JPH09320496A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09320496A
JPH09320496A JP12989096A JP12989096A JPH09320496A JP H09320496 A JPH09320496 A JP H09320496A JP 12989096 A JP12989096 A JP 12989096A JP 12989096 A JP12989096 A JP 12989096A JP H09320496 A JPH09320496 A JP H09320496A
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image forming
forming apparatus
electron
rear plate
plate
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JP12989096A
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Masahiro Tagawa
昌宏 多川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子放出素子を配置したリアプレートと、電
子放出素子からの電子により画像を形成する画像形成部
(面)を有するフェースプレートとを支持枠を介して所
定の間隔で対向させた構成を有する画像形成装置におけ
る装置作動時における熱に起因する熱歪の発生による板
部材の変形をより効果的に防止して、装置の薄型化や軽
量化を損なうことなく信頼性を格段に向上させることが
できる構成を提供すること。 【解決手段】 画像形成装置のフェースプレートとリア
プレートの両方に熱歪防止用の加熱手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子放出素子からの
電子を画像情報に応じて画像形成部材に当てて画像を形
成し表示する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像を形成し表示する装置としてはデレ
ビジョンシステム(以下テレビという)が最も一般的な
ものであったが、最近になって、よりコンパクトで大画
面の画像表示を可能とするものとして、平板型画像形成
装置(平板型表示パネル)が注目されてきている。
【0003】平板型画像形成装置は、CRTを用いるテ
レビに比べて大幅な軽量、薄型化が行え、しかもテレビ
よりも大画面での画像形成を可能とし、また設置空間の
広さや美観を損なうことがないという利点を有してい
る。
【0004】この平板型画像形成装置としては、プラズ
マ放電を用いた方式、電子放出素子を用いた方式、液晶
パネルを用いた方式等種々の方式のものが開発されてい
る。
【0005】平板型画像形成装置の中では、液晶を用い
た平板型表示装置がCRTに替わって普及してきたが、
自発光型でないためバックライトを持たなければならな
い等の問題点があり、自発光型の表示装置の開発が盛ん
に行われている。自発光型表示装置としては表面伝導型
放出素子を多数配置した電子源と電子源より放出された
電子によって、可視光を発光せしめる蛍光体とを組み合
わせた表示装置である画像形成装置があげられる(例え
ば、USP5066883)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電子放出型の平板型画
像形成装置は、電子放出素子を搭載したリアプレート
と、該リアプレートと対向して配置されると共に該電子
放出素子から放出される電子の照射により画像が形成さ
れる画像形成部材を搭載したフェースプレートと、該フ
ェースプレートと該リアプレートの間隔を規定し、これ
らのプレートとともに前記電子放出素子及び画像形成部
材を内包する減圧空間を形成する支持枠とからなる表示
パネルを有するものが一般的である。この平板型画像形
成装置は、多数の電子放出素子の基板への配置が容易で
あり、画面の大面積化や薄型化が容易であるという利点
を有する。
【0007】しかし、フェースプレートの有する画像形
成部材への電子の衝突等による発熱によって装置を形成
する板部材に熱歪による変形が生じる場合があり、この
熱歪の発生は、装置を大型化・薄型化した場合により顕
著になる傾向にある。このような熱歪による変形は、フ
ェースプレートに設けられた画像形成部材への電子の正
確な位置への衝突に狂いを生じさせるなどの問題の原因
となり、装置の信頼性を低下させる。
【0008】これまでの画像形成装置では、表示パネル
等の放熱に関して、自然放熱や強制空冷などの一般的な
方法が用いられてきた。
【0009】しかしながら、装置の大型化・薄型化に伴
い、このような自然放熱や強制空冷のような一般的な方
法では、(1)表示パネルの効率的な冷却が行なえず、
駆動に伴い電子源基板配線の発熱および、電子源より発
せられた電子が、フェースプレート上へ衝突することで
生じる発熱により、表示パネル内に熱歪が発生し、装置
としての信頼性が低くなる、(2)表示パネル用の放熱
フィンや空冷ファンなどの設置用スペースが薄型化の妨
げになる、などの問題があった。
【0010】かかる問題を解決する方法としては、蛍光
体を塗布した前面ガラス容器にヒーターを設けて温度を
コントロールする方法が知られている(例えば特開平1
−173554号公報)。しかしながら、本発明者らの
検討によれば、画像形成面を有する前面を構成する部材
にのみ熱歪防止用の加熱手段を設けた構成では、熱歪の
発生防止効果をより向上させるには限界があった。
【0011】すなわち、電子放出方式を採用した平板型
画像形成装置ではフェースプレートの発熱の他に、電子
放出素子の発熱によりリアプレートに熱歪が生じる場合
があり、この熱歪により生じたリアプレートの変形が電
子放出素子の配置位置に狂いを生じさせるなどの問題が
あった。
【0012】本発明の目的は、画像形成装置、特に電子
放出方式を採用した平板型画像形成装置における上記の
熱歪による板部材の変形をより効果的に防止して、装置
の信頼性を格段に向上させることができる構成を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し得る本
発明の画像形成装置は、電子放出素子を搭載したリアプ
レートと、該リアプレートと対向して配置されると共に
該電子放出素子から放出される電子の照射により画像が
形成される画像形成部材を搭載したフェースプレート
と、該フェースプレートと該リアプレートの間隔を規定
し、これらのプレートとともに前記電子放出素子及び画
像形成部材を内包する減圧空間を形成する支持枠とから
なる表示パネルを有する画像形成装置において、該フェ
ースプレート及び該リアプレートに加熱手段を設けたこ
とを特徴とする。
【0014】本発明によれば、フェースプレートとリア
プレートとの両方に熱歪発生防止用の加熱手段が設けら
れており、装置内部での熱発生に起因する熱歪によって
発生する板部材等の変形をより効果的に防止することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成装置におけるフ
ェースプレート及びリアプレートの加熱手段としては、
種々の構成のものが利用できるが、装置の大型化や薄型
化の障害とならない構成を有するものが好ましい。その
ようなものとしては、例えば、通電により発熱する材料
を薄膜化た構成や、すでに用いられている電気部品の中
で、その作動時において発熱するものを、効率良く再配
置して加熱手段として用いる方法が、新たな設置スペー
スの確保の必要がなく好適である。
【0016】薄膜化が可能な通電により加熱する材料と
しては、Ag、Cu、Cr、Zn、Pb、Fe及びSn
等の金属を挙げることができる。加熱用の薄膜の膜厚、
形状、設置位置等は用いる画像形成装置の構成に応じ
て、本発明の目的、効果が達成できるように適宜選択さ
れる。これらの金属の薄膜を加熱手段として利用する場
合の薄膜の形成は、例えば、真空蒸着法、印刷法、スパ
ッタ法等を用いて行うことができる。簡便な方法として
は、溶融した金属ペーストを、ディスペンサーまたは印
刷ローラーでフェースプレートまたはリアプレート上に
所定の形状で載せてから焼成し固着させる方法が採用で
きる。薄膜への配線の形成には、導電性の金属等を所定
のパターンでプレート上に設ける通常の方法が利用でき
る。加熱用の薄膜の複数を設け、各薄膜を独立して作動
させることで、より精密な温度コントロールが可能とな
り、熱歪防止効果を一層向上させることができる。
【0017】電気部品を加熱手段として用いる場合は、
例えば、大電流が加わる部品(素子)、高圧が加わる部
品、スイッチングを行う部品(素子)等を利用でき、こ
れらとこれらに接続される熱伝導性部材の少なくとも一
部を加熱しようとする部位に配置する。なお、信号処理
をする部品(素子)や基準信号を作る部品(素子)など
の比較的発熱の少ない、あるいは発熱しない部品はこれ
には含まれない。
【0018】加熱手段の設置位置としては、例えば、フ
ェースプレート及びリアプレートにおける装置の作動に
伴う発熱によって加熱される部分以外の部分とされ、こ
の加熱手段による同一プレートにおける温度分布の均一
化により熱歪の発生が防止される。
【0019】本発明においては、リアプレートを、支持
枠の外周より突出する面積を有する構成とし、この突出
部に加熱手段を設けてもよい。更に、このような突出部
とともに支持枠外壁にも加熱手段を設けることで、熱歪
防止効果を更に向上させることができる。また、フェー
スプート及びリアプレートの少なくも一方に、温度セン
サーを配置し、該温度センサーより得られる温度情報に
基づき加熱手段を制御して、より効率の良い温度管理に
よる熱歪の防止を行うことができる。また、放熱フィン
や空冷ファンを減少させることができ、しかも熱歪防止
用の加熱手段として設置スペースの増大を伴わない構成
のものを用いれば、小型化・薄型化・軽量化が可能で、
しかも信頼性の向上した画像形成装置を提供することが
できる。
【0020】本発明の画像形成装置としては、構造が単
純であり、製法が容易な表面伝導型電子放出素子を有す
るものが好適であり、特に、フェースプレートとリアプ
レートが近接して設けられる構造のものについて本発明
の加熱手段による熱歪防止のための構成は極め効果的で
ある。
【0021】本発明で用いることのできる表面伝導型電
子放出素子の基本的な構成には大別して、平面型及び垂
直型の2つがある。
【0022】まず、平面型表面伝導型電子放出素子につ
いて説明する。図13は、平面型表面伝導型電子放出素
子の構成を示す模式図であり、図13(a)は平面図、
図13(b)は断面図である。図13において131は
基板、132と133は素子電極、134は導電性薄
膜、135は電子放出部である。
【0023】基板131としては、石英ガラス、Na等
の不純物含有量を低減させたガラス、青板ガラス、スパ
ッタ法等によりSiO2を堆積させたガラス基板及びア
ルミナ等のセラミックス基板等を用いることができる。
【0024】対向する素子電極132、133の材料と
しては、一般的な導電材料を用いることができ、Ni、
Cr、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pd
等の金属或は合金及びPd、As、Ag、Au、RuO
2、Pd−Ag等の金属或は金属酸化物とガラス等から
構成される印刷導体、In23−SnO2等の透明導電
体及びポリシリコン等の半導体材料等から選択すること
ができる。
【0025】素子電極間隔L、素子電極長さW、導電性
薄膜134の形状等は、応用される形態等を考慮して、
設計される。素子電極間隔Lは、好ましくは数千Åから
数百μmの範囲であり、より好ましくは素子電極間に印
加する電圧等を考慮して1μmから100μmの範囲で
ある。
【0026】素子電極長さWは、電極の抵抗値、電子放
出特性を考慮して、数μmから数百μmの範囲である。
素子電極132、133の膜厚dは、100Åから1μ
mの範囲である。
【0027】尚、図13に示した構成だけでなく、基板
131上に、導電性薄膜134、対向する素子電極13
2、133の順に積層した構成とすることもできる。
【0028】導電性薄膜134には良好な電子放出特性
を得るために、微粒子で構成された微粒子膜を用いるの
が好ましい。その膜厚は素子電極132、133へのス
テップカバレージ、素子電極132、133間の抵抗値
及び後述するフォーミング条件等を考慮して適宜設定さ
れるが、通常は数Åから数千Åの範囲とするのが好まし
く、より好ましくは10Åより500Åの範囲とするの
が良い。その抵抗値は、Rsが1×10+2から1×10
+7Ωの値である。なおRsは、厚さがt、幅がwで長さ
がlの薄膜の抵抗Rを、R=Rs(l/w)とおいたと
きに現れる値で、薄膜材料の抵抗率をρとするとRs=
ρ/tで表される。本願明細書において、フォーミング
処理について通電処理を例に挙げて説明するが、フォー
ミング処理はこれに限られるものではなく、膜に亀裂を
生じさせて高抵抗状態を形成する方法であればいかなる
方法でも良い。
【0029】導電性薄膜134を構成する材料はPd、
Pt、Ru、Ag、Au、Ti、In、Cu、Cr、F
e、Zn、Sn、Ta、W、Pb等の金属、PdO、S
nO 2、In23、PbO、Sb23等の酸化物、Hf
2、ZrB2、LaB6、CeB6、YB4、GdB4等の
硼化物、TiC、ZrC、HfC、TaC、SiC、W
C等の炭化物、TiN、ZrN、HfN等の窒化物、S
i、Ge等の半導体、カーボン等の中から適宜選択され
る。
【0030】ここで述べる微粒子膜とは複数の微粒子が
集合した膜であり、その微細構造は、微粒子が個々に分
散配置した状態あるいは微粒子が互いに隣接、あるいは
重なり合った状態(いくつかの微粒子が集合し、全体と
して島状構造を形成している場合も含む)をとってい
る。微粒子の粒径は、数Åから1μmの範囲、好ましく
は10Åから200Åの範囲である。
【0031】電子放出部135は、導電性薄膜134の
一部に形成された高抵抗の亀裂により構成され、導電性
薄膜134の膜厚、膜質、材料及び後述する通電フォー
ミング等の手法等に依存したものとなる。電子放出部1
35の内部には、1000Å以下の粒径の導電性微粒子
を含む場合もある。この導電性微粒子は、導電性薄膜1
34を構成する材料の元素の一部、あるいは全ての元素
を含有するものとなる。電子放出部135及びその近傍
の導電性薄膜134には、炭素あるいは炭素化合物を含
む場合もある。
【0032】次に、垂直型表面伝導型電子放出素子につ
いて説明する。図14は、垂直型表面伝導型電子放出素
子の一例を示す模式図である。図14においては、図1
3に示した部位と同じ部位には図13に付した符号と同
一の符号を付している。136は、段差形成部である。
基板131、素子電極132及び133、導電性薄膜1
34、電子放出部135は、前述した平面型表面伝導型
電子放出素子の場合と同様の材料で構成することができ
る。段差形成部136は、真空蒸着法、印刷法、スパッ
タ法等で形成されたSiO2等の絶縁性材料で構成する
ことができる。段差形成部136の膜厚は、先に述べた
平面型表面伝導型電子放出素子の素子電極間隔Lに対応
し、数千Åから数十μmの範囲とすることができる。こ
の膜厚は、段差形成部の製法及び素子電極間に印加する
電圧を考慮して設定されるが、数百Åから数μmの範囲
が好ましい。
【0033】導電性薄膜134は、素子電極132及び
133と段差形成部136作成後に、該素子電極13
2、133の上に積層される。電子放出部135は、図
14においては、段差形成部136に形成されている
が、作成条件、フォーミング条件等に依存し、形状、位
置ともこれに限られるものでない。
【0034】上述の表面伝導型電子放出素子の製造方法
としては様々な方法があるが、その一例を図15に模式
的に示す。以下、図13及び図15を参照しながら製造
方法の一例について説明する。図15においても、図1
3に示した部位と同じ部位には図13に付した符号と同
一の符号を付している。 1)基板131を洗剤、純水および有機溶剤等を用いて
十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法等により素子電
極材料を堆積後、例えばフォトリソグラフィー技術を用
いて基板131上に素子電極132、133を形成する
(図15(a))。 2)素子電極132、133を設けた基板131に、有
機金属溶液を塗布して、有機金属薄膜を形成する。有機
金属溶液には、前述の導電性膜134の材料の金属を主
元素とする有機金属化合物の溶液を用いることができ
る。有機金属薄膜を加熱焼成処理し、リフトオフ、エッ
チング等によりパターニングし、導電性薄膜134を形
成する(図15(b))。ここでは、有機金属溶液の塗
布法を挙げて説明したが、導電性薄膜134の形成法は
これに限られるものでなく、真空蒸着法、スパッタ法、
化学的気相堆積法、分散塗布法、ディッピング法、スピ
ンナー法等を用いることもできる。 3)つづいて、フォーミング処理を施す。このフォーミ
ング処理方法の一例として通電処理による方法を説明す
る。素子電極132、133間に、不図示の電源を用い
て、通電を行うと、導電性薄膜134の部位に、構造の
変化した電子放出部135が形成される(図15
(c))。通電フォーミングによれば導電性薄膜134
に局所的に破壊、変形もしくは変質等の構造変化した部
位が形成される。該部位が電子放出部135となる。通
電フォーミングの電圧波形の例を図16に示す。
【0035】電圧波形は、パルス波形が、好ましい。こ
れにはパルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に印
加する図16(a)に示した手法と、パルス波高値を増
加させながら電圧パルスを印加する図16(b)に示し
た手法がある。
【0036】図16(a)におけるT1及びT2は電圧
波形のパルス幅とパルス間隔である。通常T1は1μs
〜10ms、T2は、10μs〜100msの範囲で設
定される。三角波の波高値(通電フォーミング時のピー
ク電圧)は、表面伝導型電子放出素子形態に応じて適宜
選択される。このような条件のもと、例えば、数秒から
数十分間電圧を印加する。パルス波形は三角波に限定さ
れるものではなく、矩形波など所望の波形を採用するこ
とができる。
【0037】図16(b)におけるT1及びT2は、図
16(a)に示したのと同様とすることができる。三角
波の波高値(通電フォーミング時のピーク電圧)は、例
えば0.1Vステップ程度づつ増加させることができ
る。通電フォーミング処理の終了は、パルス間隔T2中
に、導電性薄膜134を局所的に破壊、変形しない程度
の電圧を印加し、電流を測定して検知することができ
る。例えば0.1V程度の電圧印加により流れる素子電
流を測定し、抵抗値を求めて、1MΩ以上の抵抗を示し
た時、通電フォーミングを終了させる。 4)フォーミングを終えた素子に活性化処理を施すのが
好ましい。活性化処理を施すことにより、素子電流I
f、放出電流Ieが著しく変化する。
【0038】活性化処理は、例えば有機物質のガスを含
有する雰囲気下で、通電フォーミングと同様に、パルス
の印加を繰り返すことで行うことができる。この雰囲気
は、例えば油拡散ポンプやロータリーポンプなどを用い
て真空容器内を排気した場合に雰囲気内に残留する有機
ガスを利用して形成することができる他、イオンポンプ
などにより一旦十分に排気した真空中に適当な有機物質
のガスを導入することによっても得られる。このときの
好ましい有機物質のガス圧は、前述の応用の形態、真空
容器の形状や、有機物質の種類などにより異なるため場
合に応じ適宜設定される。適当な有機物質としては、ア
ルカン、アルケン、アルキンの脂肪族炭化水素類、芳香
族炭化水素類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン
類、アミン類、フェノール、カルボン酸、スルホン酸等
の有機酸類等を挙げることが出来、具体的には、メタ
ン、エタン、プロパンなどCn2n+2で表される飽和炭
化水素、エチレン、プロピレンなどCn2n等の組成式
で表される不飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、メタ
ノール、エタノール、ホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミン、
エチルアミン、フェノール、蟻酸、酢酸、プロピオン酸
等が使用できる。この処理により雰囲気中に存在する有
機物質から炭素あるいは炭素化合物が素子上に堆積し、
素子電流If、放出電流Ieが、著しく変化する。
【0039】活性化工程の終了判定は、素子電流Ifと
放出電流Ieを測定しながら行う。なおパルス幅、パル
ス間隔、パルス波高値などは適宜設定される。
【0040】炭素あるいは炭素化合物とは、HOPG
(Highly OrientedPyrolytic
Graphite)、PG(Pyrolytic G
raphite)、GC(Glassy Carbo
n)などのグラファイトが挙げられ(HOPGはほぼ完
全な結晶構造をもつグラファイト、PGは結晶粒が20
0Å程度で結晶構造がやや乱れたグラファイト、GCは
結晶粒が20Å程度で結晶構造の乱れがさらに大きくな
ったものを指す。)、非晶質カーボン(アモルファスカ
ーボン及びアモルファスカーボンと前記グラファイトの
微結晶の混合物を含むカーボン)であり、その膜厚は5
00Å以下にするのが好ましく、300Å以下であれば
より好ましい。 5)活性化工程を経て得られた電子放出素子は、安定化
処理を行うことが好ましい。この処理は真空容器内の有
機物質の分圧が、1×10-8torr以下、望ましくは
1×10-10torr以下で行なうのが良い。真空容器
内の圧力は、10- 6.5〜10-7torrが好ましく、特
に1×10-8torr以下が好ましい。真空容器を排気
する真空排気装置は、装置から発生するオイルが素子の
特性に影響を与えないように、オイルを使用しないもの
を用いるのが好ましい。具体的にはソープションポン
プ、イオンポンプ等の真空排気装置を挙げることが出来
る。さらに真空容器内を排気するときには、真空容器全
体を加熱して真空容器内壁や電子放出素子に吸着した有
機物質分子を排気しやすくするのが好ましい。このとき
の加熱した状態での真空排気条件は、80〜200℃で
5時間以上が望ましいが、特にこの条件に限るものでは
なく、真空容器の大きさや形状、電子放出素子の構成な
どの諸条件により変化する。なお、上記有機物質の分圧
測定は質量分析装置により質量数が10〜200の炭素
と水素を主成分とする有機分子の分圧を測定し、それら
の分圧を積算することにより求める。
【0041】安定化工程を経た後の、駆動時の雰囲気
は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが好ま
しいが、これに限るものではなく、有機物質が十分除去
されていれば、真空度自体は多少低下しても十分安定な
特性を維持することが出来る。
【0042】このような真空雰囲気を採用することによ
り、新たな炭素あるいは炭素化合物の堆積を抑制でき、
結果として素子電流If、放出電流Ieが安定する。
【0043】電子放出素子の配列については種々のもの
が採用できる。
【0044】一例として、並列に配置した多数の電子放
出素子の個々を両端で接続し、電子放出素子の行を多数
個配し(行方向と呼ぶ)、この配線と直交する方向(列
方向と呼ぶ)で該電子放出素子の上方に配した制御電極
(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素子からの電子
を制御駆動するはしご状配置のものがある。これとは別
に、電子放出素子をX方向及びY方向に行列状に複数個
配し、同じ行に配された複数の電子放出素子の電極の一
方を、X方向の配線に共通に接続し、同じ列に配された
複数の電子放出素子の電極の他方を、Y方向の配線に共
通に接続するものが挙げられる。このようなものは所謂
単純マトリクス配置である。まず単純マトリクス配置に
ついて以下に詳述する。
【0045】電子放出素子を複数個マトリクス状に配し
て得られる電子源基板について、図17を用いて説明す
る。図17において、171は電子源基板、172はX
方向配線、173はY方向配線である。174は表面伝
導型電子放出素子、175は結線である。尚、表面伝導
型電子放出素子174は、前述した平面型あるいは垂直
型のどちらであってもよい。
【0046】m本のX方向配線172は、Dx1、Dx
2、・・・Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパ
ッタ法等を用いて形成された導電性金属等で構成するこ
とができる。配線の材料、膜厚、巾は、適宜設計され
る。Y方向配線173は、Dy1、Dy2、・・・Dy
nのn本の配線よりなり、X方向配線172と同様に形
成される。これらm本のX方向配線172とn本のY方
向配線173との間には、不図示の層間絶縁層が設けら
れており、両者を電気的に分離している(m、nは共に
正の整数)。
【0047】不図示の層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2等で構成
される。例えば、X方向配線172を形成した基板17
1の全面或は一部に所望の形状で形成され、特にX方向
配線172とY方向配線173の交差部の電位差に耐え
得るように膜厚、材料、製法が設定される。X方向配線
172とY方向配線173は、それぞれ外部端子として
引き出されている。
【0048】表面伝導型放出素子174を構成する一対
の電極(不図示)は、m本のX方向配線172とn本の
Y方向配線173と導電性金属等からなる結線175に
よって電気的に接続されている。
【0049】配線172と配線173を構成する材料、
結線175を構成する材料及び一対の素子電極を構成す
る材料は、その構成元素の一部あるいは全部が同一であ
っても、またそれぞれ異なってもよい。これら材料は、
例えば前述の素子電極の材料より適宜選択される。素子
電極を構成する材料と配線材料が同一である場合には、
素子電極に接続した配線は素子電極ということもでき
る。
【0050】X方向配線172には、X方向に配列した
表面伝導型放出素子174の行を、選択するための走査
信号を印加する不図示の走査信号印加手段が接続され
る。一方、Y方向配線173にはY方向に配列した表面
伝導型放出素子174の各列を入力信号に応じて、変調
するための不図示の変調信号発生手段が接続される。各
電子放出素子に印加される駆動電圧は、当該素子に印加
される走査信号と変調信号の差電圧として供給される。
【0051】上記構成においては、単純なマトリクス配
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。
【0052】このような単純マトリクス配置の電子源を
用いて構成した画像形成装置について、図18と図19
及び図20を用いて説明する。図18は画像形成装置の
表示パネルの一例を示す模式図であり、図19は、図1
8の画像形成装置に使用される蛍光膜の模式図である。
図20はNTSC方式のテレビ信号に応じて表示を行な
うための駆動回路の一例を示すブロック図である。
【0053】図18において171は電子放出素子を複
数配した電子源基板、181は電子源基板171を固定
したリアプレート、186はガラス基板183の内面に
蛍光膜184とメタルバック185等が形成されたフェ
ースプレートである。182は、支持枠であり該支持枠
182には、リアプレート181、フェースプレート1
86がフリットガラス等を用いて接続されている。18
8は外囲器であり、例えば大気中あるいは窒素中で40
0〜500度の温度範囲で10分以上焼成され、封着さ
れる。
【0054】174は、図13における電子放出部に相
当する。172、173は、表面伝導型電子放出素子の
一対の素子電極と接続されたX方向配線及びY方向配線
である。
【0055】外囲器188は、上述の如く、フェースプ
レート186、支持枠182、リアプレート181で構
成される。リアプレート181は主に電子源基板171
の強度を補強する目的で設けられるため、電子源基板1
71自体で十分な強度を持つ場合は別体のリアプレート
181は不要とすることができる。即ち、基板171に
直接支持枠182を封着し、フェースプレート186、
支持枠182及び基板171で外囲器188を構成して
も良い。一方、フェースプレート186、リアプレート
181間に、スペーサー(耐大気圧支持部材)とよばれ
る不図示の支持体を設置することにより、大気圧に対し
て十分な強度をもつ外囲器188を構成することもでき
る。
【0056】図19は、蛍光膜を示す模式図である。蛍
光膜184はモノクロームの場合は蛍光体のみから構成
することができる。カラーの蛍光膜の場合は蛍光体の配
列によりブラックストライプあるいはブラックマトリク
スなどと呼ばれる黒色部材191と蛍光体192とから
構成することができる。ブラックストライプ、ブラック
マトリクスを設ける目的は、カラー表示の場合、必要と
なる三原色蛍光体の各蛍光体192間の塗り分け部を黒
くすることで混色等を目立たなくすることと、外光反射
によるコントラストの低下を抑制することにある。ブラ
ックストライプの材料としては、通常用いられている黒
鉛を主成分とする材料の他、光の透過及び反射が少ない
材料であれば、これを用いることができる。
【0057】ガラス基板193に蛍光体を塗布する方法
は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法、印刷法等
が採用できる。蛍光膜184の内面側には、通常メタル
バック185が設けられる。メタルバックを設ける目的
は、蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレー
ト186側へ鏡面反射させることにより輝度を向上させ
ること、電子ビーム加速電圧を印加するための電極とし
て作用させること、外囲器内で発生した負イオンの衝突
によるダメージから蛍光体を保護すること等である。メ
タルバックは、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面の平
滑化処理(通常、「フィルミング」と呼ばれる。)を行
い、その後Alを真空蒸着等を用いて堆積させることで
作製できる。
【0058】フェースプレート186には、更に蛍光膜
184の導電性を高めるため、蛍光膜184の外面側
(ガラス基板183側)に透明電極(不図示)を設けて
もよい。
【0059】前述の封着を行う際には、カラーの場合は
各色蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があり、
十分な位置合わせが不可欠となる。
【0060】図18に示した画像形成装置は、例えば以
下のようにして製造される。外囲器188は、前述の安
定化工程と同様に、適宜加熱しながら、イオンポンプ、
ソープションポンプなどのオイルを使用しない排気装置
により不図示の排気管を通じて排気し、1×10-7to
rr程度の真空度の有機物質の十分少ない雰囲気にした
後、封止される。外囲器188の封止後の真空度を維持
するために、ゲッター処理を行うこともできる。これ
は、外囲器188の封止を行う直前あるいは封止後に、
抵抗加熱あるいは高周波加熱等を用いた加熱により、外
囲器188内の所定の位置(不図示)に配置されたゲッ
ターを加熱し、蒸着膜を形成する処理である。ゲッター
は通常Ba等が主成分であり、該蒸着膜の吸着作用によ
り、たとえば1×10-5ないしは1×10-7torrの
真空度を維持するものである。
【0061】次に、単純マトリクス配置の電子源を用い
て構成した表示パネルに、NTSC方式のテレビ信号に
基づいたテレビジョン表示を行う為の駆動回路の構成例
について、図20を用いて説明する。図20において、
201は画像表示表示パネル、202は走査回路、20
3は制御回路、204はシフトレジスタである。205
はラインメモリ、206は同期信号分離回路、207は
変調信号発生器、VxおよびVaは直流電圧源である。
【0062】表示パネル201は、端子Dox1乃至D
oxm、端子Doy1乃至Doyn、及び高圧端子Hv
を介して外部の電気回路と接続している。端子Dox1
乃至Doxmには、表示パネル内に設けられている電子
源、即ち、m行n列の行列状にマトリクス配線された表
面伝導型電子放出素子群を一行(n素子)ずつ順次駆動
する為の走査信号が印加される。
【0063】端子Doy1乃至Doynには、前記走査
信号により選択された一行の表面伝導型電子放出素子の
各素子の出力電子ビームを制御する為の変調信号が印加
される。高圧端子Hvには、直流電圧源Vaより、例え
ば10kVの直流電圧が供給されるが、これは表面伝導
型電子放出素子から放出される電子ビームに蛍光体を励
起するのに十分なエネルギーを付与する為の加速電圧で
ある。
【0064】走査回路202について説明する。同回路
は、内部にm個のスイッチング素子を備えたもので(図
中、S1ないしSmで模式的に示している)ある。各ス
イッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧もしくは
0V(グランドレベル)のいずれか一方を選択し、表示
パネル201の端子Dox1乃至Doxmと電気的に接
続される。S1乃至Smの各スイッチング素子は、制御
回路203が出力する制御信号Tscanに基づいて動
作するものであり、例えばFETのようなスイッチング
素子を組み合わせることにより構成することができる。
【0065】直流電圧源Vxは、本例の場合には表面伝
導型電子放出素子の特性(電子放出しきい値電圧)に基
づき走査されていない素子に印加される駆動電圧が電子
放出しきい値電圧以下となるような一定電圧を出力する
よう設定されている。
【0066】制御回路203は、外部より入力する画像
信号に基づいて適切な表示が行なわれるように各部の動
作を整合させる機能を有する。制御回路203は、同期
信号分離回路206より送られる同期信号Tsyncに
基づいて、各部に対してTscanおよびTsftおよ
びTmryの各制御信号を発生する。
【0067】同期信号分離回路206は、外部から入力
されるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と輝
度信号成分とを分離する為の回路で、一般的な周波数分
離(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期信号
分離回路206により分離された同期信号は、垂直同期
信号と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便宜上
Tsync信号として図示した。前記テレビ信号から分
離された画像の輝度信号成分は便宜上DATA信号と表
した。該DATA信号はシフトレジスタ204に入力さ
れる。
【0068】シフトレジスタ204は、時系列的にシリ
アルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン
毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制
御回路203より送られる制御信号Tsftに基づいて
動作する(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ
204のシフトクロックであるということもできる)。
シリアル/パラレル変換された画像1ライン分(電子放
出素子n素子分の駆動データに相当)のデータは、Id
1乃至Idnのn個の並列信号として前記シフトレジス
タ204より出力される。
【0069】ラインメモリ205は、画像1ライン分の
データを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であ
り、制御回路203より送られる制御信号Tmryに従
って適宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶され
た内容は、I’d1乃至I’dnとして出力され、変調
信号発生器207に入力される。
【0070】変調信号発生器207は、画像データI’
d1乃至I’dnの各々に応じて表面伝導型電子放出素
子の各々を適切に駆動変調する為の信号源で、その出力
信号は、端子Doy1乃至Doynを通じて表示パネル
201内の表面伝導型電子放出素子に印加される。
【0071】電子放出素子は放出電流Ieに対して以下
の基本特性を有している。即ち、電子放出には明確なし
きい値電圧Vthがあり、Vth以上の電圧を印加され
た時のみ電子放出が生じる。電子放出しきい値以上の電
圧に対しては、素子への印加電圧の変化に応じて放出電
流も変化する。このことから、本素子にパルス状の電圧
を印加する場合、例えば電子放出閾値以下の電圧を印加
しても電子放出は生じないが、電子放出閾値以上の電圧
を印加する場合には電子ビームが出力される。その際、
パルスの波高値Vmを変化させる事により出力電子ビー
ムの強度を制御することが可能である。また、パルスの
幅Pwを変化させることにより出力される電子ビームの
電荷の総量を制御することが可能である。従って、入力
信号に応じて、電子放出素子を変調する方式としては、
電圧変調方式、パルス幅変調方式等が採用できる。電圧
変調方式を実施するに際しては、変調信号発生器207
として、一定長さの電圧パルスを発生し、入力されるデ
ータに応じて適宜パルスの波高値を変調するような電圧
変調方式の回路を用いることができる。
【0072】パルス幅変調方式を実施するに際しては、
変調信号発生器207として、一定の波高値の電圧パル
スを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パルス
の幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用いる
ことができる。
【0073】シフトレジスタ204やラインメモリ20
5は、デジタル信号式のものをもアナログ信号式のもの
をも採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や
記憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
【0074】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路206の出力信号DATAをデジタル信号化
する必要があるが、これには206の出力部にA/D変
換器を設ければ良い。これに関連してラインメモリ20
5の出力信号がデジタル信号かアナログ信号かにより、
変調信号発生器207に用いられる回路が若干異なった
ものとなる。即ち、デジタル信号を用いた電圧変調方式
の場合、変調信号発生器207には、例えばD/A変換
回路を用い、必要に応じて増幅回路などを付加する。パ
ルス幅変調方式の場合、変調信号発生器207には、例
えば高速の発振器および発振器の出力する波数を計数す
る計数器(カウンタ)および計数器の出力値と前記メモ
リの出力値を比較する比較器(コンパレータ)を組み合
せた回路を用いる。必要に応じて、比較器の出力するパ
ルス幅変調された変調信号を表面伝導型電子放出素子の
駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅器を付加するこ
ともできる。
【0075】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器207には、例えばオペアンプなど
を用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフ
ト回路などを付加することもできる。パルス幅変調方式
の場合には、例えば、電圧制御型発振回路(VCO)を
採用でき、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動
電圧まで電圧増幅するための増幅器を付加することもで
きる。
【0076】このような構成をとり得る画像表示装置に
おいては、各電子放出素子に、容器外端子Dox1乃至
Doxm、Doy1乃至Doynを介して電圧を印加す
ることにより、電子放出が生ずる。高圧端子Hvを介し
てメタルバック185、あるいは透明電極(不図示)に
高圧を印加し、電子ビームを加速する。加速された電子
は、蛍光膜184に衝突し、発光が生じて画像が形成さ
れる。
【0077】ここで述べた画像形成装置の構成は一例で
あり、種々の変形が可能である。入力信号については、
NTSC方式を挙げたが入力信号はこれに限られるもの
ではなく、PAL、SECAM方式など他、これよりも
多数の走査線からなるTV信号(例えば、MUSE方式
をはじめとする高品位TV)方式をも採用できる。
【0078】次に、はしご型配置の電子源及び画像形成
装置について図21及び図22を用いて説明する。
【0079】図21は、はしご型配置の電子源の一例を
示す模式図である。図21において、210は電子源基
板、211は電子放出素子である。212、Dx1〜D
x10は、電子放出素子211を接続するための共通配
線である。電子放出素子211は、基板210上に、X
方向に並列に複数個配されている(これを素子行と呼
ぶ)。この素子行が複数個配されて、電子源を構成して
いる。各素子行の共通配線間に駆動電圧を印加すること
で、各素子行を独立に駆動させることができる。即ち、
電子ビームを放出させたい素子行には、電子放出しきい
値以上の電圧を、電子ビームを放出しない素子行には、
電子放出しきい値以下の電圧を印加する。各素子行間の
共通配線Dx2〜Dx9は、例えばDx2、Dx3を同
一配線とすることもできる。
【0080】図22は、はしご型配置の電子源を備えた
画像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図で
ある。220はグリッド電極、221は電子が通過する
ため開口、222はDox1、Dox2、・・・Dox
mよりなる容器外端子である。223は、グリッド電極
220と接続されたG1、G2、・・・Gnからなる容
器外端子、210は各素子行間の共通配線を同一配線と
した電子源基板である。図22においては、図18、図
21に示した部位と同じ部位には、これらの図に付した
のと同一の符号を付している。ここに示した画像形成装
置と、図18に示した単純マトリクス配置の画像形成装
置との大きな違いは、電子源基板210とフェースプレ
ート186の間にグリッド電極220を備えているか否
かである。
【0081】図22においては、基板210とフェース
プレート186の間には、グリッド電極220が設けら
れている。グリッド電極220は、表面伝導型放出素子
から放出された電子ビームを変調するためのものであ
り、はしご型配置の素子行と直交して設けられたストラ
イプ状の電極に電子ビームを通過させるため、各素子に
対応して1個ずつ円形の開口221が設けられている。
グリッドの形状や設置位置は必ずしも図22に示したも
のに限定されるものではない。例えば、開口としてメッ
シュ状に多数の通過口を設けることもでき、グリッドを
表面伝導型放出素子の周囲や近傍に設けることもでき
る。
【0082】容器外端子222およびグリッド容器外端
子223は、不図示の制御回路と電気的に接続されてい
る。
【0083】本例の画像形成装置では、素子行を1列ず
つ順次駆動(走査)していくのと同期してグリッド電極
列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加する。これ
により、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画像
を1ラインずつ表示することができる。
【0084】この画像形成装置は、テレビジョン放送の
表示装置、テレビ会議システムやコンピューター等の表
示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成された光プリ
ンターとしての画像形成装置等としても用いることがで
きる。
【0085】また電子放出素子として表面伝導型電子放
出素子ばかりではなく、MIM型電子放出素子、電界放
出型電子放出素子等の冷陰極電子源にも適用可能であ
る。更には熱電子源による画像形成装置にも適用するこ
とができる。
【0086】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳しく説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0087】実施例1 本発明の一実施例における要部を図1〜3に示す。図1
は表示パネルユニットの表示パネルと電気回路基板の関
係を示す図であり、1は表示パネルユニット、10は表
示パネル、2は青板ガラスからなるフェースプレート、
20は蛍光体が形成されているフェースプレート2上の
画像形成部、3は青板ガラスからなるリアプレート、3
0は前述の電子放出素子が形成されているリアプレート
3上の電子放出素子部、4は青板ガラスからなる枠、6
は電子放出素子を駆動する電気回路が形成されている電
気回路基板、7は電子放出素子駆動時に発熱するトラン
ジスタなどの発熱性電気部品、8はその他の比較的発熱
の少ない、あるいは発熱のない非発熱性電気部品であ
る。
【0088】11はフェースプレートに配置された発熱
材の薄膜からなる発熱配線であり、これに接続される電
気供給配線12により、電気供給部13から通電し、発
熱配線11の金属抵抗による発熱により熱源となり、そ
の熱をフェースプレートに選択的に供給する。発熱配線
11として本実施例ではAgペーストをディスペンサー
または印刷ローラーでフェースプレート1の上にのせ、
焼成し固着させたものを用い、これに、通常の配線用材
料からなる電気供給配線12が接続される。この発熱配
線11に通電するために電源供給部13としては、装置
内部に配置した電源や、装置外部の電源を装置の構成に
応じて選択すればよい。
【0089】図2は表示パネルユニットの平面図であ
り、図3は表示パネルユニット図1のA−A断面図であ
る。
【0090】これらの図において、5はフレキシブル基
板からなる配線、9は電気部品7の熱を効率よくリアプ
レートに伝えるためのグリースからなる熱伝導部材であ
る。図1と同様な数字は同じものを示す。
【0091】フェースプレート2とリアプレート3とは
相対的な位置決めを行なった状態で支持枠4を介してフ
リットガラスで封着され、排気管101を介して内部を
排気し減圧状態(真空状態)とした密閉容器である表示
パネル10の形になる。表示パネル10の内部にはフェ
ースプレート2上に画像形成部20およびリアプレート
3上に電子放出素子部30が対向するように設けられて
いる。すなわち、フェースプレート2、リアプレート3
及び支持枠4によって、画像形成部20と電子放出部3
0とが内包させる減圧空間が形成される。
【0092】電気回路基板6上には発熱する電気部品7
が電子放出素子部30より外側にその他の電気部品8が
内側に実装されている。電気回路基板6と表示パネル1
0との機械的接続は電気部品7の部分において例えばグ
リース等からなる熱伝導部材9で行ない、電気回路基板
6と表示パネル10との電気的接続は配線5で行なう。
表示ユニット1を外箱の中に収容して画像形成装置がで
きあがる。
【0093】本実施例においては、支持枠4の外周形状
(輪郭)とフェースプレート2の外周形状(輪郭)とを
一致させ、リアプレート3の外周を支持枠4よりも大き
くして、突出する面積を持たせ、この突出部3−1の部
分に対応するようにリアプレートにおける発熱性電気部
品7を配置している。このような構成を採用すること
で、発熱性電気部品を配置する領域を電子放出部以外に
設けることができ、リアプレート3の温度分布を均一に
することができる。
【0094】画像形成装置の駆動信号は電気回路基板6
から配線5を介して表示パネル10のリアプレート3上
の電子放出素子部30に伝わり、電子放出素子から電子
が放出され画像形成部20に画像が形成される。
【0095】発熱配線11は、画像形成装置の駆動時に
発生する、フェースプレート2の高温部以外、本実施例
では枠4の上方近傍に配置され、前記部分のフェースプ
レート2の温度を、前記画像形成部と同等の温度また
は、それ以下の温度まで上昇させる性能を持っており、
フェースプレート2内の温度分布を、より均一化するこ
とで、フェースプレート2の熱応力・熱変形を低減する
事ができる。
【0096】更に、画像形成装置を駆動したとき、表示
パネルのリアプレート内では駆動に伴って発生する電子
放出部の熱と電気部品7の熱とがほぼ均一に分布してお
り、熱歪の発生はみられなかった。
【0097】なお、電気回路基板の形態は本実施例に限
定されるものではなく、例えば電気部品7と8を別々に
実装した複数枚の電気回路基板の構成にしても良く、そ
の機能に応じて適宜選択できる。
【0098】また図4に示すように、フェースプレート
2の温度を測定する、温度センサー41を配置し、前記
温度センサー41より得られる温度情報により、発熱配
線11に供給する電力を随時コントロールする、制御装
置42と組み合わせてもよい。その際の温度センサー4
1として熱電対等が利用できる。
【0099】実施例2 本発明の他の実施例を、図5及び図6に示す。本実施例
では、発熱性電気部品7を支持枠4の外壁とリアプレー
ト3の突出部3−1とに熱伝導部材9によって接触固定
した構成を有するもので、少なくとも支持枠4の外周と
リアプレート3の突出部3−1がこれらによって加熱さ
れる。このような加熱方式によって、熱が支持枠4を介
してフェースプレート2に伝達されるので、フェースプ
レート2上に設けられた発熱配線11による発熱量を減
少させることができ、効率の良い温度制御が可能にな
る。
【0100】実施例3 本実施例は、リアプレート3の熱歪防止用の加熱手段と
してリアプレート3の背面(電気回路基板6側の面)に
発熱配線11を設けた構成になっている。発熱配線11
としては実施例1と同様の構成を用い、発熱配線11を
設けた位置は支持枠4に対応する位置である。尚、フェ
ースプレート2には実施例1と同様に発熱配線11が支
持枠4の上方近傍に配置されている。
【0101】この様な構成を採用することにより、リア
プレート3の面内温度分布をより均一化することがで
き、リアプレート3の熱応力、熱変形を低減することが
できる。さらにフェースプレート2は実施例1と同様に
熱応力、熱変形を低減することができるので、表示パネ
ルに熱歪が生じにくくなる。
【0102】また、図7に示されるようにリアプレート
3の背面上の高温部に放熱フィンを配置した構造にする
ことにより、リアプレート3の高温部と高温部以外の温
度差を減少させることができ、リアプレート3上に設け
られた発熱配線11による発熱量を減少させることがで
き、効率の良い温度制御が可能となる。
【0103】更に、図8に示すように、リアプレート3
上の発熱配線11にも、実施例1と同様に温度センサー
とこれに接続された制御装置を設けることにより、より
効率の良い温度管理を行うことができる。
【0104】実施例4 図9〜12に本発明の他の実施例を示す。これらの実施
例は、フェースプレート2の加熱手段として、加熱配線
11を2系統設け、それぞれ独立して動作可能とし、リ
アプレート3の加熱手段としては、図9に示されるよう
にリアプレート3の外周を支持枠4よりも大きくして、
突出する面積を持たせ、この突出部に発熱性電気部品7
を配置する方法や、図11の様にリアプレート3の背面
の高温部以外に発熱配線11を2系統設け加熱する方法
である。これらの実施例は、加熱配線11を2系統設
け、それぞれを独立して作動可能としたもので、熱歪防
止用の加熱における更に細かい温度制御が可能となる。
これらの構成においても図10及び図12に示すとお
り、温度センサーと制御装置を更に追加して、より効率
的な温度管理を達成できる。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、表示パネルに熱歪
が発生しないので、パネルの反りを押さえることがで
き、信頼性の高い画像形成装置を提供することができ
る。また、放熱フィンや空冷ファンを減少させることが
できるので、小型化・薄型化・軽量化した画像形成装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の表示パネルと電気基板の関
係を示す斜視図である。
【図2】図1に示した本発明の実施例の表示パネルユニ
ットの平面図である。
【図3】図2に示した本発明の実施例の表示パネルユニ
ットのA−A断面図である。
【図4】図1に示した本発明の実施例の他の態様を示す
表示パネルと電気基板の関係を示す斜視図である。
【図5】本発明の他の実施例の表示パネルユニットの平
面図である。
【図6】図5に示した本発明の実施例のB−B線断面図
である。
【図7】本発明の他の実施例の表示パネルと電気基板の
関係を示す背面側斜視図である。
【図8】本発明の他の実施例の表示パネルと電気基板の
関係を示す背面側斜視図である。
【図9】本発明の他の実施例の表示パネルと電気基板の
関係を示す斜視図である。
【図10】本発明の他の実施例の表示パネルと電気基板
の関係を示す斜視図である。
【図11】本発明の他の実施例の表示パネルと電気基板
の関係を示す背面側斜視図である。
【図12】本発明の他の実施例の表示パネルと電気基板
の関係を示す背面側斜視図である。
【図13】平面型表面伝導型電子放出素子の構成を示す
模式的平面図及び断面図である。
【図14】垂直型表面伝導型電子放出素子の模式図であ
る。
【図15】表面伝導型電子放出素子の製造方法を示す模
式図である。
【図16】表面伝導型電子放出素子の製造に際して採用
できる通電フォーミング処理における電圧波形の一例を
示す模式図である。
【図17】マトリクス配置型の電子源基板の一例を示す
模式図である。
【図18】本発明の画像形成装置の表示パネルの一例を
示す模式図である。
【図19】蛍光膜の一例を示す模式図である。
【図20】画像形成装置にNTSC方式のテレビ信号に
応じて表示を行なうための駆動回路の一例を示すブロッ
ク図である。
【図21】梯子配置型電子源基板の一例を示す模式図で
ある。
【図22】画像形成装置の表示パネルの一例を示す模式
図である。
【符号の説明】
1 表示パネルユニット 2 フェースプレート 3 リアプレート 3−1 突出部 4 支持枠 5 配線 6 電気回路基板 7 発熱性電気部品 8 非発熱性電気部品 9 熱伝導部材 10 表示パネル 11 発熱配線 12 配線 13 電源供給部 20 画像形成部 30 電子放出素子部 41 温度センサー 42 制御装置 60 電気回路基板 131 基板 132、133 素子電極 134 導電性薄膜 135 電子放出部 136 段差形成部 171 電子源基板 172 X方向配線 173 Y方向配線 174 表面伝導型電子放出素子 175 結線 181 リアプレート 182 支持枠 183 ガラス基板 184 蛍光膜 185 メタルバック 186 フェースプレート 188 外囲器 191 黒色部材 192 蛍光体 201 表示パネル 202 走査回路 203 制御回路 204 シフトレジスタ 205 ラインメモリ 206 同期信号分離回路 207 変調信号発生器、Vx、Va:直流電圧源 210 電子源基板 211 電子放出素子 212 Dx1〜Dx10は前記電子放出素子を配線
するための共通配線 220 グリッド電極 221 電子が通過するため開口 222 Dox1、Dox2、・・・Doxmよりな
る容器外端子 223 グリッド電極220と接続されたG1、G2
・・・Gnよりなる容器外端子
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 29/96 H01J 29/96

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放出素子を搭載したリアプレート
    と、該リアプレートと対向して配置されると共に該電子
    放出素子から放出される電子の照射により画像が形成さ
    れる画像形成部材を搭載したフェースプレートと、該フ
    ェースプレートと該リアプレートの間隔を規定し、これ
    らのプレートとともに前記電子放出素子及び画像形成部
    材を内包する減圧空間を形成する支持枠とからなる表示
    パネルを有する画像形成装置において、 該フェースプレート及び該リアプレートに加熱手段を設
    けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記リアプレートが前記支持枠の外周よ
    り突出する面積を有する請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記フェースプレート側の加熱手段が、
    該フェースプレート上に設けた通電により発熱する発熱
    材の薄膜からなる請求項1または2に記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記発熱材の薄膜の複数を前記フェース
    プレート上に設け、各薄膜を独立して作動可能とした請
    求項3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記リアプレート側の加熱手段が、前記
    リアプレートの突出した面積部分に設けられている請求
    項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱手段が、発熱する電気部品から
    なり、該電気部品を熱伝導部材を介して前記突出した面
    積部分に接触させた請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記発熱する電気部品が電気回路基板上
    に取り付けられていることを特徴とする請求項6記載の
    画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記電気回路基板が表示パネル駆動用電
    気回路基板である請求項7記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】前記リアプレート側の加熱手段が、前記リ
    アプレートの突出した面積部分とともに、前記支持枠の
    外壁に設けられている請求項1〜4のいずれかに記載の
    画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記加熱手段が、発熱する電気部品か
    らなり、該電気部品を熱伝導部材を介して前記突出した
    面積部分及び前記支持枠外壁に接触させた請求項9に記
    載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記リアプレート側の加熱手段が、該
    リアプレート上に設けた通電により発熱する発熱材の薄
    膜からなる請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  12. 【請求項12】 前記発熱材の薄膜の複数を前記リアプ
    レート上に設け、各薄膜を独立して作動可能とした請求
    項11に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記フェースプレート上または前記リ
    アプレート上に温度センサーを有し、該温度センサーよ
    り得られる温度情報に基づき前記加熱手段を制御する請
    求項1〜4、11及び12のいずれかに記載の画像形成
    装置。
  14. 【請求項14】 前記電子放出素子が表面伝導型電子放
    出素子である請求項1〜13のいずれかに記載の画像形
    成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010039300A (ko) * 1999-10-29 2001-05-15 김영남 전계방출표시소자의 실링방법
US6737790B2 (en) 1998-05-19 2004-05-18 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus having a heat insulating member
CN1332590C (zh) * 2004-04-02 2007-08-15 乐金电子(南京)等离子有限公司 平面显示器噪音防止装置
US7724248B2 (en) 2004-10-19 2010-05-25 Canon Kabushiki Kaisha Image display apparatus having deformation detection

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