JPH09324604A - 軸流タービンの翼列 - Google Patents
軸流タービンの翼列Info
- Publication number
- JPH09324604A JPH09324604A JP14409896A JP14409896A JPH09324604A JP H09324604 A JPH09324604 A JP H09324604A JP 14409896 A JP14409896 A JP 14409896A JP 14409896 A JP14409896 A JP 14409896A JP H09324604 A JPH09324604 A JP H09324604A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blade
- turbine
- flow
- boundary layer
- cascade
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軸流タービンの翼列に生ずる２次流れ損失を
小さくすることができる軸流タービンの翼列を提供す
る。 【解決手段】 タービン翼２の入口部の翼端壁１の翼前
縁２ａの前方の部分に作動流体の流れ方向Ａの上流側へ
向って尖ったくさび形の三角柱５を取付け、この三角柱
５の幅を翼前縁２ａの幅をほぼ等しくし、その高さを前
流境界層の厚みをほぼ同等にし、前記境界層の速度プロ
ファイルを崩して剥離域６を発生させて馬てい渦の発生
を阻止するようにした。
小さくすることができる軸流タービンの翼列を提供す
る。 【解決手段】 タービン翼２の入口部の翼端壁１の翼前
縁２ａの前方の部分に作動流体の流れ方向Ａの上流側へ
向って尖ったくさび形の三角柱５を取付け、この三角柱
５の幅を翼前縁２ａの幅をほぼ等しくし、その高さを前
流境界層の厚みをほぼ同等にし、前記境界層の速度プロ
ファイルを崩して剥離域６を発生させて馬てい渦の発生
を阻止するようにした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸流タービンの翼
列に関する。
列に関する。
【０００２】
【従来の技術】図３ないし図５に、従来の軸流タービン
の翼列の形状及び翼端壁近傍のフローパターンを示す。
図３に示すように、この翼列は内外の翼端壁１、１と同
翼端壁１，１に両端が固定されたタービン翼２からな
り、作動流体（蒸気、ガス）は翼前縁２ａから入り翼後
縁２ｂより流出する。
の翼列の形状及び翼端壁近傍のフローパターンを示す。
図３に示すように、この翼列は内外の翼端壁１、１と同
翼端壁１，１に両端が固定されたタービン翼２からな
り、作動流体（蒸気、ガス）は翼前縁２ａから入り翼後
縁２ｂより流出する。
【０００３】図４には、従来の翼列の入口部におけるフ
ローパターンを示すが、翼端壁１上で発達した前流境界
層３が翼前縁２ａに衝突し馬てい渦４を形成する。この
馬てい渦４は、前流境界層３の高さ方向の速度差、即
ち、翼端壁１近傍で速度が小さく翼端壁１より離れるに
従い速度が増し、前縁２ａに流れが衝突した際に生ずる
翼高さ方向の圧力変化により誘起されるものである。
ローパターンを示すが、翼端壁１上で発達した前流境界
層３が翼前縁２ａに衝突し馬てい渦４を形成する。この
馬てい渦４は、前流境界層３の高さ方向の速度差、即
ち、翼端壁１近傍で速度が小さく翼端壁１より離れるに
従い速度が増し、前縁２ａに流れが衝突した際に生ずる
翼高さ方向の圧力変化により誘起されるものである。
【０００４】この馬てい渦４は、図５に示すように、翼
前縁２ａ前方で２方向に分れ、背面側馬てい渦４ｂと腹
面側馬てい渦４ａとなる。この２つの渦は、翼背面２ｃ
と隣接する腹面２ｄにおいて干渉し合い、一般に２次流
れ損失と呼ばれる損失発生の原因となる。
前縁２ａ前方で２方向に分れ、背面側馬てい渦４ｂと腹
面側馬てい渦４ａとなる。この２つの渦は、翼背面２ｃ
と隣接する腹面２ｄにおいて干渉し合い、一般に２次流
れ損失と呼ばれる損失発生の原因となる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】通常、軸流タービンの
翼列に生ずる２次流れ損失は、翼高さなどによりその全
体の損失に占める割合が変化するが、翼高／翼幅＜１と
なるような低アスペフト比翼列などにおいては主流エネ
ルギの１０％以上もの損失発生の原因となる。
翼列に生ずる２次流れ損失は、翼高さなどによりその全
体の損失に占める割合が変化するが、翼高／翼幅＜１と
なるような低アスペフト比翼列などにおいては主流エネ
ルギの１０％以上もの損失発生の原因となる。
【０００６】この２次流れ損失の主な要因である馬てい
渦は、翼列通路内での発達及び混合によるエネルギの消
散を促進する。このために、馬てい渦を除去又は小さく
することによる損失低減技術開発が課題となっている。
渦は、翼列通路内での発達及び混合によるエネルギの消
散を促進する。このために、馬てい渦を除去又は小さく
することによる損失低減技術開発が課題となっている。
【０００７】本発明は、前記の馬てい渦の発生を阻止す
ることができる軸流タービンの翼列を提供しようとする
ものである。
ることができる軸流タービンの翼列を提供しようとする
ものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の軸流タービンの
翼列は、タービン翼の入口部の翼端の翼前縁の前方の部
分に作動流体の流れの上方側へ向って尖ったくさび形の
三角柱をタービン翼に対して固定して配置し、同三角柱
は翼前縁とほぼ同じ幅をもつと共にその高さは前流境界
層の厚みとほぼ同等であることを特徴とする。
翼列は、タービン翼の入口部の翼端の翼前縁の前方の部
分に作動流体の流れの上方側へ向って尖ったくさび形の
三角柱をタービン翼に対して固定して配置し、同三角柱
は翼前縁とほぼ同じ幅をもつと共にその高さは前流境界
層の厚みとほぼ同等であることを特徴とする。
【０００９】本発明では、タービン翼の入口部の翼端の
翼前縁の前方の部分に前記のようにくさび形の三角柱を
配置しているので、前流境界層内の速度プロファイルを
崩し馬てい渦の発生要因となる翼前縁前方の圧力勾配の
発生が抑制される。これにより、馬てい渦の発達を抑え
ることができ、２次流れ損失を低減することができる。
翼前縁の前方の部分に前記のようにくさび形の三角柱を
配置しているので、前流境界層内の速度プロファイルを
崩し馬てい渦の発生要因となる翼前縁前方の圧力勾配の
発生が抑制される。これにより、馬てい渦の発達を抑え
ることができ、２次流れ損失を低減することができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】軸流タービンの翼列に係る本発明
の実施の一形態を、図１及び図２によって説明する。本
実施の形態では、前記の従来の軸流タービンの翼列と同
様に、内外の翼端壁１，１にタービン翼２の両端が固定
されている。
の実施の一形態を、図１及び図２によって説明する。本
実施の形態では、前記の従来の軸流タービンの翼列と同
様に、内外の翼端壁１，１にタービン翼２の両端が固定
されている。
【００１１】図１に示すように、タービン翼２の入口部
の翼端壁１の翼前縁２ａの前方の部分に三角柱５が、作
動流体の流れ方向Ａとタービン翼２の翼高さ方向に直交
するように取付けられている。同三角柱５は、翼作動流
体の流れ方向Ａの上流側へ向って尖ったくさび形の形状
を有している。また、同三角柱５は、タービン翼２の翼
前縁２ａとほぼ同じ大きさの幅をもつと共に前流境界層
の厚みとほぼ同じ高さをもち、斜面を上面とし、下面は
翼端壁１と接し、背面が翼端壁１と垂直になるように設
置され、斜面は作動流体の流れ方向Ａに沿って上向きに
傾斜している。
の翼端壁１の翼前縁２ａの前方の部分に三角柱５が、作
動流体の流れ方向Ａとタービン翼２の翼高さ方向に直交
するように取付けられている。同三角柱５は、翼作動流
体の流れ方向Ａの上流側へ向って尖ったくさび形の形状
を有している。また、同三角柱５は、タービン翼２の翼
前縁２ａとほぼ同じ大きさの幅をもつと共に前流境界層
の厚みとほぼ同じ高さをもち、斜面を上面とし、下面は
翼端壁１と接し、背面が翼端壁１と垂直になるように設
置され、斜面は作動流体の流れ方向Ａに沿って上向きに
傾斜している。
【００１２】なお、図１及び図２においては、三角柱５
を一方の翼端壁１に取付けたものが示されているが、両
方の翼端壁に取付けるようにすることができるのはいう
までもない。
を一方の翼端壁１に取付けたものが示されているが、両
方の翼端壁に取付けるようにすることができるのはいう
までもない。
【００１３】本実施の形態では、図２に示すように、三
角柱によって前流境界層内の速度プロファイルが崩され
て同三角柱の後方に小さな剥離域６が生じ、これによっ
て馬てい渦の発生を阻止することができる。従って、２
次流れ損失を低減して翼列性能を高めることができる。
角柱によって前流境界層内の速度プロファイルが崩され
て同三角柱の後方に小さな剥離域６が生じ、これによっ
て馬てい渦の発生を阻止することができる。従って、２
次流れ損失を低減して翼列性能を高めることができる。
【００１４】
【発明の効果】本発明は、特許請求の範囲に記載した三
角柱を設けたことにより、馬てい渦の発生を抑制し２次
流れ損失を低減することができ、この２次流れ損失低減
により翼列性能を向上させることができる。
角柱を設けたことにより、馬てい渦の発生を抑制し２次
流れ損失を低減することができ、この２次流れ損失低減
により翼列性能を向上させることができる。
【図１】本発明の実施の一形態の立体図である。
【図２】前記実施の一形態の翼列の入口部の断面図であ
る。
る。
【図３】従来のタービンの翼列の子午面である。
【図４】前記従来のタービンの翼列の入口部のフローパ
ターン図である。
ターン図である。
【図５】前記従来のタービンの翼列の通路のフローパタ
ーン図である。
ーン図である。
１ 翼端壁 ２ａ 翼前縁 ３ 前流境界層 ４ 馬てい渦 ５ 三角柱 ６ 剥離域
Claims (1)
- 【請求項１】 タービン翼の入口部の翼端の翼前縁の前
方の部分に作動流体の流れの上流側へ向って尖ったくさ
び形の三角柱をタービン翼に対して固定して配置し、同
三角柱は翼前縁とほぼ同じ大きさの幅をもつと共にその
高さは前流境界層の厚みとほぼ同等であることを特徴と
する軸流タービンの翼列。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14409896A JPH09324604A (ja) | 1996-06-06 | 1996-06-06 | 軸流タービンの翼列 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14409896A JPH09324604A (ja) | 1996-06-06 | 1996-06-06 | 軸流タービンの翼列 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09324604A true JPH09324604A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=15354159
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14409896A Withdrawn JPH09324604A (ja) | 1996-06-06 | 1996-06-06 | 軸流タービンの翼列 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09324604A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6884029B2 (en) * | 2002-09-26 | 2005-04-26 | Siemens Westinghouse Power Corporation | Heat-tolerated vortex-disrupting fluid guide component |
| EP1688586A1 (en) * | 2003-10-31 | 2006-08-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Turbine cascade structure |
| US7163373B2 (en) | 2005-02-02 | 2007-01-16 | Siemens Power Generation, Inc. | Vortex dissipation device for a cooling system within a turbine blade of a turbine engine |
| EP1936117A3 (en) * | 2006-12-15 | 2009-05-13 | General Electric Company | Airfoil with plasma generator at leading edge for vortex reduction and corresponding operating method |
| CN113958370A (zh) * | 2021-11-16 | 2022-01-21 | 西安热工研究院有限公司 | 一种抑制燃气轮机透平叶片前缘马蹄涡的结构 |
-
1996
- 1996-06-06 JP JP14409896A patent/JPH09324604A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6884029B2 (en) * | 2002-09-26 | 2005-04-26 | Siemens Westinghouse Power Corporation | Heat-tolerated vortex-disrupting fluid guide component |
| EP1688586A1 (en) * | 2003-10-31 | 2006-08-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Turbine cascade structure |
| EP1688586A4 (en) * | 2003-10-31 | 2011-11-02 | Toshiba Kk | TURBINE CASCADES CONSTRUCTION |
| US7163373B2 (en) | 2005-02-02 | 2007-01-16 | Siemens Power Generation, Inc. | Vortex dissipation device for a cooling system within a turbine blade of a turbine engine |
| EP1936117A3 (en) * | 2006-12-15 | 2009-05-13 | General Electric Company | Airfoil with plasma generator at leading edge for vortex reduction and corresponding operating method |
| CN113958370A (zh) * | 2021-11-16 | 2022-01-21 | 西安热工研究院有限公司 | 一种抑制燃气轮机透平叶片前缘马蹄涡的结构 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP7216716B2 (ja) | 高温ガス構成要素の壁、および壁を備える高温ガス構成要素 | |
| JP4063937B2 (ja) | ガスタービンエンジン内の翼の冷却通路の乱流促進構造 | |
| JP4094010B2 (ja) | 扇形後縁涙滴配列 | |
| US8257036B2 (en) | Externally mounted vortex generators for flow duct passage | |
| ES2292409T3 (es) | Turbinas de flujo axial. | |
| JP2006170198A (ja) | タービン段 | |
| JP2010281320A (ja) | タービン段 | |
| US6638021B2 (en) | Turbine blade airfoil, turbine blade and turbine blade cascade for axial-flow turbine | |
| JPH0424524B2 (ja) | ||
| JP2001012204A (ja) | ガスタービン翼 | |
| EP3483395B1 (en) | Inter-turbine ducts with flow control mechanisms | |
| JP6843253B2 (ja) | ガスタービンのための高温ガス部及び対応する高温ガス部の壁 | |
| JPH09324604A (ja) | 軸流タービンの翼列 | |
| JP4441836B2 (ja) | 二次流れ抑制翼列 | |
| JPH09112203A (ja) | タービンノズル | |
| JPH07332005A (ja) | フィルム冷却式構造体 | |
| JP2000104501A (ja) | タービン動翼及びガスタービン及び蒸気タービン | |
| JPS5951104A (ja) | タ−ビン段落の内部構造 | |
| JPH10299410A (ja) | 蒸気タービンの湿分排出構造 | |
| JPS60111095A (ja) | インタ−ナルポンプ | |
| JPS588203A (ja) | 軸流タ−ビンのダイヤフラム | |
| JPS61187502A (ja) | 軸流タ−ボ機械の翼構造 | |
| JPH11117703A (ja) | 軸流タービン翼 | |
| JPH06185497A (ja) | プロペラファン | |
| JPH10220202A (ja) | 軸流タービン |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030902 |