーンテ
ンショナ４０は、図９に示す如く、取付ボルト１０４・
１０６を各テンショナ側取付孔７４・７６からガスケッ
ト８６の各ボルト挿通孔８８・９０に挿通し、シリンダ
ヘッド６のヘッド側ねじ孔４４・４６に螺着することに
より取付けられる。

【００４３】これにより、チェーンテンショナ４０の作
動油溜室７８は、ガスケット８６の作動油用孔９２を介
してシリンダヘッド４の作動油溜室５２に連通される。

【００４４】シリンダヘッド６に取付けられたチェーン
テンショナ４０は、シリンダヘッド６の作動油吐出孔４
８から吐出される作動油を作動油溜室７８に受け、この
作動油を作動油供給孔８０により作動油通路６６を介し
て高圧室６２に供給し、チェック弁６８により圧力を高
める。チェーンテンショナ４０は、高圧室６２の油圧と
スプリング６４の弾性力とによりプランジャ５８を外方
に押進し、押進体６０をカムチェーン２８に押圧して適
正な張力を付与する。

【００４５】シリンダヘッド６の作動油吐出孔４８から
作動油を受けるチェーンテンショナ４０の作動油溜室７
８の上方に溜っている空気は、作動油吐出孔４８から作
動油が供給される際に、空気抜き溝８２により空気抜き
窪部８４からガスケット８６の空気抜き用穴部９４を介
してシリンダヘッド６の空気抜き孔５０に作動油ととも
に抜け、大気へ解放される。

【００４６】このように、チェーンテンショナ４０は、
ガスケット８６のテンショナ側合わせ面７２側に夫々設
けた係合片９６・９８を各テンショナ側取付孔７４・７
６の孔径Ｃ・Ｄを異ならせた係合孔１００・１０２に係
合させることにより、チェーンテンショナ４０にガスケ
ット８６を正規の位置に位置決めして組付けることがで
き、組付け時の脱落を防止することができ、組付け時に
作業者が手で押える必要がなく、誤組付けを防止するこ
とができる。

【００４７】このため、このチェーンテンショナ４０
は、作業性や作業効率を向上することができる。また、
このチェーンテンショナ４０は、誤組付けを防止しつ
つ、チェーンテンショナ４０にガスケット８６を位置決
めして組付けることができることにより、部組ラインで
チェーンテンショナ４０にガスケット８６を部組みする
ことが可能となり、予めチェーンテンショナ４０にガス
ケット８６を部組した状態で組立ラインにおいてシリン
ダヘッド２に取付けることが可能となり、さらなる作業
性の向上を図ることができる。

【００４８】

【発明の効果】このように、この発明によれば、チェー
ンテンショナは、ガスケットのテンショナ側合わせ面側
に夫々設けた係合片をチェーンテンショナの各テンショ
ナ側取付孔に係合させることにより、チェーンテンショ
ナにガスケットを位置決めして組付けることができ、組
付け時の脱落を防止することができ、組付け時に作業者
が手で押える必要がなく、誤組付けを防止できる。

【００４９】このため、このチェーンテンショナは、作
業性や作業効率を向上することができる。また、このチ
ェーンテンショナは、誤組付けを防止しつつ、チェーン
テンショナにガスケットを位置決めして組付けることが
できることにより、部組ラインでチェーンテンショナに
ガスケットを部組することが可能となり、さらなる作業
性の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示すチェーンテンショナの
ガスケットの正面図である。

【図２】図１の矢印ＩＩによる拡大正面図である。

【図３】図１の矢印ＩＩＩによる拡大正面図である。

【図４】図２のＶＩ−ＶＩ線による断面図である。

【図５】図３のＶ−Ｖ線による断面図である。

【図６】テンショナ側合わせ面の正面図である。

【図７】チェーンテンショナの係合孔にガスケットの係
合片を係合した状態の断面図である。

【図８】チェーンテンショナにガスケットを係合した状
態の正面図である。

【図９】チェーンテンショナをガスケットを介してシリ
ンダヘッドに取付けた状態を示す断面図である。

【図１０】チェーンテンショナの背面図である。

【図１１】チェーンテンショナの一部破断正面図であ
る。

【図１２】チェーンテンショナを取外したシリンダヘッ
ドの正面図である。

【図１３】内燃機関の正面図である。

【図１４】従来例を示すチェーンテンショナを取外した
シリンダヘッドの正面図である。

【図１５】チェーンテンショナの背面図である。

【図１６】テンショナ側合わせ面の正面図である。

【図１７】ガスケットの正面図である。

【図１８】チェーンテンショナに対するガスケットの正
規位置での組付け例を示す正面図である。

【図１９】チェーンテンショナをガスケットを介してシ
リンダヘッドに取付けた状態を示す断面図である。

【図２０】チェーンテンショナに対するガスケットの誤
組付け例を示す正面図である。

【図２１】チェーンテンショナに対するガスケットの別
の誤組付け例を示す正面図である。

【図２２】チェーンテンショナに対するガスケットのさ
らに別の誤組付け例を示す正面図である。

【符号の説明】

２ 内燃機関 ６ シリンダヘッド ２２ 吸気スプロケット ２４ 排気スプロケット ２８ カムチェーン ４０ チェーンテンショナ ４２ ヘッド側合わせ面 ４４・４６ ヘッド側ねじ孔 ７２ テンショナ側合わせ面 ７４・７６ テンショナ側取付孔 ８６ ガスケット ８８・９０ ボルト挿通孔 ９６・９８ 係合片 １００・１０２ 係合孔 １０４・１０６ 取付ボルト

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【手続補正書】

【提出日】平成７年８月２４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１８

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
内燃機関２０２のチェーンテンショナ２２４は、シリン
ダヘッド２０４のヘッド側合わせ面２２６とテンショナ
側合わせ面２４４との間にガスケット２５８を介装し、
取付ボルト２６８・２７０によりシリンダヘッド２０４
に取付けられる。このとき、ガスケット２５８は、テン
ショナ側合わせ面２４４に対して図１９に示す如き位置
により当接して組付けられる。

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１７

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１７】

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内燃機関のシリンダヘッドに軸支される
   カム軸に巻掛けられたカムチェーンに油圧により張力を
   付与する内燃機関のチェーンテンショナにおいて、前記
   シリンダヘッドに前記チェーンテンショナの取付けられ
   るヘッド側合わせ面を形成して設け、このヘッド側合わ
   せ面に少なくとも２つのヘッド側ねじ孔を形成して設
   け、前記チェーンテンショナに前記ヘッド側合わせ面に
   当接されるテンショナ側合わせ面を形成して設け、この
   テンショナ側合わせ面に前記各ヘッド側ねじ孔に一致す
   るテンショナ側取付孔を夫々形成して設け、前記ヘッド
   側合わせ面と前記テンショナ側合わせ面との間に介装さ
   れるガスケットを設け、このガスケットに前記各テンシ
   ョナ側取付孔に一致するボルト挿通孔を夫々形成して設
   け、これら各ボルト挿通孔の前記テンショナ側合わせ面
   側に前記各テンショナ側取付孔に係合される係合片を夫
   々突出させて設けたことを特徴とする内燃機関のチェー
   ンテンショナ。
2. 【請求項２】 前記ガスケットには前記各テンショナ側
   取付孔に一致する孔径の異なるボルト挿通孔を夫々形成
   して設け、これら孔径の異なる各ボルト挿通孔の前記テ
   ンショナ側合わせ面側に係合片を夫々突出させて設け、
   前記チェーンテンショナには前記各テンショナ側取付孔
   のテンショナ側合わせ面側に前記各係合片の係合される
   孔径の異なる係合孔を夫々形成して設けたことを特徴と
   する請求項１に記載の内燃機関のチェーンテンショナ。