JPH09326975A - 移動体用多重テレビジョン受像装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動体に搭載して多重ＴＶ放送を受信する際
のマルチパスノイズを確実に低減できるようにする。 【解決手段】 ＢＰＦ３を通じた映像ＩＦ信号から映像
検波回路４が映像検波を行った映像検波信号Ｓ１を出力
する。音声Ｆ信号をミキサー回路５、局発回路６を通じ
て変換した第２ＩＦ信号を音声検波回路７で音声検波
し、音声多重復調回路８で復調する。ＢＰＦ１１ではマ
ルチパスノイズ成分以外の周波数成分である音声多重信
号を通過させる。マルチパス検出回路９で振幅検波した
信号をＢＰＦ１２に入力し、マルチパス検出信号を増幅
回路１３を通じてパルス発生回路１５に出力する。マル
チパス検出信号が入力された場合に、ＢＰＦ１１を通じ
た音声多重信号を選択し、マルチパス検出信号が入力さ
れないＬレベル信号が入力された際に遅延回路１０から
の音声多重信号を選択して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両、バス、電車
等の移動体に搭載して多重テレビジョン（ＴＶ）放送を
受信する際のマルチパスノイズを低減する移動体用多重
テレビジョン受像装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図２は従来の移動体用多重テレビジョン
受像装置の構成を示すブロック図である。図２におい
て、この例は、移動体に取り付けられたアンテナ１と、
このアンテナ１からの受信信号を高周波増幅し、かつ、
選局などを行う高周波チューナ２と、高周波チューナ２
が出力する中間周波（ＩＦ）信号を映像ＩＦ信号（５
８．７５ＭＨｚ）と音声ＩＦ信号（５４．２５ＭＨｚ）
に弁別して出力する帯域通過フィルタ（ＢＰＦ）３とを
有している。

【０００３】さらに、ＢＰＦ３が出力する映像中間周波
信号を映像検波した映像検波信号Ｓ１を図示しない映像
信号処理系に出力する映像検波回路４と、ＢＰＦ３が出
力する音声中間周波信号を第２ＩＦ信号（１０．７ＭＨ
ｚ）に変換するミキサー回路５と、このミキサー回路５
に局部発振信号（４３．５５ＭＨｚ）を出力する局部発
振（局発）回路６とを有している。また、ミキサー回路
５からの第２ＩＦ信号の音声検波を行う音声検波回路７
と、この音声検波回路７からの音声検波信号からステレ
オ音声信号又は音声多重信号に復調した音声多重信号Ｓ
２を図示しないイコライザー回路、低周波増幅回路へ出
力する音声多重復調回路８とを有している。

【０００４】以下、この従来例の動作について説明す
る。高周波チューナ２でアンテナ１からの受信信号を高
周波増幅し、かつ、選局して変換したＩＦ信号をＢＰＦ
３に出力する。ＢＰＦ３がＩＦ信号を映像ＩＦ信号（５
８．７５ＭＨｚ）と音声ＩＦ信号（５４．２５ＭＨｚ）
とに弁別して出力する。さらに、ＢＰＦ３が出力する映
像ＩＦ信号から映像検波回路４が映像検波を行った映像
検波信号Ｓ１を映像信号処理系に出力する。

【０００５】また、ミキサー回路５がＢＰＦ３が出力す
る音声Ｆ信号を局発回路６からの局部発振信号（４３．
５５ＭＨｚ）と混合して、第２ＩＦ信号（１０．７ＭＨ
ｚ）に変換する。このミキサー回路５からの第２ＩＦ信
号を音声検波回路７で音声検波し、この音声検波回路７
からの音声検波信号を音声多重復調回路８で復調し、こ
のステレオ音声信号又は音声多重信号の音声多重信号Ｓ
２を図示しないイコライザー回路、低周波増幅回路へ出
力する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の移動体用多重テレビジョン受像装置では、特に移動
体に装置を搭載して多重ＴＶ放送を受信する際に、多重
電波伝播（マルチパス）を受けたときに、音声副信号搬
送波（３１．４６８ｋＨｚ）でのノイズが発生する。す
なわち、マルチパスによるステレオ音声信号又は音声多
重信号の受信時に大きなノイズが発生するという欠点が
あった。

【０００７】本発明は、このような従来の技術における
課題を解決するものであり、特に、移動体に搭載して多
重ＴＶ放送を受信する際のマルチパスノイズを確実に低
減し、良好な受信が可能になる優れた移動体用多重テレ
ビジョン受像装置を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の移動体用多重テレビジョン受像装置は、移
動体に搭載され、音声検波信号からマルチパス検出信号
を検出し、このマルチパス検出信号が検出された際に、
マルチパスノイズ成分を除去した多重音声信号を選択し
て出力しているため、特に、移動体に搭載して多重ＴＶ
放送を受信する際のマルチパスノイズが確実に低減さ
れ、その良好な受信が可能になる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、多重テレビジョン放送を受信して映像検波信号及び
音声検波信号を出力する受信手段と、前記受信手段が出
力する音声検波信号からマルチパスを検出したマルチパ
ス検出信号を出力する検出手段と、前記受信手段が出力
する音声検波信号から復調した多重音声信号を出力する
音声多重復調手段と、前記音声多重復調手段が出力する
多重音声信号からマルチパスノイズ成分を除去して出力
する帯域通過フィルタと、前記音声多重復調手段からの
多重音声信号又は前記帯域通過フィルタからの多重音声
信号を選択して出力する切替手段と、前記検出手段から
のマルチパス検出信号が入力された際に前記切替手段が
前記帯域通過フィルタからの多重音声信号を選択するた
めの切替信号を前記切替手段へ出力する切替信号発生手
段とを備えたものである。

【００１０】以上により、特に、移動体に搭載して多重
ＴＶ放送を受信する際のマルチパスノイズを確実に低減
し、良好な受信が出来るようになる。

【００１１】次に、本発明の実施の形態について図面を
参照して詳細に説明する。 （実施の形態１）図１は本実施の形態における移動体用
多重テレビジョン受像装置の構成を示すブロック図であ
る。以下の説明にあって図２に示す同一の構成要素には
同一符号を付してある。図１において、移動体に取り付
けられたアンテナ１と、アンテナ１からの受信信号を高
周波増幅し、かつ、選局などを行う高周波チューナ２
と、高周波チューナ２が出力する中間周波（ＩＦ）信号
から映像ＩＦ信号（５８．７５ＭＨｚ）と音声ＩＦ信号
（５４．２５ＭＨｚ）に弁別して出力する帯域通過フィ
ルタ（ＢＰＦ）３とを有している。

【００１２】さらに、ＢＰＦ３が出力する映像中間周波
信号の映像検波を行った映像検波信号Ｓ１を図示しない
映像信号処理系に出力する映像検波回路４と、ＢＰＦ３
が出力する音声中間周波信号を第２ＩＦ信号（１０．７
ＭＨｚ）に変換するミキサー回路５と、このミキサー回
路５に局部発振信号（４３．５５ＭＨｚ）を出力する局
部発振（局発）回路６とを有している。

【００１３】また、ミキサー回路５からの第２ＩＦ信号
の音声検波及び音声ＩＦ搬送波信号を出力する音声検波
回路７と、この音声検波回路７が出力する音声検波信号
からステレオ音声信号又は音声多重信号に復調した音声
多重信号を復調する音声多重復調回路８とを有してい
る。さらに、音声検波回路７からの音声ＩＦ搬送波信号
に対する振幅検波を行うマルチパス検出回路９と、音声
多重復調回路８で復調したステレオ音声信号又は音声多
重信号の音声多重信号を遅延する遅延回路１０とを有し
ている。また、マルチパスノイズ成分以外の周波数成分
を通過させる通過帯域フィルタ（ＢＰＦ）１１と、マル
チパス検出回路９からの振幅検波信号の振幅値に基づい
たマルチパス検出信号を出力する通過帯域フィルタ（Ｂ
ＰＦ）１２とを有している。

【００１４】さらに、ＢＰＦ１２からのマルチパス検出
信号を増幅する増幅回路１３と、マルチパスを検出した
際にＢＰＦ１１からの音声多重信号を選択し、マルチパ
スを検出しない際に遅延回路１０からの音声多重信号を
選択して出力する音声信号切替回路１４とを有してい
る。また、マルチパス検出信号が入力された際にハイ
（Ｈ）レベル信号を音声信号切替回路１４に出力し、マ
ルチパス検出信号が入力されない際にロー（Ｌ）レベル
信号を音声信号切替回路１４に出力するパルス発生回路
１５を有している。

【００１５】次に、この実施形態の動作について説明す
る。高周波チューナ２でアンテナ１からの受信信号を高
周波増幅し、かつ、選局して変換したＩＦ信号をＢＰＦ
３に出力する。ＢＰＦ３がＩＦ信号から映像ＩＦ信号
（５８．７５ＭＨｚ）と音声ＩＦ信号（５４．２５ＭＨ
ｚ）とに弁別して出力する。さらに、ＢＰＦ３が出力す
る映像ＩＦ信号から映像検波回路４が映像検波を行った
映像検波信号Ｓ１を映像信号処理系に出力する。また、
ミキサー回路５がＢＰＦ３が出力する音声Ｆ信号をミキ
サー回路５からの局部発振信号（４３．５５ＭＨｚ）と
混合して、第２ＩＦ信号（１０．７ＭＨｚ）に変換す
る。このミキサー回路５からの第２ＩＦ信号を音声検波
回路７で音声検波し、この音声検波回路７からの音声検
波信号を音声多重復調回路８で復調したステレオ音声信
号又は音声多重信号の音声多重信号を遅延回路１０へ出
力する。

【００１６】この遅延回路１０では、マルチパス検出回
路９からパルス発生回路１５までの信号処理時間に整合
させるために音声多重復調回路８で復調した音声多重信
号を遅延している。遅延回路１０を通じた音声多重信号
をＢＰＦ１１及び音声信号切替回路１４に出力する。Ｂ
ＰＦ１１ではマルチパスノイズ成分以外の周波数成分、
すなわち、遅延回路１０からの音声多重信号を通過させ
て音声信号切替回路１４に出力する。また、音声検波回
路７で音声ＩＦ搬送波信号を取り出してマルチパス検出
回路９に出力し、ここで音声ＩＦ搬送波信号に対する振
幅検波を行う。この振幅検波信号をＢＰＦ１２に入力
し、振幅値に基づいて検出したマルチパスの検出信号を
増幅回路１３で増幅してパルス発生回路１５に出力す
る。

【００１７】パルス発生回路１５ではマルチパス検出信
号が入力された後の、例えば、数十ミリ秒間はＨレベル
信号を音声信号切替回路１４に出力し、また、マルチパ
ス検出信号が入力さない場合は、Ｌレベル信号を音声信
号切替回路１４に出力する。音声信号切替回路１４はＨ
レベル信号が入力された際にＢＰＦ１１を通じた音声多
重信号を選択し、Ｌレベル信号が入力された際に遅延回
路１０からの音声多重信号を選択し、この音声多重信号
Ｓ２を図示しないイコライザー回路、低周波増幅回路へ
出力する。

【００１８】この結果、マルチパスによるノイズが発生
した際には、音声信号切替回路１４が、ＢＰＦ１１を通
じたマルチパスノイズ成分以外の周波数成分である遅延
回路１０からの音声多重信号を選択して出力し、マルチ
パスノイズ成分が除去された音声多重信号が得られる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、移動体に
搭載され、走行に伴うマルチパスによる受信時に、音声
検波信号からマルチパス検出信号を検出した場合、マル
チパスノイズ成分を除去した多重音声信号を選択して出
力しているため、特に、移動体に搭載して多重ＴＶ放送
を受信する際のマルチパスノイズが確実に低減され、そ
の良好な受信が出来るようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態における移動体用多重テ
レビジョン受像装置の構成を示すブロック図

【図２】従来の移動体用多重テレビジョン受像装置の構
成を示すブロック図

【符号の説明】

１ アンテナ ２ 高周波チューナ ３，１１，１２ 帯域通過フィルタ（ＢＰＦ） ４ 映像検波回路 ５ ミキサー回路 ６ 局部発振回路 ７ 音声検波回路 ８ 音声多重復調回路 ９ マルチパス検出回路 １０ 遅延回路 １３ 増幅回路 １４ 音声信号切替回路 １５ パルス発生回路 Ｓ１ 映像検波信号 Ｓ２ 音声多重信号

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 多重テレビジョン放送を受信して映像検
   波信号及び音声検波信号を出力する受信手段と、前記受
   信手段が出力する音声検波信号からマルチパスを検出し
   たマルチパス検出信号を出力する検出手段と、前記受信
   手段が出力する音声検波信号から復調した多重音声信号
   を出力する音声多重復調手段と、前記音声多重復調手段
   が出力する多重音声信号からマルチパスノイズ成分を除
   去して出力する帯域通過フィルタと、前記音声多重復調
   手段からの多重音声信号又は前記帯域通過フィルタから
   の多重音声信号を選択して出力する切替手段と、前記検
   出手段からのマルチパス検出信号が入力された際に前記
   切替手段が前記帯域通過フィルタからの多重音声信号を
   選択するための切替信号を前記切替手段へ出力する切替
   信号発生手段とを備えた移動体用多重テレビジョン受像
   装置。