JPH09328507A - 重合開始剤、重合性組成物およびその硬化物 - Google Patents

重合開始剤、重合性組成物およびその硬化物

Info

Publication number
JPH09328507A
JPH09328507A JP14687996A JP14687996A JPH09328507A JP H09328507 A JPH09328507 A JP H09328507A JP 14687996 A JP14687996 A JP 14687996A JP 14687996 A JP14687996 A JP 14687996A JP H09328507 A JPH09328507 A JP H09328507A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
bis
bipyridinium
borate
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14687996A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumasa Toba
泰正 鳥羽
Yoshiharu Usui
義春 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP14687996A priority Critical patent/JPH09328507A/ja
Publication of JPH09328507A publication Critical patent/JPH09328507A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerization Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】溶解性、安定性およびエネルギー線感受性のい
ずれにおいても優れた特性を有する重合開始剤と、ラジ
カル重合性化合物からなる重合性組成物およびその硬化
物を提供する。 【解決手段】カチオン部分が一般式(1)で表されるビ
ピリジニウムカチオンと、アニオン部分が一般式(2)
で表されるボレートアニオンとから構成されるビピリジ
ニウム錯体である重合開始剤(A) 一般式(1) 【化1】 (ただし、R1 は、(置換)ベンジル基、(置換)フェ
ナシル基、(置換)アリル基、(置換)アルコキシル
基、(置換)アリールオキシ基から選ばれる基を表
す。) 一般式(2) [BAr3 2 - (R2 は(置換)アルキル基、Arは(置換)アリール
基を表す。)と、ラジカル重合性化合物(B)からなる
重合性組成物、さらに増感剤(C)を含んでなる重合性
組成物およびその硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な重合開始
剤、重合性組成物およびその硬化物に関する。さらに詳
しくは、ラジカル重合性化合物を光および/または熱に
より短時間に重合させ、例えば、インキ、感光性印刷
板、フォトレジスト、ダイレクト刷版材料、ホログラム
材料、封止剤、接着剤等の分野において、良好な物性を
持った硬化物を得るための、新規な重合開始剤、重合性
組成物およびその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、さまざまなヨードニウム化合物や
スルホニウム化合物等のオニウム化合物をカチオン重合
用の開始剤として用いる例が多数報告されており、これ
については例えば、ラドテック研究会編、「UV・EB
硬化技術の応用と市場」、79頁(1989年、シーエ
ムシー)や、J.V.Crivello著、「Adva
nces in Polymer Science」、
第62巻、Initiators−Poly−Reac
tions−Optical Activity、(1
984年、Springer−Verlag)等にまと
められている。
【0003】近年、これらオニウム化合物を、ラジカル
重合用の開始剤として用いる例が報告されており、例え
ば、特公昭63−2081号にはトリフェニルスルホニ
ウムヘキサフルオロホスフェートが、特開昭59−14
0203号にはトリアリールおよびジアリールスルホニ
ウム化合物が、特開昭63−243102号の各種スル
ホニウムおよびオキソスルホニウム化合物が開示されて
いる。
【0004】また、有機ホウ素アニオンを有する錯体を
ラジカル重合用の開始剤として用いる例としては、特開
平2−4804号ならびに特開平2−3460号記載の
金属ボレート錯体が、USP第4343891号記載の
アンモニウムボレート錯体が、特開昭62−14304
4号記載の陽イオン染料−ボレート陰イオン錯体が、特
開平2−157760号、特開平2−166451号お
よび特開平3−704号記載のジアリールヨードニウム
ボレート等が開示されており、これらはいずれもボレー
トアニオンの炭素−ほう素結合部分が熱もしくは光の作
用で分解しラジカルを発生すると考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光お
よび/または熱により、ラジカル重合性化合物を短時間
に重合させうる、高感度な重合開始剤および重合性組成
物を提案し、良好な物性を持った硬化物、例えば、イン
ク、封止剤や、高感度を必要とする感光性印刷板、フォ
トレジスト、ダイレクト刷版材料、ホログラム材料等の
記録媒体を提供することにある。
【0006】しかし、これまでのビピリジニウム錯体
は、一般に有機溶剤に対する溶解性や、樹脂に対する相
溶性にに乏しいため、これらを用いた光または熱硬化性
化合物のラジカル重合開始剤として使用しようとする際
には、その乏しい溶解性が大きな障害となっていた。
【0007】また、従来の技術で述べた、ラジカル重合
性化合物の重合開始剤として機能するボレートアニオン
を有する化合物は、そのほとんどが紫外域のみにしか吸
収を持たないため、光による重合の際、安全かつ低エネ
ルギーの可視光を有効に利用することができないという
欠点があった。
【0008】また、特開昭62−143044号記載の
陽イオン染料−ボレート錯体のように、可視域に吸収を
持つボレートアニオンを有する化合物も知られている
が、これらを含む硬化物は、いずれも陽イオン染料に由
来する色が残存するといった問題を抱えていた。
【0009】以上の見地から、有機溶剤に対する溶解性
や、樹脂に対する相溶性が良く、また、安全かつ低エネ
ルギーの可視光に対する感度特性が高く、しかも硬化物
に色が残存しないような重合開始剤を見いだす必要があ
った。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は以上の問題点
を解決すべく、鋭意、研究、努力した結果、本発明を完
成するに到った。すなわち、本発明における第一の発明
は、カチオン部分が一般式(1)で表されるビピリジニ
ウムカチオンと、アニオン部分が一般式(2)で表され
るボレートアニオンとから構成されるビピリジニウム錯
体である重合開始剤(A)であり、 一般式(1)
【化2】 (ただし、R1 は、ベンジル基、置換されたベンジル
基、フェナシル基、置換されたフェナシル基、アリル
基、置換されたアリル基、アルコキシル基、置換された
アルコキシル基、アリールオキシ基、置換されたアリー
ルオキシ基から選ばれる基を表す。) 一般式(2) [BAr3 2 - (R2 は、フッ素、塩素、臭素、水酸基、カルボキシル
基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、アジド基で置
換されていても良いC1 〜C18の直鎖状、分岐鎖状、環
状アルキル基を表す。Arは、フッ素、塩素、臭素、水
酸基、カルボキシル基、メルカプト基、シアノ基、ニト
ロ基、アジド基で置換されていても良いC 6 〜C18の単
環、縮合多環アリール基を表す。) 本発明における第二の発明は、重合開始剤(A)と、ラ
ジカル重合性化合物(B)からなる重合性組成物であ
り、本発明における第三の発明は、重合開始剤(A)、
ラジカル重合性化合物(B)および増感剤(C)からな
る重合性組成物であり、本発明における第四の発明は、
該重合性組成物の硬化物である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、詳細にわたって本発明を説
明する。まず初めに、本発明の重合開始剤(A)につい
て説明する。本発明の感エネルギー線酸発生剤(A)を
構成する一般式(1)で表されるビピリジニウムカチオ
ンにおける置換基R1 において、
【0012】置換されたベンジル基とは、フッ素、塩
素、臭素、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル
基、水酸基、メルカプト基、メチルスルフィニル基、メ
チルスルホニル基、アセチル基、ベンゾイル基、C1
18の直鎖状、分岐鎖状、環状アルキル基、C1 〜C18
の直鎖状、分岐鎖状、環状アルコキシル基、C2 〜C18
の直鎖状、分岐鎖状、環状アルコキシカルボニル基から
選ばれる基で置換されたベンジル基があげられ、さら
に、ベンジル基中のベンゼン環が、不飽和炭化水素基に
よって、C10〜C22の縮合多環芳香族環を形成していて
も良い構造があげられる。
【0013】これら置換されたベンジル基の具体例とし
ては、o−フルオロベンジル基、m−フルオロベンジル
基、p−フルオロベンジル基、o−クロロベンジル基、
m−クロロベンジル基、p−クロロベンジル基、o−ブ
ロモベンジル基、m−ブロモベンジル基、p−ブロモベ
ンジル基、o−シアノベンジル基、m−シアノベンジル
基、p−シアノベンジル基、o−ニトロベンジル基、m
−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル基、2,4−
ジフルオロフェニルメチル基、2、6−ジクロロフェニ
ルメチル基、2、4、6−トリブロモフェニルメチル
基、ペンタフルオロフェニルメチル基、p−(トリフル
オロメチル)ベンジル基、3,5−ビス(トリフルオロ
メチル)フェニルメチル基、o−ヒドロキシベンジル
基、m−ヒドロキシベンジル基、p−ヒドロキシベンジ
ル基、o−メルカプトベンジル基、m−メルカプトベン
ジル基、p−メルカプトベンジル基、o−メチルスルフ
ィニルベンジル基、m−メチルスルフィニルベンジル
基、p−メチルスルフィニルベンジル基、o−メチルス
ルホニルベンジル基、m−メチルスルホニルベンジル
基、p−メチルスルホニルベンジル基、o−アセチルベ
ンジル基、m−アセチルベンジル基、p−アセチルベン
ジル基、o−ベンゾイルベンジル基、m−ベンゾイルベ
ンジル基、p−ベンゾイルベンジル基、o−メチルベン
ジル基、m−メチルベンジル基、p−メチルベンジル
基、p−エチルベンジル基、p−プロピルベンジル基、
p−イソプロピルベンジル基、p−t−ブチルベンジル
基、p−オクタデシルベンジル基、p−シクロヘキシル
ベンジル基、o−メトキシベンジル基、m−メトキシベ
ンジル基、p−メトキシベンジル基、p−エトキシベン
ジル基、p−プロポキシベンジル基、p−イソプロポキ
シベンジル基、p−t−ブトキシベンジル基、p−オク
タデシルオキシベンジル基、p−シクロヘキシルオキシ
ベンジル基、o−メトキシカルボニルベンジル基、m−
メトキシカルボニルベンジル基、p−メトキシカルボニ
ルベンジル基、p−エトキシカルボニルベンジル基、p
−プロポキシカルボニルベンジル基、p−イソプロポキ
シカルボニルベンジル基、p−t−ブトキシカルボニル
ベンジル基、p−オクタデシルオキシカルボニルベンジ
ル基、p−シクロヘキシルオキシカルボニルベンジル
基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、9
−アンスリルメチル基、1−ピレニルメチル基、5−ナ
フタセニルメチル基、6−ペンタセニルメチル基などが
あげられる。
【0014】また、置換基R1 における置換されたフェ
ナシル基とは、フッ素、塩素、臭素、シアノ基、ニトロ
基、トリフルオロメチル基、水酸基、メルカプト基、メ
チルスルフィニル基、メチルスルホニル基、アセチル
基、ベンゾイル基、C1 〜C18の直鎖状、分岐鎖状、環
状アルキル基、C1 〜C18の直鎖状、分岐鎖状、環状ア
ルコキシル基、C2 〜C18の直鎖状、分岐鎖状、環状ア
ルコキシカルボニル基から選ばれる基で置換されたフェ
ナシル基があげられ、さらに、フェナシル基中のベンゼ
ン環が、不飽和炭化水素基によって、C10〜C22の縮合
多環芳香族環を形成していても良い構造があげられる。
【0015】これら置換されたフェナシル基の具体例と
しては、o−フルオロフェナシル基、m−フルオロフェ
ナシル基、p−フルオロフェナシル基、o−クロロフェ
ナシル基、m−クロロフェナシル基、p−クロロフェナ
シル基、o−ブロモフェナシル基、m−ブロモフェナシ
ル基、p−ブロモフェナシル基、o−シアノフェナシル
基、m−シアノフェナシル基、p−シアノフェナシル
基、o−ニトロフェナシル基、m−ニトロフェナシル
基、p−ニトロフェナシル基、2,4−ジフルオロフェ
ニルカルボニルメチル基、2、6−ジクロロフェニルカ
ルボニルメチル基、2、4、6−トリブロモフェニルカ
ルボニルメチル基、ペンタフルオロフェニルカルボニル
メチル基、p−(トリフルオロメチル)フェナシル基、
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルカルボニ
ルメチル基、o−ヒドロキシフェナシル基、m−ヒドロ
キシフェナシル基、p−ヒドロキシフェナシル基、o−
メルカプトフェナシル基、m−メルカプトフェナシル
基、p−メルカプトフェナシル基、o−メチルスルフィ
ニルフェナシル基、m−メチルスルフィニルフェナシル
基、p−メチルスルフィニルフェナシル基、o−メチル
スルホニルフェナシル基、m−メチルスルホニルフェナ
シル基、p−メチルスルホニルフェナシル基、o−アセ
チルフェナシル基、m−アセチルフェナシル基、p−ア
セチルフェナシル基、o−ベンゾイルフェナシル基、m
−ベンゾイルフェナシル基、p−ベンゾイルフェナシル
基、o−メチルフェナシル基、m−メチルフェナシル
基、p−メチルフェナシル基、p−エチルフェナシル
基、p−プロピルフェナシル基、p−イソプロピルフェ
ナシル基、p−t−ブチルフェナシル基、p−オクタデ
シルフェナシル基、p−シクロヘキシルフェナシル基、
o−メトキシフェナシル基、m−メトキシフェナシル
基、p−メトキシフェナシル基、p−エトキシフェナシ
ル基、p−プロポキシフェナシル基、p−イソプロポキ
シフェナシル基、p−t−ブトキシフェナシル基、p−
オクタデシルオキシフェナシル基、p−シクロヘキシル
オキシフェナシル基、o−メトキシカルボニルフェナシ
ル基、m−メトキシカルボニルフェナシル基、p−メト
キシカルボニルフェナシル基、p−エトキシカルボニル
フェナシル基、p−プロポキシカルボニルフェナシル
基、p−イソプロポキシカルボニルフェナシル基、p−
t−ブトキシカルボニルフェナシル基、p−オクタデシ
ルオキシカルボニルフェナシル基、p−シクロヘキシル
オキシカルボニルフェナシル基、1−ナフトイルメチル
基、2−ナフトイルメチル基、9−アンスロイルメチル
基、1−ピレニルカルボニルメチル基、5−ナフタセニ
ルカルボニルメチル基、6−ペンタセニルカルボニルメ
チル基などがあげられる。
【0016】また、置換基R1 における置換されたアリ
ル基とは、フッ素、ニトロ基、トリフルオロメチル基、
シアノ基、アセチル基、ベンゾイル基、C1 〜C18の直
鎖状、分岐鎖状、環状アルキル基、C2 〜C18の直鎖
状、分岐鎖状、環状アルコキシカルボニル基、フェニル
基から選ばれる基で置換されたアリル基があげられる。
【0017】これら置換されたアリル基の具体例として
は、2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル基、
3,3−ジニトロ−2−プロペニル基、3,3−ビス
(トリフルオロメチル)−2−プロペニル基、3,3−
ジシアノ−2−プロペニル基、2−メチル−3,3−ジ
シアノ−2−プロペニル基、2−ヘキシル−3,3−ジ
シアノ−2−プロペニル基、2−オクタデシル−3,3
−ジシアノ−2−プロペニル基、2−イソプロピル−
3,3−ジシアノ−2−プロペニル基、2−t−ブチル
−3,3−ジシアノ−2−プロペニル基、2−シクロヘ
キシル−3,3−ジシアノ−2−プロペニル基、2−ア
セチル−3,3−ジシアノ−2−プロペニル基、2−ベ
ンゾイル−3,3−ジシアノ−2−プロペニル基、2−
フェニル−3,3−ジシアノ−2−プロペニル基、3,
3−ビス(メトキシカルボニル)−2−プロペニル基、
2−メチル−3,3−ビス(メトキシカルボニル)−2
−プロペニル基、2−ヘキシル−3,3−ビス(メトキ
シカルボニル)−2−プロペニル基、2−オクタデシル
−3,3−ビス(メトキシカルボニル)−2−プロペニ
ル基、2−イソプロピル−3,3−ビス(メトキシカル
ボニル)−2−プロペニル基、2−t−ブチル−3,3
−ビス(メトキシカルボニル)−2−プロペニル基、2
−シクロヘキシル−3,3−ビス(メトキシカルボニ
ル)−2−プロペニル基、2−アセチル−3,3−ビス
(メトキシカルボニル)−2−プロペニル基、2−ベン
ゾイル−3,3−ビス(メトキシカルボニル)−2−プ
ロペニル基、2−フェニル−3,3−ビス(メトキシカ
ルボニル)−2−プロペニル基、2−フェニル−3,3
−ビス(ヘキシルオキシカルボニル)−2−プロペニル
基、2−フェニル−3,3−ビス(オクタデシルオキシ
カルボニル)−2−プロペニル基、2−フェニル−3,
3−ビス(t−ブトキシカルボニル)−2−プロペニル
基、2−フェニル−3,3−ビス(シクロヘキシルオキ
シカルボニル)−2−プロペニル基などががあげられ
る。
【0018】また、置換基R1 におけるアルコキシル基
としては、C1 〜C18の直鎖状、分岐鎖状、環状アルコ
キシル基があげられ、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基、オクチルオキシ基、オクタデカン
オキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、シクロ
ペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等があげら
れる。
【0019】また、置換基R1 における置換されたアル
コキシル基とは、フッ素、塩素、臭素、シアノ基、ニト
ロ基、トリフルオロメチル基、水酸基から選ばれる基で
置換されたC1 〜C18の直鎖状、分岐鎖状アルコキシル
基があげられ、フルオロメトキシ基、2−クロロエトキ
シ基、3−ブロモプロポキシ基、4−シアノブトキシ
基、8−ニトロオクチルオキシ基、18−トリフルオロ
メチルオクタデカンオキシ基、2−ヒドロキシイソプロ
ポキシ基、トリクロロメトキシ基等があげられる。
【0020】また、置換基R1 におけるアリールオキシ
基とは、C6 〜C18の単環、縮合多環アリールオキシ基
であり、フェノキシ基、1ーナフチルオキシ基、2−ナ
フチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基、9−フェナ
ントリルオキシ基、1−ピレニルオキシ基、5−ナフタ
セニルオキシ基、1−インデニルオキシ基、2−アズレ
ニルオキシ基、1−アセナフチルオキシ基、9−フルオ
レニルオキシ基、o−トリルオキシ基、m−トリルオキ
シ基、p−トリルオキシ基、2,3−キシリルオキシ
基、2,5−キシリルオキシ基、メシチルオキシ基、p
−クメニルオキシ基、p−デシルフェノキシ基、p−シ
クロヘキシルフェノキシ基、4−フェニルフェノキシ基
等があげられる。
【0021】また、置換基R1 における置換されたアリ
ールオキシ基とは、フッ素、塩素、臭素、水酸基、カル
ボキシル基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、アジ
ド基から選ばれる基で置換されたC6 〜C18の単環、縮
合多環アリールオキシ基であり、o−フルオロフェノキ
シ基、m−クロロフェノキシ基、p−ブロモフェノキシ
基、p−ヒドロキシフェノキシ基、m−カルボキシフェ
ノキシ基、o−メルカプトフェノキシ基、p−シアノフ
ェノキシ基、m−ニトロフェノキシ基、m−アジドフェ
ノキシ基、2−クロロ−1−ナフチルオキシ基、10−
シアノ−9−アンスリルオキシ基、11−ニトロ−5−
ナフタセニルオキシ基等があげられる。
【0022】以上述べた置換基R1 において、好ましい
ものとしては、フッ素、シアノ基、ニトロ基、トリフル
オロメチル基、C1 〜C4 の直鎖状、分岐鎖状アシル
基、C 2 〜C5 の直鎖状、分岐鎖状アルコキシカルボニ
ル基、ベンゾイル基、メチルスルフィニル基、メチルス
ルホニル基、p−トシル基といった電子吸引性基で置換
されたベンジル基、フェナシル基、アリル基があげられ
る。そのような具体例としては、
【0023】o−シアノベンジル基、p−シアノベンジ
ル基、o−ニトロベンジル基、p−ニトロベンジル基、
ペンタフルオロフェニルメチル基、3,5−ビス(トリ
フルオロメチル)フェニルメチル基、o−アセチルベン
ジル基、p−アセチルベンジル基、o−メトキシカルボ
ニルベンジル基、p−メトキシカルボニルベンジル基、
o−t−ブトキシカルボニルベンジル基、p−t−ブト
キシカルボニルベンジル基、o−ベンゾイルベンジル
基、p−ベンゾイルベンジル基、o−メチルスルフィニ
ルベンジル基、p−メチルスルフィニルベンジル基、o
−メチルスルホニルベンジル基、p−メチルスルホニル
ベンジル基、o−(p−トシル)ベンジル基、
【0024】o−シアノフェナシル基、p−シアノフェ
ナシル基、o−ニトロフェナシル基、p−ニトロフェナ
シル基、ペンタフルオロベンゾイルメチル基、3,5−
ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルメチル基、o−
アセチルフェナシル基、p−アセチルフェナシル基、o
−メトキシカルボニルフェナシル基、p−メトキシカル
ボニルフェナシル基、o−t−ブトキシカルボニルフェ
ナシル基、p−t−ブトキシカルボニルフェナシル基、
o−ベンゾイルフェナシル基、p−ベンゾイルフェナシ
ル基、o−メチルスルフィニルフェナシル基、p−メチ
ルスルフィニルフェナシル基、o−メチルスルホニルフ
ェナシル基、p−メチルスルホニルフェナシル基、o−
(p−トシル)フェナシル基、p−(p−トシル)フェ
ナシル基、
【0025】3,3−ジシアノ−2−プロペニル基、1
−メチル−3,3−ジシアノ−2−プロペニル基、2−
フェニル−3,3−ジシアノ−2−プロペニル基、3,
3−ビス(メトキシカルボニル)−2−プロペニル基、
2−フェニル−3,3−ビス(メトキシカルボニル)−
2−プロペニル基、シアノメトキシ基、アセチルメトキ
シ基、ベンゾイルメトキシ基、p−シアノフェノキシ
基、ペンタフルオロフェニルメトキシ基があげられる。
【0026】この理由として、これらベンジル基やフェ
ナシル基、アリル基、アルコキシル基、アリールオキシ
基中に、シアノ基、ニトロ基、フルオロ基、トリフルオ
ロメチル基、アセチル基、メトキシカルボニル基、t−
ブトキシカルボニル基、ベンゾイル基、メチルスルフィ
ニル基、メチルスルホニル基、p−トシル基などの電子
吸引性基を導入することにより、ビピリジニウムカチオ
ンがエネルギー線の作用で、電子を受けて、非可逆的な
反応による還元、分解をする際に、置換基R1が脱離し
やすくなると共に、該ビピリジニウムカチオンの還元電
位が高められ、すなわち電子受容性が高められるものと
考えられる。
【0027】したがって、本発明の重合開始剤(A)の
一般式(1)で表されるビピリジニウムカチオンの構造
としては、以下のものをあげることができる。
【0028】(置換)ベンジルビピリジニウムの例:
1,1’−ジベンジル−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ビス(o−フルオロベンジル)−4,4’−
ビピリジニウム、1,1’−ビス(m−フルオロベンジ
ル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p
−フルオロベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ビス(p−クロロベンジル)−4,4’−ビ
ピリジニウム、1,1’−ビス(p−ブロモベンジル)
−4,4’−ビピリジニウム、
【0029】1,1’−ビス(p−シアノベンジル)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(m−ニト
ロベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−
ビス(2,6−ジクロロフェニルメチル)−4,4’−
ビピリジニウム、1,1’−ビス(2,4,6−トリブ
ロモフェニルメチル)−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ビス(ペンタフルオロフェニルメチル)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−(ト
リフルオロメチル)ベンジル)−4,4’−ビピリジニ
ウム、
【0030】1,1’−ビス(p−ヒドロキシベンジ
ル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p
−メルカプトベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ビス(p−メチルスルフィニルベンジル)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−メチ
ルスルホニルベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ビス(p−アセチルベンジル)−4,4’−
ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−ベンゾイルベン
ジル)−4,4’−ビピリジニウム、
【0031】1,1’−ビス(p−メチルベンジル)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−エチ
ルベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−
ビス(p−プロピルベンジル)−4,4’−ビピリジニ
ウム、1,1’−ビス(p−イソプロピルベンジル)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−t−
ブチルベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(p−オクタデシルベンジル)−4,4’−
ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−シクロヘキシル
ベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、
【0032】1,1’−ビス(p−メトキシベンジル)
−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−エ
トキシベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(p−プロポキシベンジル)−4,4’−ビ
ピリジニウム、1,1’−ビス(p−イソプロポキシベ
ンジル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス
(p−t−ブトキシベンジル)−4,4’−ビピリジニ
ウム、1,1’−ビス(p−オクタデシルオキシベンジ
ル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p
−シクロヘキシルオキシベンジル)−4,4’−ビピリ
ジニウム、
【0033】1,1’−ビス(p−メトキシカルボニル
ベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビ
ス(p−エトキシカルボニルベンジル)−4,4’−ビ
ピリジニウム、1,1’−ビス(p−プロポキシカルボ
ニルベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’
−ビス(p−イソプロポキシカルボニルベンジル)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−t−
ブトキシカルボニルベンジル)−4,4’−ビピリジニ
ウム、1,1’−ビス(p−オクタデシルオキシカルボ
ニルベンジル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’
−ビス(p−シクロヘキシルオキシカルボニルベンジ
ル)−4,4’−ビピリジニウム、
【0034】1,1’−ビス(1−ナフチルメチル)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(2−ナフ
チルメチル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−
ビス(9−アンスリルメチル−4,4’−ビピリジニウ
ム、1,1’−ビス(1−ピレニルメチル)−4,4’
−ビピリジニウム、1,1’−ビス(5−ナフタセニル
メチル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス
(6−ペンタセニルメチル)−4,4’−ビピリジニウ
ムなど。
【0035】(置換)フェナシルビピリジニウムの例:
1,1’−フェナシル−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ビス(o−フルオロフェナシル)−4,4’
−ビピリジニウム、1,1’−ビス(m−フルオロフェ
ナシル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス
(p−フルオロフェナシル)−4,4’−ビピリジニウ
ム、1,1’−ビス(p−クロロフェナシル)−4,
4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−ブロモフ
ェナシル)−4,4’−ビピリジニウム、
【0036】1,1’−ビス(p−シアノフェナシル)
−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(m−ニ
トロフェナシル)−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(2,6−ジクロロフェニルカルボニルメチ
ル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス
(2,4,6−トリブロモフェニルカルボニルメチル)
−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(ペンタ
フルオロフェニルカルボニルメチル)−4,4’−ビピ
リジニウム、1,1’−ビス(p−(トリフルオロメチ
ル)フェナシル)−4,4’−ビピリジニウム、
【0037】1,1’−ビス(p−ヒドロキシフェナシ
ル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p
−メルカプトフェナシル)−4,4’−ビピリジニウ
ム、1,1’−ビス(p−メチルスルフィニルフェナシ
ル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p
−メチルスルホニルフェナシル)−4,4’−ビピリジ
ニウム、1,1’−ビス(o−アセチルフェナシル)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−ベン
ゾイルフェナシル)−4,4’−ビピリジニウム、
【0038】1,1’−ビス(p−メチルフェナシル)
−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−イ
ソプロピルフェナシル)−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ビス(p−t−ブチルフェナシル)−4,
4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−オクタデ
シルフェナシル)−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(p−シクロヘキシルフェナシル)−4,
4’−ビピリジニウム、
【0039】1,1’−ビス(p−メトキシフェナシ
ル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p
−イソプロポキシフェナシル)−4,4’−ビピリジニ
ウム、1,1’−ビス(p−t−ブトキシフェナシル)
−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−オ
クタデシルオキシフェナシル)−4,4’−ビピリジニ
ウム、1,1’−ビス(p−シクロヘキシルオキシフェ
ナシル)−4,4’−ビピリジニウム、
【0040】1,1’−ビス(p−メトキシカルボニル
フェナシル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−
ビス(p−t−ブトキシカルボニルフェナシル)−4,
4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−オクタデ
シルオキシカルボニルフェナシル)−4,4’−ビピリ
ジニウム、1,1’−ビス(p−シクロヘキシルオキシ
カルボニルフェナシル)−4,4’−ビピリジニウム、
【0041】1,1’−ビス(1−ナフトイルメチル)
−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(2−ナ
フトイルメチル)−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(9−アンスロイルメチル)−4,4’−ビ
ピリジニウム、1,1’−ビス(1−ピレニルカルボニ
ルメチル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビ
ス(5−ナフタセニルカルボニルメチル)−4,4’−
ビピリジニウム、1,1’−ビス(6−ペンタセニルカ
ルボニルメチル)−4,4’−ビピリジニウムなど。
【0042】(置換)アリルビピリジニウムの例:1,
1’−アリル−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−
ビス(3,3−ジニトロ−2−プロペニル)−4,4’
−ビピリジニウム、1,1’−ビス(3,3−ジシアノ
−2−プロペニル)−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(2−フェニル−3,3−ジシアノ−2−プ
ロペニル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビ
ス(3,3−ビス(メトキシカルボニル)−2−プロペ
ニル)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス
(2−ベンゾイル−3,3−ビス(メトキシカルボニ
ル)−2−プロペニル)−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ビス(2−フェニル−3,3−ビス(メトキ
シカルボニル)−2−プロペニル)−4,4’−ビピリ
ジニウムなど。
【0043】アルコキシビピリジニウムの例:1,1’
−ジメトキシ−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−
ジエトキシ−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ジ
プロポキシ−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ジ
ブトキシ−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ジオ
クチルオキシ−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−
ジオクタデシルオキシ−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ジイソプロポキシ−4,4’−ビピリジニウ
ム、1,1’−ジ−t−ブトキシ−4,4’−ビピリジ
ニウム、1,1’−ジシクロヘキシルオキシ−4,4’
−ビピリジニウムなど。
【0044】置換アルコキシビピリジニウムの例:1,
1’−フルオロメトキシ−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ビス(2−クロロエトキシ)−4,4’−ビ
ピリジニウム、1,1’−ビス(3−ブロモプロポキ
シ)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(4
−シアノブトキシ)−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(8−ニトロオクチルオキシ)−4,4’−
ビピリジニウム、1,1’−ビス(18−トリフルオロ
メチルオクタデカンオキシ)−4,4’−ビピリジニウ
ム、1,1’−ビス(2−ヒドロキシイソプロポキシ)
−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(トリク
ロロメトキシ)−4,4’−ビピリジニウムなど。
【0045】アリールオキシビピリジニウムの例:1,
1’−フェノキシ−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(1−ナフチルオキシ)−4,4’−ビピリ
ジニウム、1,1’−ビス(2−ナフチルオキシ)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(9−アン
スリルオキシ)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’
−ビス(9−フェナントリルオキシ)−4,4’−ビピ
リジニウム、1,1’−ビス(1−ピレニルオキシ)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(5−ナフ
タセニルオキシ)−4,4’−ビピリジニウム、
【0046】1,1’−ビス(1−インデニルオキシ)
−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(2−ア
ズレニルオキシ)−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(1−アセナフチルオキシ)−4,4’−ビ
ピリジニウム、1,1’−ビス(9−フルオレニルオキ
シ)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(o
−トリルオキシ)−4,4’−ビピリジニウム、
【0047】1,1’−ビス(m−トリルオキシ)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−トリ
ルオキシ)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビ
ス(2,3−キシリルオキシ)−4,4’−ビピリジニ
ウム、1,1’−ビス(2,5−キシリルオキシ)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(メシチル
オキシ)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス
(p−クメニルオキシ)−4,4’−ビピリジニウム、
1,1’−ビス(p−デシルフェノキシ)−4,4’−
ビピリジニウム、1,1’−ビス(p−シクロヘキシル
フェノキシ)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−
ビス(4−フェニルフェノキシ)−4,4’−ビピリジ
ニウムなど。
【0048】置換アリールオキシビピリジニウムの例:
1,1’−ビス(o−フルオロフェノキシ)−4,4’
−ビピリジニウム、1,1’−ビス(m−クロロフェノ
キシ)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス
(p−ブロモフェノキシ)−4,4’−ビピリジニウ
ム、1,1’−ビス(p−ヒドロキシフェノキシ)−
4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(m−カル
ボキシフェノキシ)−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(o−メルカプトフェノキシ)−4,4’−
ビピリジニウム、
【0049】1,1’−ビス(p−シアノフェノキシ)
−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビス(m−ニ
トロフェノキシ)−4,4’−ビピリジニウム、1,
1’−ビス(m−アジドフェノキシ)−4,4’−ビピ
リジニウム、1,1’−ビス(2−クロロ−1−ナフチ
ルオキシ)−4,4’−ビピリジニウム、1,1’−ビ
ス(10−シアノ−9−アンスリルオキシ)−4,4’
−ビピリジニウム、1,1’−ビス(11−ニトロ−5
−ナフタセニルオキシ)−4,4’−ビピリジニウムな
ど。
【0050】一方、本発明の重合開始剤(A)のビピリ
ジニウム錯体を構成する一般式(2)で表されるボレー
トアニオンにおける置換基Arにおいて、フッ素、塩
素、臭素、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基、シ
アノ基、ニトロ基、アジド基で置換されていても良いC
6 〜C18の単環、縮合多環アリール基としては、フェニ
ル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリ
ル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナ
フタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、
1−アセナフチル基、9−フルオレニル基、o−トリル
基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−キシリル
基、2,5−キシリル基、メシチル基、p−クメニル
基、p−ドデシルフェニル基、p−シクロヘキシルフェ
ニル基、4−ビフェニル基、o−フルオロフェニル基、
m−クロロフェニル基、p−ブロモフェニル基、p−ヒ
ドロキシフェニル基、m−カルボキシフェニル基、o−
メルカプトフェニル基、p−シアノフェニル基、m−ニ
トロフェニル基、m−アジドフェニル基等があげられ
る。
【0051】また、本発明のビピリジニウム錯体を構成
する一般式(2)で表されるボレートアニオンにおける
置換基R2 において、フッ素、塩素、臭素、水酸基、カ
ルボキシル基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、ア
ジド基で置換されていても良いC1 〜C18の直鎖状、分
岐鎖状、環状アルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、
イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t
−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4
−デシルシクロヘキシル基、フルオロメチル基、クロロ
メチル基、ブロモメチル基、トリフルオロメチル基、ト
リクロロメチル基、トリブロモメチル基、ヒドロキシメ
チル基、カルボキシメチル基、メルカプトメチル基、シ
アノメチル基、ニトロメチル基、アジドメチル基等があ
げられる。
【0052】したがって、本発明のビピリジニウム錯体
を構成する一般式(2)で表されるボレートアニオンの
構造として、具体的には、以下のものをあげることがで
きる。
【0053】トリフェニルメチルボレート、トリフェニ
ルエチルボレート、トリフェニルプロピルボレート、ト
リフェニルブチルボレート、トリフェニルヘキシルボレ
ート、トリフェニルオクチルボレート、トリフェニルオ
クタデシルボレート、トリフェニルイソプロピルボレー
ト、トリフェニルイソブチルボレート、トリフェニル−
sec−ブチルボレート、トリフェニル−t−ブチルボ
レート、トリフェニルネオペンチルボレート、
【0054】トリフェニルシクロペンチルボレート、ト
リフェニルシクロヘキシルボレート、トリフェニル(4
−デシルシクロヘキシル)ボレート、トリフェニル(フ
ルオロメチル)ボレート、トリフェニル(クロロメチ
ル)ボレート、トリフェニル(ブロモメチル)ボレー
ト、トリフェニル(トリフルオロメチル)ボレート、ト
リフェニル(トリクロロメチル)ボレート、トリフェニ
ル(ヒドロキシメチル)ボレート、トリフェニル(カル
ボキシメチル)ボレート、トリフェニル(シアノメチ
ル)ボレート、トリフェニル(ニトロメチル)ボレー
ト、トリフェニル(アジドメチル)ボレート、
【0055】トリス(1−ナフチル)ブチルボレート、
トリス(2−ナフチル)ブチルボレート、トリス(o−
トリル)ブチルボレート、トリス(m−トリル)ブチル
ボレート、トリス(p−トリル)ブチルボレート、トリ
ス(2,3−キシリル)ブチルボレート、トリス(2,
5−キシリル)ブチルボレートなど。
【0056】この内、本発明のビピリジニウム錯体を構
成する一般式(2)で表されるボレートアニオンの構造
として、好ましいものは、トリフェニルブチルボレート
であるが、その理由としては、熱安定性が高く、溶剤に
対する溶解性も良好な点で、バランス的に良いアニオン
であることがあげられる。
【0057】したがって、本発明の感エネルギー線酸発
生剤(A)であるビピリジニウム錯体の具体例として
は、以下のものをあげることができるが、本発明は、何
らこれらに限定されるものではない。
【0058】ビス(トリフェニルブチルボレート)の
例:
【0059】(置換)ベンジルビピリジニウムビス(ト
リフェニルブチルボレート)の例:1,1’−ジベンジ
ル−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチ
ルボレート)、1,1’−ビス(p−フルオロベンジ
ル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブ
チルボレート)、1,1’−ビス(p−クロロベンジ
ル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブ
チルボレート)、
【0060】1,1’−ビス(p−シアノベンジル)−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボ
レート)、1,1’−ビス(m−ニトロベンジル)−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボ
レート)、1,1’−ビス(ペンタフルオロフェニルメ
チル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニル
ブチルボレート)、1,1’−ビス(p−(トリフルオ
ロメチル)ベンジル)−4,4’−ビピリジニウムビス
(トリフェニルブチルボレート)、
【0061】1,1’−ビス(p−ヒドロキシベンジ
ル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブ
チルボレート)、1,1’−ビス(p−メルカプトベン
ジル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニル
ブチルボレート)、1,1’−ビス(p−メチルスルホ
ニルベンジル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリ
フェニルブチルボレート)、1,1’−ビス(p−アセ
チルベンジル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリ
フェニルブチルボレート)、1,1’−ビス(p−ベン
ゾイルベンジル)−4,4’−ビピリジニウムビス(ト
リフェニルブチルボレート)、
【0062】1,1’−ビス(p−メチルベンジル)−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボ
レート)、1,1’−ビス(p−t−ブチルベンジル)
−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチル
ボレート)、1,1’−ビス(p−オクタデシルベンジ
ル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブ
チルボレート)、1,1’−ビス(p−シクロヘキシル
ベンジル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェ
ニルブチルボレート)、
【0063】1,1’−ビス(p−メトキシベンジル)
−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチル
ボレート)、1,1’−ビス(p−t−ブトキシベンジ
ル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブ
チルボレート)、1,1’−ビス(p−オクタデシルオ
キシベンジル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリ
フェニルブチルボレート)、1,1’−ビス(p−シク
ロヘキシルオキシベンジル)−4,4’−ビピリジニウ
ムビス(トリフェニルブチルボレート)、
【0064】1,1’−ビス(p−メトキシカルボニル
ベンジル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェ
ニルブチルボレート)、1,1’−ビス(p−t−ブト
キシカルボニルベンジル)−4,4’−ビピリジニウム
ビス(トリフェニルブチルボレート)、1,1’−ビス
(p−オクタデシルオキシカルボニルベンジル)−4,
4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボレー
ト)、
【0065】1,1’−ビス(1−ナフチルメチル)−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボ
レート)、1,1’−ビス(2−ナフチルメチル)−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボ
レート)、1,1’−ビス(9−アンスリルメチル−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボ
レート)など。
【0066】(置換)フェナシルビピリジニウムビス
(トリフェニルブチルボレート)の例:1,1’−フェ
ナシル−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニル
ブチルボレート)、1,1’−ビス(p−フルオロフェ
ナシル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニ
ルブチルボレート)、1,1’−ビス(p−シアノフェ
ナシル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニ
ルブチルボレート)、1,1’−ビス(ペンタフルオロ
フェニルカルボニルメチル)−4,4’−ビピリジニウ
ムビス(トリフェニルブチルボレート)、1,1’−ビ
ス(p−(トリフルオロメチル)フェナシル)−4,
4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボレー
ト)、
【0067】1,1’−ビス(p−ヒドロキシフェナシ
ル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブ
チルボレート)、1,1’−ビス(p−メチルスルホニ
ルフェナシル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリ
フェニルブチルボレート)、1,1’−ビス(o−アセ
チルフェナシル)−4,4’−ビピリジニウムビス(ト
リフェニルブチルボレート)、1,1’−ビス(p−ベ
ンゾイルフェナシル)−4,4’−ビピリジニウムビス
(トリフェニルブチルボレート)、
【0068】1,1’−ビス(p−メチルフェナシル)
−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチル
ボレート)、1,1’−ビス(p−t−ブチルフェナシ
ル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブ
チルボレート)、1,1’−ビス(p−オクタデシルフ
ェナシル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェ
ニルブチルボレート)、1,1’−ビス(p−シクロヘ
キシルフェナシル)−4,4’−ビピリジニウムビス
(トリフェニルブチルボレート)、
【0069】1,1’−ビス(p−メトキシフェナシ
ル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブ
チルボレート)、1,1’−ビス(p−t−ブトキシフ
ェナシル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェ
ニルブチルボレート)、1,1’−ビス(p−オクタデ
シルオキシフェナシル)−4,4’−ビピリジニウムビ
ス(トリフェニルブチルボレート)、1,1’−ビス
(p−シクロヘキシルオキシフェナシル)−4,4’−
ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボレート)、
【0070】1,1’−ビス(p−メトキシカルボニル
フェナシル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフ
ェニルブチルボレート)、1,1’−ビス(p−t−ブ
トキシカルボニルフェナシル)−4,4’−ビピリジニ
ウムビス(トリフェニルブチルボレート)、1,1’−
ビス(p−オクタデシルオキシカルボニルフェナシル)
−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチル
ボレート)、
【0071】1,1’−ビス(1−ナフトイルメチル)
−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチル
ボレート)、1,1’−ビス(2−ナフトイルメチル)
−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチル
ボレート)、1,1’−ビス(9−アンスロイルメチ
ル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブ
チルボレート)など。
【0072】(置換)アリルビピリジニウムビス(トリ
フェニルブチルボレート)の例:1,1’−アリル−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボ
レート)、1,1’−ビス(3,3−ジシアノ−2−プ
ロペニル)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェ
ニルブチルボレート)、1,1’−ビス(2−フェニル
−3,3−ジシアノ−2−プロペニル)−4,4’−ビ
ピリジニウムビス(トリフェニルブチルボレート)、
1,1’−ビス(3,3−ビス(メトキシカルボニル)
−2−プロペニル)−4,4’−ビピリジニウムビス
(トリフェニルブチルボレート)など。
【0073】アルコキシビピリジニウムビス(トリフェ
ニルブチルボレート)の例:1,1’−メトキシ−4,
4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボレー
ト)、1,1’−ジブトキシ−4,4’−ビピリジニウ
ムビス(トリフェニルブチルボレート)、1,1’−ジ
オクタデシルオキシ−4,4’−ビピリジニウムビス
(トリフェニルブチルボレート)、1,1’−ジ−t−
ブトキシ−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニ
ルブチルボレート)、1,1’−ジシクロヘキシルオキ
シ−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチ
ルボレート)など。
【0074】置換アルコキシビピリジニウムビス(トリ
フェニルブチルボレート)の例:1,1’−ビス(フル
オロメトキシ)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリ
フェニルブチルボレート)、1,1’−ビス(4−シア
ノブトキシ)−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフ
ェニルブチルボレート)、1,1’−ビス(2−ヒドロ
キシイソプロポキシ)−4,4’−ビピリジニウムビス
(トリフェニルブチルボレート)など。
【0075】アリールオキシビピリジニウムビス(トリ
フェニルブチルボレート)の例:1,1’−フェノキシ
−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチル
ボレート)、1,1’−ビス(1−ナフチルオキシ)−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボ
レート)、1,1’−ビス(9−アンスリルオキシ)−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボ
レート)など。
【0076】置換アリールオキシビピリジニウムビス
(トリフェニルブチルボレート)の例:1,1’−ビス
(p−ブロモフェノキシ)−4,4’−ビピリジニウム
ビス(トリフェニルブチルボレート)、1,1’−ビス
(p−ヒドロキシフェノキシ)−4,4’−ビピリジニ
ウムビス(トリフェニルブチルボレート)、1,1’−
ビス(p−シアノフェノキシ)−4,4’−ビピリジニ
ウムビス(トリフェニルブチルボレート)など。
【0077】1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピ
リジニウムボレートの例:1,1’−ジフェナシル−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルメチルボ
レート)、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリ
ジニウムビス(トリフェニルエチルボレート)、1,
1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビス
(トリフェニルプロピルボレート)、1,1’−ジフェ
ナシル−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニル
ヘキシルボレート)、1,1’−ジフェナシル−4,
4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルオクチルボレ
ート)、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジ
ニウムビス(トリフェニルオクタデシルボレート)、
【0078】1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピ
リジニウムビス(トリフェニルイソプロピルボレー
ト)、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニ
ウムビス(トリフェニルイソブチルボレート)、1,
1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビス
(トリフェニル−sec−ブチルボレート)、1,1’
−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビス(トリ
フェニル−t−ブチルボレート)、1,1’−ジフェナ
シル−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルネ
オペンチルボレート)、
【0079】1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピ
リジニウムビス(トリフェニルシクロペンチルボレー
ト)、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニ
ウムビス(トリフェニルシクロヘキシルボレート)、
1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス(トリフェニル(4−デシルシクロヘキシル)ボレー
ト)、
【0080】1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピ
リジニウムビス(トリフェニル(フルオロメチル)ボレ
ート)、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジ
ニウムビス(トリフェニル(クロロメチル)ボレー
ト)、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニ
ウムビス(トリフェニル(ブロモメチル)ボレート)、
1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス(トリフェニル(トリフルオロメチル)ボレート)、
1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス(トリフェニル(トリクロロメチル)ボレート)、
【0081】1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピ
リジニウムビス(トリフェニル(ヒドロキシメチル)ボ
レート)、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリ
ジニウムビス(トリフェニル(カルボキシメチル)ボレ
ート)、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジ
ニウムビス(トリフェニル(シアノメチル)ボレー
ト)、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニ
ウムビス(トリフェニル(ニトロメチル)ボレート)、
1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス(トリフェニル(アジドメチル)ボレート)、
【0082】1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピ
リジニウムビス(トリス(1−ナフチル)ブチルボレー
ト)、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニ
ウムビス(トリス(2−ナフチル)ブチルボレート)、
1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス(トリス(o−トリル)ブチルボレート)、1,1’
−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビス(トリ
ス(m−トリル)ブチルボレート)、1,1’−ジフェ
ナシル−4,4’−ビピリジニウムビス(トリス(p−
トリル)ブチルボレート)、1,1’−ジフェナシル−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリス(2,3−キシ
リル)ブチルボレート)、1,1’−ジフェナシル−
4,4’−ビピリジニウムビス(トリス(2,5−キシ
リル)ブチルボレート)など。
【0083】つぎに、ラジカル重合性化合物(B)につ
いて説明する。本明細書におけるラジカル重合性化合物
(B)とは、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不
飽和結合を少なくとも一つ以上を有する化合物を意味す
る。また、これらは、いずれも常温、常圧で液体ないし
固体のモノマー、オリゴマーないしポリマーの化学形態
を持つものである。
【0084】このようなラジカル重合性化合物(B)の
例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カ
ルボン酸およびそれらの塩、エステル、ウレタン、酸ア
ミドや酸無水物があげられ、さらには、アクリロニトリ
ル、スチレン誘導体、種々の不飽和ポリエステル、不飽
和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタ
ン等があげられるが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0085】以下に、本発明におけるラジカル重合性化
合物(B)の具体例をあげる。 アクリレート類の例: 単官能アルキルアクリレート類の例:メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソ
プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソアミ
ルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルア
クリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシク
ロペンテニルオキシエチルアクリレート、ベンジルアク
リレート。
【0086】単官能含ヒドロキシアクリレート類の例:
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロ
ピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリルオキ
シプロピルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチ
ル−2−ヒドロキシプロピルフタレート。
【0087】単官能含ハロゲンアクリレート類の例:
2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1
H−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1H,
1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレート、1
H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアク
リレート、2,6−ジブロモ−4−ブチルフェニルアク
リレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチルア
クリレート、2,4,6−トリブロモフェノール3EO
付加アクリレート。
【0088】単官能含エーテル基アクリレート類の例:
2−メトキシエチルアクリレート、1,3−ブチレング
リコールメチルエーテルアクリレート、ブトキシエチル
アクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリ
レート、メトキシポリエチレングリコール#400アク
リレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレー
ト、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、
メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、エト
キシジエチレングリコールアクリレート、2−エチルヘ
キシルカルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフ
リルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フ
ェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキ
シポリエチレングリコールアクリレート、クレジルポリ
エチレングリコールアクリレート、p−ノニルフェノキ
シエチルアクリレート、p−ノニルフェノキシポリエチ
レングリコールアクリレート、グリシジルアクリレー
ト。
【0089】単官能含カルボキシルアクリレート類の
例:β−カルボキシエチルアクリレート、こはく酸モノ
アクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキシポ
リカプロラクトンモノアクリレート、2−アクリロイル
オキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイ
ルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリ
ロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレ
ート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハ
イドロゲンフタレート。
【0090】その他の単官能アクリレート類の例:N,
N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメ
チルアミノプロピルアクリレート、モルホリノエチルア
クリレート、トリメチルシロキシエチルアクリレート、
ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェー
ト、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェー
ト、カプロラクトン変性−2−アクリロイルオキシエチ
ルアシッドホスフェート。
【0091】二官能アクリレート類の例:1,4−ブタ
ンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコ
ール#200ジアクリレート、ポリエチレングリコール
#300ジアクリレート、ポリエチレングリコール#4
00ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600
ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラ
プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレン
グリコール#400ジアクリレート、ポリプロピレング
リコール#700ジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性
ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン
酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付
加物ジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールビス
(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル)
エーテル、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ペ
ンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリト
ールジアクリレートモノステアレート、ペンタエリスリ
トールジアクリレートモノベンゾエート、ビスフェノー
ルAジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアク
リレート、PO変性ビスフェノールAジアクリレート、
水素化ビスフェノールAジアクリレート、EO変性水素
化ビスフェノールAジアクリレート、PO変性水素化ビ
スフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジア
クリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレー
ト、PO変性ビスフェノールFジアクリレート、EO変
性テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、トリ
シクロデカンジメチロールジアクリレート、イソシアヌ
ル酸EO変性ジアクリレート。
【0092】三官能アクリレート類の例:グリセリンP
O変性トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリア
クリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリアク
リレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、
イソシアヌル酸EO変性ε−カプロラクトン変性トリア
クリレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒド
ロ−s−トリアジン、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ジペンタエリスリトールトリアクリレートトリ
プロピオネート。
【0093】四官能以上のアクリレート類の例:ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタアクリレートモノプロピオネート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロー
ルメタンテトラアクリレート、オリゴエステルテトラア
クリレート、トリス(アクリロイルオキシ)ホスフェー
ト。
【0094】メタクリレート類の例: 単官能アルキルメタクリレート類の例:メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト、イソアミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタ
クリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメタクリ
レート、ステアリルメタクリレート、イソボルニルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロ
ペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシ
エチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート。
【0095】単官能含ヒドロキシメタクリレート類の
例:2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−ク
ロロプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フ
ェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3
−アリルオキシプロピルメタクリレート、2−メタクリ
ロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレー
ト。
【0096】単官能含ハロゲンメタクリレート類の例:
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、
1H−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、1
H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルメタクリレート、2,6−ジブロモ−4−ブチルフェ
ニルメタクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキ
シエチルメタクリレート、2,4,6−トリブロモフェ
ノール3EO付加メタクリレート。
【0097】単官能含エーテル基メタクリレート類の
例:2−メトキシエチルメタクリレート、1,3−ブチ
レングリコールメチルエーテルメタクリレート、ブトキ
シエチルメタクリレート、メトキシトリエチレングリコ
ールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール
#400メタクリレート、メトキシジプロピレングリコ
ールメタクリレート、メトキシトリプロピレングリコー
ルメタクリレート、メトキシポリプロピレングリコール
メタクリレート、エトキシジエチレングリコールメタク
リレート、2−エチルヘキシルカルビトールメタクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェノ
キシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリ
コールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコ
ールメタクリレート、クレジルポリエチレングリコール
メタクリレート、p−ノニルフェノキシエチルメタクリ
レート、p−ノニルフェノキシポリエチレングリコール
メタクリレート、グリシジルメタクリレート。
【0098】単官能含カルボキシルメタクリレート類の
例:β−カルボキシエチルメタクリレート、こはく酸モ
ノメタクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキ
シポリカプロラクトンモノメタクリレート、2−メタク
リロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−メ
タクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、
2−メタクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイド
ロゲンフタレート、2−メタクリロイルオキシプロピル
テトラヒドロハイドロゲンフタレート。
【0099】その他の単官能メタクリレート類の例:
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、モルホリノ
エチルメタクリレート、トリメチルシロキシエチルメタ
クリレート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエ
チルホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルア
シッドホスフェート、カプロラクトン変性−2−メタク
リロイルオキシエチルアシッドホスフェート。
【0100】二官能メタクリレート類の例:1,4−ブ
タンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、
テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチ
レングリコール#200ジメタクリレート、ポリエチレ
ングリコール#300ジメタクリレート、ポリエチレン
グリコール#400ジメタクリレート、ポリエチレング
リコール#600ジメタクリレート、ジプロピレングリ
コールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジ
メタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタク
リレート、ポリプロピレングリコール#400ジメタク
リレート、ポリプロピレングリコール#700ジメタク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールPO変性ジメタクリレート、ヒ
ドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ
メタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールエステルのカプロラクトン付加物ジメタクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールビス(2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシプロピル)エーテル、1,
9−ノナンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリ
トールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタ
クリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジ
メタクリレートモノベンゾエート、ビスフェノールAジ
メタクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリ
レート、PO変性ビスフェノールAジメタクリレート、
水素化ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性水
素化ビスフェノールAジメタクリレート、PO変性水素
化ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノール
Fジメタクリレート、EO変性ビスフェノールFジメタ
クリレート、PO変性ビスフェノールFジメタクリレー
ト、EO変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリ
レート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレー
ト、イソシアヌル酸EO変性ジメタクリレート。
【0101】三官能メタクリレート類の例:グリセリン
PO変性トリメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、トリメチロールプロパンEO変性
トリメタクリレート、トリメチロールプロパンPO変性
トリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリメタ
クリレート、イソシアヌル酸EO変性ε−カプロラクト
ン変性トリメタクリレート、1,3,5−トリメタクリ
ロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ペンタエリスリ
トールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールト
リメタクリレートトリプロピオネート。
【0102】四官能以上のメタクリレート類の例:ペン
タエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタメタクリレートモノプロピオネート、
ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、テトラ
メチロールメタンテトラメタクリレート、オリゴエステ
ルテトラメタクリレート、トリス(メタクリロイルオキ
シ)ホスフェート。
【0103】アリレート類の例:アリルグリシジルエー
テル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテー
ト、イソシアヌル酸トリアリレート。
【0104】酸アミド類の例:アクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルア
クリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アク
リロイルモルホリン、メタクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、
N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチル
メタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミ
ド、メタクリロイルモルホリン。
【0105】スチレン類の例:スチレン、p−ヒドロキ
シスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−
t−ブトキシスチレン、p−t−ブトキシカルボニルス
チレン、p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン。
【0106】他のビニル化合物の例:酢酸ビニル、モノ
クロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバル酸ビニル、
酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、アジピン酸ジビニル、
メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、2−エチルヘ
キサン酸ビニル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニル
ピロリドン等。
【0107】上記、ラジカル重合性化合物(B)は、以
下に示すメーカーの市販品として、容易に入手すること
ができる。そのようなメーカーの市販品としては、例え
ば、共栄社油脂化学工業(株)社製の「ライトアクリレ
ート」、「ライトエステル」、「エポキシエステル」、
「ウレタンアクリレート」および「高機能性オリゴマ
ー」シリーズ、新中村化学(株)社製の「NKエステ
ル」および「NKオリゴ」シリーズ、日立化成工業
(株)社製の「ファンクリル」シリーズ、東亞合成化学
(株)社製の「アロニックスM」シリーズ、大八化学工
業(株)社製の「機能性モノマー」シリーズ、大阪有機
化学工業(株)社製の「特殊アクリルモノマー」シリー
ズ、三菱レイヨン(株)社製の「アクリエステル」およ
び「ダイヤビームオリゴマー」シリーズ、日本化薬
(株)社製の「カヤラッド」および「カヤマー」シリー
ズ、(株)日本触媒社製の「アクリル酸/メタクリル酸
エステルモノマー」シリーズ、日本合成化学工業(株)
社製の「NICHIGO−UV紫光ウレタンアクリレー
トオリゴマー」シリーズ、信越酢酸ビニル(株)社製の
「カルボン酸ビニルエステルモノマー」シリーズ、
(株)興人社製の「機能性モノマー」シリーズ等があげ
られる。
【0108】また、以下に示す環状化合物もラジカル重
合性化合物(B)としてあげられる。 三員環化合物の例:ジャーナル・オブ・ポリマー・サイ
エンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.
Polym.Sci.Polym.Chem.E
d.)、第17巻、3169頁(1979年)記載のビ
ニルシクロプロパン類、マクロモレキュラー・ケミー・
ラピッド・コミュニケーション(Makromol.C
hem.Rapid Commun.)、第5巻、63
頁(1984年)記載の1−フェニル−2−ビニルシク
ロプロパン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエン
ス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Po
lym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第
23巻、1931頁(1985年)およびジャーナル・
オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エデ
ィション(J.Polym.Sci.Polym.Le
tt.Ed.)、第21巻、4331頁(1983年)
記載の2−フェニル−3−ビニルオキシラン類、日本化
学会第50春期年会講演予稿集、1564頁(1985
年)記載の2,3−ジビニルオキシラン類。
【0109】環状ケテンアセタール類の例:ジャーナル
・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリ
ー・エディション(J.Polym.Sci.Poly
m.Chem.Ed.)、第20巻、3021頁(19
82年)およびジャーナル・オブ・ポリマー・サイエン
ス・ポリマー・レター・エディション(J.Poly
m.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21
巻、373頁(1983年)記載の2−メチレン−1,
3−ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Po
lym.Preprints)、第34巻、152頁
(1985年)記載のジオキソラン類、ジャーナル・オ
ブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディ
ション(J.Polym.Sci.Polym.Let
t.Ed.)、第20巻、361頁(1982年)、マ
クロモレキュラー・ケミー(Makromol.Che
m.)、第183巻、1913頁(1982年)および
マクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Ch
em.)、第186巻、1543頁(1985年)記載
の2−メチレン−4−フェニル−1,3−ジオキセパ
ン、マクロモレキュルズ(Macromolecule
s)、第15巻、1711頁(1982年)記載の4,
7−ジメチル−2−メチレン−1,3−ジオキセパン、
ポリマー・プレプレプリント(Polym.Prepr
ints)、第34巻、154頁(1985年)記載の
5,6−ベンゾ−2−メチレン−1,3−ジオセパン。
【0110】さらに、ラジカル重合性化合物(B)は、
以下に示す文献に記載のものもあげることができる。そ
のような文献として、例えば、山下晋三ら編、「架橋剤
ハンドブック」、(1981年、大成社)や加藤清視
編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」、(1
985年、高分子刊行会)、ラドテック研究会編、「U
V・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989
年、シーエムシー)、赤松清編、「新・感光性樹脂の実
際技術」、(1987年、シーエムシー)、遠藤剛編、
「熱硬化性高分子の精密化」、(1986年、シーエム
シー)、滝山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブッ
ク」、(1988年、日刊工業新聞社)があげられる。
【0111】ラジカル重合性化合物(B)は、ただ一種
のみ用いても、所望とする特性を向上するために、任意
の比率で二種以上混合したものを用いても構わない。ま
た、本発明の重合開始剤(A)は、ラジカル重合性化合
物(B)100重量部に対して0.01から20重量部
の範囲で用いるのが好ましく、さらに、0.1から10
重量部の範囲で用いるのがより好ましい。
【0112】次に、本発明における重合開始剤(A)
は、以下に示す増感剤(C)と組み合わせることによっ
て、エネルギー線に対する活性をさらに高め、あるいは
その感光波長領域を長波長化せしめることが可能とな
る。ここでいう増感剤(C)とは、エネルギー線の作用
によって、重合開始剤(A)との間でエネルギーもしく
は電子の授受をし、該重合開始剤(A)の分解を促進を
するものである。
【0113】これら増感剤(C)の具体例としては、ナ
フタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン
誘導体、ピレン誘導体、ナフタセン誘導体、ペリレン誘
導体、ペンタセン誘導体等の縮合多環芳香族誘導体、ア
クリジン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、カルコン誘
導体やジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン
類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2
−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導
体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサ
ンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導
体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマ
リン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オ
キソノール誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導
体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導
体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム
誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、
テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタ
ン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピ
ラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、
テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロ
ポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブ
フタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリ
ウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、
スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオス
ピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム
錯体等があげられ、その他さらに具体的には大河原信ら
編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大
河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シー
エムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(19
86年、シーエムシー)に記載の色素および増感剤があ
げられるがこれらに限定されるものではなく、その他、
紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す色素
や増感剤があげられ、これらは必要に応じて任意の比率
で二種以上用いてもかまわない。
【0114】これら、増感剤(C)の中で特に好ましい
ものとしては、アントラセン誘導体、キサンテン誘導
体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキ
サントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導
体、スチリル誘導体、シアニン誘導体、アクリジン誘導
体、ポルフィリン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリ
リウム誘導体があげられる。
【0115】さらに、本発明の重合性組成物は有機高分
子重合体等のバインダーと混合し、ガラス板やアルミニ
ウム板、その他の金属板、ポリエチレンテレフタレート
等のポリマーフィルムに塗布して使用することが可能で
ある。
【0116】本発明の重合性組成物と混合して使用可能
なバインダーとしては、ポリアクリレート類、ポリ−α
−アルキルアクリレート類、ポリアミド類、ポリビニル
アセタール類、ポリホルムアルデヒド類、ポリウレタン
類、ポリカーボネート類、ポリスチレン類、ポリビニル
エステル類等の重合体、共重合体があげられ、さらに具
体的には、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリエチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、
ポリビニルアセテート、ノボラック樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂その他、赤松清監
修、「新・感光性樹脂の実際技術」、(シーエムシー、
1987年)や「10188の化学商品」、657〜7
67頁(化学工業日報社、1988年)記載の業界公知
の有機高分子重合体があげられる。
【0117】また、本発明の重合性組成物はさらに感度
向上の目的で、他の汎用の重合開始剤と併用することが
可能である。
【0118】本発明の重合性組成物と混合して併用可能
な他の汎用の重合開始剤としては、特公昭59−128
1号、特公昭61−9621号ならびに特開昭60−6
0104号記載のトリアジン誘導体、特開昭59−15
04号ならびに特開昭61−243807号記載の有機
過酸化物、特公昭43−23684号、特公昭44−6
413号、特公昭47−1604号ならびにUSP第3
567453号記載のジアゾニウム化合物、USP第2
848328号、USP第2852379号ならびにU
SP第2940853号記載の有機アジド化合物、特公
昭36−22062号、特公昭37−13109号、特
公昭38−18015号ならびに特公昭45−9610
号記載のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−39
162号、特開昭59−140203号ならびに「マク
ロモレキュルス(Macromolecules)」、第10巻、第13
07頁(1977年)記載のヨードニウム化合物をはじ
めとする各種オニウム化合物、特開昭59−14220
5号記載のアゾ化合物、特開平1−54440号、ヨー
ロッパ特許第109851号、ヨーロッパ特許第126
712号、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエ
ンス(J.Imag.Sci.)」、 第30巻、第174頁(198
6年)記載の金属アレン錯体、特開昭61−15119
7号記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミ
ストリー・レビュー(Coordination Chemistry Review)
」、第84巻、 第85〜第277頁(1988年)な
らびに特開平2−182701号記載のルテニウム等の
遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3ー2094
77号記載のアルミナート錯体、特開平2−15776
0号記載のホウ酸塩化合物、特開昭55−127550
号ならびに特開昭60−202437号記載の2,4,
5−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特
開昭59−107344号記載の有機ハロゲン化合物等
があげられ、これら汎用の重合開始剤は、ラジカル重合
性化合物(B)100重量部に対して0.01から10
重量部の範囲で含有されるのが好ましい。
【0119】また、本発明の重合性組成物は保存時の重
合を防止する目的で熱重合防止剤を添加することが可能
である。本発明の重合性組成物に添加可能な熱重合防止
剤の具体例としては、p−メトキシフェノール、ハイド
ロキノン、アルキル置換ハイドロキノン、カテコール、
tert−ブチルカテコール、フェノチアジン等をあげ
ることができ、これらの熱重合防止剤は、ラジカル重合
性化合物(B)100重量部に対して0.001から5
重量部の範囲で添加されるのが好ましい。
【0120】また、本発明の重合性組成物はさらに重合
を促進する目的で、アミンやチオール、ジスルフィド等
に代表される重合促進剤や連鎖移動触媒を添加すること
が可能である。
【0121】本発明の重合性組成物に添加可能な重合促
進剤や連鎖移動触媒の具体例としては、例えば、N−フ
ェニルグリシン、トリエタノールアミン、N,N−ジエ
チルアニリン等のアミン類、USP第4414312号
や特開昭64−13144号記載のチオール類、特開平
2−291561号記載のジスルフィド類、USP第3
558322号や特開昭64−17048号記載のチオ
ン類、特開平2−291560号記載のO−アシルチオ
ヒドロキサメートや、N−アルコキシピリジンチオン類
があげられる。
【0122】本発明の重合性組成物はさらに目的に応じ
て、染料、有機および無機顔料、ホスフィン、ホスホネ
ート、ホスファイト等の酸素除去剤や還元剤、カブリ防
止剤、退色防止剤、ハレーション防止剤、蛍光増白剤、
界面活性剤、着色剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、防カビ剤、帯電防止剤、磁性体、希釈を目
的とした溶剤等と混合して使用しても良い。
【0123】尚、本明細書でいう、紫外線や近紫外線、
可視光、近赤外線、赤外線等の定義は久保亮五ら編「岩
波理化学辞典第4版」(1987年、岩波)によった。
したがって、本発明の重合性組成物は、低圧水銀灯、中
圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンラン
プ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光
灯、タングステンランプ、アルゴンイオンレーザ、ヘリ
ウムカドミウムレーザ、ヘリウムネオンレーザ、クリプ
トンイオンレーザ、各種半導体レーザ、YAGレーザ、
発光ダイオード、CRT光源、プラズマ光源等の各種光
源による光エネルギー、電子線照射装置等による電子線
源による電子線、X線、さらに加熱やサーマルヘッド等
による熱エネルギーの付与により、目的とする重合物
や、良好な特性を持った硬化物を得ることができる。
【0124】故に、バインダーその他とともに基板上に
塗布して各種インキ、各種刷版材料、フォトレジスト、
電子写真、ダイレクト刷版材料、ホログラム材料等の感
光材料やマイクロカプセル等の各種記録媒体、さらには
接着剤、粘着剤、粘接着剤、封止剤および各種塗料に応
用することが可能である。
【0125】
【作用】本発明の重合開始剤(A)は、ラジカル重合性
化合物(B)の重合開始剤として極めて有効に作用し、
良好な感度特性を与える。
【0126】この理由として、本発明のビピリジニウム
錯体のアニオン部分は、電子供与性に優れており、光や
熱エネルギーにより、ボレートアニオンからビピリジニ
ウムカチオンへ、効率的な分子内電子移動反応を起こ
し、その結果、容易にラジカルを発生する。
【0127】また、増感剤(C)をさらに添加した場合
は、活性線の照射によって、増感剤(C)と重合開始剤
(A)の間で、エネルギー移動もしくは電子移動が起こ
り、該重合開始剤(A)が、より効果的に分解して、ラ
ジカルを発生する。そして、そのようにして発生したラ
ジカルは、ラジカル重合性化合物(B)の重合もしくは
架橋反応を引き起こすものと考えられる。
【0128】また、本発明の重合開始剤(A)の多く
は、基底状態においてイオン対電荷移動(ion pair cha
rge transfer)錯体を形成するため、可視域にまで光の
吸収を示す。したがって、それ単独でも、これまでの汎
用の重合開始剤では不可能であった可視域の光を有効に
用いた重合反応が可能となる。これにより、より広範囲
の光を有効に利用することができるため、これまでの汎
用の重合開始剤と比べて、飛躍的な感度の向上が図れ
る。
【0129】しかも、本発明のビピリジニウム錯体が分
解する際に、先に述べた、イオン対電荷移動錯体に基づ
く吸収が失われるため、本発明の重合性組成物によって
得られる硬化物は、透明性の高いものとなる。
【0130】
【実施例】以下、実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明は下記の実施例のみに、なんら限定されるも
のではない。尚、特に断りのない限り、例中、部とは重
量部を示す。まず、実施例に先立って、本発明で使用さ
れる重合開始剤(A)の合成例を示す。 (合成例1)
【0131】1,1’−ジベンジル−4,4’−ビピリ
ジニウムビス(トリフェニルブチルボレート)の合成 1,1’−ジベンジル−4,4’−ビピリジニウムジク
ロライド1.00部を水50部に溶解させた水溶液に、
リチウムトリフェニルブチルボレート1.50部を水5
0部に溶解させた水溶液を滴下した。室温にて30分撹
拌し後、反応液を濾過し、得られた結晶を水洗した後、
乾燥し、1,1’−ジベンジル−4,4’−ビピリジニ
ウムビス(トリフェニルブチルボレート)1.07部を
得た。
【0132】(合成例2) 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス(トリフェニルブチルボレート)の合成 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムジ
ブロマイド1.00部を水30部に溶解させた水溶液
に、リチウムトリフェニルブチルボレート1.10部を
水30部に溶解させた水溶液を滴下した。室温にて30
分撹拌し後、反応液を濾過し、得られた結晶を水洗した
後、乾燥し、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピ
リジニウムビス(トリフェニルブチルボレート)1.1
5部を得た。
【0133】(合成例3) 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス(トリフェニルメチルボレート)の合成 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムジ
ブロマイド1.00部を水30部に溶解させた水溶液
に、リチウムトリフェニルメチルボレート0.95部を
水30部に溶解させた水溶液を滴下した。室温にて30
分撹拌し後、反応液を濾過し、得られた結晶を水洗した
後、乾燥し、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピ
リジニウムビス(トリフェニルメチルボレート)1.0
1部を得た。
【0134】(合成例4) 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス(トリフェニルオクチルボレート)の合成 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムジ
ブロマイド1.00部を水30部に溶解させた水溶液
に、リチウムトリフェニルオクチルボレート1.31部
を水30部に溶解させた水溶液を滴下した。室温にて3
0分撹拌し後、反応液を濾過し、得られた結晶を水洗し
た後、乾燥し、1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビ
ピリジニウムビス(トリフェニルオクチルボレート)
1.24部を得た。
【0135】(合成例5) 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス(トリフェニルオクタデシルボレート)の合成 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムジ
ブロマイド1.00部をアセトニトリル30部に溶解さ
せた溶液に、リチウムトリフェニルオクタデシルボレー
ト1.81部をアセトニトリル30部に溶解させた溶液
を滴下した。室温にて30分撹拌し後、水100部を加
え、得られた有機層を採取、乾燥し、1,1’−ジフェ
ナシル−4,4’−ビピリジニウムビス(トリフェニル
オクタデシルボレート)1.54部を得た。
【0136】(合成例6) 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス[トリ(p−トリル)ブチルボレート]の合成 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムジ
ブロマイド1.00部を水30部に溶解させた水溶液
に、リチウムトリ(p−トリル)ブチルボレート1.2
6部を水30部に溶解させた水溶液を滴下した。室温に
て30分撹拌し後、反応液を濾過し、得られた結晶を水
洗した後、乾燥し、1,1’−ジフェナシル−4,4’
−ビピリジニウムビス[トリ(p−トリル)ブチルボレ
ート]1.55部を得た。
【0137】(合成例7) 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス[トリ(2,4−キシリル)ブチルボレート]の合成 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムジ
ブロマイド1.00部を水30部に溶解させた水溶液
に、リチウムトリ(2,4−キシリル)ブチルボレート
1.41部を水30部に溶解させた水溶液を滴下した。
室温にて30分撹拌し後、反応液を濾過し、得られた結
晶を水洗した後、乾燥し、1,1’−ジフェナシル−
4,4’−ビピリジニウムビス[トリ(2,4−キシリ
ル)ブチルボレート]1.61部を得た。
【0138】(合成例8) 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムビ
ス[トリ(2−ナフチル)ブチルボレート]の合成 1,1’−ジフェナシル−4,4’−ビピリジニウムジ
ブロマイド1.00部を水30部に溶解させた水溶液
に、リチウムトリ(2−ナフチル)ブチルボレート1.
65部を水30部に溶解させた水溶液を滴下した。室温
にて30分撹拌し後、反応液を濾過し、得られた結晶を
水洗した後、乾燥し、1,1’−ジフェナシル−4,
4’−ビピリジニウムビス[トリ(2−ナフチル)ブチ
ルボレート]1.67部を得た。
【0139】実施例1 重合開始剤(A)として1,1’−ジベンジル−4,
4’−ビピリジニウムビス(トリフェニルブチルボレー
ト)を3部、ラジカル重合性化合物(B)としてペンタ
エリスリトールトリアクリレート100部からなる重合
性組成物を、バーコーターを用いて約10μmの厚みに
アルミ板上に塗布し、東芝(株)製紫外線照射装置(メ
タルハライドランプ3KW2灯、120W/cm、照射
距離180mm)にて、20m/minのコンベアスピ
ードで照射したところ、この重合性組成物は硬化し、タ
ックフリーの硬化膜が得られた。
【0140】実施例2 実施例1における重合性組成物に、増感剤(C)として
4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン0.5部を、
さらに添加して得た重合性組成物を、バーコーターを用
いて約10μmの厚みにアルミ板上に塗布し、東芝
(株)製紫外線照射装置(メタルハライドランプ3KW
2灯、120W/cm、照射距離180mm)にて25
m/minのコンベアスピードで照射したところ、この
重合性組成物は硬化し、タックフリーの硬化膜が得られ
た。
【0141】実施例3〜実施例74 実施例1における1,1’−ジベンジル−4,4’−ビ
ピリジニウムビス(トリフェニルブチルボレート)3部
のかわりに、第1表に示した重合開始剤(A)3部にか
えた他は、実施例1と全く同様の操作で、実験をそれぞ
れ行ったところ、いずれの場合も、タックフリーの硬化
膜が得られた。
【0142】 第1表 ────────────────────────────────── 実施例 重合開始剤(A) ────────────────────────────────── 3 1,1'-ヒ ゛ス(p-フルオロヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 4 1,1'-ヒ ゛ス(p-クロロヘ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 5 1,1'-ヒ ゛ス(p-シアノヘ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 6 1,1'-ヒ ゛ス(m-ニトロヘ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 7 1,1'-ヒ ゛ス(ヘ ゜ンタフルオロフェニルメチル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 8 1,1'-ヒ ゛ス(p-ヒト゛ロキシヘ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 9 1,1'-ヒ ゛ス(p-メルカフ゜トヘ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 10 1,1'-ヒ ゛ス(p-メチルスルホニルヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 11 1,1'-ヒ ゛ス(p-アセチルヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 12 1,1'-ヒ ゛ス(p-ヘ ゛ンソ゛イルヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 13 1,1'-ヒ ゛ス(p-メチルヘ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 14 1,1'-ヒ ゛ス(p-t-フ ゛チルヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 15 1,1'-ヒ ゛ス(p-オクタテ゛シルヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 16 1,1'-ヒ ゛ス(p-シクロヘキシルヘ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 17 1,1'-ヒ ゛ス(p-メトキシヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 18 1,1'-ヒ ゛ス(p-t-フ ゛トキシヘ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 19 1,1'-ヒ ゛ス(p-オクタテ゛シルオキシヘ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 20 1,1'-ヒ ゛ス(p-シクロヘキシルオキシヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 21 1,1'-ヒ ゛ス(p-メトキシカルホ ゛ニルヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 22 1,1'-ヒ ゛ス(p-t-フ ゛トキシカルホ゛ニルヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム 23 ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 24 1,1'-ヒ ゛ス(p-オクタテ゛シルオキシカルホ゛ニルヘ ゛ンシ゛ル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム 25 ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 26 1,1'-ヒ ゛ス(2-ナフチルメチル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート ) 27 1,1'-ヒ ゛ス(9-アンスリルメチル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート ) 28 1,1'-ヒ ゛ス(p-フルオロフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 29 1,1'-ヒ ゛ス(p-クロロフェナシル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 30 1,1'-ヒ ゛ス(p-シアノフェナシル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 31 1,1'-ヒ ゛ス(m-ニトロフェナシル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 32 1,1'-ヒ ゛ス(ヘ ゜ンタフルオロヘ ゛ンソ゛イルメチル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 33 1,1'-ヒ ゛ス(p-ヒト゛ロキシフェナシル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 34 1,1'-ヒ ゛ス(p-メルカフ゜トフェナシル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 35 1,1'-ヒ ゛ス(p-メチルスルホニルフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 36 1,1'-ヒ ゛ス(p-アセチルフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 37 1,1'-ヒ ゛ス(p-ヘ ゛ンソ゛イルフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 38 1,1'-ヒ ゛ス(p-メチルフェナシル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 39 1,1'-ヒ ゛ス(p-t-フ ゛チルフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 40 1,1'-ヒ ゛ス(p-オクタテ゛シルフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 41 1,1'-ヒ ゛ス(p-シクロヘキシルフェナシル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 42 1,1'-ヒ ゛ス(p-メトキシフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 43 1,1'-ヒ ゛ス(p-t-フ ゛トキシフェナシル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 44 1,1'-ヒ ゛ス(p-オクタテ゛シルオキシフェナシル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 45 1,1'-ヒ ゛ス(p-シクロヘキシルオキシフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 46 1,1'-ヒ ゛ス(p-メトキシカルホ ゛ニルフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 47 1,1'-ヒ ゛ス(p-t-フ ゛トキシカルホ゛ニルフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 48 1,1'-ヒ ゛ス(p-オクタテ゛シルオキシカルホ゛ニルフェナシル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 49 1,1'-ヒ ゛ス(2-ナフトイルメチル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート ) 50 1,1'-ヒ ゛ス(9-アンスロイルメチル)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 51 1,1'-アリル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 52 1,1'-ヒ ゛ス(3,3-シ ゛シアノ-2-フ ゜ロヘ゜ニル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 53 1,1'-ヒ ゛ス(2-フェニル-3,3-シ゛シアノ-2-フ ゜ロヘ゜ニル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 54 1,1'-ヒ ゛ス(3,3-ヒ ゛ス(メトキシカルホ ゛ニル)-2-フ ゜ロヘ゜ニル)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 55 1,1'-メトキシ-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 56 1,1'-シ ゛オクタテ゛シルオキシ-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート ) 57 1,1'-シ ゛-t-フ゛トキシ-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート ) 58 1,1'-シ ゛シクロヘキシルオキシ-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウムヒ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート ) 59 1,1'-ヒ ゛ス(フルオロメトキシ)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート ) 60 1,1'-ヒ ゛ス(4-シアノフ゛トキシ)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 61 1,1'-フェノキシ-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 62 1,1'-ヒ ゛ス(1-ナフチルオキシ)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 63 1,1'-ヒ ゛ス(p-フ ゛ロモフェノキシ)-4,4'-ヒ ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 64 1,1'-ヒ ゛ス(p-ヒト゛ロキシフェノキシ)-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルフ ゛チルホ ゛レート) 65 1,1'-シ ゛フェナシル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルメチルホ゛レート) 66 1,1'-シ ゛フェナシル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルオクチルホ ゛レート) 67 1,1'-シ ゛フェナシル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルオクタテ゛シルホ ゛レート) 68 1,1'-シ ゛フェナシル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニル-t-フ゛チルホ ゛レート) 69 1,1'-シ ゛フェナシル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニルシクロヘ゜ンチルホ゛レート) 70 1,1'-シ ゛フェナシル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニル(フルオロメチル)ホ゛レート) 71 1,1'-シ ゛フェナシル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリフェニル(ヒト ゛ロキシメチル)ホ゛レート ) 72 1,1'-シ ゛フェナシル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリス(2-ナフチル)フ゛チルホ ゛レート ) 73 1,1'-シ ゛フェナシル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリス(p-トリル)フ ゛チルホ ゛レート ) 74 1,1'-シ ゛フェナシル-4,4'-ヒ゛ヒ ゜リシ゛ニウム ヒ ゛ス(トリス(2,5-キシリル)フ゛チルホ ゛レート ) ──────────────────────────────────
【0143】実施例75〜実施例87 実施例2における4,4’−ジエチルアミノベンゾフェ
ノン0.5部のかわりに、第2表に示した増感剤(C)
を0.5部、それぞれ添加して得た重合性組成物を、実
施例2と全く同様の操作をそれぞれ行ったところ、いず
れの場合も実施例2と同様、25m/minのコンベア
スピードでタックフリーの硬化膜が得られた。
【0144】
【0145】比較例1 実施例1における1,1’−ジベンジル−4,4’−ビ
ピリジニウムビス(トリフェニルブチルボレート)のか
わりに、公知の重合開始剤であるテトラブチルアンモニ
ウムトリフェニルブチルボレートを使用した以外は、実
施例1と同様の操作を行ったところ、コンベアースピー
ド10m/minでは硬化膜が得られたが、20m/m
inではタックフリーの硬化物は得られなかった。
【0146】比較例2 実施例2における1,1’−ジベンジル−4,4’−ビ
ピリジニウムビス(トリフェニルブチルボレート)のか
わりに、公知の重合開始剤であるテトラブチルアンモニ
ウムトリフェニルブチルボレートを使用した以外は、実
施例1と同様の操作を行ったところ、コンベアースピー
ド15m/minでは硬化膜が得られたが、25m/m
inではタックフリーの硬化物は得られなかった。
【0147】実施例88〜実施例103 実施例1におけるペンタエリスリトールトリアクリレー
ト100部のかわりに、第3表に示したラジカル重合性
化合物(B)にかえた他は、実施例1と全く同様の操作
で、実験をそれぞれ行ったところ、いずれの場合も、タ
ックフリーの硬化膜が得られた。
【0148】
【0149】実施例104 ラジカル重合性化合物(B)としてペンタエリスリトー
ルトリアクリレート50重量部と、重合開始剤(A)と
して1,1’−ジベンジル−4,4’−ビピリジニウム
ビス(トリフェニルブチルボレート)1重量部からなる
混合物を、ガラス板上に約5ミクロンの厚さに塗布し、
さらにこの上に厚さ約25ミクロンのポリエチレンフィ
ルムを密着させたサンプルを作成した。このサンプル
を、100℃のオーブン中で10分間保持したところ、
このサンプルは硬化し、明らかに重合生成物を与えた。
【0150】
【発明の効果】本発明の重合開始剤(A)は、ラジカル
重合性化合物(B)の重合開始剤として有効であり、こ
れらからなる重合性組成物は、光および/または熱エネ
ルギーの付与により、良好な特性をもった硬化物を得る
ことが可能である。また、この重合性組成物に、さらに
増感剤(C)を添加することで、光に対してより高感度
な重合性組成物となる。
【0151】したがって、本発明の重合性組成物は、低
圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キ
セノンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドラン
プ、蛍光灯、タングステンランプ、アルゴンイオンレー
ザ、ヘリウムカドミウムレーザ、ヘリウムネオンレー
ザ、クリプトンイオンレーザ、各種半導体レーザ、YA
Gレーザ、発光ダイオード、CRT光源、プラズマ光源
等の各種光源や光エネルギー、また加熱やサーマルヘッ
ド等による熱エネルギーの付与により、目的とする重合
物や硬化物を得ることができる。故に、バインダーその
他とともに基板上に塗布して刷版材料、フォトレジス
ト、電子写真、ダイレクト刷版材料、ホログラム材料等
の感光板やマイクロカプセル等の心材として用い、各種
記録媒体や接着剤に応用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1で合成した化合物のIRスペクトル
(KBr錠剤中)を示す。
【図2】合成例1で合成した化合物の1 H−NMRスペ
クトル(DMSO−d6溶媒中、テトラメチルシラン内
部標準)を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン部分が一般式(1)で表されるビ
    ピリジニウムカチオンと、アニオン部分が一般式(2)
    で表されるボレートアニオンとから構成されるビピリジ
    ニウム錯体である重合開始剤(A)。 一般式(1) 【化1】 (ただし、R1 は、ベンジル基、置換されたベンジル
    基、フェナシル基、置換されたフェナシル基、アリル
    基、置換されたアリル基、アルコキシル基、置換された
    アルコキシル基、アリールオキシ基、置換されたアリー
    ルオキシ基から選ばれる基を表す。) 一般式(2) [BAr3 2 - (R2 は、フッ素、塩素、臭素、水酸基、カルボキシル
    基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、アジド基で置
    換されていても良いC1 〜C18の直鎖状、分岐鎖状、環
    状アルキル基を表す。Arは、フッ素、塩素、臭素、水
    酸基、カルボキシル基、メルカプト基、シアノ基、ニト
    ロ基、アジド基で置換されていても良いC 6 〜C18の単
    環、縮合多環アリール基を表す。)
  2. 【請求項2】請求項1記載の重合開始剤(A)およびラ
    ジカル重合性化合物(B)からなる重合性組成物。
  3. 【請求項3】さらに増感剤(C)を含んでなる請求項2
    記載の重合性組成物。
  4. 【請求項4】請求項2または請求項3記載の重合性組成
    物の硬化物。
JP14687996A 1996-06-10 1996-06-10 重合開始剤、重合性組成物およびその硬化物 Pending JPH09328507A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14687996A JPH09328507A (ja) 1996-06-10 1996-06-10 重合開始剤、重合性組成物およびその硬化物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14687996A JPH09328507A (ja) 1996-06-10 1996-06-10 重合開始剤、重合性組成物およびその硬化物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09328507A true JPH09328507A (ja) 1997-12-22

Family

ID=15417642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14687996A Pending JPH09328507A (ja) 1996-06-10 1996-06-10 重合開始剤、重合性組成物およびその硬化物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09328507A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998038195A1 (en) * 1997-02-26 1998-09-03 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. PHOTOACTIVATABLE NITROGEN-CONTAINING BASES BASED ON α-AMMONIUM KETONES, IMINIUM KETONES OR AMIDINIUM KETONES AND ARYL BORATES
JP2010242089A (ja) * 2003-05-12 2010-10-28 Sumitomo Chemical Co Ltd 高分子発光体組成物
WO2011040531A1 (ja) 2009-10-01 2011-04-07 日立化成工業株式会社 有機エレクトロニクス用材料、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、及びそれを用いた表示素子、照明装置、表示装置
WO2011132702A1 (ja) 2010-04-22 2011-10-27 日立化成工業株式会社 有機エレクトロニクス材料、重合開始剤及び熱重合開始剤、インク組成物、有機薄膜及びその製造方法、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、照明装置、表示素子、並びに表示装置
WO2014136900A1 (ja) 2013-03-08 2014-09-12 日立化成株式会社 イオン性化合物を含有する処理液、有機エレクトロニクス素子、及び有機エレクトロニクス素子の製造方法
CN111019030A (zh) * 2019-12-10 2020-04-17 安徽师范大学 一种荧光聚合物纳米微球的制备方法及在检测MnO4-的应用

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998038195A1 (en) * 1997-02-26 1998-09-03 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. PHOTOACTIVATABLE NITROGEN-CONTAINING BASES BASED ON α-AMMONIUM KETONES, IMINIUM KETONES OR AMIDINIUM KETONES AND ARYL BORATES
JP2010242089A (ja) * 2003-05-12 2010-10-28 Sumitomo Chemical Co Ltd 高分子発光体組成物
WO2011040531A1 (ja) 2009-10-01 2011-04-07 日立化成工業株式会社 有機エレクトロニクス用材料、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、及びそれを用いた表示素子、照明装置、表示装置
WO2011132702A1 (ja) 2010-04-22 2011-10-27 日立化成工業株式会社 有機エレクトロニクス材料、重合開始剤及び熱重合開始剤、インク組成物、有機薄膜及びその製造方法、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、照明装置、表示素子、並びに表示装置
US10566105B2 (en) 2010-04-22 2020-02-18 Hitachi Chemical Company, Ltd. Method for producing charge transport film
WO2014136900A1 (ja) 2013-03-08 2014-09-12 日立化成株式会社 イオン性化合物を含有する処理液、有機エレクトロニクス素子、及び有機エレクトロニクス素子の製造方法
CN111019030A (zh) * 2019-12-10 2020-04-17 安徽师范大学 一种荧光聚合物纳米微球的制备方法及在检测MnO4-的应用
CN111019030B (zh) * 2019-12-10 2021-09-28 安徽师范大学 一种荧光聚合物纳米微球的制备方法及在检测MnO4-的应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2929858B2 (ja) 重合性組成物および重合方法
JP4600600B1 (ja) 新規オキシムエステル化合物およびそれを含んでなるラジカル重合開始剤および重合性組成物およびそれを用いたネガ型レジストおよびそれを用いた画像パターン形成方法
JP5821306B2 (ja) 新規増感剤およびそれを用いた重合性組成物、およびそれを用いた重合物の製造方法
JP4019645B2 (ja) 重合性組成物
JPH10508323A (ja) 反応種発生方法およびその応用
JP2010215575A (ja) 新規オキシムエステル化合物およびそれを含んでなるラジカル重合開始剤および重合性組成物およびそれを用いたネガ型レジストおよびそれを用いた画像パターン形成方法
JP5481856B2 (ja) 光重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法
JP5359354B2 (ja) 光重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法
EP0555058B1 (en) (Oxo)sulfonium complex, polymerizable composition containing the complex, and method of polymerizing composition
JPH09328507A (ja) 重合開始剤、重合性組成物およびその硬化物
JP2009203299A (ja) 無黄変性重合性組成物、および重合物の製造方法。
JP5298570B2 (ja) 光重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法。
JP4132709B2 (ja) 重合性組成物
JP2013023549A (ja) 重合性組成物、およびそれを用いた重合物の製造方法
JPH09328506A (ja) 重合開始剤、重合開始剤組成物、重合性組成物およびその硬化物
JPH10152548A (ja) 塩基発生剤、硬化性組成物およびその硬化物
JP3412199B2 (ja) 重合性組成物およびその硬化物の製造方法
JP5919886B2 (ja) Uv−led用重合性組成物、およびそれを用いた重合物の製造方法
JP3791097B2 (ja) 重合開始剤、重合性組成物およびその硬化物
JP2001213909A (ja) 重合性組成物
JPH09316117A (ja) 重合性組成物およびその硬化物
JP2001206903A (ja) 重合性組成物
JP2001253904A (ja) 重合性組成物
JPH10251615A (ja) 塩基発生剤、硬化性組成物およびその硬化物
JP2005272826A (ja) ラジカル重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法。