JPH09328692A - 有色炎発生液体燃料及び有色炎発生固形燃料 - Google Patents

有色炎発生液体燃料及び有色炎発生固形燃料

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JPH09328692A
JPH09328692A JP17303396A JP17303396A JPH09328692A JP H09328692 A JPH09328692 A JP H09328692A JP 17303396 A JP17303396 A JP 17303396A JP 17303396 A JP17303396 A JP 17303396A JP H09328692 A JPH09328692 A JP H09328692A
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JP
Japan
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flame
complex
metal
liquid fuel
colored
Prior art date
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Pending
Application number
JP17303396A
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English (en)
Inventor
Fumiteru Oozeki
文照 大関
Masaru Ishikawa
勝 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OZEKI FUMITERU
Original Assignee
OZEKI FUMITERU
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Publication date
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  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炎色反応を起こす金属の化合物を特定し、着
火時の炎が明るく、しかも確実に発光する。 【解決手段】 有色炎発生液体燃料は、炎色反応を起こ
す金属と配位結合する錯体を可燃性有機溶剤に溶解して
製造する。錯体は、ジチゾン又はオルトフェナンスロリ
ン又はシクロヘキシル酪酸又はジエチルジチオカルバミ
ン酸ナトリウムを用いて生成するものが望ましい。金属
は銅、バリウム、ストロンチウム等が挙げられ、錯体を
溶解する有機溶剤は、油系でも水系でも選択的に使用可
能である。錯体を溶解する有機溶剤に火をつけると金属
化合物が分解揮発し、この分解金属元素が熱により励起
され、各々の金属によりそれぞれの炎色反応を示し元素
固有の可視光線を出して明るく発色する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃焼時に炎が明
るく発色する有色炎発生液体燃料及び固形燃料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、アウトドア生活を楽しむ人が増加
しているが屋外で木材等に火をつける作業に不慣れな人
が多くなったため、野外料理やキャンプファイアでもい
わゆる着火促進剤を使用することがある。着火促進剤は
気化容易なメタノールやエタノール等のアルコール類等
を含む液体燃料からなるもので、木材等が湿っている場
合や強風時に火を起こす際には便利な道具であるが、火
が起こっている状態で着火促進剤を使用すると引火によ
る火傷等の思わぬ事故を引き起こす恐れがある。このた
め、火がつきにくく着火促進剤を何度も投入する場合は
着火状態を十分に見極める必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の液体燃
料は火が起こっても炎がほとんど見られないため、火が
ついていないと見誤ることが多かった。従って炎を見や
すくすればこのような事故は防げるので、炎を見やすく
する試みもなされてきた。例えば特開平4−88088
号公報では液体燃料にナトリウム、バリウム、ストロン
チウム、銅等炎色反応を起こす金属イオンを微量添加す
る着火剤が提案されている。ところが、単にこれら金属
イオンを有機溶剤に溶かしても炎が見やすくなるわけで
はない。
【0004】例えば、1gの硫酸銅の微粉末を30ml
のアルコールに混和し、火をつけてもその炎色反応は非
常に弱いものであった。又、1モル−硫酸銅と2モル−
エチレンジアミン四酢酸ナトリウムとを水中で反応させ
て錯体をつくり、その生成物を集め乾燥し、生成した錯
体粉体を2%アルコールに加え攪拌した後溶液に火をつ
けても非常に弱い青緑色の炎しか呈し得なかった。この
ように、従来の着火促進剤においても炎が明るく見える
ための添加物の構成が明らかにはされておらず、燃焼時
に炎が明るく発色する有色炎発生液体燃料は実現されて
いなかった。
【0005】又有色炎を発生する固形燃料として、例え
ば特開昭49−98801号公報には、炎色反応を起こ
す金属の化合物を可燃性有機溶剤に溶解し、これに固化
剤を添加混合して成型固化する有色炎発生用の固形燃料
が提案されている。ところが同公報に記載されている金
属の化合物で有色炎の再現を試みたところ大部分のケー
スでその発光を確認することができなかった。
【0006】その確認試験はエチルアルコールに塩化リ
チウム、酢酸カリウム、酢酸ルビジウム、塩化スズ又は
塩化銅をそれぞれ溶解した液体燃料と、これら液体燃料
に固化剤を加えて作成した固形燃料の双方で行ったが、
公報では赤色の炎を呈するとされている塩化リチウム、
酢酸カリウム、酢酸ルビジウム、又青色の炎を呈すると
されている塩化スズの何れについても着火による有色炎
を確認することはできなかった。僅かに、塩化銅を溶解
する液体燃料、固形燃料について青色発光を確認できた
だけであった。
【0007】このように従来の有色炎発生用の固形燃料
にあっても、炎色反応を起こす金属化合物の特定は未だ
成されておらず、例示された金属化合物にあっても発光
の再現性が低い物質に過ぎなかった。
【0008】この発明は上記課題を解決して、炎色反応
を起こす金属の化合物を特定し、着火時の炎が明るく、
しかも確実に発光する有色炎発生液体燃料及び固形燃料
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明の有色炎発生液体燃料は、炎色反応を起こ
す金属の化合物を可燃性有機溶剤に溶解してなる有色炎
発生液体燃料において、前記化合物は、炎色反応を起こ
す金属と酸素原子又は硫黄原子又は窒素原子又は炭素原
子をドナー原子とする配位子を配位結合する錯体である
ことを特徴とするものである。前記錯体は、ジチゾン又
はオルトフェナンスロリン又はシクロヘキシル酪酸又は
ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムを用いて生成す
るものが望ましい。又このような有色炎発生液体燃料に
固化剤を添加して有色炎発生固形燃料を製造することが
できる。
【0010】金属は銅、バリウム、ストロンチウム等が
挙げられる。錯体を溶解する有機溶剤は、油系でも水系
でも選択的に使用可能である。錯体を溶解する有機溶剤
に火をつけると金属化合物が分解揮発し、この分解金属
元素が熱により励起され、各々の金属によりそれぞれの
炎色反応を示し元素固有の可視光線を出して明るく発色
する。
【0011】又、固化剤としては、有機溶剤に対して固
化作用を示す脂肪族化合物、例えばパラフィンワックス
を用いる。またこれ以外の各種高級脂肪酸、高級アルコ
ール等で常温固体の脂肪族化合物を随時選択して利用す
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次にこの発明の実施の形態を説明
する。先ず、1モル−硫酸銅と2モル−ジエチルジチオ
カルバミン酸ナトリウムとを水中で反応させて錯体をつ
くり、その生成物を濾過し集めて乾燥する。この錯体粉
末を2〜3%アルコールに溶解して有色炎発生液体燃料
を製造する。この有色炎発生液体燃料は黒褐色の溶液と
なるが、火をつけると強い青緑色の炎を呈する。
【0013】又、上記錯体粉末を家庭用のガスバーナー
とろうそくの炎にさらすと、両者共強い炎色反応を示す
のに対し、銅の金属細線を同様な炎にさらす場合には炎
色反応を呈するのはガスバーナーのみであった。これよ
り上記錯体粉末は金属体に比べ、より低温で炎色反応を
起こすことがわかる。即ちアルコール燃焼時の比較的低
温の炎であっても錯体中の金属が揮発し、この分解金属
元素が熱により励起され元素固有の炎色反応を示すので
ある。
【0014】次にストロンチウムとシクロヘキシル酪酸
とを水中で反応させて錯体をつくり、その生成物を濾過
し集め乾燥する。本錯体4−シクロヘキシル酪酸ストロ
ンチウムを2〜3%アルコールに溶解して製造する有色
炎発生液体燃料は火をつけると強い深紅の炎を呈する。
又、バリウムとシクロヘキシル酪酸とを水中で反応させ
錯体4−シクロヘキシル酪酸バリウムをつくり、この錯
体を同様に2〜3%アルコールに溶解し、その溶液に火
をつけると強い黄色がかった緑色の炎を呈する。
【0015】このようにして生成する錯体は有機溶剤に
溶かして有色炎発生液体燃料とすることができ、これを
着火促進剤として用いる場合には、炎が明るく発色する
ので着火状態を見誤る恐れがなくなり、引火等の事故防
止に役立つ。又、上述した有色炎発生液体燃料は、錯体
の種類を選択することで炎の色を種々変えることができ
るので、例えば装飾用のランプやライター等にも応用可
能である。
【0016】又、上記有色炎発生液体燃料にパラフィン
ワックスを添加して固形燃料とする場合にも、液体燃料
と同様に強い炎色反応を示す。これらの液体燃料及び固
形燃料は、溶解する錯体の化学構造から燃焼時に、塩化
銅を用いた場合のように塩素を発生する恐れがなく、使
用時に危険物質を発生しないという利点もある。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の有色炎
発生液体燃料は、酸素原子又は硫黄原子又は窒素原子又
は炭素原子をドナー原子とする配位子を配位結合する錯
体を有機溶剤に溶解して製造する。この錯体は比較的低
温でも炎色反応を起こすので、有機溶剤に火がついただ
けでも炎が明るく発色する。特に、錯体をジチゾン又は
オルトフェナンスロリン又はシクロヘキシル酪酸又はジ
エチルジチオカルバミン酸ナトリウムを用いて生成する
場合には、発光が確実である。又、これらの有色炎発生
液体燃料に固化剤を添加して製造する固形燃料にあって
も、液体と同様に着火時の炎が明るく発光する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炎色反応を起こす金属の化合物を可燃性
    有機溶剤に溶解してなる有色炎発生液体燃料において、
    前記化合物は、炎色反応を起こす金属と酸素原子又は硫
    黄原子又は窒素原子又は炭素原子をドナー原子とする配
    位子を配位結合する錯体であることを特徴とする有色炎
    発生液体燃料。
  2. 【請求項2】 前記錯体は、ジチゾン又はオルトフェナ
    ンスロリン又はシクロヘキシル酪酸又はジエチルジチオ
    カルバミン酸ナトリウムを用いて生成する錯体であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の有色炎発生液体燃料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の有色炎発生液体燃
    料に固化剤を添加して製造する有色炎発生固形燃料。
JP17303396A 1996-04-10 1996-06-12 有色炎発生液体燃料及び有色炎発生固形燃料 Pending JPH09328692A (ja)

Priority Applications (1)

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JP17303396A JPH09328692A (ja) 1996-04-10 1996-06-12 有色炎発生液体燃料及び有色炎発生固形燃料

Applications Claiming Priority (3)

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JP11307196 1996-04-10
JP8-113071 1996-04-10
JP17303396A JPH09328692A (ja) 1996-04-10 1996-06-12 有色炎発生液体燃料及び有色炎発生固形燃料

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JPH09328692A true JPH09328692A (ja) 1997-12-22

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