JPH09322777A - 固相担体を用いる生理活性物質の処理方法 - Google Patents

固相担体を用いる生理活性物質の処理方法

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JPH09322777A
JPH09322777A JP8163818A JP16381896A JPH09322777A JP H09322777 A JPH09322777 A JP H09322777A JP 8163818 A JP8163818 A JP 8163818A JP 16381896 A JP16381896 A JP 16381896A JP H09322777 A JPH09322777 A JP H09322777A
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Kakun Han
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料中の生理活性物質を粒子状の固相担体に
結合させる工程と、該固相担体に結合した生理活性物質
を分離しないでそのまま酵素反応系に導入しても酵素の
失活などが起こらず、効率良く回収した生理活性物質を
酵素反応に供することができる処理方法の提供。 【解決手段】 試料中の生理活性物質を粒子状の固相担
体に結合させて生理活性物質を回収し、該固相担体に結
合したまま生理活性物質を酵素反応に供する生理活性物
質の処理方法において、固相担体に生理活性物質を結合
する前又は後に固相担体を蛋白質もしくは蛋白質複合体
で処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生化学、分子生物学、
遺伝子工学、医、臨床検査、診断等の広い分野へ利用
できる生理活性物質の処理方法に関し、特に生物学的試
料中に存在する生理活性物質を固相担体に結合して回収
し、該固相担体に結合したまま次の酵素反応に供するこ
とができる生理活性物質の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生物学的試料中に存在する生理活性物質
を精製、検出、利用等のために、例えば有機高分子材
料、金属、金属酸化物、シリカ、ガラス等からなる無機
材料からなる粒子状の固相担体に生理活性物質を結合さ
せて回収する方法が知られている。この方法は担体表面
のもつ物理化学的な親和力を利用して、蛋白質、脂質等
の生理活性物質を吸着させる非特異的な方法と、担体表
面に標的となる特定の生理活性物質(例えば抗原、基質
又は核酸)のみを認識する抗体、酵素又は核酸相補鎖を
固定化し、標的物質のみを回収する方法がある。これら
の方法では、標的物質が結合した担体をB/F分離によ
り回収した後、例えば酵素反応に供して標的物質の検
出、定量が行われる。
【0003】
【発明を解決しようとする課題】しかし、これらの方法
で得られる固相担体に結合した生理活性物質をそのまま
の状態で酵素反応系に導入すると、多くの場合、酵素自
体が蛋白質又は蛋白質と糖、脂質等との複合体であるた
め、これらの物質由来の物理化学的な吸着エネルギーに
よって固相担体に吸着し、変形、失活してしまう。しか
し、標的物質が抗体又は抗原である場合には固相担体か
らの分離は困難であり、たとえ分離できても分離効率が
非常に低いため、続く酵素反応の効率を著しく低下す
る。標的物質が核酸で核酸相補鎖を介して固相担体に結
合している場合には、分離に高温又はアルカリ等を使用
するため、標的物質の構造にダメージを与え、回収され
ても酵素反応に使えないことがある。また標的物質がビ
オチン又はアビジン等でラベルした第3の物質(プロー
ブ)を経由して回収するときも同様な問題が生ずるた
め、検出感度が数倍以上劣ることが多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、生理活性物質の固相担体に結合させて回収後に、生
理活性物質を固相担体に結合させたまま何らの支障もな
く酵素反応に供することができる生理活性物質の処理方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決する手段として、試料中の生理活性物質を粒子状の固
相担体に結合させる工程と、該固相担体に結合した状態
で前記生理活性物質を酵素反応に供する工程とを有する
生理活性物質の処理方法であって、固相担体に生理活性
物質を結合する前又は後に固相担体を蛋白質もしくは蛋
白質複合体で処理することを特徴とする生理活性物質の
処理方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細について説明
する。(A) 生理活性物質の固相担体への結合 本発明において用いられる固相担体は、使用する酵素の
種類によって、その素材を選択することができる。固相
担体の材質としては、例えば有機高分子材料、金属、金
属酸化物、シリカ、ガラス等の無機材料、さらにこれら
の複合した材料が挙げられる。生理活性物質の検出に用
いる酵素反応の多くの酵素が蛋白質又は蛋白質の複合体
であるため、固相担体の材料としては、一般に有機高分
子材料又は有機高分子材料で表面コーティングされてい
る無機粒子が広範囲の適合性を示す。
【0007】有機高分子材料としては、例えば、スチレ
ン、クロルスチレン、クロロメチルスチレン、α−メチ
ルスチレン、ジビニルベンゼン、スチレンスルホン酸ナ
トリウム、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、エチレングリコール−ジ−
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸トリ
ブロモフェニル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)
アクロレイン、(メタ)アクリルアミド、メチレンビス
(メタ)アクリルアミド、ブタジエン、イソブレン、酢
酸ビニル、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、塩
化ビニル、臭化ビニル等の芳香族ビニル化合物、α,β
−不飽和カルボン酸のエステル類もしくはアミド類、
α,β−不飽和ニトリル化合物、ハロゲン化ビニル化合
物、共役ジエン化合物、ならびに低級脂肪酸ビニルエス
テルからなるビニル系単量体の一種以上を重合して得ら
れる水不溶性の有機高分子物質や該有機高分子物質を化
学的に変性して得られる水不溶性でかつ非膨潤性の有機
高分子物質を挙げることができる。
【0008】これらの高分子粒子は、乳化重合、懸濁重
合、溶液沈殿重合等の公知の方法によって製造すること
ができる。固相担体が無機/金属/金属酸化物の場合は
コロイド化学的な調製方法、エマルジョン法等により調
製することができる。固相担体の形状は特にこだわらな
いが、調製が容易であること及び比表面積が大きいこと
から球状であることが好ましい。また、粒子内部には細
孔があってもなくてもよい。
【0009】固相担体の粒径は特に制限しないが、生理
活性物質の結合ひいては回収の効率が良好である点で
は、0.01μm 〜100 μm の範囲が好ましい。生理活性物
質が結合した固相担体は通常試料から回収される。回収
方法は限定されず、例えば、通常の遠心分離法、膜ろ過
法、磁気分離法、電気分離等を用いることができる。磁
気分離又は電気分離法に使えるために、固相担体の粒子
が強磁性体、常磁性体、又は強極性の強イオン化物質か
ら構成されているか、その成分としてこのような物質を
含有していればよい。例えば、有機高分子材料からなる
担体粒子にこのような磁性材料や電場に反応する成分を
含浸させるか、磁性材料や電場に感応する材料からなる
担体粒子の表面を有機高分子材料で被覆したものを使用
する。本発明の方法において、標的となる生理活性物質
としては、生理活性を有する物質全てが含まれ、具体的
には、例えば抗原、抗体、補体、ハプテン、各種酵素、
基質、核酸又はこれらの複合体が挙げられる。
【0010】生理活性物質の固相担体への結合方式は、
直接的な物理吸着であっても良いし、予め固相担体に固
定化されたプローブを介して間接的に結合する方式でも
よい。結合の実現は免疫反応(抗原抗体反応)、酵素反
応、親疎水性反応、核酸鎖間の水素結合反応等のいずれ
でもよい。生理活性物質の生理活性を維持する上では、
生理活性物質が固相担体から一定の距離のところに結合
される結合方式が好ましい。
【0011】間接的結合方式の例としては、例えば標的
が抗原である場合には、該抗原に特異的な抗体を固相担
体に予め固定化しておき、その固相担体を抗原を含む試
料と接触させることにより抗原を固相担体に結合させる
ことができる。また、標的が二本鎖核酸である場合に
は、該核酸と結合する蛋白質又は該二本鎖核酸の片方の
核酸鎖の相補鎖を固相担体に予め固定しておき、その固
相担体を標的核酸を含む試料と接触させることにより該
標的物質を固相担体に結合させることができる。
【0012】(B) 蛋白質又は蛋白質複合体による処理 本発明の方法では、生理活性物質が結合された固相担体
がそのまま酵素反応に供されるが、酵素反応に供される
前に蛋白質又は蛋白質複合体で処理される。蛋白質又は
蛋白質複合体による処理は、生理活性物質を固相担体に
結合する前に行ってもよいし、生理活性物質を固相担体
に結合した後に行ってもよい。ただし、生理活性物質が
酵素である場合には、酵素を固相担体に結合する前に固
相担体を蛋白質又は蛋白質複合体で処理する必要があ
る。この処理を行わずに酵素を固相担体に結合すると、
前述した理由により酵素が失活する恐れがある。
【0013】用いられる蛋白質としては、例えばアルブ
ミン、グロブリン、各種抗体、カゼイン、血清蛋白等は
挙げられる。蛋白質複合体としては、例えば蛋白質と
糖、脂質、核酸、膜等との複合体が挙げられる。蛋白質
複合体は天然に存在するものばかりでなく、必要に応じ
て、蛋白質をポリエチレングリコール、高級アルコー
ル、界面活性剤、リン脂質等の合成化合物またはこれら
の合成高分子と人為的に複合させてなる人工複合体であ
ってもよい。また、蛋白質及び蛋白質複合体の由来はと
くに限定されず、生物の種類も制限されない。 必要に
応じて蛋白質又は蛋白質複合体とともに、糖、多糖類、
水溶性高分子、高級アルコール及び界面活性剤の一種又
は二種以上を混ぜて処理してもよい。このような蛋白質
又は蛋白質複合体による処理により固相担体の表面が蛋
白質又は蛋白質複合体による被覆が形成され、その結果
後続する酵素反応において固相担体による影響が回避さ
れる。こうして形成される蛋白質又は蛋白質複合体の被
覆の固相担体への結合は物理吸着でも化学結合でもよ
く、結合形式は何ら制限されない。いずれの場合も、蛋
白質又は蛋白質複合体の量は、固相担体表面に被覆され
る量の2倍以上の量を処理液に添加することが好まし
い。
【0014】(C) 酵素反応 生理活性物質が結合され、かつ蛋白質又は蛋白質複合体
で処理された固相担体はそのまま酵素反応系に加えられ
る。その際の固相担体の添加量は、固相担体の表面積に
よって異なるが、酵素反応系に対して0.1 〜50重量% で
あることが好ましく、さらに1〜25重量% が好ましい。
本発明の方法を利用して生物学的試料中の生理活性物質
を検出する場合の検出限界は一概には言えず、利用する
酵素反応の種類によって異なる。例えば標的の生理活性
物質が核酸であッて、ポリメラーゼチューンリアクショ
ン(PCR)反応により核酸の増幅が行われる場合に
は、わずか数分子の標的核酸が固相担体表面に結合すれ
ば十分に検出を行うことができる。
【0015】本発明の方法を利用することができる酵素
反応としては、例えば次のようなものが挙げられる。 1.試料中の特定のDNAを検出したり、増幅したり、
さらに利用する場合には、固相担体に結合して状態でD
NAをPCRに供し増幅する。また、固相担体に結合さ
れているプローブにより回収されたmRNAを用いて直
接cDNAを合成するcDNAライブラリーを構築する
操作においても、本発明の方法を適用することにより、
mRNAを固相担体から切離すことなく、逆転写酵素を
用いてcDNAを合成することができる。
【0016】2.試料中の特定の抗原を検出する場合。
例えば、血清中のC型肝炎(I型)抗原を検出する場合
には、まず、該抗原特異抗体を固相担体に結合し、検体
を固相担体と接触させ抗原抗体複合体を固相担体と共に
回収する。次に、ビオチンでラベルされた第二抗体液を
回収された固相担体と反応させ、この反応生成物をアビ
ジン標識ペルオキシダーゼを用いて、通常のELISA
法で検出することができる。この場合に、アビジン標識
ペルオキシダーゼの非特異結合による反応を回避するた
めアビジン標識ペルオキシダーゼを添加する前に本発明
の方法を適用することができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明
する。但し、本発明は実施例に限定されるものではな
い。実施例1 有機高分子粒子担体によるHIV−DNAの検出 HIV陽性末梢血白血球溶解液10mlを3本の試験管に入
れ、80℃で10分間加熱したのち氷水で冷やし、次いで正
常人の白血球溶解液でそれぞれ10、102 、103倍に希釈
し、無希釈のもの(希釈倍率1)のものを含めて4試料
からなる希釈列を調製した。該希釈列に下記の塩基配
列: 5’−AAAAAAAAAAAAAAAGTTTAGC
ATGGTGTTTAAATC−3’(Science Vol 22
7, 484-495, 1985) を有する合成DNAプローブ100 p mole、及び最終濃度
が0.4 MとなるようにNaCl溶液を加えた。45℃で10分間
静置後、チミン30個からなる核酸鎖が結合してなる平
均粒径1μmのポリスチレン粒子の分散液(商品名:オ
リゴテックスdT30、日本合成ゴム株式会社製)を50μ
l加え、撹袢した。その後さらに37℃にて10分間静置
後、12,000rpm で5分間で遠心分離し、沈殿分を0.1 %
ポリエチレングリコール6000/0.1 %牛血清アルブミン
/0.1 %Tween 20を含む水溶液に分散し、室温にて10分
間撹袢した。続いてこの分散液50μlに、HIV PC
R反応溶液50μlを加えてPCR反応を行った。PCR
は、PCR反応溶液(商品名:10XGene Taq Butter、和
光純薬社製)及びDNAポリメラーゼ(商品名:GeneTa
q 、和光純薬社製)の製造会社の指示に従って、94℃×
30秒、55℃×25秒、72℃×30秒のサイクルを30回繰り返
して行った。サーモサイクラーとして、パーキンエルマ
社のGeneAmp 9600を使用した。使用したPCR反応溶液
は、次のプライマー二種を含むものであった。
【0018】プライマーSK145 A: 5’−CCCACAAGATTTAAACACCA−
3’ プライマーSK451 A: 5’−TGAAGGGTACTAGTAGTTCC−
3’
【0019】こうして得たPCRの産物を5μlを取
り、同じHIV PCR反応溶液20μlに加えて二回目
のPCR反応を一回目と同条件で行った。ただし、プラ
イマーは、次の二種に変えて行った。 プライマーSK145 : 5’−AGTGGGGGGACATCAAGCAGCC
ATGCAAAT−3’ プライマーSK431 : 5’−TGCTATGTCAGTTCCCCTTGGT
TCTCT−3’
【0020】こうして二回目のPCRで得られた増幅産
物を2% のアガロースゲル(Agarose 1600、和光純薬
製)を用いてTBE緩衝液(50mM ホウ酸からなる緩衝
液、pH8.2 )中でMupid型電気泳動装置を用いて電
気泳動させ、エチジウムブロマイド染色後に紫外線(24
5 nm)照射下でHIV DNAの検出を試みた。その結
果を表1に示す。
【0021】
【表1】 (注)+:検出された; −:検出されない。
【0022】実施例2 ガラスビーズによるHIV DNAの回収、検出 実施例1で調製したものと同様のHIV陽性末梢血白血
球希釈列を調製し、各希釈液に粒径15μmのガラスビー
ズ(米国フリントガラス社製)を2重量%含有する分散
液を25ml加え、室温で15分間静置してから2000rpm で2
分間遠心分離にかけた。沈殿を回収し、これに1%牛胎
子血清/0.01%カゼイン/0.1 %TritonX100 を含む溶
液50μlに分散し、室温にて10分間インキュベートし
た。続いて実施例1と同様にして、PCRを二回行い、
得られたPCR増幅産物を電気泳動に供してHIV D
NAの検出を試みた。その結果を表2に示す。
【0023】
【表2】 (注)+:検出された; −:検出されない。
【0024】比較例1 遠心分離された沈殿を0.1 重量%ポリエチレングリコー
ル、0.1 重量%牛血清アルブミンおよび0.1 重量%Twee
n 20を分散液の代わりに滅菌蒸留水に分散した以外は実
施例1と同様にして処理し、得られたPCR増幅産物を
電気泳動法に供した。その結果を表3に示す。
【表3】 (注)+:検出された; −:検出されない。
【0025】比較例2 遠心分離された沈殿をカゼイン含有分散液の代わりに滅
菌蒸留水に分散した以外は実施例2と同様にして処理
し、得られたPCR増幅産物を電気泳動法に供した。そ
の結果を表4に示す。
【0026】
【表4】 (注)+:検出された; −:検出されない。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法によれば、生物学的試料か
ら固相担体に結合して回収された生理活性物質を続く酵
素反応により検出したり、増幅したり、あるいは利用す
る際に、生理活性物質を固相担体から分離する必要が無
い。従って、回収された生理活性物質の全量をそのまま
酵素反応に利用でき、分離工程による回収率の低下を回
避することができる。従って、試料中に標的となる生理
活性物質が極く微量しか存在しない場合に本発明は特に
有利である。
【0028】また、従来分離工程で使用されていた高
温、強酸性、強アルカリ性により標的生理活性物質の壊
損、変形、失活等が起こることがあったが、本発明の方
法によればこれを完全回避することができる。分離工程
がないのでプロセスが簡便で、作業の効率が高まる。従
って、特に臨床検査のように多数の検体を取り扱う場合
には実用上の利点は大きい。酵素反応に供される、生理
活性物質が結合した固相担体は蛋白質又は蛋白質複合体
で処理されているため、酵素が固相担体による悪影響を
受けることがなく、正常な酵素反応を実現することがで
きる。このことは、高い活性を維持した状態で生理活性
物質を酵素反応に供することができることを意味し、高
い検出能を実現することができ、かつ処理時間を大幅に
短縮することできる利点がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料中の生理活性物質を粒子状の固相担
    体に結合させる工程と、該固相担体に結合した状態で前
    記生理活性物質を酵素反応に供する工程とを有する生理
    活性物質の処理方法であって、固相担体に生理活性物質
    を結合する前又は後に固相担体を蛋白質もしくは蛋白質
    複合体で処理することを特徴とする生理活性物質の処理
    方法。
JP8163818A 1996-06-04 1996-06-04 固相担体を用いる生理活性物質の処理方法 Pending JPH09322777A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000034456A1 (fr) * 1998-12-10 2000-06-15 Takara Shuzo Co., Ltd. Procede relatif a l'immobilisation d'adn sur un support
US8026068B2 (en) 2002-01-08 2011-09-27 Roche Molecular Systems, Inc. Use of silica material in an amplification reaction

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WO2000034456A1 (fr) * 1998-12-10 2000-06-15 Takara Shuzo Co., Ltd. Procede relatif a l'immobilisation d'adn sur un support
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