JPH09315732A - リニアモータエレベータの制御方法およびその制御装置 - Google Patents

リニアモータエレベータの制御方法およびその制御装置

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JPH09315732A
JPH09315732A JP8133635A JP13363596A JPH09315732A JP H09315732 A JPH09315732 A JP H09315732A JP 8133635 A JP8133635 A JP 8133635A JP 13363596 A JP13363596 A JP 13363596A JP H09315732 A JPH09315732 A JP H09315732A
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JP
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linear motor
thrust
signal
frequency
control device
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Application number
JP8133635A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nagase
長瀬  博
Hideki Nihei
秀樹 二瓶
Noboru Arahori
荒堀  昇
Akihiro Nokita
昭浩 軒田
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Hitachi Ltd
Hitachi Building Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Building Systems Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リニアモータの1次側が2次側導体の接続部
を通過するときの、推力変動の影響をなくすこと。 【解決手段】 1次側および接続部を有する2次側導体
からなるリニアモータに供給される電圧および周波数を
制御することによって運転制御するリニアモータエレベ
ータの制御方法および制御装置において、前記接続部の
通過時に発生するリニアモータのすべり周波数の2倍の
周波数の推力変動を、推力変動を補償する補償信号を重
畳した推力指令により、またはすべり周波数が機械駆動
系の共振周波数の近傍とならないように制御することに
より、推力変動がないように運転制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモータエレ
ベータの制御方法およびその制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】リニアモータは駆動部を直接制御する方
式のため、変速機構がなくなるなど、システム全体の小
型化が可能となる特徴がある。例えば、従来のロープ式
エレベータのカウンタウエイト部にリニアモータの1次
側を搭載し、昇降路に2次側を設置したロープ式のリニ
アモータエレベータに応用される。これにはリニアモー
タが適用される。この制御装置は、例えば特開平1−2
71381号公報に記載されている。
【0003】しかし、2次側導体の長さは有限であるた
め、リニアモータの運動方向に対して、2次側導体の接
続部(継ぎ目)が生じる。モータとして平板型リニアモ
ータを用いると、この接続部を1次側が通過するとき、
推力が変動する問題がある。このため、速度変動が生じ
たり、エレベータ乗りかごに振動が生じたりして、乗り
心地が悪化する問題が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、上記の問題を解
決するため、例えば、特開平4−266385号公報の
ように、走行方向に対し、2次側導体を斜めに接続する
方法が提案されており、また特開平4−266384号
公報のように、2次側導体を左右2つに分割し、接続部
を左右交互にするものも提案されている。さらに、特開
平5−85684号公報のように、接続部を段付きに
し、接続部の推力変動の影響を小さくするものも提案さ
れている。
【0005】しかし、いづれの方法も推力変動は小さく
なるが、接続部自体はなくならないので、推力変動はや
はり生じてしまう問題がある。また、2次側導体の形状
での対策のため、2次側導体の接続部の形状が複雑にな
ったり、その運搬や設置に対する制約の問題がある。
【0006】そこで、本発明は、リニアモータの2次側
導体の接続部での推力変動による、乗りかごの速度変動
が発生しないような制御方法およびその装置について解
析検討した結果、1次側導体が2次側導体の接続部を通
過するときの推力変動は、2次側導体に流れる電流の周
波数(すべり周波数)の2倍の周波数で振動する成分が
主体であることが判明した。さらに、この推力変動は、
カウンタウエイト、ロープ、乗りかごで構成される機械
駆動系の共振周波数と一致したときに特に問題になる。
【0007】したがって、この推力変動を、1次側導体
が2次側導体の接続部を通過するとき、すべり周波数の
2倍の周波数成分の振動が生じないように電流を制御す
ればよい。すなわち、推力変動を抑制する信号を、トル
クを制御する系に重畳することにより達成される。
【0008】また、すべり周波数の2倍の成分が機械駆
動系の共振周波数と一致しないようにすべり周波数を制
御することにより達成される。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するために、次のような手段を採用した。
【0010】1次側および接続部を有する2次側導体か
らなるリニアモータに供給される電流および周波数を制
御することによって運転制御するリニアモータエレベー
タの制御方法において、前記接続部の通過時に発生する
リニアモータのすべり周波数の2倍の周波数の推力変動
を、前記電流および前記周波数を制御することによって
推力変動がないように運転制御することを特徴とする。
【0011】さらに、1次側および接続部を有する2次
側導体からなるリニアモータに供給される電圧および周
波数を制御することによって運転制御するリニアモータ
エレベータの制御装置において、推力指令信号を出力す
る手段と、推力変動分を補償するためにすべり周波数の
2倍の周波数成分の補償信号を出力する手段とを備え、
前記推力指令信号に前記補償信号を加算した推力信号に
より運転制御することを特徴とし、推力変動は、推力変
動を抑制する信号を、トルクを制御する系に重畳するこ
とにより無くすることができる。
【0012】さらに、1次側および接続部を有する2次
側導体からなるリニアモータに供給される電圧および周
波数を制御することによって運転制御するリニアモータ
エレベータの制御装置において、推力指令信号を出力す
る手段と、前記推力指令信号が入力され、リニアモータ
のすべり周波数の2倍の周波数が、乗りかご、ロープ、
カウンタウエイトで構成される機械駆動系の共振周波数
の近傍とならないように、すべり周波数が制御された推
力信号を出力する手段とからなることを特徴とし、すべ
り周波数の2倍の成分が機械駆動系の共振周波数と一致
しないようにすべり周波数を制御することにより推力変
動を無くすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施形
態について説明する。
【0014】図1は、本発明のロープ式リニアモータエ
レベータ装置の第1の実施形態を示す図である。
【0015】図1において、リニアモータは誘導型であ
り、電機子巻線が巻かれる1次側11と、アルミ導体で
構成される2次側12を有する。1次側11の巻線には
インバータ57によって電力が供給される。リニアモー
タの1次側11はカウンタウエイト4に搭載され、その
走行速度は乗りかご1またはカウンタウエイト4または
リニアモータの1次側11に直接に取り付けられた速度
検出器52によって検出される。カウンタウエイト4に
はロープ2が結びつけられ、その反対側は頂部プーリ3
1、32を介して、乗りかご1に結びつけられている。
【0016】なお、モータ構造は図では、平板片側式と
しているが、両側式でも、また、その他の形式のもので
あってもよい。
【0017】速度制御装置51からの速度指令V*と、
速度検出器52の出力信号Vの偏差ΔVが速度制御装置
53に入力される。速度制御装置53はこの偏差ΔVに
応じて働き、その出力信号はリニアモータの推力指令信
号T*になる。
【0018】一方、2次側導体12の接続部(継目)1
2aを1次側11が通過するときの推力変動(以後、こ
こではこれを、単に2次推力変動と略す)を補償する補
償信号Tcが、後に第3図で詳細に説明するように、推
力変動補償装置54から出力される。
【0019】加算装置55では、速度制御装置53から
の推力指令信号T*と推力変動補償装置54からの補償
信号Tcが加算され、瞬時瞬時の推力を指令する信号と
なり、電流制御装置56に入力される。電流制御装置5
6からの出力はインバータ57に入力され、インバータ
57ではPWM制御が実行され、インバータ57の出力
電圧、出力周波数が制御され、リニアモータに流れる電
流が制御される。
【0020】図2は、リニアモータエレベータ制御装置
において、2次推力変動を補償しない場合と、補償した
場合の、1次側11が2次側導体の接続部12aを通過
するときの動作特性を説明する図である。
【0021】図2(a)は推力変動補償がない場合であ
り、(1)のように推力指令信号T*が出力されたと
き、推力変動補償を行わないと、モータ推力Tは(3)
に示されるように推力に脈動が生じてしまう。この結
果、乗りかごの振動が大きくなり、乗り心地を悪化させ
ることになる。
【0022】一方、図2(b)に示されるように、推力
変動補償を行った場合、(1)のように推力指令信号T
*が出力されたとき、(2)のように推力変動補償装置
54から推力変動を打ち消す信号として補償信号Tcが
出力される、リニアモータは、推力指令信号T*に補償
信号Tcが加算された信号により制御される。
【0023】その結果、モータ推力Tは(3)に示され
るように脈動のないものとなり、乗りかごの振動は小さ
くなり、乗り心地は大幅に向上する。
【0024】図3は、前記の推力変動補償装置54の構
成例(a)〜(c)を示す図である。
【0025】通常、瞬時瞬時の2次推力変動の様子をみ
ると、1次側の位置および推力によって一義的に定ま
る。接続部12aの脈動は、推力や磁束の大きさや方向
だけでなく、1次側11、2次側導体12、および接続
部12aなどの形状、構造および、材質によって異なる
が、全体の構造は設計、設置時にわかっているので、脈
動は計算によって演算可能である。2次推力変動分は、
すべり周波数の2倍の周波数で脈動するが、これは2次
側導体12の中を2次電流がすべり周波数の速度で移動
し、それが+−交互に接続部12aを通過するからであ
る。
【0026】図3(a)において、推力変動補償装置5
4は5411〜5413として示される。
【0027】図3(a)の推力変動補償装置は、1次側
位置と推力に応じて生じるであろう2次推力変動分を演
算し、それに基づいて推力変動を抑制する点に特徴があ
る。
【0028】1次側位置演算5411は速度検出器52
からの出力信号と昇降路の各階に設置され乗りかご1の
停止位置を示す遮蔽板6からの信号によりリニアモータ
の1次側11の位置を演算する。ここで、1次側11の
位置は基本的には速度検出器52の信号を積分すれば得
ることができ、その絶対位置を遮蔽板6からの信号で補
正するものである。1次側位置演算5411で1次側1
1の位置が正確にわかるので、2次側導体の接続部12
aの位置も正確にわかることになる。
【0029】なお、速度指令装置51においても、速度
パターンを演算するため、1次側11の位置の演算を行
っており、1次側位置の演算をその信号から得ることも
できる。
【0030】推力変動演算5412は、1次側位置演算
5411からの1次側位置信号と速度制御装置53から
の補償信号Tcの大きさを決定する推力指令信号T*
により、推力脈動を計算する。なお、図において、リニ
アモータの磁束Φは一定であるとしたので、このときは
磁束の値は定数となるため、推力演算5412の入力と
していない。
【0031】推力変動演算5412の出力は補償演算5
413に入力される。補償演算5413では、推力変動
演算5412からの推力変動信号を打ち消すように演算
を行い、この打ち消す信号に対応する信号を補償信号T
cとして出力し、加算装置55に入力する。以上のよう
にして、2次推力変動の影響を除去する。
【0032】図3(b)は54の他の実施形態を示すも
ので、推力変動補償装置54は5422〜5423とし
て示される。
【0033】図3(b)の推力変動補償装置は、2次推
力変動が1次側11の速度変動となって現われるのを利
用する点に特徴がある。
【0034】速度検出器52からの出力信号を変動成分
演算5422に入力する。変動成分演算5422は速度
検出器52からの振動成分から2次推力変動を推定す
る。または、速度変動分を演算して求める。
【0035】変動成分演算5422の出力は補償演算5
423に入力される。補償演算5423は変動成分演算
5422の出力に基づいて、速度変動を打ち消すように
演算を行い、この打ち消す信号に対応する信号を補償信
号Tcとして出力し、加算装置55に入力する。以上の
ようにして、2次推力変動の影響を除去する。なお、こ
の実施形態では、速度検出器52の出力から振動分を推
定したが、速度検出器などで直接計測してもよい。
【0036】図3(c)は、さらに、推力変動補償装置
54の他の実施形態を示すもので、推力変動補償装置5
4は5432〜5433として示される。
【0037】図3(c)の推力変動補償装置は、2次推
力変動をオブザーバ形式で推定する点に特徴がある。
【0038】推力変動演算5432には、速度検出器5
2からの速度信号と速度制御装置53からの推力指令信
号T*が入力され、これらの信号に基づいて推力の変動
分をオブザーバとして推定する。推力指令と速度からの
推力変動の推定は周知の方法で行うことができる。
【0039】推力変動演算5432の出力は補償演算5
433に入力される。補償演算5433では、推力変動
演算5432からの推力変動信号を打ち消すように演算
を行い、この打ち消す信号に対応する信号を補償信号T
cとして出力し、加算装置55に入力する。以上のよう
にして、2次推力変動の影響を除去する。
【0040】次に、図4のものは、2次推力変動は1次
側11が2次側導体の接続部12aを通過するときだけ
に生じるので、図3(a)〜(b)に示される各推力変
動補償装置5411〜5413、5422〜5423、
5432〜5433から出力される補償信号Tcを、接
続部12aを通過するときだけ加算装置55に印加され
るように演算を行う例である。
【0041】1次側位置演算5441は図3(a)の1
次側位置演算5411と同じ働きをするもので、速度検
出器52と遮蔽板6の出力から1次側11の位置を演算
する。 1次側位置演算5441は1次側11が2次側
導体の接続部12aを通過するときだけ、1の信号を出
力し、他の場合は0の信号を出力する。
【0042】掛け算演算5442は、補償演算541
3、5423または5433のからの補償信号Tcと1
次側位置演算5441からの信号が、1次側11が2次
側導体の接続部12aを通過するときだけ、補償演算5
413、5423または5433からの出力を補償信号
Tc’として加算装置55に出力する。
【0043】その結果、補償装置5413、5423ま
たは5433からの出力を、1次側11が2次側導体の
接続部12aを通過するときだけ、通過させることがで
き、推力変動補償装置54をより安定に動作させること
ができる。
【0044】以上、第1の実施形態について説明したよ
うに、2次推力変動の影響がなくなるようにリニアモー
タの推力を制御することができ、振動がなく、乗り心地
のよい運転を行うことができる。
【0045】次に、図5は、本発明のロープ式リニアモ
ータエレベータ装置の第2の実施形態を示す図である。
【0046】図5において、図1と同一番号のものは同
一物を示す。速度制御装置53からの推力指令信号T*
は、推力変動補償装置545に入力され、推力変動補償
装置545の出力は電流制御装置561に入力される。
電流制御装置561からの出力はインバータ57に入力
される。
【0047】この第2の実施形態では、2次推力変動の
周波数が、乗りかご1、ロープ2、カウンタウエイト4
からなる機械駆動系の共振周波数と一致したとき特に問
題になることに着目したものであり、2次推力変動の周
波数が機械駆動系の共振周波数と一致しないように運転
しようとするものである。すなわち、2次推力変動が発
生する全周波数範囲を問題とするのではなく、機械駆動
系の共振周波数と一致する2次推力変動の周波数範囲で
は運転しないようにするものである。
【0048】図5において、推力変動補償装置545
は、速度制御装置53の推力指令信号T*に応じて、リ
ニアモータのすべり周波数の2倍の周波数が機械駆動系
の共振周波数に近づかないように制御するものである。
【0049】なお、電流制御装置561は後述するベク
トル制御演算における、電流制御を実行するもので、ベ
クトル制御の電流制御はよく知られているので、ここで
は詳細説明は省略する。
【0050】次に、推力変動補償装置545の具体例
を、図6および図7にしたがって説明する。
【0051】図6に示される推力変動補償装置545
は、適用するリニアモータが誘導型なので、ベクトル制
御を適用して推力の制御を行う。ベクトル制御は周知の
ように、モータに与える電流を、磁束と直交する成分と
平行する成分に分け、推力を指令通りに制御する方法で
あり、リニアモータエレベータにも適用することが可能
である。この例は、例えば、特開平1−271381号
公報に記載されている。
【0052】通常、リニアモータの推力Tと、磁束Φ、
および推力(電流)Iqとの間には、 T∝Φ・Iq (数1) の関係があり、また、すべり周波数fsと、磁束Φ、お
よび推力(電流)Iqとの間には fs∝Iq/Φ (数2) の関係にあり、さらに、励磁電流成分Idは、磁束Φと
の間には、 Id∝Φ・(1+T2・s) (数3) の関係がある。(数3)式で、T2はリニアモータの2
次回路時定数、sはラプラス演算子である。
【0053】推力電流演算5451は、上記の(数1)
式の関係から、速度制御装置53からの推力指令信号T
*と、磁束変更演算5453からの磁束Φの信号を入力
し、これらの割り算を行い、その出力は、電流の推力成
分指令Iq*となる。
【0054】また、すべり周波数演算5452は、上記
の(数2)式の関係から、推力電流演算5451からの
電流の推力成分指令Iq*と、磁束変更演算5453の
磁束Φの信号から、リニアモータのすべり周波数fsを
演算する。
【0055】また、励磁電流演算5454は、下記の
(3)式の関係から、磁束変更演算5453の磁束Φの
信号から、リニアモータの励磁電流指令Id*を演算す
る。
【0056】さらに、磁束変更演算5453は、すべり
周波数演算5452からすべり周波数fsの信号を入力
し、すべり周波数fsの2倍の周波数が機械駆動系の共
振周波数に近づかないようにするための磁束Φを変更す
る演算を行う。
【0057】本発明は、すべり周波数fsの2倍の周波
数が、機械駆動系の共振周波数に近づくと、2次推力変
動により、機械駆動系が共振し、乗りかごの振動が大き
くなり、乗り心地が悪化することに着目し、磁束変更演
算5453によって、すべり周波数fsを監視し、その
2倍の周波数が機械駆動系の共振周波数に近づくと、磁
束Φを変更し、すべり周波数fsを変えるように制御し
ている。
【0058】磁束Φを変えれば、すべり周波数fsが変
わるのは、これらに(数2)の関係式が成り立つことか
ら明らかである。
【0059】なお、機械駆動系の共振周波数は、リニア
モータエレベータを設置する仕様が決まれば予め定める
ことができ、あまり変化しないと考えられから一定値と
してもよいが、乗りかご位置や積載量などによって多少
変わると考えられる場合は、これらをパラメータとして
もよい。
【0060】このように、リニアモータのすべり周波数
を監視し、これを変換することによって、2次推力変動
の影響をなくすることができる。
【0061】図7は、図6と異なる他の推力変動補償装
置545の構成例である。
【0062】図7において、図6と同一番号のものは同
一演算を示す。図6のものと異なるのは、図6のものが
磁束変更演算5453において、すべり周波数演算54
52からすべり周波数fsの信号を入力し、すべり周波
数fsの2倍の周波数が機械駆動系の共振周波数に近づ
かないようにするための磁束Φを変更する演算を行って
いるに対して、図7のものは、磁束変更演算5463に
おいて、速度制御装置53からの推力指令信号T*を入
力し、磁束Φを演算し、磁束Φを推力指令T*から直接
求める点に特徴がある。その他は図6のものと同じであ
る。
【0063】次に、図8によって、図7の推力変動補償
装置の動作を説明する。
【0064】磁束指令演算5463は図8(b)のよう
に、推力指令T*に対する、磁束Φのパターンの演算を
行っている。もし、磁束Φが一定(イ)であると、推力
指令Ta*からTb*の間で、すべり周波数の2倍の周波
数は、図8(a)で示すように機械駆動系の共振周波数
帯域(イ)に入ってしまう。そこで推力指令Ta*から
Tb*の範囲では、磁束Φを図8(b)の(ロ)ように
変更すると、すべり周波数fsは、図8(a)の(ロ)
のようになり、機械駆動系の共振周波数帯域に一致しな
いで、運転することができる。
【0065】図7のようにしても、すべり周波数の2倍
の周波数が、機械駆動系の共振周波数に近づかない運転
をすることができる。また、このときの磁束変更演算は
図6の場合より簡単である。
【0066】なお、図8の例では2次推力変動の影響を
避けるため、磁束Φを増加させているが、影響をさける
ように磁束Φを減少させてもよいのは言うまでもない。
さらに、このとき、磁束Φは一定値でなく、段階的また
は連続的に変えてもよい。
【0067】以上、第2の実施形態について説明したよ
うに、すべり周波数の2倍の周波数が機械駆動系の共振
周波数に近づかないように制御すると、2次推力変動の
影響をなくすることができ、乗りかごの振動がなく、乗
り心地のよい運転を行うことができる。
【0068】
【発明の効果】以上のごとく、本発明によれば、リニア
モータの2次推力変動の影響が出ない運転を行うことが
できる。このため、乗りかごの速度変動や振動がなく、
しかも、乗り心地のよい運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図である。
【図2】図1において、推力変動補償を行わない場合と
行った場合の動作を説明する図である。
【図3】図1に示される推力変動補償装置の詳細構成例
である。
【図4】図3に示される推力変動補償装置を変形した詳
細構成例である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す図である。
【図6】図5に示される推力変動補償装置の詳細構成例
である。
【図7】図5に示される推力変動補償装置の他の詳細構
成例である。
【図8】図7において、推力変動補償を行わない場合と
行った場合の動作を説明する図である。
【符号の説明】
1 乗りかご 11 リニアモータ1次側 12 リニアモータ2次側導体 12a 2次側導体の接続部 31、32 プーリ 4 カウンタウエイト 51 速度指令装置 52 速度検出器 53 速度制御装置 54、545 推力変動補償装置 5411、5441 一次側位置演算 5412、5432 推力変動演算 5413、5423、5433 補償装置 5422 変動成分演算 5442 掛け算演算 5451 推力電流演算 5452 すべり周波数演算 5453、5463 磁束変更演算 5454 励磁電流演算 55 加算装置 56、561 電流制御装置 57 インバータ 6 遮蔽板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒堀 昇 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 (72)発明者 軒田 昭浩 東京都千代田区神田錦町一丁目6番地 株 式会社日立ビルシステムサービス内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次側および接続部を有する2次側導体
    からなるリニアモータに供給される電流および周波数を
    制御することによって運転制御するリニアモータエレベ
    ータの制御方法において、 前記接続部の通過時に発生するリニアモータの推力変動
    を、前記電流および前記周波数を制御することによって
    推力変動がないように運転制御することを特徴とするリ
    ニアモータエレベータの制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記接続部の通過時に発生する誘導型リニアモータのす
    べり周波数の2倍の周波数の推力変動を、前記電流およ
    び前記周波数を制御することによって推力変動がないよ
    うに運転制御することを特徴とするリニアモータエレベ
    ータの制御方法。
  3. 【請求項3】 1次側および接続部を有する2次側導体
    からなる誘導型リニアモータに供給される電流および周
    波数を制御することによって運転制御するリニアモータ
    エレベータの制御装置において、 推力指令信号を出力する手段と、 推力変動分を補償するためにすべり周波数の2倍の周波
    数成分の補償信号を出力する手段とを備え、 前記推力指令信号に前記補償信号を加算した推力信号に
    より運転制御することを特徴とするリニアモータエレベ
    ータの制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記推力指令信号は、速度制御装置の出力信号から得る
    ことを特徴とするリニアモータエレベータの制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 前記誘導型リニアモータは平板型であることを特徴とす
    るリニアモータエレベータの制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項3もしくは請求項4のいずれか1
    つに記載された請求項において、 前記補償信号を出力する手段が、1次側位置信号と推力
    指令信号とから演算されることによって得られることを
    特徴とするリニアモータエレベータの制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項3もしくは請求項4のいずれか1
    つに記載された請求項において、 前記補償信号を出力する手段が、1次側速度、1次側振
    動、乗りかご速度、または乗りかご振動からの推力変動
    による変動成分を演算することによって得られることを
    特徴とするリニアモータエレベータの制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項3もしくは請求項4のいずれか1
    つに記載された請求項において、 前記補償信号を出力する手段が、推力指令信号と1次側
    速度信号とから演算することによって得られることを特
    徴とするリニアモータエレベータの制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項3もしくは請求項8のいずれか1
    つに記載された請求項において、 補償信号を出力する手段は、誘導型リニアモータが前記
    接続部を通過するときのみ動作させるようにしたことを
    特徴とするリニアモータエレベータの制御装置。
  10. 【請求項10】 1次側および接続部を有する2次側導
    体からなる誘導型リニアモータに供給される電圧および
    周波数を制御することによって運転制御するリニアモー
    タエレベータの制御装置において、 推力指令信号を出力する手段と、 前記推力指令信号が入力され、誘導型リニアモータのす
    べり周波数の2倍の周波数が、乗りかご、ロープ、カウ
    ンタウエイトで構成される機械駆動系の共振周波数の近
    傍とならないように、すべり周波数が制御された推力信
    号を出力する手段とからなることを特徴とするの制御装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記誘導型リニアモータは平板型であることを特徴とす
    るリニアモータエレベータの制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項10において、 前記すべり周波数が制御された推力信号を出力する手段
    が、監視されるすべり周波数に応じて誘導型リニアモー
    タの磁束を制御することにより、前記機械駆動系の共振
    周波数の近傍とならないように制御することを特徴とす
    るのリニアモータエレベータの制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項10において、 前記すべり周波数が制御された推力信号を出力する手段
    が、推力指令信号に応じて誘導型リニアモータの磁束を
    変更することにより、前記機械駆動系の共振周波数の近
    傍とならないように制御することを特徴とするのリニア
    モータエレベータの制御装置。
  14. 【請求項14】 請求項10において、 前記推力指令信号に応じて誘導型リニアモータの磁束を
    変更する手段が、推力指令信号に応じて誘導型リニアモ
    ータの磁束がパターン化されて設定されていることを特
    徴とするのリニアモータエレベータの制御装置。
  15. 【請求項15】 請求項10ないしは請求項14のいず
    れか1つに記載された請求項において、 前記すべり周波数の制御は、ベクトル制御により行うこ
    とを特徴とするリニアモータエレベータの制御装置。
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