JPH09323956A - 新規なコハク酸誘導体 - Google Patents

新規なコハク酸誘導体

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JPH09323956A
JPH09323956A JP16083296A JP16083296A JPH09323956A JP H09323956 A JPH09323956 A JP H09323956A JP 16083296 A JP16083296 A JP 16083296A JP 16083296 A JP16083296 A JP 16083296A JP H09323956 A JPH09323956 A JP H09323956A
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JP
Japan
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group
resin
fluorine
carbon atoms
alkyl group
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Withdrawn
Application number
JP16083296A
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English (en)
Inventor
Takehiko Iritani
健彦 入谷
Tomotaka Totsuka
智貴 戸塚
Masahiro Shimomura
昌弘 下村
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Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
Original Assignee
Wako Pure Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂中にブレンド使用した場合でも層分離或
いはブリーディング現象を起こさずに、樹脂に撥水性及
び低粘着性を与え樹脂表面のスベリ係数を低減させる
等、樹脂の改質剤として有用なコハク酸誘導体を提供。 【解決手段】 下記一般式[I] 【化1】 (式中、R1は炭素数が11〜24のアルキル基を表し、R2
及びR3は夫々独立して炭素数が1〜6のアルキレン基
を表す。また、Rf1及びRf2は夫々独立して炭素数が
1〜20のフッ素置換アルキル基を表す。)で示されるコ
ハク酸誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタ
クリレート、ビニリデンクロライド−アクリロニトリル
コポリマー等の高分子化合物からなる樹脂にブレンド使
用することにより、当該樹脂に撥水性及び低粘着性を与
え、樹脂表面のスベリ係数を低減させる等、樹脂の改質
剤として有用なコハク酸誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂の改質、即ち樹脂の撥水性を良く
し、粘着性を低くし、樹脂表面のスベリ係数を低減させ
る等の目的を達成するためには、従来フッ素化合物やシ
リコーン化合物を樹脂の改質剤として用い、これらを有
機溶剤に溶解し樹脂表面に塗布するか、又は樹脂中にブ
レンドするという方法が主に用いられている。
【0003】上記のフッ素化合物やシリコーン化合物を
塗布又はブレンドすることによって樹脂に撥水性及び低
粘着性を与え、樹脂表面のスベリ係数を低減させること
ができるが、これは、これら化合物が吸着性能が低いと
いう性質を有しているためである。そのため、これら化
合物を、樹脂表面に塗布した場合には小さな摩擦力を与
えても容易にその塗布膜が剥離してしまいその機能を長
期間作用させる事ができず、また、樹脂中にブレンドし
た場合には樹脂自身との混和性が低いために層分離を起
こし樹脂強度を低下させたり樹脂表面に滲み出してしま
う(ブリーディング現象)という欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した問
題点に鑑み、樹脂中にブレンド使用した場合でも層分離
或いはブリーディング現象を起こさずに、樹脂に撥水性
及び低粘着性を与え樹脂表面のスベリ係数を低減させる
ことができるような樹脂の改質剤を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
[I]
【0006】
【化4】
【0007】(式中、R1は炭素数が11〜24のアルキル
基を表し、R2及びR3は夫々独立して炭素数が1〜6ア
ルキレン基を表す。また、Rf1及びRf2は夫々独立し
て炭素数が1〜20のフッ素置換アルキル基を表す。)で
示されるコハク酸誘導体、の発明である。また、本発明
は、下記一般式[II]
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R4は炭素数が8〜10のアルキル
基を表し、R2及びR3は前記に同じ。また、Rf3及び
Rf4は夫々独立して炭素数が8〜20のフッ素置換アル
キル基を表す。)で示されるコハク酸誘導体、の発明で
ある。さらにまた、本発明は、下記一般式[III]
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R5及びR6は夫々独立して炭素数
が2〜6のアルキレン基を表し、Rf5及びRf6は夫々
独立して炭素数が1〜7のフッ素置換アルキル基を表
す。また、R4は前記に同じ。)で示されるコハク酸誘
導体、の発明である。即ち、本発明者らは、樹脂の改質
剤として樹脂中にブレンド使用した場合でも層分離或い
はブリーディング現象を起こさずに、樹脂に撥水性及び
低粘着性を与え樹脂表面のスベリ係数を低減させるよう
な化合物について鋭意研究を行った結果、一般式[I]
〜[III]で示されるコハク酸誘導体が従来の化合物の
問題点を解決する優れた分子構造を有するものであるこ
とを見出し本発明に到達した。
【0012】一般式[I]に於いてR1で示されるアル
キル基としては、炭素数11〜24、好ましくは15〜20のア
ルキル基が挙げられ、これらは直鎖状でも分枝状でも或
いは環状の何れにても良い。具体的にはウンデシル基、
ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシ
ル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンエイコシル
基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、2-エ
チルデシル基、3-エチルテトラデシル基、2ーエチルオク
タデシル基等が挙げられる。
【0013】一般式[I]及び[II]に於いてR2及び
3で示されるアルキレン基としては、夫々独立して炭
素数1〜6、好ましくは2〜6のアルキレン基が挙げら
れ、これらは直鎖状又は分枝状の何れにても良い。具体
的にはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、2-メチ
ルプロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、2,2-ジメ
チルプロピレン基、2-エチルプロピレン基、ヘキシレン
基等が挙げられる。
【0014】一般式[I]に於いてRf1及びRf2で示
されるフッ素置換アルキル基としては、アルキル基の水
素原子の少なくとも1個がフッ素原子で置換されたもの
であればよく、全ての水素原子がフッ素原子で置換され
ているものを含む。これらフッ素置換アルキル基のアル
キル基としては、炭素数1〜20、好ましくは8〜20、よ
り好ましくは8〜12のアルキル基が挙げられ、これらは
直鎖状でも分枝状でも或いは環状の何れにても良い。具
体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロ
ピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、s
ec-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert-ペン
チル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキ
シル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オク
タデシル基、、7-メチルオクチル基、9ーメチルデシル
基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、2-シクロヘキシルエチル基等が挙げられ、フッ
素置換アルキル基としては、前記アルキル基の水素原子
がフッ素化された、例えばフルオロメチル基、フルオロ
エチル基、フルオロプロピル基、フルオロブチル基、フ
ルオロペンチル基、フルオロヘキシル基、フルオロヘプ
チル基、フルオロオクチル基、フルオロノニル基、フル
オロデシル基、ジフルオロメチル基、ジフルオロエチル
基、フルオロシクロヘキシル基、トリフルオロメチル
基、3,3,3-トリフルオロエチル基、3,3,3,4,4-ペンタフ
ルオロエチル基、パーフルオロ-n-プロピル基、パーフ
ルオロイソプロピル基、パーフルオロ-n-ブチル基、パ
ーフルオロイソブチル基、パーフルオロ-tert-ブチル
基、パーフルオロ-sec-ブチル基、パーフルオロペンチ
ル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロ-ter
t-ペンチル基、パーフルオロ-n-ヘキシル基、パーフル
オロイソヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パーフ
ルオロオクチル基、パーフルオロノニル基、パーフルオ
ロデシル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロオ
クタデシル基、パーフルオロ-7ーメチルオクチル基、パ
ーフルオロ-9-メチルデシル基、パーフルオロシクロプ
ロピル基、パーフルオロシクロペンチル基、パーフルオ
ロシクロヘキシル基等が挙げられる。
【0015】一般式[II]及び[III]に於いてR4で示
されるアルキル基としては、炭素数8〜10のアルキル基
が挙げられ、これらは直鎖状でも分枝状でも或いは環状
の何れにても良い。具体的にはオクチル基、ノニル基、
デシル基、2-エチルヘキシル基、3ーエチルヘキシル基、
2-シクロヘキシルエチル基等が挙げられる。
【0016】一般式[II]に於いてRf3及びRf4で示
されるフッ素置換アルキル基としては、夫々独立して、
アルキル基の水素原子の少なくとも1個がフッ素原子で
置換されたものであればよく、全ての水素原子がフッ素
原子で置換されているものを含む。これらフッ素置換ア
ルキル基のアルキル基としては、炭素数8〜20、好まし
くは8〜12のアルキル基が挙げられ、これらは直鎖状で
も分枝状でも或いは環状の何れにても良い。具体的には
オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデ
シル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、7-メチルオ
クチル基、9-メチルデシル基、2-シクロヘキシルエチル
基等が挙げられ、フッ素置換アルキル基としては、前記
アルキル基の水素原子がフッ素化された、例えばフルオ
ロオクチル基、フルオロノニル基、フルオロデシル基、
パーフルオロオクチル基、パーフルオロノニル基、パー
フルオロデシル基、パーフルオロドデシル基、パーフル
オロオクタデシル基パーフルオロ-7-メチルオクチル
基、パーフルオロ-9-メチルデシル基、パーフルオロー2ー
シクロヘキシルエチル基等が挙げられる。
【0017】一般式[III]に於いてR5及びR6で示さ
れるアルキレン基としては、夫々独立して、炭素数2〜
6のアルキレン基が挙げられ、これらは直鎖状又は分枝
状の何れにてもよい。具体的にはエチレン基、プロピレ
ン基、ブチレン基、2-メチルプロピレン基、ペンチレン
基、2,2-ジメチルプロピレン基、2-エチルプロピレン
基、ヘキシレン基等が挙げられる。
【0018】一般式[III]に於いてRf5及びRf6
示されるフッ素置換アルキル基としては、夫々独立し
て、アルキル基の水素原子の少なくとも1個がフッ素原
子で置換されたものであればよく、全ての水素原子がフ
ッ素原子で置換されているものを含む。これらフッ素置
換アルキル基のアルキル基としては、炭素数1〜7のア
ルキル基が挙げられ、これらは直鎖状でも分枝状でも或
いは環状の何れにても良い。具体的にはメチル基、エチ
ル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イ
ソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、ペンチル
基、イソペンチル基、tert-ペンチル基、1-メチルペン
チル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、
シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基等が挙げられ、フッ素置換アルキル基としては、前記
アルキル基の水素原子がフッ素化された、例えばフルオ
ロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、
フルオロブチル基、フルオロペンチル基、フルオロヘキ
シル基、フルオロヘプチル基、ジフルオロメチル基、ジ
フルオロエチル基、フルオロシクロヘキシル基、トリフ
ルオロメチル基、3,3,3-トリフルオロエチル基、3,3,3,
4,4-ペンタフルオロエチル基、パーフルオロ-n-プロピ
ル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロ-n-
ブチル基、パーフルオロイソブチル基、パーフルオロ-t
ert-ブチル基、パーフルオロ-sec-ブチル基、パーフル
オロペンチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフ
ルオロ-tert-ペンチル基、パーフルオロ-n-ヘキシル
基、パーフルオロイソヘキシル基、パーフルオロヘプチ
ル基、パーフルオロシクロプロピル基、パーフルオロシ
クロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシル基等が挙
げられる。
【0019】尚、各種樹脂にブレンド使用する場合の、
樹脂との親和性、樹脂の改質効果等を考慮すると、本発
明化合物の中でも、一般式[I]で示される化合物であ
って、R1が炭素数15〜20のアルキル基、R2及びR3
夫々独立して炭素数2〜6のアルキレン基、並びにRf
1及びRf2が夫々独立して炭素数8〜20、より好ましく
は8〜12のフッ素置換アルキル基である化合物が好まし
い。
【0020】本発明化合物は、例えば、下記の如き製造
法により容易に合成することができる。即ち、アルキル
置換無水コハク酸 1当量と、これに対し1種又は2種
のフッ素置換アルキルアルコール 2〜2.5当量とを、例
えばトルエン,ベンゼン等の水と共沸する性質を有する
溶媒中、例えば濃硫酸,pートルエンスルホン酸等の脱水
触媒の存在下、副生する水を除去しながら加熱還流下に
反応させる。その後、常法により結晶を得、必要に応じ
て通常この分野で行われる精製方法により処理すること
により、本発明化合物が容易に得られる。
【0021】本発明化合物をブレンド使用することが可
能な樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ビニ
リデンクロライド−アクリロニトリルコポリマー等の高
分子化合物からなるものが挙げられる。
【0022】本発明化合物をこれら樹脂にブレンドする
方法としては例えば以下の如き方法が挙げられる。即
ち、ペレット状の所定の樹脂に、本発明化合物の粉末を
まぶした後、溶融させ、要すれば成形することにより本
発明化合物がブレンドされた樹脂を容易に作ることがで
きる。
【0023】本発明化合物を樹脂にブレンド使用する際
の使用量としては、少なすぎると効果がなく、逆に多す
ぎると本発明化合物どうしが付着して層分離をおこすこ
とになるので、樹脂に対し、本発明化合物を0.1〜10W/W
%程度、好ましくは0.1〜5W/W%程度用いるのが望まし
い。
【0024】
【作用】本発明化合物は、分子内に長鎖アルキル基を有
しているため、各種樹脂中にブレンド使用された場合に
は、該長鎖アルキル基によりいわゆるアンカー構造を取
るために、ブレンドされた樹脂と強い親和性を示し、樹
脂表面において外部からの応力に対しても簡単に剥離す
ることが無い。そして、本発明化合物は、エステル結合
しているフッ素置換アルキル基を有しているため、各種
樹脂中にブレンド使用された場合には、樹脂表面にフッ
素置換アルキル基による層が生じて、該樹脂に撥水性及
び低粘着性を与え、樹脂表面のスベリ係数を低減すると
いう効果を奏するので、所謂樹脂表面の改質が可能であ
る。さらに、本発明化合物はエステル結合を2基有する
ことで分子内のエンタルピーを低減させているので有機
溶剤に優れた溶解性を示す。
【0025】本発明の化合物は、上記の如き分子構造を
有するために、各種樹脂に対して強い親和性を有すると
共に、該樹脂に撥水性及び低粘着性を与え、樹脂表面の
スベリ係数を低減させるという、相反する目的を同時に
達成し得るので、従来困難であった各種樹脂表面の改質
に極めて効果的なものである。以下に実施例を挙げて本
発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって
何ら制限されるものではない。
【0026】
【実施例】
実施例1. (1)オクタデシルコハク酸ジパーフルオロオクチルエ
チルエステルの合成 オクタデシル無水コハク酸 50g(0.14 mol)、パーフ
ルオロオクチルエタノール 135g(0.29 mol)、トルエ
ン 280mlを混合し、これに濃硫酸 5gを注入後、加熱
還流して副生する水を除去しながら、6時間反応させ
た。反応後5〜8℃に冷却し析出した結晶を濾取した。
その後、湿晶のままアセトン 300mlに加熱溶解させ、脱
色炭吸着処理後冷却、晶析させた。この溶液を10〜15℃
で2時間攪拌後、結晶を濾取し、アセトン及び水で洗浄
し、乾燥してオクタデシルコハク酸ジパーフルオロオク
チルエチルエステル 143gを白色結晶性粉末として得
た。収率 80.0%。融点 59.1〜60.9℃。本品はNMR分
析により目的物であることを確認した。1 HNMR δppm(CDCl3) 0.88(3H,t,オクタデシル基メチル),1.25(32H,s,オ
クタデシル基メチレン16×2),1.40〜1.75(2H,m,オク
タデシル基メチレン1×2),2.35〜2.90(7H,m,コハク
酸メチン1+コハク酸メチレン1×2+エステル基メチレ
ン2×2),4.38〜4.40(4H,q,エステル基メチレン2×
2) また、ガスクロマトグラフ分析の結果、含有量は 99.1
%(面積百分率)であり、モノエステル体を 0.5%(面
積百分率)含んでいた。
【0027】(2)表面接触角の測定 ビニリデンクロライド−アクリロニトリルコポリマー
板、及びビニリデンクロライド−アクリロニトリルコポ
リマーのペレットに(1)で得た本発明化合物を1W/W
%まぶした後溶融させ板状に成形したものについて、各
種液体に対する表面接触角をFACE CONTACT-ANGLE METER
CA-D[協和界面科学(株)製。]により測定した。結果
を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1の結果から、コポリマーへ本発明化合
物を添加することにより、何れの液体との表面接触角も
大きくなることが判る。これらの結果は、本発明化合物
をコポリマーに添加したことによりコポリマーが濡れに
くくなったこと、即ち、コポリマーの撥水性及び低粘着
性が上昇し、樹脂表面のスベリ係数が低減したことを示
しており、本発明化合物は樹脂の改質剤として極めて有
用なものであることが判る。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、樹脂の改
質剤として樹脂中にブレンド使用した場合でも層分離或
いはブリーディング現象を起こさずに、樹脂に撥水性及
び低粘着性を与え樹脂表面のスベリ係数を低減させるよ
うな分子構造を有するコハク酸誘導体を提供するもので
あり、斯業に貢献するところ大なる発明である。
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【作用】本発明化合物は、分子内に長鎖アルキル基を有
しているため、各種樹脂中にブレンド使用された場合に
は、該長鎖アルキル基によりいわゆるアンカー構造を取
るために、ブレンドされた樹脂と強い親和性を示し、樹
脂表面において外部からの応力に対しても簡単に剥離す
ることが無い。そして、本発明化合物は、エステル結合
しているフッ素置換アルキル基を有しているため、各種
樹脂中にブレンド使用された場合には、樹脂表面にフッ
素置換アルキル基による層が生じて、該樹脂に撥水性及
び低粘着性を与え、樹脂表面のスベリ係数を低減すると
いう効果を奏するので、所謂樹脂表面の改質が可能であ
る。さらに、本発明化合物はエステル結合を2個有する
ことで分子内のエンタルピーを低減させているので有機
溶剤に優れた溶解性を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I] 【化1】 (式中、R1は炭素数が11〜24のアルキル基を表し、R2
    及びR3は夫々独立して炭素数が1〜6のアルキレン基
    を表す。また、Rf1及びRf2は夫々独立して炭素数が
    1〜20のフッ素置換アルキル基を表す。)で示されるコ
    ハク酸誘導体。
  2. 【請求項2】 下記一般式[II] 【化2】 (式中、R4は炭素数が8〜10のアルキル基を表し、R2
    及びR3は前記に同じ。また、Rf3及びRf4は夫々独
    立して炭素数が8〜20のフッ素置換アルキル基を表
    す。)で示されるコハク酸誘導体。
  3. 【請求項3】 下記一般式[III] 【化3】 (式中、R5及びR6は夫々独立して炭素数が2〜6のア
    ルキレン基を表し、Rf5及びRf6は夫々独立して炭素
    数が1〜7のフッ素置換アルキル基を表す。また、R4
    は前記に同じ。)で示されるコハク酸誘導体。
JP16083296A 1996-05-31 1996-05-31 新規なコハク酸誘導体 Withdrawn JPH09323956A (ja)

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