JPH09325598A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH09325598A
JPH09325598A JP14124196A JP14124196A JPH09325598A JP H09325598 A JPH09325598 A JP H09325598A JP 14124196 A JP14124196 A JP 14124196A JP 14124196 A JP14124196 A JP 14124196A JP H09325598 A JPH09325598 A JP H09325598A
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JP
Japan
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toner
image
developer
developing
resin
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JP14124196A
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Inventor
Toyofumi Inoue
豊文 井上
Hiroyoshi Okuno
広良 奥野
Hiroe Okuyama
浩江 奥山
Kotaro Yoshihara
宏太郎 吉原
Masahiro Uchida
正博 内田
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電制御剤を含まないトナーを用いても十分
に高い帯電性及び安定した搬送性を保持し、カブリや濃
度ムラのない安定した画像濃度が得られ、また、長期に
亘る繰返し使用にも、ダートや混色等の発生し難い画像
形成方法を提供する。 【解決手段】 現像剤担持体上の現像剤層を用いて静電
潜像保持体上の静電潜像を現像する画像形成方法におい
て、該現像剤担持体の表面層が、正帯電性樹脂微粒子を
分散含有する樹脂被覆層からなるものを用い、かつ、現
像剤担持体上の単位面積当りのトナー重量をM(mg/
cm2 )、トナーの体積平均粒子径をD(μm)とした
とき、M/Dの値が0.03〜0.15の範囲で行う画
像形成方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定のトナーを用
いる画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、実用化されている種々の静電複写
方式における乾式現像法としては、トナーおよび鉄粉等
のキャリアを用いる二成分現像方式とキャリアを用いな
い一成分現像方式が知られている。二成分現像方式にお
いては、トナー粒子がキャリア表面へ付着することによ
り現像剤が劣化し、また、トナーのみが消費されて現像
剤中のトナーの濃度割合が低下することから、キャリア
との混合割合を一定に保たなければならず、そのため、
現像装置が大型化するという欠点を有しているが、一成
分現像方式ではこのような問題がなく、装置の小型化等
の利点を有し、現像方式の主流になりつつある。
【0003】一成分トナー現像方式は、磁性トナーを用
いる磁性一成分現像方式と、非磁性トナーを用いる非磁
性一成分現像方式とに分類される。磁性一成分現像方式
は、内部にマグネット等の磁界発生手段を設けた現像剤
担持体を用いて磁性トナーを保持し、現像するもので、
近年小型プリンター等で数多く実用化されている。しか
しながら、用いられる磁性トナーはその内部にマグネタ
イト等の黒色の磁性体を含むため、カラー化に適しない
という問題がある。一方、非磁性一成分現像方式は、ト
ナーに磁性体を用いないため、カラー化が可能であり、
また、現像剤担持体にマグネットを用いないために、よ
り軽量化、低コスト化が可能となり、近年小型フルカラ
ープリンター等において実用化され始めている。
【0004】しかしながら、例えば、二成分現像方式で
は、キャリアという安定した帯電、搬送部材があり、磁
性一成分現像方式ではマグネットロールの磁気力という
安定した搬送、層形成手段があるが、非磁性一成分現像
方式には、そのような安定した帯電、搬送手段がなく、
トナーを主に静電気力で現像剤担持体上に保持する必要
があるため、このトナーには、より高帯電で安定した帯
電特性が要求される。トナーの帯電が低い場合には、非
画像部のカブリやダートによる機内汚れや混色の問題が
発生し易いことから、より一層の安定化設計が必要とさ
れている。
【0005】従来よりトナーの帯電量を向上させるため
に、トナー内部に帯電制御剤を添加し、それによって比
較的高い帯電量を達成しているものもあるが、トナー中
に一定量以上の帯電制御剤を添加しないと効果が得られ
なかったり、また、その添加量を増やすことにより定着
性能や色特性に悪影響を及ぼす等の諸問題があり、総合
的に満足できる特性は得られていないのが現状である。
また、現像剤担持体としては、一般にアルミニウムやス
テンレス鋼等の金属が用いられているために、トナーに
十分な電荷を付与することができないという問題を有し
ているが、課題を残しながらも前述の帯電制御剤と併用
して実用化されているのが実情である。
【0006】近年、表面処理を施した現像剤担持体(帯
電部材)が数多く提案されているが、それらを非磁性一
成分トナーを用いる画像形成方法に適用しようとして
も、帯電性が不十分であったり、その反対に帯電性が過
剰となって現像剤担持体上のトナー搬送量が多くなり過
ぎて、結局のところトナーの帯電量分布がブロードにな
り、カブリやダートによる機内汚れの問題を解消するに
は至っていない。また、繰返しの使用により表面層が磨
耗し、表面状態の変化に伴ってトナーの帯電性や搬送性
が不安定になるという問題が生じる。従って、非磁性一
成分現像における帯電・層形成の安定化のためには未だ
多くの課題が残されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実情
に鑑み、その問題点を解決することを目的としてなされ
たものである。すなわち、本発明の目的は、帯電制御剤
を含まないトナーを用いても十分に高い帯電性及び安定
した搬送性を保持するとともに、カブリや濃度ムラのな
い安定した画像濃度が得られる画像形成方法を提供する
ことにある。また、本発明の他の目的は、長期に亘って
繰り返し使用しても、ダートや混色等が発生し難い画像
形成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記した
問題を解決するべく種々検討を重ねた結果、正帯電性樹
脂微粒子、さらには固体潤滑剤を分散させた表面層を有
する現像剤担持体を用いるとともに、現像剤担持体上へ
のトナーの搬送量と使用するトナーの粒子径との割合を
一定の範囲となるようにして画像形成を行うことにより
上記目的が達成できることを見出した。
【0009】すなわち、本発明の画像形成方法は、現像
剤担持体上の現像剤層を用いて静電潜像保持体上の静電
潜像を現像する画像形成方法において、該現像剤担持体
の表面層が、正帯電性樹脂微粒子を分散含有する樹脂被
覆層からなるものを用い、かつ、現像剤担持体上の単位
面積当りのトナー重量をM(mg/cm2 )、トナーの
体積平均粒子径をD(μm)としたとき、M/Dの値が
0.03〜0.15の範囲で行うことを特徴とする。こ
の現像剤としては、非磁性トナーを用いることが好まし
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明の画像形成方法は、潜像保持
体上に潜像を形成する潜像形成工程、現像剤担持体上に
薄層形成された現像剤を用いて該潜像保持体上の潜像を
現像する現像工程、潜像保持体上のトナー画像を転写体
に転写する転写工程及び転写体上のトナー画像を熱定着
する定着工程を有する画像形成装置に用いられ、特に、
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色トナーを
用いるフルカラー現像装置に用いられるものである。
【0011】この潜像形成工程としては、従来公知の方
法が適用でき、電子写真法または静電記録法によって、
感光層または誘電体層等の潜像保持体上に静電潜像を形
成する。本発明に用いる潜像保持体の感光層としては、
有機系、アモルファスシリコン等の公知のものが使用で
きる。また、その円筒状保持体としては、アルミニウム
またはアルミニウム合金を押出し成形した後、表面加工
する等の公知の製法により得られたものが使用できる。
【0012】現像工程は、現像剤担持体(現像ロール)
の回転円筒体上に、トナー供給ロールにより供給された
トナーを、弾性ブレード等により薄層形成して現像ニッ
プまで搬送し、現像ロールと静電潜像を保持する潜像保
持体とを現像部において接触させるか、または一定の間
隔を設けて配置し、現像ロールと潜像保持体との間にバ
イアスを印加しながら静電潜像をトナーで現像するもの
である。本発明に用いる現像ロールとしては、研磨、ブ
ラスト処理等の表面処理を行ったアルミニウム、SUS
ステンレス鋼等の金属の基体表面に、特定の樹脂による
コーティングを施したものが使用される。そのコーティ
ングに用いる樹脂は、溶剤に可溶なものならば如何なる
ものでも使用できるが、特に、製造性や塗膜の強度の観
点から、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリメチルメ
タクリレート(PMMA)樹脂、ポリカーボネート樹脂
等を用いることが好ましい。
【0013】本発明に用いる現像ロールは、その表面層
が、正帯電性樹脂微粒子を分散含有する樹脂被覆層によ
り形成されているものである。この樹脂被覆層中に分散
させる正帯電性樹脂としては、結着樹脂を溶解させる溶
剤に不溶なものであり、かつ、その微粒子径は、結着樹
脂中に均一に分散させるために平均粒子径が10μm以
下、好ましくは0.01μm以上、5μm以下のもので
あり、具体的には、メラミン樹脂微粒子やナイロン樹脂
微粒子等のビーズ状のものを用いることが好ましい。正
帯電性樹脂微粒子の添加量は、表面層中に5〜50重量
%の範囲が好ましい。添加量が5重量%より少ないとト
ナーの帯電量が不十分となり、一方、50%重量を越え
ると正帯電性樹脂微粒子の分散が悪くなってトナーの帯
電量分布がブロードとなり、さらに現像ロールの表面層
は強度が低下して表面層の剥がれ等の問題が生じる。
【0014】また、本発明においては、現像ロールの表
面層に固体潤滑剤を添加することが好ましい。使用する
固体潤滑剤は、樹脂への分散性や帯電と搬送のバランス
を考慮して、例えば、二硫化モリブデン、チッ化ホウ
素、グラファイト等が適宜使用される。この固体潤滑剤
の平均粒子径としては、0.2〜10μmのものを用い
ることが好ましい。固体潤滑剤の平均粒子径が0.2μ
mより小さいと現像ロール表面の帯電量が過剰となって
トナーの付着抑制効果が不十分となり、一方、10μm
より大きいと現像ロールの表面層中での分散が低下する
結果、トナーの帯電量分布がブロードとなる。固体潤滑
剤の添加量は、表面層中に20〜70重量%の範囲であ
ることが好ましい。添加量が20重量%より小さいとチ
ャージアップトナーの付着抑制効果が不十分で70重量
%を越えると担持体表面層強度が低下し、表面層の剥が
れ等の問題が発生する。
【0015】本発明に用いる現像ロールの製造法は、予
め結着樹脂を溶解した溶液中に正帯電性樹脂微粒子及び
固体潤滑剤を分散させた後、スプレー、ディップ等の公
知の塗布法により基体表面上に塗布し、乾燥または必要
に応じて硬化させる等の方法があげられる。また、現像
ロールによるトナー層の形成は、弾性ブレードをスリー
ブ表面に当接させることにより行う。この弾性ブレード
の材質としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム等のゴ
ム弾性体を用いることが好ましく、トナー帯電量をコン
トロールするために弾性体中に有機物または無機物を添
加・分散させてもよい。
【0016】4色トナーを現像する方法としては、感光
体の周辺に4つの現像機を配置し、各トナーについて、
帯電、露光及び現像の工程を4サイクル繰り返す方式、
及び1サイクルで4色トナーの帯電、露光、現像を行う
方式等が用いられる。また、4色トナーを重ね合わせる
方式としては、感光体上に形成されたトナー像を転写紙
を巻き付けた転写ドラム上に1色ずつ転写し重ね合わせ
る方式、感光体上に形成されたトナー像を転写体上に転
写し、転写体上でカラートナー像を重ね合わせた後、転
写紙上に一括転写する方式、感光体上でカラートナー像
を重ね合わせた後、転写紙上に一括転写する方式等が用
いられる。転写手段としては、潜像保持体に転写ローラ
ーを圧接させる接触型のものと、コロトロンを用いる非
接触型のもの等の公知のものが用いられる。
【0017】クリーニング工程は、転写工程において転
写されずに潜像保持体に残ったトナーを、クリーナーに
より除去するものであり、本発明に用いるクリーニング
手段としては、ブレードクリーニングまたはローラーク
リーニング等の公知のものが挙げられる。このブレード
クリーニングとしては、シリコーンゴムやウレタンゴム
等の弾性ゴムが用いられる。定着工程は、転写体に転写
されたトナー画像を定着器により定着させるものであ
る。定着手段としては、ヒートロールを用いる熱定着方
式が好ましい。また、グロス化を防止し、OHP画質を
向上させるためにオイルを塗布したローラー定着、装置
の小型化のためにトナーに離型剤を添加したオイルレス
定着が行われる。
【0018】本発明に用いる現像剤は、前記のように、
基本的に帯電制御剤を必要としないトナーであり、より
詳しくは非磁性トナーである。このトナーに用いる結着
樹脂としては、スチレン、クロルスチレン等のスチレン
類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等
のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル
類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等
のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル類、ビ
ニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブ
チルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケト
ン等のビニルケトン類等の単独重合体及び共重合体を例
示することができる。特に代表的な結着樹脂としては、
ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合
体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレンが挙げられ、さらに、ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を
挙げることができる。
【0019】また、トナーの着色剤としては、カーボン
ブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロム
イエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フ
タロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ラン
プブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レ
ッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、
C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメ
ント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー1
2、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグ
メント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー
15:3等が用いられる。
【0020】また、本発明に用いるトナーには、グロス
及び耐オフセット性を向上させるために、離型剤を添加
してもよい。この離型剤としては、炭素数8以上のパラ
フィン、ポリオレフィン等が好ましく、例えば、パラフ
ィンワックス、パラフィンラテックス、マイクロクリス
タリンワックス等、またはポリプロピレン、ポリエチレ
ン等があげられ、これらを単独または併用して用いる。
添加量は0.3〜10重量%の範囲で用いることが好ま
しい。
【0021】本発明に用いるトナーには、適度な流動性
及び帯電性を付与させるために、トナー粒子の表面に流
動化剤微粒子を外添させたものが好ましい。用いられる
流動化剤微粒子としては、疎水性シリカ、チタニア、ア
ルミナ等の無機酸化物微粉末、脂肪酸またはその誘導体
及びその金属塩等の有機化合物微粉末、フッ素系樹脂、
アクリル系樹脂またはスチレン系樹脂等の樹脂微粉末等
があげられ、これらを単独または併用して用いることが
できる。特に、平均粒子径10nm以上の無機酸化物微
粉末は、チャージアップによる搬送量の増大を抑制する
のに有効である。これらの微粉末は、トナー粒子100
重量部に0.1〜3重量部、好ましくは0.3〜1.5
重量部の範囲で用いられる。外添量が0.1重量部より
少ないと、微粉末によるトナー表面被覆率が低いために
トナーに十分な流動性を与えることができない。一方、
外添量が3重量部より多いと、微粉末が感光体へ付着
し、コメットやフィルミングを起こしやすくなる。
【0022】本発明に用いるトナーの粒径は、体積平均
粒子径で4〜10μmの範囲のものが好ましく、より好
ましくは6〜9μmである。体積平均粒径が4μm以下
では流動性は著しく低下するため層形成が不良となり、
カブリやダードの原因となりやすい。また、10μm以
上では解像度が低下し高画質が得られなくなるばかりで
なく、現像剤の単位重量当たりの帯電量が低下するた
め、層形成の維持が困難となりカブリやダートが発生し
やすくなる。
【0023】本発明においては、現像ロール上に搬送さ
れるトナー重量をM(mg/cm2)で表わし、また、
使用するトナーの体積平均粒子径をD(μm)で表わし
たときに、M/Dの値が0.03〜0.15の範囲内に
おいて画像形成を行うことが必要である。このM/Dの
値が0.03より小さいと十分な画像濃度を得ることが
できず、濃度ムラ等が発生する。一方、M/Dの値が
0.15より大きいとトナーの帯電量分布がブロードと
なり、カブリやダートが発生しやすくなる。
【0024】本発明に用いるトナーは、公知の如何なる
方法によっても製造できるが、特に、混練及び粉砕方式
が好ましい。即ち、結着樹脂及び着色剤等を予備混合し
た後、混練機にて溶融混練し、得られた混練物を冷却し
た後、粉砕し、分級を行うことにより得られたトナー粒
子に、外添剤微粒子を添加混合する方法が好ましい。こ
の混練機としては、バンバリーミキサー、加圧ニーダ
ー、コンティニアスミキサー、エクストルーダー等が用
いられる。
【0025】本発明において採用する構成が有効な理由
として、以下のように考えられる。まず、二成分現像剤
のキャリアに相当する現像ロールの表面に、正帯電性樹
脂微粒子を分散させた樹脂を被覆することにより、帯電
制御剤を含有しないトナーに対しても帯電を付与するこ
とが可能となる。さらに、現像ロールの表面層には、正
帯電性樹脂微粒子が適度に分散しているため、表面層を
繰り返し使用することにより磨耗しても、常に正帯電性
樹脂微粒子が一定の比率で存在していることから、トナ
ーの帯電性と搬送性が安定化する。ただ、単純に表面層
の帯電量を高くするだけでは、特に、現像ロールの表面
近傍に存在するトナーがチャージアップしてその表面に
強く付着してしまい、そのトナー層上にさらにトナー層
が形成されて搬送量が増加し、トナー間相互の帯電によ
り、特に上層部のトナーの帯電が低下して、カブリやダ
ートを発生することがある。そのため、現像ロールの表
面層である樹脂被覆層中に、さらに固体潤滑剤を分散さ
せる場合には、表面近傍のトナーがチャージアップして
しまっても、表面層自体が滑性を有しているために現像
ロール表面への強付着や搬送量増大の抑制に有効であ
る。さらにまた、トナーの外添剤として、比較的粒径の
大きい無機酸化物微粒子を用いると、外添剤が層形成ブ
レードの圧力下においてトナー相互間のコロとして働
き、これも搬送量の増加を抑制するのに有効である。な
お、本発明において、現像ロール上の単位面積当りのト
ナー重量は、後記する装置を用いて、トナーを現像ロー
ル上に搬送させた後、一定面積のテープを用いて転写し
たトナーを測定することにより求めた。また、本発明に
用いるトナーの粒度は、コールターカウンター社製粒度
測定器TAII、アパーチャー径100μmにより測定し
た。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。 実施例1 <現像ロール>表面粗さ(Ra)0.4μmにブラスト
処理を施したアルミニウム製の基体上に、下記組成から
なる正帯電性樹脂微粒子及び固体潤滑剤を超音波分散さ
せた樹脂溶液を、厚さ10μmになるように突き上げ塗
布機により塗布し、120℃で1時間乾燥させることに
より現像ロールを得た。 樹脂:ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂 20重量部 正帯電性樹脂微粒子:メラミンビーズ(平均粒子径0.3μm)10重量部 固体潤滑剤:二硫化モリブデン(平均粒子径0.5μm) 10重量部 溶剤:メチルエチルケトン 30重量部 <トナー> 結着樹脂:ポリエステル樹脂 96重量部 (テレフタル酸/ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物) (重量平均分子量Mw:約10,000、Tg:67℃) 顔料:銅フタロシアニンブルー顔料 4重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで混合した後、エクスト
ルーダーにより設定温度120℃、スクリュー回転数3
00rpm、供給スピード150kg/hの条件で溶融
混練した。得られた混練物を冷却し、粗粉砕した後、ジ
ェットミルにて微粉砕し、さらにこの粉砕物を風力分級
機にて分級することにより、体積平均粒径D50が8.0
μmのトナー粒子を得た。次に、得られたトナー粒子1
00重量部に、シリコーンオイル処理したシリカ0.5
重量部及び粒子径30nmの酸化チタン1.0重量部か
らなる外添剤をヘンシェルミキサーにて混合することに
よりトナーを得た。上記した現像ロール及びトナーを、
図1に示す画像形成装置に用い、表1に示すM/Dの条
件のもとに、温度22℃、湿度55%RHの環境下、5
000枚の画像を形成し、それらの評価を行った。
【0027】(画像形成装置)図1は、本発明におい
て、画質等を評価するための画像形成に用いた画像形成
装置を示す。感光体ドラム1と現像ロール3とは、一定
の間隙となるように配置した。感光体ドラム1は、ロー
ル帯電器2で帯電させた後、レーザー光で露光して静電
潜像を形成し、現像ロール3と現像剤供給ロール4に
は、交流電圧と直流電圧とを印加して静電潜像を現像す
るようにした。シリコーンゴム製の層形成ブレード5
は、現像ロール3に一定の線圧で当接させてトナーの薄
層を形成した。なお、6はロール転写器、7はブレード
式クリーナーである。
【0028】実施例2 現像ロールの表面層中に添加する固体潤滑剤をグラファ
イト(平均粒子径4μm)に代えたこと以外は、実施例
1と同様にして画像を形成し、評価を行った。 比較例1 現像ロールの表面層中に正帯電性樹脂微粒子樹脂を含ま
ないこと以外は、実施例1と同様にして画像を形成し、
評価を行った。 比較例2 現像ロールとして表面層を設けないアルミニウムの基体
(Ra:1μm)を用い、さらに、酸化チタンを添加し
ないトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして
画像を形成し、評価を行った。
【0029】上記各実施例及び各比較例で得られた結果
を表1に示す。
【表1】 「濃度ムラ」において、○は濃度差0.1未満のもの、
△は濃度差0.1〜0.3未満のもの、×は濃度差0.
3以上のものであることを示す。「カブリ」及び「機内
汚れ」において、○は発生がなく良好なもの、△はやや
発生があるもの、×は発生があり問題であることを意味
する。「総合評価」において、○は良好である、△は使
用できるレベルである、×は問題であることを意味す
る。
【0030】
【発明の効果】本発明の画像形成方法は、特定の現像ロ
ールを使用するとともに、現像ロール上に搬送されるト
ナー量と使用するトナーの粒子径との関係を規制するこ
とにより、連続使用によってトナーが劣化しても、トナ
ーの帯電分布がシャープであり、帯電量の低下が少な
く、長期に亘って画像濃度の変動がなく、低現像性、カ
ブリ、機内汚れ等のない優れた画質の画像を得ることが
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における画質等を評価するための画像
形成に用いた画像形成装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1…感光体ドラム、2…ロール帯電器、3…現像ロー
ル、4…現像剤供給ロール、5…層形成ブレード、6…
ロール転写器、7…ブレード式クリーナー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 宏太郎 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 内田 正博 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤担持体上の現像剤層を用いて静電
    潜像保持体上の静電潜像を現像する画像形成方法におい
    て、該現像剤担持体の表面層が、正帯電性樹脂微粒子を
    分散含有する樹脂被覆層からなるものを用い、かつ、現
    像剤担持体上の単位面積当りのトナー重量をM(mg/
    cm2 )、トナーの体積平均粒子径をD(μm)とした
    とき、M/Dの値が0.03〜0.15の範囲で行うこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 現像剤が、非磁性トナーを用いることを
    特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
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