JPH09325467A - 光強度シミュレーション装置 - Google Patents

光強度シミュレーション装置

Info

Publication number
JPH09325467A
JPH09325467A JP14331296A JP14331296A JPH09325467A JP H09325467 A JPH09325467 A JP H09325467A JP 14331296 A JP14331296 A JP 14331296A JP 14331296 A JP14331296 A JP 14331296A JP H09325467 A JPH09325467 A JP H09325467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
unit
data
pattern data
simulation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP14331296A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Fukushima
祐一 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP14331296A priority Critical patent/JPH09325467A/ja
Publication of JPH09325467A publication Critical patent/JPH09325467A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスクパターンを最適化するためのシミュレ
ーションを効率よく行うと共に、マスクパターンデータ
の部分的な変更が容易な光強度シミュレーション装置を
提供すること。 【解決手段】 パターン作成部11は、入力部1から入
力された各種データに基づいてパターンデータを作成
し、記憶部12に記憶させる。また、光強度計算部21
は、パターン選択部13によって記憶部12内から選択
されたパターンデータおよび光学条件選択部14によっ
て選択された光学条件に基づいて、シミュレーション計
算を行い、その結果を出力部2へ出力する。また、シミ
ュレーション計算を繰り返し行う場合等は、解析処理部
22からデータ変更指示が出され、これに基づき検索部
15が記憶部12またはデータベース部3から適宜パタ
ーンデータを検索してパターン選択部13へ出力し、パ
ターンデータの変更を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程中
のフォトリソグラフィ工程において主として研究開発用
途に用いられる、露光工程のシミュレーションを行うた
めの光強度シミュレーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体工程の研究開発、あるい
は、開発試作段階においては、そのプロセスや製造物の
特性を把握し、製造条件に対する特性の予測や評価を仮
想的に実験するための技術としてコンピュータシミュレ
ーション技術があり、現在盛んに利用されている。
【0003】特に半導体製造技術の中で中心となる微細
加工技術であるフォトリソグラフィ工程のシミュレーシ
ョン技術は理論的にも確立しており、研究開発において
欠かせない技術となっている。フォトリソグラフィのシ
ミュレーションの中で特に露光工程のシミュレーション
は光強度シミュレーションと称され、投影露光装置(ス
テッパーとも称する)を用いてフォトマスクパターン
(以降マスクパターンと呼ぶ)をウェハ上に露光転写し
た場合の投影光学像の光強度分布を計算により求めるも
のである。
【0004】光強度シミュレーション技術の基礎となる
理論は、物理理論としてはH.Hopkinsらによっ
て確立された結像光学理論(参考文献:Born, Wolf著
「光学の原理II・III」(1975)、あるいは、H. Hopkins;
J. Opt. Soc. Am. Vol. 47, No. 6 (1957), p. 508-
)があり、コンピュータ計算モデルとしては、Lin
またはYeungによるモデル等がある。また、コンピ
ュータシミュレーションを行うソフトウェアをシュミレ
ータとも呼び、ソフトウェアとハードウェアを含めたシ
ステム全体をシミュレーション装置と呼ぶことがある。
【0005】図3に従来の光強度シミュレーション装置
の構成を示す。この図に示す光強度シミュレーション装
置では、まず光強度シミュレーションに必要な条件の入
力から始まる。すなわち、パターンデータ入力部50に
対し、マスクパターンを模擬したパターンデータを入力
する。このパターンデータは、一般的にはマスクパター
ンの寸法座標値と、光源から輻射される光の透過率、お
よび、透過する光の位相をシフトさせる量の値のみであ
り、パターンが複数の図形から構成されたものであって
も特に区別がない。すなわち、パターンデータは単一階
層のデータで構成されている。
【0006】また、光学条件入力部51では、露光光学
系のパラメータ、すなわち、開口数(NA)や可干渉
度、光源波長、焦点誤差等を入力する。そして、これら
露光光学系のパラメータ、および、パターンデータ入力
部50に入力されたパターンデータに基づいて、光強度
計算部52においてシミュレーション計算が行われ、そ
の結果が、出力部(例えば、ディスプレイやプリンタ
等)53へ出力される。
【0007】この際、例えばいずれかの光学条件を少し
ずつ変化させて計算したい場合には、何回繰り返し計算
を行うかを、シミュレーションの実行条件として光強度
計算部52に予め設定しておき、各種パラメータを変化
させながら計算を繰り返し実行する。パターンデータの
一部変更が必要な場合は、変更部分を含む何種類かのパ
ターン全面のデータをパターンデータ入力部50に入力
しておき、繰り返しの都度、シミュレーションに使用す
るパターンデータを指定する。
【0008】この場合、パターンの部分的な変更または
交換を行うことはできず、パターンデータ全体を交換す
る必要がある。また、上述した繰り返し計算は、各種条
件を変更して単純に計算を繰り返す工程であり、前もっ
て決められた条件でのみ計算されるだけで、前の入力デ
ータを参照したり、前の計算結果を判断して次の処理方
法を決めるようなことはしていない。そして、解析処理
部54で、すべての計算結果をまとめ、各種パラメータ
に対する特性の変化等の解析を行った後、その解析結果
を出力部53へ出力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来、光強度シミュレ
ーションを行う際に、実際の露光工程において最適な露
光条件を得ようとした場合には、種々の露光条件のパラ
メータを変化させて最適値を求める作業が必要であり、
その場合パラメータを一つ一つ変化させながら繰り返し
シミュレーション計算を行えばよい。従来の光強度シミ
ュレーションを行う目的は、露光光学系の開発において
解像性能を最適化するため、あるいは、露光後のレジス
ト現像プロセスのシミュレーションの前段階の計算のた
めであった。この目的では、実際には投影露光装置の光
学条件(開口数、可干渉度、光源波長)のいずれかを変
化させて計算すればよく、マスクパターンはごく単純な
ライン&スペースパターン、または、孤立ホールパター
ンを固定して用いていた。
【0010】しかしながら、近年は位相シフトマスクや
光近接効果補正パターン等、マスクパターンの改質によ
り露光状態を改善しようとする、いわゆる超解像技術が
隆盛となってきた。それに伴い、光強度シミュレーショ
ンの目的も変化してきており、上述した位相シフトマス
クパターン等において、最適なマスクパターンを得るこ
とを目的としたシミュレーションが必要となってきてい
る。
【0011】従来の光強度シミュレーション装置を用い
てマスクパターン自体の最適化を目的とするシミュレー
ションを実施する場合は、露光装置の条件を固定とし
て、マスクパターンの寸法や配置を変化させていく必要
がある。一方、マスクパターンは2次元平面上で配置さ
れているため、これを変化させる条件は、実際にはかな
りの数になる。例えば、パターン寸法をX方向およびY
方向に変化させたり、パターン間隔を変化させたりする
だけでも、組み合わせの数は数十通りになる。したがっ
て、従来の光強度シミュレーション装置を用いてこのよ
うなシミュレーションを行う場合は、数十通りのマスク
パターンデータを作成しておき、計算する度にデータを
取り替える必要がある。また、マスクパターン自体も実
際のマスクパターンに近い複雑なパターンを用意する必
要があった。
【0012】さらに、光強度シミュレーション用のマス
クパターンデータは、マスク作製用のCADによるデー
タとは持っている情報が全く異なるものであるため、上
述したようにマスクパターンを最適化する目的でシミュ
レーションを実施する場合、従来はシミュレーション用
パターンデータをその都度手作業で作成する必要があっ
た。しかも、最適値を求めるためには、通常、数十通り
のパターンデータが必要であるため、極めて効率が悪い
という問題点があった。
【0013】そこで、本発明は上記のような問題点を鑑
み、マスクパターンを最適化するためのシミュレーショ
ンを効率よく行うと共に、マスクパターンデータの部分
的な変更が容易な光強度シミュレーション装置を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、フォトリソグラフィ工程
における露光工程のシミュレーションを行う光強度シミ
ュレーション装置において、前記シミュレーションに用
いるシミュレーションデータを作成するデータ作成手段
と、前記シミュレーションデータに基づいて露光工程の
シミュレーションを行う模擬手段とを有してなり、前記
模擬手段は、得られたシミュレーション結果に基づい
て、次に行うシミュレーションに使用するシミュレーシ
ョンデータの内容を、前記データ作成手段に指示し、前
記データ作成部は、前記模擬手段の指示に従ってシミュ
レーションデータを変更することを特徴とする。
【0015】請求項2に記載の発明は、モデル化したフ
ォトマスクに対する各種光学条件を設定し、該光学条件
に基づいてフォトリソグラフィ工程における露光工程の
シミュレーションを行う光強度シミュレーション装置に
おいて、前記フォトマスク内における個々のパターンを
単位とし、該個々のパターンの寸法、座標位置、形状、
透過率、および、透過光の位相シフト量等を含む単位パ
ターンデータによって構成されるパターンデータを作成
するパターン作成部と、前記パターン作成部により作成
されたパターンデータを記憶する記憶部と、前記記憶部
の中から1つのパターンデータを選択するパターン選択
部と、前記パターン選択部により選択されたパターンデ
ータ、および、前記光学条件に基づいて、露光工程のシ
ミュレーションを行う計算処理部と、前記計算処理部に
よるシミュレーション結果に基づいて、予め設定されて
いる目標とされたシミュレーション結果に、より近い結
果が得られると思われるパターンデータを求め、該求め
たパターンデータに変更するよう前記パターン選択部に
要求する解析部と、該変更要求が前記パターン選択部に
対してなされると、前記解析部から要求されたパターン
データを検索し、該当するパターンデータがあった場合
は、そのパターンデータを前記パターン選択部へ出力す
る検索部とを具備することを特徴とする。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記パターン作成部により作成される
パターンデータが、任意の枝葉数を有するツリー構造を
なし、前記パターン作成部は、外部から入力される前記
ツリー構造において各階層を構成する前記単位パターン
データの種類を指定するパターン構成データに基づいて
前記パターンデータを作成することを特徴とする。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記検索部が、前記解析部より前記パ
ターンデータの変更要求があった場合、変更要求のあっ
た部分に関わる単位パターンデータのみ、前記記憶部内
を検索し、該当する単位パターンデータがあった場合
は、そのデータを前記パターン選択部へ出力し、前記パ
ターン選択部は、前記パターンデータの内、変更要求の
あった部分に関わる単位パターンデータのみ前記検出部
から出力された単位パターンデータに交換する。
【0018】請求項5に記載の発明は、請求項2ないし
4のいずれかに記載の発明において、前記単位パターン
データを複数記憶したデータベース部を具備してなり、
前記検索部が、前記解析部からなされた要求に応じたパ
ターンデータが前記記憶部内に無い場合、前記データベ
ース部内を検索し、該当するパターンデータがあった場
合はそのパターンデータを前記パターン選択部へ出力す
ることを特徴とする。
【0019】このような装置構成を採用することによ
り、マスクパターンデータの原型となるパターン構成デ
ータを入力すれば、シミュレーション装置内部のパター
ン作成部でシミュレーション用データが作成される。さ
らに最適値を求めるための計算が実行され、計算処理部
と解析部との連携によって計算結果の最適値に関する判
断が行われる。そして、パターン作成部に戻ってパター
ンデータの変更が自動的に行われ、再び計算が繰り返さ
れるという一連の処理をなすことが可能となる。
【0020】また、光強度シミュレーション用パターン
データが、任意の枝葉数を持つツリー構造の階層構造を
持つことにより、パターンデータの変更処理の際は、常
に目的の単位パターン部分の階層を指定して、追加・削
除・交換等の処理を行えばよい。この処理手順はどの階
層であっても同様であり、その階層に含まれる単位パタ
ーン数に関係なく階層単位の処理となるので最少の手順
となる。
【0021】これにより、例えば最適値を求めるために
パターンデータを変更する場合、変更する部分のパター
ンデータの属する階層を指定して、この階層のみを変更
すればよい。そのためには、パターンデータの変更部分
のみの階層データを作成しておけばよい。さらに、前記
データベース部に必要な変更用パターンデータを一括し
て保管しておくことによって、そこからデータを抽出し
てパターンデータ作成部に情報を渡し、データを変更す
るという一連の処理が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の内容を詳述する。図1は本発明の光強度シミュレーシ
ョン装置の構成を示す図である。全体構成を大きく区分
すると、入力部1、出力部2、データベース部3、シミ
ュレーションデータ作成部10、計算処理部20に分け
られる。そのうち、シミュレーションデータ作成部10
と計算処理部20は、さらにそれぞれいくつかに区分さ
れている。なお、本実施形態では入力部1および出力部
2として、コンピュータのハードウェア構成に準じ、キ
ーボード,マウス、および、CRT,プリンタ等を用い
ることとする。
【0023】また、シミュレーションデータ作成部1
0、計算処理部20、および、データベース部3は、ハ
ードウェアとしてコンピュータの内部記憶装置、CP
U、および、外部装置等を利用する。本光強度シミュレ
ーション装置は、これらのハードウェアを利用して光強
度シミュレーション計算の実行、および、これに付随す
る様々なデータ処理を行うソフトウェアとハードウェア
とから構成したものである。
【0024】次に本実施形態における光強度シミュレー
ション装置の内容を、図1を参照して説明する。まず入
力部1は、光強度シミュレーション装置へのデータ入力
を行う部分で、シミュレーションの目的に沿って準備し
たデータを入力し、シミュレーションの実施条件を決定
する。ここで、準備するデータとは、パターンデータの
構成を記述したデータファイルおよびシミュレーション
モデルとする投影露光装置系の光学条件、シミュレーシ
ョン計算に用いる種々のパラメータ値、計算結果を保存
するファイル等のシミュレーションの実施に当たって必
要な情報のことである。なお、パターンデータの構成の
記述方法については後述する。
【0025】次にシミュレーションデータ作成部10に
おいて、シミュレーション用パターンデータの作成と次
工程へのデータ準備が行われる。すなわち、シミュレー
ションに必要なすべてのパターンデータを作成しておく
ことと、繰り返し計算を実施した場合に解析処理部22
から渡される結果に応じたパターンデータを選択して光
強度計算部21へ渡すことである。
【0026】ここでパターンデータとは、概念としては
マスクパターンを模擬する情報のことであるが、半導体
製造工程で用いる通常のマスクパターンデータとは質的
に異なる。半導体製造工程で用いるマスクパターンデー
タとは、マスク製造用のデータのことであって、通常は
専用CAD装置を用いて作図されたデータ、あるいは、
マスク製造電子線描画装置用に変換されたデータ(以
下、区別のためマスクCADデータと呼ぶ)を指す。こ
のデータは、マスク全面のパターン情報がすべて入って
おり、その他に表示・描画用の様々な情報が混在してい
る。
【0027】一方、本光強度シミュレーション装置にお
けるパターンデータとは、マスクパターンの中でシミュ
レーションしたい部分のみのパターン情報を抽出したも
のであって、一般的にマスクパターンのごく一部を抜き
出したものである。また、パターン情報の他にマスクパ
ターンの透過率および位相のシフト量の値が入ってい
る。
【0028】なお、パターン作成部11では、上記のパ
ターンデータを作成するが、作成方法としては種々の手
段が可能である。例えば、前記のマスクCADデータか
ら目的部分の情報のみを抜き出し、これにパターンの透
過率と位相のシフト量の値を加えてもよいし、最初から
シミュレーション用パターンを設計してデータを作成し
てもよく、最終的にシミュレーション用データの情報が
不足なく作成されていればよい。また、CAD操作を用
いず数値入力による方法もあり、この場合、パターンの
寸法座標値と形状、および、透過率、位相のシフト量を
数値で入力する。なお、位相シフト技術を応用したフォ
トマスク(いわゆる位相シフトマスク)で各部のパター
ンの透過光に相対的な位相のズレを適宜に与えるが、本
実施形態でいう位相シフト量とは、この位相のズレに関
する量を意味する。
【0029】本実施形態では、請求項3に記した目的に
沿って階層構造のパターンデータを構成するため、上述
した数値入力による方法を発展させた方法をとった。こ
れについては後述する。
【0030】再び図1の各部の説明に戻る。シミュレー
ションデータ作成部10においては、まずパターン作成
部11でシミュレーションに必要なパターンデータをす
べて作成し、次に記憶部12においてこれらパターンデ
ータを記憶した後、パターン選択部13によりシミュレ
ーション計算用のパターンデータが選択される。選択す
る理由は、シミュレーションの解析目的によっては複数
のパターンから一つを選択して計算することが必要とな
るためであり、例えばパターン寸法を少しずつ変化させ
ていく場合や、パターン間隔を変化させる場合等に、パ
ターンデータの選択が行われる。また、そのような計算
を行うためには、それぞれの寸法値のパターンを作成
し、計算する毎にパターンを交換する。
【0031】パターン作成部11で作成されたすべての
パターンデータは、記憶部12にてメモリー上に記憶さ
れ、次にパターン選択部13で光強度計算に使用するパ
ターンが選択される。また、パターン選択部13は、後
述する解析処理部22からの指示があった際に、他のパ
ターンの選択を行う。例えば、パターン寸法を変化させ
て繰り返し計算を行う場合には、該当する寸法のパター
ンを選択し、以前のパターンと交換して次の計算に移
る。その次の光学条件選択部14では、必要に応じて焦
点誤差や開口数等の光学条件を変更する。
【0032】次にこれらのデータを用いて、光強度計算
部21にてシミュレーション計算が実行される。そして
解析処理部22にて、計算結果について目的に応じた様
々な解析が行われる。解析目的は実際には様々であっ
て、最初からパラメータ条件が設定されていて、それに
応じて条件を変更して繰り返し計算すればよい場合と、
結果として得られる特性の範囲が決まっていて、それを
満たす最適なパラメータを求める場合とがある。前者の
場合は単純な繰り返し計算処理を行えばよく、後者の場
合は解析処理部22において計算結果を吟味して、次の
計算条件を判断する処理を行う。すなわち、後者の場合
解析処理部22は、例えば、現時点までのシミュレーシ
ョン計算に用いられた各計算条件と、各条件下で得られ
た計算結果とに基づいて、予め設定された特性により近
づく可能性が高い計算条件を判断する。
【0033】このように解析処理部22では、光強度計
算の繰り返し指示、または、計算条件の変更指示等の処
理を行い、繰り返し計算を行う場合は、パターン選択部
13により所定の条件変更が行われた後、再度、光強度
計算部21においてシミュレーション計算が実行され
る。また、解析処理部22からパターンを変更するよう
パターン選択部13に指示された場合は、検索部15が
変更指示されたパターンのデータが記憶部12に格納さ
れているかどうかを検索し、見つかればそのデータをパ
ターン選択部13に渡す。
【0034】もし見つからなければデータベース部3を
検索し、そこで見つかれば同様にデータベース部3から
パターン選択部13にデータを渡し、データベース部3
内でも見つからなければ、エラー処理を行う。そして、
光強度計算部21および解析処理部22より出力された
結果は、出力部2において、目的に応じて表示・印刷等
の出力処理が行われる。
【0035】次に、パターン作成部11で作成するパタ
ーンデータの構成を記述したデータについて説明する。
これはパターンデータが階層構造を持つように設定され
たデータである。前述したようにパターン寸法を変更す
る場合等、解析目的によってパターンデータの一部を変
更する必要が生じることがある。その場合、パターンデ
ータがフラットな構成であった場合、ごく一部の変更で
もすべてのパターンデータを変更し、すべてのパターン
データを保持しなければならない。
【0036】ここで、フラットな構成とは、パターン全
体が一つのデータであって、それより小さい単位にデー
タ区分できないことをいう。この場合、一部に変更があ
れば、全部を含めて異なるパターンデータとして登録す
る必要がある。この時、パターンデータの総量はかなり
増加し、データの変更に要する時間も長くなる。また記
憶量も増加するため、装置の全体記憶量の制限によって
解析できる範囲が狭められてしまう。
【0037】これに対して階層的なデータ構造は、例え
ば図2(a)に示したような構造であって、最小単位と
してのパターンデータを最下層として、それをいくつか
集合させて、または、単独でその上の階層を構成し、さ
らにその階層のデータを集合させてその上の階層を作
り、といった方法でパターンを構成することができる。
それぞれのパターンには階層毎に管理できるよう、例え
ばA1,B1,B2等、便宜的な名称が付与されてい
る。
【0038】具体的なパターンイメージとしては、図2
(b)のようなものになる。図2(b)は、図2(a)
の階層構造をパターンに移し替え、例えばD1,D2,
D3から構成されるC1という集合が、C2と共にB1
として上位階層を構成し、同様に構成されたB2と共に
最上位のA1というパターン集合体になる、ということ
を示している。
【0039】なお、ソフトウェアとしてこのようなデー
タ構造を実現する方法は種々あるが、パターンデータ自
体の形態とは無関係に、それぞれのデータについて他の
データとの上位・下位の相対的位置関係を情報として付
加すればよい。この時、個々のデータはパターンデータ
として独立に成立するものであるから、質的には同等で
ある。従って、例えば図2(a)でC2を抜き取って、
A1の下に付けることが概念的には可能である。このこ
とを利用すれば、前述した解析目的例のように、一部の
パターン寸法を変化させるために、いろいろな寸法を持
つパターンを交換させる、といったことも簡単に実現で
きる。
【0040】もちろんパターンデータの場合には、平面
的な配置の中で重複するような配置は許されないという
制限が加わるため、完全に自由な組み合わせの階層構造
はできないが、本質的なことではない。このような階層
構造で各要素が独立した存在であるという構成にするこ
とにより、必要な一部のパターンデータのみの変更が可
能となり、前記解析目的に対応可能で、かつ装置の記憶
量の制限が緩和され、多数の、あるいは、大きなデータ
量のパターン解析が実行可能となる。
【0041】ここで、上述した階層構造のパターンデー
タを具体的に記述した例を示す。以下に示す(1)式
は、パターンデータ記述文の例(表現を簡略してある)
であり、図2(a),(b)に対応したものである。 [ A1=[B1,B2], B1=[C1,C2], B2=[C3,C4], C1=[D1,D2,D3] ] …(1)
【0042】(1)式は上位のパターンを左辺に、一つ
だけ下位のパターンを右辺に記したものである。図2
(a)の階層構造の関係は、これだけですべて記述され
ていることがわかる。但し実際には、パターンデータを
平面に配置するための各パターンの座標値を付加し、最
下層のパターンはその形状を別に記述する情報が必要に
なる。このパターンデータ記述文は、前記パターン作成
部内のパターン展開エンジンと呼ばれるアルゴリズムに
よってパターンデータに展開される。
【0043】さらに、このパターンデータ記述文に関し
てC4のパターンを別のパターンに変えたい場合は、例
えばC5としたパターンを新規に作成し、(1)式のB
2におけるC4の記述を、B2=[C3,C5]に変更すればよ
い。また、C3とC4を同時に除き、その代わりに例え
ばC6,C7と称するパターンを入れたい場合には、C
3とC4は上位階層のB2であるので、C6とC7をB
3と定義し、B2と入れ換えて、A1=[B1,B3]、およ
び、B3=[C6,C7]というように、関連する部分だけを変
更すればよく、どの階層であっても同様な処理でパター
ン変更が可能である。
【0044】このような手順は極めて簡単なので、一部
のデータを変更するような作業を自動化することが容易
にできるようになる。また、パターンデータの変更部分
のみのデータを作成してデータベース部にそのデータを
保管しておき、そこから所望する変更部分のデータのみ
を抽出して、目的のパターンデータを変更する手順を自
動化することも可能である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による光強
度シミュレーション装置においては、マスクパターンデ
ータの原型となるパターン構成データを入力すれば、シ
ミュレーション装置内部のパターン作成部でシミュレー
ション用データが作成され、さらに最適値を求めるため
の計算が実行されて、計算処理部と解析部との連携によ
って計算結果の最適値に関する判断が行われる。そし
て、パターン作成部に戻ってパターンデータの変更が自
動的に行われ、再び計算が繰り返される、という一連の
処理を行うので、解析目的に応じた柔軟かつ高度な判断
処理を要するシミュレーション解析の実行が可能とな
る。すなわち、解析処理部からの判断情報をパターン選
択部にフィードバックする構成としたことにより、適切
なパターンデータを選択し変更して再計算することが可
能となり、これを自動的に繰り返して最適値を求めるこ
とが可能となる。
【0046】また、パターンデータが、階層構造をなす
単位パターンデータの集合体からなり、かつ、個別に独
立したパターンデータとしても作成されていることによ
って、パターンデータの一部あるいは全部を組み替えた
り、追加・削除が容易となり、これらの作業が少ない手
順で可能となる。また、これにより、パターンデータを
自動的に次々に変更しながら計算を繰り返す工程が短時
間で可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の光強度シミュレーション装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】同光強度シミュレーション装置におけるパター
ンデータの構造を説明するための説明図であり、(a)
は該パターンデータが階層構造となっていることを示
し、(b)は(a)のパターンデータに対応するマスク
パターンの一例を示している。
【図3】従来の光強度シミュレーション装置の構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1 入力部 2 出力部 3 データベース部 10 シミュレーションデータ作成部 11 パターン作成部 12 記憶部 13 パターン選択部 14 光学条件選択部 15 検索部 20 計算処理部 21 光強度計算部 22 解析処理部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトリソグラフィ工程における露光工
    程のシミュレーションを行う光強度シミュレーション装
    置において、 前記シミュレーションに用いるシミュレーションデータ
    を作成するデータ作成手段と、 前記シミュレーションデータに基づいて露光工程のシミ
    ュレーションを行う模擬手段とを有してなり、前記模擬
    手段は、得られたシミュレーション結果に基づいて、次
    に行うシミュレーションに使用するシミュレーションデ
    ータの内容を、前記データ作成手段に指示し、 前記データ作成部は、前記模擬手段の指示に従ってシミ
    ュレーションデータを変更することを特徴とする光強度
    シミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 モデル化したフォトマスクに対する各種
    光学条件を設定し、該光学条件に基づいてフォトリソグ
    ラフィ工程における露光工程のシミュレーションを行う
    光強度シミュレーション装置において、 前記フォトマスク内における個々のパターンを単位と
    し、該個々のパターンの寸法、座標位置、形状、透過
    率、および、透過光の位相シフト量等を含む単位パター
    ンデータによって構成されるパターンデータを作成する
    パターン作成部と、 前記パターン作成部により作成されたパターンデータを
    記憶する記憶部と、 前記記憶部の中から1つのパターンデータを選択するパ
    ターン選択部と、 前記パターン選択部により選択されたパターンデータ、
    および、前記光学条件に基づいて、露光工程のシミュレ
    ーションを行う計算処理部と、 前記計算処理部によるシミュレーション結果に基づい
    て、予め設定されている目標とされたシミュレーション
    結果に、より近い結果が得られると思われるパターンデ
    ータを求め、該求めたパターンデータに変更するよう前
    記パターン選択部に要求する解析部と、 該変更要求が前記パターン選択部に対してなされると、
    前記解析部から要求されたパターンデータを検索し、該
    当するパターンデータがあった場合は、そのパターンデ
    ータを前記パターン選択部へ出力する検索部とを具備す
    ることを特徴とする光強度シミュレーション装置。
  3. 【請求項3】 前記パターン作成部により作成されるパ
    ターンデータは、任意の枝葉数を有するツリー構造をな
    し、 前記パターン作成部は、外部から入力される前記ツリー
    構造において各階層を構成する前記単位パターンデータ
    の種類を指定するパターン構成データに基づいて前記パ
    ターンデータを作成することを特徴とする請求項2に記
    載の光強度シミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 前記検索部は、 前記解析部より前記パターンデータの変更要求があった
    場合、変更要求のあった部分に関わる単位パターンデー
    タのみ、前記記憶部内を検索し、該当する単位パターン
    データがあった場合は、そのデータを前記パターン選択
    部へ出力し、 前記パターン選択部は、 前記パターンデータの内、変更要求のあった部分に関わ
    る単位パターンデータのみ、前記検出部から出力された
    単位パターンデータに交換することを特徴とする請求項
    3に記載の光強度シミュレーション装置。
  5. 【請求項5】 前記単位パターンデータを複数記憶した
    データベース部を具備してなり、 前記検索部は、前記解析部からなされた要求に応じたパ
    ターンデータが前記記憶部内に無い場合、前記データベ
    ース部内を検索し、該当するパターンデータがあった場
    合は、そのパターンデータを前記パターン選択部へ出力
    することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記
    載の光強度シミュレーション装置。
JP14331296A 1996-06-05 1996-06-05 光強度シミュレーション装置 Withdrawn JPH09325467A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14331296A JPH09325467A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 光強度シミュレーション装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14331296A JPH09325467A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 光強度シミュレーション装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09325467A true JPH09325467A (ja) 1997-12-16

Family

ID=15335850

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14331296A Withdrawn JPH09325467A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 光強度シミュレーション装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09325467A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003029392A (ja) * 2001-07-11 2003-01-29 Dainippon Printing Co Ltd 描画用データの作成方法および描画方法
JP2004029806A (ja) * 2002-06-22 2004-01-29 Samsung Electronics Co Ltd 変形照明を提供する位相格子パターン設計方法及びこれを利用したフォトマスク製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003029392A (ja) * 2001-07-11 2003-01-29 Dainippon Printing Co Ltd 描画用データの作成方法および描画方法
JP2004029806A (ja) * 2002-06-22 2004-01-29 Samsung Electronics Co Ltd 変形照明を提供する位相格子パターン設計方法及びこれを利用したフォトマスク製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4999013B2 (ja) 集積化されたopc検証ツール
US7945871B2 (en) Integrated OPC verification tool
US7401319B2 (en) Method and system for reticle-wide hierarchy management for representational and computational reuse in integrated circuit layout design
US6668367B2 (en) Selective promotion for resolution enhancement techniques
USRE43659E1 (en) Method for making a design layout of a semiconductor integrated circuit
CN101470344B (zh) 用于对全芯片图案实施图案分解的方法
JP4822330B2 (ja) 集積化検証および製造適応ツール
US20090204930A1 (en) Iphysical design system and method
KR100506106B1 (ko) 마스크 패턴 작성 방법 및 반도체 장치의 제조 방법
TW200809558A (en) Model-based SRAF insertion
JP5052625B2 (ja) マスクのレイアウトを設計する方法及びプログラム
KR100291494B1 (ko) 노광데이타작성방법과노광데이타작성장치
JP2004077550A (ja) マーク設計システム、マーク設計方法、マーク設計プログラムおよびこのマーク設計方法を用いた半導体装置の製造方法
JPH11184064A (ja) フォトマスクパターン設計装置および設計方法ならびにフォトマスクパターン設計プログラムを記録した記録媒体
JPH09325467A (ja) 光強度シミュレーション装置
US20140195994A1 (en) Defective artifact removal in photolithography masks corrected for optical proximity
JP2009216936A (ja) 階層構造を用いたフォトマスクデータの処理方法、フォトマスクデータ処理システム、および、製造方法
JPH104048A (ja) 光強度シミュレーション装置および光強度シミュレーション方法
JP2000066365A (ja) フォトマスクパターン設計支援装置、フォトマスクパターン設計支援方法、および、フォトマスクパターン設計支援プログラムを記録した記録媒体
JPH11327120A (ja) 光強度シミュレーション装置および光強度シミュレーション方法並びに光強度シミュレーションプログラムを記録した記録媒体
KR100546956B1 (ko) 노광 데이터 작성 방법
JPH11329932A (ja) 光強度シミュレーション装置および光強度シミュレーション方法並びに光強度シミュレーションプログラムを記録した記録媒体
JPH11338123A (ja) スクライブデータ作成装置及びスクライブデータ作成方法
CN116228918A (zh) 一种超构表面透镜纳米结构阵列绘制方法
JPH10319572A (ja) ハーフトーン位相シフトマスクの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030805