JPH09317968A - 変位吸収樹脂製配管継手およびその製造方法 - Google Patents

変位吸収樹脂製配管継手およびその製造方法

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JPH09317968A
JPH09317968A JP8160630A JP16063096A JPH09317968A JP H09317968 A JPH09317968 A JP H09317968A JP 8160630 A JP8160630 A JP 8160630A JP 16063096 A JP16063096 A JP 16063096A JP H09317968 A JPH09317968 A JP H09317968A
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vinyl chloride
pipe
fiber
soft vinyl
flange
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JP8160630A
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Shizuo Yokobori
志津雄 横堀
Ichiro Nakai
一郎 中井
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L27/00Adjustable joints, Joints allowing movement
    • F16L27/12Adjustable joints, Joints allowing movement allowing substantial longitudinal adjustment or movement
    • F16L27/127Adjustable joints, Joints allowing movement allowing substantial longitudinal adjustment or movement with means for locking the longitudinal adjustment or movement in the final mounted position
    • F16L27/1275Adjustable joints, Joints allowing movement allowing substantial longitudinal adjustment or movement with means for locking the longitudinal adjustment or movement in the final mounted position by means of at least an external threaded bolt
    • F16L27/12751Adjustable joints, Joints allowing movement allowing substantial longitudinal adjustment or movement with means for locking the longitudinal adjustment or movement in the final mounted position by means of at least an external threaded bolt the threaded bolt extending longitudinally

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高置タンクなどの硬質塩化ビニル管給排水配
管路の途中に取り付けて、配管施工時の偏心、配管の熱
伸縮および通水圧による配管の伸びなどを吸収する配管
継手およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 伸縮性可撓部を有する配管継手におい
て、前期可撓部が断面中央部に所定の繊維角度で編組さ
れた繊維補強層を有する軟質塩化ビニル管からなり、該
軟質塩化ビニル管の両端部に硬質塩化ビニルフランジが
設けられ、該硬質塩化ビニルフランジの外側面および軟
質塩化ビニル管の両端部内周面に硬質塩化ビニルガスケ
ットが嵌入固定され、さらに前記繊維補強軟質塩化ビニ
ル管の胴壁が硬質塩化ビニルフランジ間において外周方
向および軸方向に球状に膨らんだ形状に形成されている
ことを特徴とする変位吸収樹脂製配管継手。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高置タンクなど
の硬質塩化ビニル管給排水配管路の途中に取り付けて、
配管施工時の偏心、配管の熱伸縮および通水圧による配
管の伸びなどを吸収する配管継手およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来からビル屋上高置タンク、または高
架水槽などの給排水用硬質塩化ビニル管配管路中に設け
られる変位吸収継手としては、図9および図10に示す
ようなものが知られている。図9のゴム製配管継手は、
可撓部が内外面ゴム層3および繊維補強層4とからな
り、この両端部が鋼製フランジ7の外側面に鋼製リング
14で固定され、可撓部胴壁が外周方向に隆起した形状
をしたものである。また、図10に示した金属製継手
は、ステンレスコルゲートパイプ2の端部を金属製フラ
ンジ7の外側面に圧接し、さらにその外側面および内周
面にプッシュ15が圧接、もしくは溶着されてなるもの
である。両者は、いずれも可撓部の隆起した繊維補強ゴ
ム層、あるいはステンレスコルゲートパイプの有する伸
縮性および可撓性によって配管からの伸縮力や撓みを吸
収できるようになっている。
【0003】しかしながら、前記高置タンクや高架水槽
などの給排水用配管に使用される硬質塩化ビニル管は、
金属管と比べて、熱的、機械的特性に以下に述べるよう
な欠点を有するため、図9および図10に示す継手は、
硬質塩化ビニル配管管路変位吸収用継手として使用した
場合、重量、変位反力、変位吸収性能、価格などに問題
があった。上記硬質塩化ビニル管の欠点は、その使用限
界温度が−10°〜60℃の低温領域にあること、剛性
を示すヤング率は鉄の約1/100で、温度の上昇とと
もに低下し、特に60℃以上の高温環境下では著しいこ
と。したがって機械的強度、特に引張強さの低下も著し
いこと、熱膨脹係数が鉄の約5倍であることなどであ
る。
【0004】すなわち、(1)、図9のものは、継手中
に占める鋼製フランジの重量比率が大きいため、継手全
体が重く、さらに図10のものは、すべて金属部品から
できているため、さらに重いといった欠点がある。その
結果、これらの継手が高置タンクなどの給排水用硬質塩
化ビニル配管管路中に設けられたとき、それらの重量で
配管に屈曲や撓みを生じ、これらを防止するため、配管
支持部を増やして支持しなければならないという問題が
あった。
【0005】(2)、また図9の繊維補強ゴム製継手
は、その可撓部胴壁が内外面ゴム層3を繊維補強層4で
強化した、厚い複合積層体で構成されているので、ゴム
層単独の積層体と比べて、胴壁の剛性(ヤング率)が大
きい。そのため、継手に軸方向、または軸直角方向の外
力が働いても、外力に対する変位抵抗、すなわち変位反
力が大きく、小さな外力では容易に変位しない。さら
に、図10の金属製継手の場合には、可撓部胴壁がヤン
グ率の非常に大きいステンレスコルゲートパイプからな
っているので、継手は非常に大きな変位反力を有する。
その結果、これらの継手は、前記硬質塩化ビニル配管管
路中に使用されたときには、非常に小さなヤング率を有
する硬質塩化ビニル配管からくる、通水圧や温度変化な
どによる伸縮力や撓み(力)に順応して変位することが
できず、逆に硬質塩化ビニル配管自体がそれ自身の熱応
力や外力によるひずみなどによって変形し、ときには継
手重量負荷も加わって破損するといった事故も少なくな
かった。
【0006】(3)、さらに、前記縦配管された硬質塩
化ビニル管が、温水通水、または夏季の直射日光による
雰囲気温度の上昇などによって加熱されて軟化温度に近
づいたときには、管のヤング率の急激な減少に伴なっ
て、特に抗張力の著しい低下が起こり、管に発生した伸
縮力や撓み(力)は著しく弱められるため、変位反力の
大きい、これらの継手を作動させて吸収されることはで
きず、硬質塩化ビニル管自体が変形、曲がり、座屈を起
こし、破損にいたる場合があるなど従来の配管継手に
は、その変位反力および重量がきわめて大きいといった
問題点があった。
【0007】(4)、また、これらの継手は、安価な硬
質塩化ビニル管材料に比べて、高価であって、工事費の
面からも硬質塩化ビニル管と相応の価格になるように品
質改良の必要に迫られていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述した
点に鑑みてなされたものであって、硬質塩化ビニル配管
に曲げ、屈曲などの変形を起させず、硬質塩化ビニル配
管の弱い伸縮力や撓み(力)などの変位を吸収し得る、
軽量で、しかも変位反力の小さい、経済的な、変位吸収
性に優れた樹脂製配管継手を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
伸縮性可撓部を有する配管継手において、前記可撓部が
断面中央部に所定の繊維角度で編組された繊維補強層を
有する軟質塩化ビニル管からなり、該軟質塩化ビニル管
の両端部に硬質塩化ビニルフランジが設けられ、該硬質
塩化ビニルフランジの外側面および軟質塩化ビニル管の
両端部内周面に硬質塩化ビニルガスケットが嵌入固定さ
れ、さらに前記繊維補強軟質塩化ビニル管の胴壁が硬質
塩化ビニルフランジ間において外周方向および軸方向に
球状に膨らんだ形状に形成されている変位吸収樹脂製配
管継手をその要旨とする。
【0010】また、この発明の配管継手の製造方法は、
断面中央部に所定の繊維角度で編組された繊維補強層を
有する軟質塩化ビニル管を所定の長さに裁断し、該軟質
塩化ビニル管の両端部外周面に硬質塩化ビニルフランジ
を嵌入固定し、該両硬質塩化ビニルフランジの外側面お
よび軟質塩化ビニル管の両端部内周面に硬質塩化ビニル
ガスケットを嵌入固定し、該軟質塩化ビニル管の内側に
円柱状圧力媒介体を挿入した後、該円柱状圧力媒介体を
圧縮装置を用いて両側から圧縮して球状に変形させるこ
とにより、前記軟質塩化ビニル管胴壁を硬質塩化ビニル
フランジ間において、外周方向および軸方向に球状に膨
らんだ形状に形成させ、さらに加熱成形することを特徴
とする。
【0011】
【作用】この発明の配管継手によれば、その可撓部およ
びフランジ部を金属の比重の約1/5の比重をもつ軟質
塩化ビニル管および硬質塩化ビニルフランジの組み合せ
で構成することにより継手重量を大幅に軽減することが
できる。
【0012】また、継手の可撓部胴壁を、ヤング率(剛
性)の非常に小さな軟質塩化ビニル管と、その断面中央
部に所定の繊維角度で菱目状に編組した繊維補強層とか
ら構成することにより、硬質塩化ビニル配管からくる弱
い伸縮力や撓み(力)などの変位を胴壁の外周方向およ
び軸方向への伸縮作用によって吸収することができる。
【0013】さらに、上述のように、この発明の継手全
体、すなわち可撓部およびフランジ部を、すべて熱可塑
性樹脂材料で構成することにより、継手は、温度変化に
対し、硬質塩化ビニル配管と全く同じ熱的挙動を示し、
上記配管からくる伸縮などの変位に敏感に作用し、これ
を吸収できる。すなわち、この発明の継手が設けられた
硬質塩化ビニル配管管路部が温水、または高温雰囲気に
曝され、加熱されて、硬質塩化ビニル管の剛性が低下し
ても、継手は変位反力が非常に小さいため、硬質塩化ビ
ニル配管からくる熱的、機械的ひずみを容易に吸収する
ことができる。
【0014】また、この発明の製造方法によれば、菱目
状などに編組した網目状繊維補強の長尺軟質塩化ビニル
管を所定長さに裁断し、これに市販の硬質塩化ビニルフ
ランジおよび同ガスケットをセットし、圧縮変形させた
後、比較的容易に得られる温度、例えば温水槽などの温
水中で塑性変形させ、冷却すれば、製品が得られるとい
う製作容易な利点を有する。
【0015】以下、図面を参照しながら、この発明の一
実施例を具体的に説明する。図1は本発明の配管継手1
の構成を示す部分破断側面図である。すなわち、この配
管継手1は、断面中央部に所定の繊維角度θで編まれた
網状繊維補強層4を有する、定尺の軟質塩化ビニル管2
の両端部外周面に硬質塩化ビニルフランジ7、7’を設
けるとともに、両端部内周面および両フランジ7、7’
の外側面に硬質塩化ビニルガスケット8、8’を嵌入固
定し、さらに前記軟質塩化ビニル管2をフランジ7、
7’間において、繊維角度が静止角度αになるように、
外周方向および軸方向に球状に膨らんだ形状に形成して
なるものである。
【0016】繊維補強軟質塩化ビニル管2は、図2に示
すように、軟質塩化ビニル管3の断面中央部に所定の繊
維角度θで編組された繊維補強層4が設けられたもので
あって、所定の長さに裁断されたものである。通常、こ
の長さは管径×1〜2倍の範囲である。この繊維補強軟
質塩化ビニル管2は、後述する公知の押出成形法により
製造される。
【0017】軟質塩化ビニル管3は、押出用軟質塩化ビ
ニル樹脂配合物からなるものであって、公知の主原料お
よび副資材を使用し、公知の押出成形法により製造され
る。
【0018】繊維補強層4の繊維としては、ナイロン、
ポリエステル、アラミド、カーボンなどの有機繊維およ
びガラス、スチールなどの無機、金属繊維などを使用す
ることができる。これらの繊維は、後述するように、繊
維補強軟質塩化ビニル管2の製造工程で編組機にかけら
れ、図2に示すように、管軸方向に対し所定の繊維角度
θに軟質塩化ビニル管の表面で編組されて菱目を構成す
る。この菱目5は製造される継手製品1の繊維補強軟質
塩化ビニル管2の胴壁の外周方向および軸方向への伸
長、または収縮作用を助長するとともに、軟質塩化ビニ
ル管3の機械的強度および軟化温度を向上させる役割を
担う。
【0019】上記繊維補強軟質塩化ビニル管2は、前記
押出用軟質化ビニル樹脂配合物を押出成形機を用いて、
まず、軟質塩化ビニル管3の内管を押出し、次にこの内
管の外周面に前記繊維を編組機にかけて菱目状に編組し
て繊維補強層4を形成し、さらにこの上にクロスヘッド
ダイにより軟質塩化ビニル管2の外管を被覆成形して製
造される。
【0020】硬質塩化ビニルフランジ7は、所定長さの
繊維補強軟質塩化ビニル管2の両端部外周面に嵌入し、
固定される。この硬質塩化ビニルフランジ7は、製作し
てもよいが、市販品を使用すれば、便利である。そのう
ち、特にその内径が外側に向ってテーパ状に開いて形成
されたものが好ましく、繊維補強軟質塩化ビニル管2を
強固に捕捉し、固定することができる。
【0021】硬質塩化ビニルガスケット8は、前記フラ
ンジ7付き繊維補強軟質塩化ビニル管2の両端部2aの
内側へその円筒部が嵌入されて、その嵌入部円筒外周面
が軟質ビニル管2の端部2aをフランジ7の内周面に押
し付けて管2を強固にフランジ7に固定できるようにな
っている。また、同時にガスケット8は、その鍔部の内
側面がフランジ7の外側面に固定される。この硬質塩化
ビニルガスケット8はフランジ7と同じく、硬質塩化ビ
ニル丸棒から旋盤などで比較的容易に製作できるが、市
販品を使用すれば、より便利である。さらに、図2に示
すように、前記の内径が外側に向ってテーパ状に開いた
形状のフランジ7を用いた管2の場合には、上記ガスケ
ット8の嵌入部円筒外周面による拡管、圧着固定に加え
て、上記フランジ7の内側面開口部劣鋭端部の管2はの
剪断食い込みによって管2をより強固に捕捉し、より効
果的に固定することができる。なお、硬質塩化ビニルガ
スケット8は、その嵌入部の円筒の外径ができるだけ繊
維補強軟質塩化ビニル管2の内径に近いことが好まし
い。
【0022】図3に示した円柱状圧力媒介体9は、図4
に示すように、フランジ7とガスケット8が固定された
繊維補強軟質塩化ビニル管2の内側に挿入され、図5に
示すように、圧縮用フランジ11、締め付けボルト12
およびナット13などからなる圧縮装置により、両側
から圧縮されて変形すると同時に、前記軟質塩化ビニル
管2の繊維角度が所定の静止角度αになるように、管2
の銅壁を外周方向および軸方向に球状に膨らんだ形状に
形成させる役割を果すものである。
【0023】上記円柱状圧力媒介体9は、図3に示すよ
うに、ゴム弾性および熱膨張率の大きい弾性材料、例え
ばシリコンゴムなどで成形された円柱体であって、円
柱、または中央部が膨らんだ円弧回転体のような形状の
ものも使用することができる。この円柱状圧力媒介体9
の最大外径は繊維補強軟質塩化ビニル管2の内径にでき
るだけ近いことが好ましい。
【0024】また、繊維補強軟質塩化ビニル管2を常温
で拡クダ球形状にする方法としては、上記のような円柱
状圧力媒介体9を用いるほかエアバックや水圧バックな
どを挿入使用したり、あるいは軟質塩化ビニル管2内に
水または空気の圧力を直接封入するなどの手段を用いる
ことができる。
【0025】圧縮用円柱状芯型10は、図6に示すよう
に圧縮装置の一部品であって、フランジ7及びガスケッ
ト8、8’が固定された繊維補強軟質塩化ビニル管2の
内側へ、予め円筒状圧力媒介体9を貫通したままの状態
で挿入するか、またはまず円柱状圧力媒介体9中を中央
部に挿入し、次いでその内径孔を貫通するように挿入す
るなどした後、圧縮用フランジ11で円筒状圧力媒介体
9を圧縮するときの軸芯の働きおよび圧力媒介体9の球
状変形を効果的に行なわしめる役割を果すものである。
この円柱状芯型10は、機械的強度を有する金属製円柱
または円筒が用いられる。
【0026】圧縮用フランジ11、ボルト12及びナッ
ト13は、図5、または図7に示すように、繊維補強軟
質塩化ビニル管2の内側に挿入された円柱、または円筒
状圧力媒介体9を球状に圧縮変形させるものである。こ
れらには、機械的強度を有する鋼製部材が使用される。
【0027】この配管継手の製造方法は、図2に示すよ
うに、まず、軟質塩化ビニル管3の断面中央部に所定の
繊維角度θで編組された繊維補強層4を有する軟質塩化
ビニル管2(以下繊維補強軟質塩化ビニル管という)を
所定の長さに裁断する。通常、この長さは使用する官径
×1〜2倍の範囲とする。上記繊維補強軟質塩化ビニル
管2は、公知の押出用軟質塩化ビニル樹脂配合物と補強
用繊維を押出成形機ならびに編組機を用いて公知の押出
成形法により製造されたものを使用する。
【0028】次に、図2に示すように、この定尺の繊維
補強軟質塩化ビニル管2の両端部2aの外周面に硬質塩
化ビニルフランジ7を嵌め込み、接着する。この場合の
接着は、塩化ビニル樹脂系などの市販接着剤を管外周
面、またはフランジ内周面に塗布する。
【0029】続いて、図2に示すように、上記フランジ
7を接着固定した繊維補強軟質塩化ビニル管2の両端部
2aの内周面に硬質塩化ビニルガスケット8を嵌入し
て、接着固定する。この場合の接着も、塩化ビニル樹脂
系などの市販接着剤を接着相当部に施して接着固定す
る。
【0030】さらに、図4に示すように、上記フランジ
およびガスケットを固定した繊維補強塩化ビニル管2の
内側に、図3に示す円柱状圧力媒介体9を挿入する。
【0031】続いて、図5に示すように、この円柱状圧
力媒介体9を、圧縮用フランジ11、締め付けボルト1
2およびナット13などからなる圧縮装置を用いて、両
側から圧縮して球状に変形させると同時に、外側の繊維
補強軟質塩化ビニル管2を外周方向および軸方向に球状
に膨らんだ形状に変形させる。
【0032】繊維補強軟質塩化ビニル管2の継手構成体
をこの球状に変形させた状態のままで、80〜100
℃、30〜60分加熱し、完全に塑性変形させて、管2
の胴壁を球形状に成形する。
【0033】その後、この継手成形体を冷却し、圧縮装
置を取り外し、円柱状圧力媒介体9を引き抜いて、樹脂
製配管継手を得る。
【0034】なお、円柱状圧力媒介体9を圧縮する方法
としては、上記のような圧縮用フランジ、ボルトおよび
ナットの組合せを用いるほか、図6および図7に示すよ
うに、円柱状芯型10の軸芯をさらに用い、圧縮フラン
ジの移動を容易にし、かつ、圧力媒介体9の容積を減少
して、管の球状化の効率を向上させる手段も用いること
ができる。
【0035】また、円柱状圧力媒介体9は、図3に示す
円柱、または円弧回転体形状のもののほか、図6に示す
ような円柱形状のものも使用できる。
【0036】また、繊維補強軟質塩化ビニル管2は、上
記のような軟質塩化ビニル管3と繊維補強層4との組合
せ構成のほか、図6に示すように上記繊維補強軟質塩化
ビニル管2の外周面に硬質塩化ビニル丸棒コイルを設け
たものも使用できる。このコイル補強した繊維補強軟質
塩化ビニル管を使用した配管継手は、可撓部胴壁の軟化
温度を上昇させて、継手の耐熱性を向上させることがで
きる。
【0037】また、繊維補強軟質塩化ビニル管2の繊維
角度θは任意に選ぶことができるが、球形状に成型した
継手製品の繊維角度αが静止角度54°の近傍となるよ
うに、関連させて繊維角度θを設定することもできる。
【0038】
【実施例】繊維を繊維角度θ48°で編組した繊維補強
層を有する呼び径100の繊維補強軟質塩化ビニル管
(以下、糸入りPVCホースという)(外径110m
m,内径 100mm,厚さ5 mm)を長さ130
mmに裁断した。次にこの定尺糸入りPVCホースの両
端部外周面に、予め内周面に塩化ビニル樹脂系接着剤
(積水化学工業((株))社製商品名エスロン接着剤)
を塗布し、指触乾燥させた呼び径100Aの硬質塩化ビ
ニルフランジ(ビニルフランジ、JIS B2212,
10kgf/cm2,外径210mm,内径114m
m,厚さ18mm)を嵌め込み、接着固定した。そして
この両側から、予めその接着すべき部分に塩化ビニル樹
脂系接着剤(積水化学工業((株))社製商品名エスロ
ン接着剤)を塗布し、指触乾燥させた硬質塩化ビニルソ
ケット(外径 99.5mm,内径93.5mm,厚さ
3mm, 長さ 20mm)を挿し込み、糸入りPV
Cホースの両端部内周面およびフランジ外周面に接着固
定した。続いて、シリコンゴム(東レシリコン
((株))社製タイプ Hs40°)を用いて、円筒体
(外径60mm,内径50mm,厚さ5mm,長さ 1
40mm)を制作し、これを糸入りPVCホースの中央
部に挿入した。さらにそのシリコンゴム円筒体の内径孔
の内側に鋼製円柱状芯型(外径50mm,長さ120
mm)を挿し通し、この両端部に圧縮用フランジ(外径
210mm,厚さ18mm,メクラ板)を嵌め込み、ボ
ルトとナットを用いて、このフランジを内側へ締め付け
てシリコンゴム円筒体を長さ20mmだけ圧縮変形さ
せ、糸入りPVCホースを外側に球形状に膨らませた。
続いて、このままの状態で乾燥機内に移し、100℃,
45分間加熱した。その後、乾燥機から取り出して放
置、冷却し、圧縮装置とシリコンゴム円筒体を取り外し
て、配管継手サンプルを得た。
【0039】評価方法 実施例で得られた本発明の配管継手サンプルを次の試験
法に基づいて評価した。その結果を従来継手と比較し
て、表1に示す。 (1)伸長反力 配管継手サンプルを温度20℃および60℃において、
10 mm伸長時の負荷反力を測定する。 (2)圧縮反力 配管継手サンプルを温度20℃および60℃において、
10mm圧縮時の負荷反力を測定する。 (3)重量比率 従来継手(図10)の重量に対する本発明継手および従
来継手(図9)の重量比を百分率で表わす。 (4)価格比 従来継手(図9)の価格に対する本発明継手および従来
継手(図10)の価格比を百分率で表わす。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明の配管継手によれば、表1から明
らかなように、継手全体を金属の約1/5の比重を持つ
塩化ビニル樹脂で構成することにより、継手重量を従来
の金属製およびゴム製継手重量の30〜40%に軽量化
できた。
【0042】また、継手可撓部をヤング率の非常に小さ
な軟質塩化ビニル管で構成することにより、継手の伸
長、または収縮の反力を従来継手と比べて、5〜30%
に減少させることができた。特に60℃高温域において
は、従来継手の伸長、収縮反力2〜16%で変位するこ
とができ、硬質塩化ビニル管の弱い伸縮力などを容易に
吸収できるようになった。
【0043】さらに、本発明の配管継手に、切削、加熱
成型、接着などの加工が容易にでき、かつ、安価な硬、
軟質塩化ビニル樹脂材料を使用することにより、容易に
裁断、接着、変形、加熱塑性成型加工できる、経済的な
配管継手を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配管継手の構成を示す部分破断面側面
図である。
【図2】繊維補強軟質塩化ビニル管に硬質塩化ビニルフ
ランジおよびガスケットを嵌入固定した状態を示す部分
破断面図である。
【図3】円柱圧力媒介体の軸方向断面(側面)図であ
る。
【図4】繊維補強軟質塩化ビニル管内に円柱状圧力媒介
体を挿入した状態を示す部分破断側面図である。
【図5】円柱状圧力媒介体を圧縮変形させ、繊維補強軟
質塩化ビニル管を球状に膨らませた状態を示す部分破断
側面図である。
【図6】硬質塩化ビニル丸棒コイル付繊維補強軟質塩化
ビニル管の継手構成体内に円筒状圧力媒介体を挿入し、
これに圧縮装置を取り付けた状態を示す部分破断側面図
である。
【図7】圧縮装置により円筒状圧力媒介体を圧縮変形さ
せ、硬質塩化ビニル丸棒コイル付繊維補強軟質塩化ビニ
ル管を球状に膨らんだ形状に形成した状態を示す部分破
断側面図である。
【図8】圧縮装置および円筒状圧力媒介体を取り外して
得られた繊維補強軟質塩化ビニル管を硬質塩化ビニル棒
コイルで強化した本発明の配管継手の構造を示す部分破
断側面図である。
【図9】従来の配管継手の構成を示す部分破断側面図で
ある。
【図10】従来の別の配管継手の構成を示す部分破断側
面図である。
【符号の説明】
1 本発明の配管継手 2 繊維補強軟質塩化ビニル管(従来技術では蛇腹状ス
テンレスパイプ)、2a同管の端部 3 軟質塩化ビニル管(従来技術では内外面ゴム層) 4 繊維補強層(従来技術では合成繊維層) 5 繊維菱目網 6 硬質塩化ビニル丸棒コイル 7.7’ 硬質塩化ビニルフランジ(従来技術では鋼製
フランジ) 8.8’ 硬質塩化ビニルガスケット、8a同ガスケッ
トの鍔部 9 円柱状圧力媒介体 10 圧縮装置の部品 : 円柱状芯型 11 圧縮装置の部品 : 圧縮用フランジ 12 圧縮装置の部品 : 締め付けボルト 13 圧縮装置の部品 : ナット 14 鋼製リング 15 フッ素樹脂ブッシュ 16 .16’ コイル用硬質塩化ビニルガスケット α 本発明の配管継手製品の静止繊維角度 θ 繊維補強軟質塩化ビニル管の繊維角度

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮性可撓部を有する配管継手におい
    て、前期可撓部が断面中央部に所定の繊維角度で編組さ
    れた繊維補強層を有する軟質塩化ビニル管からなり、該
    軟質塩化ビニル管の両端部に硬質塩化ビニルフランジが
    設けられ、該硬質塩化ビニルフランジの外側面および軟
    質塩化ビニル管の両端部内周面に硬質塩化ビニルガスケ
    ットが嵌入固定され、さらに前記繊維補強軟質塩化ビニ
    ル管の胴壁が硬質塩化ビニルフランジ間において外周方
    向および軸方向に球状に膨らんだ形状に形成されている
    ことを特徴とする変位吸収樹脂製配管継手。
  2. 【請求項2】 硬質塩化ビニルフランジの内径が外側に
    向ってテーパ状に開いて形成されている請求項1記載の
    配管継手。
  3. 【請求項3】 球状に膨らんだ形状に形成された繊維補
    強軟質塩化ビニル管胴壁内の繊維角度が静止角度54°
    近傍になるように、軟質塩化ビニル管成形時の編組繊維
    角度が設定されている請求項1記載の配管継手。
  4. 【請求項4】 断面中央部に所定の繊維角度で編組され
    た繊維補強層を有する軟質塩化ビニル管を所定の長さに
    裁断し、該軟質塩化ビニル管の両端部外周面に硬質塩化
    ビニルフランジを嵌入固定し、該硬質塩化ビニルフラン
    ジの外側面および軟質塩化ビニル管の両端部内周面に硬
    質塩化ビニルガスケットを嵌入固定し、該軟質塩化ビニ
    ル管の内側に円柱状圧力媒介体を挿入した後、該円柱状
    圧力媒介体を圧縮装置を用いて両側から圧縮して球状に
    変形させることにより、前記軟質塩化ビニル管胴壁を硬
    質塩化ビニルフランジ間において外周方向および軸方向
    に球状に膨らんだ形状に形成させ、さらに加熱成形する
    ことを特徴とする変位吸収樹脂製配管継手の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006037981A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Furukawa Electric Co Ltd:The プラスチック管の接続部
CN108194745A (zh) * 2018-01-16 2018-06-22 江苏汉唐环保科技有限公司 一种带排水装置的非金属补偿器
KR102024929B1 (ko) * 2018-12-11 2019-09-24 주식회사 이원그린텍 익스펜션 조인트

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