JPH09321146A - 半導体集積回路の設計方法及びこの設計方法により得られる半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路の設計方法及びこの設計方法により得られる半導体集積回路

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JPH09321146A
JPH09321146A JP8138535A JP13853596A JPH09321146A JP H09321146 A JPH09321146 A JP H09321146A JP 8138535 A JP8138535 A JP 8138535A JP 13853596 A JP13853596 A JP 13853596A JP H09321146 A JPH09321146 A JP H09321146A
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Japan
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logic
pass transistor
transistor logic
semiconductor integrated
integrated circuit
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JP8138535A
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Hiroshi Mizuno
洋 水野
Yasuhiro Tanaka
康弘 田中
Yoichiro Mae
洋一郎 前
Shinichi Kumashiro
慎一 熊代
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CMOS論理とパストランジスタ論理との両
レイアウトセルが混在しても、速度、面積又は消費電力
に優れた半導体集積回路を設計する。 【解決手段】 パストランジスタ論理のレイアウトセル
ライブラリ102には、CMOS論理で構成した場合と
比較して、面積、遅延、消費電力の少なくとも一項目以
上が小さく構成される、排他的論理和回路、全加算器、
セレクター等のレイアウトセルが予め記憶される。CM
OS論理のレイアウトセルライブラリ103には、NA
ND回路等の基本論理のレイアウトセルが予め記憶され
る。ネットリスト101が与えられたとき、パストラン
ジスタ論理のレイアウトセルライブラリ102及びCM
OS論理のレイアウトセルライブラリ103から各々最
適なレイアウトセルを選択し、それ等のレイアウトセル
を混在させ、自動配置配線110を行なって、ブロック
レイアウト104を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パストランジスタ
論理を用いた半導体集積回路、及びそのレイアウト設計
方法の改良に関し、特に、パストランジスタ論理を用い
た回路とCMOS論理を用いた回路とが混在した半導体
集積回路、そのような半導体集積回路のセルベースの自
動配置配線を利用したレイアウト設計方法、及び低電圧
化に最適な半導体集積回路を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、演算を行なう論理としてパストラ
ンジスタ論理が用いられている。このパストランジスタ
論理は、完全なCMOS論理ではなく、入力信号をトラ
ンジスタのゲート端子のみならずドレイン端子にも与え
て、論理演算を行なうものであって、完全なCMOS論
理と比較して、省面積、低消費電力、高速化等の優位性
が得られる場合がある。
【0003】このパストランジスタ論理に関しては、米
国特許第4541067号及びK.Yano, 他、"A 2.8-ns
CMOS 16 ×16-b Multiplier Using ComplementaryPass-
Transistor Logic"(IEEE Journal of Solid-State Circ
uits, Vol. 25,No.2, pp.388-395, April 1990) (文献
1)、及びA.Parameswar, 他、"AHigh Speed, Low Powe
r, Swing Restored Pass-Transistor Logic BasedMulti
ply and Accumulate Circuit for MultimediaApplicati
ons"(Proceeding of IEEE 1994 Custom Integrated Cir
cuitsConference, pp.278-281) (文献2)等に開示さ
れている。
【0004】また、パストランジスタ論理を用いた半導
体集積回路のレイアウト設計をセルベースのレイアウト
設計手法により行なう手法が、K.Yano, 他、"LeanInteg
ration: Achieving a Quantum Leap in Performance an
d Cost of LogicLSIs"(Proceeding of IEEE 1994 Custo
m Integrated Circuits Conference,pp.603-606) (文
献3)、特開平7−130856号公報(公報1)、Y.
Sasaki, 他、"Pass Transistor Based Gate Array Arch
itecture" (1995Symposium on VLSI Circuits Digest o
f Technical Papers, pp.123-124)(文献4)等に開示
されている。
【0005】前記文献3及び公報1で提案されている方
法は、3種類のパストランジスタ論理のセルを準備し、
その入力ピンの割り当てを変えることにより、多くの論
理回路中の論理をこれ等のセルに割り当て、このセルを
従来のスタンダードセル自動配置配線ツールで配置配線
を行ない、ブロックレイアウトを得るものである。
【0006】また、前記文献4で提案されている手法
は、ゲートアレー手法を用いたものであって、従来のゲ
ートアレーでは、PチャネルMOSトランジスタとNチ
ャネルMOSトランジスタの対を敷き詰めていたのに対
し、平均的なパストランジスタ論理とその出力部のアン
プ、及びメモリセルで必要とされるNチャネルMOSト
ランジスタ数及びPチャネルMOSトランジスタ数を基
に、NチャネルMOSトランジスタ数をPチャネルMO
Sトランジスタ数より多く備えた下地セルを用いてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記文
献1及び文献2に示される従来のパストランジスタ論理
を用いた半導体集積回路では、加算器や乗算器等の特定
の演算器に適用されて、人手による設計(カスタム設
計)によりレイアウトを行なうものであり、ランダム論
理を一般の論理合成等を用いて自動設計するのは困難で
ある。
【0008】一方、前記文献3、公報1及び文献4に示
されるレイアウト設計手法では、ランダム論理を自動設
計できるものの、これ等の従来のレイアウト設計手法を
用いて全ての回路をパストランジスタ論理で設計する場
合には、次の欠点が生じる。即ち、パストランジスタ論
理は、トランジスタのドレイン- ソース間で信号を伝搬
させるために、トランジスタのしきい値電圧分の電圧降
下が発生し、この関係上、電圧降下した信号を元の電圧
にまで増幅する信号増幅用アンプが必要となる。このア
ンプは少ない数のトランジスタで構成することが望まし
い。一方、AND回路やOR回路等の基本論理を設け
て、論理の自由度を高める場合に、これ等の基本論理の
セルをパストランジスタ論理を用いた回路で作成しよう
とすると、基本論理毎に前記信号増幅用アンプを付加し
て一セルとするため、一セルを構成するトランジスタの
数が増えて面積が拡大し、CMOS論理のセルに対する
面積優位性が無くなる欠点が生じる。逆に、AND回路
やOR回路等を複数組み合わせた複合論理を一セルと
し、一つの信号増幅用アンプに対するパストランジスタ
論理のトランジスタ数を多くし、前記信号増幅用アンプ
のオーバーヘッドを低減しようとする場合には、論理の
自由度が低下し、その結果、予め多くの種類のセルを準
備しなければ、所望の半導体集積回路が得られない欠点
が生じる。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、特定の演算器のみならず、ランダ
ム論理を用いた回路等に対しても、パストランジスタ論
理を用いた回路構成により、速度、面積、消費電力の優
位性を確保し、論理合成や自動レイアウト等と組み合わ
せた自動設計が可能な自動レイアウト設計手法を提供す
ることにある。
【0010】また、本発明は、パストランジスタ論理の
みを用いて回路を構成すれば、面積、遅延、消費電力の
優位性が出ない回路に対しては、CMOS論理とパスト
ランジスタ論理とを混在させて設計可能な方法を提供す
ることをも目的とする。
【0011】更に、本発明は、パストランジスタ論理を
用いて構成される回路において、この回路を伝搬する信
号の劣化を小さく抑制することをも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1記載の発明の半導体集積回路の設計方法
は、CMOS論理で構成した場合と比較し、面積、遅
延、消費電力の少なくとも一項目以上が小さい構成され
るパストランジスタ論理レイアウトセルを予め記憶する
と共に、パストランジスタ論理で構成した場合と比較
し、面積、遅延、消費電力の少なくとも一項目以上が小
さい構成されるCMOS論理レイアウトセルを予め記憶
しておき、半導体集積回路の設計に際し、外部からネッ
トリストを入力し、前記入力したネットリストに基い
て、前記パストランジスタ論理レイアウトセル及び前記
CMOS論理レイアウトセルを混在させて配置配線する
ことを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路の設計方法において、予め記憶するパ
ストランジスタ論理レイアウトセルは、CMOS論理で
構成される場合よりも、少ない数のトランジスタで構成
されることを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路の設計方法において、予め記憶するパ
ストランジスタ論理レイアウトセルは、CMOS論理で
構成される場合よりも、セル中の全てのトランジスタの
チャネル幅の合計値が小さいことを特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路の設計方法において、予め記憶するパ
ストランジスタ論理レイアウトセルは、CMOS論理で
構成される場合よりも、セル中の最大の直列に接続され
たトランジスタの段数が小さいことを特徴とする。
【0016】請求項5記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路の設計方法において、予め記憶するパ
ストランジスタ論理レイアウトセルは、排他的論理和回
路であることを特徴とする。
【0017】請求項6記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路の設計方法において、予め記憶するパ
ストランジスタ論理レイアウトセルは、半加算器である
ことを特徴とする。
【0018】請求項7記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路の設計方法において、予め記憶するパ
ストランジスタ論理レイアウトセルは、全加算器である
ことを特徴とする。
【0019】請求項8記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路の設計方法において、予め記憶するパ
ストランジスタ論理レイアウトセルは、セレクターであ
ることを特徴とする。
【0020】請求項9記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路の設計方法において、予め記憶するパ
ストランジスタ論理レイアウトセル及びCMOS論理レ
イアウトセルは、各々、電源端子及び接地端子を有し、
前記パストランジスタ論理レイアウトセルの電源端子と
接地端子との間隔を、前記CMOS論理レイアウトセル
の電源端子と接地端子との間隔に等しく設定しておくこ
とを特徴とする。
【0021】請求項10記載の発明は、前記請求項9記
載の半導体集積回路の設計方法において、配置配線を行
う際に、パストランジスタ論理レイアウトセルとCMO
S論理レイアウトセルとを同一行中に混在させて配置す
ることを特徴とする。
【0022】請求項11記載の発明の半導体集積回路
は、パストランジスタ論理を用いて構成された回路と、
CMOS論理を用いて構成された回路とが混在する半導
体集積回路であって、前記パストランジスタ論理を用い
て構成された回路は、CMOS論理で構成される場合よ
りも少ない数のトランジスタで構成され、前記CMOS
論理を用いて構成された回路は、パストランジスタ論理
で構成される場合よりも少ない数のトランジスタで構成
されることを特徴とする。
【0023】請求項12記載の発明は、前記請求項11
記載の半導体集積回路において、予め記憶するパストラ
ンジスタ論理レイアウトセルは、CMOS論理で構成さ
れる場合よりも、少ない数のトランジスタで構成される
ことを特徴とする。
【0024】請求項13記載の発明は、前記請求項11
記載の半導体集積回路において、予め記憶するパストラ
ンジスタ論理レイアウトセルは、CMOS論理で構成さ
れる場合よりも、セル中の全てのトランジスタのチャネ
ル幅の合計値が小さいことを特徴とする。
【0025】請求項14記載の発明は、前記請求項11
記載の半導体集積回路において、予め記憶するパストラ
ンジスタ論理レイアウトセルは、CMOS論理で構成さ
れる場合よりも、セル中の最大の直列に接続されたトラ
ンジスタの段数が小さいことを特徴とする。
【0026】請求項15記載の発明は、前記請求項11
記載の半導体集積回路において、予め記憶するパストラ
ンジスタ論理レイアウトセルは、排他的論理和回路であ
ることを特徴とする。
【0027】請求項16記載の発明は、前記請求項11
記載の半導体集積回路において、予め記憶するパストラ
ンジスタ論理レイアウトセルは、半加算器であることを
特徴とする。
【0028】請求項17記載の発明は、前記請求項11
記載の半導体集積回路において、予め記憶するパストラ
ンジスタ論理レイアウトセルは、全加算器であることを
特徴とする。
【0029】請求項18記載の発明は、前記請求項11
記載の半導体集積回路において、予め記憶するパストラ
ンジスタ論理レイアウトセルは、セレクターであること
を特徴とする。
【0030】請求項19記載の発明は、前記請求項11
記載の半導体集積回路において、パストランジスタ論理
を用いて構成された回路は、この回路を構成するトラン
ジスタを挟んで相互に並行に伸びる電源線及び接地線を
有すると共に、CMOS論理を用いて構成された回路
は、この回路を構成するトランジスタを挟んで相互に並
行に伸びる電源線及び接地線を有し、前記パストランジ
スタ論理を用いて構成された回路の電源線と接地線との
間隔は、前記CMOS論理を用いて構成された回路の電
源線と接地線との間隔に等しく設定されていることを特
徴とする。
【0031】請求項20記載の発明は、前記請求項19
記載の半導体集積回路において、パストランジスタ論理
を用いて構成された回路とCMOS論理を用いて構成さ
れた回路とは同一行中に混在して配置されて、1行のレ
イアウトが実現されることを特徴とする。
【0032】請求項21記載の発明は、前記請求項20
記載の半導体集積回路において、1行のレイアウトが、
更に、電源線及び接地線の伸びる方向と直交する方向に
複数行配置されることを特徴とする。
【0033】請求項22記載の発明の半導体集積回路の
設計方法は、予め、ソース同士が接続された2個のトラ
ンジスタから成るトランジスタ対を2個備えた基本パス
トランジスタ論理レイアウトセルと、1個以上のトラン
ジスタを含むCMOS論理レイアウトセルとを準備して
おき、前記基本パストランジスタ論理レイアウトセルを
2個以上隣接して配置配線して、複合パストランジスタ
論理レイアウトセルを作成し、その後、前記複合パスト
ランジスタ論理レイアウトセルと前記CMOS論理レイ
アウトセルとを混在させて配置配線して、所望のブロッ
クレイアウトを作成することを特徴とする。
【0034】請求項23記載の発明は、前記請求項22
記載の半導体集積回路の設計方法において、予め、必要
となる配線パターンを含む配線パターンレイアウトセル
を準備しておき、複合パストランジスタ論理レイアウト
セルを作成する際、基本パストランジスタ論理レイアウ
トセルを2個以上隣接して配置し、その後、前記隣接配
置した複数個の基本パストランジスタ論理レイアウトセ
ルの上に前記配線パターンレイアウトセルを配置して、
配線することを特徴とする。
【0035】請求項24記載の発明の半導体集積回路の
設計方法は、ソース同士が接続された2個のトランジス
タより成るトランジスタ対で表現されるパストランジス
タ論理を用いて構成される回路を含む半導体集積回路の
設計方法であって、前記パストランジスタ論理を用いて
構成される回路のトランジスタレベルのネットリストを
入力し、前記入力したネットリストにおいて、前記パス
トランジスタ論理の各トランジスタ対を頂点として、そ
の頂点間の配線を枝に対応させたグラフを作成し、その
後、前記グラフの頂点のインオーダ順に、前記パストラ
ンジスタ論理の各トランジスタ対を含むレイアウトセル
を1次元方向に並べることを特徴とする。
【0036】請求項25記載の発明の半導体集積回路
は、ソース同士が接続された2個のトランジスタより成
るトランジスタ対で表現されるパストランジスタ論理を
用いて構成される回路を含む半導体集積回路であって、
前記パストランジスタ論理を用いて構成される回路のト
ランジスタレベルのネットリストにおいて、前記パスト
ランジスタ論理の各トランジスタ対を頂点として、その
頂点間の配線を枝に対応させたグラフを作成した場合
に、そのグラフの頂点のインオーダ順に、前記パストラ
ンジスタ論理の各トランジスタ対を含むレイアウトセル
が1次元方向に並んでいることを特徴とする。
【0037】請求項26記載の発明の半導体集積回路の
設計方法は、ソース同士が接続された2個のトランジス
タより成るトランジスタ対で表現されるパストランジス
タ論理を用いて構成されると共に排他的論理和及びこの
排他的論理和以外の他の論理を含む回路を備えた半導体
集積回路であって、前記パストランジスタ論理のレイア
ウトセルが複数個1次元方向に配置される半導体集積回
路の設計方法において、前記パストランジスタ論理のレ
イアウトセルとして、そのレイアウトセルの中央部に前
記トランジスタ対を構成する2個のトランジスタの共通
ソースを配置し、その中央部の左右両側に前記各トラン
ジスタのゲートを、その更に左右両側に前記各トランジ
スタのドレインを配置したレイアウトセルを準備し、前
記パストランジスタ論理を用いて構成される回路のトラ
ンジスタレベルのネットリストを前記レイアウトセルに
割り当てる際、その回路の排他的論理和に対するレイア
ウトセルでは、ゲート及びソースに入力を、ドレインに
出力を各々割り当て、一方、前記排他的論理和以外の論
理に対するレイアウトセルでは、ゲート及びドレインに
入力を、ソースに出力を各々割り当て、更に、前記排他
的論理和からこの排他的論理和以外の他の論理へ信号が
入力される部分に対しては、前記排他的論理和に対する
レイアウトセルと、この排他的論理和以外の他の論理に
対するレイアウトセルとのドレイン同士を重ねて配置す
ることを特徴とする。
【0038】請求項27記載の発明の半導体集積回路
は、パストランジスタ論理を用いて構成される回路及び
CMOS論理を用いて構成される回路を含んだ半導体集
積回路であって、前記パストランジスタ論理を用いて構
成される回路は、前記CMOS論理を用いて構成される
回路を形成するトランジスタのしきい値電圧よりも低い
しきい値電圧のトランジスタを使用して形成されること
を特徴とする。
【0039】請求項28記載の発明は、前記請求項27
記載の半導体集積回路において、パストランジスタ論理
を用いて構成される回路には、前記パストランジスタ論
理を用いて構成される回路を形成するトランジスタのう
ち、外部から入力される信号がドレインに入力されるト
ランジスタの基板の電位を、このトランジスタのドレイ
ンに入力される前記信号の値に応じて変更するように制
御する基板バイアス制御回路が付加されることを特徴と
する。
【0040】請求項29記載の発明の半導体集積回路
は、パストランジスタ論理を用いて構成される回路及び
CMOS論理を用いて構成される回路を含んだ半導体集
積回路であって、前記パストランジスタ論理を用いて構
成される回路の出力部には、この出力部の出力信号を増
幅する信号増幅用インバータが付加され、前記信号増幅
用インバータは、前記パストランジスタ論理を用いて構
成される回路を形成するトランジスタの極性と同極性の
トランジスタ、及び逆極性のトランジスタを備え、前記
同極性のトランジスタは、前記パストランジスタ論理を
用いて構成される回路を形成するトランジスタのしきい
値電圧よりも低いしきい値電圧のトランジスタで構成さ
れ、前記逆極性のトランジスタは、前記パストランジス
タ論理を用いて構成される回路を形成するトランジスタ
のしきい値電圧よりも高いしきい値電圧のトランジスタ
で構成されることを特徴とする。
【0041】請求項30記載の発明は、前記請求項29
記載の半導体集積回路において、信号増幅用インバータ
には、低しきい値電圧のトランジスタの基板の電位を、
パストランジスタ論理を用いて構成される回路の出力信
号の値に応じて変更するように制御する基板バイアス制
御回路が付加されることを特徴とする。
【0042】請求項31記載の発明は、前記請求項1、
2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、1
4、15、16、17、18、22、23、24、2
5、26、27又は29記載の半導体集積回路の設計方
法又は半導体集積回路において、パストランジスタ論理
を用いて構成される回路は、Nチャネル型MOSトラン
ジスタにより構成されることを特徴とする。
【0043】以上の構成により、請求項1ないし請求項
21記載の発明では、与えられたネットリスト中のCM
OS論理に適したインバータ、NAND、NOR等の基
本論理はCMOS論理レイアウトセルに割り当てられ、
CMOS論理で実現するよりもパストランジスタ論理で
実現した方が面積や速度に関して優位性が高い複合ゲー
トや演算器等はパストランジスタ論理レイアウトセルに
割り当てる。従って、CMOS論理とパストランジスタ
論理との各々の優位性を利用したレイアウトの半導体集
積回路を得ることができる。
【0044】特に、請求項9、請求項10、請求項1
9、請求項20及び請求項21記載の発明では、パスト
ランジスタ論理レイアウトセルとCMOS論理レイアウ
トセルとを同一の行の中に混在させて配置し、配線を行
なう場合に、パストランジスタ論理レイアウトセルとC
MOS論理レイアウトセルとの双方で、電源端子と接地
端子との距離間隔が等しいので、これ等のレイアウトセ
ルを混在させ、隣接させて、スタンダードセル手法によ
り同一ブロックレイアウト中に配置配線を行なうことが
できる。
【0045】また、請求項22及び請求項23記載の発
明では次の作用を奏する。即ち、パストランジスタ論理
は、入力信号の正論理がゲートに与えられるトランジス
タと、負論理がゲートに与えられるトランジスタとを持
ち、この2個のトランジスタのソースが接続されたトラ
ンジスタ対で表現できる。このトランジスタ対を頂点と
し、各頂点間のトランジスタの接続を枝に割り当てる
と、前記トランジスタ対は出力を根とする二分木で表現
できる。更に、出力も正論理と負論理とが必要である関
係上、2個のトランジスタ対を必要とする。これ等の2
個のトランジスタ対を構成する4個のトランジスタが基
本パストランジスタ論理レイアウトセルに形成される。
従って、この基本パストランジスタ論理レイアウトセル
を2個以上隣接して配置し、且つこれ等に配線して、複
合パストランジスタ論理レイアウトセルを構成すれば、
任意の論理に対してパストランジスタ論理のレイアウト
を作成できる。一方、CMOS論理に適したセル、又は
パストランジスタ論理で構成される回路の信号増幅用ア
ンプがCMOS論理レイアウトセルで準備され、このC
MOS論理レイアウトセルと、前記複合パストランジス
タ論理レイアウトセルとを混在させて、セルベースの自
動配置配線を行えば、所望のブロックレイアウトが作成
される。よって、最適なブロックレイアウトが実現され
る。
【0046】特に、請求項23記載の発明では、基本パ
ストランジスタ論理レイアウトセルから複合パストラン
ジスタ論理レイアウトセルを作成する際に、隣接して並
べた複数個の基本パストランジスタ論理レイアウトセル
の上に配線パターンレイアウトセルを重ねて配置すれ
ば、配線を完了した複合パストランジスタ論理レイアウ
トセルが作成できるので、高速な配線処理が可能であ
る。また、従来の配線アルゴリズムで生成することが困
難な複雑な形状の配線を付加することもできる。
【0047】また、請求項24及び請求項25記載の発
明では、作成したグラフにおいて、枝はレイアウトセル
間の配線を表し、このグラフ中の頂点を1次元方向に並
べた場合に頂点を横切る枝は、レイアウトセルを1次元
に並べた場合に必要となる配線トラック数を表わす。従
って、頂点をインオーダ順に並べれば、頂点を横切る枝
が最小化され、必要となる配線トラック数が最小化され
て、より一層に高密度なレイアウトの半導体集積回路が
得られる。
【0048】更に、請求項26記載の発明では、排他的
論理和回路に対するレイアウトセルと、この排他的論理
和回路の出力を受ける他の論理に対するレイアウトセル
との間で、前者の信号出力部となるトランジスタのドレ
インと、後者の信号入力部となるトランジスタのドレイ
ンとが、重ねて配置されて配線が行われるので、その重
なった分、面積を縮小できる。
【0049】加えて、請求項27及び請求項28記載の
発明では、パストランジスタ論理の回路において、トラ
ンジスタのドレインに入力された信号は、そのトランジ
スタのドレイン- ソース間を通過して、出力部へ伝搬さ
れる。ここで、ドレイン- ソース間で信号が伝搬する場
合、例えばNチャネルMOSトランジスタでHi電位を
伝搬する場合には、ゲート電圧よりしきい値電圧分だけ
低い電圧までしかHi電位が上がらず、一方、Pチャネ
ルMOSトランジスタでLo電位を伝搬する場合には、
ゲート電圧よりしきい値電圧分だけ高い電圧までしかL
o電位が下がらない。しかし、前記信号が伝搬するトラ
ンジスタとして、低しきい値電圧のトランジスタを用い
ているので、この影響を小さく抑えることができる。よ
って、より多くの段数のパストランジスタ論理の回路を
実現できると共に、必要となる信号増幅用アンプの数を
少なくでき、より一層に高速で且つ省面積化を図ったパ
ストランジスタ論理の回路を実現することができる。
【0050】特に、請求項28記載の発明では次の通り
作用する。即ち、請求項27記載の発明では、低しきい
値電圧のトランジスタの採用に伴い、このトランジスタ
のドレイン- ソース間のリーク電流が発生する。ここ
で、低しきい値電圧が必要な時期は、NチャネルMOS
トランジスタの場合にはHi電位を伝搬する時、Pチャ
ネルMOSトランジスタの場合にはLo電位を伝搬する
時であるので、本発明では、これ等の時期にしきい値電
圧を低く、これら以外の時にしきい値電圧を高く制御す
る。即ち、基板バイアス制御回路は、NチャネルMOS
トランジスタのしきい値電圧を制御する場合には、その
ドレインへの入力信号がLo電位の時にはしきい値電圧
が高くなるように、Hi電位の時にはしきい値電圧が低
くなるように各々基板バイアスを制御する一方、Pチャ
ネルMOSトランジスタのしきい値電圧を制御する場合
には、そのドレインへの入力信号がHi電位の時にはし
きい値電圧が高くなるように、Lo電位の時にはしきい
値電圧が低くなるように各々基板バイアスを制御する。
従って、リーク電流を抑えつつ、伝搬する信号の電位の
劣化を抑制できる低消費電力な半導体集積回路を実現で
きる。
【0051】また、請求項29及び請求項30記載の発
明では次の通り作用する。即ち、既述の通り、パストラ
ンジスタ論理を用いた回路を伝搬した信号は、その出力
部に配置された信号増幅用インバータにより増幅され
る。ここで、パストランジスタ論理の回路がNチャネル
型MOSトランジスタの場合には、そのしきい値電圧の
影響によりHi電位が劣化し、Pチャネル型MOSトラ
ンジスタの場合にはLo電位が劣化している。前記Hi
電位が劣化した信号は、信号増幅用インバータ中のNチ
ャネル型トランジスタのゲート入力に与えられて、増幅
される一方、前記Lo電位が劣化した信号は、信号増幅
用インバータ中のPチャネル型トランジスタのゲート入
力に与えられて、増幅される。しかし、通常のしきい値
電圧のトランジスタにより信号増幅を行なう場合には、
信号が劣化しているため、トランジスタの動作速度が遅
くなる。これに対し、本発明では、パストランジスタ論
理の回路においてNチャネル型トランジスタの出力の増
幅には、低しきい値電圧の同極性のNチャネル型トラン
ジスタを使用し、Pチャネル型トランジスタの出力の増
幅には、低しきい値電圧の同極性のPチャネル型トラン
ジスタを使用するので、劣化した信号でも、より一層高
速に動作する。
【0052】特に、請求項30記載の発明では、前記請
求項28記載の発明と同様に作用する。即ち、パストラ
ンジスタ論理の回路の出力信号が劣化するのは、その回
路がNチャネル型トランジスタで構成される場合のHi
電位の出力の時、その回路がPチャネル型トランジスタ
で構成される場合のLo電位の出力の時である。従っ
て、その時にだけしきい値電圧を低くするように基板バ
イアスを制御して、信号増幅の高速動作を確保し、それ
以外の時にはしきい値電圧を高くように基板バイアスを
制御して、リーク電流を抑える。従って、信号増幅動作
が高速で且つ低消費電力な回路を実現できる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の半導
体集積回路の設計方法、及びこの設計方法を用いて作成
される半導体集積回路について、図面を参照しながら説
明する。
【0054】(第1の実施の形態)第1の実施の形態で
は、請求項1〜請求項18、請求項21及び請求項31
記載の発明に関して説明する。
【0055】図1は本発明の請求項1に係る発明のシス
テムフロー図を示す。同図において、101は与えられ
たネットリスト、102はパストランジスタ論理を用い
た回路を構成するためのパストランジスタ論理レイアウ
トセルライブラリ、103はCMOS論理を用いた回路
を構成するためのCMOS論理レイアウトセルライブラ
リ、104は生成されるブロックレイアウト、110は
前記与えられたネットリスト101から前記2つのレイ
アウトセルライブラリ102及び103を用いてブロッ
クレイアウト104を生成する自動配置配線処理であ
る。
【0056】図2は、前記2個のセルライブラリ102
及び103に格納されるレイアウトセルライブラリの一
具体例を示す。201はインバータ、202は2入力N
ANDゲートである。204、205は各々前記インバ
ータ201及び2入力NANDゲート202をCMOS
論理を用いて実現したトランジスタレベルの回路であ
る。207、208は各々前記回路205、205のC
MOS論理レイアウトセルである。これ等は、前記CM
OS論理レイアウトセルライブラリ103に格納され
る。これ等以外にも、パストランジスタ論理で実現する
よりもCMOS論理で実現した方が面積、遅延、消費電
力の少なくとも一項目以上が小さく構成される論理ゲー
トはCMOS論理で実現され、そのCMOS論理レイア
ウトセルが前記CMOS論理レイアウトセルライブラリ
103に格納される。
【0057】一方、203は半加算器、206は前記半
加算器203をパストランジスタ論理を用いて実現した
トランジスタレベルの回路、209は前記回路206を
パストランジスタ論理を用いて構成したパストランジス
タ論理レイアウトセルである。このレイアウトセル20
9は、パストランジスタ論理レイアウトセルライブラリ
102に格納される。このレイアウトセル209以外に
も、CMOS論理で実現するよりもパストランジスタ論
理で実現した方が面積、遅延、消費電力の少なくとも一
項目以上が小さく構成される論理ゲートはパストランジ
スタ論理で実現され、そのパストランジスタ論理レイア
ウトセルが前記パストランジスタ論理レイアウトセルラ
イブラリ102に格納される。
【0058】例えば図27に前記パストランジスタ論理
レイアウトセルライブラリ102に格納されるセルの例
を示す。2701は排他的論理和回路をパストランジス
タ論理で実現したトランジスタレベルの回路、2702
はセレクターをパストランジスタ論理で実現したトラン
ジスタレベルの回路、2703は半加算器をパストラン
ジスタ論理で実現したトランジスタレベルの回路、27
04は全加算器をパストランジスタ論理で実現したトラ
ンジスタレベルの回路である。前記パストランジスタ論
理レイアウトセルライブラリ102には各々の回路に対
応したレイアウトセルが格納される。
【0059】一方、図28は、図27で示された各回路
をインバータゲート、ANDゲート、NANDゲート、
ORゲート、NORゲート及びこれ等の複合ゲートによ
って実現された回路図を示す。2801は排他的論理和
回路、2802はセレクター、2803は半加算器、2
804は全加算器である。これ等をCMOS論理のトラ
ンジスタレベルの回路に書き直したものが、図29であ
る。2901は排他的論理和回路2801のトランジス
タレベルの回路、2902はセレクター2802のトラ
ンジスタレベルの回路、2903は半加算器2803の
トランジスタレベルの回路、2904は全加算器280
4のトランジスタレベルの回路である。各々CMOS論
理で実現すると、排他的論理和回路は10個、セレクタ
ーは14個、半加算器は14個、全加算器は30個のト
ランジスタから構成できる。この数字は、図27に示し
たパストランジスタ論理による回路よりもトランジスタ
数が多いことが判る。また、トランジスタの大きさが全
て同一であるとすると、トランジスタのチャネル幅の合
計値も小さくなる。また、排他的論理和回路で比べる
と、パストランジスタ論理による入力から出力までの回
路の最大の直列に接続されたトランジスタの段数は1段
であるのに対し、CMOS論理で実現すると2段とな
り、入力から出力までの遅延が小さくなることが判る。
【0060】前記各レイアウトセル207、208、2
09において、210、211は、各々、CMOS論理
レイアウトセル207、208の電源端子(電源線)、
接地端子(接地線)、212、213も同様に各々、パ
ストランジスタ論理レイアウトセル209の電源端子
(電源線)、接地端子(接地線)である。前記CMOS
論理レイアウトセル207、208の電源端子210と
接地端子211との距離間隔と、パストランジスタ論理
レイアウトセル209の電源端子212と接地端子21
3との距離間隔とは等しく設定される。これにより、C
MOS論理レイアウトセルライブラリ103中のレイア
ウトセルと、パストランジスタ論理レイアウトセルライ
ブラリ102中のレイアウトセルとを混在させて同じ行
中に配置して、スタンダードセル方式でレイアウトを行
なうことが可能となる。
【0061】図3は、本実施の形態の設計方法により作
成される半導体集積回路のレイアウトの一例を示す。ネ
ットリスト101に従って、パストランジスタ論理レイ
アウトセルライブラリ102中のパストランジスタ論理
レイアウトセルと、CMOS論理レイアウトセルライブ
ラリ103中のCMOS論理レイアウトセルとを用い
て、自動配置配線処理110により、スタンダードセル
方式により作成したブロックレイアウトである。
【0062】同図において、301はCMOS論理レイ
アウトセル、302はパストランジスタ論理レイアウト
セル、303はこれ等のレイアウトセルを同一行中に混
在させて実現された行のレイアウトである。これ等の行
のレイアウト303が複数行配置されて、与えられたネ
ットリスト101に従って配線され、ブロックレイアウ
トが作成される。
【0063】ここで、共通の電源線と接地線が各行中に
備えられ、その電源線を接地線の間に、ゲート単位で、
CMOS論理で構成すれば面積、遅延、消費電力の少な
くとも一項目以上が小さく構成される論理ゲートはCM
OS論理で構成した回路に、また、パストランジスタ論
理で構成すれば面積、遅延、消費電力の少なくとも一項
目以上が小さく構成される論理ゲートはパストランジス
タ論理で構成した回路に、面積優先、速度優先等の目的
に応じて使い分け、混在させて配置し、レイアウトを作
成できるので、要求された面積、速度及び消費電力に従
って、高い設計自由度でCMOS論理とパストランジス
タ論理とを選択し、自動配置配線を用いて、所望のブロ
ックレイアウトを作成することが可能である。
【0064】(第2の実施の形態)第2の実施の形態で
は、請求項22、請求項23及び請求項26に係る発明
に関して図面を参照しながら説明をする。
【0065】本実施の形態では、Nチャネル型MOSト
ランジスタ4個からなる基本パストランジスタ論理レイ
アウトセルを複数個使用し、これ等に配置配線を行なっ
て複合パストランジスタ論理レイアウトセルを作成する
と共に、Pチャネル型MOSトランジスタ及びNチャネ
ル型MOSトランジスタからなるCMOS論理レイアウ
トセルを準備し、次いで、前記複合パストランジスタ論
理レイアウトセルとCMOS論理レイアウトセルとを用
いて、与えられた論理回路のレイアウトを作成する方法
を提供する。
【0066】図4は、入力となる論理回路の一例を示
す。同図において、401はクロック入力端子、402
は信号入力端子、403は信号出力端子、404はフリ
ップフロップセル、405は全加算器セル、406は4
入力のオア- アンド- インバータ論理ゲートセルであ
る。
【0067】前記フリップフロップセル404及び論理
ゲートセル406をCMOS論理レイアウトセルを用い
て実現し、全加算器セル405をNチャネル型MOSト
ランジスタからなるパストランジスタ論理レイアウトセ
ルを用いて実現する。全加算器セル405をパストラン
ジスタ論理で実現した回路図を図5に、論理ゲートセル
406をCMOS論理で実現した回路図を図9に各々示
す。
【0068】図5は全加算器セル405をNチャネル型
MOSトランジスタからなるパストランジスタ論理で実
現した回路図を示す。同図において、501は全加算器
における和の演算回路、502は全加算器における桁上
げの演算回路である。503はNチャネル型MOSトラ
ンジスタ、504は電源入力部、505は接地入力部で
ある。この図5から判るように、Nチャネル型MOSト
ランジスタからなるパストランジスタで全加算器405
の論理を作成する場合には、20個のNチャネル型MO
SトランジスタTr1〜Tr20で実現可能である。し
かし、同じ論理をCMOS論理で実現すると、図示しな
いが、Nチャネル型MOSトランジスタとPチャネル型
MOSトランジスタとを合わせて、合計40個のMOS
トランジスタが必要となる。
【0069】前記図5に示される回路図に対応するレイ
アウトセルの一例を、その作成方法と共に、図6ないし
図13を用いて説明する。
【0070】図6は、請求項22に記載したソース同士
が接続された2個のNチャネル型MOSトランジスタ対
2個から成る4個のNチャネル型MOSトランジスタよ
り構成される基本パストランジスタ論理レイアウトセル
600の一例である。図6において601はセルの外
枠、602はゲート、603はドレイン、604は2個
のNチャネル型MOSトランジスタで共用するソースで
ある。
【0071】前記図6に示した基本パストランジスタ論
理レイアウトセル600を用いて全加算器における桁上
げの演算回路502を作成したレイアウトセル(複合パ
ストランジスタ論理レイアウトセル)を図8に示す。ま
た、前記基本パストランジスタ論理レイアウトセル60
0を用いて全加算器における和の演算回路501を作成
したレイアウトセル(複合パストランジスタ論理レイア
ウトセル)を図10に示す。請求項23に記載の発明は
図7及び図8を用いて説明し、請求項26に記載の発明
は図9ないし図13を用いて説明する。
【0072】前記図8に示した全加算器における桁上げ
の演算回路502に対応するレイアウトセルの作成方法
を説明する。先ず、図6の基本パストランジスタ論理レ
イアウトセル600を3個横方向に並べ、その後、その
上に、図7に示す予め準備された配線パターンレイアウ
トセル700を重ねて組合せることにより、図8に示し
た桁上げの演算回路502(複合パストランジスタ論理
レイアウトセル)を完成させる。
【0073】前記図7の配線パターンレイアウトセル7
00において、701はセル外枠、702はゲート入力
端子、703はドレイン入力端子、704はソース出力
端子、705は第1の配線層、706は電源配線層、7
07は接地配線層、708は拡散層から第1の配線層へ
のコンタクト層、709は第2の配線層、710は第1
の配線層から第2の配線層へのコンタクト層である。
【0074】図10は、全加算器における和の演算回路
501に対応するレイアウトセル(複合パストランジス
タ論理レイアウトセル)であって、前記図6の基本パス
トランジスタ論理レイアウトセルを2個横に並べて作成
される。この場合、図6の基本パストランジスタ論理レ
イアウトセルでは、図9に示すように、共通ソース60
4を出力X、出力Y、出力S、出力/Sに設定し、ドレ
イン603を入力c、入力/c、入力X、入力Yに設定
される。
【0075】図13は、全加算器における和の演算回路
501に対応するレイアウトセル(複合パストランジス
タ論理レイアウトセル)であるが、前記図10に示しレ
イアウトセルとは異なる配置の他のレイアウトセルを示
す。
【0076】図13のレイアウトセルは次のように作成
する。即ち、前記図5に示した全加算器における和の演
算回路501の配線を図11に示すように変換し、この
配線に基いて、図12(a)に示すように図中右側に配
置した基本パストランジスタ論理レイアウトセル(排他
的論理和)610に対しては、前記図9と同様に共通ソ
ース604を出力S、/Sに設定し、ドレイン603を
入力I、II、III 、IVに設定し、一方、図中左側に配置
した基本パストランジスタ論理レイアウトセル(排他的
論理和以外の他の論理)611に対しては、逆に、共通
ソース604を入力c、/cに設定し、ドレイン603
を出力I、II、III 、IVに設定する。この設定の方法で
は、左側に位置する基本パストランジスタ論理レイアウ
トセルの出力I、IIと、この出力I、IIを入力する右側
に位置する基本パストランジスタ論理レイアウトセルの
入力I、IIとが隣り合うので、左側のレイアウトセルの
ドレイン部と右側のレイアウトセルのドレイン部とを同
図(b)に示すように共用し、この両レイアウトセルに
対して配線を行う。従って、ドレイン部を共用する分、
レイアウトセルの面積の縮小化が可能である。
【0077】図14は、図4の4入力のオア- アンド-
インバータ論理ゲートセル406をCMOS論理で記載
したトランジスタレベルの回路図を示す。同図におい
て、901は入力端子、902は出力端子、903はP
チャネル型MOSトランジスタ、904はNチャネル型
MOSトランジスタである。この図から判るように、オ
ア- アンド- インバータ論理ゲート406をCMOS論
理で実現すると、8個のMOSトランジスタで実現でき
る。しかし、同じ論理をNチャネル型MOSトランジス
タからなるパストランジスタ論理で実現すると、前記C
MOS論理で実現する場合に比して多数の(28個)の
トランジスタが必要となる。
【0078】図15は、図4の論理回路を、複合パスト
ランジスタ論理レイアウトセルとCMOS論理レイアウ
トセルとを用いて実現したレイアウトの一例を示す。
【0079】同図において、1001はブロック外枠、
1002は外部端子、1003はフリップフロップ40
4に対応するレイアウトセル、1004は全加算器40
5に対応するレイアウトセル、1005は論理ゲート4
06に対応するレイアウトセル、1006は端子間を結
ぶ配線、1007はクロック信号入力端子、1008は
電源端子、1009は接地端子である。フリップフロッ
プレイアウトセル1003及び論理ゲート406に対応
するレイアウトセル1005はCMOS論理レイアウト
セルで作成され、全加算器1004はNチャネル型MO
Sトランジスタを用いたパストランジスタ論理レイアウ
トセルで作成されている。
【0080】以上のように、本実施の形態によれば、各
論理部分をCMOS論理レイアウトセル及びパストラン
ジスタ論理レイアウトセルの何れか最適な方を使って実
現し、それ等を組み合わせて使用することにより、より
一層コンパクトなレイアウトを作成することが可能とな
る。また、Nチャネル型MOSトランジスタから成る基
本パストランジスタ論理レイアウトセルに配線パターン
レイアウトセルを重ねて、複合パストランジスタ論理レ
イアウトセルを作成することが可能となる。
【0081】更に、基本パストランジスタ論理レイアウ
トセルにおいて、出力部を外側に配置して配線を行なう
ことにより、拡散層の共有ができ、より小さな面積のレ
イアウトセルを作成することが可能となる。
【0082】(第3の実施の形態)第3の実施の形態で
は、図16のシステムフロー図に従って請求項24及び
請求項25に係る発明に関して図面を参照しながら説明
をする。
【0083】図16は、Nチャネル型MOSトランジス
タから成る単位パストランジスタ論理レイアウトセルを
用いて所定の論理を実現した完成レイアウトセルを自動
生成する方法の流れを示すシステムフロー図である。
【0084】同図において、1101は入力されるトラ
ンジスタレベルのネットリスト、1102は入力された
ネットリストをグラフに変換する処理、1103はグラ
フの頂点をインオーダ順に並べる処理、1104は頂点
をレイアウトセルに置き換える処理、1105は配線を
トラックに割り当てる処理、1106は配線を行なう処
理、1107は生成されるレイアウトデータである。
【0085】本実施の形態に係るレイアウトセルの自動
生成方法の詳細な処理の説明を図16のフローに従っ
て、図17、図18及び図19の例を用いて行なう。
【0086】図17は、入力となるNチャネル型MOS
トランジスタからなるパストランジスタ論理の回路図の
一例である。同図において、1201はNチャネル型M
OSトランジスタ、1202は単位レイアウトセルを構
成し且つソース同士が接続された2個のNチャネルMO
Sトランジスタより成るトランジスタ対、1203は入
力端子、1204は出力端子である。以下、このデータ
を入力例として処理の説明を行なう。
【0087】処理1102では、入力されたネットリス
トの各Nチャネル型MOSトランジスタ対1202を1
つの頂点に、それ等の頂点の間の接続関係を枝に対応さ
せて、グラフを作成する。
【0088】図18は前記図17のネットリストに対応
するグラフである。同図において、1301は前記ソー
ス同士が接続された2個のNチャネル型MOSトランジ
スタより成るトランジスタ対1202に対応する頂点、
1302は各トランジスタ対1202間の接続関係を表
す枝、1303は頂点をインオーダ順に並べる時の頂点
の検索順である。この検索順にインオーダで頂点を並べ
ると、頂点はd、b、e、a、f、c、gの順に並ぶ。
この順番は各頂点の子孫が常に左右に分かれることが特
徴となっていて、従って、頂点に対応する各トランジス
タ対の2つのドレイン端子への入力が同じトラックで配
線できることになる。尚、図18中に示した頂点のアル
ファベットは、図17のトランジスタ対1202中に付
したアルファベットに対応している。
【0089】処理1203では、頂点をインオーダ順に
並べ、その後、処理1204で各頂点をセルに置き換
え、続いて、処理1205で各配線を配線トラックに割
り当てる。この処理は、レフトエッジアルゴリズムのよ
うな方法であっても、シミュレーテッドアニーリングの
ような非決定論的な方法でも良い。最後に、処理120
6で詳細配線を行ない、レイアウトデータ1207を作
成する。
【0090】図19は前記図17の回路図に対応するレ
イアウト図を示す。図19において1401は各頂点に
対応するレイアウトセル、1402は配線トラック、1
403は配線、1404は端子である。尚、図19中の
トランジスタ対に付したアルファベットは、図17のト
ランジスタ対1202中に付したアルファベット、及
び、図18の頂点1301中に付したアルファベットに
対応している。
【0091】以上のように、本実施の形態によれば、N
チャネル型MOSトランジスタから成る単位レイアウト
セルを用いて、パストランジスタ論理の回路を実現する
完成レイアウトセルを自動生成することができ、しか
も、各単位レイアウトセルを一次元配置する場合に、配
線トラックが少なくなるようにできる。
【0092】尚、以上説明した第1、、第2及び第3の
実施の形態は、図26に示したようなハードウエア構成
により実現可能である。図26において、2601はデ
ィスプレイ装置、2602は入力用キーボード、260
3は中央演算処理装置、2604は各情報が記憶される
記憶装置である。
【0093】(第4の実施の形態)第4の実施の形態で
は、請求項27に係る発明に関して図面を参照しながら
説明する。
【0094】図20はCMOS論理を用いて構成される
回路とパストランジスタ論理を用いて構成される回路と
を有する半導体集積回路の例を示す。
【0095】同図において、2001はパストランジス
タ論理による加算器、2002はCMOS論理のインバ
ータである。パストランジスタ論理の回路2001は、
低しきい値電圧(例えば0.1v)のNチャネル型MO
Sトランジスタ2003により構成される。
【0096】2005はNチャネル型MOSトランジス
タ2003よりも高いしきい値電圧(例えば0.7v)
のNチャネル型MOSトランジスタ、2004は前記高
しきい値電圧のNチャネル型MOSトランジスタ200
5のしきい値電圧値とほぼ同等のしきい値電圧のPチャ
ネル型MOSトランジスタである。2006は信号値H
iの所定電圧(例えば3.3v)の定電圧源、2007
は信号値Loの基準電圧源であって、前記高しきい値電
圧のNチャネル型MOSトランジスタ2004、200
5と共にCMOSインバータ回路2002を構成してい
る。
【0097】パストランジスタ論理の回路2001の入
力は、CMOSインバータ回路2002の出力であり、
信号値Loの電位から信号値Hiの電位まで変化する。
パストランジスタ論理の回路2001は、Nチャネル型
MOSトランジスタを使用しているので、その出力電位
は、信号値Loを出力する場合には信号値Loと同電位
になるが、信号値Hiを出力する場合にはそのNチャネ
ル型MOSトランジスタのしきい値電圧分だけ減少し、
従って、信号値Hiが劣化する。この出力信号の劣化が
大きい場合には、パストランジスタ論理の回路の次段の
回路が、信号値Hiを認識できなくなる。
【0098】本実施の形態では、パストランジスタ論理
の回路に低しきい値電圧のNチャネル型MOSトランジ
スタを使用するので、信号値Hiを出力する場合でも、
その信号の劣化を抑制できる。従って、パストランジス
タ論理の回路と、その次段の回路との間の信号増幅用の
回路を省略したり、又は長いパストランジスタ論理にお
けるパストランジスタの段数を増加させることができ、
信号増幅用回路を減らすことができる。
【0099】尚、パストランジスタ論理の回路にPチャ
ネル型MOSトランジスタを使用した場合、その出力電
位は、信号値Hiを出力するときは信号値Hiの電位と
なるが、信号値Loを出力するときは、そのPチャネル
型MOSトランジスタの特性より、そのPチャネル型M
OSトランジスタのしきい値電圧だけ増加し、信号値L
oが劣化する。しかし、パストランジスタ論理の回路と
して、低しきい値電圧のPチャネル型MOSトランジス
タを使用すれば、同様に、信号の劣化を抑えることがで
きる。
【0100】(第5の実施の形態)第5の実施の形態で
は、請求項28に係る発明に関して図面を参照しながら
説明をする。
【0101】図21において、2101はパストランジ
スタ論理の回路の部分回路図を示す。このパストランジ
スタ論理の回路2101は、低しきい値電圧のNチャネ
ル型MOSトランジスタ2104、2105、210
6、2107により構成されている。2108は信号値
Loの基準電圧源である。
【0102】2102、2103は基板バイアス発生回
路(基板バイアス制御回路)であって、パストランジス
タ論理を用いた回路2101の外部入力信号aの値と、
この入力信号aの反転信号/aの値とにより、この各信
号a、/aをドレイン入力とするMOSトランジスタ、
即ち、低しきい値電圧のNチャネル型MOSトランジス
タ2104、2105の基板に対して、その基板の電位
を変化させる。
【0103】基板バイアス発生回路2102は、低しき
い値電圧のNチャネル型MOSトランジスタ2104の
基板の電位を制御し、入力信号aが値Hiで且つその反
転信号/aが値Loである場合には、このトランジスタ
2104の基板に信号値Loの電圧をかけ、入力信号a
が値Loで且つその反転信号/aが値Hiである場合に
は、しきい値電圧を高くする方向、即ち信号値Loより
も低い電圧を基板にかける。
【0104】他方の基板バイアス発生回路2103は、
入力信号/aが信号値Hiで且つその反転信号aが信号
値Loである場合には、低しきい値電圧のNチャネル型
MOSトランジスタ2105の基板に信号値Loの電圧
をかけ、入力信号/aの信号値がLoで且つその反転信
号aが信号値Hiである場合には、そのNチャネル型M
OSトランジスタ2105の基板に対してしきい値電圧
を高くする方向、即ち信号値Loよりも低い電圧を基板
にかける。
【0105】ここで、パストランジスタ論理回路210
1の入力aに値Loの信号が入力され、他の入力/aに
値Hiの信号が入力された場合、入力aの節点は信号値
Loの基準電圧源に、他の入力/aの節点は信号値Hi
の定電圧源に各々電気的に接続される。この際、パスト
ランジスタ論理の回路2101のNチャネル型MOSト
ランジスタ2104、2105、2106、2107
は、低しきい値電圧であるため、リーク電流が多いとい
う問題がある。つまり、入力/aに電気的に接続されて
いる信号値Hiの定電圧源から、低しきい値電圧のNチ
ャネル型MOSトランジスタ2105、2107を通
り、出力fを経て、更に低しきい値電圧のNチャネル型
MOSトランジスタ2106、2104を通って、入力
aに電気的に接続されている信号値Loの基準電圧源に
リーク電流が流れる。
【0106】しかし、本実施の形態では、基板バイアス
発生回路2102が、低しきい値電圧のNチャネル型M
OSトランジスタ2104の基板に対し、そのしきい値
電圧を高くする方向に電位をかける。従って、前記信号
値Hiの定電圧源から信号値Loの基準電圧源へ流れる
リーク電流を少なく抑えることができる。
【0107】即ち、パストランジスタ論理の回路210
1の出力は、低しきい値電圧のNチャネル型MOSトラ
ンジスタ2104、2105、2106、2107のゲ
ートへの入力信号により決まるが、この場合、パストラ
ンジスタ論理の回路2101の出力信号として信号値L
oが出力される時には、入力から出力までのパストラン
ジスタ、つまりNチャネル型MOSトランジスタ210
4、2106の中で、Nチャネル型MOSトランジスタ
2104は、基板バイアス発生回路2102により、高
しきい値電圧となる。一方、Nチャネル型MOSトラン
ジスタをパストランジスタとして使用しているので、そ
のNチャネル型MOSトランジスタの特性より、信号値
Loは劣化しない。
【0108】一方、パストランジスタ論理の回路210
1の出力信号として信号値Hiが出力される場合には、
入力から出力までのパストランジスタ、即ちNチャネル
型MOSトランジスタ2105、2107の中で、基板
バイアス発生回路2103は、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタ2105の基板に、しきい値電圧を高くする方
向にバイアスをかけていない。従って、Nチャネル型M
OSトランジスタ2105、2107は低しきい値電圧
のままであり、出力信号の劣化を抑える効果は損なわな
い。
【0109】前記基板バイアス発生回路の例を図22に
示す。同図において、2201はパストランジスタ論理
の回路の部分回路図、2202は基板バイアス発生回路
である。前記パストランジスタ論理の回路の部分回路2
201は、低しきい値電圧のNチャネル型MOSトラン
ジスタ2203、2204より構成される。
【0110】また、同図において、2205は信号値L
oの基準電圧源、2208は低しきい値電圧のNチャネ
ル型MOSトランジスタ2203に対して十分にリーク
電流を抑えることが可能な基板バイアス効果が得られる
信号値Loの基準電圧よりも低い定電圧源である。22
06は基板とソースに基準電位が印加された場合に信号
値Hiでオンし、信号値LoでオフするNチャンネルM
OSトランジスタ、2207は基板とソースに前記定電
圧源2208の電位が印加された場合に、信号値Loで
オフし、信号値HiでオンするNチャネル型MOSトラ
ンジスタである。
【0111】前記Nチャネル型MOSトランジスタ22
06のゲートには、パストランジスタ論理の部分回路2
201のドレイン入力と同じ信号値が入力され、Nチャ
ネル型MOSトランジスタ2207のゲートには、パス
トランジスタ論理の部分回路2201のドレイン入力の
反転信号が入力される。入力aに信号値Hi、他の入力
/aに信号値Loが入力された場合には、基板バイアス
発生回路2202のNチャネル型MOSトランジスタ2
206はオンとなり、Nチャネル型MOSトランジスタ
2207はオフとなる。このため、パストランジスタ論
理の回路2201の外部入力信号aをドレイン入力とす
るMOSトランジスタ、即ちNチャネル型MOSトラン
ジスタ2203の基板に信号値Loの基準電圧が印加さ
れ、このトランジスタ2203のしきい値電圧は低い状
態を維持する。従って、入力aの信号値Hiがパストラ
ンジスタ論理の回路2201では、信号はトランジスタ
2203、2204の低しきい値電圧分減少した電位で
伝搬して、出力点fに出力される。一方、入力aに信号
値Loが、入力/aに信号値Hiが入力された場合に
は、基板バイアス発生回路2202のNチャネル型MO
Sトランジスタ2206はオフとなり、Nチャネル型M
OSトランジスタ2207はオンとなる。このため、パ
ストランジスタ論理の回路2201の外部入力信号aを
ドレイン入力とするMOSトランジスタであるNチャネ
ル型MOSトランジスタ2203の基板には、信号値L
oよりも低い定電圧源2208の電位が印加され、トラ
ンジスタ2203のしきい値電圧は高くなる。その結
果、パストランジスタ論理の回路2201から入力aに
流れるリーク電流を抑えることができる。
【0112】尚、パストランジスタ論理の回路2201
として、低しきい値電圧のPチャネル型MOSトランジ
スタを使用した場合であっても、入力信号値及びMOS
トランジスタの極性を代えれば、同様に本発明の効果が
得られる。
【0113】(第6の実施の形態)第6の実施の形態で
は、請求項29に係る発明に関して図面を参照しながら
説明をする。
【0114】図23は、CMOS論理を用いて構成され
る回路と、パストランジスタ論理を用いて構成される回
路を有する半導体集積回路の一例である。同図におい
て、2301はパストランジスタ論理を用いた回路の部
分回路であって、Nチャネル型MOSトランジスタ23
03により構成される。
【0115】また、同図において、2302は、前記パ
ストランジスタ論理の回路2302の出力信号を増幅す
るCMOS論理の信号増幅用インバータである。このイ
ンバータ2302において、2305は前記トランジス
タ2303とほぼ同等のしきい値電圧のPチャネル型M
OSトランジスタ、2306は前記トランジスタ230
3よりも低いしきい値電圧のNチャネル型MOSトラン
ジスタ、2307は信号値Hiの定電圧源、2304は
信号値Loの基準電圧源である。
【0116】既述の通り、パストランジスタ論理を用い
た回路2301は、Nチャネル型MOSトランジスタを
使用した回路であるため、信号値Loを出力する場合、
その出力電位は信号値Loと同電位になるが、信号値H
iを出力する場合には、パストランジスタ論理で使用さ
れているNチャネル型MOSトランジスタのしきい値電
圧だけ減少し、信号値Hiが劣化する。この出力信号の
劣化が大きい場合には、パストランジスタ論理の回路の
次段の回路が信号値Hiを認識できなくなり、このた
め、パストランジスタ論理の回路2301の出力信号を
増幅する必要がある。ここで、信号増幅用CMOSイン
バータ2302は、低しきい値電圧のNチャネル型MO
Sトランジスタ2306と、Pチャネル型MOSトラン
ジスタ2307とからなる。
【0117】本実施の形態によれば、Nチャネル型MO
Sトランジスタにより構成されたパストランジスタ論理
の回路2301の出力に、低しきい値電圧のNチャネル
型MOSトランジスタ2306を使用した信号増幅用C
MOSインバータ回路が付加されるので、パストランジ
スタ論理の回路2301の出力信号Hiが劣化しても、
このHi出力の増幅を高い応答速度で行うことができ
る。
【0118】尚、パストランジスタ論理の回路2301
として、Pチャネル型MOSトランジスタを使用した場
合には、信号増幅用CMOSインバータ回路において、
低しきい値電圧のPチャネル型MOSトランジスタを使
用すれば、劣化したパストランジスタ論理の回路の出力
信号値Loを高い応答速度で増幅できるのは勿論であ
る。
【0119】(第7の実施の形態)第7の実施の形態で
は、請求項30に係る発明に関して図面を参照しながら
説明をする。
【0120】図24において、2401はパストランジ
スタ論理の回路の部分回路であって、Nチャネル型MO
Sトランジスタ2404により構成される。2402
は、前記パストランジスタ論理の回路2401の出力信
号増幅用のCMOS論理のインバータである。このイン
バータ2402において、2406は前記Nチャネル型
MOSトランジスタ2404のしきい値電圧とほぼ同等
のしきい値電圧のPチャネル型MOSトランジスタ、2
407は前記Nチャネル型MOSトランジスタ2404
のしきい値電圧よりも低いしきい値電圧のNチャネル型
MOSトランジスタ、2408は信号値Hiの低電圧
源、2405は信号値Loの基準電圧源である。
【0121】前記第5の実施の形態と同様に、パストラ
ンジスタ論理の回路2401は、Nチャネル型MOSト
ランジスタを使用するため、信号値Loを出力する場合
には、その出力電位は信号値Loと同電位になるが、信
号値Hiを出力する場合にはそのNチャネル型MOSト
ランジスタのしきい値電圧分だけ減少し、信号値Hiが
劣化する。しかし、信号増幅用のCMOS論理のインバ
ータ2402のNチャネル型MOSトランジスタ240
7が低しきい値電圧のトランジスタであるので、前記劣
化した値Hiの出力信号を高い応答速度で増幅できる。
【0122】しかし、前記低しきい値電圧のNチャネル
型MOSトランジスタ2407は、オフの場合でもリー
ク電流が多いという問題を持っている。パストランジス
タ論理の回路2401の出力が信号値Loである場合に
は、Pチャネル型MOSトランジスタ2406がオンし
ており、従って、Nチャネル型MOSトランジスタ24
07がオフであっても、定電圧源2408より基準電圧
源2405へのリーク電流が流れる。このリーク電流を
抑えるために、基板バイアス発生回路2403が付加さ
れる前記基板バイアス発生回路2403は、パストラン
ジスタ論理の回路2401の出力信号と、その内蔵する
インバータによるその反転信号により動作して、前記低
しきい値電圧Nチャネル型MOSトランジスタ2407
の基板電位を変化させる。
【0123】前記基板バイアス発生回路2403は、パ
ストランジスタ論理の回路2401の出力が信号値Hi
で、且つその反転信号である出力fが信号値Loである
場合には、Nチャネル型MOSトランジスタ2407の
基板に信号値Loの電圧を印加し、パストランジスタ論
理の回路2401の出力が信号値Loで、且つその反転
信号である出力fが信号値Hiである場合には、低しき
い値電圧のNチャネル型MOSトランジスタ2407の
基板に対して、しきい値電圧を高くする方向、即ち信号
値Loよりも低い電圧を基板にかけて、リーク電流を抑
える。
【0124】図25に、前記基板バイアス発生回路の例
を示す。同図において、2501はパストランジスタ論
理の回路の部分回路、2502はパストランジスタ論理
の回路2501の出力信号増幅用CMOSインバータ、
2503は基板バイアス発生回路である。
【0125】前記パストランジスタ論理の回路2501
は、Nチャネル型MOSトランジスタ2504より構成
される。2505は信号値Loの基準電圧源である。2
506はNチャネル型MOSトランジスタ2504と同
等のしきい値電圧のPチャネル型MOSトランジスタ、
2507は前記Nチャネル型MOSトランジスタ250
4よりも低いしきい値電圧のNチャネル型MOSトラン
ジスタである。2508は信号値Hiの定電圧源であ
る。
【0126】前記基板バイアス発生回路2503におい
て、2511は低しきい値電圧Nチャネル型MOSトラ
ンジスタ2507に対して十分にリーク電流を抑えるこ
とができる基板バイアス効果が得られる信号値Loの基
準電圧よりも低い定電圧源である。2509は、基板と
ソースに基準電位が印加されている場合に、信号値Hi
でオンし、信号値LoでオフするNチャンネルMOSト
ランジスタである。2510は、基板とソースに基準電
圧よりも低い定電圧源2511の電位を印加した場合
に、信号値Loでオフし、信号値HiでオンするNチャ
ネル型MOSトランジスタである。
【0127】パストランジスタ論理の回路2501の出
力が信号値Hiである場合には、Pチャネル型MOSト
ランジスタ2506はオフし、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタ2507及び2509はオンする。このため、
低しきい値電圧のNチャネル型MOSトランジスタ25
07の基板電位が基準電位2505に設定される。この
ため、MOSトランジスタ2507は低しきい値電圧の
Nチャネル型MOSトランジスタとなるので、劣化した
信号値Hiに対する応答速度が向上する。
【0128】一方、パストランジスタ論理の回路250
1の出力が信号値Loである場合には、MOSトランジ
スタ2506がオンとなり、Nチャネル型MOSトラン
ジスタ2509はオフとなり、出力電位は信号値Hiと
なる。信号増幅用CMOSインバータ2502の前記出
力信号値Hiにより、基板バイアス発生回路2503で
は、MOSトランジスタ2510がオンとなって、Nチ
ャネル型MOSトランジスタ2507の基板に定電圧源
2511の定電圧が印加されるので、基板バイアス効果
により、Nチャネル型MOSトランジスタ2507はそ
のしきい値電圧が増加し、その結果、リーク電流が少な
く抑制される。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項21記載の発明によれば、与えられたネットリスト
中のCMOS論理に適したインバータ、NAND、NO
R等の基本論理にはCMOS論理レイアウトセルを割り
当て、CMOS論理で実現するよりもパストランジスタ
論理で実現した方が面積や速度に関して優位性が高い複
合ゲートや演算器等にはパストランジスタ論理レイアウ
トセルを割り当てるので、CMOS論理とパストランジ
スタ論理との各々の優位性を利用したレイアウトの半導
体集積回路を得ることができる。
【0130】特に、請求項9、請求項10、請求項1
9、請求項20及び請求項21記載の発明によれば、パ
ストランジスタ論理レイアウトセルとCMOS論理レイ
アウトセルとの双方で、電源端子と接地端子との距離間
隔を等しく設定したので、これ等のレイアウトセルを混
在させ、隣接させて、スタンダードセル手法により同一
ブロックレイアウト中に配置配線を行なうことができ
る。
【0131】また、請求項22及び請求項23記載の発
明によれば、基本パストランジスタ論理レイアウトセル
を2個以上隣接して配置配線して、複合パストランジス
タ論理レイアウトセルを構成するので、任意の論理に対
してパストランジスタ論理のレイアウトを作成できると
共に、この複合パストランジスタ論理レイアウトセルと
CMOS論理レイアウトセルとを混在させて、セルベー
スの自動配置配線を行うことができるので、所望の最適
なブロックレイアウトを作成できる。
【0132】特に、請求項23記載の発明によれば、基
本パストランジスタ論理レイアウトセルから複合パスト
ランジスタ論理レイアウトセルを作成する際に、配線パ
ターンレイアウトセルを使用するので、高速な配線処理
が可能であると共に、従来の配線アルゴリズムで生成す
ることが困難な複雑な形状の配線を付加することもでき
る。
【0133】また、請求項24及び請求項25記載の発
明によれば、作成したグラフの頂点をインオーダ順に並
べるので、その頂点を横切る枝が最小化されて、必要と
なる配線トラック数が最小化され、レイアウトセルを1
次元に並べた場合に一層に高密度なレイアウトの半導体
集積回路を得ることができる。
【0134】更に、請求項26記載の発明によれば、排
他的論理和回路に対するレイアウトセルと、この排他的
論理和回路の出力を受ける他の論理に対するレイアウト
セルとの間で、前者の信号出力部となるトランジスタの
ドレインと、後者の信号入力部となるトランジスタのド
レインとを重ねて配置して配線するので、その重なった
分、面積を縮小できる。
【0135】加えて、請求項27及び請求項28記載の
発明によれば、パストランジスタ論理を用いて構成され
る回路を形成するトランジスタとして、低しきい値電圧
のトランジスタを使用したので、順次伝搬する信号の劣
化を抑制でき、従って、より多くの段数のパストランジ
スタ論理の回路を実現できると共に、必要となる信号増
幅用アンプの数を少なくでき、より一層に高速で且つ省
面積化を図ったパストランジスタ論理の回路を実現でき
る。
【0136】特に、請求項28記載の発明によれば、基
板バイアス制御回路の付加により、パストランジスタ論
理を構成する低しきい値電圧のトランジスタのドレイン
- ソース間のリーク電流を少なく抑制しつつ、伝搬する
信号の電位の劣化を抑制できる低消費電力な半導体集積
回路を実現できる。
【0137】また、請求項29及び請求項30記載の発
明によれば、パストランジスタ論理の回路を構成するN
チャネル型トランジスタの出力の増幅には、低しきい値
電圧の同極性のNチャネル型トランジスタを使用し、P
チャネル型トランジスタの出力の増幅には、低しきい値
電圧の同極性のPチャネル型トランジスタを使用したの
で、劣化した信号であっても、より一層高速に増幅動作
させることが可能である。
【0138】特に、請求項30記載の発明によれば、基
板バイアス制御回路を付加して、しきい値電圧を低く確
保する必要な無い場合には、しきい値電圧を高めたの
で、信号増幅インバータでのリーク電流を抑えて、低消
費電力化を図りつつ、信号増幅動作が高速半導体集積回
路を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における半導体集積
回路設計方法の流れを示すシステムフロー図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるレイアウト
セルライブラリの一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるブロックレ
イアウトの一例を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における論理回路の
セルレベルのネットリストの一例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における全加算器の
パストランジスタ論理のネットリストの一例を示す図で
ある。
【図6】本発明の第2の実施の形態における第1のレイ
アウトセルの一例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における配線パター
ンレイアウトセル一例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における全加算器の
桁上げ演算回路に対応するレイアウトセルの一例を示す
図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における全加算器の
和の演算回路を作成する場合の第1のレイアウトセルの
配置例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における全加算器
の和の演算回路に対応するレイアウトセルの一例を示す
図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における全加算器
の和の演算回路の他のネットリストの一例を示す図であ
る。
【図12】本発明の第2の実施の形態における全加算器
の和の演算回路を作成する場合の第1のレイアウトセル
の他の配置例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における全加算器
の和の演算回路に対応する他のレイアウトセルの一例を
示す図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態におけるオア- ア
ンド- インバータ論理をCMOS論理で記載したトラン
ジスタレベルの回路図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態におけるブロック
レイアウトの一例を示す図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態におけるレイアウ
ト設計方法の流れを示すシステムフロー図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態におけるパストラ
ンジスタ論理のネットリストの一例を示す図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態におけるパストラ
ンジスタ論理のネットリストから作成されたグラフの一
例を示す図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態におけるブロック
レイアウトの一例を示す図である。
【図20】本発明の第4の実施の形態における半導体集
積回路の部分回路を示す図である。
【図21】本発明の第5の実施の形態における半導体集
積回路の部分回路を示す図である。
【図22】本発明の第5の実施の形態における基板バイ
アス発生回路を詳細に表した回路図である。
【図23】本発明の第6の実施の形態における半導体集
積回路の部分回路を示す図である。
【図24】本発明の第7の実施の形態における半導体集
積回路の部分回路を示す図である。
【図25】本発明の第7の実施の形態における基板バイ
アス発生回路を詳細に表した回路図である。
【図26】本発明の半導体集積回路の設計方法を実現す
るハードウエア構成を示す図である。
【図27】パストランジスタ論理レイアウトセルライブ
ラリの内部に格納されるセルの例を示す図である。
【図28】排他的論理和回路、セレクター、半加算器及
び全加算器をインバータゲート、ANDゲート等を用い
て実現した回路を示す図である。
【図29】排他的論理和回路、セレクター、半加算器及
び全加算器をCMOS論理を用いて実現したトランジス
タレベルの回路を示す図である。
【符号の説明】
101 ネットリスト 102 パストランジスタ論理レイアウ
トセルライブラリ 103 CMOS論理レイアウトセルラ
イブラリ 104 ブロックレイアウト 105 自動配置配線処理 201 インバータ 202 NAND回路 203 半加算器 207、208 CMOS論理レイアウトセル 209 パストランジスタ論理レイアウ
トセル 210、212 電源端子(電源線) 211、213 接地端子(接地線) 501、502 複合パストランジスタ論理レイ
アウトセル 600 基本パストランジスタ論理レイ
アウトセル 610 基本パストランジスタ論理レイ
アウトセル(排他的論理和) 611 基本パストランジスタ論理レイ
アウトセル(排他的論理和以外の他の論理) 700 配線パターンレイアウトセル 2001 パストランジスタ論理を用いて
構成される回路 2002 CMOS論理を用いて構成され
る回路 2003 低しきい値電圧のNチャネル型
MOSトランジスタ 2004 高しきい値電圧のPチャネル型
MOSトランジスタ 2005 高しきい値電圧のNチャネル型
MOSトランジスタ 2102、2202、2103 基板バイアス発生回路
(基板バイアス制御回路) 2104 低しきい値電圧のNチャネル型
MOSトランジスタ 2203 低しきい値電圧のNチャネル型
MOSトランジスタ 2206 高しきい値電圧のNチャネル型
MOSトランジスタ 2302、2304 信号増幅用インバータ 2306,2407 同極性のトランジスタ 2305、2406 逆極性のトランジスタ 2402、2502 信号増幅用CMOSインバータ
回路 2403、2503 基板バイアス発生回路(基板バ
イアス制御回路) 2701 排他的論理和回路 2702 セレクター 2703 半加算器 2704 全加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊代 慎一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CMOS論理で構成した場合と比較し、
    面積、遅延、消費電力の少なくとも一項目以上が小さく
    構成されるパストランジスタ論理レイアウトセルを予め
    記憶すると共に、 パストランジスタ論理で構成した場合と比較し、面積、
    遅延、消費電力の少なくとも一項目以上が小さく構成さ
    れるCMOS論理レイアウトセルを予め記憶しておき、 半導体集積回路の設計に際し、外部からネットリストを
    入力し、 前記入力したネットリストに基いて、前記パストランジ
    スタ論理レイアウトセル及び前記CMOS論理レイアウ
    トセルを混在させて配置配線することを特徴とする半導
    体集積回路の設計方法。
  2. 【請求項2】 予め記憶するパストランジスタ論理レイ
    アウトセルは、CMOS論理で構成される場合よりも、
    少ない数のトランジスタで構成されることを特徴とする
    請求項1記載の半導体集積回路の設計方法。
  3. 【請求項3】 予め記憶するパストランジスタ論理レイ
    アウトセルは、CMOS論理で構成される場合よりも、
    セル中の全てのトランジスタのチャネル幅の合計値が小
    さいことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路の
    設計方法。
  4. 【請求項4】 予め記憶するパストランジスタ論理レイ
    アウトセルは、CMOS論理で構成される場合よりも、
    セル中の最大の直列に接続されたトランジスタの段数が
    小さいことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路
    の設計方法。
  5. 【請求項5】 予め記憶するパストランジスタ論理レイ
    アウトセルは、排他的論理和回路であることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体集積回路の設計方法。
  6. 【請求項6】 予め記憶するパストランジスタ論理レイ
    アウトセルは、半加算器であることを特徴とする請求項
    1記載の半導体集積回路の設計方法。
  7. 【請求項7】 予め記憶するパストランジスタ論理レイ
    アウトセルは、全加算器であることを特徴とする請求項
    1記載の半導体集積回路の設計方法。
  8. 【請求項8】 予め記憶するパストランジスタ論理レイ
    アウトセルは、セレクターであることを特徴とする請求
    項1記載の半導体集積回路の設計方法。
  9. 【請求項9】 予め記憶するパストランジスタ論理レイ
    アウトセル及びCMOS論理レイアウトセルは、各々、
    電源端子及び接地端子を有し、 前記パストランジスタ論理レイアウトセルの電源端子と
    接地端子との間隔を、前記CMOS論理レイアウトセル
    の電源端子と接地端子との間隔に等しく設定しておくこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路の設計方
    法。
  10. 【請求項10】 配置配線を行う際に、パストランジス
    タ論理レイアウトセルとCMOS論理レイアウトセルと
    を同一行中に混在させて配置することを特徴とする請求
    項9記載の半導体集積回路の設計方法。
  11. 【請求項11】 パストランジスタ論理を用いて構成さ
    れた回路と、CMOS論理を用いて構成された回路とが
    混在する半導体集積回路であって、 前記パストランジスタ論理を用いて構成された回路は、
    CMOS論理で構成した場合と比較し、面積、遅延、消
    費電力の少なくとも一項目以上が小さく構成され、 前記CMOS論理を用いて構成された回路は、パストラ
    ンジスタ論理で構成した場合と比較し、面積、遅延、消
    費電力の少なくとも一項目以上が小さく構成されること
    を特徴とする半導体集積回路。
  12. 【請求項12】 予め記憶するパストランジスタ論理レ
    イアウトセルは、CMOS論理で構成される場合より
    も、少ない数のトランジスタで構成されることを特徴と
    する請求項11記載の半導体集積回路。
  13. 【請求項13】 予め記憶するパストランジスタ論理レ
    イアウトセルは、CMOS論理で構成される場合より
    も、セル中の全てのトランジスタのチャネル幅の合計値
    が小さいことを特徴とする請求項11記載の半導体集積
    回路。
  14. 【請求項14】 予め記憶するパストランジスタ論理レ
    イアウトセルは、CMOS論理で構成される場合より
    も、セル中の最大の直列に接続されたトランジスタの段
    数が小さいことを特徴とする請求項11記載の半導体集
    積回路。
  15. 【請求項15】 予め記憶するパストランジスタ論理レ
    イアウトセルは、排他的論理和回路であることを特徴と
    する請求項11記載の半導体集積回路。
  16. 【請求項16】 予め記憶するパストランジスタ論理レ
    イアウトセルは、半加算器であることを特徴とする請求
    項11記載の半導体集積回路。
  17. 【請求項17】 予め記憶するパストランジスタ論理レ
    イアウトセルは、全加算器であることを特徴とする請求
    項11記載の半導体集積回路。
  18. 【請求項18】 予め記憶するパストランジスタ論理レ
    イアウトセルは、セレクターであることを特徴とする請
    求項11記載の半導体集積回路。
  19. 【請求項19】 パストランジスタ論理を用いて構成さ
    れた回路は、この回路を構成するトランジスタを挟んで
    相互に並行に伸びる電源線及び接地線を有すると共に、 CMOS論理を用いて構成された回路は、この回路を構
    成するトランジスタを挟んで相互に並行に伸びる電源線
    及び接地線を有し、 前記パストランジスタ論理を用いて構成された回路の電
    源線と接地線との間隔は、前記CMOS論理を用いて構
    成された回路の電源線と接地線との間隔に等しく設定さ
    れていることを特徴とする請求項11記載の半導体集積
    回路。
  20. 【請求項20】 パストランジスタ論理を用いて構成さ
    れた回路とCMOS論理を用いて構成された回路とは同
    一行中に混在して配置されて、1行のレイアウトが実現
    されることを特徴とする請求項19記載の半導体集積回
    路。
  21. 【請求項21】 1行のレイアウトが、更に、電源線及
    び接地線の伸びる方向と直交する方向に複数行配置され
    ることを特徴とする請求項20記載の半導体集積回路。
  22. 【請求項22】 予め、ソース同士が接続された2個の
    トランジスタから成るトランジスタ対を2個備えた基本
    パストランジスタ論理レイアウトセルと、1個以上のト
    ランジスタを含むCMOS論理レイアウトセルとを準備
    しておき、 前記基本パストランジスタ論理レイアウトセルを2個以
    上隣接して配置配線して、複合パストランジスタ論理レ
    イアウトセルを作成し、 その後、前記複合パストランジスタ論理レイアウトセル
    と前記CMOS論理レイアウトセルとを混在させて配置
    配線して、所望のブロックレイアウトを作成することを
    特徴とする半導体集積回路の設計方法。
  23. 【請求項23】 予め、必要となる配線パターンを含む
    配線パターンレイアウトセルを準備しておき、 複合パストランジスタ論理レイアウトセルを作成する
    際、基本パストランジスタ論理レイアウトセルを2個以
    上隣接して配置し、 その後、前記隣接配置した複数個の基本パストランジス
    タ論理レイアウトセルの上に前記配線パターンレイアウ
    トセルを配置して、配線することを特徴とする請求項2
    2記載の半導体集積回路の設計方法。
  24. 【請求項24】 ソース同士が接続された2個のトラン
    ジスタより成るトランジスタ対で表現されるパストラン
    ジスタ論理を用いて構成される回路を含む半導体集積回
    路の設計方法であって、 前記パストランジスタ論理を用いて構成される回路のト
    ランジスタレベルのネットリストを入力し、 前記入力したネットリストにおいて、前記パストランジ
    スタ論理の各トランジスタ対を頂点として、その頂点間
    の配線を枝に対応させたグラフを作成し、 その後、前記グラフの頂点のインオーダ順に、前記パス
    トランジスタ論理の各トランジスタ対を含むレイアウト
    セルを1次元方向に並べることを特徴とする半導体集積
    回路の設計方法。
  25. 【請求項25】 ソース同士が接続された2個のトラン
    ジスタより成るトランジスタ対で表現されるパストラン
    ジスタ論理を用いて構成される回路を含む半導体集積回
    路であって、 前記パストランジスタ論理を用いて構成される回路のト
    ランジスタレベルのネットリストにおいて、前記パスト
    ランジスタ論理の各トランジスタ対を頂点として、その
    頂点間の配線を枝に対応させたグラフを作成した場合
    に、そのグラフの頂点のインオーダ順に、前記パストラ
    ンジスタ論理の各トランジスタ対を含むレイアウトセル
    が1次元方向に並んでいることを特徴とする半導体集積
    回路。
  26. 【請求項26】 ソース同士が接続された2個のトラン
    ジスタより成るトランジスタ対で表現されるパストラン
    ジスタ論理を用いて構成されると共に排他的論理和及び
    この排他的論理和以外の他の論理を含む回路を備えた半
    導体集積回路であって、前記パストランジスタ論理のレ
    イアウトセルが複数個1次元方向に配置される半導体集
    積回路の設計方法において、 前記パストランジスタ論理のレイアウトセルとして、そ
    のレイアウトセルの中央部に前記トランジスタ対を構成
    する2個のトランジスタの共通ソースを配置し、その中
    央部の左右両側に前記各トランジスタのゲートを、その
    更に左右両側に前記各トランジスタのドレインを配置し
    たレイアウトセルを準備し、 前記パストランジスタ論理を用いて構成される回路のト
    ランジスタレベルのネットリストを前記レイアウトセル
    に割り当てる際、その回路の排他的論理和に対するレイ
    アウトセルでは、ゲート及びソースに入力を、ドレイン
    に出力を各々割り当て、一方、前記排他的論理和以外の
    論理に対するレイアウトセルでは、ゲート及びドレイン
    に入力を、ソースに出力を各々割り当て、 更に、前記排他的論理和からこの排他的論理和以外の他
    の論理へ信号が入力される部分に対しては、前記排他的
    論理和に対するレイアウトセルと、この排他的論理和以
    外の他の論理に対するレイアウトセルとのドレイン同士
    を重ねて配置することを特徴とする半導体集積回路の設
    計方法。
  27. 【請求項27】 パストランジスタ論理を用いて構成さ
    れる回路及びCMOS論理を用いて構成される回路を含
    んだ半導体集積回路であって、 前記パストランジスタ論理を用いて構成される回路は、
    前記CMOS論理を用いて構成される回路を形成するト
    ランジスタのしきい値電圧よりも低いしきい値電圧のト
    ランジスタを使用して形成されることを特徴とする半導
    体集積回路。
  28. 【請求項28】 パストランジスタ論理を用いて構成さ
    れる回路には、 前記パストランジスタ論理を用いて構成される回路を形
    成するトランジスタのうち、外部から入力される信号が
    ドレインに入力されるトランジスタの基板の電位を、こ
    のトランジスタのドレインに入力される前記信号の値に
    応じて変更するように制御する基板バイアス制御回路が
    付加されることを特徴とする請求項27記載の半導体集
    積回路。
  29. 【請求項29】 パストランジスタ論理を用いて構成さ
    れる回路及びCMOS論理を用いて構成される回路を含
    んだ半導体集積回路であって、 前記パストランジスタ論理を用いて構成される回路の出
    力部には、この出力部の出力信号を増幅する信号増幅用
    インバータが付加され、 前記信号増幅用インバータは、前記パストランジスタ論
    理を用いて構成される回路を形成するトランジスタの極
    性と同極性のトランジスタ、及び逆極性のトランジスタ
    を備え、 前記同極性のトランジスタは、前記パストランジスタ論
    理を用いて構成される回路を形成するトランジスタのし
    きい値電圧よりも低いしきい値電圧のトランジスタで構
    成され、 前記逆極性のトランジスタは、前記パストランジスタ論
    理を用いて構成される回路を形成するトランジスタのし
    きい値電圧よりも高いしきい値電圧のトランジスタで構
    成されることを特徴とする半導体集積回路。
  30. 【請求項30】 信号増幅用インバータには、低しきい
    値電圧のトランジスタの基板の電位を、パストランジス
    タ論理を用いて構成される回路の出力信号の値に応じて
    変更するように制御する基板バイアス制御回路が付加さ
    れることを特徴とする請求項29記載の半導体集積回
    路。
  31. 【請求項31】 パストランジスタ論理を用いて構成さ
    れる回路は、Nチャネル型MOSトランジスタにより構
    成されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8、11、12、13、14、15、16、1
    7、18、22、23、24、25、26、27又は2
    9記載の半導体集積回路の設計方法又は半導体集積回
    路。
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JP2007115747A (ja) * 2005-10-18 2007-05-10 Elpida Memory Inc 半導体集積回路の設計方法及び設計装置
CN102142441A (zh) * 2009-12-29 2011-08-03 Nxp股份有限公司 泄露功率和可变性减小的灵活cmos库体系结构

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