JPH09327174A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

Info

Publication number
JPH09327174A
JPH09327174A JP16675796A JP16675796A JPH09327174A JP H09327174 A JPH09327174 A JP H09327174A JP 16675796 A JP16675796 A JP 16675796A JP 16675796 A JP16675796 A JP 16675796A JP H09327174 A JPH09327174 A JP H09327174A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
switching
energy
power supply
supply device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16675796A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Yasuzawa
精一 安沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Radio Co Ltd, Nagano Japan Radio Co Ltd filed Critical Japan Radio Co Ltd
Priority to JP16675796A priority Critical patent/JPH09327174A/ja
Publication of JPH09327174A publication Critical patent/JPH09327174A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変換効率を向上可能なスイッチング電源装置
を提供する。 【解決手段】 二次巻線2bの誘起交流に基づいて所定
の電圧に安定化した直流電力を直流出力ライン26に出
力可能に構成されたスイッチング電源装置1において、
直流電力が所定の電圧に安定化されている常態時におい
て、スイッチング素子12のスイッチングによってトラ
ンス2に蓄積されたエネルギーを、スイッチング素子の
スイッチングオフ時にトランスの補助巻線2cを介して
直流出力ラインに放出させると共に補助巻線2cの両端
電圧を直流電力の電圧に応じた電圧に制限する第1のエ
ネルギー放出手段30を備え、一次巻線2aおよび補助
巻線2cは、第1のエネルギー放出手段30によるエネ
ルギーの放出時において一次巻線に誘起される一次巻線
誘起電圧を、予め規定した規定電圧よりも低電圧に制限
可能な巻数比で構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング素子
のスイッチング動作によってスイッチング用のトランス
の二次巻線に誘起された交流を直流に電力変換するスイ
ッチング電源装置に関し、詳しくは、スイッチングによ
ってトランスに蓄積されたエネルギーをスイッチング素
子のスイッチングオフ時に放出させるエネルギー放出手
段を備えているスイッチング電源装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種のエネルギー放出手段を備えてい
るスイッチング電源装置として、図7に示すフォワード
型のDC/DCコンバータ71(以下、「コンバータ7
1」という)が従来から知られている。このコンバータ
71は、入力端に並列接続されたコンデンサ11と、入
力した入力直流をスイッチングするためのスイッチング
用のトランス72およびFET12と、FET12を作
動させるためのスイッチング信号を生成するスイッチン
グ制御回路13とを備えている。この場合、トランス7
2には、それぞれN1 、N2 およびN3 の巻数を有する
一次巻線72a、二次巻線72bおよび補助巻線72c
が形成されている。補助巻線72cは、トランス72に
蓄積されているエネルギーをFET12のスイッチング
オフ時に放出させることによってトランス72の磁化を
リセットするための巻線であって、その一端が一次巻線
72aに接続されると共に他端がダイオード73を介し
てFET12のソース側に接続されている。一方、二次
巻線72b側の二次回路には、整流用のダイオード2
1,22、チョークコイル23および平滑用のコンデン
サ24が配設されている。
【0003】このコンバータ71では、FET12がス
イッチング制御回路13から出力されるスイッチング信
号に基づいて作動すると、トランス72の一次巻線72
aに電流が流れることによって二次巻線72bに交流が
誘起される。この交流は、ダイオード21,22やチョ
ークコイル23およびコンデンサ24によって整流およ
び平滑され、これにより、直流電力が生成される。一
方、トランス72は、一次巻線72aに電流が流れるこ
とによって、所定のB/Hカーブに従って磁化される。
このため、このコンバータ71では、補助巻線72cに
誘起されている電圧V11に基づいて、FET12のスイ
ッチングオフ時に、同図に示す向きの電流経路で電流I
11を流すことによって、トランス72に蓄積されている
エネルギーを一次側のコンデンサ11に蓄積し、これに
より、トランス72の磁化をリセットしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
コンバータ71には、以下の問題点がある。第1に、こ
のコンバータ71では、トランス72に蓄積されたエネ
ルギーを一次側のコンデンサ11に蓄積することによっ
てトランス72の磁化をリセットしている。このため、
コンデンサ11に蓄積されたエネルギーは、FET12
によって再度スイッチングされ、そのスイッチングの際
に、そのエネルギーの一部が再度トランス72に蓄積さ
れるというエネルギーの循環を招いている。この結果、
エネルギーの循環による損失が発生するため、直流電力
から直流電力に変換する変換効率が低下してしまうとい
う問題点がある。
【0005】第2に、近年、装置の小型化や力率改善が
要求されており、かかる要求を満足させるために、入力
直流として交流を整流した脈流をそのままスイッチング
させる方式を採用する場合が多く、この方式を採用する
と、入力直流の電圧VINが大幅に変動する。この場合、
入力直流の電圧VINが変動すると、FET12によるス
イッチングオフ時に、FET12のドレイン−ソース間
に高電圧が印加されることがある。したがって、高耐圧
のFETを用いた場合、高耐圧のFETは一般的にオン
抵抗が大きくかつスイッチング速度が遅いことを考える
と、FET12の作動時に多大なスイッチングロスが発
生してしまうという問題点がある。具体的には、スイッ
チングオフ時のFET12のドレイン−ソース間の電圧
DSは、一次巻線72aに誘起された電圧V12を電圧V
INに加算した電圧と等しくなる。この場合、補助巻線7
2cに誘起される電圧V11が電圧VINとほぼ等しいた
め、電圧VDSは、下記の式で表される。 VDS=VIN+(N1 /N3 )・VIN =(1+N1 /N3 )・VIN・・・式 したがって、電圧VINに値(1+N1 /N3 )を乗じた
値の電圧VDSがFET12のドレイン−ソース間に印加
されることになり、電圧VDSが極めて上昇することにな
る。
【0006】また、VR 、TR およびTONを、それぞ
れ、トランス72の磁化をリセットする際に一次巻線7
2aに誘起されるリセット電圧、リセット時間およびF
ET12のスイッチングオン時間とすると、一般的に、 VR ・TR =VIN・TON となる関係にある。したがって、リセット電圧VR が、
値((N1 /N3 )・VIN)であるため、 TR =(N3 /N1 )・TON・・・式 と表され、リセット時間TR は、スイッチングオン時間
ONに巻数比(N3 /N1 )を乗算した値になる。
【0007】この場合、入力直流の電圧VINが低くなっ
ても出力電圧を一定にするためには、スイッチングオン
時間TONを大きくする必要があるが、スイッチングの周
期Tと、FET12のスイッチングオン時間TONと、F
ET12がオフしているスイッチングオフ時間TOFF
の間には、 T=TON+TOFF となる関係がある。
【0008】この関係によれば、スイッチングオン時間
ONを大きくした場合には、スイッチングオフ時間T
OFF が短くなる。したがって、電圧VINが低くなった場
合、リセット時間TR を長くしなければならないにも拘
わらず、スイッチングオフ時間TOFF が短くなる。一
方、スイッチングオフ時間TOFF 内にリセットを完了す
るためには、リセット時間TR をスイッチングオフ時間
OFF よりも短くする必要がある。この場合、リセット
時間TR を短くするためには、一次巻線72aと補助巻
線72cの巻数比(N3 /N1 )を小さくすればよい
(上記式参照)。しかし、かかる場合には、FET1
2のドレイン−ソース間の電圧VDSが、上述した式に
従って高くなるために、FET12の耐圧を高くしなけ
ればならない。
【0009】このように、このコンバータ71には、F
ET12に高電圧が印加されてしまうという要因がある
ため、FET12に高耐圧のタイプのものを使用しなけ
ればならない。このため、FET12のオン抵抗が大き
く、かつスイッチング速度が遅くなる結果、多大なスイ
ッチングロスが発生するという問題点がある。
【0010】一方、高耐圧のFETが不要なコンバータ
として、図8に示すものも従来から知られている。この
コンバータ81では、FET12がオフのときに、トラ
ンス82に蓄積されているエネルギーに基づいて一次巻
線82aから出力される電流が、ダイオード83を介し
てコンデンサ84を充電すると共に、コンデンサ84に
蓄積されたエネルギーが、コンデンサ84と抵抗85か
らなる閉ループを流れることによって、抵抗85によっ
て熱に変換される。ところが、このコンバータ81で
は、トランス82に蓄積されたエネルギーがすべて熱に
変換されるため、図2に示すコンバータ71と比較し
て、さらに変換効率が低下してしまうという問題点があ
る。
【0011】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたものであり、変換効率を向上させることができるス
イッチング電源装置を提供することを主目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載のスイッチング電源装置は、スイッチング素
子を制御することによってスイッチング用のトランスの
一次巻線に電流を流したときにトランスの二次巻線に誘
起される交流に基づいて所定の電圧に安定化した直流電
力を直流出力ラインに出力可能に構成されたスイッチン
グ電源装置において、直流電力が所定の電圧に安定化さ
れている常態時において、スイッチング素子のスイッチ
ングによってトランスに蓄積されたエネルギーを、スイ
ッチング素子のスイッチングオフ時にトランスの補助巻
線を介して直流出力ラインに放出させると共に補助巻線
の両端電圧を直流電力の電圧に応じた電圧に制限する第
1のエネルギー放出手段を備え、一次巻線および補助巻
線は、第1のエネルギー放出手段によるエネルギーの放
出時において一次巻線に誘起される一次巻線誘起電圧
を、予め規定した規定電圧よりも低電圧に制限可能な巻
数比で構成されていることを特徴とする。
【0013】このスイッチング電源装置では、第1のエ
ネルギー放出手段は、常態時において、スイッチング素
子がスイッチングオフの時に、トランスの補助巻線を介
して、直流出力ラインにトランスのエネルギーを放出さ
せる。この結果、トランスに蓄積されたエネルギーがト
ランスの二次回路である直流出力ラインに放出されるた
め、エネルギーが直接直流電力として利用される結果、
変換効率を向上させることができる。また、スイッチン
グオフ時の補助巻線の両端電圧は、一次巻線に入力され
る直流の電圧に無関係で、生成される直流電力の電圧値
に応じた電圧に制限されるため、スイッチングオフ時の
一次巻線の両端電圧も、巻数比に従って予め規定した規
定電圧以下に制限される。この結果、スイッチング素子
に印加される電圧は、一次巻線に入力される直流電圧に
一次巻線誘起電圧を加えた電圧値になるため、直流電圧
が上昇したとしても、スイッチング素子に印加される電
圧の上昇分は直流電圧の上昇分に制限される。一方、従
来のスイッチング電源装置71では、入力の電圧VIN
上昇すると、上記式に従って上昇するのに対し、この
スイッチング電源装置におけるスイッチング素子に印加
される電圧値は極めて低減されている。したがって、入
力直流の電圧値の変動を考慮しても、低耐圧のスイッチ
ング素子を使用することができることになる。この場
合、低耐圧のFETやトランジスタは、スイッチング速
度が速いため、スイッチングロスを低下させることがで
きる結果、変換効率を向上させることができる。さら
に、スイッチング素子としてFETを使用した場合に
は、低耐圧タイプのものはオン抵抗が小さいため、スイ
ッチングロスをさらに低下させることができる結果、変
換効率をより向上させることができる。
【0014】請求項2記載のスイッチング電源装置は、
請求項1記載のスイッチング電源装置において、スイッ
チングオフ時における一次巻線誘起電圧が規定電圧より
も高いときにトランスに蓄積されているエネルギーを放
出させる第2のエネルギー放出手段をさらに備えている
ことを特徴とする。
【0015】このスイッチング電源装置では、常態時に
おいては、第2のエネルギー放出手段がトランスに蓄積
されているエネルギーを放出させることなく、第1のエ
ネルギー放出手段が、補助巻線誘起電圧に基づくエネル
ギーを直流出力ラインに出力する。一方、直流電力が所
定の電圧に安定化されていない異常状態時などにおいて
は、第1のエネルギー放出手段がエネルギーを放出しな
いため、補助巻線の両端電圧が上昇する。これにより、
一次巻線誘起電圧が上昇するため、第2のエネルギー放
出手段がエネルギーを放出させる。この結果、一次巻線
誘起電圧の極端な上昇が阻止されるので、スイッチング
素子の耐圧破壊が有効に防止される。
【0016】請求項3記載のスイッチング電源装置は、
請求項1または2記載のスイッチング電源装置におい
て、第1のエネルギー放出手段は、スイッチングオフ時
において、直流電力が所定電圧よりも高いときに、補助
巻線誘起電圧に基づく電流を直流出力ラインに出力させ
るスイッチング回路を備えていることを特徴とする。
【0017】このスイッチング電源装置では、生成され
た直流電力の電圧値が所定電圧よりも高いときには、ス
イッチング回路が、補助巻線誘起電圧に基づく電流を直
流出力ラインに出力する。一方、直流電圧が所定電圧よ
りも低い異常状態時においては、スイッチング回路が電
流を出力させないため、補助巻線誘起電圧が上昇し、こ
れに伴って一次巻線誘起電圧も上昇する。一次巻線誘起
電圧が所定の巻線電圧よりも高くなると、第2のエネル
ギー放出手段によってエネルギーの放出が行われる。こ
のように、異常状態時においては、スイッチング回路が
直流出力ラインに電流を出力しないため、補助巻線誘起
電圧の極端な低下を防止する。これにより、トランスの
磁化をリセットするためのリセット電圧の極端な低下に
よるリセット時間の長時間化を阻止する結果、エネルギ
ーの放出を確実に行うことができる。
【0018】請求項4記載のスイッチング電源装置は、
請求項1または2記載のスイッチング電源装置におい
て、第1のエネルギー放出手段は、スイッチングオフ時
において、補助巻線誘起電圧が所定の基準電圧よりも高
いときに、補助巻線誘起電圧に基づく電流を直流出力ラ
インに出力させるスイッチング回路を備えていることを
特徴とする。
【0019】このスイッチング電源装置では、補助巻線
誘起電圧が所定の基準電圧よりも高いときには、スイッ
チング回路が、補助巻線誘起電圧に基づく電流を直流出
力ラインに出力する。一方、補助巻線誘起電圧が所定の
基準電圧よりも低いときには、スイッチング回路が電流
を出力させないため、補助巻線誘起電圧が上昇し、これ
に伴って一次巻線誘起電圧も上昇する。一次巻線誘起電
圧が所定の巻線電圧よりも高くなった場合には、第2の
エネルギー放出手段によってエネルギーの放出が行わ
れ、補助巻線誘起電圧が所定の基準電圧よりも高くなっ
た場合には、スイッチング回路によってエネルギーが直
流出力ラインに出力される。このように、このスイッチ
ング電源装置においても、請求項2記載のスイッチング
電源装置と同じようにして、補助巻線誘起電圧の極端な
低下を防止することにより、エネルギーの放出を確実に
行うことができる。
【0020】請求項5記載のスイッチング電源装置は、
請求項3記載のスイッチング電源装置において、スイッ
チング回路は、補助巻線誘起電圧に基づく電流を直流出
力ラインに出力可能な第1のトランジスタと、直流電力
の電圧値がツェナー電圧よりも高くなったときに導通す
るツェナーダイオードと、ツェナーダイオードのツェナ
ー電流によって作動させられて第1のトランジスタを作
動させる第2のトランジスタとを備えていることを特徴
とする。
【0021】このスイッチング電源装置では、スイッチ
ング回路をツェナーダイオードとトランジスタを用いる
ことにより、簡易かつ低価格で構成することができる。
【0022】請求項6記載のスイッチング電源装置は、
請求項1から5のいずれかに記載のスイッチング電源装
置において、第1のエネルギー放出手段は、スイッチン
グオフ時に補助巻線誘起電圧に基づく電流を補助巻線誘
起電圧が誘起される向きに出力可能な一方向性素子と、
一方向性素子の出力電流に基づくエネルギーを一旦蓄積
するためのエネルギー蓄積用コンデンサとを備えている
ことを特徴とする。
【0023】このスイッチング電源装置では、直流電力
の電圧値が所定電圧よりも低い異常状態時や、補助巻線
誘起電圧が基準電圧よりも低いときには、エネルギー
は、一方向性素子によってエネルギー蓄積用コンデンサ
に蓄積させられる。そして、エネルギー蓄積用コンデン
サに蓄積されたエネルギーは、常態時に復帰したときや
補助巻線誘起電圧が基準電圧よりも高くなったときに、
スイッチング回路を介して、直流出力ラインに出力され
る。このように、このスイッチング電源装置では、トラ
ンスに蓄積されたエネルギーをエネルギー蓄積用コンデ
ンサに一旦蓄積すると共に、その蓄積したエネルギーを
トランスの二次回路側に放出させることによって、エネ
ルギーを効率よく用いることができ、装置の変換効率を
さらに向上させることができる。
【0024】請求項7記載のスイッチング電源装置は、
請求項2から6のいずれかに記載のスイッチング電源装
置において、第2のエネルギー放出手段は、トランスの
いずれか1つの巻線と相俟って閉回路を形成する一方向
性素子およびツェナーダイオードの直列回路で構成さ
れ、直列回路は、スイッチングオフ時において直列回路
が設けられている巻線に誘起される誘起電圧がツェナー
ダイオードのツェナー電圧よりも高くなったときにツェ
ナーダイオードのツェナー電流が閉回路内を流れること
によってトランスに蓄積されたエネルギーを放出させる
ことを特徴とする。
【0025】このスイッチング電源装置では、第2のエ
ネルギー放出手段として、ダイオードやトランジスタな
どの一方向性素子と、ツェナーダイオードとを用いるこ
とにより、簡易かつ低価格で構成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るスイッチング電源装置(以下、「電源装置」と
いう)の好適な実施の形態について説明する。なお、従
来のコンバータ71と同一の構成要素については、同一
の符号を付してその詳細説明は省略する。
【0027】図1に示すように、電源装置1は、フォワ
ード型のDC/DCコンバータを構成しており、それぞ
れN1 、N2 およびN4 の巻数である一次巻線2a、二
次巻線2bおよび補助巻線2cを有するトランス2を備
え、トランス2の一次回路側には、従来のコンバータ7
1の各構成要素と同一に構成されたコンデンサ11およ
びスイッチング制御回路13と、コンバータ71のFE
T12と比較して低耐圧のFET12を備えるほか、一
次巻線2aの両端間に直列接続され第2のエネルギー放
出回路(第2のエネルギー放出手段)14を構成するツ
ェナーダイオード15およびダイオード(本発明におけ
る一方向性素子に相当する)16を備えている。また、
二次巻線2b側には、従来のコンバータ71の構成要素
と同一に構成されたダイオード21,22、チョークコ
イル23およびコンデンサ24が配設されており、これ
らは整流平滑回路25を構成し、整流平滑回路25の出
力側は生成した直流電力を出力端子に接続するための直
流出力ライン26に接続されている。また、補助巻線2
c側には、第1のエネルギー放出回路30が配設されて
いる。
【0028】第1のエネルギー放出回路30は、補助巻
線2cの両端に並列接続されたダイオード(本発明にお
ける一方向性素子に相当する)31およびエネルギー蓄
積用のコンデンサ32の直列回路と、スイッチング回路
33とを備えている。スイッチング回路33は、ダイオ
ード31のカソードにエミッタが接続されコレクタが直
流出力ライン26に接続されたトランジスタ(第1のト
ランジスタ)34と、コレクタが抵抗35を介してトラ
ンジスタ34のベースに接続されエミッタがグランドに
接続されたトランジスタ(第2のトランジスタ)36
と、アノードがトランジスタ36のベースに接続されカ
ソードが抵抗37を介して直流出力ライン26に接続さ
れたツェナーダイオード38とを備えている。
【0029】次に、上述した第1のエネルギー放出回路
30の機能について詳述する。
【0030】ツェナーダイオード38は、コンデンサ2
4の正極電圧(本発明における直流電力の電圧値に相当
する)が所定の電圧に安定化されているとき(本実施形
態では、例えば、直流出力が15Vのときには、12V
以上のときとしている)に導通してトランジスタ36に
ベース電流を供給する。トランジスタ36は、ベース電
流が供給されると、抵抗35を介してトランジスタ34
にベース電流を流すことによってトランジスタ34を作
動させる。一方、ダイオード31は、FET12のスイ
ッチングオフ時において補助巻線2cに誘起した補助巻
線誘起電圧に基づく出力電流を、その補助巻線誘起電圧
が誘起される向き(同図において、ダイオード31が導
通する向き)にのみ出力する。トランジスタ34は、作
動時において、ダイオード31からの出力電流を直流出
力ライン26に供給する。
【0031】次に、電源装置1の動作、特にトランス2
に蓄積されているエネルギーを放出させるためのリセッ
ト動作について詳述する。
【0032】FET12によるスイッチングオン期間に
トランス2に蓄積されたエネルギーは、スイッチングオ
フ期間に、ダイオード31、コンデンサ32および補助
巻線2cからなる閉ループを循環することによって、コ
ンデンサ32を充電させる。一方、コンデンサ24の正
極電圧である出力電圧VOUT が所定電圧よりも高いとき
には、ツェナーダイオード38が導通し、コンデンサ2
4の正極、抵抗37、ツェナーダイオード38、トラン
ジスタ36のベース、エミッタおよびコンデンサ24の
負極(グランド)からなる閉ループを電流が流れること
により、トランジスタ36が作動する。このため、コン
デンサ32の正電圧側端子、トランジスタ34のエミッ
タ、ベース、抵抗35、トランジスタ36のコレクタ、
エミッタおよびコンデンサ32の負極(グランド)から
なる閉ループを電流が流れることによって、トランジス
タ34が作動状態になる。この結果、コンデンサ32に
蓄積されている電荷に基づくエネルギーは、トランジス
タ34を介して、コンデンサ24または直流出力ライン
26に接続されている負荷(図示せず)に供給される。
【0033】一方、電源装置1の作動開始時や作動停止
直前および過負荷状態時などのように、出力電圧VOUT
が安定化されていないために所定電圧よりも低い状態の
とき(以下、「正常動作時以外の状態」という)には、
ツェナーダイオード38が導通しないため、トランジス
タ34は作動停止状態を維持する。これにより、補助巻
線2cの両端電圧(補助巻線誘起電圧)VN4の極端な低
下を防止することによって、リセット電圧の極端な低下
によるリセット時間の長時間化を阻止する。この際、ダ
イオード31を介してコンデンサ32にエネルギーが蓄
積され続けるので、コンデンサ32の端子間電圧が上昇
する。この場合、一次巻線2aの両端電圧VN1は、コン
デンサ32の端子間電圧およびダイオード31の順方向
降下電圧をそれぞれV32およびV31とし、補助巻線2c
の巻数に対する一次巻線2aの巻数比を(N1 /N4
とすると、 VN1=(N1 /N4 )・(V32+V31) として表される。したがって、両端電圧VN1がツェナー
ダイオード15の順方向ツェナー電圧とダイオード16
の順方向電圧との加算電圧よりも高くなると、一次巻線
2aのFET12側の一端、ダイオード16、ツェナー
ダイオード15および一次巻線2aの他端という閉ルー
プ内でエネルギーの放出が行われる。この結果、トラン
ス2に蓄積されているエネルギーは、主としてツェナー
ダイオード15によって熱に変換される。
【0034】一方、出力電圧VOUT が正常電圧に安定化
されているときには、トランジスタ34のエミッタ−コ
レクタ間電圧をVECとすると、コンデンサ32の両端電
圧V32は、 V32=VOUT +VEC であるので、ダイオード31の順方向降下電圧V31を無
視すれば、このときの一次巻線2aの両端電圧VN1(本
発明における規定電圧に相当する)は、 VN1=(N1 /N4 )・(VOUT +VEC) となる。したがって、この両端電圧VN1がツェナーダイ
オード15のツェナー電圧よりも低くなるように、一次
巻線2aと補助巻線2cの巻数比(N1 /N4 )を設定
する(または、ツェナーダイオード15のツェナー電圧
を両端電圧VN1よりも高く設定する)ことにより、出力
電圧VOUT が正常に安定化されているときには、トラン
ス2に蓄積されているエネルギーは、ツェナーダイオー
ド15によって熱に変換されないで直流出力ライン26
に出力される。
【0035】以上のように、この電源装置1によれば、
出力電圧VOUT が所定の電圧に安定化されているときに
は、トランス2に蓄積されているエネルギーの殆どが直
流出力ライン26に出力されることによって直流電力に
変換される。この結果、エネルギーをトランス2の一次
回路側に戻すことによってエネルギーを循環させてしま
う従来のコンバータ71やトランスの一次巻線の両端に
接続された抵抗などによってエネルギーを熱に変換して
しまうコンバータ81などと比較して、電力変換効率を
大幅に向上させることができる。
【0036】また、電源装置1によれば、常態時には、
出力電圧VOUT が所定電圧に安定化されているため、補
助巻線2cの両端電圧VN4がほぼ一定になり、これによ
り、エネルギーを放出している際の一次巻線2aの両端
電圧VN1が、ほぼ一定値((N1 /N4 )・(VOUT
EC))に制限される。この結果、FETのドレイン−
ソース間の電圧VDSは、最大でも、 VDS=VIN+VN1 で表される電圧値に制限される。この場合、電圧V
N1が、ほぼ出力電圧VOUT によって決定され、入力の電
圧VINの変動と無関係であるため、FET12のドレイ
ン−ソース間に印加される電圧VDSの変動値は、電圧V
INの変動値と等しい。したがって、従来のコンバータ7
1では、入力の電圧VINが上昇すると、上記した式に
従って電圧VDSが上昇することによって、高耐圧のFE
Tを使用しなければならなかったのに対し、この電源装
置1では、入力電圧変動による耐圧上昇をそれ程考慮す
る必要がないため、FET12には低耐圧のFETを使
用することができる。
【0037】一方、リセット時間TR については、上記
した式により、 TR =VIN・TON/VR であり、リセット電圧VR として一次巻線2aの両端電
圧VN1を代入すると、 TR =VIN・TON/VN1 となる。この場合、両端電圧VN1がほぼ一定値であり、
かつ、生成する直流電力の電圧値を一定にするためには
上記の値(VIN・TON)を一定にするように動作させる
ため、リセット時間TR は一定になる。したがって、入
力の電圧VINが低下してスイッチングオン時間TONが大
きくなったとしても、従来のコンバータ71とは異な
り、リセット時間TR を大きくする必要がないため、ス
イッチングオフ時間TOFF 内にトランス2の磁化を確実
にリセットすることができる。
【0038】このように、この電源装置1では、FET
12のドレイン−ソース間の電圧VDSが、 VDS=VIN+VN1 =VIN+VR となる関係にあるため、前述したように、従来のコンバ
ータ71と比較して電圧VDSを低く抑えることができ
る。このため、スイッチング速度が速くかつオン抵抗が
小さい低耐圧のFETを使用することが可能になる結
果、装置の変換効率を向上させることができる。
【0039】なお、ちなみに、発明者の実験によれば、
コンバータ71およびコンバータ81の変換効率がそれ
ぞれ約85%および82.5%であるのに対し、電源装
置1では、従来のコンバータ71,81に使用されてい
るFET12と同一のFETを使用したとしても、変換
効率が約86.5%と向上している。この効率向上は、
0.1%の効率向上に鎬を削る電源装置の分野において
画期的なものといえる。
【0040】同時に、従来のコンバータ71では、リセ
ット時間TR がスイッチングオン時間TONに巻数比(N
3 /N1 )を乗算した値のため、入力電圧が大幅に低い
場合にはリセット時間を長くしなければならない結果、
世界中の商用電源に対してスイッチングによる安定化が
可能ないわゆるオールレンジ電源装置を構成することが
困難である場合が多かったが、電源装置1では、入力の
電圧VINが低電圧の場合であってもリセット時間をそれ
程長くする必要がないため、オールレンジ電源装置を構
成する場合にも適している。
【0041】さらに、補助巻線2cの両端電圧VN4を所
定電圧に制限することにより、スイッチングオフ時にお
ける二次巻線2bの両端電圧もある程度の低電圧に制限
することができるため、整流用のダイオード21として
低逆耐圧タイプのものを使用することができる。これに
より、従来のコンバータ71などにおいては、ダイオー
ド21として高逆耐圧タイプのものを使用しなければな
らなかったが、この電源装置1では、低逆耐圧タイプで
あるショットキーダイオードを用いることができる。こ
の場合、整流時におけるダイオード21のオン電圧が低
下する結果、整流効率をさらに向上させることができ
る。
【0042】次に、他の実施形態について、図2を参照
して説明する。なお、同図に示す電源装置41の構成要
素のうち電源装置1の各構成要素と同一の機能を有する
ものについては同一の符号を付して、詳細説明を省略す
る。
【0043】電源装置41は、電源装置1とは構成が異
なるスイッチング回路42を備え、スイッチング回路4
2は、基準電源43、コンパレータ44、抵抗45およ
びトランジスタ46を備えている。
【0044】この電源装置41では、コンパレータ44
が、補助巻線2cの両端電圧VN4(補助巻線誘起電圧)
と基準電源43の基準電圧とを比較し、両端電圧VN4
方が基準電圧よりも高いときに、ロウレベル信号を出力
する。トランジスタ46は、コンパレータ44からロウ
レベル信号が出力されると、ダイオード31を介して、
両端電圧VN4に基づく電流を直流出力ライン26に出力
する。一方、両端電圧VN4が基準電圧よりも低いときに
は、コンパレータ44によってトランジスタ46が作動
停止させられる結果、電流が出力されないため、両端電
圧VN4が上昇し、これに伴って一次巻線の両端電圧VN1
(一次巻線誘起電圧)も上昇する。両端電圧VN1が所定
の巻線電圧よりも高くなった場合には、一次巻線2a側
に配設されている第2のエネルギー放出回路14(図1
参照)によってエネルギーの放出が行われ、補助巻線2
cの両端電圧VN4が基準電圧よりも高くなった場合に
は、スイッチング回路42によってエネルギーが直流出
力ライン26に出力される。このように、この電源装置
41においても、電源装置1と同じようにして、電力変
換効率を大幅に向上させることができると共に、補助巻
線2cの両端電圧VN4の極端な低下を防止することによ
り、エネルギーの放出を確実に行うことができる。
【0045】なお、本発明は、上記した実施の形態に限
定されず、その構成を適宜変更することができる。例え
ば、図3〜図5に示す電源装置51〜53のように、整
流平滑回路25内の接続方法、補助巻線2cの接続方
法、およびダイオード32の接続位置など適宜変更する
ことが可能である。なお、電源装置51〜53の構成要
素のうち電源装置1の各構成要素と同一の機能を有する
ものについては同一の符号を付して、詳細説明を省略す
る。
【0046】この場合、図3に示す電源装置51では、
補助巻線2cの両端電圧VN4が誘起される向きと、二次
巻線2bに誘起される両端電圧VN2の向きが互いに異な
るため、両巻線2b,2Cは、巻数N4 を巻数N2 より
も大きくする必要があり、この場合の補助巻線2cに実
質的に誘起される両端電圧はVN4から両端電圧VN2を減
算した値の電圧値になる。
【0047】さらに、第2のエネルギー放出回路14と
してのツェナーダイオード15とダイオード16の直列
回路は、その接続を逆にすることも可能であるし、上記
直列回路の代わりに、図6に示すように、NPN型のト
ランジスタ61、抵抗62、ツェナーダイオード63お
よびダイオード64の組合せによって構成することもで
きる。この場合には、トランス2に蓄積されたエネルギ
ーは、主としてトランジスタ61によって消費される。
また、上記したツェナーダイオード15とダイオード1
6との直列回路は、トランス2のいずれか1つの巻線
(本実施形態では、一次巻線2a、二次巻線2bおよび
補助巻線2cのいずれか1つの巻線)の両端に接続すれ
ばよい。なお、二次巻線2bに接続する場合には、ツェ
ナーダイオードをダイオード21に並列接続(両者のカ
ソードおよびアノード同士がそれぞれ接続されるように
する)すればよく、この場合には、上記した直列回路の
ダイオード16を省略することができる。また、補助巻
線2cに接続する場合には、ツェナーダイオードを、カ
ソードがダイオード31のカソードに接続されるように
してコンデンサ32に並列接続すればよく、この場合に
も、ダイオード16を省略することができる。なお、こ
の場合のツェナーダイオードのツェナー電圧は、一次巻
線2aの両端に接続する場合と比較して、巻数比(N4
/N1 )を乗算した電圧値とほぼ等しくすればよい。
【0048】また、スイッチング素子としてのFET1
2の代わりにトランジスタを使用することも可能であ
る。
【0049】また、スイッチング回路33の構成につい
ても、ツェナーダイオード38の代わりに、シャントレ
ギュレータなどを使用することもできるし、トランジス
タ34,36の組合せを適宜変更することができる。
【0050】さらに、本実施形態では、正電圧を生成す
る電源装置の例について説明したが、本発明は、これに
限定されず、負電圧を生成するいわゆるマイナス電源に
も適用できるのは勿論である。
【0051】
【発明の効果】以上のように請求項1記載のスイッチン
グ電源装置によれば、常態時において、トランスに蓄積
されたエネルギーがトランスの二次回路である直流出力
ラインに放出されるため、直流電力として有効に利用で
きる結果、変換効率を向上させることができる。また、
常態時において、スイッチング素子に印加される電圧値
も所定電圧に制限されるので、低耐圧のスイッチング素
子を用いることができる結果、スイッチングロスを低下
させることができるため、変換効率を向上させることが
できる。さらに、スイッチング素子としてFETを用い
た場合には、オン抵抗が小さいタイプを使用することが
できるため、スイッチングロスをさらに低下させること
ができる。
【0052】また、請求項2記載のスイッチング電源装
置によれば、直流電力が所定の電圧に安定化されていな
い異常状態時などにおいては、第2のエネルギー放出手
段がエネルギーを放出させる結果、一次巻線誘起電圧の
極端な上昇が阻止されるので、スイッチング素子の耐圧
破壊を有効に防止する。
【0053】また、請求項3および4記載のスイッチン
グ電源装置によれば、リセット電圧の極端な低下を防止
することにより、エネルギーの放出を確実に行うことが
できる。
【0054】また、請求項5記載のスイッチング電源装
置によれば、簡易かつ低価格でスイッチング回路を構成
することができる。
【0055】さらに、請求項6記載のスイッチング電源
装置によれば、補助巻線から出力されるエネルギーがエ
ネルギー蓄積用コンデンサに一旦蓄積され、蓄積された
エネルギーが、エネルギー蓄積用コンデンサから二次巻
線の二次回路側に放出されるため、トランスに蓄積され
たエネルギーを効率よく用いることができる結果、装置
の変換効率をさらに向上させることができる。
【0056】また、請求項7記載のスイッチング電源装
置によれば、第2のエネルギー放出手段として、ダイオ
ードやトランジスタなどの一方向性素子と、ツェナーダ
イオードとを用いることにより、簡易かつ低価格で構成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るスイッチング電源装
置の回路図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るスイッチング電
源装置の部分回路図である。
【図3】本発明の他の実施の形態に係るスイッチング電
源装置の部分回路図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係るスイッチング電
源装置の部分回路図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係るスイッチング電
源装置の部分回路図である。
【図6】本発明の他の実施の形態に係るスイッチング電
源装置の部分回路図である。
【図7】従来のコンバータの回路図である。
【図8】従来の他のコンバータの部分回路図である。
【符号の説明】
1 スイッチング電源装置 2 トランス 2a 一次巻線 2b 二次巻線 2c 補助巻線 12 FET 14 第2のエネルギー放出回路 15 ツェナーダイオード 16 ダイオード 26 直流出力ライン 30 第1のエネルギー放出回路 31 ダイオード 32 コンデンサ 33 スイッチング回路 34 トランジスタ 36 トランジスタ 38 ツェナーダイオード

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子を制御することによっ
    てスイッチング用のトランスの一次巻線に電流を流した
    ときに当該トランスの二次巻線に誘起される交流に基づ
    いて所定の電圧に安定化した直流電力を直流出力ライン
    に出力可能に構成されたスイッチング電源装置におい
    て、 前記直流電力が所定の電圧に安定化されている常態時に
    おいて、前記スイッチング素子のスイッチングによって
    前記トランスに蓄積されたエネルギーを、前記スイッチ
    ング素子のスイッチングオフ時に前記トランスの補助巻
    線を介して前記直流出力ラインに放出させると共に当該
    補助巻線の両端電圧を前記直流電力の電圧に応じた電圧
    に制限する第1のエネルギー放出手段を備え、 前記一次巻線および前記補助巻線は、前記第1のエネル
    ギー放出手段による前記エネルギーの放出時において当
    該一次巻線に誘起される一次巻線誘起電圧を、予め規定
    した規定電圧よりも低電圧に制限可能な巻数比で構成さ
    れていることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチングオフ時における前記一
    次巻線誘起電圧が前記規定電圧よりも高いときに当該ト
    ランスに蓄積されているエネルギーを放出させる第2の
    エネルギー放出手段をさらに備えていることを特徴とす
    る請求項1記載のスイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のエネルギー放出手段は、前記
    スイッチングオフ時において、前記直流電力が所定電圧
    よりも高いときに、前記補助巻線誘起電圧に基づく電流
    を前記直流出力ラインに出力させるスイッチング回路を
    備えていることを特徴とする請求項1または2記載のス
    イッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のエネルギー放出手段は、前記
    スイッチングオフ時において、前記補助巻線誘起電圧が
    所定の基準電圧よりも高いときに、前記補助巻線誘起電
    圧に基づく電流を前記直流出力ラインに出力させるスイ
    ッチング回路を備えていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 前記スイッチング回路は、前記補助巻線
    誘起電圧に基づく電流を前記直流出力ラインに出力可能
    な第1のトランジスタと、前記直流電力の電圧値がツェ
    ナー電圧よりも高くなったときに導通するツェナーダイ
    オードと、当該ツェナーダイオードのツェナー電流によ
    って作動させられて前記第1のトランジスタを作動させ
    る第2のトランジスタとを備えていることを特徴とする
    請求項3記載のスイッチング電源装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のエネルギー放出手段は、前記
    スイッチングオフ時に前記補助巻線誘起電圧に基づく電
    流を当該補助巻線誘起電圧が誘起される向きに出力可能
    な一方向性素子と、当該一方向性素子の出力電流に基づ
    くエネルギーを一旦蓄積するためのエネルギー蓄積用コ
    ンデンサとを備えていることを特徴とする請求項1から
    5のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】 前記第2のエネルギー放出手段は、前記
    トランスのいずれか1つの巻線と相俟って閉回路を形成
    する一方向性素子およびツェナーダイオードの直列回路
    で構成され、当該直列回路は、前記スイッチングオフ時
    において当該直列回路が設けられている巻線に誘起され
    る誘起電圧が前記ツェナーダイオードのツェナー電圧よ
    りも高くなったときに当該ツェナーダイオードのツェナ
    ー電流が前記閉回路内を流れることによって前記トラン
    スに蓄積されたエネルギーを放出させることを特徴とす
    る請求項2から6のいずれかに記載のスイッチング電源
    装置。
JP16675796A 1996-06-05 1996-06-05 スイッチング電源装置 Pending JPH09327174A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16675796A JPH09327174A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 スイッチング電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16675796A JPH09327174A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 スイッチング電源装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09327174A true JPH09327174A (ja) 1997-12-16

Family

ID=15837167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16675796A Pending JPH09327174A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 スイッチング電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09327174A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999049560A1 (en) * 1998-03-23 1999-09-30 Fidelix Y.K. Power supply

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999049560A1 (en) * 1998-03-23 1999-09-30 Fidelix Y.K. Power supply

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6788556B2 (en) Switching power source device
US7262977B2 (en) Switching-mode power supply having a synchronous rectifier
JP4682647B2 (ja) スイッチング電源装置
US6690586B2 (en) Switching power source device
JP4289904B2 (ja) Ac−dcコンバータ
WO2007046195A1 (ja) 同期整流型フォワードコンバータ
JP2003224973A (ja) スイッチング電源装置
JP2001145344A (ja) Dc−dcコンバータ
JP2002153054A (ja) スイッチング電源回路
JP2001231258A (ja) 直流−直流変換装置
JP2976180B2 (ja) カレントトランスを用いた同期整流回路
JP2004208379A (ja) 多出力スイッチング電源装置
JP2003339157A (ja) 自励式スイッチング電源装置
JPH09327174A (ja) スイッチング電源装置
JP2004015993A (ja) 無負荷時省電力電源装置
JP3334754B2 (ja) スイッチング電源装置
JP2002305876A (ja) スイッチング電源装置
JPH10225114A (ja) 同期整流回路
JP2767782B2 (ja) スイッチング電源装置
JP2009153292A (ja) スイッチング電源回路
JP2767783B2 (ja) スイッチング電源装置
JP4191577B2 (ja) 同期整流スイッチング電源装置
JPH10210747A (ja) スイッチング電源及びその制御方法
JP2003339165A (ja) 同期整流式スイッチング電源装置
JPH11341799A (ja) 同期整流型dc−dcコンバータ