JPH09323080A - 浄水装置および浄水方法 - Google Patents

浄水装置および浄水方法

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JPH09323080A
JPH09323080A JP25822396A JP25822396A JPH09323080A JP H09323080 A JPH09323080 A JP H09323080A JP 25822396 A JP25822396 A JP 25822396A JP 25822396 A JP25822396 A JP 25822396A JP H09323080 A JPH09323080 A JP H09323080A
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JP
Japan
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water
chlorine
copper
ions
filter
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JP25822396A
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English (en)
Inventor
Kaichiro Sakurada
嘉一郎 櫻田
Toshihiko Hazama
俊彦 間
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S N D KK
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S N D KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、残留塩素の除去が可能であ
り、さらに、大きな通水量を確保できる浄水装置および
浄水方法を提供する。 【解決手段】 給水を遠赤外線を発生するセラミックフ
ィルター部13を通して活性化し給水中の残留塩素をイ
オン化する。そして、銅フィルター部14を通して銅イ
オンと結合させ塩化銅として安定化して残留塩素を除去
する。さらに、ミネラルフィルター部15を通してカル
シウムイオンと結合させ、塩化カルシウムとして安定化
して残った塩素も除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料水などの浄水
装置および浄水方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、快適な日常生活を実現するために
水などの素材に関して高い関心が寄せられて来ている。
日常使用している水道水においても、種々の方法を用い
てミネラル化やアルカリ化を施して水道水を改質させ、
いわゆる「おいしい水」を供給する浄水器類が広く市販
されている。そして、これらの浄水器類の殆どにおいて
は、中空繊維と活性炭若しくは銀活性炭を併用すること
によってカルキ臭除去と除菌が行われている。しかしな
がら、これらの浄水器においては、官能的にも経済的に
も満足できる結果が得られるわけではなく、さらに改良
および開発が行われている。「おいしい水」に対する定
義は未だに明確にされていないが、現在、マグネシュウ
ムイオン(Mg)カルシウムイオン(Ca)のモル比が
1:3ないし1:4程度のものに多いとする説がある。
しかし、これに限定されているわけではない。溶解して
いるイオン種とその量は硬水、軟水に見られる様に、し
つこい味、コクのない味とような感覚を左右すると思わ
れるが、「おいしい水」の必要充分条件は明確ではな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在の水道水は、水道
法では水道蛇口での濃度が0.1ppmでよいのに対
し、実際は0.6〜0.8ppmと高濃度に調整されて
いることが多い。このような塩素濃度の高い水は殺菌な
どの面では安全ではあるが、飲料水として、また飲食に
使用される水としては好ましくなく、飲料した場合は、
口孔内粘膜から食道粘膜に吸収され様々な弊害を生み出
すことが考えられる。また、炊事などの際の洗浄、炊き
込み時にこの塩素と有機物とが化学反応を起こし人体に
好ましく無い化合物が生成される可能性もある。さら
に、塩素を含んだ水に皮膚がさらされると皮膚細胞(ケ
ラチン)に素早く吸収され、あかぎれやかさかさ肌の原
因になるとも考えられている。
【0004】現在市販されている浄水器の多くは、高価
なわりに処理量(通水量)が少なく飲料水を確保する程
度の能力しかないものが多い。従って、料理や炊事全般
に必要な多量の水量を確保できるものはない。特に、電
気分解型のアルカリイオン水を生成する機種において
は、処理量が少ないだけでなく給水に有害な重金属など
が含まれていた場合は濃縮されてしまうという問題もあ
る。また、中空繊維、活性炭若しくは銀活性炭といった
吸着式のものは耐久性に乏しく、安定した通水量が確保
できない。さらに、これら吸着式のものはカートリッジ
化されており、定期的にカートリッジを交換する必要が
あるので高価である。また、殺菌のために銀コーディン
グを施しているものについては塩素を除去した後に高濃
度の銀イオンが混入する可能性があり人体への影響が問
題となる。
【0005】そこで、本発明においては、上記のような
問題点に鑑みて、処理能力が高く、大きな通水量を確保
でき、さらに、安価で耐久性の高い浄水器および浄水方
法を提供することを目的としている。また、本発明にお
いては、飲料水や炊事などで問題となりやすい塩素を主
に除去可能で、銀イオンなどの2次的な汚染を発生する
ことのない浄水器および浄水方法を提供することを目的
としている。そして、安全でおいしい水を何時でも大量
に安価に供給できる浄水器および浄水方法を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、吸着法によって塩素を除去するのではなく、化学
的な反応によって塩素を除去することによって処理能力
を高め、さらに耐久性の高い浄水器を提供するようにし
ている。すなわち、本発明の浄水装置は、給水側から順
番に、遠赤外線を放射するセラミックを備えた第1の通
水部と、天然鉱石を備えた第2の通水部とを有すること
を特徴としている。遠赤外線を放射するセラミックスを
備えた第1の通水部を給水が通過すると、水は瞬時にし
て活性を増して、水に溶存している残留塩素(Cl2
が塩素イオン(Cl- )に解離する。そして、第2の通
水部の天然鉱石と接触することにより、主としてカルシ
ウムイオンおよびマグネシウムイオンが溶出され、塩素
イオンが塩化カルシウムとし安定化する。従って、第1
の通水部および第2の通水部を順番に通過させることに
より給水中の塩素は除去される。さらに、給水中に残っ
たカルシウムイオンやマグネシウムイオンと他のミネラ
ルと共に体内に吸収され、それぞれの機能を果たす。
【0007】このように、本発明の浄水装置において
は、吸着法ではなく化学的な反応によって塩素が除去さ
れるので、各通水部の性能は安定しており、耐久性が非
常に高い。さらに、給水が各通水部を接触しながら流れ
ることによって浄水されるので浄水装置内における圧力
損失は殆どなく、また、濃縮などの特別な処理工程を経
る必要がないために非常に大きな通水量を確保できる。
また、第1の通水部としてはハニカム構造などの通水に
適した形状に焼結したセラミックフィルターなどの安価
なフィルターを採用でき、第2の通水部としても天然の
鉱石やコーラルサンドなどを顆粒状に粉砕したものを充
填したフィルターを採用できる。そして、これらに順番
に給水を通水すれば良いだけなので、本発明の浄水装置
は非常に安価であり、これらのフィルターの表面などが
汚れて性能が劣化した場合は浄水装置ごと取り替えると
いった使い捨てタイプの浄水装置を実現することも可能
である。
【0008】さらに、本発明の浄水装置においては、銅
素材を備えた第3の通水部を設けておくことが望まし
い。遠赤外線を放射するセラミックスを備えた第1の通
水部を給水が通過して活性され、水に溶存している残留
塩素が塩素イオンに解離された後に、銅ファイバーなど
を備えた第3の通水部から溶出された銅イオンと塩素イ
オンが反応して塩化銅として安定する。従って、第3の
通水部を設けることで残留塩素濃度を低減できる。この
ように第3の通水部を設けることにより第2の通水部に
加えて塩素を除去する能力を向上できる。残った微量の
銅イオンは、上記のカルシウムイオンやマグネシウムイ
オン、さらに他のミネラルと共に給水に含まれ、おいし
い水を構成し、体内に吸収される。
【0009】さらに、銅素材を備えた第3の通水部を設
置することにより、この第3の通水部から溶出する微量
な銅イオンの殺菌力によって浄水装置内部における細菌
類の繁殖を防止することができる。銅イオンは、銀など
の他の重金属類と異なり体内に蓄積されることはないの
で安全な元素であり、本発明の浄水装置から安心して飲
食に用いれるおいしい水を供給できる。浄水装置内部に
おける細菌類の繁殖を防止するためには、浄水装置内に
銅イオンが効率よく存在するようにすることが望まし
い。従って、第3の通水部は、第2の通水部の上流や第
1の通水部の上流、あるいは第1および第2の通水部の
間などに設置することができる。特に、細菌類の繁殖を
防止するためには留水時に銅イオンが浄水装置内に拡散
することが望ましく、銅イオンの比重が大きいので浄水
装置の上方に第3の通水部を設置しておくことが有効で
ある。
【0010】さらに、本発明の浄水装置においては、第
1の通水部の給水側に給水中に空気を混入させる混合部
を設けることも有効である。給水中に酸素を溶け込ませ
ることにより、第1の通水部における遠赤外線の作用や
溶存する種々のイオンの作用によって酸素が活性化さ
れ、おいしい水の一要素を構成すると思われるからであ
る。
【0011】さらにまた、本発明の浄水装置において
は、第2の通水部の下流側にシャワーと連結可能なコネ
クタ手段を設けておくこともできる。このコネクタ手段
を介して浄水装置と連結されたシャワーを利用すること
により、残留塩素が除去された給水で体を洗うことがで
きる。したがって、本発明の浄水装置を連結したシャワ
ーを使用すれば、あかぎれやかさかさ肌の1つの原因と
考えられている皮膚細胞の残留塩素の吸収を抑制できる
ので、潤いのある肌を保つのに効果的である。なお、本
発明の浄水装置は、前述したように、安定した通水量が
得られるため、シャワーと連結した場合でも、十分な通
水量を確保できる。
【0012】このように、本発明の浄水装置は、給水を
遠赤外線を放射するセラミックを備えた通水部を通過さ
せる第1の工程と、天然鉱石を備えた通水部を通過させ
る第2の工程とを経てユーザに供給することにより、給
水中の溶存塩素濃度を低減することができ、おいしく、
また、人体に優しい水を大量に供給することができる。
さらに、銅素材を備えた通水部を通過させる第3の工程
を設けることにより塩素除去および殺菌の効果が得られ
る。また、第1の工程に先立ち、給水中に空気を混入さ
せる工程を設けることも有効である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0014】[第1の実施の形態]図1に本発明に係る
浄水装置の外観を示してあり、図2にその構成例を断面
を用いて示してある。本例の浄水装置10は、水道の蛇
口1に取りつけできるようになっており、ほぼ円筒状の
本体2の上部2aが蛇口1に取り付けられた取付部3に
対してネジ止めされ、着脱できるようになっている。本
体2の内部には、上方から給水部11、混合部12、セ
ラミックフィルター部13、銅フィルター部14および
ミネラルフィルター部15が順番に配置されており、上
方から給水された水がこれらの各部を通過して本体2の
下部の吐出口16から出るようになっている。
【0015】本例の浄水装置10の混合部12において
は、水道水中に容易に空気中の酸素を取り入れられるよ
うに、複数の空気取り入れ孔12aの開いたディスク状
の部材12bに給水を流している。従って、給水は、空
気取り入れ孔は12aを通過したときの水流の陰圧によ
って空気と混合され、給水中の溶存酸素の量が増やされ
る。
【0016】本例の浄水装置10のセラミックフィルタ
ー部13は、遠赤外線を放射するセラミックがハミカム
形状の板型に成形された2枚のセラミックフィルター1
3aおよび13bが2段に積み重ねられている。このセ
ラミックフィルター部13を通過させることにより、給
水は瞬時にして活性を増加し、水中に溶存している残留
塩素がCl2 →Cl- +Cl- となって、無害な塩素の
マイナスイオンとし残留塩素の比率を低減できる。例え
ば、給水中に0.62ppm程度の残留塩素が認められ
る場合であっても、このセラミックフィルター部13を
通過させることにより、0.11ppm程度に低減する
ことができる。また、このセラミックフィルター部13
は、溶存酸素を活性化する機能も果たすと思われる。
【0017】遠赤外線を放射するセラミックフィルター
としては、コージライト(2MgO・2Al2 3 ・5
SiO2 )系、スピネル(MgO・Al2 3 )系、Z
rO 3 ・SiO2 にMnOを混入したジルコン系あるい
はこれらを混合した素材などを用いることが可能であ
り、例えば、本例では、MgOが13.8%、Al2
3 が34.8%およびSiO2 が51.4%のものを1
400℃でハニカム状に焼結したセラミックフィルター
を採用することができる。もちろん、各成分組成は上記
に限定されるものはなく、例えば、MgOは2.6〜1
3.8%、Al23 は25.5〜38.8%、SiO
2 は51.4〜64.9%程度の混合比のセラミックフ
ィルターを用いた場合であっても十分な効果が認められ
ている。
【0018】本例の浄水装置10の銅フィルター部14
は、複数の銅ファイバーフィルターによって構成されて
おり、セラミックフィルター部13でイオン化された塩
素がこれらの銅ファイバーから溶出した銅イオンと反応
して塩化銅として安定になる。従って、銅フィルター部
14を通すことにより、給水中の残留塩素を低減でき
る。
【0019】さらに、この銅フィルター部14から溶出
した微量の銅イオンは殺菌効果を備えている。このた
め、浄水装置10の内部、特に、後述するミネラルフィ
ルター部15内に細菌類が繁殖するのを防止できる。こ
の効果は、超微量の銅イオン(0.08ppm程度)で
得ることができ、人体に悪影響を与える恐れははない。
銅イオンが、飲料水の中に存在しても、骨髄での造血作
用において微量の銅イオンの存在が鉄の活性化をもたら
し、ヘモグロビンの生成に有効に機能するとの報告もあ
り、実際に乳児の粉ミルクにも微量(300〜500μ
mg)の銅成分が含有されている。また、銅イオンは、
他の重金属類と違って、体内に蓄積されることは無い安
全な元素である。
【0020】これに対し、市販の活性炭を使用している
浄水器は殆どは、浄水器内の活性炭に細菌が繁殖するの
を防ぐために銀コーティングを施している。この銀の毒
性は吸気1mg/m3 で有毒症状が現れるので、公衆衛
生局の飲料規準は、最高0.05ppmの濃度制限が設
けられている。このように、銀を用いた場合は溶出する
量が超微量であっても人体に悪影響があるため、従来の
浄水器では銀の溶出を防止する機能を付加する必要があ
り、現状ではかならずしも満足できる性能を備えたもの
はないように思われる。しかしながら、本例の浄水装置
においては人体に対し安全な銅イオンを用いているので
このような心配はなく、さらに、この銅イオンによって
塩素除去も行えるようにしている。
【0021】本例の浄水装置10のミネラルフィルター
部15は、カルシウムを主成分とするミネラルを多量に
含有する天然の鉱石を顆粒状に粉砕して充填したもので
あって、セラミックフィルター部13で活性化された水
を通過させることによってカルシウムおよび他のミネラ
ルが溶出しカルシウムの一部が塩素イオンと反応して塩
化カルシウムとして安定する。
【0022】本例のミネラルフィルター部15に用いら
れるカルシウム素材は水1lに対して200gを10時
間浸漬し、得られた浸漬水について、水質基準に関する
省令(平成4年厚生省令第69号)を満足するものが用
いられている。また、カルシウム素材の量は業務用とし
ては2l程度あるいは以下、また、一般家庭用としては
0.2lまたはそれ以下で十分であると考えられ、粒度
も80メッシュを越えない程度で調整することが望まし
い。
【0023】本例の浄水装置においては、例えば、残留
塩素が0.82ppmで溶存酸素が7.11mg/l
(23.5℃)の給水を通過させることにより、残留塩
素が0.06ppmに減少し、溶存酸素が7.86mg
/l(23.5℃)と増加した処理水を得ることができ
た。さらに、NMRによる測定では20℃において13
7.8HZの給水が処理することによって90.0HZ
と変化した。また、カルシウム・マグネシウム硬度(総
硬度)は給水が74であるのに対し、浄水装置10を通
すことにより250に増加するという結果が得られた。
【0024】このように、本例の浄水装置10において
は、蛇口から出た水道水を混合部12を通して溶存酸素
を増加させ、セラミックフィルター部13において水と
の接触面積が極めて大きいハニカムセラミック13aお
よび13bと接触することによって微粒子化され、水と
の接触面積が大きくなると共に水は容易に活性化され
る。そして、この活性化された水は、銅フィルター部1
4の銅ファイバーと接触することによって塩素イオンが
銅イオンと反応して安定化され、残留塩素が低減され
る。さらに、ミネラルフィルター部15の特殊天然鉱石
と接触することによって、水中に主としてカルシウムイ
オン、マグネシウムイオンが溶出され、カルシウムイオ
ンは上記の銅フィルター部14で除去出来なかった残留
塩素を塩化カルシウムとし安定化し、塩素がさらに除去
され、効率良く残留塩素を除去することができる。そし
て、残ったカルシウムイオンは微量の銅イオン、マグネ
シウムイオンと他のミネラルと共に体内に吸収され、そ
れぞれの機能を果たす。
【0025】このようにして得られた水に対する官能テ
ストの結果を以下の表に示してある。
【0026】
【表1】
【0027】この結果から判るように、多くのユーザが
本例の浄水装置によって処理されることにより、おいし
い水が得られたと判断している。
【0028】さらに、本例の浄水装置10は、目詰まり
などの発生し易い繊維製のフィルターは用いておらず、
また、吸着によって塩素除去を行っているものでもな
い。従って、給水は、それぞれのフィルター部13、1
4および15に接触しながら流れるだけで処理されるの
で、本例の浄水装置10の内部で発生する圧力損失は非
常に小さい。このため、本例の浄水装置は多量の水を継
続して処理することが可能であり、大きな通水量を確保
できる。従って、本例の浄水装置によって残留塩素の少
ない水を大量に得ることができるので、飲料水のみなら
ず、料理、洗浄など家事全般にわたって使用するのに十
分な水を供給することが可能となり、人体に優しい水を
安価に、そして大量に供給できる。
【0029】また、本例の浄水装置10は、フィルター
部13、14および15が積層されている簡易な構造で
あり、濃縮機構などの複雑な機構は一切不要であり、さ
らに、目詰まりなどが発生する可能性も非常に少ない。
従って、耐久性に優れ、長時間にわたって使用でき、性
能の劣化もほとんどない。さらに、それぞれのフィルタ
ー部13、14および15で用いられている素材は安価
なものであり、浄水装置10全体を安価に提供すること
ができる。また、それぞれのフィルター部13、14お
よび15のサイズは、処理対象となる水量によって異な
るが非常に薄くて良く、浄水装置10全体を小さく、コ
ンパクトに纏めることができる。例えば、本例の浄水装
置10においては、何らかの原因によって性能が劣化し
た場合は、浄水装置10を本体2ごと簡単に取り替える
ことができ、また、取り替え用の本体を安価に提供する
ことも可能である。
【0030】なお、本例においては、セラミックフィル
ター部13に続いて銅フィルター部14を積層してある
が、常時給水されている浄水装置のように細菌類の発生
する可能性の少ないものに対しては銅フィルター部14
を必ずしも装着する必要はなく、ミネラルフィルター部
15によって十分に残留塩素を除去することが可能であ
る。また、本例では、セラミックフィルター部13にハ
ニカム状のフィルターを2層に積層してあるが、2層に
限定されるものではなく、1層あるいは3層以上であっ
てももちろん良い。また、セラミックフィルターはハニ
カム状のものに限定されることはもちろんなく、粒状の
ものやファイバー状のものなど様々な形状のセラミック
フィルターを用いることができる。さらに、ミネラルフ
ィルター部15には天然鉱石の他に、コーラルサンドな
どの珊瑚系のものや、牡蛎殻などのカルシウム素材を用
いることも可能であり、これらを混合して用いてももち
ろん良い。
【0031】また、本例においては、浄水装置を水道の
蛇口に装着可能なように小型化するため、これらのフィ
ルター部を積層してあるが、それぞれのフィルター部を
別々に設けて配管などによって接続して浄水装置を形成
することも可能であり、用途や処理量などによって様々
に変形することが可能である。さらに、いっそうコンパ
クトにするために上記のセラミックフィルター、ミネラ
ルフィルターなどのフィルター部を1体型に圧縮成形し
たフィルターを用いて浄水することも可能である。いず
れの浄水装置においても、セラミックから発生される遠
赤外線によって水が活性化され、分離された塩素イオン
とカルシウムイオンあるいは銅イオンが反応して安定化
することにより残留塩素を低減でき、残留塩素の少ない
水を多量に供給することができる。
【0032】[第2の実施の形態]図3に上記の例とは
異なる本発明の浄水装置を断面を用いて示してある。図
3に示す浄水装置10aは上記の例とほぼ同様のシステ
ムで塩素を除去できるシャワー用の浄水装置である。こ
のため、第1の実施の形態で説明した浄水装置10と共
通する部分については、同じ符号を付して説明を省略す
る。
【0033】本例の浄水装置10aは円筒状の本体2を
有し、その上部2aが取り付け部となって水栓1aに対
し袋ナット(スリップナット)3によってネジ止めされ
ている。さらに、本例の円筒状の本体2の下部2bには
外周部分にコネクタ18が構成されており、このコネク
タ18とシャワーホース20bを袋ナット3によって連
結できるようになっている。このように本例の浄水装置
10aはシャワー20に連結できる装置である。このた
め、浄水装置10aは水栓1aから供給された水を浄水
してシャワーホース20bおよびシャワーヘッド20a
を通して用いられるようになっている。
【0034】本例の浄水装置10aの本体2の内部に
は、給水側から給水部11、混合部12、銅フィルター
部14、セラミックフィルター部13、およびミネラル
フィルター部15がこの順番で配置されている。このた
め、本例の浄水装置10aでも、セラミックフィルター
部13を通過した給水は瞬時にして活性を増し、水中に
溶存している残留塩素が塩素イオンになる。この塩素イ
オンは、ミネラルフィルター部15を通過する際に天然
鉱石と接触し、この天然鉱石から溶出したカルシウムを
主成分とするミネラル成分と反応する。この結果、塩素
イオンは塩化カルシウム等として安定化して残留塩素が
除去された水が吐出口16から供給される。したがっ
て、本例の浄水装置10aを通すことによりシャワー2
0から残留塩素の少ない水を供給することができる。
【0035】さらに、本例の浄水装置10aは、上述し
た安全で殺菌能力の高い銅イオンが本体2の内部全体に
拡散しやすいように銅フィルター部14がセラミックフ
ィルター部13の上流側に配置されている。このため、
シャワー20が使用されず、本体2に留水しているとき
でも、銅フィルター部14から溶出した銅イオンによっ
て本体2の内部が殺菌される。すなわち、銅イオンは重
いため上流側から下流側に向かって本体2の内部全体に
行き渡るように拡散するので、本体2の内部全体に細菌
が発生するのを防止できる。したがって、本例の浄水装
置10aは、銅イオンが上流側から下流側に向かって拡
散することにより塩素を除去したあとであっても、本体
2の内部が殺菌される。このため、温水を使用する場合
であっても、銅イオンが本体2の内部全体が殺菌される
ので、本体2の内部を十分に衛生的な状態に保つことが
できる。したがって、本例の浄水装置10aを介してシ
ャワー20に給水することにより常に衛生的で塩素の除
去された給水を得ることができる。
【0036】このようにシャワー用の浄水装置10aに
おいても、セラミックフィルター部14を通過して活性
化の増した給水をミネラルフィルター部15の天然鉱石
と接触させることによって残留塩素を安定化して効率よ
く残留塩素を除去できる。このため、あかぎれやかさか
さ肌の1つの原因と考えられている皮膚細胞の残留塩素
の吸収を抑制できる。したがって、本例の浄水装置10
aを使用することにより、シャワー20から常に肌に優
しい給水が得られるので、この給水で体を洗うことによ
り潤いのある健康的な肌を保てる。
【0037】また、本例の浄水装置10aでも、第1の
実施の形態の浄水装置10と同様に、目詰まりなどの発
生し易い繊維製のフィルターは用いておらず、さらに、
吸着によって塩素除去を行うシステムではないので、十
分な通水量が得られる。したがって、浄水装置10aを
取り付けたことによるシャワーとしての通水量の低下は
ほとんどないので、本例の浄水装置10aを用いても通
常のシャワーと同レベルの十分な通水量を確保できる。
【0038】浄水装置10aをシャワーホース20bの
中間、あるいはシャワーホース20bとシャワーヘッド
20aの間に連結するタイプにすることも可能である。
しかし、シャワーホース20bの途中に浄水装置10a
を入れると、ホースのフレキシビリティーが低下し、ま
た、ホースが浄水装置10aの重みでたわむなど扱い難
くなる。また、シャワーホース20bの先端に浄水装置
10aを入れると、シャワーヘッド20aまでが長くな
ってしまうのでシャワーヘッド20aを扱い難くなる。
これに対して、本例の浄水装置10aは、水栓1aとシ
ャワーホース20bを連結するタイプであるので、水栓
1aの側で浄水装置10aを支持できる。従って、シャ
ワーホース20bに負荷はかからず、従来どおりシャワ
ーヘッド20aが扱いやすい状態で使用できる。このた
め、浄水装置10aを取り付けたことによってシャワー
20の使用感が損なわれることはない。また、本例で
は、水栓1aに浄水装置10aを直結しているが配管径
が合致しなかったり、水栓1aの下方に設置スペースが
ないなどの場合には、アダプターを挿入して取り付ける
ことができる。さらに、本例では、下側に向いた水栓1
aに浄水装置10aを設置してあるが、上方あるいは水
平方向を向いた水栓1aに本例の浄水装置10aを設置
できることはもちろんである。この場合、銅フィルター
部14は装置尾上方にあることが望ましいが、銅フィル
ター部14に通水することにより銅イオンが装置内部に
拡散するため銅フィルター部14が必ずしも上方でなく
とも十分な殺菌効果をもたらすことができる。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の浄水装
置および浄水方法においては、遠赤外線を照射するセラ
ミックフィルターとカルシウムイオンを溶出可能な天然
鉱石を含んだフィルターとを複合的に作用させ、化学的
な方法によって給水中の残留塩素を除去できるようにし
ている。さらに、銅素材を備えたフィルターも用いるこ
とが可能であり、これによって塩素除去と殺菌という機
能を兼ねさせることができる。
【0040】このような本発明の浄水装置および浄水方
法によって、残留塩素が少なく、人体に優しく、さら
に、官能的においしい水を大量に供給することが可能と
なる。そして、本発明の浄水装置は、小型で安価に実現
でき、さらに、耐久性に優れているので、各家庭や工場
さらにオフィースなど多種多用な場所に用いることがで
き、老若男女を問わず誰にでも安心して使用できる水を
十分に供給することが可能となる。
【0041】また、本発明の浄水装置は十分な通水量を
確保できるので、コネクタ手段を設けてシャワーと連結
することにより、効率よく残留塩素が除去された肌に優
しい水を供給できる。このため、本発明の浄水装置と連
結されたシャワーを使用することにより、あかぎれやか
さかさ肌の予防になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浄水装置の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示す浄水装置の構成を示す断面図であ
る。
【図3】本発明のシャワー用の浄水装置の構成を示す断
面図である。
【符号の説明】
1・・蛇口 1a・・水栓 2・・浄水装置本体 3・・取付部 10・・浄水装置 10a・・シャワー用の浄水装置 11・・給水口 12・・混合部 13・・セラミックフィルター部 14・・銅フィルター部 15・・ミネラルフィルター部 16・・吐出口 18・・コネクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/50 550 C02F 1/50 550B 560 560C 1/68 510 1/68 510B 520 520K 520M 530 530B 540 540B 540G

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水側から順番に、遠赤外線を放射する
    セラミックを備えた第1の通水部と、天然鉱石を備えた
    第2の通水部とを有することを特徴とする浄水装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、銅素材を備えた第3
    の通水部を有することを特徴とする浄水装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記第1の
    通水部の前記給水側に給水中に空気を混入させる混合部
    を有することを特徴とする浄水装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記第2の通水部の下流側にシャワーに連結可能なコネ
    クタ手段を有することを特徴とする浄水装置。
  5. 【請求項5】 遠赤外線を放射するセラミックを備えた
    通水部に給水を通過させる第1の工程と、 天然鉱石を備えた通水部に前記給水を通過させる第2の
    工程とを有することを特徴とする浄水方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、銅素材を備えた通水
    部に前記給水を通過させる第3の工程をさらに有するこ
    とを特徴とする浄水方法。
JP25822396A 1996-04-05 1996-09-30 浄水装置および浄水方法 Pending JPH09323080A (ja)

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