JPH09324176A - 電界発光素子 - Google Patents

電界発光素子

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JPH09324176A
JPH09324176A JP8163635A JP16363596A JPH09324176A JP H09324176 A JPH09324176 A JP H09324176A JP 8163635 A JP8163635 A JP 8163635A JP 16363596 A JP16363596 A JP 16363596A JP H09324176 A JPH09324176 A JP H09324176A
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JP
Japan
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group
anode electrode
transport layer
ococ
organic
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JP8163635A
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English (en)
Inventor
Osamu Okada
修 岡田
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機膜の剥離を防止した、発光寿命の長い電
界発光素子を提供する。 【解決手段】 基板2上に形成したアノード電極3の上
に、芳香族ジアミンでなる正孔輸送層4を形成する。こ
の芳香族ジアミンは、−Si(OCH33、−Si(C
n2n+lm(OCn2n+llなどの置換基をもつ、フェ
ニル基またはナフチル基を有する。このような材料でな
る正孔輸送層4をアノード電極3に接合させることによ
り、正孔輸送層4とアノード電極3との密着性が高くな
り、電界発光素子の劣化を防止できる。このため、電界
発光素子の発光寿命を長くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電界発光素子に
関し、さらに詳しくは、有機膜にキャリアを注入するこ
とによりエレクトロルミネッセンスを生じる有機電界発
光素子に係る。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロルミネッセンスを利用
した電界発光素子(EL発光素子)は、自己発光するた
め視認性が高いという利点がある。しかも、このような
電界発光素子は、大画面フルカラー表示素子を実現する
ものとして注目を集めている。また、電界発光素子は、
固体素子であるため耐衝撃性に優れ、かつ安価に供給で
きるという利点がある。この種の電界発光素子として
は、無機EL層をもつ無機EL発光素子と、有機EL膜
をもつ有機EL発光素子とがある。
【0003】有機EL発光素子においては、最近、低駆
動電圧で発光効率が高くしかも寿命の長い発光が行える
素子が開発されている。この有機EL発光素子の構造
は、有機薄膜が単層のものや、2層、3層またはそれ以
上の多層のものがある。例えば、2層構造の有機薄膜を
もつ有機EL発光素子では、電子輸送層と正孔輸送層と
を備え、両層の界面近傍で発光を起こさせるものが知ら
れている。また、3層構造の有機EL発光素子として
は、電子輸送層と発光層と正孔輸送層とを備えたものが
知られている。さらには、これらの各層内で異なった有
機材料を積層または混在させたものなどが知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た有機EL発光素子では、発光面積が大きくなると有機
エレクトロルミネッセンス層(以下、適宜、有機EL層
と称する)の薄膜形状に劣化を生じるという問題があ
る。この薄膜形状の劣化に伴い、有機EL層、特に正孔
輸送層と、それに接合している(アノード)電極との密
着性が低下するという問題がある。その結果、電極と正
孔輸送層との界面が剥離すると有機EL層へ正孔を注入
できなくなるため、非発光部分(ダークスポット)が増
大し、延いては電界発光素子の寿命が短くなるという問
題が生じる。特に、大画面のEL表示素子では、非発光
部分の発生により歩留まりを大幅に低下させるという問
題を生じる。
【0005】この発明が解決しようとする課題は、電極
と有機膜との密着性に起因した非発光部分の発生を防止
して大画面化を可能にする、高寿命な電界発光素子を得
るにはどのような手段を講じればよいかという点にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
相対向するカソード電極とアノード電極との間に、有機
エレクトロルミネッセンス層が介在された電界発光素子
において、前記有機エレクトロルミネッセンス層を構成
する材料が、前記アノード電極の構成材料もしくは前記
アノード電極に接するシランカップリング剤からなる層
に対して結合性の高い有機材料でなることを特徴として
いる。請求項1記載の発明においては、有機エレクトロ
ルミネッセンス層の構成材料がアノード電極の構成材料
もしくは前記アノード電極に接するシランカップリング
剤からなる層に対して、結合性が高いため、アノード電
極と有機エレクトロルミネッセンス層との密着性が高く
なる。これにより、アノード電極と有機エレクトロルミ
ネッセンス層との界面が剥離するのを防止することがで
きる。その結果、有機EL層に電圧を印加して電子・正
孔を注入する場合に、正孔が注入されずに非発光となる
部分が発生するのを防止できる。
【0007】上記したアノード電極の材料としては、酸
化スズ、ITO,IZnO等を用いることができる。
【0008】請求項2記載の発明は、前記有機エレクト
ロルミネッセンス層は、電子輸送層と正孔輸送層とを備
えてなり、前記正孔輸送層を構成する材料が前記アノー
ド電極の構成材料もしくは前記アノード電極に接するシ
ランカップリング剤からなる層に対して結合性の高い有
機材料でなることを特徴としている。請求項2記載の発
明においては、有機エレクトロルミネッセンス層を構成
する正孔輸送層とアノード電極との結合性が高くなり、
アノード電極と正孔輸送層との界面に剥がれが生じるの
を防止できる。
【0009】請求項3記載の発明は、前記有機材料は、
一般式1、
【化1】に示す芳香族ジアミンであって、前記nは自然
数、前記R1〜R4の全て、もしくはR1〜R4の一方
は、−Si(OCH33、 −Si(Cn2n+1m(OCn2n+11、 −Si(Cn2n+1m(OCOCn2n+1l、 −SiXm(OCn2n+1l、 −SiXm(OCOCn2n+1l、 (m、lは自然数でm+l=3を満たす、Xはハロゲン
元素)で表される官能基の群から選択された1種以上の
官能基をもつ、フェニル基またはナフチル基であり、前
記R1〜R4の他方が水素基であり、前記R7、R8
は、炭素数1〜4のアルキル基、カルボキシル基、カル
ボニル基、アミノ基、水素、シアノ基、ハロゲンの群か
ら選択される基である、ことを特徴としている。
【0010】請求項4記載の発明は、前記有機材料は、
一般式2、
【化2】に示す芳香族アミンであって、前記R1〜R6
の全て、もしくはR1〜R6の一方は、 −Si(OCH33、 −Si(Cn2n+1m(OCn2n+1l、 −Si(Cn2n+1m(OCOCn2n+1l、 −SiXm(OCn2n+1l、 −SiXm(OCOCn2n+1l、 (m、lは自然数でm+l=3を満たす、Xはハロゲ
ン)で表される官能基の群から選択された1種以上の官
能基をもつ、フェニル基またはナフチル基であり、前記
R1〜R6の他方は水素基である、ことを特徴としてい
る。
【0011】請求項5記載の発明は、前記有機材料は、
一般式3 一般式4 の側鎖A、B内に、 −Si(OCH33、 −Si(Cn2n+1m(OCn2n+1l、 −Si(Cn2n+1m(OCOCn2n+1l、 −SiXm(OCn2n+1l、 −SiXm(OCOCn2n+1l、 (m、lは自然数でm+l=3を満たす、Xはハロゲ
ン)の官能基の群のうちから選ばれる少なくとも1種類
以上の官能基が含まれる単量体を構成単位の1つとして
重合された高分子化合物を、含むことを特徴としてい
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る電界発光素
子の詳細を図面に示す実施形態1〜3に基づいて説明す
る。 (実施形態1)図1は、本発明に係る電界発光素子の実
施形態1を示す断面説明図である。同図中符号1は、電
界発光素子を示している。この電界発光素子1は、電気
絶縁性をもつ基板2と、基板2上に形成されたアノード
電極3と、アノード電極3上に形成された正孔輸送層4
と、正孔輸送層4上に形成された電子輸送層5と、電子
輸送層5上に形成されたカソード電極6と、から大略構
成されている。なお、図1は、対向するアノード電極3
とカソード電極6とを1つずつ有する簡単な構造を示し
ているが、表示装置として用いる場合は、それぞれ複数
のアノード電極3とカソード電極6とが平面的に見て互
いに交差するように、マトリックス状に形成すればよ
い。
【0013】基板2は、例えばポリエステル、ポリアク
リレート、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエー
テルケトンなどのプラスチックや、ガラスなどの材料で
形成されている。
【0014】また、アノード電極3の材料としては、酸
化スズ、ITO,IZnO等の透過率の高い導電性材料
などを用いることができる。本実施形態におけるアノー
ド電極3は、ITOをスパッタリングすることにより形
成されている。なお、アノード電極の形成方法として
は、スパッタリングの他に、イオンプレーティング、真
空蒸着法などを用いることができる。また、導電性樹脂
などを用いる場合は、スピンコーティングや、グラビア
コーティング、ナイフコーティングなどの手法を用いて
形成することができる。
【0015】正孔輸送層4は、以下の一般式1で示され
る芳香族ジアミンを用いて形成されている。
【0016】
【化1】
【0017】上記一般式において、R1〜R4の全て、
もしくはR1〜R4の一方が、 −Si(OCH33、 −Si(Cn2n+1m(OCn2n+1l、 −Si(Cn2n+1m(OCOCn2n+1l、 −SiXm(OCn2n+1l、 −SiXm(OCOCn2n+1l、 (m、lは自然数でm+l=3を満たす、Xはハロゲン
元素)で表される官能基の群から選択された1種以上の
官能基をもつ、フェニル基またはナフチル基であり、R
1〜R4のうち他方が水素基である。また、前記R7、
R8は、炭素数1〜4のアルキル基、カルボキシル基、
カルボニル基、アミノ基、水素基、シアノ基、ハロゲン
基の群から選択される。このような材料でなる正孔輸送
層4の膜厚は、100〜10000Å(好ましくは、1
000〜7000Å)に設定する。
【0018】電子輸送層5は、以下の一般式で示され
る、電子輸送性をもつトリス(8−キノリレート)アル
ミニウム錯体(以下、Alq3という)で形成する。な
お、この電子輸送層5の膜厚は、100〜10000Å
(好ましくは1000〜7000Å)に設定した。
【0019】
【化3】
【0020】カソード電極6は、電子輸送層5への電子
注入を容易にする、仕事関数値の低いマグネシウム(M
g)、インジウム(In)、リチウム(Li)、銀(A
g)やこれらの合金などで形成されている。
【0021】本実施形態では、上記したように、正孔輸
送層4の材料として、−Si(OCH33、−Si(C
n2n+1m(OCn2n+1l、−Si(Cn2n+1)m
(OCOCn2n+1l、−SiXm(OCn2n+1l
−SiXm(OCOCn2n+1lなどの置換基をもつフ
ェニル基またはナフチル基を有する芳香族ジアミンを用
いたことにより、−Si−O−のO(酸素原子)とアノ
ード電極3の材料との間に化学結合が起こり、正孔輸送
層4はアノード電極3に対して密着性が高くなる。な
お、上記した−SiXm(OCn2n+1lや−SiX
m(OCOCn2n+1lでは、ハロゲン基Xが加水分解
して−Si−O−の結合となるため、同様にアノード電
極3に対する密着性が高くなる。このように、正孔輸送
層4とアノード電極3との密着性が高まると、アノード
電極3とカソード電極6との間にバイアスが印加された
場合に、非発光部分(ダークスポット)の発生を抑制す
ることができる。また、正孔輸送層4とアノード電極3
との密着性が高まるため、構造の安定性が向上し、長期
保存性や連続駆動半減寿命を向上することができる。
【0022】(実施形態2)図2は、本発明に係る電界
発光素子の実施形態2を示す断面説明図である。本実施
形態では、正孔輸送層4が二層構造であることを特徴と
している。同図に示すように、正孔輸送層4は、アノー
ド電極3の上に密着するように形成された第1正孔輸送
層4Aと、その上に積層された第2正孔輸送層4Bと、
でなる。第1正孔輸送層4Aは、上記実施形態1におけ
る正孔輸送層4と同一の材料でなる。また、第2正孔輸
送層4Bは、例えば、ポリビニルカルバゾール(以下、
PVCzという)と2,5−ビス(1−ナフチル)−オキ
サジアゾール(以下、BNDという)とを混合した材料
から形成されている。以下に、PVCzとBNDの一般
式を示す。なお、本実施形態における他の構成は、上記
した実施形態1と同様である。
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】本実施形態においては、上記した実施形態
1と同様に、アノード電極3に接合する第1正孔輸送層
4Aの材料として、−Si(OCH33、−Si(Cn
2n+1m(OCn2n+1l、−Si(Cn2n+1
m(OCOCn2n+1l、−SiXm(OCn2n+1l
−SiXm(OCOCn2n+1lなどの置換基をもつフ
ェニル基またはナフチル基を有する芳香族ジアミンを用
いたことにより、−Si−O−のO(酸素原子)とアノ
ード電極3の材料との間に化学結合が起こり、正孔輸送
層4はアノード電極3に対して密着性が高くなる。この
ように、第1正孔輸送層4Aとアノード電極3との密着
性が高まると、アノード電極3とカソード電極6との間
にバイアスが印加された場合に、非発光部分(ダークス
ポット)の発生を抑制することができる。また、正孔輸
送層4とアノード電極3との密着性が高まるため、構造
の安定性が向上し、長期保存性や連続駆動半減寿命を向
上することができる。
【0026】なお、上記した実施形態1および実施形態
2においては、アノード電極3と接合する正孔輸送性の
有機材料として−Si(OCH33、−Si(Cn
2n+1m(OCn2n+1l、−Si(Cn2n+1m(O
COCn2n+1l、−SiXm(OCn2n+1l、−S
iXm(OCOCn2n+1lなどの置換基をもつフェニ
ル基またはナフチル基を有する芳香族ジアミンを用いた
が、以下の一般式で示される芳香族3級アミンを用いて
も、アノード電極3との密着性を高める作用があり、同
様に長期保存性や連続駆動半減寿命を向上することがで
きる。
【0027】
【化2】
【0028】なお、上記一般式中R1〜R6の全て、も
しくはR1〜R6のうち一方は、 −Si(OCH33、 −Si(Cn2n+1m(OCn2n+1l、 −Si(Cn2n+1m(OCOCn2n+1l、 −SiXm(OCn2n+1l、 −SiXm(OCOCn2n+1l、 (m、lは自然数でm+l=3を満たす、Xはハロゲ
ン)で表される官能基の群から選択された1種以上の官
能基をもつ、フェニル基またはナフチル基であり、R1
〜R6のうち他方は水素基である。
【0029】(実施形態3)図3は本発明に係る電界発
光素子の実施形態3を示す断面説明図である。本実施形
態においては、正孔輸送層4の構成以外は上記した実施
形態1と同様の構成である。本実施形態では、正孔輸送
層4を三層構造としたことを特徴としている。まず、ア
ノード電極3上に形成される第1正孔輸送層4Cは、シ
ランカップリング剤でなる。また、第1正孔輸送層4C
の上に形成される第2正孔輸送層4Dは、芳香族ジアミ
ンで形成されている。さらに、第2正孔輸送層4Dの上
には、PVDzとBNDとを混合した材料でなる第3正
孔輸送層4Eが積層されている。
【0030】上記した第1正孔輸送層4Cの構成材料で
あるシランカップリング剤としては、例えば、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノ
エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどを
用いることができる。
【0031】上記した第2正孔輸送層4Dの構成材料で
ある芳香族ジアミンは、以下の一般式で示される。
【0032】
【化1】
【0033】上記R1〜R4は、フェニル基またはナフ
チル基であり、アミノ基、グリシジル基、メルカプト基
と反応可能な官能基をもつ有機物である。第1正孔輸送
層4Cがアミノ基を有している場合、第2正孔輸送層4
DのR1〜R4のうち一方は、グリシジル基、カルボキ
シル基等の官能基であり、他方が水素基であるか、また
はR1〜R4の全てがグリシジル基、カルボキシル基等
の官能基である。第1正孔輸送層4Cがグリシジル基を
有している場合、第2正孔輸送層4DのR1〜R4のう
ち一方は、アミノ基、カルボキシル基等の官能基であ
り、他方が水素基であるか、またはR1〜R4の全てが
アミノ基、カルボキシル基等の官能基である。第1正孔
輸送層4Cがメルカプト基を有している場合、第2正孔
輸送層4DのR1〜R4のうち一方は、アルデヒド基等
の官能基であり、他方が水素基であるか、またはR1〜
R4の全てがアルデヒド基等の官能基である。また、R
7、R8は、炭素数1〜4のアルキル基、カルボキシル
基、カルボニル基、アミノ基、シアノ基、ハロゲン基か
ら選ばれる。
【0034】本実施形態においては、上記した芳香族ジ
アミンが、アミノ基、グリシジル基、メルカプト基と反
応可能な官能基をもつため、これらの官能基を有するシ
ランカップリング剤との反応を可能とし、これらの官能
基により−Si−O−と無機物(アノード電極3)との
化学結合が起こりアノード電極3との密着性を高くする
ことができる。このため、電界発光素子1の構造の安定
性を向上させることができ、長期保存性や連続駆動半減
寿命を向上することができる。
【0035】なお、本実施形態3においては、第2正孔
輸送層4Dに上記した芳香族ジアミンを用いたが、以下
の一般式で示される芳香族3級アミンを用いてもよい。
【0036】
【化2】
【0037】上記一般式において、R1〜R6は、フェ
ニル基またはナフチル基であり、アミノ基、グリシジル
基、メルカプト基と反応可能な官能基をもつ有機物であ
り、アミノ基、グリシジル基、カルボキシル基、アルデ
ヒド基等がある。
【0038】以上、実施形態1〜実施形態3について説
明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく構
成の要旨に付随する各種の設計変更が可能である。例え
ば、上記各実施形態においては、アノード電極3に接合
する有機膜の材料として芳香族ジアミンや芳香族3級ア
ミンを用いたが、例えば、下記の一般式3、4に示すよ
うな有機物を重合してなる高分子化合物を用いてもよ
い。 一般式3 一般式4
【0039】なお、上記一般式3、4は、側鎖R9、R
10内に、 −Si(OCH33、 −Si(Cn2n+1m(OCn2n+1l、 −Si(Cn2n+1m(OCOCn2n+1l、 −SiXm(OCn2n+1l、 −SiXm(OCOCn2n+1l、 (m、lは自然数でm+l=3を満たす、Xはハロゲン
元素)の官能基の群のうちから選ばれる少なくとも1種
類以上の官能基が含まれる単量体であって、アノード電
極3に接合する有機膜は、この単量体もしくはこの単量
体からなるオリゴマーを重合してなる高分子化合物を含
む。
【0040】特に、アノード電極3に接合する有機膜
は、上記一般式3、4の側鎖R9、R10内に、 −Si(OCH33、 −Si(Cn2n+1m(OCn2n+1l、 −Si(Cn2n+1m(OCOCn2n+1l、 −SiXm(OCn2n+1l、 −SiXm(OCOCn2n+1l、 (m、lは自然数でm+l=3を満たす、Xはハロゲン
元素)の官能基の群のうちから選ばれる少なくとも1種
類以上の官能基が含まれる単量体と、α−オレフィン系
有機発光物質単量体および/またはα−オレフィン系非
発光物質単量体と、を共重合してなる高分子化合物を適
用することができる。
【0041】上記したα−オレフィン系有機発光物質単
量体としては、例えば、ビニルカルバゾール、トリフェ
ニルアミン誘導体を有する(メタ)アクリレートならび
に(メタ)アクリルアミド、ビニルアントラセン、ビニ
ルテトラセン、ビニルオリゴフェニレン系、ビニルクマ
リン系、ビニルオキサゾール系、ビニルキサンテン系、
ビニルスチルベン系、ビニルオキサジン系、ビニルキノ
ロン系、ビニルメチン系、アントラセン、テトラセン、
オリゴフェニレン系、クマリン系、オキサゾール系、キ
サンテン系、スチルベン系、オキサジン系、キノロン
系、メチン系を側鎖にもつ(メタ)アクリレート類を挙
げることができる。
【0042】また、上記したα−オレフィン系非発光物
質単量体としては、例えば、酢酸ビニル、メチル(メ
タ)アクリレート、アクリル酸、2−ヒドロキエチル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドなどを
用いることができる。
【0043】さらに、上記各実施形態では、電子輸送層
の材料として、Alq3を用いたが、Znq2、Beb
q2、Zn−BTZ(q:8−ヒドロキシキノリン、b
q:10−ヒドロキシベンゾキノリンBTZ:2−(0−
ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾール)などの他の電
子輸送性材料を用いてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、電界発光素子においてシランカップリング
性の有機EL膜を用いることによりアノード電極と有機
EL膜との密着性を向上して非発光部分の発生を防止す
ることができる。これにより、電界発光素子の長期保存
性や連続駆動半減寿命を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界発光素子の実施形態1を示す断面
説明図。
【図2】本発明の電界発光素子の実施形態2を示す断面
説明図。
【図3】本発明の電界発光素子の実施形態3を示す断面
説明図。
【符号の説明】
1 電界発光素子 3 アノード電極 4 正孔輸送層 5 電子輸送層 6 カソード電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向するカソード電極とアノード電極
    との間に、有機エレクトロルミネッセンス層が介在され
    た電界発光素子において、 前記有機エレクトロルミネッセンス層を構成する材料
    が、前記アノード電極の構成材料もしくは前記アノード
    電極に接するシランカップリング剤からなる層に対して
    結合性の高い有機材料でなることを特徴とする電界発光
    素子。
  2. 【請求項2】 前記有機エレクトロルミネッセンス層
    は、電子輸送層と正孔輸送層とを備えてなり、前記正孔
    輸送層を構成する材料が前記アノード電極の構成材料も
    しくは前記アノード電極に接するシランカップリング剤
    からなる層に対して結合性の高い有機材料でなることを
    特徴とする請求項1記載の電界発光素子。
  3. 【請求項3】 前記有機材料は、 一般式1、 【化1】 に示す芳香族ジアミンであって、前記nは自然数、 前記R1〜R4の全て、もしくはR1〜R4の一方は、 −Si(OCH33、 −Si(Cn2n+1m(OCn2n+11、 −Si(Cn2n+1m(OCOCn2n+1l、 −SiXm(OCn2n+1l、 −SiXm(OCOCn2n+1l、 (m、lは自然数でm+l=3を満たす、Xはハロゲン
    元素)で表される官能基の群から選択された1種以上の
    官能基をもつ、フェニル基またはナフチル基であり、前
    記R1〜R4の他方が水素基であり、 前記R7、R8は、炭素数1〜4のアルキル基、カルボ
    キシル基、カルボニル基、アミノ基、水素、シアノ基、
    ハロゲンの群から選択される基である、ことを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の電界発光素子。
  4. 【請求項4】 前記有機材料は、 一般式2、 【化2】 に示す芳香族アミンであって、 前記R1〜R6の全て、もしくはR1〜R6の一方は、 −Si(OCH33、 −Si(Cn2n+1m(OCn2n+1l、 −Si(Cn2n+1m(OCOCn2n+1l、 −SiXm(OCn2n+1l、 −SiXm(OCOCn2n+1l、 (m、lは自然数でm+l=3を満たす、Xはハロゲ
    ン)で表される官能基の群から選択された1種以上の官
    能基をもつ、フェニル基またはナフチル基であり、前記
    R1〜R6の他方は水素基である、ことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の電界発光素子。
  5. 【請求項5】 前記有機材料は、 一般式3 一般式4 の側鎖A、B内に、 −Si(OCH33、 −Si(Cn2n+1m(OCn2n+1l、 −Si(Cn2n+1m(OCOCn2n+1l、 −SiXm(OCn2n+1l、 −SiXm(OCOCn2n+1l、 (m、lは自然数でm+l=3を満たす、Xはハロゲ
    ン)の官能基の群のうちから選ばれる少なくとも1種類
    以上の官能基が含まれる単量体を構成単位の1つとして
    重合された高分子化合物を、含むことを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の電界発光素子。
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