JPH09316349A - 硬化性の組成物 - Google Patents

硬化性の組成物

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JPH09316349A
JPH09316349A JP13211896A JP13211896A JPH09316349A JP H09316349 A JPH09316349 A JP H09316349A JP 13211896 A JP13211896 A JP 13211896A JP 13211896 A JP13211896 A JP 13211896A JP H09316349 A JPH09316349 A JP H09316349A
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group
formula
compound
meth
silicon
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JP13211896A
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English (en)
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Tomoko Matsumoto
知子 松本
Takao Doi
孝夫 土居
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた接着強度を有する硬化性の組成物の提
供。 【解決手段】加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ
素基を分子内に1個以上有する有機重合体(A)、加水
分解性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル化
合物(B−1)とアミン化合物(B−2)とを反応させ
ることによって得られるケイ素化合物(B)、および、
ジブチルスズビスアセチルアセトナート触媒、を含有す
る硬化性の組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は改質された硬化性の
組成物に関し、特に著しく優れた機械物性を有する硬化
性の組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】分子内に1個以上の加水分解性ケイ素基
を有する有機重合体は、硬化物がゴム弾性を有するとい
う特徴を生かし被覆組成物・密封組成物などの用途に用
いられているが、特に接着剤等のような用途には硬化物
の強度、特にせん断接着強度が不充分であり、実用上問
題がある。
【0003】これらの欠点を解決するために、加水分解
性ケイ素基含有有機重合体にアミノ基含有アルコキシシ
ランまたはこのシランをエポキシ基含有アルコキシシラ
ンやメタクリル基含有アルコキシシランと反応させて得
た変性体を添加してなる組成物が提案されている(特公
昭62−35421)。
【0004】しかしアミノ基含有アルコキシシランの添
加の場合、分子中の第1級アミノ基が硬化物の耐水性を
損なうという問題があり、変性体添加の場合は硬化体の
モジュラス変化が大きく硬化体が脆くなるなどの問題が
あった。
【0005】さらに、従来から接着が難しいとされるポ
リ塩化ビニルやフッ素鋼板などの被着体に対しては充分
な接着力を得られないという問題があった。
【0006】また、アミノ基含有アルコキシシランと
(メタ)アクリル酸エステルを同時に使用する方法(特
開平6−16921)、または両者を反応させて得られ
た付加物を使用する方法(特開平6−88017)によ
って接着性を改善する手法が知られているが、これらの
方法もまたポリ塩化ビニルやフッ素鋼板などの被着体に
対しては充分な接着力を得られないという問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記欠点を
解決し、その硬化物が著しく優れた機械物性を発現し、
特に優れた界面剥離率を示す硬化性の組成物の提供を目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、加水分解によ
り架橋可能な加水分解性ケイ素基を分子内に1個以上有
する有機重合体(A)、加水分解性ケイ素基を有する
(メタ)アクリル酸エステル化合物(B−1)とアミン
化合物(B−2)とを反応させることによって得られる
ケイ素化合物(B)、および、式1または式1’で表さ
れるスズ化合物(C)、を含有することを特徴とする硬
化性の組成物である。
【0009】
【化4】Q1 2SnT2 ・・・式1 [Q1 2SnT]2 O・・・式1’
【0010】式1および式1’中、Q1 は炭素数1〜2
0の炭化水素基、Tは炭素数1〜20のアルコキシ基ま
たはスズに対して配位結合を形成しうる部分を有する有
機基。複数個あるQ1 およびTはそれぞれ同一でもよ
く、異なっていてもよい。
【0011】本発明における加水分解により架橋可能な
加水分解性ケイ素基(以下単に加水分解性ケイ素基とも
いう)を分子内に1個以上有する有機重合体(A)とし
ては、ポリエーテル、ポリエステルおよびポリカーボネ
ートから選ばれる有機重合体から誘導される有機重合体
が挙げられる。また(メタ)アクリル酸エステル、ビニ
ルアルキルエーテル、イソブチレン、ブタジエン、クロ
ロプレン等のジエン類、クロロトリフルオロエチレン、
テトラフルオロエチレン、エチレンまたはプロピレン等
の重合性モノマーと加水分解性ケイ素基含有重合性モノ
マーを共重合して得られる加水分解性ケイ素基含有ビニ
ル系重合体等が挙げられる。
【0012】特にポリエーテル、ポリエステルおよびポ
リカーボネートから選ばれる有機重合体から誘導される
有機重合体であることが好ましく、ポリエーテルから誘
導される加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルが特に好
ましい。
【0013】ポリエーテルは、触媒の存在下、活性水素
を含有する開始剤にアルキレンオキシドを開環重合反応
させて得られる。アルキレンオキシドとしてはプロピレ
ンオキシド、エチレンオキシド、ブチレンオキシド、エ
ピクロロヒドリン、スチレンオキシド、アリルグリシジ
ルエーテル等がある。またオキセタン、テトラヒドロフ
ラン等も使用できる。
【0014】開始剤としては、多価アルコール、多価カ
ルボン酸、多価アミン等の多価活性水素化合物、末端不
飽和基含有モノオール、不飽和フェノール、不飽和カル
ボン酸等の不飽和基含有活性水素化合物が挙げられる。
【0015】触媒としてはナトリウム、カリウム、セシ
ウム等のアルカリ金属やそれらアルカリ金属の水酸化物
などのアルカリ金属化合物、複合金属シアン化物錯体、
金属ポルフィリン錯体を使用できる。
【0016】加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルは、
水酸基含有ポリエーテルから誘導されることが特に好ま
しい。
【0017】本発明において、加水分解性ケイ素基と
は、シラノール基やアルコキシシリル基のように、湿分
や硬化触媒等により縮合反応を起こし有機重合体の架橋
によって高分子量化を促進しうるものであり、好ましく
は式3により表される。
【0018】
【化5】−SiXa1 3-a・・・式3
【0019】式3中、R1 は炭素数1〜20の置換また
は非置換の1価の炭化水素基、Xは水酸基または加水分
解性基、aは1〜3の整数である。
【0020】加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルは、
水酸基含有ポリエーテルから誘導される場合、通常、有
機基を介して式3で表される加水分解性ケイ素基が導入
される。よって、本発明における有機重合体(A)は式
4で表される基を有することが好ましい。
【0021】
【化6】−R0 −SiXa1 3-a・・・式4
【0022】式4中、R0 は2価の有機基、R1 、X、
aは上記に同じ。
【0023】ここで、式4中のR0 は2価の有機基であ
り、炭素数8以下の炭化水素基が好ましい。式3、式4
中、R1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価の
炭化水素基であり、好ましくは炭素数8以下のアルキル
基、フェニル基またはフルオロアルキル基である。特に
好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、シクロヘキシル基またはフェニル基で
ある。
【0024】式3、式4中のXは水酸基または加水分解
性基であり、加水分解性基としてはたとえばハロゲン原
子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ
基、アミノオキシ基、ケトキシメート基またはヒドリド
基である。これらのうち炭素原子を有する加水分解性基
の炭素数は6以下、特には4以下が好ましい。好ましい
Xは炭素数4以下のアルコキシ基、特にはメトキシ基、
エトキシ基またはプロポキシ基である。式3、式4中の
aは2または3が好ましい。
【0025】本発明における有機重合体(A)の製造方
法としては、たとえば、下記の(イ)〜(ヘ)が例示さ
れるがこれらに限定されない。なお、(イ)〜(ニ)
は、加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルの製造方法例
であり、(ホ)〜(ヘ)は加水分解性ケイ素基含有ビニ
ル系重合体の製造方法例である。
【0026】(イ)イソシアネート基と加水分解性ケイ
素基を有する有機ケイ素化合物を水酸基含有ポリエーテ
ルと反応させる方法。
【0027】具体的な有機ケイ素化合物としては、化7
の化合物を示しうる。
【0028】
【化7】(C25 O)3 Si(CH23 NCO、
(CH3 O)3 Si(CH23 NCO、(CH3 O)
2 (CH3 )Si(CH23 NCO、(CH3 O)3
SiNCO、(CH3 O)2 Si(NCO)2
【0029】(ロ)式HSiXa1 3-a(式中R1
X、aは前記に同じ)で表される水素化ケイ素化合物
と、末端に不飽和基を導入したポリエーテルとを反応さ
せる方法。
【0030】ここで不飽和基を導入する方法としては、
水酸基含有ポリエーテルのOHをOM(Mはアルカリ金
属)とした後、塩化アリル等の不飽和基含有ハロゲン化
炭化水素と反応させる方法、または不飽和基および水酸
基と反応しうる官能基を有する化合物を水酸基含有ポリ
エーテルと反応させて、エステル結合、ウレタン結合、
カーボネート結合等を介して不飽和基を導入する方法が
ある。また末端水酸基含有ポリエーテルの製造において
アルキレンオキシドを重合する際に、アリルグリシジル
エーテル等の不飽和基含有アルキレンオキシドを共重合
させることにより側鎖に不飽和基を導入する方法や、開
始剤として末端不飽和基含有モノオールを用いて製造し
た水酸基含有ポリエーテルも使用することにより末端に
不飽和基を導入する方法もある。
【0031】(ハ)水酸基含有ポリエーテルの末端にト
リレンジイソシアネート等のポリイソシアネートを反応
させてイソシアネート基末端とした後、該イソシアネー
ト基に式5で表されるケイ素化合物のW基を反応させる
方法。
【0032】
【化8】W−R2 −SiXa1 3-a・・・式5
【0033】式5中、R1 、X、aは前記に同じであ
り、R2 は炭素数1〜20の2価の炭化水素基であり、
Wは水酸基、カルボキシル基、メルカプト基およびアミ
ノ基(第1級または第2級)から選ばれる活性水素含有
基である。
【0034】(ニ)末端に不飽和基を導入したポリエー
テルの不飽和基と、Wがメルカプト基である式5で表さ
れるケイ素化合物のメルカプト基を反応させる方法。
【0035】(ホ)加水分解性ケイ素基を有する重合性
モノマーまたはそのオリゴマーと他の重合性モノマーま
たはそのオリゴマーとを共重合させる方法。
【0036】重合性モノマーとは、たとえば式6で表さ
れる化合物の単独または2種以上の混合物である。
【0037】
【化9】CR3 2=CR45 ・・・式6
【0038】式6中、R3 は水素原子、ハロゲン原子ま
たは1価の炭化水素基であり、R4、R5 は1価の有機
基である。R3 は水素原子または1価の炭化水素基であ
ることが好ましく、R4 、R5 は水素原子、ハロゲン原
子、1価の炭化水素基、フェニル基、アルコキシ基、カ
ルボキシル基、アルコキシカルボニル基、グリシドキシ
カルボニル基、シアノ基、アルケニル基、アシルオキシ
基、アミド基およびピリジル基から選ばれる基であるこ
とが好ましい。
【0039】重合性モノマーの具体例としては、スチレ
ンやα−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、(メ
タ)アクリル酸、それらのエステルまたは(メタ)アク
リルアミド等の(メタ)アクリル系モノマー、アクリロ
ニトリル、2,4−ジシアノブテン−1等のシアノ基含
有モノマー、酢酸ビニル等のビニルエステル系モノマ
ー、イソプレン、ブタジエン等のジエン系モノマー、イ
ソブチレン等のオレフィンおよびその他不飽和エステル
類、ハロゲン化オレフィン、ビニルエーテル等がある。
【0040】また加水分解性ケイ素基を有する重合性モ
ノマーとしては式7で表される化合物が用いられる。
【0041】
【化10】Y3-n −SiR6 n7 ・・・式7
【0042】式7中、R6 は炭素数1〜20の置換また
は非置換の1価の炭化水素基であり、Yは水酸基、また
はハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミ
ド基、アミノ基、アミノキシ基、ケトキシメート基等の
加水分解性基であり、R7 は重合性不飽和基を有する有
機残基であり、nは0〜2の整数である。
【0043】式7で表される化合物としては具体的には
化11の化合物等が例示される。
【0044】
【化11】CH2 =C(CH3 )COO(CH23
i(CH3 )(OCH32 、CH2 =C(CH3 )S
i(CH3 )(OCH32
【0045】(ヘ)加水分解性ケイ素基を含有する連鎖
移動剤の存在下で重合性モノマーを重合させる方法。
【0046】加水分解性ケイ素基を含有する連鎖移動剤
としては具体的には化12の化合物等が例示される。
【0047】
【化12】HS(CH23 Si(OCH33 、HS
(CH23 Si(CH3 )(OCH32
【0048】有機重合体(A)の分子量は1000以上
であることが好ましい。1000〜50000であるこ
とがより好ましく、特には5000〜30000、さら
には8000〜30000が好ましい。
【0049】本発明における加水分解性ケイ素基を有す
る(メタ)アクリル酸エステル化合物(B−1)は、式
3で表される加水分解性ケイ素基を有することが好まし
く、特にアルコキシシリル基を有することが好ましい。
アルコキシシリル基としてはトリアルコキシシリル基、
ジアルコキシシリル基、モノアルコキシシリル基などが
ある。
【0050】(メタ)アクリル酸エステル化合物(B−
1)は加水分解性ケイ素基を1分子中に1個有する化合
物であることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル
化合物(B−1)は、分子量は1000未満の化合物で
あることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル化合
物(B−1)は、式2で表される化合物であることが特
に好ましい。
【0051】
【化13】 X0 p2 3-pSi(CH2)3 OCOCQ=CH2 ・・・式2
【0052】式2中、X0 は水酸基または加水分解性
基、Qは水素原子またはメチル基、Q2 は炭素数1〜2
0の置換または非置換の1価の炭化水素基、pは1〜3
の整数である。
【0053】(メタ)アクリル酸エステル化合物(B−
1)としては、具体的には3−(メタ)アクリロイルオ
キシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラ
ン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエチ
ルジエトキシシラン等が挙げられる。(メタ)アクリル
酸エステル化合物(B−1)は1種を単独で使用しても
よく、2種以上の混合物であってもよい。
【0054】アミン化合物(B−2)としては、アミノ
基としては第1級アミノ基および/または第2級アミノ
基を有する化合物であることが好ましく、第1級アミノ
基を有する化合物であることが特に好ましい。アミン化
合物(B−2)は分子量1000未満の化合物であるこ
とが好ましい。
【0055】アミン化合物(B−2)としては、具体的
にはメチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、プロ
ピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチル
アミン、オクチルアミン等のアルキルモノアミン、エチ
レンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプチレンジアミン、オ
クチレンジアミン等のアルキレンジアミン、シクロヘキ
シルアミン、N−シクロヘキシルエチレンジアミン、フ
ェニレンジアミン、N−フェニルエチレンジアミン、ベ
ンジルアミン、N−ベンジルエチレンジアミン、テトラ
ヒドロフルフリルアミン、N−テトラヒドロフルフリル
エチレンジアミンなどが挙げられる。アミン化合物(B
−2)は1種を単独で使用してもよく、2種以上の混合
物であってもよい。
【0056】加水分解性ケイ素基を有する(メタ)アク
リル酸エステル化合物(B−1)とアミン化合物(B−
2)は混合することにより容易に反応する。非水条件下
でアミン化合物(B−2)を室温〜180℃で撹拌しな
がら、(メタ)アクリル酸エステル化合物(B−1)を
滴下することが特に好ましい。加水分解性ケイ素基を有
する(メタ)アクリル酸エステル化合物(B−1)とア
ミン化合物(B−2)は、各々2種以上反応に用いても
よい。
【0057】この反応は、加水分解性ケイ素基を有する
(メタ)アクリル酸エステル化合物(B−1)中の(メ
タ)アクリロイルオキシ基に、アミン化合物(B−2)
のアミノ基の一部または全部がマイケル付加反応を起こ
すことによる。
【0058】加水分解性ケイ素基を有する(メタ)アク
リル酸エステル化合物(B−1)とアミン化合物(B−
2)の使用量はモル比で100:1〜1:100が好ま
しく、5:1〜1:5が特に好ましい。
【0059】組成物の硬化体に伸びが必要とされる場合
には、ケイ素化合物(B)が加水分解性ケイ素基を1分
子中に1個有する化合物であることが好ましい。このよ
うな化合物を得るためには、加水分解性ケイ素基を有す
る(メタ)アクリル酸エステル化合物(B−1)とアミ
ン化合物(B−2)がモル比1:1〜1:2で反応する
ことが好ましく、約1:1で反応することが特に好まし
い。アミン化合物(B−2)がアミノ基を1〜2個有す
ることが好ましい。ただし、組成物の硬化体に伸びが特
に必要とされない場合はこの限りでない。
【0060】有機重合体(A)に対するケイ素化合物
(B)の使用重量割合は、(A)/(B)=100/
0.1〜100/40の範囲が好ましい。
【0061】(硬化触媒)本発明における硬化性の組成
物を硬化させるにあたっては加水分解性ケイ素基の硬化
反応を促進する硬化触媒として式1または式1’で表さ
れるスズ化合物(C)を使用する。
【0062】
【化14】Q1 2SnT2 ・・・式1 [Q1 2SnT]2 O・・・式1’
【0063】式1または式1’中、Q1 は炭素数1〜2
0の炭化水素基、Tは炭素数1〜20のアルコキシ基ま
たはスズに対して配位結合を形成しうる部分を有する有
機基。複数個あるQ1 およびTはそれぞれ同一でもよ
く、異なっていてもよい。
【0064】式1または式1’において、2個あるTの
うち1個以上はスズに対して配位結合を形成しうる部分
を有する有機基であることが好ましい。スズに対して配
位結合を形成しうる部分を有する有機基としては化15
で表されるキレート基が好ましい。
【0065】
【化15】
【0066】化15中、Z0 は水素原子、炭素数1〜8
の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、シアノアルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、シアノア
ルコキシ基、アシル基およびアミノ基から選ばれる基。
0 はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。
【0067】スズ化合物(C)としては、化16または
化17で表される化合物が好ましい。
【0068】
【化16】
【0069】
【化17】
【0070】化16または化17中、Q0 は炭素数1〜
20の炭化水素基。Z0 は水素原子、炭素数1〜8の炭
化水素基、ハロゲン化炭化水素基、シアノアルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、シアノアルコ
キシ基、アシル基およびアミノ基から選ばれる基。Z1
は炭素数1〜20の炭化水素基。複数個あるQ0 、Z0
はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。
【0071】スズ化合物(C)の具体例としては、ジブ
チルスズモノノニルフェノキシドモノアルコキシド、ジ
ブチルスズモノアセテートモノアルコキシド、ジブチル
スズビスアセチルアセトナート、ジブチルスズアセチル
アセトナートモノアルコキシド、ジブチルアセト酢酸エ
チルスズアルコキシド、などが挙げられる。ここで、ア
ルコキシドとしてはそれぞれ炭素数1〜8のアルコキシ
ドが好ましい。
【0072】本発明の硬化性の組成物には、さらに充填
剤、可塑剤、チキソ性付与剤、その他の添加剤などが必
要に応じて添加できる。
【0073】(充填剤)充填剤としては公知の充填剤が
使用できる。充填剤の使用量は有機重合体(A)100
重量部に対して0〜1000重量部、特に50〜250
重量部が好ましい。充填剤の具体例としては以下のもの
が挙げられる。これらの充填剤は単独で用いてもよく、
2種以上併用してもよい。
【0074】炭酸カルシウム、フュームシリカ、沈降性
シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラッ
ク、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレ
ー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナ
イト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、シラスバル
ーン、木粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、くるみ穀
粉、もみ穀粉、グラファイト、アルミニウム微粉末、フ
リント粉末等の粉体状充填剤、石綿、ガラス繊維、ガラ
スフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレ
ンファイバー等の繊維状充填剤。
【0075】(可塑剤)可塑剤としては、公知の可塑剤
が使用できる。可塑剤の使用量は有機重合体(A)10
0重量部に対して0〜100重量部が好ましい。可塑剤
の具体例としては以下のものが挙げられる。
【0076】フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類。アジ
ピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸
ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エス
テル。ペンタエリスリトールエステルなどのアルコール
エステル類。リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル
等のリン酸エステル類。エポキシ化大豆油、4,5−エ
ポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシステ
アリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤。塩素化パラフィ
ン。2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類など
のポリエステル系可塑剤、ポリオキシプロピレングリコ
ールやその誘導体等のポリエーテル類、ポリ−α−メチ
ルスチレン、ポリスチレン等のポリスチレンのオリゴマ
ー類、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル
共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブ
テン、水添ポリブテン、エポキシ化ポリブタジエン等の
オリゴマー類等の高分子可塑剤。
【0077】本発明の硬化性の組成物は、室温で湿分存
在下で硬化し、特に弾性シーラント用、接着剤用として
使用できる。硬化性の組成物は接着強度に優れ、特にフ
ッ素鋼板に対する接着性に優れる。よって、外壁材、サ
ッシ等フッ素系塗料またはフッ素コーティング剤が塗布
された建材用の接着剤やシーリング剤として適する。
【0078】[例1(製造例)]グリセリンを開始剤と
して亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒にてプロピレン
オキシドの重合を行い、ポリオキシプロピレントリオー
ルを得た。ナトリウムメチラートのメタノール溶液を加
えて、メタノールを留去した後、塩化アリルを加えて末
端の水酸基をアリルオキシ基に変換した。ついで得られ
た末端アリルオキシ基含有ポリオキシアルキレン化合物
にメチルジメトキシシランを白金触媒の存在下に反応さ
せてアリル基をメチルジメトキシシリルプロピル基に変
換し、平均分子量17000のポリエーテルA1を得
た。
【0079】[例2(製造例)]撹拌機、温度調節器、
温度計、コンデンサを備えた500mLフラスコに、ヘ
キサメチレンジアミン(58g、0.5モル)を加え、
非水条件で3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキ
シシラン(117g、0.5モル)を室温で滴下し、さ
らに2時間反応させケイ素化合物B1を得た。
【0080】[例3(製造例)]例2と同様のフラスコ
に、ヘキサメチレンジアミン(58g、0.5モル)を
加え、非水条件で3−メタクリロイルオキシプロピルト
リメトキシシラン(124g、0.5モル)を室温で滴
下し、さらに5時間反応させケイ素化合物B2を得た。
【0081】[例4(製造例)]例2と同様のフラスコ
に、テトラヒドロフルフリルアミン(51g、0.5モ
ル)を加え、非水条件で3−アクリロイルオキシプロピ
ルトリメトキシシラン(117g、0.5モル)を室温
で滴下し、さらに3時間反応させケイ素化合物B3を得
た。
【0082】[例5(製造例)]例2と同様のフラスコ
に、ベンジルアミン(54g、0.5モル)を加え、非
水条件で3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシ
シラン(117g、0.5モル)を室温で滴下し、さら
に3時間反応させケイ素化合物B4を得た。
【0083】[例6(製造例)]例2と同様のフラスコ
に、ベンジルエチレンジアミン(75g、0.5モル)
を加え、非水条件で3−アクリロイルオキシプロピルト
リメトキシシラン(117g、0.5モル)を室温で滴
下し、さらに3時間反応させケイ素化合物B5を得た。
【0084】[例7〜18(実施例)、例19〜20
(比較例)]ポリエーテルA1の100重量部(以下、
部とする)に対し、炭酸カルシウム150部、可塑剤5
0部、チキソ性付与剤3部、ケイ素化合物B1〜B5の
うち表に示す化合物を表に示す部数、ビニルトリメトキ
シシラン5部および表1に示すスズ化合物C1〜C4の
うち表に示すものを表に示す部数、を加えよく混合した
後、湿分下硬化養生させ、JIS A5758に準拠し
てアルミニウム板対アルミニウム板の引張接着性を評価
した。さらにこれを20℃で7日イオン交換水に浸けた
後同様に試験を行い耐水接着性を評価した。これらの結
果を表2〜3に示す。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】
【発明の効果】本発明の硬化性の組成物は、著しく高い
機械強度を発現し、特に優れた接着強度を有する硬化性
の組成物を与えるという効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83/12 LRW C08L 83/12 LRW C09K 3/10 C09K 3/10 Z E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ
    素基を分子内に1個以上有する有機重合体(A)、加水
    分解性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル化
    合物(B−1)とアミン化合物(B−2)とを反応させ
    ることによって得られるケイ素化合物(B)、および、
    式1または式1’で表されるスズ化合物(C)、を含有
    することを特徴とする硬化性の組成物。 【化1】Q1 2SnT2 ・・・式1 [Q1 2SnT]2 O・・・式1’ 式1および式1’中、Q1 は炭素数1〜20の炭化水素
    基、Tは炭素数1〜20のアルコキシ基またはスズに対
    して配位結合を形成しうる部分を有する有機基。複数個
    あるQ1 およびTはそれぞれ同一でもよく、異なってい
    てもよい。
  2. 【請求項2】(メタ)アクリル酸エステル化合物(B−
    1)が、加水分解性ケイ素基を1分子中に1個有する化
    合物である、請求項1の硬化性の組成物。
  3. 【請求項3】(メタ)アクリル酸エステル化合物(B−
    1)が、式2で表される化合物である請求項1の硬化性
    の組成物。 【化2】 X0 p2 3-pSi(CH2)3 OCOCQ=CH2 ・・・式2 式2中、X0 は水酸基または加水分解性基、Qは水素原
    子またはメチル基、Q2 は炭素数1〜20の置換または
    非置換の1価の炭化水素基、pは1〜3の整数である。
  4. 【請求項4】アミン化合物(B−2)が、第1級アミノ
    基および/または第2級アミノ基を有する化合物であ
    る、請求項1、2または3の硬化性の組成物。
  5. 【請求項5】ケイ素化合物(B)が、(メタ)アクリル
    酸エステル化合物(B−1)中の(メタ)アクリロイル
    オキシ基の一部または全部にアミン化合物(B−2)の
    アミノ基をマイケル付加させることによって得られる化
    合物である請求項1、2、3または4の硬化性の組成
    物。
  6. 【請求項6】加水分解性ケイ素基が式3で表される基で
    ある、請求項1、2、3、4または5の硬化性の組成
    物。 【化3】−SiXa1 3-a・・・式3 式3中、R1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1
    価の炭化水素基、Xは水酸基または加水分解性基、aは
    1〜3の整数である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002875A (ja) * 2003-06-26 2004-01-08 Konishi Co Ltd シリコーン系樹脂

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