JPH09326291A - 面状発熱体 - Google Patents

面状発熱体

Info

Publication number
JPH09326291A
JPH09326291A JP14256996A JP14256996A JPH09326291A JP H09326291 A JPH09326291 A JP H09326291A JP 14256996 A JP14256996 A JP 14256996A JP 14256996 A JP14256996 A JP 14256996A JP H09326291 A JPH09326291 A JP H09326291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
yarn
heating element
electrode parts
yarns
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14256996A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunimichi Koyama
邦道 小山
Yoshifumi Moriguchi
芳文 森口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP14256996A priority Critical patent/JPH09326291A/ja
Publication of JPH09326291A publication Critical patent/JPH09326291A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 織密度を高くしても熱圧着加工で電気絶縁加
工ができ、しかも電気絶縁樹脂フィルム接着性の優れた
耐久性のある面状発熱体を提供する。 【解決手段】 発熱体織物の地組織を広い空隙を有する
搦織組織や模紗織組織とし、電極部は織密度の高い平織
組織にして、電極部以外の地組織の空隙を介して両面の
熱可塑性樹脂フィルムを熱圧着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、融雪、床暖、座席
や温熱布団等の発熱体に用いられる面状発熱体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、融雪シート、ホットカーペット、
温熱座席、温熱布団等の発熱製品は発熱体を敷物に埋設
して使用している。発熱体にはニクロム線、導電材を樹
脂に付与した合成樹脂発熱糸、導電材を樹脂に塗布した
フィルム発熱体がある。
【0003】合成樹脂発熱糸は、可撓性に富むもので比
較的電気抵抗値の高い発熱線である。したがって、電極
部を有する織物に織り込んで使用されることが多く、実
開昭53ー158516号、特開昭62−100968
号公報等により知られている。比較的電気抵抗値の低い
ニクロム線発熱体は電極間距離が長く取れるのでニクロ
ム線の両端に直接電圧をかけて通電発熱させて発熱体を
得ることができる。
【0004】合成樹脂発熱糸を用いた発熱体は、複数の
電極糸を収束させた電極部を所定間隔に複数列設け、電
極間に合成樹脂発熱糸を電極部と交差するように多数織
り込み、電極部間及び合成樹脂発熱糸間には電気抵抗値
の高い合成繊維を織り込んで織物にし、織り上がり織物
の表面は電気絶縁性が無いのでそのままでは発熱体とし
て使用することができないので、電気絶縁性を得るた
め、織物表面を電気絶縁樹脂フィルム等で被覆してい
る。織物表面を樹脂フィルムで被覆する方法として接着
剤式と熱圧着式がある。接着剤式は接着剤を織物または
フィルムに塗布して張り合わせる方法であり、熱圧着式
は粗い密度で織った織物の両面に熱可塑性樹脂フィルム
を重ねて熱圧着する方法で、織物両面の熱可塑性樹脂フ
ィルムが粗い織り織物の間隙を通過してお互いに熱融着
して一体化する方法である。
【0005】接着剤式は一般的であるが接着剤塗布、接
着剤乾燥、圧着、キュアと工程数が多く加工コストが高
くなる問題がある。熱圧着式は単に熱圧着するだけで接
着剤を使用しないため加工しやすいが、発熱体織物の織
密度を粗くする必要がある。発熱体織物の織り密度を過
度に粗くすると電極糸と発熱糸の密着性が弱くなる。ま
た、発熱体織物の織り密度を高くするにしたがって熱可
塑性樹脂フィルムの融着性が弱くなる問題がある。特開
平8−17562号に面状発熱体織物に織り込んだバイ
ンダー繊維を介して電気絶縁樹脂フィルムを熱圧着する
方法が提案されているがコストアップの問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑みててされたもので、電極糸と発熱糸の密着性
が強く、熱圧着方式で熱可塑性樹脂フィルムの接着性も
強い面状発熱体を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、電極部は平織
り組織で、電極部以外の地組織を搦織や模紗織組織にす
ることによって目的とする面状発熱体を得ることを見い
だし本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、複数の電極糸を収束
させて所定間隔で複数列配列した電極部に対し交差する
ように合成樹脂発熱糸を配し、電極部間及び合成樹脂発
熱糸間に電気抵抗値が高い合成繊維を織り込んだ織物の
両面を電気絶縁樹脂フィルムで被覆した面状発熱体にお
いて、電極部は平織組織で、電極部以外の地組織は搦
織、模紗織組織からなる織物であり、この地組織の織目
空隙を介して両面の電気絶縁樹脂フィルムが熱圧着され
ていることを特徴とする面状発熱体を要旨とするもので
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一例を示す面状発熱体の平面概略図で
ある。図1において、面状発熱体1は、経方向に複数の
電極糸よりなる電極部4を両耳部と中央の3列配列し、
この電極部に交差するように緯方向に合成樹脂発熱糸5
を配し、電極部間に電気抵抗値の高い合成繊維2を経糸
として織り込み、合成樹脂発熱糸間にも電気抵抗値の高
い合成繊維3を緯糸として織り込んで、電極部同士や発
熱糸同士が一定の距離を保って短絡しないようにすると
共に、この織物の両面が電気絶縁樹脂フィルム6で被覆
されて、面状発熱体全体の電気絶縁性が保たれている。
そして電極部4に電圧をかけると発熱糸5に電気が流れ
て発熱する。
【0010】図2は、図1の面状発熱体の電極部付近を
緯糸方向に切断した断面構造を示す概略断面構造図であ
る。図2において、電極部4の間には電極部間の経糸と
して織り込まれた電気抵抗値の高い合成繊維2があり、
発熱糸5の間には緯糸として織り込まれた電気抵抗値の
高い合成繊維3があって、電極部同士や発熱糸同士が一
定の距離を保って短絡しないようにすると共に、両面の
電気絶縁樹脂フィルム6が熱圧着されていて、面状発熱
体全体の電気絶縁性が保たれている。
【0011】本発明の面状発熱体には特殊な場合を除い
て、経糸に電極糸7を複数本収束して電極部として複数
列帯状に所定間隔に設ける。電極部の間隔は発熱糸の発
熱性能及び目的とする面状発熱体の発熱温度によって決
定する。発熱糸の電気抵抗値が100Ω/cmである場
合、使用電源が100Vで55cm、24Vで15cm、1
2Vで5cm程度の電極間距離が発熱体の表面温度が40
〜60℃を得るのに適している。
【0012】電極糸の収束本数は、電極糸の通電能力と
面状発熱体の消費電流によって決定される。電極糸とし
ては、銅線の撚糸や合成繊維を芯糸としてその表面に銅
箔をテープ状にして巻き付けたカバリング糸が用いられ
る。銅箔カバリング糸は耐屈曲疲労性に優れ、発熱体の
加工工程での熱処理温度条件での熱伸縮性を他の繊維素
材に合わせることが容易である。銅箔は他の金属をメッ
キ加工して使用することもできる。
【0013】電極部に対し交差させて用いる合成樹脂発
熱糸は、芯糸に導電性粒子を分散した導電性樹脂を被覆
して得る。芯糸に用いる糸条は特に限定しないが、特開
平2−300378号公報に開示されている鞘部に融点
の低い熱可塑性樹脂を配した芯鞘型複合繊維を用いるの
が導電性樹脂との接着性のよい発熱糸が得られ、耐屈曲
疲労性が向上するので好ましい。導電性粒子としては、
特に限定するものではなく、カーボン、グラファイト、
金属等のいずれでも用いることができ、これらを併用し
てもよい。カーボン粒子としては、アセチレンブラッ
ク、ケッチェンブラック、ファーネスブラック等があ
り、グラファイトとしては、天然グラファイトと合成グ
ラファイトがある。また、金属としては、金、銀、アル
ミニューム、ニッケル、スズ等があり、金属を合成樹脂
や無機粒子の表面にメッキや蒸着処理により被覆したも
のを導電性粒子として用いることもできる。導電性粒子
を分散するベース樹脂としては、ポリウレタン系樹脂、
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ブチラール系樹
脂等の熱可塑性樹脂が好ましい。
【0014】芯糸に導電性樹脂を被覆する方法として
は、ベース樹脂を溶媒に溶解して導電性粒子を分散した
ペースト液に芯糸を漬浸した後、円形ダイスにて余分の
ペースト液を除去し、熱処理して溶媒を除去して導電性
樹脂を固化する方法が一般的である。
【0015】電極部間及び合成樹脂発熱糸間に織り込む
電気抵抗値の高い合成繊維は、体積固有抵抗が1012Ω
・cm以上の合成樹脂よりなる繊維であり、この合成樹脂
としては、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、アクリル
樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。また、電気
抵抗値の高い合成繊維は、フィラメント糸であっても紡
績糸であってもよく、フィラメント糸の場合もモノフィ
ラメントであってもマルチフィラメントであってもよ
く、捲縮加工等が施されたものであってもよいが、高圧
空気をノズルから噴射させて攪乱気流を作り、該攪乱気
流域にマルチフィラメントを通過させてマルチフィラメ
ントのフィラメントの交錯、ループ、クリンプ等を形成
させた流体攪乱加工糸にすると、その表面には複雑なフ
ィラメントの乱れを有しているため糸間の滑りが妨げら
れて発熱体織物の織り組織の変形や裁断部のほつれを防
止することができて好ましい。
【0016】本発明の面状発熱体の織物を製織する組織
は、電極部は平織組織で可能な限り織密度は高いのが好
ましい。電極部では電極糸が発熱糸を保持して電極糸か
ら発熱糸に電気を流す接点になる。したがって、織り密
度が大きいほど電極糸と発熱糸の接合が強くなり好まし
い。織密度は無限に大きくできるものでなく電極糸の太
さと緯糸、発熱糸の太さから織密度限界は決定される。
しかし、面状発熱体織物は電気絶縁フィルムで両面を熱
圧着して被覆する。熱圧着は織物の織空隙を通過した熱
可塑性樹脂電気絶縁フィルムによって接着される。織物
全体の織り密度が高過ぎると熱圧着による接着が弱くな
る。そこで、電極部間の織り組織は広い空隙を形成する
ことのできる搦織組織または模紗織組織にする。図3に
本発明で使用することのできる搦織組織の組織状態の例
を示す。また、図4に本発明で使用することのできる模
紗織組織の組織図の例を示す。搦織や模紗織は糸を部分
的に収束させて大きい空隙を確保できる。すなわち、電
極部は平織組織で、電極部以外の地組織は搦織や模紗織
組織にすることで熱可塑性樹脂電気絶縁フィルムが容易
に織り目を通過して接着される。したがって電極部の緯
糸密度を織密度限界まで高くするこが可能になる。
【0017】面状発熱体の電気絶縁性を保証するために
両面を被覆する電気絶縁樹脂フィルムは、体積固有抵抗
値が1014Ω・cm以上の熱可塑性樹脂よりなるものが好
ましい。この樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等を用いることが
できる。フイルムの被覆は面状発熱体用の織物の表裏に
電気絶縁樹脂フィルムを重ねて、フィルムの融点より高
い温度で熱圧着加工する。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0019】実施例1 体積固有抵抗が1014Ω・cmのポリエステルマルチフィ
ラメント250d/24f(融点255℃)を芯糸に幅
0.5mm、厚み0.1mmの錫メッキした銅箔のテープを
2050T/mでカバリングして得た電極糸を図1のご
とく両耳部に36本並べて配置し、ポリエステルマルチ
フィラメント500d/70fを株式会社愛機製作所製
AT機にヘバーライン社製エアーノズル Hemajet 341 t
ype を取り付け、オ−バ−フィード率5%にてエアー圧
5kg/cm2 、加工速度100m/min.で交絡加工した糸
条を電極糸間に621本と耳部の電極糸の外側にそれぞ
れ6本配置して経糸とし、緯糸に発熱糸として芯部に融
点が210℃のナイロン6・66共重合樹脂、鞘部に融
点140℃のナイロン6・12共重合樹脂を配した42
0dの芯鞘複合モノフィラメント糸を熱可塑性ポリウレ
タン樹脂〔商品名:クリスボン8566,大日本インキ
化学工業株式会社製〕100部に平均粒子径53ミリミ
クロンのアセチレンブラック〔商品名:デンカブラック
HS−100,電気化学工業株式会社製〕を20部、平
均粒子径50ミクロンの合成グラファイト〔商品名:フ
ァインパウダーSGP50,株式会社SEC製〕を20
部、イソシアネート架橋剤〔商品名:バーノックDN9
50,大日本インキ化学工業株式会社製〕を5部それぞ
れ添加、攪拌、混合したカーボンペーストに漬浸し直径
1.3mmの円形状ダイスに通した後160℃のオーブン
で熱処理した電気抵抗110Ω/cmの糸条と経糸に用い
た交絡加工糸条をS方向に60T/mで3本合撚した糸
条を1:5の割合で用いて、全幅830mm、電極間幅8
00mm、経糸密度20本/吋、緯糸密度20本/吋の電
極部は平織組織で、地組織は図3に組織状態を示す搦織
組織である発熱体織物を得た。得られた発熱体織物を5
60mmの長さに切断し、体積固有抵抗が1014Ω・cmで
厚さ400ミクロンの塩化ビニルフィルム〔商品名:ア
ルトロンフィルム、三菱ビニル化成株式会社〕を幅86
0mm、長さ600mmの大きさに2枚用意して、発熱体織
物の両面にフィルムを重ね合わせて片面ヒーター付きの
圧着機を用いて温度180℃、圧力500g/cm2 で1
50秒熱圧着して本発明の面状発熱体を得た。
【0020】実施例2 体積固有抵抗が1014Ω・cmのポリエステルマルチフィ
ラメント250d/24f(融点255℃)を芯糸に幅
0.5mm、厚み0.1mmの錫メッキした銅箔のテープを
2050T/mでカバリングして得た電極糸を図1のご
とく両耳部に36本並べて配置し、ポリエステルマルチ
フィラメント500d/70fを株式会社愛機製作所製
AT機にヘバーライン社製エアーノズル Hemajet 341 t
ype を取り付け、オ−バ−フィード率5%にてエアー圧
5kg/cm2 、加工速度100m/min.で交絡加工した糸
条を電極糸間に621本と耳部の電極糸の外側にそれぞ
れ6本配置して経糸とし、緯糸に発熱糸として芯部に融
点が210℃のナイロン6・66共重合樹脂、鞘部に融
点140℃のナイロン6・12共重合樹脂を配した42
0dの芯鞘複合モノフィラメント糸を熱可塑性ポリウレ
タン樹脂〔商品名:クリスボン8566,大日本インキ
化学工業株式会社製〕100部に平均粒子径53ミリミ
クロンのアセチレンブラック〔商品名:デンカブラック
HS−100,電気化学工業株式会社製〕を20部、平
均粒子径50μの合成グラファイト〔商品名:ファイン
パウダーSGP50,株式会社SEC製〕を20部、イ
ソシアネート架橋剤〔商品名:バーノックDN950,
大日本インキ化学工業株式会社製〕を5部それぞれ添
加、攪拌、混合したカーボンペーストに漬浸し直径1.
3mmの円形状ダイスに通した後160℃のオーブンで熱
処理した電気抵抗110Ω/cmの糸条と経糸に用いた交
絡加工糸条をS方向に60T/mで3本合撚した糸条を
1:5の割合いで用いて、全幅830mm、電極間幅80
0mm、経糸密度20本/吋、緯糸密度20本/吋の電極
部は平織組織で、地組織が図4の6×6模紗組織である
発熱体織物を得た。得られた発熱体織物を560mmの長
さに切断し、体積固有抵抗が1014Ω・cmで厚さ400
ミクロンの塩化ビニルフィルム〔商品名:アルトロンフ
ィルム、三菱ビニル化成株式会社〕を幅860mm、長さ
600mmの大きさに2枚用意して、発熱体織物の両面に
フィルムを重ね合わせて片面ヒーター付きの圧着機を用
いて温度180℃、圧力500g/cm2 で150秒熱圧
着して本発明の面状発熱体を得た。
【0021】比較例1 体積固有抵抗が1014Ω・cmのポリエステルマルチフィ
ラメント250d/24f(融点255℃)を芯糸に幅
0.5mm、厚み0.1mmの錫メッキした銅箔のテープを
2050T/mでカバリングして得た電極糸を図1のご
とく両耳部に36本並べて配置し、ポリエステルマルチ
フィラメント500d/70fを株式会社愛機製作所製
AT機にヘバーライン社製エアーノズル Hemajet 341 t
ype を取り付け、オ−バ−フィード率5%にてエアー圧
5kg/cm2 、加工速度100m/min.で交絡加工した糸
条を電極糸間に621本と耳部の電極糸の外側にそれぞ
れ6本配置して経糸とし、緯糸に発熱糸として芯部に融
点が210℃のナイロン6・66共重合樹脂、鞘部に融
点140℃のナイロン6・12共重合樹脂を配した42
0dの芯鞘複合モノフィラメント糸を熱可塑性ポリウレ
タン樹脂〔商品名:クリスボン8566,大日本インキ
化学工業株式会社製〕100部に平均粒子径53ミリミ
クロンのアセチレンブラック〔商品名:デンカブラック
HS−100,電気化学工業株式会社製〕を20部、平
均粒子径50ミクロンの合成グラファイト〔商品名:フ
ァインパウダーSGP50,株式会社SEC製〕を20
部、イソシアネート架橋剤〔商品名:バーノックDN9
50,大日本インキ化学工業株式会社製〕を5部それぞ
れ添加、攪拌、混合したカーボンペーストに漬浸し直径
1.3mmの円形状ダイスに通した後160℃のオーブン
で熱処理した電気抵抗110Ω/cmの糸条と経糸に用い
た交絡加工糸条をS方向に60T/mで3本合撚した糸
条を1:6の割合いで用いて、全幅830mm、電極間幅
800mm、経糸密度20本/吋、緯糸密度14本/吋の
電極部の組織及び地組織が共に平織組織である発熱体織
物を得た。得られた発熱体織物を560mmの長さに切断
し、体積固有抵抗が1014Ω・cmで厚さ400ミクロ
ンの塩化ビニルフィルム〔商品名:アルトロンフィル
ム、三菱ビニル化成株式会社〕を幅860mm、長さ6
00mmの大きさに2枚用意して、発熱体織物の両面にフ
ィルムを重ね合わせて片面ヒーター付きの圧着機を用い
て温度180℃、圧力500g/cm2 で150秒熱圧着
して本発明の面状発熱体を得た。
【0022】比較例2 体積固有抵抗が1014Ω・cmのポリエステルマルチフィ
ラメント250d/24f(融点255℃)を芯糸に幅
0.5mm、厚み0.1mmの錫メッキした銅箔のテープを
2050T/mでカバリングして得た電極糸を図1のご
とく両耳部に36本並べて配置し、ポリエステルマルチ
フィラメント500d/70fを株式会社愛機製作所製
AT機にヘバーライン社製エアーノズル Hemajet 341 t
ype を取り付け、オ−バ−フィード率5%にてエアー圧
5kg/cm2 、加工速度100m/min.で交絡加工した糸
条を電極糸間に621本と耳部の電極糸の外側にそれぞ
れ6本配置して経糸とし、緯糸に発熱糸として芯部に融
点が210℃のナイロン6・66共重合樹脂、鞘部に融
点140℃のナイロン6・12共重合樹脂を配した42
0dの芯鞘複合モノフィラメント糸を熱可塑性ポリウレ
タン樹脂〔商品名:クリスボン8566,大日本インキ
化学工業株式会社製〕100部に平均粒子径53ミリミ
クロンのアセチレンブラック〔商品名:デンカブラック
HS−100,電気化学工業株式会社製〕を20部、平
均粒子径50ミクロンの合成グラファイト〔商品名:フ
ァインパウダーSGP50,株式会社SEC製〕を20
部、イソシアネート架橋剤〔商品名:バーノックDN9
50,大日本インキ化学工業株式会社製〕を5部それぞ
れ添加、攪拌、混合したカーボンペーストに漬浸し直径
1.3mmの円形状ダイスに通した後160℃のオーブン
で熱処理した電気抵抗110Ω/cmの糸条と経糸に用い
た交絡加工糸条をS方向に60T/mで3本合撚した糸
条を1:5の割合で用いて、全幅830mm、電極間幅8
00mm,経糸密度20本/吋、緯糸度20本/吋の電極
部の組織及び地組織が共に平織組織である発熱体織物を
得た。得られた発熱体織物を560mmの長さに切断し、
体積固有抵抗が1014Ω・cmで厚さ400ミクロンの
塩化ビニルフィルム〔商品名:アルトロンフィルム、三
菱ビニル化成株式会社〕を幅860mm、長さ600mm
の大きさに2枚用意して、発熱体織物の両面にフィルム
を重ね合わせて片面ヒーター付きの圧着機を用いて温度
180℃、圧力500g/cm2 で150秒熱圧着して本
発明の面状発熱体を得た。
【0023】実施例及び比較例で得られた面状発熱体の
塩化ビニルフィルム剥離強力をJIS L1066の試
験法に準じて測定した測定値を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1から明らかなように本発明品は緯糸密
度を高くしても塩化ビニルフィルム剥離強力の高いもの
が得られた。これに対して、比較例1は、フィルム剥離
強力が低く、電極部を2つ折りにして電気抵抗値を測定
すると若干電気抵抗値が高くなる傾向があった。また比
較例2は、フィルム剥離強力が低かった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、電極部の織密度が高く
電極糸と発熱糸の接続性が優れ、地織部は織目空隙を広
くとることができ、フィルムの接着性が向上し過酷な使
用に耐える信頼性の高いものが得られた。さらに熱圧着
加工が容易で、コストの面でも有利な面状発熱体を提供
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す面状発熱体の概略平面図で
ある。
【図2】本発明の面状発熱体の電極部付近の概略断面構
造図である。
【図3】本発明に用いることのできる搦織組織の組織状
態を示す図である。
【図4】本発明に用いることのできる模紗織組織の組織
図である。
【符号の説明】
1 面状発熱体 2 電気抵抗の高い合成繊維 3 電気抵抗の高い合成繊維 4 電極部 5 発熱糸 6 電気絶縁樹脂フィルム 7 電極糸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電極糸を収束させ所定間隔で複数
    列配列した電極部に対し交差するように合成樹脂発熱糸
    を配し、電極部間及び合成樹脂発熱糸間に電気抵抗値が
    高い合成繊維を織り込んだ織物の両面を電気絶縁樹脂フ
    ィルムで被覆した面状発熱体において、電極部の組織は
    平織組織で、電極部以外の地組織は搦織組織あるいは模
    紗織組織であり、電極部以外の地組織では織目空隙を介
    して両面の電気絶縁樹脂フィルムが熱圧着されているこ
    とを特徴とする面状発熱体。
JP14256996A 1996-06-05 1996-06-05 面状発熱体 Pending JPH09326291A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14256996A JPH09326291A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 面状発熱体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14256996A JPH09326291A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 面状発熱体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09326291A true JPH09326291A (ja) 1997-12-16

Family

ID=15318383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14256996A Pending JPH09326291A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 面状発熱体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09326291A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002324656A (ja) * 2001-02-23 2002-11-08 Kurabe Ind Co Ltd コード状抵抗体
KR20040035429A (ko) * 2002-10-22 2004-04-29 현대자동차주식회사 자동차용 발열 시트
JP2011072445A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Suminoe Textile Co Ltd 発熱カーテン
JP2012079538A (ja) * 2010-10-01 2012-04-19 Aoyama Sangyo Kk 面状発熱体
JP2013077384A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Matsubun Industries Inc 面状発熱体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002324656A (ja) * 2001-02-23 2002-11-08 Kurabe Ind Co Ltd コード状抵抗体
KR20040035429A (ko) * 2002-10-22 2004-04-29 현대자동차주식회사 자동차용 발열 시트
JP2011072445A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Suminoe Textile Co Ltd 発熱カーテン
JP2012079538A (ja) * 2010-10-01 2012-04-19 Aoyama Sangyo Kk 面状発熱体
JP2013077384A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Matsubun Industries Inc 面状発熱体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4983814A (en) Fibrous heating element
US6888112B2 (en) Electric heating/warming woven fibrous articles
JP5510302B2 (ja) 接続部材、その製造方法及び接続構造体
US7820945B2 (en) Heating fabric and manufacturing method thereof
US20100206863A1 (en) Electrically conductive, flexible web material
US20090152257A1 (en) Electric Heating Device
NZ526833A (en) Electric heating/warming fabric articles
JP2013191551A (ja) 面状発熱体及びその製造方法並びに面状発熱体用電極
JP5463776B2 (ja) 車両内装品の表皮材
JPH09326291A (ja) 面状発熱体
JPH1140329A (ja) 面状発熱体
JP5615656B2 (ja) 面状発熱体
JP3165799B2 (ja) 発熱織布
JP6085162B2 (ja) 平型絶縁被覆通電体
JP2019079714A (ja) 面状発熱布帛およびその製造方法
JP2014096240A (ja) 面状発熱体用布帛並びに面状発熱体及びその製造方法
JPH0817562A (ja) 面状発熱体
JPH0649234Y2 (ja) 暖房座席シート
JPH0620316Y2 (ja) リ−ド線接続端子付織物状発熱体
KR102644701B1 (ko) 면상발열체 및 이의 제조방법
JP2010247810A (ja) 布材
JP7189945B2 (ja) 導電性面ファスナー及びその製造方法
JP6778549B2 (ja) 接続方法および導電性布帛
CA1291512C (en) Fibrous heating element, method of production thereof and fabric heating element made thereof
JP2001076852A (ja) 面状発熱体