JPH09318334A - 画像2値化方法および表面欠陥検査装置 - Google Patents

画像2値化方法および表面欠陥検査装置

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JPH09318334A
JPH09318334A JP13158596A JP13158596A JPH09318334A JP H09318334 A JPH09318334 A JP H09318334A JP 13158596 A JP13158596 A JP 13158596A JP 13158596 A JP13158596 A JP 13158596A JP H09318334 A JPH09318334 A JP H09318334A
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正則 今西
Kiyoshi Yoshida
清 吉田
Teruo Asae
暉雄 浅枝
Yutaka Suzuki
裕 鈴木
Masabumi Tsuji
正文 辻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微分等によるエッジ検出処理画像において検
出したい信号成分とノイズとを確実に分離するような適
切なしきい値による2値化方法、および上記2値化方法
を欠陥検出に適応することにより、被検査面の欠陥を精
度よく検出することの出来る表面欠陥検査装置を提供す
ること。 【解決手段】 原画像に対して微分等のエッジ検出処理
を行なった画像において、輝度レベルの高い領域のみを
抽出するために所定のしきい値で2値化を行なう場合、
前記エッジ検出処理画像に発生するノイズに関する物理
量に基づいて所定の演算を行ないしきい値を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の2値化方法
および被検査物体の表面欠陥、例えば自動車ボディの塗
装面の凹凸等のような表面欠陥を検査する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の表面欠陥検査装置としては、例え
ば特開平2−73139号公報などに示されたものがあ
る。これは、明暗模様投影手段により明暗パターンの映
し出された被検査面を撮像し、撮像された画像信号を微
分および2値化することにより被検査面の欠陥を検出す
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ごとき従来の表面欠陥検査装置においては、次のごとき
問題があった。明暗パターンの映し出された被検査面を
撮像して得られる画像信号を微分し、その変化度信号の
平均値をしきい値として2値化するため、欠陥のコント
ラストが低い場合やノイズレベルが大きい場合などでは
欠陥でのレベルよりしきい値が高くなるため、欠陥を検
出することができない、という問題点があった。
【0004】図1および図2に従来例の一例を示す。図
1(a)は原画像であり、白く明るい背景に対して円形
の黒い物体が2つあることを表しており、その下は画像
の点線部分の輝度(濃度)断面である。このような原画
像に対して微分等のエッジ検出を行うと、図1(b)の
ような画像および輝度断面となる。よって図1(b)の
画像において、輝度平均値をしきい値として2値化する
と、エッジ成分とノイズ成分とが分離でき良好な2値画
像が得られる。しかし、図2のように背景に対してコン
トラストの低い物体の場合は、エッジ検出のレベルが低
下してしまうため、上記従来のしきい値では良好な2値
化が困難であった。
【0005】本発明は上記のごとき従来技術の問題を解
決するためになされたものであり、微分等によるエッジ
検出処理画像において検出したい信号成分とノイズとを
確実に分離するような適切なしきい値による2値化方
法、および上記2値化方法を欠陥検出に適応することに
より、被検査面の欠陥を精度よく検出することの出来る
表面欠陥検査装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、原画像に対して微分等のエッジ検出処
理を行なった画像において、輝度レベルの高い領域のみ
を抽出するために所定のしきい値で2値化を行なう場
合、上記エッジ検出処理画像に発生するノイズに関する
物理量に基づいて所定の演算を行ないしきい値を算出す
るように構成する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0008】(第1の実施の形態)図3および図4は、
本発明の第1の実施の形態を示す図である。図3は、本
発明の処理フローである。図4は、本発明の輝度断面を
用いた説明図である。図3のように画像中のエッジを検
出するために微分等の処理を行った結果、図4(図2
(b)の輝度断面例と同じ)のような輝度断面が得られ
たとする。通常画像には、電気的なノイズや被写体の表
面状態などが原因でノイズが存在する。よって2値化に
てエッジのみを抽出するには、図4のようにしきい値T
hがノイズレベルより大きくエッジレベルより小さい値
であればよい。このようなしきい値Thの算出方法を図
5を用いて以下に説明する。
【0009】まず図5(a)のように、ノイズが発生す
る輝度レベルの範囲の上限値と下限値を設定する。本実
施の形態では、ノイズの最大値を上限値とし(Nma
x)、0を下限値とする。よって、上記上限値Nmax
と下限値0との間をノイズレベルとし、この範囲におけ
る平均値Navgを求める(図5(b))。このノイズ
平均値Navgに、例えば式(1)のように所定の係数
kを乗じて、図5(c)のようなノイズレベルより大き
くエッジレベルより小さいしきい値Thを算出する。
【0010】Th=k×Navg …(1) 例えば、ノイズ平均値Navgを2倍するとほぼノイズ
の上限値となるので、さらにその1.2倍をしきい値と
するならば、k=2×1.2=2.4となる。ノイズレ
ベルが変化しなければ、しきい値Thは上記ノイズ最大
値Nmaxに所定のオフセット値を加えた値としてもよ
いが、ノイズレベルが変動する場合は、その変動に比例
してしきい値が追従するように係数を乗じて算出した方
がよい。ここで上記係数や計算式、およびノイズの上限
/下限値は、予め実験的に決定すればよい。このように
して求めたしきい値で2値化すれば、図5(d)のよう
にエッジのみを検出することができる。
【0011】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を図6を用いて説明する。
【0012】図2(a)のような原画像に対してエッジ
検出処理を行い図2(b)のような画像が得られたもの
とする。この画像に対して最大値フィルタ処理を行い、
ノイズの谷を周囲の明るい輝度値に変換すると、図6
(a)のような輝度断面となる。最大値フィルタとは、
所定の範囲内の画素における輝度の最大値をその中央の
画素の新しい輝度値とするもので、局所領域において輝
度の高い(明るい)部分が広がり、輝度の低い(暗い)
部分が収縮するよう作用する。
【0013】次に、最大値フィルタ処理で得られた画像
(図6(a))に対して最小値フィルタ処理を行い、画
像における輝度の高い(明るい)部分を収縮すると、図
6(b)のような輝度断面となる。これは、原画像にお
けるノイズの各ピークを結んだものであり、これをノイ
ズピーク値とする。よって、このノイズピーク値に所定
のオフセット値を加えるか、所定の係数を乗じてしきい
値を算出すれば、図5(d)のようにノイズと分離しエ
ッジのみを検出することができる。なお、本発明はノイ
ズに関する物理量から2値化しきい値を算出するもので
あり、その算出方法や計算式等は本実施の形態に限定さ
れるものではない。
【0014】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。
【0015】これは、例えば画像を図7のようにA,
B,C,Dの4つの領域に分割し、各領域毎に上記の手
順でしきい値を算出し2値化するものである。本発明
は、画像においてノイズレベルが部分的に異なり一定で
ない場合に有効である。なお、上記領域の分割数、形
状、大きさはノイズの発生状況等に応じて決定すればよ
い。
【0016】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態について説明する。
【0017】本発明は、エッジ検出画像を任意の領域に
分割し各領域毎に上記の手順で算出した複数のしきい値
のうち、所定の条件を満たすしきい値でエッジ検出画像
全体を2値化するものである。例えば、図8のように画
像において被写体と処理不要の背景とが同時に映る場
合、被写体部分に対してエッジ検出/2値化処理を行な
うには、背景部分を含まず被写体領域だけでしきい値を
算出する必要がある。
【0018】例えば、図8のように画像の被写体領域で
は輝度が高く明るいのでノイズレベルも大きいが、背景
では輝度が低く暗いのでノイズレベルが小さい、という
特性がある場合は、上記4領域で最も大きいしきい値を
用いて2値化すればよいわけで、上記所定の条件とは求
めた複数領域のしきい値の最大値、ということになる。
ゆえに、画像における処理不要領域(背景)が図8のよ
うに画像の上下、左右のいずれかに映る場合は、図9の
ように画像において領域A,B,C,Dを設定し、上記
4領域において各々しきい値を算出し、求めた4つのし
きい値の最大値で画像全体を2値化すれば被写体におけ
るエッジを良好に検出できる。例えば、図8(a)のよ
うに画面の左端に被写体が映る場合は、図9の領域Bで
算出したしきい値、図8(b)のような場面では図9の
領域Cで算出したしきい値が最大値となり2値化が行わ
れることになる。なお、上記領域の分割数、形状、大き
さは画像に映る処理不要領域(背景)やノイズの発生状
況等に応じて決定すればよい。
【0019】(第5の実施の形態)次に本発明の第5の
実施の形態を図10を用いて説明する。
【0020】図10において、1は照明手段であり、被
検査面5に明暗パターンを映し出すように配置されてい
る。2は撮像手段であり例えばCCDカメラといったも
ので、所定の焦点距離のレンズを取り付けることにより
上記明暗パターンの映し出された被検査面5を所定の視
野で撮像する。カメラ2から出力されるビデオ信号は、
画像処理手段3に入力され、さらにその処理結果は追跡
処理手段4へと接続される。また、この実施の形態にお
いて、上記被検査面もしくは撮像手段のいずれか一方を
移動させながら任意の時刻毎に受光画像を処理する、と
記載したが、本実施の形態では被検査面5が図10の矢
印の方向へ移動するものとして説明する。図11は、上
記照明手段1の一例を示す概略図である。照明箱101
に光源102が取り付けられており、照明箱101の照
射側には拡散板につや消し黒色で所定の明暗パターンが
形成された照明板103が配置される。よって光源10
2の光が照明板103を通過し、被検査面5に所定の明
暗パターンが映し出される。ここで、被検査面5上に凹
凸状の欠陥6があると、欠陥での凹凸により光が乱反射
するため、カメラ2の受光画像は図12(a)のように
欠陥が周囲とは異なる輝度(明るさ)を持った領域とし
て映る。よって画像処理手段3では、カメラ受光画像を
上記の手順でエッジ検出/2値化処理し、図12(b)
のような2値画像を得る。
【0021】さらに、図10のように被検査面5が移動
する場合、任意の時刻毎の画像における欠陥6が図12
の矢印の方向に移動するものとすると、追跡処理手段4
において上記任意の時刻毎の複数の画像から被検査面5
の移動量および移動方向と一致する物体を検出する。こ
の結果、被検査面5上にある欠陥6は、上記被検査面5
の移動と一致した動きをするので、欠陥と判定される。
またそれ以外の物体は、上記移動とは一致しないので欠
陥とは判定されない。よって画像より本物の欠陥6のみ
を検出することができる。
【0022】(第6の実施の形態)次に、本発明の第6
の実施の形態を図13を用いて説明する。
【0023】本発明は、被検査面の表面状態、例えば塗
装や表面粗さといった表面状態と上記ノイズ平均値とい
ったノイズに関する物理量との関係に基づいてしきい値
を決定するものである。
【0024】本実施の形態では、被検査面が塗装されて
いる場合を例に取り、塗装色とノイズに関する物理量と
の関係に基づいてしきい値を決定する方法について説明
する。例えば塗装色自身の持つ明度が高い、つまり白な
どの明るいほど輝度レベルつまりビデオ信号の電圧レベ
ルも高くなるので、この電圧レベルに比例してノイズレ
ベルも増大する、という性質があるものとする。このよ
うな場合、エッジ成分とノイズ成分とを分離するしきい
値もまた塗装色の明度に応じて変化すればよく、ゆえに
ノイズに関する物理量Nとしきい値Thとの関係は図1
3のようになる。このような関係式を予め実験的に求め
ておき、しきい値を算出する。
【0025】なお、しきい値の算出方法や計算式等は本
実施の形態に限定されるものではない。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明におい
ては、微分等によるエッジ検出処理画像のノイズに関す
る物理量に基づいてしきい値を算出し、検出したい信号
成分とノイズとを確実に分離する2値化方法、および上
記2値化方法を表面欠陥検査装置に適応することによ
り、被検査面の欠陥を精度よく検出することが出来る、
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を説明する画像および輝度断面図であ
る。
【図2】従来例を説明する画像および輝度断面図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施の形態における処理フロー
の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の説明のための輝度
断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の説明のための輝度
断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の説明のための輝度
断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態における画像の分割
の一例を示す図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態における処理不要領
域を含んだ原画像例を示す図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態における画像の分割
の一例を示す図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態を示す概略構成図
である。
【図11】本発明の第5の実施の形態における照明手段
の概略構成図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態における受光画像
および処理画像の一例を示す図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態におけるしきい値
とノイズに関する物理量、および塗装色の関係を示す概
略図である。
【符号の説明】
1 照明手段 2 撮像手段 3 画像処理手段 4 追跡処理手段 5 被検査面 6 欠陥 101 照明箱 102 光源 103 照明板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 裕 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 辻 正文 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像に対して微分等のエッジ検出処理
    を行なった画像において、輝度レベルの高い領域のみを
    抽出するために所定のしきい値で2値化を行なう場合、
    上記エッジ検出処理画像に発生するノイズに関する物理
    量に基づいて所定の演算を行ないしきい値を算出する、
    ことを特徴とする画像2値化方法。
  2. 【請求項2】 上記エッジ検出処理画像を所定の領域に
    分割し、各領域毎に上記手順でしきい値を算出し2値化
    する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像2値化方
    法。
  3. 【請求項3】 上記エッジ検出処理画像を所定の領域に
    分割し、各領域毎に上記手順で算出したしきい値の中で
    所定の条件を満たすしきい値を用いて画像全体を2値化
    する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像2値化方
    法。
  4. 【請求項4】 被検査面に光を照射し、その被検査面か
    らの反射光に基づいて受光画像を作成し、この受光画像
    に基づいて被検査面上の欠陥を検出する表面欠陥検査装
    置において、 被検査物体表面に所定の明暗パターンを形成する照明手
    段と、 上記被検査面を撮像して得られる受光画像を電気信号の
    画像データに変換する撮像手段と、 上記画像データに対してエッジ検出処理を行って得られ
    る画像を上記2値化方法で2値化する画像処理手段と、 上記被検査面もしくは撮像手段のいずれか一方を移動さ
    せながら任意の時刻毎に上記画像処理手段により所定の
    処理を実行し、そこで得られる時系列に処理された複数
    の画像のそれぞれに存在する欠陥候補物体が上記移動の
    移動量および移動方向に所定の条件で適合したならば、
    その欠陥候補物体を欠陥と判定する追跡処理手段、を備
    えたことを特徴とする表面欠陥検査装置。
  5. 【請求項5】 上記画像処理手段における2値化しきい
    値が、上記ノイズに関する物体量と被検査面の表面状態
    との関係に基づいて決定される、ことを特徴とする請求
    項4に記載の表面欠陥検査装置。
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