JP3466881B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
表示装置、記録装置等の画像形成装置に関し、詳しくは
薄型の画像形成装置の製造装置および製造方法に関す
る。
子放出素子と冷陰極電子放出素子を用いた2種類のもの
が知られている。冷陰極電子放出素子には電解放出型
(以下、FE型という)、金属/絶縁層/金属型(以
下、MIM型という)や表面伝導型電子放出素子等があ
る。
W.W.Doran"Field Emission",Ad
vance in Electron Physics,
8,89(1956)あるいはC.A.Spindt"Ph
ysical Properties of thin-f
ilm field emission cathode
swith molybdenum cones".J.A
ppl.Phys.47,5248(1976)等に開示
されたものが知られている。
tion of Tunnel-Emission Dev
ices",J.Appl.Phys.,32,646(19
61)等に開示されたものが知られている。
M.I.Elinson,RadioEng.Electr
on Phys.,10,1290(1965)等に開示さ
れたものがある。
された小面積の薄膜に膜面に平行に電流を流すことによ
り、電子放出が生ずる。この表面伝導型電子放出素子と
しては、前記エリンソン等によるSnO2薄膜を用いた
もの、Au薄膜によるもの[G.Dittmer:Thi
n Solid Films,9,317(1972)]、
In2O3/SnO2薄膜によるもの[M.Hartwel
l and C.G.Fonstad:IEEE Tran
s.ED Conf.,519(1975)]、カーボン薄
膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、第1号、2
2頁(1983)]等が報告されている。
な例として前述のM.ハートウェルの素子構成を図16
に模式的に示す。同図において501は基板である。5
04は導電性薄膜で、H型形状のパターンにスパッタで
形成された金属酸化物薄膜等からなり、後述の通電フォ
ーミングと呼ばれる通電処理により電子放出部505が
形成される。なお、図中の素子電極間隔Lは0.5〜1m
m、W'は0.1mmに設定されている。
おいては、電子放出を行う前に導電性薄膜504を予め
通電フォーミングと呼ばれる通電処理によって電子放出
部505を形成するのが一般的であった。すなわち、通
電フォーミングとは前記導電性薄膜504両端に直流電
圧あるいは非常に緩やかな昇電圧を印加通電し、導電性
薄膜を局所的に破壊、変形もしくは変質せしめ、電気的
に高抵抗な状態にした電子放出部505を形成するもの
である。なお、電子放出部505は導電性薄膜504の
一部に亀裂が発生しその亀裂付近から電子放出が行われ
る。前記通電フォーミング処理をした表面伝導型電子放
出素子は、上記導電性薄膜504に電圧を印加し、素子
に電流を流すことにより上記の電子放出部505より電
子を放出せしめるものである。
で製造も容易であることから、大面積にわたって多数の
素子を配列形成できる利点がある。そこでこの特徴を活
かした荷電ビーム源、表示装置等の応用研究がなされて
いる。多数の表面伝導型放出素子を配列形成した例とし
ては、後述するように、梯子型配置と呼ぶ並列に表面伝
導型電子放出素子を配列し、個々の素子の両端を配線
(共通配線とも呼ぶ)で、それぞれ結線した行を多数行
配列した電子源が挙げられる(例えば、特開昭64-0
31332、特開平1-283749、同2-25755
2等)。
いては、近年、液晶を用いた平板型表示装置がCRTに
替わって普及してきたが、自発光型でないためバックラ
イトを持たなければならない等の問題点があり、自発光
型の表示装置の開発が望まれてきた。自発光型表示装置
としては表面伝導型放出素子を多数配置した電子源と電
子源より放出された電子によって、可視光を発光せしめ
る蛍光体とを組み合わせた表示装置である画像形成装置
(例えば、USP5,066,883)が挙げられる。
置は、場所をとらない薄型装置となる。このような電子
放出素子を用いた画像形成装置しては、電子放出部を搭
載したリアプレートと画像形成部材を搭載したフェース
プレートと、両者を枠を介して封着材により気密封着さ
れたものが知られている。これを電気的に駆動して画像
表示させるために、リアプレートから放出された電子を
フェースプレートの画像形成部材に衝突させるためにフ
ェースプレート側に高電圧が供給される。
供給コード、金属材料で形成された高電圧端子を通して
行なう。高電圧端子は、フェースプレートの画像形成部
材より導出された配線と電気的に接続する。
の画像形成装置では高電圧端子をフェースプレートに有
することから以下に示す問題点があった。すなわち、装
置利用者の感電を防止するために、高電圧端子と外周容
器間に空間距離が必要とされ、この結果、装置全体が厚
くなるので、装置薄型化の弊害となることである。
のであって、前記従来例の画像形成装置において安全且
つ薄型化が可能な画像形成装置の提供を目的とするもの
である。
す本発明によって達成される。すなわち本発明は、電子
放出素子を搭載したリアプレートと、前記電子放出素子
から放出される電子線の照射により画像が形成される画
像形成部材と該画像形成部材表面に設置した金属膜とを
搭載し前記リアプレートと対向配置されたフェースプレ
ートと、を封着材で密閉封着されて形成される表示パネ
ルと、前記金属膜に加速電圧を供給するための高電圧電
源と、前記表示パネルを駆動表示させる駆動表示回路基
板と、前記表示パネルと前記高電圧電源と前記駆動表示
回路基板を内蔵可能な外周容器とよりなる画像形成装置
であって、前記高電圧電源より供給される高電圧を受け
取る導電性部材を前記リアプレート上に有し、前記導電
性部材と該金属膜とを電気的に接続可能な接続手段を有
し、前記導電性部材の周囲の前記リアプレート上に、ガ
ード電極を設置してなることを特徴とする画像形成装置
を開示するものである。
ガード電極は導電性部材を囲むように形成されていても
よい。電子放出素子に表面伝導型電子放出素子を用いる
ことができる。上記のような構成により、高電圧電源か
ら供給される高電圧をリアプレート上に設置した導電性
部材を通してフェースプレートの金属膜へ供給できるた
め、フェースプレート側には高電圧端子の出っ張りがな
いために、外周容器をフェースプレート面近傍に設置で
きる。すなわち本発明は、薄型の画像形成装置を提供す
ることができる。さらに、この画像形成装置の標準電圧
を超える高電圧が印加された場合は、その高電圧は導電
性部材からガード電極へ短絡し、電子放出素子への短絡
を防止できるので、安全性の高い画像形成装置とするこ
とができる。
像形成装置の構成について図1に基づいて説明する。図
1において(a)は画像形成装置の立体模式図で、
(b)は(a)をA-A方向から見た断面図である。
から放出される電子線の照射により画像が形成される画
像形成部材102を搭載するガラス材料からなるフェー
スプレート、101はAl等の材料で形成されるメタル
バック、102はモノクロ表示、カラー表示が可能な蛍
光体である画像形成部材、103は電子放出素子104
を搭載したガラス材料よりなるリアプレート、105は
フェースプレート100とリアプレート103を密閉支
持可能なガラス材料等で形成した支持枠、106は直流
高電圧を発生させる高電圧電源、107は高電圧コー
ド、108はステンレス、Al等の導電性材料で構成し
た高電圧端子、109は高電圧端子108をリアプレー
ト103に固定するねじ、110はフェースプレート1
00に形成した画像形成部材102から取り出した電極
をリアプレート103上へ引き回すステンレス、Al等
よりなる導電性部材、111は画像形成部材102の画
像形成部材102と導電性部材110とを電気的に接続
可能な導電性接着剤、112は駆動表示させる駆動回路
基板、113は外周容器、114は外周容器に形成した
開口部であり、115は真空密閉容器として形成した表
示パネル、116は駆動回路基板112を外周容器11
3へ固定するねじ等の固定部材である。
部の製造方法について図2を用いて説明する。図2は導
電性部材110および高電圧端子108を取り付ける部
分の拡大模式図であり、導電性部材110を図2(a)
の如くフェースプレート100とリアプレート103の
間(矢印方向)に挿入し、(b)に示すように導電性部
材110を支持枠105に突き当てる。この後、導電性
部材110と真空容器である表示パネル115内部のフ
ェースプレート100に形成されるメタルバック101
を一部分大気中へ引き出した部分とを導電性接着剤11
1にて接続する。最後に、(c)に示すように高電圧コ
ード107を接続した高電圧端子108をリアプレート
103に挟み込み、ねじ109を高電圧端子108に形
成したねじ穴(不図示)部に入れリアプレート103に
導伝性部材110を固定する。
において、ねじ109と高電圧端子108とでリアプレ
ート103に挟み込んだが、この他高電圧端子にばね性
を持たせて挟み込む方法や、直接リアプレート103に
接着剤で固定する方法等がある。
属で形成されるが、固定後それら表面を絶縁体(例え
ば、絶縁接着剤、絶縁テープ等)で覆うことにより、よ
り確実に安全を確保することができる。
子放出素子について説明する。本発明の表面伝導型電子
放出素子の基本的な構成には大別にして、平面型および
垂直型の2種がある。
いて説明する。図6は、本発明の平面型表面伝導型電子
放出素子の構成を示す模式図であり、図6(a)は平面
図、図6(b)は断面図である。
3は素子電極、504は導電性薄膜、505は電子放出
部である。基板501としては、石英ガラス、Na等の
不純物含有量を低減させたガラス、青板ガラス、スパッ
タ法等によりSiO2を堆積させたガラス基板およびア
ルミナ等のセラミックス基板等を用いることができる。
しては、一般的な導電材料を用いることができ、Ni,
Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Al,Cu,Pd等の金属
あるいは合金およびPd,As,Ag,Au,RuO2,Pd
-Ag等の金属あるいは金属酸化物とガラス等から構成
される印刷導体、In2O3-SnO2等の透明導電体およ
びポリシリコン等の半導体導体材料等から選択すること
ができる。
薄膜504の形状等は、応用される形態等を考慮して設
計される。素子電極間隔Lは、好ましくは数千オングス
トローム〜数百μmの範囲であり、より好ましくは素子
電極間に印加する電圧等を考慮して1〜100μmの範
囲である。素子電極長さWは、電極の抵抗値、電子放出
特性を考慮して、数μm〜数百μmの範囲である。素子
電極502、503の膜厚dは、100オングストロー
ム〜1μmの範囲である。
501上に、導電性薄膜504、対向する素子電極50
2,503の順に積層した構成とすることもできる。導
電性薄膜504には良好な電子放出特性を得るために、
微粒子で構成された微粒子膜を用いるのが好ましい。そ
の膜厚は素子電極502、503へのステップカバレー
ジ、素子電極502、503間の抵抗値および後述する
フォーミング条件等を考慮して適宜設定されるが、通常
は数オングストローム〜数千オングストロームの範囲と
するのが好ましく、より好ましくは10オングストロー
ム〜500オングストロームの範囲とするのがよい。そ
の抵抗値は、Rsが102〜107Ωの値である。
の薄膜の抵抗Rを、R=Rs(l/w)とおいたときに
現れる値で、薄膜材料の抵抗率をρとするとRs=ρ/
tで表される。本願明細書において、フォーミング処理
について通電処理を例に挙げて説明するが、フォーミン
グ処理はこれに限られるものではなく、膜に亀裂を生じ
させて高抵抗状態を形成する方法であればいかなる方法
でもよい。
Pt,Ru,Ag,Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,
Sn,Ta,W,Pb等の金属、PdO,SnO2,In2O
3,PbO,Sb2O3等の酸化物、HfB2,ZrB2,La
B6,CeB6,YB4,GdB4等の硼化物、TiC,Zr
C,HfC,TaC,SiC,WC等の炭化物、TiN,Z
rN,HfN等の窒化物、Si,Ge等の半導体、カーボ
ン等の中から適宜選択される。
集合した膜であり、その微細構造は、微粒子が個々に分
散配置した状態あるいは微粒子が互いに隣接、あるいは
重なり合った状態(いくつかの微粒子が集合し、全体と
して島状構造を形成している場合も含む)をなしてい
る。微粒子の粒径は、数オングストローム〜1μmの範
囲、好ましくは10〜200オングストロームの範囲で
ある。
一部に形成された高抵抗の亀裂により構成され、導電性
薄膜504の膜厚、膜質、材料および後述する通電フォ
ーミング等の手法等に依存したものとなる。電子放出部
505の内部には、1000オングストローム以下の粒
径の導電性微粒子を含む場合もある。この導電性微粒子
は、導電性薄膜504を構成する材料の元素の一部、あ
るいは全ての元素を含有するものとなる。電子放出部5
05およびその近傍の導電性薄膜504には、炭素ある
いは炭素化合物を含む場合もある。
いて説明する。図7は、本発明の垂直型表面伝導型電子
放出素子の一例を示す模式図である。図7においては、
図6に示した部位と同じ部位には図6に付した符号と同
一の符号を付している。600は、段差形成部である。
基板501、素子電極502および503、導電性薄膜
504、電子放出部505は、前述した平面型表面伝導
型電子放出素子の場合と同様の材料で構成することがで
きる。段差形成部600は、真空蒸着法、印刷法、スパ
ッタ法等で形成されたSiO2等の絶縁性材料で構成す
ることができる。段差形成部600膜厚は、先に述べた
平面型表面伝導型電子放出素子の素子電極間隔Lに対応
し、数千オングストローム〜数十μmの範囲とすること
ができる。この膜厚は、段差形成部の製法および素子電
極間に印加する電圧を考慮して設定されるが、数百オン
グストローム〜数μmの範囲が好ましい。
び503と段差形成部600作成後に、該素子電極50
2、503の上に積層される。電子放出部505は、図
7においては、段差形成部600に形成されているが、
作成条件、フォーミング条件等に依存し、形状、位置と
もこれに限られるものでない。
としては様々な方法があるが、その一例を図8に模式的
に示す。以下、図6および図8を参照しながら製造方法
の一例について説明する。図8においても、図6に示し
た部位と同じ部位には図6に付した符号と同一の符号を
付している。
溶剤等を用いて十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法
等により素子電極材料を堆積後、例えばフォトリソグラ
フィー技術を用いて基板501上に素子電極502、5
03を形成する(図8(a)参照)。
板501に、有機金属溶液を塗布して、有機金属薄膜を
形成する。有機金属溶液には、前述の導電性薄膜504
の材料の金属を主元素とする有機金属化合物の溶液を用
いることができる。有機金属薄膜を加熱焼成処理し、リ
フトオフ、エッチング等によりパターニングし、導電性
薄膜504を形成する(図8(b)参照)。ここでは、
有機金属溶液の塗布法を挙げて説明したが、導電性薄膜
504の形成法はこれに限られるものでなく、真空蒸着
法、スパッタ法、化学的気相堆積法、分散塗布法、ディ
ッピング法、スピンナー法等を用いることもできる。
このフォーミング処理方法の一例として通電処理による
方法を説明する。素子電極502、503間に、不図示
の電源を用いて、通電を行うと、導電性薄膜504の部
位に、構造の変化した電子放出部505が形成される
(図8(c)参照)。通電フォーミングによれば導電性
薄膜504に局所的に破壊、変形もしくは変質等の構造
変化した部位が形成される。該部位が電子放出部505
となる。通電フォーミングの電圧波形の例を図9に示
す。
にはパルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に印加
する図9(a)に示した手法と、パルス波高値を増加さ
せながら電圧パルスを印加する同(b)に示した手法で
ある。
波形のパルス幅とパルス間隔である。通常T1は1μs
〜10ms、T2は、10μs〜100msの範囲で設
定される。三角波の波高値(通電フォーミング時のピー
ク電圧)は、表面伝導型電子放出素形態に応じて適宜選
択される。このような条件のもと、例えば、数秒〜数十
分間電圧を印加する。パルス波形は三角波に限定される
ものではなく、矩形波等所望の波形を採用することがで
きる。
9(a)に示したのと同様とすることができる。三角波
の波高値(通電フォーミング時のピーク電圧)は、例え
ば0.1Vステップ程度づつ増加させることができる。
通電フォーミング処理の終了は、パルス間隔T2中に、
導電性薄膜504を局所的に破壊、変形しない程度の電
圧を印加し、電流を測定して検知することができる。例
えば0.1V程度の電圧印加により流れる素子電流を測
定し、抵抗値を求めて、1MΩ以上の抵抗を示したと
き、通電フォーミングを終了させる。
化処理を施するのが好ましい。活性化処理を施すことに
より、素子電流If、放出電流Ieが著しく変化する。
活性化処理は、例えば有機物質のガスを含有する雰囲気
下で、通電フォーミングと同様に、パルスの印加を繰り
返すことで行うことができる。この雰囲気は、例えば油
拡散ポンプやロータリーポンプ等を用いて真空容器内を
排気した場合に雰囲気内に残留する有機ガスを利用して
形成することができる他、イオンポンプ等により一旦十
分に排気した真空中に適当な有機物質のガスを導入する
ことによっても得られる。このときの好ましい有機物質
のガス圧は、前述の応用の形態、真空容器の形状や、有
機物質の種類等により異なるため場合に応じ適宜設定さ
れる。
アルケン、アルキンの脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水
素類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン
類、フェノール、カルボン酸、スルホン酸等の有機酸類
等を挙げることができ、具体的には、メタン、エタン、
プロパン等CnH2n+2で表される飽和炭化水素、エチレ
ン、プロピレン等CnH2n等の組成式で表される不飽和
炭化水素、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノー
ル、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルアミン、エチルアミン、フ
ェノール、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等が使用できる。
質から炭素あるいは炭素化合物が素子上に堆積し、素子
電流If、放出電流Ieが、著しく変化する。活性化工
程の終了の判定は、素子電流Ifと放出電流Ieを測定
しながら行う。なおパルス幅、パルス間隔、パルス波高
値等は適宜設定される。
OPG(Highly Oriented Pyroly
tic Graphite),PG(Pyrolytic
Graphite),GC(Glassy Carbo
n)等のグラファイトが挙げられる(但し、HOPGは
ほぼ完全な結晶構造をもつグラファイト、PGは結晶粒
が200オングストローム程度で結晶構造がやや乱れた
グラファイト、GCは結晶粒が20オングストローム程
度で結晶構造の乱れがさらに大きくなったものを意味す
る)。
よびアモルファスカーボンと前記グラファイトの微結晶
の混合物を含むカーボン)であり、その膜厚は500オ
ングストローム以下にするのが好ましく、300オング
ストローム以下であればより好ましい。
素子は、安定化処理を行うことが好ましい。この処理は
真空容器内の有機物質の分圧が、1×10+8torr以
下、望ましくは1×10+10torr以下で行なうのが
よい。真空容器内の圧力は、10-6.5〜10+7torr
の範囲が好ましく、特に1×10+8torr以下が好ま
しい。
から発生するオイルが素子の特性に影響を与えないよう
に、オイルを使用しないものを用いるのが好ましい。具
体的にはソープションポンプ、イオンポンプ等の真空排
気装置を挙げることができる。さらに真空容器内を排気
するときには、真空容器全体を加熱して真空容器内壁や
電子放出素子に吸着した有機物質分子を排気しやすくす
るのが好ましい。このときの加熱した状態での真空排気
条件は、80〜200℃で5時間以上が望ましいが、特
にこの条件に限るものではなく、真空容器の大きさや形
状、電子放出素子の構成等の諸条件により変化する。な
お、上記有機物質の分圧測定は質量分析装置により質量
数が10〜200の炭素と水素を主成分とする有機分子
の分圧を測定し、それらの分圧を積算することにより求
める。
は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが好ま
しいが、これに限るものではなく、有機物質が十分除去
されていれば、真空度自体は多少低下しても十分安定な
特性を維持することができる。このような真空雰囲気を
採用することにより、新たな炭素あるいは炭素化合物の
堆積を抑制でき、結果として素子電流If、放出電流I
eが安定する。
が採用できる。一例として、並列に配置した多数の電子
放出素子の個々を両端で接続し、電子放出素子の行を多
数個配し(行方向と呼ぶ)、この配線と直交する方向
(列方向と呼ぶ)で該電子放出素子の上方に配した制御
電極(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素子からの
電子を制御駆動する梯子状配置のものがある。これとは
別に、電子放出素子をX方向およびY方向に行列状に複
数個配し、同じ行に配された複数の電子放出素子の電極
の一方を、X方向の配線に共通に接続し、同じ列に配さ
れた複数の電子放出素子の電極の他方を、Y方向の配線
に共通に接続するものが挙げられる。このようなものは
所謂単純マトリクス配置である。まず単純マトリクス配
置について以下に詳述する。
状に配して得られる電子源基板について、図10を用い
て説明する。図10において、901は電子源基板、9
02はX方向配線、903はY方向配線である。904
は表面伝導型電子放出素子、905は結線である。な
お、表面伝導型電子放出素904は、前述した平面型あ
るいは垂直型のどちらであってもよい。
2,〜Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパッタ
法等を用いて形成された導電性金属等で構成することが
できる。配線の材料、膜厚、巾は、適宜設計される。
ynのn本の配線よりなり、X方向配線902と同様に
形成される。これらm本のX方向配線902とn本のY
方向配線903との間には、不図示の層間絶縁層が設け
られており、両者を電気的に分離している(m、nは共
に正の整数)。
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2等で構成
される。例えば、X方向配線902を形成した基板90
1の全面あるいは一部に所望の形状で形成され、特にX
方向配線902とY方向配線903の交差部の電位差に
耐え得るように膜厚、材料、製法が設定される。X方向
配線902とY方向配線903は、それぞれ外部端子と
して引き出されている。
の電極(不図示)は、m本のX方向配線902とn本の
Y方向配線903と導電性金属等からなる結線905に
よって電気的に接続されている。
結線905を構成する材料および一対の素子電極を構成
する材料は、その構成元素の一部あるいは全部が同一で
あっても、またそれぞれ異なってもよい。これら材料
は、例えば前述の素子電極の材料より適宜選択される。
素子電極を構成する材料と配線材料が同一である場合に
は、素子電極に接続した配線は素子電極ということもで
きる。
表面伝導型放出素子904の行を、選択するための走査
信号を印加する不図示の走査信号印加手段が接続され
る。一方、Y方向配線903にはY方向に配列した表面
伝導型放出素子904の各列を入力信号に応じて、変調
するための不図示の変調信号発生手段が接続される。各
電子放出素子に印加される駆動電圧は、当該素子に印加
される走査信号と変調信号の差電圧として供給される。
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。このような単純マトリクス配置の電子
源を用いて構成した画像形成装置について図11、12
および13を用いて説明する。図11は画像形成装置の
表示パネルの一例を示す模式図であり、図12は、図1
1の画像形成装置に使用される蛍光膜の模式図である。
図13はNTSC方式のテレビ信号に応じて表示を行な
うための駆動回路の一例を示すブロック図である。
複数配した電子源基板、1001は電子源基板901を
固定したリアプレート、1006はガラス基板1003
の内面に蛍光膜1004とメタルバック1005等が形
成されたフェースプレートである。1002は、支持枠
であり該支持枠1002には、リアプレート1001、
フェースプレート1006がフリットガラス等を用いて
接続されている。1008は外囲器であり、例えば大気
中あるいは窒素中で400〜500℃の温度範囲で10
分間以上焼成され、封着される。904は、図6におけ
る電子放出部に相当する。902および903は、表面
伝導型電子放出素子の一対の素子電極と接続された、X
方向配線およびY方向配線である。
スプレート1006、支持枠1002、リアプレート1
001で構成される。リアプレート1001は主に電子
源基板901の強度を補強する目的で設けられるため、
電子源基板901自体で十分な強度を持つ場合は別体の
リアプレート1001は不要とすることができる。すな
わち、基板901に直接支持枠1002を封着し、フェ
ースプレート1006、支持枠1002および基板90
1で外囲器1008を構成してもよい。一方、フェース
プレート1006、リアプレート1001間に、スペー
サー(耐大気圧支持部材)とよばれる不図示の支持体を
設置することにより、大気圧に対して十分な強度をもつ
外囲器1008を構成することもできる。
光膜1004はモノクロームの場合は蛍光体のみから構
成することができる。カラーの蛍光膜の場合は蛍光体の
配列によりブラックストライプあるいはブラックマトリ
クス等と呼ばれる黒色部材1101と蛍光体1102と
から構成することができる。ブラックストライプ、ブラ
ックマトリクスを設ける目的は、カラー表示の場合、必
要となる三原色蛍光体の各蛍光体1102間の塗り分け
部を黒くすることで混色等を目立たなくすることと、外
光反射によるコントラストの低下を抑制することにあ
る。ブラックストライプの材料としては、通常用いられ
ている黒鉛を主成分とする材料の他、光の透過および反
射が少ない材料であれば、これらを用いることができ
る。
法は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法、印刷法
等が採用できる。蛍光膜1004の内面側には、通常メ
タルバック1005が設けられる。メタルバックを設け
る目的は、蛍光体の発光のうち内面側への光をフェース
プレート1006側へ鏡面反射させることにより輝度を
向上させること、電子ビーム加速電圧を印加するための
電極として作用させること、外囲器内で発生した負イオ
ンの衝突によるダメージから蛍光体を保護すること等で
ある。メタルバックは、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側
表面の平滑化処理(通常、フィルミングと呼ばれる)を
行い、その後Alを真空蒸着等を用いて堆積させること
で作製できる。
光膜1004の導電性を高めるため、蛍光膜1004の
外面側(ガラス基板1003側)に透明電極(不図示)
を設けてもよい。前述の封着を行う際には、カラーの場
合は各色蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があ
り、十分な位置合わせが不可欠となる。
のようにして製造される。外囲器1008は、前述の安
定化工程と同様に、適宜加熱しながら、イオンポンプ、
ソープションポンプ等のオイルを使用しない排気装置に
より不図示の排気管を通じて排気し、1×10-7tor
r程度の真空度の有機物質の十分少ない雰囲気にした
後、封止される。外囲器1008の封止後の真空度を維
持するために、ゲッター処理を行なうこともできる。こ
れは、外囲器1008の封止を行う直前あるいは封止後
に、抵抗加熱あるいは高周波加熱等を用いた加熱によ
り、外囲器1008内の所定の位置(不図示)に配置さ
れたゲッターを加熱し、蒸着膜を形成する処理である。
ゲッターは通常Ba等が主成分であり、該蒸着膜の吸着
作用により、例えば1×10-5〜は1×10-7torr
真空度を維持するものである。
て構成した表示パネルに、NTSC方式のテレビ信号に
基づいたテレビジョン表示を行うための駆動回路の構成
例について、図13を用いて説明する。図13におい
て、1201は画像表示表示パネル、1202は走査回
路、1203は制御回路、1204はシフトレジスタで
ある。1205はラインメモリ、1206は同期信号分
離回路、1207は変調信号発生器、VxおよびVaは
直流電圧源である。
oxm、端子Doy1〜Doyn、および高圧端子Hv
を介して外部の電気回路と接続している。端子Dox1
〜Doxmには、表示パネル内に設けられている電子
源、すなわち、M行N列の行列状にマトリクス配線され
た表面伝導型電子放出素子群を一行(N素子)ずつ順次
駆動するための走査信号が印加される。
号により選択された一行の表面伝導型電子放出素子の各
素子の出力電子ビームを制御するための変調信号が印加
される。高圧端子Hvには、直流電圧源Vaより、例え
ば10KVの直流電圧が供給されるが、これは表面伝導
型電子放出素子から放出される電子ビームに蛍光体を励
起するのに十分なエネルギーを付与するための加速電圧
である。
路は、内部にM個のスイッチング素子を備えたもので
(図中、S1〜Smで模式的に示している)ある。各ス
イッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧もしくO
V(グランドレベル)のいずれか一方を選択し、表示パ
ネル1201の端子Dox1〜Doxmと電気的に接続
される。S1〜Smの各スイッチング素子は、制御回路
1203が出力する制御信号Tscanに基づいて動作
するものであり、例えばFETのようなスイッチング素
子を組み合わせることにより構成することができる。直
流電圧源Vxは、本例の場合には表面伝導型電子放出素
子の特性(電子放出閾値電圧)に基づき走査されていな
い素子に印加される駆動電圧が電子放出閾値電圧以下と
なるような一定電圧を出力するよう設定されている。
像信号に基づいて適切な表示が行なわれるように各部の
動作を整合させる機能を有する。制御回路1203は、
同期信号分離回路1206より送られる同期信号Tsy
ncに基づいて、各部に対してTscanおよびTsf
tおよびTmryの各制御信号を発生する。
力されるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と
輝度信号成分とを分離するための回路で、一般的な周波
数分離(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期
信号分離回路1206により分離された同期信号は、垂
直同期信号と水平同期信号よりなるが、ここでは説明の
便宜上Tsync信号として図示した。前記テレビ信号
から分離された画像の輝度信号成分は便宜上DATA信
号と表した。該DATA信号はシフトレジスタ1204
に入力される。
リアルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライ
ン毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記
制御回路1203より送られる制御信号Tsftに基づ
いて動作する(すなわち、制御信号Tsftは、シフト
レジスタ1204のシフトクロックであるということも
できる)。シリアル/パラレル変換された画像1ライン
分(電子放出素子N素子分の駆動データに担当)のデー
タは、Id1〜IdnのN個の並列信号として前記シフ
トレジスタ1204より出力される。
のデータを必要時間の間だけ記憶するための記憶装置で
あり、制御回路1203より送られる制御信号Tmry
にしたがって便宜Id1〜Idnの内容を記録する。記
録された内容は、I'd1〜I'dnとして出力され、変
調信号発生器1207に入力される。
I'dl〜I'dnの各々に応じて表面伝導型電子放出素
子の各々を適切に駆動変調するための信号源であり、そ
の出力信号は、端子Doy1〜Doynを通じて表示パ
ネル1201内の表面伝導型電子放出素子に印加され
る。
して以下の基本特性を有している。すなわち、電子放出
には明確な閾値電圧Vthがあり、Vth以上の電圧を
印加されたときのみ電子放出が生じる。電子放出閾値以
上の電圧に対しては、素子への印加電圧の変化に応じて
放出電流も変化する。このことから、本素子にパルス状
の電圧を印加する場合、例えば電子放出閾値以下の電圧
を印加しても電子放出は生じないが、電子放出閾値以上
の電圧を印加する場合には電子ビームが出力される。そ
の際、パルスの波高値Vmを変化させることにより出力
電子ビームの強度を制御することが可能である。また、
パルスの幅Pwを変化させることにより出力される電子
ビームの電荷の総量を制御することが可能である。
素子を変調する方式としては、電圧変調方式、パルス幅
変調方式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際
しては、変調信号発生器1207として、一定長さの電
圧パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜パル
スの波高値を変調するような電圧変調方式の回路を用い
ることができる。
変調信号発生器1207として、一定の波高値の電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パル
スの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用い
ることができる。シフトレジスタ1204やラインメモ
リ1205は、デジタル信号式のものをもアナログ信号
式のものをも採用できる。画像信号のシリアル/パラレ
ル変換や記憶が所定の速度で行なわれればよいからであ
る。
号分離回路1206の出力信号DATAをデジタル信号
化する必要があるが、これには1206の出力部にA/
D変換器を設ければよい。これに関連してラインメモリ
1205の出力信号がデジタル信号かアナログ信号かに
より、変調信号発生器1207に用いられる回路が若干
異なったものとなる。すなわち、デジタル信号を用いた
電圧変調方式の場合、変調信号発生器1207には、例
えばD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路等を
付加する。
1207には、例えば高速の発振器および発振器の出力
する波数を計数する計数器(カウンタ)および計数器の
出力値と前記メモリの出力値を比較する比較器(コンパ
レータ)を組み合わせた回路を用いる。必要に応じて、
比較器の出力するパルス幅変調された変調信号を表面伝
導型電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するための
増幅器を付加することもできる。
合、変調信号発生器1207には、例えばオペアンプ等
を用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフ
ト回路等を付加することもできる。パルス幅変調方式の
場合には、例えば、電圧制御型発振回路(VCO)を採
用でき、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動電
圧まで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
示装置においては、各電子放出素子に、容器外端子Do
x1〜Doxm、Doy1〜Doynを介して電圧を印
加することにより電子放出が生ずる。高圧端子Hvを介
してメタルバック1005、あるいは透明電極(不図
示)に高圧を印加し、電子ビームを加速する。加速され
た電子は、蛍光膜1004に衝突し、発光が生じて画像
が形成される。
あり、本発明の技術思想に基づいて種々の変形が可能で
ある。入力信号については、NTSC方式を挙げたが入
力信号はこれに限られるものではなく、PAL,SEC
AM方式等の他、これよりも多数の走査線からなるTV
信号(例えば、MUSE方式をはじめとする高品位T
V)方式をも採用できる。
装置について図14および図15を用いて説明する。図
14は、梯子型配置の電子源の一例を示す模式図であ
る。図14において、1301は電子源基板、1302
は電子放出素子である。1303、Dx1〜Dx10
は、電子放出素子1302を接続するための共通配線で
ある。電子放出素子1302は、基板1301上に、X
方向に並列に複数個配されている(これを素子行と呼
ぶ)。
成している。各素子行の共通配線間に駆動電圧を印加す
ることで、各素子行を独立に駆動させることができる。
すなわち、電子ビームを放出させたい素子行には、電子
放出閾値以上の電圧を、電子ビームを放出しない素子行
には、電子放出閾値以下の電圧を印加する。各素子行間
の共通配線Dx2〜Dx9は、例えばDx2,Dx3を
同一配線とすることもできる。
像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図であ
る。1400はグリッド電極、1401は電子が通過す
るための開口、1402はDox1,Dox2,〜Dox
mよりなる容器外端子である。1403は、グリッド電
極1400と接続されたG1,G2,〜Gnからなる容器
外端子、1404は各素子行間の共通配線を同一配線と
した電子源基板である。図15においては、図11およ
び図14に示した部位と同じ部位には、これらの図に付
したのと同一の符号を付している。ここに示す画像形成
装置と、図11に示す単純マトリクス配置の画像形成装
置との大きな違いは、電子源基板1301とフェースプ
レート1006の間にグリッド電極1400を備えてい
るか否かである。
スプレート1006の間には、グリッド電極1400が
設けられている。グリッド電極1400は、表面伝導型
放出素子から放出された電子ビームを変調するためのも
のであり、梯子型配置の素子行と直交して設けられたス
トライプ状の電極に電子ビームを通過させるため、各素
子に対応して1個ずつ円形の開口1401が設けられて
いる。グリッドの形状や設置位置は図15に示したもの
に限定されるものではない。例えば、開口としてメッシ
ュ状に多数の通過口を設けることもでき、グリッドを表
面伝導型放出素子の周囲や近傍に設けることもできる。
容器外端子1402およびグリッド容器外端子1403
は、不図示の制御回路と電気的に接続されている。
つ順次駆動(走査)していくのと同期してグリッド電極
列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加する。これ
により、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画像
を1ラインずつ表示することができる。
送の表示装置、テレビ会議システムやコンピューター等
の表示装置としての画像形成装置等としても用いること
ができる。
詳細に説明するが、本発明がこれらによって何ら限定さ
れるものではない。 [参考例1] 図1において(a)は画像形成装置の立体模式図で、
(b)は(a)をA―A方向から見た断面図である。図
1(b)において100は電子放出素子から放出される
電子線の照射により画像が形成される画像形成部材10
2を搭載する青板ガラスで形成したフェースプレート、
101はAl材料で形成したメタルバック、102は蛍
光体である画像形成部材、103は電子放出素子104
を搭載した青板ガラス製のリアプレート、105はフェ
ースプレート100とリアプレート103を密閉支持可
能な青板ガラス製の支持枠、106は10kVの直流高
電圧を発生させる高電圧電源、107は高電圧コード、
108はステンレス材料で構成した高電圧端子、109
は高電圧端子108をリアプレート103に固定するね
じ、110はフェースプレート100に形成した画像形
成部材102から取り出した電極をリアプレート103
上へ引き回す導電性部材、111は画像形成部材102
の金属膜と導電性部材110とを接続する導電性接着
剤、112は駆動表示させる駆動回路基板、113は外
周容器、114は外周容器に形成した開口部である。1
15は真空密閉容器として形成した表示パネル、116
は駆動回路基板112を外周容器113へ固定するねじ
で構成した固定部材である。
について以下に説明する。導電性部材110は、図1
(b)に示すように、厚さ0.2mm、幅10mm、長
さ10mmのステンレス板材料を、途中で折り曲げてL
字型に加工形成した。Lの紙面Z方向の高さは、支持枠
105の長さ4mmに対して、0.2mm短く加工し、
フェースプレート100とリアプレート103間に入れ
られるように、3.8mmとした。
05とフェースプレート100およびリアプレート10
3をフリットガラス(不図示)にて焼成固定するが、こ
の際各接続部でフリットガラスがはみ出す場合がある。
このはみ出し部を避けるために、折り曲げ部には半径1
mmの曲率を持たせた。
(a)に示す如くフェースプレート100とリアプレー
ト103の間(矢印方向)に挿入し、同(b)に示すよ
うに導電性部材110を支持枠105に付き当てた。こ
の後、導電性部材110と真空容器である表示パネル1
15内部のフェースプレート100に形成されるメタル
バック101を一部分大気中へ引き出した引き出し部と
を導電性接着剤111にて接続した。
ド107を接続した高電圧端子108をリアプレート1
03に挟み込み、ねじ109を高電圧端子108に形成
したねじ穴(不図示)部に入れリアプレート103に導
電性部材110を固定した。これにより、導電性部材1
10と画像形成部材102とは電気的に接続された。接
続部の接触抵抗は1オーム以下であった。
圧コード107、高電圧端子108、導電性部材11
0、導電性接着剤111を通して、画像形成部材102
へ直流電圧を与えることができる。
15のリアプレート103上の素子用引き出し電極(不
図示)とをフレキシブルケーブル(不図示)により電気
的に接続するとともに、外周容器113へ固定部材11
6で固定した。外周容器113は、フェースプレート1
00に近づけて配置構成し、外周容器113とフェース
プレート100とは数mm離した位置に固定した。
圧電源106から高電圧コード107、高電圧端子10
8、導電性部材110、導電性接着剤111を通して、
メタルバック101へ10kvの直流電圧を与え、安定
に駆動表示できることを確認した。
側へ位置させたことにより、外周容器113とフェース
プレート100とを近接させた状態で固定させても安全
を確保できることから画像形成装置の厚みD1(図1
(b))を薄く構成できた。
本参考例の特徴をよく表す図面であり、高電圧端子接続
部の拡大模式図である。図3において、301はステン
レス製の材料でL字型に加工形成したL型導電性部材、
302は絶縁性の接着剤、303は導電性接着剤であ
り、その他の部材および構成は参考例1と同様である。
は、厚さ0.2mm、幅10mm、長さ10mmのステ
ンレス板材料を、途中で折り曲げてL字型に加工形成し
た。Lの紙面Z方向の高さは、支持枠105の長さ4m
mに対して0.2mm短く加工し、フェースプレート1
00とリアプレート103間に入れられるように3.8
mmとした。高電圧コード107は予め導電性部材30
1の端部にハンダ付けしておいた。導電性部材301の
固定は、支持枠105部に突き当てリアプレート103
に塗布した絶縁性接着剤302で行った。最後にメタル
バック101の一部を引き出した引き出し部と導電性接
着剤303にて電気的に接続した。この構成で、高電圧
電源106から高電圧コード107、導電性部材30
1、導電性接着剤303を通して、画像形成部材102
へ直流電圧を与えることができた。
圧駆動させたところ高電圧電源106から高電圧コード
107、高電圧端子108、導電性部材110、導電性
接着剤303を通して、画像形成部材102へ10kv
の直流電圧を与え、安定に駆動表示できることを確認し
た。本参考例では、参考例1で示した高電圧端子が不要
で、高電圧端子の厚さ分、外周容器をフェースプレート
に近づけることが可能となり、より薄型の画像形成装置
を得ることができた。
は、本実施例の特徴をよく表す図面である。図4の
(a)は、リアプレート103を電子放出素子104側
より見た平面図であり、同(b)はフェースプレート1
00を画像形成部材102側より見た平面図である。図
5は、図4の構成をもつリアプレート103および電子
放出素子104を枠105を介して真空封着した表示パ
ネル115を、フェースプレート100側から見て右下
部を拡大し模式的に示した図である。
子104の個々の素子へ電圧を与えるための素子用引き
出し電極部であり、紙面の左右および上下のリアプレー
ト103上に形成した。形成方法は、既知の印刷法にて
行った。412は後述する図5の導電性部材51を囲む
ように形成したガード電極である。ガード電極412は
装置のグランドと電気的に接続した。図4(b)におい
て、フェースプレート100上には画像形成部材102
上にメタルバック101を形成し、メタルバック101
の一部を紙面右上部に引き出した。
加工形成した導電性部材、52は導電性部材51とフェ
ースプレート100に引き出したメタルバック101と
を接続する導電性接着剤である。
とガード電極412間の距離を10mmに設定した。図5
の導電性部材51はL字型に折り曲げ加工(コーナーに
導電性部材を位置させたので、端部の一部を水平方向に
少し曲げた)をした。その他、高電圧接続部等の装置部
材および構成は実施例1および2と同様である。
10kVを越える15kVの直流電圧を画像形成部材1
02へ与えた。この電圧値は、導電性部材51とガード
電極412間の沿面耐圧(リアプレート103の誘電率
と各電極間の距離で決まる)を越える値である。15k
Vはこの沿面耐圧を越える値であったので、高電圧が導
電性部材51からガード電極412へ短絡した。同時に
駆動表示が停止した。これにより、素子用引き出し電極
410へ、高電圧が短絡することがなく装置を壊す等の
被害を防止できた。
を投入した。これは、画像形成装置の設置場所の環境が
変化した場合を想定し試験したものである。例えば湿度
が変化するとリアプレート材料の誘電率が変化し、素子
用引き出し電極410へ高電圧が落ち素子が破壊する危
険を持っている。本実施例は、この危険を防止する実施
形態である。実施形態には、この他リアプレートに溝加
工し高圧導電性部材から素子電極までの距離を見かけ上
長くする等が考えられ、本実施例に限定されるものでは
ない。
D1(図1参照)を薄く構成するとともに、より安全な
装置が提示される。
を薄型化することができ、しかも安全性の高い装置とす
ることができる等、顕著な効果が奏される。
模式的構成図、(b)は模式的断面図)
放出素子の構成を示す図。(但し(a)は模式的平面
図、(b)は模式的断面図。)
型電子放出素子の構成を示す模式的側面図。
の製造方法の一例を示す工程説明図。
フ図。
を示す構成概略図。
明図。
なうための駆動回路を組み込んだ画像形成装置の一例を
示すブロック図。
例を示す平面図。
斜視図。
す説明図。
するための共通配線 1400 グリッド電極 1401 電子が通過するため開口 1402 Dox1,Dox2,〜Doxmよりなる容
器外端子 1403 グリッド電極1400と接続されたG1,
G2,〜Gnよりなる容器外端子 1701 画像を見るための開口部 Vx,Va 直流電圧源 Hv 高圧端子
Claims (6)
- 【請求項1】 電子放出素子を搭載したリアプレート
と、前記電子放出素子から放出される電子線の照射によ
り画像が形成される画像形成部材と該画像形成部材表面
に設置した金属膜とを搭載し前記リアプレートと対向配
置されたフェースプレートと、を封着材で密閉封着され
て形成される表示パネルと、前記金属膜に加速電圧を供
給するための高電圧電源と、前記表示パネルを駆動表示
させる駆動表示回路基板と、前記表示パネルと前記高電
圧電源と前記駆動表示回路基板を内蔵可能な外周容器と
よりなる画像形成装置であって、前記高電圧電源より供
給される高電圧を受け取る導電性部材を前記リアプレー
ト上に有し、前記導電性部材と前記金属膜とを電気的に
接続可能な接続手段を有し、前記導電性部材の周囲の前
記リアプレート上に、ガード電極を設置してなることを
特徴とする画像形成装置。 - 【請求項2】 前記接続手段が、導電性接着剤であるこ
とを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 【請求項3】 前記導電性部材が、接着剤により前記リ
アプレートへ固定された構成をなすことを特徴とする請
求項1記載の画像形成装置。 - 【請求項4】 前記導電性部材が、金属材料であること
を特徴とする請求項1、2または3記載の画像形成装
置。 - 【請求項5】 前記ガード電極は、前記導電性部材を囲
むように形成されてなることを特徴とする請求項1ない
し4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 【請求項6】 前記ガード電極は、グランドに接続され
てなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
記載の画像形成装置。
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