JPH0931846A - 通気性のある液体バリアー材料 - Google Patents

通気性のある液体バリアー材料

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JPH0931846A
JPH0931846A JP7179139A JP17913995A JPH0931846A JP H0931846 A JPH0931846 A JP H0931846A JP 7179139 A JP7179139 A JP 7179139A JP 17913995 A JP17913995 A JP 17913995A JP H0931846 A JPH0931846 A JP H0931846A
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JP
Japan
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water
nonwoven fabric
liquid barrier
woven fabric
fibers
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JP7179139A
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Inventor
Kenji Yoshino
賢二 吉野
Kazuo Murauchi
一夫 村内
Masahiro Seko
政弘 世古
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通気性と液体バリアー性に優れ、かつ必要に
より抗菌性を付与することのできる医療用途に好適な使
い捨ての不織布材料を提供する。 【解決手段】 長繊維不織布と短繊維ウェブが積層一体
化されてなる不織布構造体であって、該構造体に、撥水
撥油剤、水溶性高分子、所望により抗菌剤からなる皮膜
が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通気性と液体バリ
アー性の両特性に優れ、かつ必要により抗菌性を備える
ことのできる不織布材料に関し、詳細には、医療現場等
で使用される使い捨ての手術衣、覆布、ドレープ等に好
適な不織布材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各医療機関においては院内感染の
防止や業務の合理化等を目的として、1回使用しただけ
で廃棄処分する使い捨ての手術衣、覆布、ドレープ等が
広く使用されている。これらの素材としては、天然繊維
や合成繊維からなる織物に比べて低コストの各種不織布
が用いられている。
【0003】この様な不織布としては、例えば、スパン
ボンド等の長繊維不織布、パルプおよび疎水性の短繊維
からなる水流絡合不織布、スパンボンド/メルトブロー
ン/スパンボンドからなる3層構造の複合不織布、スパ
ンボンド等の長繊維不織布と短繊維からなる水流絡交不
織布などが挙げられる。
【0004】これらの不織布材料を、例えば使い捨ての
手術衣として用いる場合には、例えば不織布材料に撥水
加工を施すことによって、血液や体液等の液体バリアー
性を付与することが行われている。この場合、不織布材
料がパルプおよび疎水性の短繊維からなる水流絡合不織
布のときは、積層パルプの緻密性が高いため優れた液体
バリアー性が得られるが、他方通気性が低くならざるを
得ず、衣服内気候は蒸れ易いものとなり、また材質がペ
ーパライクであるため、着用快適性が優れているとは言
えなかった。更に上記材質では、表面の磨耗によりパル
プが飛散しやすく、手術野環境を汚染する原因の一つに
もなっている。またスパンボンド/メルトブローン/ス
パンボンドからなる3層構造不織布の場合でも、高密度
なメルトブローン不織布を積層させているので、液体バ
リアー性は優れているが、通気性が低いため蒸れやすく
着用感は満足のいくものではなかった。
【0005】一方短繊維のみからなる不織布の場合は、
引張強力が低いため伸長時に伸びやすく、これに起因す
る液体バリアー性の低下が問題となっている。これに対
し、スパンボンド等の長繊維不織布と短繊維からなる水
流交絡不織布の場合は、基布である長繊維不織布が伸長
時の形態安定性を保持するので前記のような形態変化に
伴う液体バリアー性の低下は少なく、また構成繊維の緻
密性がそれほど高くないため、ある程度の通気性は確保
されているが、液体バリアー性のレベルが低いという問
題があった。また近年、薬剤耐性菌などによる院内感染
が大きな社会問題となっており、使い捨ての手術衣等に
も抗菌加工の必要性が求められているが、従来の使い捨
て手術衣等には、十分な抗菌加工が施されていないとい
う問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、適度な通気
性と優れた液体バリアー性を備え、且つ必要に応じて十
分な抗菌性を付与することも可能な不織布材料であっ
て、更に形態変化に伴う液体バリアー性の低下が少ない
使い捨ての手術衣、覆布、ドレープ等に用いる不織布材
料を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る不織布材料
は、長繊維不織布と短繊維ウェブが、例えば高圧水柱流
による繊維の交絡等によって積層一体化されてなる不織
布構造体であることを基本とし、該不織布に撥水撥油剤
と水溶性高分子よりなる皮膜を形成させ、必要応じ該皮
膜中に抗菌剤を含有せしめたものであって、この構成に
より、優れた通気性と液体バリアーを有し且つ抗菌性に
おいても満足することのできる材料が提供されたのであ
る。本発明に用いる撥水撥油剤と水溶性高分子について
は、格別制限されるものではないが、特に好ましいもの
を例示しておくと、前者としてはフッ素系撥水撥油剤、
後者としては、ポリビニルアルコール系水溶性高分子を
挙げることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の不織布構造体は、長繊維
不織布と短繊維ウェブとが一体化してなるものである。
長繊維不織布を使用するのは、長繊維不織布が引張強
力、引裂強力、形態安定性等に優れている点を活用でき
るからである。長繊維不織布としては、従来公知のもの
であれば任意に使用することができるが、中でもスパン
ボンド不織布が特に好ましい。素材には限定がなく、例
えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、
ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系、
ポリアミド系、ポリアクリル系、ポリウレタン系等を使
用することができる。さらに上記長繊維不織布は、不織
布構造を固定化させるために、繊維相互間を部分的に熱
融着または接着剤等で結合されているものを使用するこ
とが好ましい。また必要に応じ、あらかじめ原液着色、
染色等によって着色されたものであってもよい。
【0009】長繊維不織布の繊度は、2d以下であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは、0.5〜1.5dで
ある。長繊維不織布の繊度が2dを超えると曲げ剛性が
高くなり不織布構造体の風合いを硬くしてしまうので好
ましくない。また、0.5d以下であると引張強度や引
裂強度、形態安定性の低下をもたらし好ましくない。長
繊維不織布の目付は、10〜30g/m2 であることが
好ましい。目付が30g/m2 以上であると曲げ剛性が
高くなり過ぎて不織布構造体の風合いが硬くなり、逆に
10g/m2 未満だと引張強度や引裂強度、形態安定性
の低下をもたらし好ましくない。
【0010】長繊維不織布の繊維相互間を部分的に熱接
着または接着剤等で結合させた領域は、短繊維ウェブと
の交絡が妨げられる。従って全結合部分面積は長繊維不
織布の全表面積に対し3〜25%の比率であることが好
ましい。3%以下であると長繊維不織布の構造が不安定
で、引張強度、引裂強度が低くなり好ましくない。25
%以上であると短繊維ウェブとの交絡度が低下し好まし
くない。
【0011】本発明における不織布構造体に用いる短繊
維ウェブの素材としては、木綿、羊毛等の天然繊維、レ
ーヨン、ポリノジック、キュプラ等の再生繊維、アセテ
ート等の半合成繊維、ポリエステル、ポリアミド(ナイ
ロンなど)、ポリアクリル、ポリオレフィン(ポリエチ
レン、ポリプロピレンなど)等の合成繊維を用いること
ができ、単一種の繊維からなるものであることを要しな
い。例えば上記繊維種の2種以上を混合したものを用い
ることもできる。また必要に応じ、あらかじめ原液着
色、染色等によって着色されたものであってもよい。
【0012】前記不織布構造体における短繊維ウエブの
役割としては、不織布の風合いや着心地、液体バリアー
性を潜在的にもたらしめることである。従って、これら
を満足するためには、短繊維ウェブの素材として、親水
性繊維および疎水性繊維の両者を含んでいることが好ま
しい。親水性繊維を含んでいることで、不織布構造体の
風合いや着心地を高め、さらに摩擦帯電性を抑制する効
果がある。ここで親水性繊維とは、公定水分率が5%以
上の繊維を指し、セルロース系繊維等があげられるが、
中でもレーヨン、ポリノジック、キュプラ等の再生セル
ロース系繊維が好ましい。また、疎水性繊維を含んでい
ることで、湿潤時における引張強度、引裂強度等の力学
的強度が保たれ、且つ不織布構造体に撥水加工を施した
際の撥水性、耐水性の性能も向上するものである。ここ
で、疎水性繊維とは、ポリエステル、ポリアミド(ナイ
ロンなど)、ポリアクリル、ポリオレフィン(ポリエチ
レン、ポリプロピレンなど)等の合成繊維を指す。
【0013】短繊維ウェブの繊度としては、2d以下で
あることが好ましく、さらに好ましくは、0.7〜1.
5dである。短繊維ウェブの繊度が2dを超えると、不
織布構造体の目付あたりの全繊維表面積が小さくなって
しまい、不織布構造体の緻密性、液体バリアー性の低下
をもたらしてしまうので好ましくない。また、0.7d
以下だと引張強度や引裂強度の低下、更には短繊維の開
繊性の低下により、均一な短繊維ウェブが得られないと
いう問題があり好ましくない。
【0014】前記長繊維不織布と短繊維ウェブとの積層
一体化手段は特に限定されないが、特に好ましい方法を
述べると、カーディング方式等によって得られた短繊維
ウェブを長繊維不織布に積層し、該短繊維ウェブ側から
80kg/cm2 以上の高圧水柱流を噴射処理すること
によって繊維相互を交絡せしめる方法である。液体噴射
処理装置としては、孔径が0.08〜0.15mm、孔
間隔が0.4〜0.8mmのノズルを1〜3列配置した
のものが好ましい。積層一体化した不織布構造体の目付
は、50〜80g/m2 であることが好ましい。目付が
80g/m2 以上であると風合いが硬くまた通気性も低
下してしまい着心地が損なわれるので好ましくない。5
0g/m2 未満だと通気度が過剰に大きくなり液体バリ
アー性を低下させる要因となり好ましくない。
【0015】本発明の通気性のある液体バリアー材料
は、上記不織布構造体に撥水撥油剤および水溶性高分子
を付与してなるものである。上記液体バリアー性とは、
主として医療現場で取り扱われる液体、すなわち生理食
塩水や消毒用アルコール、血液、体液、水等の液体に対
する不織布構造体の液浸透、濡れ等を防ぐ性能を意味す
る。
【0016】本発明で使用される撥水撥油剤自体は公知
であり、使用できる撥水撥油剤の種類は特に限定しない
が、特に好ましいのはフッ素系撥水撥油剤であり、公知
の撥水撥油剤、代表的にはパーフルオロアルキル基を含
有するアクリレート化合物、例えばアサヒガードAG−
710、アサヒガードLS−317(商標、旭硝子株式
会社)、ライトガードFR−220、ライトガードFR
−520(商標、共栄社化学株式会社)等が挙げられ
る。フッ素系撥水撥油剤は、繊維重量に対し固形分とし
て、0.02〜1.0重量%、好ましくは0.1〜0.
6重量%用いる。
【0017】本発明で使用される水溶性高分子について
も特に限定はなく、例えばアルギン酸ナトリウムやデン
プン等の天然高分子、メチルセルロースやカルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶
性半合成高分子、部分けん化ポリビニルアルコール、完
全けん化ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコ
ールやポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性合成高分子
等を使用することができる。ただしアニオン性の解離基
を含有する水溶性高分子は、カチオン系の乳化剤等を用
いたフッ素系撥水撥油剤との併用の際、凝集沈殿を生じ
ることがあるので好ましくなく、アニオン性の解離基を
持たないポリビニルアルコール類やヒドロキシエチルセ
ルロース等を使用することが好ましい。さらには、繊維
に対して接着性が良く、強靭な皮膜を形成することがで
きるポリビニルアルコールを用いることが特に好まし
い。水溶性高分子は、繊維重量に対し固形分として0.
02〜1.0重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%
用いる。
【0018】本発明において、撥水撥油剤と水溶性高分
子からなる皮膜中に含有せしめることのできる抗菌剤は
特に限定するものではなく、例えば銀イオン等の抗菌性
金属イオンを担持させたゼオライト等の無機系抗菌剤
や、第4級アンモニウム塩等の有機系抗菌剤等が挙げら
れる。上記抗菌剤は、通常、水溶液を媒体として不織布
構造体に付与させるため、水分散安定性のあまり良くな
い無機系抗菌剤は好ましくなく、分散性が良く加工性の
優れた第4級アンモニウム塩等の有機系抗菌剤等が好ま
しい。さらには、繊維表面上において、反応基を有する
繊維や加工剤と反応固定化し、該皮膜が撥水性を持ち得
る有機シリコーン第4級アンモニウム塩系抗菌剤を用い
ることが好ましい。
【0019】上記撥水撥油剤、水溶性高分子および抗菌
剤は、それぞれ単独の水溶液、あるいは2者以上の混合
水溶液として不織布構造体に付与することができるが、
充分な液体バリアー性を発現させるために、撥水撥油剤
と水溶性高分子の2者混合水溶液として、または、液体
バリアー性と抗菌性を同時に発現させるために、撥水撥
油剤、水溶性高分子および抗菌剤を含めた3者混合水溶
液として付与することが好ましい。該加工剤を不織布構
造体に付与する方法としては、パディング法や浸漬法、
スプレー法などにより処理すればよく、特に限定される
ものではない。不織布構造体に上記加工液を付与した
後、通常、乾燥、更にキュアリングを実施する。この工
程は、約120〜170℃の温度で20秒〜3分間行
う。充分なキュアリングによって液体バリアー性がさら
に向上する。また、上記加工の前処理として、前記不織
布構造体に、精錬、漂白、熱セット、染色等の処理を行
っても一向に差し支えない。本発明は以上の構成からな
り、通気性と液体バリアー性に優れ、さらには所望によ
り抗菌性をも備えた不織布材料として提供される。
【0020】液体バリアー性の評価法の1つである耐水
圧(JIS−L−1092に準拠、低水圧法)は、一般
に、液体(水)等の通路となる布帛内の孔径、孔内面と
液体との接触角の大小に影響を受けることが知られてい
る。不織布構造体に耐水性を与えるためには孔径を限り
なく小さくすることが有効であるが、それでは通気性が
損なわれる。そこで、通気性を確保するための最低限の
孔径をもつ不織布構造体に耐水性を与えるという観点が
重要となるが、そのためには、孔内面すなわち繊維表面
と液体との接触角を単に上げてやるだけでなく、できる
限り均一にムラなく上げることで達成されるものと考え
られる。本発明の撥水撥油剤と水溶性高分子からなる皮
膜は、加工液中の水溶性高分子に起因する増粘作用およ
び繊維への優れた接着性により上記不織布構造体の繊維
表面に極めて均一に付与されているものと考えられる。
また、上記不織布構造体は例えばフッ素系の撥水撥油剤
が付与されているので、水だけでなく、血液や体液、消
毒用アルコールなどに対しても優れた液体バリアー性を
有している。さらに、本発明における不織布構造体は、
引張強度、引裂強度、形態安定性の優れた長繊維不織布
と短繊維ウェブとが一体化してなるものである。従っ
て、不織布構造体の伸長時の形態変化に伴う液体バリア
ー性の低下は少ない。
【0021】
【実施例】以下に、実施例とともに比較例を挙げて本発
明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
って何等制約されるものではない。実施例において用い
た評価法は次の通りである。
【0022】(1)撥水性 JIS L−1092 スプレー法に準拠し、撥水度
(評点)を測定した。 (2)耐水圧 JIS L−1092 繊維製品の防水試験方法におけ
るA法(低水圧法)のうち、静水圧法に準拠した。60
cm/分の速度で水位を上昇させ、試験片から漏水した
ときの水位(cm)を測定した。 (3)通気性 JIS L−1096 一般織物試験方法に準拠し、A
法のフランジール型試験機を用いて通気度(cc/cm
2 /秒)を測定した。
【0023】(4)抗菌性 繊維製品衛生加工協議会の定めた抗菌防臭加工製品の抗
菌効果評価方法である菌数測定法にほぼ準拠したが、次
の点を変更した。すなわち、撥水性を伴う試料について
は試験菌液が試料に浸透しにくい為、試験片上に試験菌
液を載せ、その上から滅菌済みガラス棒を用いて穏やか
に叩くことにより、試料に試験菌液を充分に浸透させる
操作を行った。また試験菌液を試料に接種して4時間培
養(25℃)後の菌数を測定した。試験菌は、黄色ブド
ウ状球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538p) を使用
した。抗菌性は下記に示す増減値差でその性能を評価し
た。 増減値差=log(B/A)−log(C/A) ここで、A:未加工試料に菌液を接種直後、回収した菌
数 B:未加工試料に菌液を接種し4時間培養後、回収した
菌数 C:加工試料に菌液を接種し4時間培養後、回収した菌
数 を示す。なお、上記増減値差の数値が大きいほど抗菌性
が高い。
【0024】実施例1 繊維長38mm、繊度1.25dのレーヨン短繊維(6
5重量%)と、繊維長38mm、繊度1.0dのポリエ
チレンテレフタレート短繊維(35重量%)を混綿、開
繊し、カーディング方式にて目付が45g/m2 の短繊
維ウェブを製造した。該短繊維ウェブとポリエチレンテ
レフタレートのスパンボンド不織布(東洋紡績株式会社
製 エクーレ 6151−A 目付:15g/m2 )を
金属支持体上に積層した後、短繊維ウェブ側から高圧水
柱流で処理し、目付が60g/m 2 の不織布構造体を得
た。この不織布を直接染料・分散染料を用いて染色し
た。その後、下記加工処方1の水溶液に浸漬しマングル
にて絞り率120%で絞った後、120℃で45秒間乾
燥し、続いて165℃で45秒間熱処理を行った。 [加工処方1] ライトガード FR−520 5.0重量% (共栄社化学社製 フッ素系撥水撥油剤) カセゾール AV−15 5.0重量% (日華化学社製 変性ポリビニルアルコール含有硬仕上げ加工剤) 水 90.0重量%
【0025】実施例2 加工処方を下記の通り(加工処方2)にした以外は実施
例1と同じ操作を繰り返した。 [加工処方2] ライトガード FR−520 5.0重量% Polon MF−50 1.0重量% (信越化学社製 有機シリコーン第4級アンモニウム塩系抗菌剤) カセゾール AV−15 5.0重量% 水 89.0重量%
【0026】比較例1 加工処方を下記の通り(加工処方3)とした以外は実施
例1と同じ操作を繰り返した。 [加工処方3] ライトガード FR−520 5.0重量% 水 95.0重量%
【0027】比較例2 加工処方を下記の通り(加工処方4)とした以外は実施
例1と同じ操作を繰り返した。 [加工処方4] ライトガード FR−520 5.0重量% Polon MF−50 1.0重量% 水 94.0重量%
【0028】比較例3 加工処方を下記の通り(加工処方5)とした以外は実施
例1と同じ操作を繰り返した。 [加工処方5] カセゾール AV−15 5.0重量% 水 95.0重量%
【0029】比較例4 加工処方を下記の通り(加工処方6)とした以外は実施
例1と同じ操作を繰り返した。 [加工処方6] カセゾール AV−15 5.0重量% Polon MF−50 1.0重量% 水 94.0重量% 実施例および比較例で得られた不織布の特性を表1に示
す。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1は、撥水撥油剤と水溶性高分子か
らなる皮膜が不織布構造体中に均一に付与されているの
で、撥水度、耐水圧、通気度の全ての項目において優れ
た結果を示した。ただし抗菌剤を含有させなかった為、
抗菌性に若干の見劣りが認められることは避けられな
い。実施例2は、実施例1のものに対して更に抗菌剤を
含有させたので、抗菌性を含めて全項目で満足すべき結
果を示した。比較例1は、水溶性高分子を用いていない
ので、撥水撥油剤の付着にムラがあり、耐水圧の点で好
ましくなく、また抗菌剤を含有させなかったため抗菌性
が劣る。比較例2も、水溶性高分子を用いていないの
で、撥水撥油剤の付着にムラがあり、耐水圧の点で好ま
しくない。また抗菌剤を含有させたにも拘らず、水溶性
高分子を用いていないことによって付着にムラがあり、
抗菌剤の効果が十分発揮されるに至っていない。比較例
3および4は、撥水撥油剤を用いなかったので、撥水
度、耐水圧の両項目において成績不良であった。
【0032】
【発明の効果】本発明品は、通気性と液体バリアーに優
れ、さらには所望により抗菌性を付与することも可能な
不織布材料である。該不織布構造体は、長繊維不織布と
短繊維ウェブが積層一体化されているため、引張強度、
引裂強度等、伸長時の形態安定性等にも優れている。本
発明の通気性のある液体バリアー材料はこのような特性
に基づいて、医療用途、例えば使い捨ての手術衣、覆
布、ドレープ等に有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長繊維不織布と短繊維ウェブが積層一体
    化されてなる不織布構造体に、撥水撥油剤と水溶性高分
    子からなる皮膜を形成したものであることを特徴とする
    通気性のある液体バリアー材料。
  2. 【請求項2】 上記皮膜中に、抗菌剤を含有せしめた請
    求項1に記載の液体バリアー材料。
  3. 【請求項3】 上記水溶性高分子がポリビニルアルコー
    ルである請求項1または2に記載の液体バリアー材料。
  4. 【請求項4】 上記長繊維不織布と短繊維ウェブとの積
    層一体化が、高圧水柱流による繊維の交絡によってなさ
    れた請求項1〜3のいずれかに記載の液体バリアー材
    料。
JP7179139A 1995-07-14 1995-07-14 通気性のある液体バリアー材料 Withdrawn JPH0931846A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11140776A (ja) * 1997-11-07 1999-05-25 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 水可溶性の不織布又は布帛成型物
JP2003027360A (ja) * 2001-07-12 2003-01-29 Mitsui Chemicals Inc 不織布積層体
CN100376735C (zh) * 2005-04-12 2008-03-26 张水华 多孔型高增白环保型柔巾布的生产工艺

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