JPH09317A - 面ファスナー雌材及びその製造方法 - Google Patents

面ファスナー雌材及びその製造方法

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JPH09317A
JPH09317A JP7172995A JP17299595A JPH09317A JP H09317 A JPH09317 A JP H09317A JP 7172995 A JP7172995 A JP 7172995A JP 17299595 A JP17299595 A JP 17299595A JP H09317 A JPH09317 A JP H09317A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この出願発明は、脱着を繰り返しても繊維の
抜けや脱離が少なく、外観が悪くなったり、ピール強度
が低下したりすることがない、使い捨て製品に適した面
ファスナー雌材を簡単な製造方法により安価に提供する
ことを目的とする。 【構成】 この出願発明は、熱融着性複合繊維主体のウ
ェブにシール部が形成され、片面が熱融着により緻密化
されていることを特徴とする面ファスナー雌材及び熱融
着性複合繊維主体のウェブの片面を熱融着して緻密化し
た後、シール部を形成することにより面ファスナー雌材
の製造する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この出願発明は、おむつ、手術
衣、下着等の衣服等の主として使い捨ての用途に使用す
る簡便で安価な面ファスナー雌材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、面ファスナーは、ループあるいは
アーチ形の雌形素子を編織物等の片面に形成した雌材
と、前記雌形素子と係合する鈎形あるいはきのこ状の膨
頭形等の立毛状雄形素子を編織物等の片面に形成した雄
材とを、それぞれ布帛にとりつけて、両方の布帛を圧接
係合させる係合具として用いられている。例えば、面フ
ァスナー雌材は、ナイロン、ポリエステル等の合成樹脂
のマルチフィラメントやモノフィラメントのループある
いはアーチ形の雌形素子を片面に有する編織物等から形
成されており、一方、面ファスナー雄材はナイロン、ポ
リエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のモノフ
ィラメントの鈎形あるいはきのこ状の膨頭形等からなる
立毛状雄形素子を編織物等の片面に形成しているもので
ある。このような面ファスナー雌材と面ファスナー雄材
とを係合させた場合、繰り返し使用でき、耐久性のある
用途に適している。しかし、このような従来の面ファス
ナーの雌材は、製造工程が煩雑でコストがかかるという
問題があった。とくに、使い捨て用途などでは、5〜1
0回程度の係合回数で廃棄するので、それほど多い係合
回数に対する耐久性を必要としない場合もあり、簡便に
製造できるものが望まれていた。また、従来の面ファス
ナー雌材は、編織物の構造であるため、加工工程などで
糸のホツレがあり、寸法安定性も悪く、カールなどを生
じて使用しづらく、コシがないので取扱いが困難であっ
た。
【0003】さらに、不織布とバッキング材または基体
とを結合面積10%〜35%になるように結合した面フ
ァスナー雌材が公知であるが、この面ファスナー雌材
は、2層を結合しているために、結合面積を大きくする
とピール強度が低下し、一方、結合面積を小さくする
と、繊維の毛羽立ちや層間剥離が生じやすくなると共
に、引っ張り剪断強さが低下するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この出願発明は、この
ような問題点を解決するものであり、とくに、使い捨て
製品に適した面ファスナー雌材を簡単な製造方法により
安価に提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この出願発明は、上記目
的を達成するものであって、熱融着性複合繊維主体のウ
ェブにシール部を形成し、片面を熱融着した面ファスナ
ー雌材、およびそれらを製造する方法に関する。
【0006】ウェブ1の構成繊維は、熱融着性複合繊維
が主体であり、構成繊維の少なくとも50%以上、より
好ましくは70%以上が熱融着性複合繊維であることが
望まれるが、係合力の向上や風合いの調節のために他の
繊維が混合されていてもよい。また、繊維の繊度は、
0.5〜10デニールのものが好ましく、1〜6デニー
ルのものがとくに好ましく、繊度が0.5デニール未満
の場合、ループがへたり易く、雄材と係合しにくいこと
がある。
【0007】繊維の強度としては、単繊維引張強さが2
g/デニール以上が好ましく、2g/デニール未満の場
合は、多数のループが形成されたファスナー雌材の表面
へファスナー雄材を係合させて引き剥すとき、形成され
たループが切断したり、繰り返しの使用で接合力が低下
してしまうことがあるので好ましくない。
【0008】熱融着性複合繊維としては、ポリオレフィ
ン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の芯鞘型、結合
型、分割型等の熱融着性複合繊維が使用できるが、ポリ
プロピレンとポリエチレンからなる偏心タイプの芯鞘型
複合繊維、ポリプロピレンとポリエチレンからなる同心
タイプの芯鞘型複合繊維が好ましい。
【0009】熱融着性複合繊維主体のウェブは、単層ま
たは異なる組成、太さ等からなる複層のウェブであって
もよい。また、ウェブは他の不織布、割布等の基布と重
ねて使用してもよいが、この場合には、ウェブ側からニ
ードルパンチを施して不織布、割布等の基布の表面にウ
ェブの構成繊維を突出させて、この突出面にシール部を
形成し、他面を熱融着により緻密化することが望まし
い。
【0010】この出願発明においてループを形成する場
合、ループ状物とは、ニードルパンチ、水流等によって
ウェブ面に形成された、立毛状等の雄形素子と係合する
ことができるものであればよく、略ループ形状をもつも
のをいうが、絡合したルーズなループ、束状のループ、
パイル状、ウェブ状のもの等であって、とくに形状を限
定するものではない。ループ状物は、ウェブに、または
基布と積層した場合はウェブ側から例えば、ニードルパ
ンチ、水流等で絡合して形成することにより作製され
る。
【0011】ニードルパンチの場合には、ニードルパン
チの針密度は、20〜300本/cm2が好ましく、4
0〜150本/cm2がとくに好ましく、針深さは、5
〜20mmが好ましく、8〜15mmがより好ましい。
【0012】水流の場合には、ノズルプレートのノズル
径は、0.05〜0.3mmが好ましく、0.08〜
0.2mmがとくに好ましく、ノズルピッチは、0.2
〜10mmが好ましく、0.4〜5mmがとくに好まし
い。水流の圧力は、10〜300kgf/cm2が好ま
しく、50〜200kgf/cm2がより好ましい。こ
のような水流で1回以上、少なくとも片側から作用させ
るのが好ましい。ウェブを水流で処理する際のコンベア
ネットは、15〜120メッシュのものを用いると、得
られる雌材の雄材との係合力がより向上するので好まし
く、20〜100メッシュのものがより好ましい。
【0013】水流による絡合でノズルピッチを0.8〜
10mm、好ましくは1〜5mmに広くすると、図4に
示すように線状の水流による絡合部4がノズルピッチの
間隔で形成された畝状のウェブが得られる。畝状のウェ
ブでは絡合部同士の間の繊維が雄材と係合し易く、ピー
ル強度を向上させることができる。なお、ウェブを水流
により畝状に形成させる場合は、ウェブの水流処理を行
った側の反対面、すなわちネット状のコンベアー側の面
を熱融着する必要がある。
【0014】ニードルパンチ、水流等で形成される雌材
のループ状物は、雄材との係合力の上からループの密度
が高い方が、また、数が多い方が好ましい。ループの数
は1cm2当たり10個以上が好ましく、とくに30個
以上が好ましい。ループの数が1cm2当たり10個未
満の場合には、その数が少ないため、係合力が乏しくな
ることがあるので好ましくない。また、ループの高さ
は、雄材の雄型素子と係合するための十分な高さを持っ
ていることが望ましく、使用する雄材の雄型素子の高さ
よりも高いことが好ましい。
【0015】ウェブを熱融着して緻密化した面2を形成
する場合、片面にループ状物を形成した後に、たとえ
ば、スリット(間隙)を設けた一対のロールの間にウェ
ブを通過させ、他面(ループ状物を形成した面と逆の
面)を一方の高温ロールに接するようにして緻密化した
り、他面を高温のドラムに接触させて緻密化したり、ウ
ェブの他面を高温の熱風、赤外線等で予じめ熱処理し
て、スリットを設けた、常温の一対の冷却ロールの間を
通過させて、他面を緻密化すること等によって行う。と
くに、一対のロールの一方の温度を熱融着性繊維の融点
近くの高温に、他方の温度を常温または低温にして、そ
の間にスリツトを設けてウェブを通過させることによ
り、他面を熱融着により緻密化するのが好ましい。ま
た、ループを形成したウェブに、予め高温の熱風、赤外
線等で熱処理して、繊維間を部分的に熱融着した後、上
記のように他面を熱ロール、熱ドラム等に接触させて、
熱融着により緻密化してもよい。
【0016】シール部3の形成は、シールするための通
常の手段が使用されるが、超音波シール、熱シール等が
好ましい。また、シール部は接着剤を所定のパターン状
にプリントすることによる接着剤シールにより形成して
もよい。シールは、実線状、破線状、直線状、曲線状等
に設けることができるが、連続線状であることが好まし
く、とくに、これらの線状のシールを組み合わせて格子
状(図2)、縞模様(図3)、菱形状などの模様状に形
成することが好ましい。シールする幅は、0.5〜5m
mが好ましいが、1〜3mmがとくに好ましい。シール
面積は、ウェブの片面の面積の5〜50%が好ましく、
とくに、10〜35%が好ましい。隣り合うシールとシ
ールの間隔は、シール幅やシール面積、構成繊維の繊維
長などを考慮して定められるが、3〜50mmが好まし
く、5〜20mmがとくに好ましい。なお、隣り合うシ
ールとシールの間隔は、繊維の抜けが生じにくいよう
に、ウェブに使用する繊維長よりも短いことが望まし
い。シール部は、ウェブ表面を小さな区画に分割するも
のが好ましいので、格子状、菱形状のような模様で、隣
り合うシールとシールの最大間隔が5〜20mmが特に
好ましい。なお、シール部3の形成は、雌材をおむつ、
手術衣などに取り付ける際に、これらの取付手段を兼ね
て行ってもよい。
【0017】雌材の目付は、20〜200g/m2が好
ましく、30〜100g/m2がより好ましく、40〜
80g/m2が最も好ましい。また、雌材の厚さは、
0.2〜1.5mmが好ましく、0.5〜1.0mmが
より好ましい。
【0018】この出願発明の、シール部3を有するウェ
ブ1を面ファスナー雌材として用いると、シール部によ
り雌材表面の繊維が固定されるため、雄材の脱着を繰り
返しても繊維の抜けや脱離が少なく、外観が悪くなった
り、ピール強度が低下したりすることがない。このた
め、繰り返し脱着できる回数を増加させることができ
る。また、従来の編物に比較して切り口が解れず、寸法
安定性がよいので、縫製加工時等の取り扱いに優れてい
る。また、他面2が熱融着により緻密化されているの
で、ウェブのループが抜けにくくなるので、面ファスナ
ー雌材として使用するときに、係合力をより高くするこ
とができ、寸法安定性がよいので、スリット加工等がし
やすい。また、熱融着された他面2は、フィルム状に緻
密化され、平滑になるので、雌材を薄くできる。また、
この出願発明の面ファスナー雌材は、一つの面が熱融着
により緻密化されてフィルムに近い状態になっているの
で、おむつ、手術衣等の布帛に使用した場合、布帛との
ヒートシール性がよいので好ましい。
【0019】以下、この出願発明を実施例によりさらに
具体的に説明する。なお、係合力の試験方法はつぎのよ
うにして行った。 [係合力の試験方法]面ファスナーの雄材と雌材との係
合力を示す剥離強さ及び引張剪断強さは、JIS L3
416の面ファスナーの試験方法に準じて行った。雄材
としてのマッシュルームテープを試験片の雌材に係合す
るのに、係合用ローラとして、ファスナーの有効幅1c
m当たり2kgfの加重を加えることができる平滑な表
面を有する円筒形ローラを用いた。剥離強さは、有効幅
25mmの雄材と有効幅25mmの雌材の試験片とを、
端部を同じ方向にして全体を3cmだけ重ね、係合用ロ
ーラを2往復させて係合した。つぎに、引張試験機の5
cm間のつかみに他の端部をそれぞれ装着し、引張速度
20cm/minで剥離した。剥離するときに示す各試
験片から6点の極大値と極小値の平均値をとり、単位幅
1cmあたりの剥離強さ(gf/cm)とした。なお、
試験結果は5枚の試験片の平均値で表す。つぎに、引張
剪断強さは、有効幅25mmの雄材と有効幅25mmの
雌材の試験片とを端部を反対方向にして全体を3cmだ
け重ね、係合用ローラを2往復させて係合した。つぎ
に、引張試験機のつかみに、他の端部をそれぞれ装着
し、引張速度20cm/minで引張った。分離すると
きに示す各試験片の最大値を測定し、5枚の試験片の平
均値で単位面積当たりの引張剪断強さ(kgf/c
2)とした。結果はいずれも、5枚の試験片の平均値
で表した。また、いずれの試験も同じ箇所での剥離また
は分離を繰り返し行い、1回目、5回目、10回目の試
験結果を記録した。
【0020】
【実施例】
実施例1 3デニール、64mmの熱融着性偏芯芯鞘型複合繊維
(芯:ポリプロピレン、鞘:ポリエチレン)(チッソ社
製 ES033)からなるクリスクロスウェブ(クロス
レイウェブと一方向性ウェブを積層したウェブ)を作製
し、それに針密度50本/cm2、針深さ10mmでニ
ードルパンチを行い、片面に多数のループを形成したパ
ンチフェルトを製造した。つぎに、150℃の高温熱ロ
ールと50℃の低温ロールの間に0.3mmのスリット
を設けた一対のロールに他面(ループ状物の反対面)が
高温ロールに接するように、このパンチフェルトを通過
させ、この他面だけを熱融着して、緻密化した。さら
に、ヒートシーラーを使用し、図2に示すような格子状
のパターンで部分的に熱シールした。熱シールの幅は1
mm、シール間隔は5mmであり、シール面積は30.
5%であった。作製された面ファスナー雌材は、目付4
1.7g/m2、厚みが0.65mmであり、剥離強さ
(gf/cm)が、1回目は15.3であり、5回目は
12.8であり、10回目は17.6であり、引張剪断
強さ(kgf/cm2)は、1回目は0.36であり、
5回目は0.41であり、10回目は0.43であっ
た。また、10回繰り返して剥離した後の毛羽立ちは、
殆ど目立たないものであった。
【0021】実施例2 3デニール、64mmの熱融着性偏芯芯鞘型複合繊維
(芯:ポリプロピレン、鞘:ポリエチレン)(チッソ社
製 ES033)からなるクロスレイウェブを作製し、
それに針密度50本/cm2、針深さ10mmでニード
ルパンチを行い、片面に多数のループを形成したパンチ
フェルトを製造した。つぎに、150℃の高温熱ロール
と50℃の低温ロールの間に0.3mmのスリットを設
けた一対のロールに他面(ループ状物の反対面)が高温
ロールに接するように、このパンチフェルトを通過さ
せ、この他面だけを熱融着して、緻密化した。さらに、
超音波ウェルダーを使用し、図2に示すような格子状の
パターンで部分的に超音波シールした。シールの幅は1
mm、シール間隔はタテ、ヨコとも10mmとし、シー
ル面積は17.4%であった。作製された面ファスナー
雌材は、剥離強さ(gf/cm)が、1回目は15.3
であり、5回目は17.5であり、10回目は21.4
であり、引張剪断強さ(kgf/cm2)は、1回目は
0.52であり、5回目は0.48であり、10回目は
0.49であった。また、10回繰り返して剥離した後
の毛羽立ちは、殆ど目立たないものであった。
【0022】実施例3 実施例1において、熱シールを図3に示すようにタテ方
向のみのストライプ状にし、シール間隔5mm、シール
幅は1mm、シール面積は16.7%としてシールを行
った。 作製された面ファスナー雌材は、剥離強さ(g
f/cm)が、1回目は18.9であり、5回目は1
6.9であり、10回目は32.2であり、引張剪断強
さ(kgf/cm2)は、1回目は0.61であり、5
回目は0.44であり、10回目は0.44であった。
また、10回繰り返して剥離した後の毛羽立ちは、少な
いものであったが、実施例1、2と比べるとやや毛羽立
っていた。
【0023】比較例1 3デニール、51mmの熱融着性偏芯芯鞘型複合繊維
(芯:ポリプロピレン、鞘:ポリエチレン)(チッソ社
製 ES131)からなるクリスクロスウェブを作製
し、それを熱風循環式の乾燥器に1分間140℃で放置
し、繊維間の絡合点を接着して雌材とした。作製された
面ファスナー雌材は、目付39.2g/m2、厚み1.
57mmであり、剥離強さ(gf/cm)が、1回目は
5.1であり、5回目は8.3であり、10回目は1
1.9であり、引張剪断強さ(kgf/cm2)は、1
回目は0.11であり、5回目は0.11であり、10
回目は0.11であった。また、10回繰り返して剥離
した後の毛羽立ちは、非常に多いものであった。
【0024】比較例2 比較例1の雌材に、ヒートシーラーで、シール間隔5m
m、シール幅1mm、シール面積30.5%で格子状に
部分的に熱シールした。作製された面ファスナー雌材
は、剥離強さ(gf/cm)が、1回目は5.3であ
り、5回目は5.2であり、10回目は5.2であり、
引張剪断強さ(kgf/cm2)は、1回目は0.09
であり、5回目は0.07であり、10回目は0.07
であった。また、10回繰り返して剥離した後の毛羽立
ちは、非常に多いものであった。
【0025】比較例3 比較例1の雌材に、超音波ウェルダーで、シール間隔1
0mm、シール幅1mm、シール面積17.4%で格子
状に部分的に超音波シールした。作製された面ファスナ
ー雌材は、剥離強さ(gf/cm)が、1回目は5.0
であり、5回目は9.0であり、10回目は14.0で
あり、引張剪断強さ(kgf/cm2)は、1回目は
0.07であり、5回目は0.08であり、10回目は
0.10であった。また、10回繰り返して剥離した後
の毛羽立ちは、非常に多いものであった。
【0026】実施例4 3デニール、64mmの熱融着性偏芯芯鞘型複合繊維
(芯:ポリプロピレン、鞘:ポリエチレン)(チッソ社
製 ES033)からなるウェブを50メッシュのネッ
トコンベア上にのせて、水流により絡合(圧力50kg
f/cm2 、ノズル径0.18mm、ノズル間隔1.2
mm)して、図4に示すような畝が形成された水流絡合
不織布を製造した。 つぎに、スリットを設けた150
℃の高温と50℃の低温のロール間に0.3mmのスリ
ットを設けた一対のロールに畝を形成した側と逆の面が
高温ロールに接するように通過させ、他面だけを熱融着
して、緻密化した。さらに、ヒートシーラーを使用し、
図5に示すような水流処理により形成された畝と直交す
る方向(ヨコ方向)に、ストライブ状のパターンで部分
的に熱シールした。シールの幅は1mm、シール間隔は
5mmとし、シール面積は16.7%であった。作製さ
れた面ファスナー雌材は、目付49.3g/m2、厚さ
0.68mmであり、剥離強さ(gf/cm)が、1回
目は12.6であり、5回目は15.2であり、10回
目は17.3であり、引張剪断強さ(kgf/cm2
は、1回目は0.15であり、5回目は0.15であ
り、10回目は0.16であった。また、10回繰り返
して剥離した後の毛羽立ちは、殆ど目立たないものであ
った。
【0027】比較例4 実施例1と同様に作製した後、シールは行わなかった。
作製された面ファスナー雌材は、剥離強さ(gf/c
m)が、1回目は34.1であり、5回目は18.4で
あり、10回目は21.9であり、引張剪断強さ(kg
f/cm2)は、1回目は0.75であり、5回目は
0.46であり、10回目は0.38であった。また、
10回繰り返して剥離した後の毛羽立ちは多いものであ
った。
【0028】
【発明の効果】この出願発明の面ファスナー雌材は、シ
ール部により雌材表面の繊維が固定されるため、雌材の
脱着を繰り返しても繊維の抜けや脱離が少なく、外観が
悪くなったり、ピール強度が低下したりすることがな
い。このため、繰り返し脱着できる回数を増加すること
ができる。また、他面が熱融着により緻密化されている
ので、ウェブのループが抜けにくくなるので、係合力を
より高くすることができると共に、熱融着された他面
は、フィルム状に緻密化され、平滑になるので、雌材を
薄くできる。また、従来の編織物の構造からなる面ファ
スナー雌材に比べて加工時の寸法安定性がよく、柔らか
いのでおむつ等に広い面積で貼り付けても違和感がな
く、貼り付ける際にも点状で十分に熱融着するので、取
り扱いも容易である。さらに、低コストで生産できるの
で、おむつ、手術衣、包装材等の使い捨て製品に使用す
るのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願発明の面ファスナー雌材の断面模型図
【図2】この出願発明の面ファスナー雌材の格子状のシ
ール部を形成した例を示す平面図
【図3】この出願発明の面ファスナー雌材のタテ方向の
ストライブ状のシール部を形成した例を示す平面図
【図4】この出願発明に用いる畝状のウェブの例を示す
斜視図
【図5】図4のウェブにヨコ方向ののストライブ状のシ
ール部を形成した例を示す平面図
【符号の説明】
1 ウェブ 2 熱融着により緻密化された面 3 シール部 4 水流による絡合部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱融着性複合繊維主体のウェブにシール
    部が形成され、片面が熱融着により緻密化されているこ
    とを特徴とする面ファスナー雌材。
  2. 【請求項2】 熱融着性複合繊維主体のウェブの熱融着
    により緻密化された面と逆の面に多数のループ状物が形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の面ファ
    スナー雌材。
  3. 【請求項3】 畝状に形成されたウェブにシール部が形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の面ファ
    スナー雌材。
  4. 【請求項4】 シール部が連続線状であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の面ファスナー雌
    材。
  5. 【請求項5】 熱融着性複合繊維主体のウェブの片面を
    熱融着して緻密化した後、シール部を形成することを特
    徴とする面ファスナー雌材の製造方法。
  6. 【請求項6】 熱融着性複合繊維主体のウェブを絡合し
    て、片面に多数のループ状物を形成した後、他面を熱融
    着して緻密化することを特徴とする請求項5に記載の面
    ファスナー雌材の製造方法。
  7. 【請求項7】 絡合をニードルパンチにより行うことを
    特徴とする請求項6に記載の面ファスナー雌材の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 ウェブを水流で絡合することを特徴とす
    る請求項6に記載の面ファスナー雌材の製造方法。
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