JPH09328319A - レンズ素材の製造方法と成形レンズの製造方法およびレンズ素材の製造装置 - Google Patents

レンズ素材の製造方法と成形レンズの製造方法およびレンズ素材の製造装置

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JPH09328319A
JPH09328319A JP14140496A JP14140496A JPH09328319A JP H09328319 A JPH09328319 A JP H09328319A JP 14140496 A JP14140496 A JP 14140496A JP 14140496 A JP14140496 A JP 14140496A JP H09328319 A JPH09328319 A JP H09328319A
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B29/00Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins
    • C03B29/02Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins in a discontinuous way

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の炉中で行う熱加工では、表面張力と重
力の関係でレンズ素材全体の形状が決定され、所望する
形状のレンズ素材を得ることができなかった。そのため
ロッド状レンズの成形に用いる円柱状のレンズ素材で
は、成形タクトが長く、バリが発生するなど量産性が極
めて悪いものであった。 【解決手段】 ガラス素材の一方を加熱板と近接させ、
他方を冷却板と接触させ前記ガラス素材を大気中で熱加
工することで成形しようとするレンズ形状に最適なレン
ズ素材を得る。上述した工程を含むレンズ製造方法とす
ることで前記した課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学機器に使用され
る光学部品の作成に関するものであり、光ディスク装置
のピックアップ光学系やカメラレンズに使用されるガラ
ス成形レンズのレンズ素材の製造方法およびその素材の
製造工程を含む成形レンズの製造方法と前記レンズ素材
の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来ガラスレンズの成形方法として、例
えば特公昭60ー127122号公報で提案されている
ごとく、所定温度に加熱したレンズ素材を一対の成形型
で押圧成形する場合、特に、凸レンズを成形する場合の
レンズ素材としては、成形金型が有するレンズ成形面形
状の曲率よりも小さい曲率を有する、例えば半球状や、
完成レンズとほぼ同一形状に造形されたレンズ素材を供
給するほうが望ましい。
【0003】しかし上述したレンズ素材は一般的に機械
加工、化学的な加工法、さらに熱的な加工法によって造
形される。上述した形状と表面粗さの両方を満足する方
法として例えば機械加工によるポリッシング法や、化学
加工によるエッチング等で行われる。光ディスク装置等
のピックアップ光学系に用いられる短焦点でかつ小形レ
ンズの場合、レンズ素材も曲率半径が小さい関係で、同
時に多数個の加工が困難であり、個々の寸法バラツキも
大きく、また加工時間がかかる等、コスト高となり産業
上好ましくない。またエッチング法では比較的、短時間
で加工は可能であるが、エッチング液の濃度、温度、時
間等、加工条件の管理が難しいなどの課題を有してい
た。
【0004】上述した課題対策として熱的な加工法が開
示されている。例えば特公平7ー12940号公報での
提案では所定の体積に加工研磨されたガラスを受け皿に
載置し、これら全体を窒素ガス雰囲気中の電気炉に投入
し、ガラス物性のもつ表面張力と重力の範囲内で所望の
疑似曲率の形状を得るように連続的に熱加工するもので
ある。しかし、この方法ではガラス材料全体が加熱され
るため加工後の形状を選択する巾が少ないこと、加工す
るガラス材料よりも受け皿の熱膨張係数が小さくなけれ
ばならない制約があること、受け皿の酸化対策として窒
素ガス中での処理が必要なこと、粘度の温度依存性が敏
感なガラス材料では加工が困難なこと、また電気炉中で
の処理のため多くの電力を必要としエネルギー対策上
等、数多くの課題を有していた。
【0005】一方、成形レンズの高精度化と低価格化と
いった相反する課題を解決するための提案が数多くなさ
れている。特開平5ー221664号公報では円柱状の
ガラス素材を用いてレンズ成形する方法が開示されてい
る。その方法とは図13に示す(符号は変更)ように一
対の上下型231、232とで構成される金型にセット
された円柱状からなるレンズ素材235の全体を加熱し
ガラス素材の変形が可能な温度で複数回の加圧と減圧と
を断続的に行う。その理由はガラス素材235と上下型
231、232とに存在する密閉空間236、237の
ガス抜きをおこない良好な転写性を得ようとするもので
ある。しかしガス抜きのために成形時間の多くを要し、
成形タクトを短縮することが難しく、また成形中にレン
ズ素材のエッジがチッピングし、成形金型を損傷してレ
ンズ外観も損なうといった課題を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の熱的な
加工手段における課題に鑑み、ガラス素材の熱加工を大
気中で行えること、また所望する加工後の形状がある程
度選択できること、所望する形状のレンズ素材を短時間
で加工して得られること、また本発明によるレンズ素材
の製造工程を含む成形レンズ製造方法を提案することで
成形時間の短縮および成型時に発生するチッピングを抑
制し成形レンズの量産性を向上すること、また上記レン
ズ素材を連続的におこなえる熱加工の製造装置を提供す
ることで課題解決するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明のレンズ素材製造方法は、ガラス素材の加
工面と加熱板とを近接させ輻射加熱し、かつ該素材の他
方を冷却することで大気中での熱加工を可能にする。ま
た加工形状は加熱の程度で選択できる。加工されたレン
ズ素材を用いることでレンズ成形における性能安定性と
成形時間の短縮を大幅に改善して歩留まり向上を達成す
る。さらに量産性に優れた加工装置を提供することで課
題解決の手段とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本発明の熱加工法は図1の正断面図に
示すような構成である。まず両端面を鏡面研磨し体積管
理され、通常行われるレンズの洗浄方法できれいに洗浄
された円柱形状のガラス素材11を受け皿12上に載置
する。受け皿は冷却板13と接しており受け皿上のレン
ズ素材の下面は間接的に冷却されている。鏡面研磨され
た面は最終的に成形レンズの光学面に相当するものであ
る。ガラス素材11の上方には所定の間隙tを設けて、
それ自身が発熱する加熱板14が配置されている。加熱
板として平板状のセラミックスヒータを用いた。上記の
状態で加熱板に通電し所定の温度まで加熱する。加熱板
の表面温度を放射温度計で測定し850℃で保持した。
加熱板とガラス素材との間隙tは軟化して加工されるに
したがってガラス素材に盛り上がりが起こり加熱板との
接触を防止するため2mmに設定した。
【0009】また冷却板には15℃の冷却水を2リット
ル/分の流量で流した。ガラス素材11には硼珪酸ガラ
ス(屈伏点:549℃、ガラス転移点:501℃)を用
い、成形するレンズ形状の関係から外径5.7mm、高
さ8.42mmとした。載置したガラス素材とともに受
け皿を加熱板の下方にセットして後、20秒前後からガ
ラス素材のエッジ部分から徐々に軟化し始め、時間と共
にその加工部分は球状化されレンズ素材となる。図2は
加工されたレンズ素材21を示し、(A),(B),(C)
は加工時間と共に変化する形状状態を示す。加工された
レンズ素材の冷却面側はいずれも原形寸法を維持されて
いた。(B)においては所望するレンズ素材として最適
な形状に加工されており、形状測定したところ疑似曲率
半径で約4.5mmR、高さ9mmのものを得ることが
できた。また図2に示す(A)および(C)の形状におい
て、前者は加工不足であり所望するレンズ形状の成形に
おいて不向きであったが、エッジ部分は滑らかな面取り
がされていた。後者は加工部の外径が大きくなり後述す
る胴型内に入らないため使用できなかったが、ガラス素
材の外径をあらかじめ小さくすることで疑似曲率半径も
小さく胴型内に収納できるレンズ素材を加工することが
説明しない実験で確認された。
【0010】本実施例では平面を有したガラス素材と平
面形状の加熱板を使用したが、加熱板の形状を工夫す
る、すなわちガラス素材に積極的に熱分布を加えること
で局部的な加工を施すことができる。
【0011】(実施の形態2)図3は熱加工法の第2の
実施例を示す正断面図であり、ガラス素材31、受け皿
32、冷却板33は符号は異なるが実施例1と同様であ
る。レンズ素材の上方には集熱器34(サセプタ)がガ
ラス素材31の上面と間隙tを設けて配置されている。
さらにサセプタの上方には所定の焦点距離を有し、近赤
外線を照射する出力750wのハロゲンランプ35およ
びリフレクター36が配置されている。サセプタには赤
外線の吸収が良好な黒色セラミックスである1mm厚の
窒化珪素を用いた。ハロゲンランプを電流制御しながら
サセプタの表面温度が850℃になるように保持した。
近赤外線をサセプタ近傍に集光させると、その吸収特性
の良さから高温に発熱する。このサセプタを熱源とし
て、該サセプタ近傍にガラス素材を置くとサセプタから
の輻射熱によってガラスの軟化が始まり、やがては流動
するくらいの温度に達する。したがってサセプタ温度は
加工するガラス素材の熱特性によって最適温度に保持す
るのが効率的である。
【0012】実施例1と同様の手順で熱加工したとこ
ろ、30秒程度から軟化し始め45〜50秒で図2
(B)に示すものと同様のレンズ素材21を得ることが
でき同様の効果を確認することができた。
【0013】(実施の形態3)実施例1および2で得ら
れたレンズ素材21を図4に示す上型41、下型42、
胴型43からなる光ディスク装置のピックアップ光学系
に用いる検出レンズの金型内にセットし、これら全体を
590℃に加熱して後、押圧力を180kgfとしてレ
ンズ成形を行ない冷却した後、図5に示す成形レンズ5
1(検出レンズ)を金型内より取り出した。熱加工を行
うまえにガラス素材は洗浄されているので成形前には行
わない。成形されたレンズをフィゾー型干渉計(He-Neレ
ーサ゛ー)で測定してところ0.07λrmsの波面収差で
あり検出系のレンズとしては充分な性能を安定して得る
ことができた。また成形に要する時間は図13に示した
従来例のようなレンズ素材を用いたものに較べ50%以
上短縮することができた。その理由は、従来例では密閉
空間のガス抜きを行うために多くの時間を要するからで
ある。また成形されたレンズは温度と圧力条件によって
バリが発生するのに対し、本発明におけるレンズ素材で
は下型42の曲率半径3.4Rに対してレンズ素材の疑
似曲率半径が4.5Rであるにもかかわらずガス抜きの
量が少ないため成形時間を短縮することが確認された。
バリの発生も皆無となり、疑似曲率を所定に制御するこ
とで、バリが発生する箇所の形状をも精密に制御できる
ことも併せて確認した。
【0014】成形されたレンズ51は外径6mm、長さ約
8.5mmでありロッド状をしており、レンズの外径と厚
みの比率が一般的なレンズとは逆である。レンズ成形に
おいて本実施例のような特殊な形状のレンズではレンズ
素材の形状がレンズ形状に近似していなければ胴型内に
レンズ素材を収納できない理由から成形は困難である。
レンズ素材の寸法を実施例1、2ように決定した理由
は、外径寸法をより小さくすれば熱加工される疑似曲率
半径は成形型の曲率半径よりも小さくでき、成形型との
間に密閉空間を存在させないが、成型時に胴型とのクリ
アランスの大きさから生じる偏芯およびバリなどの問題
が残るからである。本実施例では成形レンズがメニス形
状のため片面のみに熱加工して残りの面は平面である。
【0015】(実施の形態4)図6は両端面が割断鏡面
を有し、ある程度体積管理された外径9mm、厚み2.
3mmの円板状の硼珪酸からなるガラス素材(屈伏点:5
48℃、ガラス転移点:502℃)を実施例1と同様の
熱加工を行ったレンズ素材61である。ただし熱加工時
間を短くしてエッジ部分のみが若干丸みを呈するほどの
加工を両面に施した。応力割断されたエッジはナイフ状
に尖っており、この様なガラス素材を用いて成形する
と、エッジ部分に集中応力がかかりガラスが変形する際
にチッピング現象が発生しレンズ性能が確保されても外
観上問題となり結果的に成形の歩留まりを低下させる。
また金型が損傷するといった重大な問題となる。
【0016】図7は上型71、下型72、胴型73で構
成するビデオカメラ用の金型キャビティー内にレンズ素
材61をセットし、これら全体を580℃に加熱した
後、押圧力500kgfで成形し、冷却した後に金型内よ
り取り出した。図8には得られた成形レンズ81を示
す。成形レンズを高精度の3次元測定器で形状評価した
ところ光学設計値に対し実用上全く問題のない±0.1
5μm以内の形状精度が安定して得ることができた。さ
らに成形中におけるチッピングが原因の外観不良をも皆
無にすることが可能となった。
【0017】(実施の形態5)図9は溶融るつぼ91内
のガラス材料92をるつぼ下方に設けたノズル93より
所定量だけ液滴し、受け型94上に滴下して固化された
ガラス素材95は、受け型に接していない部分は自由面
96が形成され、受け型と接する部分はガラスの溶融温
度と受け型との温度差に比例した大きさ、すなわちガラ
スが急冷されることにより収縮したオレンジピール面9
7が形成される。
【0018】オレンジピールを解消する手段として一般
的には受け型94を加熱して溶融ガラスとの温度差を少
なくする方法、または液滴が充分冷却されて後、受け型
上に到達すべくノズルと受け型との距離を長く設けるの
が一般的である。前者は受け型の酸化や、ガラスが溶着
するといった課題を有しており、後者は設備が大型化す
るなどの課題を有している。
【0019】本実施例の効果を確認するために白金製の
るつぼ91に硼珪酸(屈伏点:548℃、ガラス転移
点:502℃)からなるガラス材料92を入れて115
0℃で溶解し、ノズル93から約450mgの液滴を行
った。受け型94は下面より圧縮空気を吹き付けほぼ室
温に制御した。滴下されたガラス素材95の受け型面側
には成形レンズのレンズ素材としては使用不可能なオレ
ンジピール97の発生を確認したものを作成した。しか
しながらガラス素材と受け型との溶着は皆無で、かつ受
け型を加熱しないため受け型の酸化の問題も発生しな
い。またノズルと受け型との距離も100mm程度で行う
ことができ装置も大型化にはならない等の効果をも確認
された。
【0020】図10は滴下され冷却されたガラス素材9
5を上下反転させパレット102上に載置し、オレンジ
ピール面と近接させて加熱板103を配置して実施例1
および2の方法で熱加工を行った。加熱板の表面温度8
50℃において60秒間加工したところ全体の形状を崩
すことなくオレンジピールが皆無となった。局部的な熱
収縮により発生したオレンジピールは再び熱で軟化させ
ることで解消する。その理由は滴下後と、熱加工後の熱
歪みをセナルモン法による歪み測定器で比較評価したと
ころ、前者は不規則な歪み状態であるのに対し、後者は
軸対称の歪みが観察された。その結果図11に示すレン
ズ素材111を得ることができた。本実施例で得られた
レンズ素材111を実施例4と同様にカメラレンズ用の
金型内にセットし同様の成形を行ったところほぼ同等の
形状精度と外観精度で実用上問題のない成形レンズを得
ることができた。
【0021】(実施の形態6)本実施例は上述した実施
例1および2における成形レンズに用いるレンズ素材の
製造装置に関するものである。図12はその構成を示
す。平面が精度良く研磨せれた冷却板121の四方側面
には搬送のためのシリンダー取り付け板122が取り付
けられている。また冷却板121の内部には冷却回路1
23が設けられており冷却水の入り口124、出口12
5と連接されており、冷却水は別途チラー(図示せず)
で温度制御されている。シリンダー取り付け板122に
は圧縮空気を駆動源とした搬送シリンダ126が四方側
面に取り付けられている。冷却板121の上面にはガイ
ドブロック127および128が固定され、かつ搬送パ
レット129がスライド可能なクリアランスで平行に取
り付けられている。セラミックス製からなる平板状の加
熱板131は断熱材130を介してガイドブロック12
7、128上に載置されている。加熱板131は図示し
ない温度制御盤でその表面が850℃になるように制御
されている。また加熱板の保温と雰囲気の安定性を得る
ため加熱板の上方には保温カバー132がガイドブロッ
クに固定されている。冷却板上に図示した記号A、B、
C、D、Eはそれぞれ投入ステージ133、加熱ステージ
143、冷却ステージ134、パレットの交換ステージ
135、待機ステージ136を示している。図中におい
て熱加工を完了したレンズ素材137は搬送パレット1
29の段部に複数個が整列配置されているものである。
【0022】次に本実施例の動きについて説明する。ま
ず複数個のガラス素材138を搬送パレット129に複
数個セットし、待機ステージ136に載置する。載置さ
れた搬送パレットをフォトセンサ139が感知して後、
待機ステージから投入ステージ133までは搬送シリン
ダ126によって移送されシリンダは後退する。
【0023】搬送パレット129には両端面が鏡面研磨
され、かつ成形レンズに等しい体積を有するガラス素材
138は硼珪酸ガラス(屈服点:549℃、ガラス転移
点:501℃)からなり、その寸法は外径5.7mm,高
さ8.42mmのものを用いた。投入ステージ133には
フォトセンサ140が感知し、直ちに搬送シリンダ12
6で加熱板131で構成された加熱ステージ143に投
入されシリンダは後退する。加熱中を含み、各ステージ
の搬送中においてガラス素材138の片側端面は搬送パ
レット129を介して冷却板121より間接的に冷却さ
れされたまま、もう一方の端面は加熱ステージ143の
加熱板131によって急速に加熱され軟化状態となる。
本実施例では3分間加熱した後、投入したシリンダによ
って加熱ステージから排出され冷却ステージ134まで
移送して、停止したままでレンズ素材137を冷却す
る。次にパレットの交換ステージ135まで移送され一
定時間(3分以内)に停止して、さらに冷却された後、
ガラス素材がセットされたパレットと交換して後、待機
ステージ136まで搬送され一連の動作を完了する。
【0024】量産する場合には一連の動作を連続的に行
えばよい。一連の動作の制御方法については詳しく述べ
なかったがシリンダとセンサーとのやりとりは通常のシ
ーケンサーを用いれば行うことができる。またガラス素
材を加熱部に一定時間だけ保持し間欠的な搬送手段を行
ったが、一定速度で連続送りすることも可能である。
【0025】さらに、本実施例ではガラス素材の片側端
面のみを熱加工したが、必要によって他方の端面を同じ
要領で加工すればよい。また用いたガラス素材が硼珪酸
ガラスを用いたが、ガラスの熱特性と加熱温度、加熱板
とガラス素材との距離、加熱時間等所望の形状が得られ
る最適条件で加工すればよい。また加工装置は、ガラス
素材の一方を熱的に軟化させて疑似曲率を形成し、他方
は冷却する条件が満足されれば大気中において問題なく
熱加工が成し得るものであり、パレット形状、搬送手
段、装置の構成などは任意に選択すればよいものであ
る。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明の効果は、所望する
レンズ形状に近似する形状のレンズ素材を短時間で、か
つ大気中の熱加工が安定して行えるようにし、安価なも
のを実現した。また、このレンズ素材を用いたレンズ成
形では成形タクトを著しく短縮し性能の安定性を実現
し、かつ、成形中に発生していたチッピングを皆無にし
て成形レンズの外観歩留まりの向上を実現した。さらに
量産性よく供給でき設備コストの安価な熱加工装置を実
現したもので産業上利用価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施例である熱加工法を説明する正面図
【図2】第一および第二の実施例で得られたレンズ素材
を説明する正面図
【図3】第二の実施例である熱加工法を説明する正面図
【図4】第三の実施例であり、第一および第二の実施例
で得られたレンズ素材を用いてレンズ成形方法を説明す
る断面図
【図5】第三の実施例で得られた成形レンズ
【図6】第四の実施例で第一および第二の実施例で得ら
れた他の形態のレンズ素材の断面図
【図7】第四の実施例で他の形態のレンズ素材を用いた
レンズ成形方法を説明する断面図
【図8】第四の実施例で得られた成形レンズの断面図
【図9】第五の実施例を説明するための液滴法を説明す
る断面図
【図10】第五の実施例である熱加工法を説明する断面
【図11】第五の実施例で得られたレンズ素材の断面図
【図12】第六の実施例を説明する正面図および平面図
【図13】従来例の成形を説明する断面図
【符号の説明】
11,31,95,235 ガラス素材 14,34,103 加熱板 13,33,121 冷却板 21,61,111 レンズ素材 12,32 受け皿 41,71 上型 42,72 下型 43,73 胴型 51,81 成形レンズ 102,129 パレット 123 冷却回路 126 搬送シリンダ 130 断熱材 139,140,141,142 センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 春原 正明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ光学面に相当する両面が鏡面であ
    るガラス材料を準備する工程、前記一方の鏡面部を冷却
    しつつ、前記他方の鏡面部に加熱板を近接させ熱軟化し
    て疑似曲率を形成する工程とが具備されたことを特徴と
    する成形レンズ素材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱板として自己発熱が可能なヒー
    タもしくは赤外線を集光させた集熱器を用いることを特
    徴とする請求項1記載の成形レンズ素材の製造方法。
  3. 【請求項3】 ガラス素材のレンズ光学面に相当する少
    なくとも一方の面を熱加工によって疑似曲率を形成する
    工程、該、熱加工されたレンズ素材を上下型と胴型とで
    構成される金型内に投入する工程、該、金型全体を加熱
    する工程、前記レンズ素材を加圧、変形、冷却してなる
    ことを特徴とする成形レンズの製造方法。
  4. 【請求項4】 応力割断されたガラス材料の割断面と接
    するエッジ部を熱加工して面取りする工程、前記面取り
    されたレンズ素材を上下型と胴型とで構成する金型内に
    投入する工程、前記金型全体を加熱する工程、前記レン
    ズ素材を加圧、変形、冷却してなることを特徴とする成
    形レンズの製造方法。
  5. 【請求項5】 溶融るつぼのノズルから所定量のガラス
    材料を液滴する工程、該ガラス材料を受け型上で固化す
    る工程、前記ガラス材料の前記受け型と接する面側に熱
    加工する工程とを具備し、前記受け型と接する面側に存
    在する欠陥を除去してなることを特徴とする成形レンズ
    素材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記熱加工する工程が大気中で行うこと
    を特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の成形
    レンズ素材の製造方法。
  7. 【請求項7】 待機、投入、加熱、冷却、交換の各ステ
    ージを備え冷却板からなる冷却手段と、ガラス素材が整
    列して配置可能にしたパレットと、該パレットが前記し
    た待機、投入、加熱、冷却、交換の各ステージ上を搬送
    可能にした搬送手段と、前記ガラス素材が軟化できる加
    熱手段とを具備したことを特徴とする成形レンズ素材の
    製造装置。
JP14140496A 1996-06-04 1996-06-04 レンズ素材の製造方法と成形レンズの製造方法およびレンズ素材の製造装置 Expired - Fee Related JP3879143B2 (ja)

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