JPH09315284A - 車両の液圧ブレーキ装置 - Google Patents

車両の液圧ブレーキ装置

Info

Publication number
JPH09315284A
JPH09315284A JP8160579A JP16057996A JPH09315284A JP H09315284 A JPH09315284 A JP H09315284A JP 8160579 A JP8160579 A JP 8160579A JP 16057996 A JP16057996 A JP 16057996A JP H09315284 A JPH09315284 A JP H09315284A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
hydraulic
cylinder
chamber
master cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8160579A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiji Nishii
理治 西井
Kyosuke Hata
恭介 畑
Masahiko Kato
昌彦 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP8160579A priority Critical patent/JPH09315284A/ja
Publication of JPH09315284A publication Critical patent/JPH09315284A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 調圧弁手段が調圧したブレーキ液圧をマスタ
シリンダピストン後方のパワー室に付与しブレーキ操作
部材の駆動を助勢する液圧ブレーキ装置に関し、後輪駆
動車用の装置の基本構造と同様の基本構造を有し、前輪
駆動車に好適なブレーキ液圧系を構成する。 【解決手段】 マスタシリンダMCと、これに連動する
レギュレータ部RGを備えると共に、圧力室R2及びパ
ワー室R1に連通接続し、何れか一方の出力液圧によっ
て加圧し圧力室R12からマスタシリンダ液圧を出力す
るサブシリンダSCを備える。圧力室R2に連通する第
1の液圧系統を前輪のホイールシリンダの一方(Wf
l)に接続し、圧力室R12に連通する第2の液圧系統
を他方(Wfr)に接続する。更に、パワー室R1に連
通する第3の液圧系統を後輪のホイールシリンダWr
r,Wrlに接続し、サブシリンダSCを別体としても
よい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用の車輪の
ホイールシリンダにブレーキ液圧を供給する液圧ブレー
キ装置に関し、特に補助液圧源と調圧弁手段を備えた車
両の液圧ブレーキ装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車用の液圧ブレーキ装置に関しては
種々の形態の装置が知られているが、補助液圧源と調圧
弁手段を備えたものとして、特開平7−172291号
公報に記載されたものが知られている。同公報において
は、圧力室に発生する圧力に対して、レギュレータ圧の
設定を任意に変えることができ、ブレーキの効きを任意
に設定できるようにした液圧ブレーキ装置が開示されて
いる。この液圧ブレーキ装置は、ブレーキペダルに入力
されたブレーキ入力に応じて圧力源からの圧力をレギュ
レータ圧に調圧するバルブを有すると共に、ブレーキペ
ダルに連結し、シリンダボデー内に摺動可能に設置され
た第1ピストンと、シリンダボデー内に設置されその一
端にて第1ピストンと共に圧力室を形成し、他端におい
てレギュレータ圧室を形成するスリーブ部材と、スリー
ブ部材内に摺動可能に嵌挿され、圧力源からの圧力を調
圧するスプールバルブと、スリーブ部材内に摺動可能に
嵌挿され、一端に圧力室の圧力を受け、他端においてス
プールバルブの一端に係合してスプールバルブを付勢す
る第2ピストンと、一端にレギュレータ圧室の圧力を受
け、他端においてスプールバルブの他端に係合してスプ
ールバルブを付勢する規制手段を備えたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車のブ
レーキ液圧系に関しては、一般的に二系統に分割され、
後輪駆動車(FR車)では前後配管が採用され、前輪駆
動車(FF車)ではX(ダイアゴナル)配管が採用され
ている。上記公報に記載の液圧ブレーキ装置において
は、後輪駆動車の前後配管のブレーキ液圧系に好適であ
るが、同公報に記載の装置をそのまま前輪駆動車に適用
することはできない。一系統が故障したときに、少くと
も前輪側の一方の車輪に対する制動力を確保する必要が
あるからである。このため、通常はX配管が採用される
が、所謂Y配管も知られている。即ち、前輪側が二系統
で後輪側が一系統の計三系統で構成されたものである。
また、レギュレータ等の動的液圧制御装置の故障時にも
制動力を確保し得るように、前輪側を静圧(マスタシリ
ンダ液圧)制御とすることが基本とされている。然し乍
ら、前輪駆動車用として新たに液圧ブレーキ装置を構成
することは経済的ではなく、少くとも基本構造は後輪駆
動車用と互換性を有することが望ましい。
【0004】そこで、本発明は、補助液圧源と調圧弁手
段を備えた車両の液圧ブレーキ装置において、後輪駆動
車の液圧ブレーキ装置の基本構造と略同様の基本構造を
有し、前輪駆動車に好適なブレーキ液圧系を構成し得る
液圧ブレーキ装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、シリンダボデー内にマスタシリンダピス
トンを液密的摺動自在に収容し、該マスタシリンダピス
トンの前方に第1の圧力室を形成すると共に後方にパワ
ー室を形成し、ブレーキ操作部材の操作に応じて前記マ
スタシリンダピストンを前進駆動し前記第1の圧力室か
らブレーキ液圧を出力するマスタシリンダと、ブレーキ
液を所定の圧力に昇圧してパワー液圧を出力する補助液
圧源と、前記シリンダボデー内で前記マスタシリンダピ
ストンの前方に液密的摺動自在に収容し前記マスタシリ
ンダピストンに連動するように配置する制御ピストン
と、前記補助液圧源の出力パワー液圧を前記制御ピスト
ンの移動に応じて所定の圧力に調圧する調圧弁手段とを
備え、該調圧弁手段が調圧したブレーキ液圧を前記マス
タシリンダのパワー室に付与し前記ブレーキ操作部材の
駆動を助勢する車両の液圧ブレーキ装置において、前記
第1の圧力室及び前記パワー室に連通接続し、何れか一
方の出力ブレーキ液圧によって加圧しマスタシリンダ液
圧を出力する第2の圧力室を形成するサブシリンダと、
前記第1の圧力室に連通する第1の液圧系統と、前記第
2の圧力室に連通する第2の液圧系統とを備え、前記第
1の液圧系統を前記車両前方の車輪に装着したホイール
シリンダの内の一方に接続すると共に、前記第2の液圧
系統を前記車両前方の車輪に装着したホイールシリンダ
の内の他方に接続することとしたものである。
【0006】前記液圧ブレーキ装置において、前記パワ
ー室に連通する第3の液圧系統を備えたものとし、前記
第3の液圧系統を前記車両後方の両車輪に装着したホイ
ールシリンダに接続することができる。
【0007】前記液圧ブレーキ装置において、前記サブ
シリンダを、前記マスタシリンダに対し並列又は直交す
るように配置することができる。
【0008】また、前記液圧ブレーキ装置において、前
記サブシリンダを、前記マスタシリンダとは別体に形成
し、両者間を液圧路を介して連通接続するように配置す
ることができる。
【0009】更に、前記液圧ブレーキ装置において、前
記車両の各車輪に装着したホイールシリンダに供給する
ブレーキ液圧を前記車両の運転状態に応じて制御する液
圧制御弁装置を備えたものとし、該液圧制御弁装置を前
記サブシリンダと一体的に形成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に供する
ブレーキ液圧制御装置を示すもので、シリンダボデー1
h内にマスタシリンダMC、レギュレータ部RG及びサ
ブシリンダSCが構成されており、車両後方側(図1の
右側)にブレーキ操作部材たるブレーキペダル2が設け
られている。このブレーキペダル2に加えられた踏力が
プッシュロッド3を介してブレーキ作動力として伝えら
れ、これに応じてマスタシリンダMCの出力液圧が第1
の液圧系統の車両前方左側の車輪FLのホイールシリン
ダWflに供給され、サブシリンダSCの出力液圧が車
両前方右側の車輪FRのホイールシリンダWfrに供給
され、レギュレータ部RGの出力液圧が後方右側及び左
側の車輪RR,RLのホイールシリンダWrr,Wrl
に供給されるように接続されており、三系統のY配管方
式のブレーキ液圧系が構成されている。従って、本実施
形態の実施形態は前輪駆動車に好適であるが、以下に説
明するように、マスタシリンダMC及びレギュレータ部
RGの基本構造は後輪駆動車に供されるブレーキ液圧制
御装置と略同様で、これにサブシリンダSCが付設され
た形となっている。
【0011】シリンダボデー1hには、内径が異なる孔
1a,1b,1c等から成る段付孔が形成されており、
この中にマスタシリンダピストン10及び制御ピストン
21が収容され、マスタシリンダピストン10と制御ピ
ストン21との間に圧力室R2が郭成されている。尚、
孔1aはこれより大きい内径を有するパワー室R1に連
通している。最も径が小さい孔1bには制御ピストン2
1が液密的摺動自在に嵌合されている。マスタシリンダ
ピストン10は第1のピストン11と第2のピストン1
2から成り、孔1bと、これより大径の孔1aの両者
に、夫々第1のピストン11の両端部が収容され支持さ
れている。即ち、第1のピストン11の外面には、前方
端部に小径のランド部11aが形成されると共に、軸方
向に所定距離隔てて後方側に大径のランド部11bが形
成されており、前者に環状カップ形状のシール部材14
が配設されて孔1bに液密的摺動自在に嵌合され、後者
は孔1aに摺動自在に嵌合されている。
【0012】更に、第1のピストン11の後方側には第
2のピストン12が収容されている。第2のピストン1
2は、その前方端部の外面にランド部12aが形成さ
れ、これに環状のシール部材12bが装着されて孔1a
に液密的摺動自在に嵌合され、前方端面が第1のピスト
ン11の後方端面と当接するように配置されている。従
って、シール部材12bによってパワー室R1と孔1a
内の給液室R5が分離されるように構成されている。第
2のピストン12の中間部は円筒状のスリーブ17によ
って支持されている。スリーブ17の内面及び外面には
環状の溝が形成されると共に、これから軸方向に一定距
離隔てた内面にも環状の溝が形成されている。これらの
溝には夫々シール部材17a,17b及びシール部材1
8が収容されており、パワー室R1に対するシール性が
確保されている。尚、第1のピストン11と第2のピス
トン12は一体で形成することとしてもよい。
【0013】次に、シリンダボデー1hの前方部分には
レギュレータ部RGが形成されており、これに補助液圧
源40が接続され、その出力パワー液圧が適宜制御され
て出力される。補助液圧源40は電動モータ42によっ
て駆動される液圧ポンプ43を備え、入力側がリザーバ
RS(図1では図示省略)に接続され出力側がアキュム
レータ44に接続され、このアキュムレータ44を介し
てポート1pにパワー液圧が供給されるように構成され
ている。孔1c内に収容される制御ピストン21には、
軸方向に所定距離を隔てて一対のランド部が形成されて
おり、これらの間に給液室R7が郭成されている。
【0014】図1に明らかように、制御ピストン21は
径方向に貫通孔21cが形成されると共に、これに連通
する軸方向の連通孔21dが形成されている。従って、
連通孔21dの一端が給液室R7に連通し、他端が圧力
室R2に連通している。尚、給液室R7はポート1fを
介してリザーバRSに連通している。制御ピストン21
の一方のランド部の周縁部軸方向には連通孔21eが形
成されている。この連通孔21eの圧力室R2側の開口
端に環状のシール部材24が装着されており、これらに
よって逆止弁が構成されている。そして、このシール部
材24と、第1のピストン11のランド部11bに装着
されたシール部材14との間に圧力室R2が郭成されて
いる。
【0015】制御ピストン21の連通孔21dを囲繞す
るように円筒状の支持部21sが一体的に形成されてお
り、この中に弁体25が摺動自在に収容されている。弁
体25の一端にはゴム等の弾性部材が被着され、連通孔
21dに当接してこれを密閉し得るように構成されてい
る。弁体25の他端側にはロッド25bが一体的に形成
され、その他端側に係止部25cが形成されている。支
持部21sにはリテーナ26が装着され、弁体25の後
方への移動が規制されている。同様に、第1のピストン
11のランド部11b側には軸方向に延出する円筒状の
支持部11sが形成されている。支持部11sにはリテ
ーナ16が装着され、これに係止部25cが係止されて
弁体25の前方への移動が規制されている。また、制御
ピストン21の前方の軸方向端部には凹部が形成されて
おり、この凹部にプランジャ27が嵌着されている。
尚、プランジャ27は制御ピストン21と一体に形成し
てもよい。そして、貫通孔21cには、シリンダボデー
1hに固定された係止ピン28が挿通されており、これ
によって制御ピストン21の第1のピストン11方向へ
の移動が規制される。
【0016】孔1bに連通する段付の孔1c内には円筒
状のスリーブ31が嵌着されている。図2に拡大して示
すように、スリーブ31の外周には複数の環状溝が形成
されており、夫々に環状のシール部材が嵌合されてい
る。これにより、隣接するシール部材間に環状のポート
が形成され、各ポートはスリーブ31の径方向に形成さ
れた連通孔31d,31e,31fを介して中空部内に
連通している。スリーブ31はその略中間部に隔壁31
aが形成され、この隔壁31aの中央に制御弁体32が
摺動自在に支持されている。隔壁31aに対し図示右側
には段付孔31bが形成され、この大径部に弁座部材3
3がシール部材33aを介して嵌着され、スナップリン
グ33bによって位置決め固定されている。弁座部材3
3の弁座33cには制御弁体32の着座部がその外周で
着座するように構成されている。制御弁体32が収容さ
れる段付孔31b内の中空部は連通孔31d及びポート
1Pを介して補助液圧源40に連通接続されている。
【0017】制御弁体32は、その着座部が弁座33c
に着座したときのシール径と同一の直径を有する円柱状
の支持部を有し、この支持部が、隔壁31aに形成され
た孔に嵌合されて摺動自在に支持されている。即ち、制
御弁体32の支持部と着座部のシール径が等しくなるよ
うに設定されている。制御弁体32には、その軸方向に
調圧室たるレギュレータ室R3に連通する中空孔32a
が形成されると共に、着座部と反対側の軸方向端部の径
方向に連通孔32bが形成されている。そして、制御弁
体32はスプリング32sによって弁座33cに着座す
る方向に付勢されている。隔壁31aを挟んで段付孔3
1bと反対側に形成される段付孔31cには、その最小
径部に、中空部を有するホルダ34が嵌着され、その中
空部に伝達部材35が摺動自在に収容され、この伝達部
材35に支持部の前方端面が当接するように制御弁体3
2が配置されている。段付孔31cの最小径部は連通孔
31e及びサブシリンダSCのポート1s(図1)を介
してリザーバRSに連通接続されている。
【0018】また、段付孔31cの中径部には円柱状の
例えばゴム製の弾性部材36が嵌着されている。そし
て、段付孔31cの大径部にはプラグ37がシール部材
37aを介して嵌着され、スナップリング37bで所定
位置に固定されている。プラグ37の弾性部材36と対
向する面の中央部には、突起37cが形成されており、
この突起37cが弾性部材36の表面に当接するように
配置されている。そして、弾性部材36とプラグ37と
の間に郭成される反力室R4は連通孔31f、ポート1
g,1r(図1)を介してレギュレータ室R3に連通す
るように構成されている。
【0019】一方、プランジャ27は、その軸方向端面
が制御弁体32の頭部に当接するように配置されてい
る。プランジャ27の軸方向端面には円錐状の凹部27
aが形成されており、この凹部27aが制御弁体32の
中空孔32aの開口部に対向し、通常は図2に示すよう
に、プランジャ27の軸方向端面が制御弁体32の頭部
に当接しておらず、プランジャ27の凹部27aと制御
弁体32の頭部との間に間隙が生じ、この間隙を介して
中空孔32aがレギュレータ室R3に連通するように配
置されている。プランジャ27の軸方向端面が制御弁体
32の頭部に当接すると、リザーバ4に連通する中空孔
32aとレギュレータ室R3との連通が遮断される。
【0020】シリンダボデー1hには、更に、孔1a,
1b,1cの軸と平行に孔1xが形成されており、この
中に第3のピストン61及び第4のピストン62が液密
的摺動自在に収容され、サブシリンダSCが構成されて
いる。即ち、マスタシリンダMC及びレギュレータ部R
Gに並列してサブシリンダSCが設けられている。従っ
て、通常のタンデムマスタシリンダにレギュレータ部を
軸方向に付加した装置に比し、軸方向の全長が短縮され
ることになる。尚、サブシリンダSCをマスタシリンダ
MCに対し直交するように配置することとしてもよい。
あるいは、図3に示すように、サブシリンダSCをマス
タシリンダMCとは別体に形成し、両者間を液圧路を介
して連通接続するように配置することとしてもよい。
【0021】第4のピストン62は前方に小径部62a
が延出形成されており、この小径部62aを液密的摺動
自在に収容するスリーブ63がシリンダボデー1hに固
定されている。小径部62aとスリーブ63の中空部と
の間には給液室R8が形成され、この給液室R8はレギ
ュレータ部RGの弁室R6に連通接続されると共に、ポ
ート1sを介してリザーバRSに連通接続される。従っ
て、給液室R8内は大気圧となっている。スリーブ63
の後端と第4のピストン62の段部との間にはレギュレ
ータ室R9が形成されている。即ち、このレギュレータ
室R9はレギュレータ室R3に連通接続されると共に、
ポート1qを介して第3の液圧系統のホイールシリンダ
Wrr,Wrlに連通接続される。而して、第4のピス
トン62に対し、その断面積から小径部62aの断面積
を除いた面積とレギュレータ液圧の積として求められる
力が後方に働くことになる。
【0022】第3のピストン61は、前後に一対のラン
ド部が形成され、これらの前方及び後方に夫々環状のシ
ール部材64,67が装着されている。そして、シール
部材64の前方に圧力室R10が形成され、シール部材
67の後方に圧力室R12が形成され、両者の間に給液
室R11が形成されている。また、第3のピストン61
には、径方向に貫通孔61cが形成され、これに連通す
る連通孔61dが軸方向に形成されている。従って、連
通孔61dの一端が給液室R11に連通し、他端が圧力
室R12に連通している。尚、圧力室R10は圧力室R
2に連通すると共に、ポート1nを介して第1の液圧系
統のホイールシリンダWflに連通接続されている。給
液室R11はリザーバRSに連通接続され、圧力室R1
2はポート1tを介して第2の液圧系統のホイールシリ
ンダWfrに連通接続されている。第3のピストン61
の後方のランド部の周縁部軸方向にも連通孔が形成され
ており、その圧力室R12側の開口端にシール部材67
が装着されており、これらによって逆止弁が構成されて
いる。
【0023】第3のピストン61の後方には、円筒状の
支持部が一体的に延出形成されており、この中に弁体6
5が摺動自在に収容されている。弁体65の一端にはゴ
ム等の弾性部材が被着され、連通孔61dに当接してこ
れを密閉し得るように構成されている。弁体65の他端
側にはロッドが一体的に形成され、その他端側に係止部
65aが形成されている。第3のピストン61の支持部
にはリテーナ66が装着され、弁体65の後方への移動
が規制されている。孔1xの後端部にはリテーナ68が
固定され、これに係止部65aが係止されて弁体65の
前方への移動が規制されている。そして、リテーナ66
とリテーナ68との間にスプリング69が張架され、常
時は図1の状態に保持されている。
【0024】ここで、本実施形態におけるブレーキ液圧
制御装置によるサーボ特性についてモデルを用いて説明
する。図5はシリンダボデーH内のマスタシリンダピス
トン100の後方にパワー室R1が形成され、マスタシ
リンダピストン100と制御ピストン200との間にマ
スタシリンダの圧力室R2、そして制御ピストン200
の前方にレギュレータ室R3が形成され、制御ピストン
200に連結してレギュレータ部300が構成された模
式図を示す。マスタシリンダピストン100にはブレー
キペダル入力Fが加えられる。レギュレータ部300に
おいてはパワー液圧Paが供給されて増圧し、あるいは
リザーバ400に連通されて減圧することによってマス
タシリンダ液圧Pmと一定の関係にあるレギュレータ液
圧Ppに調整される。尚、パワー室R1とレギュレータ
室R3が連通接続され同一のレギュレータ液圧Ppとさ
れている。
【0025】そして、マスタシリンダピストン100の
断面積から、ブレーキペダル入力Fが付与される部分の
断面積を差し引いた環状部分の面積をAsとし、圧力室
R2の断面積をAmとし、制御ピストン200の断面積
からレギュレータ部300からの力が伝達される部分の
断面積を差し引いた環状部分の面積をApとする。この
ような関係において、摺動抵抗、スプリング力等を省略
して、各ピストンに対する力の釣合いを求めると次のよ
うになる。即ち、マスタシリンダピストン100におい
てはAm・Pm=F+As・Ppが成立し、制御ピスト
ン200においてはAp・Pp=Am・Pmが成立す
る。これにより、サーボ比(Pm/F)はピストン等の
面積諸元のみによって設定することができる。従って、
図4の立上り荷重a、初期サーボ勾配b及びジャンピン
グ量cを含む第1段階のサーボ特性は、各部品の寸法関
係のみによって設定することができる。
【0026】図6は図5のモデルに対し、更に図4にお
いてdで示した特性を付与すると共に、点描で示したe
の領域を相殺し実線で示す目標の勾配に調整するもので
ある。このモデルではレギュレータ部300に対し、伝
達部材350と弾性部材360が付加されると共に、弾
性部材360を介して制御ピストン200方向に押圧力
が付与されるように反力室R4が郭成されたもので、反
力室R4はレギュレータ室R3に連通し、伝達部材35
0を収容する室はリザーバ400に連通している。図6
のモデルにおいて、マスタシリンダピストン100に対
する力の釣合いはAm・Pm=F+As・Ppで図5と
同様であるが、制御ピストン200に対する力の釣合い
はAp・Pp=Am・Pm−Prとなり、弾性部材36
0からの反力Prが付加される。この反力PrはPr=
Po+Ar・Ppとして求められる。但し、Arは弾性
部材360の伝達部材350との接触面積、Poは弾性
部材360が変形し伝達部材350との間隙を埋め、同
部材に当接するまでの圧力を表す。従って、図4にd,
eで示した第2段階のサーボ特性は圧力Poと弾性部材
360の断面積Arに依存し、伝達部材350の形状を
変化させることにより所望の特性に設定することができ
る。そして、レギュレータ部300の液圧調整部分に付
与される圧力は、伝達部材350に対する圧力分が低減
されることになるので、小さな圧力となる。
【0027】次に、上記の構成になるブレーキ液圧制御
装置の作動を説明する。図1においてブレーキペダル2
が操作され、プッシュロッド3を介して第2のピストン
12及び第1のピストン11が前方(図1の左方)に押
圧されると、弁体25が制御ピストン21に当接し、弾
性部材によって連通孔21dが閉塞され、圧力室R2の
リザーバRSとの連通が遮断され密閉状態となる。マス
タシリンダピストン10と制御ピストン21はスプリン
グ19を介して図1の状態に保持されているので、これ
らは一体となって前進する。従って、制御ピストン21
に一体的に固定されたプランジャ27がレギュレータ部
RGの制御弁体32を押圧し、プランジャ27の軸方向
端面が制御弁体32の頭部に当接して、リザーバ4とレ
ギュレータ室R3との連通が遮断されると共に、制御弁
体32が弁座部材33から離座する。このため、補助液
圧源40からのパワー液圧がポート1p、連通孔31d
及び弁室R6を介してレギュレータ室R3に流入し、ポ
ート1qを介してレギュレータ液圧としてホイールシリ
ンダWrrに出力されると共に、ポート1rを介してパワ
ー室R1に供給される。これにより、第1及び第2のピ
ストン11,12が押圧されるが、第2のピストン12
のシール径は第1のピストン11のシール径より大きい
ので、ブレーキペダル2の操作に応じて倍力駆動され
る。
【0028】このように、ブレーキペダル2の操作に応
じて第2のピストン12及び第1のピストン11の移動
が助勢され、これらが制御ピストン21方向に押圧され
ると、圧力室R2内が圧縮され、サブシリンダSCの圧
力室R10を介してポート1nからマスタシリンダ液圧
が出力される。この間、レギュレータ液圧がマスタシリ
ンダ液圧より大であれば制御ピストン21は制御弁体3
2から離隔する方向に移動し、制御弁体32は着座方向
に移動しレギュレータ室R3内が減圧され、レギュレー
タ液圧の方がマスタシリンダ液圧より小となると、プラ
ンジャ27によって制御弁体32が押圧されて弁座33
cから離座しレギュレータ室R3内が増圧される。この
ような制御ピストン21とそれに伴う制御弁体32の移
動の繰り返しによってレギュレータ液圧が調整される。
以上のように、レギュレータ室R3内のレギュレータ液
圧が比較的小さく弾性部材36が伝達部材35に当接す
るまでの間は、ブレーキペダル2の入力に対しマスタシ
リンダ液圧が正比例で急増する関係にあり、図4のbに
示すようなジャンピング特性が得られる。
【0029】一方、レギュレータ液圧はポート1gを介
して反力室R4に流入し、弾性部材36が変形を開始す
る。この弾性部材36が伝達部材35に当接すると、こ
れを介して制御弁体32が着座(閉弁)方向に押圧さ
れ、弁座部材33に着座し、レギュレータ室R3にパワ
ー液圧が供給されなくなる。この状態で、レギュレータ
室R3の圧力によりプランジャ27の頭部が制御弁体3
2から離れると、レギュレータ室R3内のブレーキ液が
制御弁体32の軸方向の中空孔32a及び径方向の連通
孔32bを介してリザーバRSに排出され、レギュレー
タ液圧が減圧される。これにより、ポート1gを介して
反力室R4に導入されるレギュレータ液圧も減圧される
ので、制御弁体32は離座(開弁)方向に移動しレギュ
レータ室R3内が増圧する。このような作動の繰り返し
によってレギュレータ液圧に対する反力分が調整され
る。以上のように、レギュレータ液圧が大となって弾性
部材36が伝達部材35に当接し、図4のdに示す特性
が得られる。レギュレータ液圧の増大に伴い弾性部材3
6がホルダ34の中空部内に侵入すると、制御弁体32
は着座方向に押圧される。而して、レギュレータ液圧の
増圧勾配が緩やかとなり、図4のeに示す領域の調整が
可能となる。
【0030】上記のようにブレーキ液圧制御装置が正常
に機能している場合には、レギュレータ室R3の出力液
圧がサブシリンダSCのポート1qから第3の液圧系統
の(後輪側の)ホイールシリンダWrr,Wrlに供給
されると共に、圧力室R2の出力液圧が第1の液圧系統
の(一方の前輪の)ホイールシリンダWflに供給さ
れ、圧力室R12の出力液圧が第2の液圧系統の(他方
の前輪の)ホイールシリンダWfrに供給される。この
場合には、圧力室R2から圧力室R10に供給される出
力液圧によって、第3のピストン61が後方に駆動され
て圧力室R12が圧縮され、圧力室R12からマスタシ
リンダ液圧が出力されるが、第4のピストン62は移動
することはなく図1の状態が維持される。
【0031】例えば、第3の液圧系統に故障が生じ、レ
ギュレータ室R3からのレギュレータ液圧が不十分とな
ったときには、後輪側のホイールシリンダWrr,Wr
lには十分なブレーキ液圧が供給されないことになる
が、圧力室R2の出力液圧が一方の前輪のホイールシリ
ンダWflに供給されると共に、圧力室R2の出力液圧
によって第4のピストン62が後方に駆動され、圧力室
R12から他方の前輪のホイールシリンダWfrにもブ
レーキ液圧が供給される。従って、前輪側の車輪FR,
FLの制動力が確保される。あるいは、第1の液圧系統
に故障が生じ、圧力室R2からのマスタシリンダ液圧が
不十分となったときには、レギュレータ室R3の出力液
圧がサブシリンダSCのポート1qから後輪側のホイー
ルシリンダWrr,Wrlに供給されると共に、レギュ
レータ室R3の出力液圧によって第3のピストン61が
後方に駆動され、圧力室R12から前輪のホイールシリ
ンダWfrにブレーキ液圧が供給される。従って、この
場合には、前輪側の一方の車輪FRの制動力は確保され
る。また、第2の液圧系統に故障が生じ、圧力室R12
からのマスタシリンダ液圧が不十分となったときには、
レギュレータ室R3の出力液圧が後輪側のホイールシリ
ンダWrr,Wrlに供給されると共に、圧力室R2か
ら前輪のホイールシリンダWflにブレーキ液圧が供給
される。従って、この場合にも、前輪側の一方の車輪F
Lの制動力は確保される。
【0032】図3は本発明の他の実施形態に係る液圧ブ
レーキ装置を示したもので、各車輪に装着したホイール
シリンダWfr等に供給するブレーキ液圧を車両の運転
状態に応じて制御する液圧制御弁装置を、第1乃至第3
の液圧系統に介装するように配置すると共に、この液圧
制御弁装置をサブシリンダSCと一体的に形成すること
としたものである。即ち、本実施形態では前輪の二系統
(第1及び第2の液圧系統)と後輪の一系統(第3の液
圧系統)のY配管方式のブレーキ液圧系が構成されてお
り、一点鎖線で示すように、アンチスキッド制御を行な
う液圧制御弁装置がサブシリンダSCと一体的に形成さ
れる。
【0033】図3において、サブシリンダSCと前輪側
のホイールシリンダWfl,Wfrの各々を接続する第
1及び第2の液圧系統の液圧路MF1,MF2には、電
磁切換弁SA1及びSA2が介装されており、これらは
液圧路AF1及びAF2を介して、夫々前輪側の液圧制
御弁装置たる給排制御用の電磁開閉弁PC1,PC5及
び電磁開閉弁PC2,PC6に接続されている。また、
レギュレータ部RGと第3の液圧系統のホイールシリン
ダWrr,Wrlの各々を接続する液圧路MR1,MR
2(液圧路MRに合流)には、夫々後輪側の液圧制御弁
装置たる給排制御用の電磁開閉弁PC3,PC7及び電
磁開閉弁PC4,PC8が介装されている。
【0034】第1及び第2の液圧系統において、電磁切
換弁SA1及び電磁切換弁SA2は3ポート2位置の電
磁切換弁で、非作動時は図3に示す第1の位置にあって
ホイールシリンダWfl,Wfrは何れもサブシリンダ
SCに連通接続されているが、ソレノイドコイルが励磁
され第2の位置に切換わると、ホイールシリンダWf
l,Wfrは何れもサブシリンダSCとの連通が遮断さ
れ、夫々液圧路AF1,AF2を介して電磁開閉弁PC
1とPC5の間、及び電磁開閉弁PC2とPC6の間に
連通接続される。電磁開閉弁PC1及びPC2は液圧路
ACを介してレギュレータ部RGに接続されている。ま
た、電磁開閉弁PC5及びPC6は液圧路RCを介して
リザーバRSに接続されている。
【0035】これら電磁開閉弁PC1及びPC2に対し
て並列に逆止弁CV1及びCV2が接続されており、逆
止弁CV1の流入側が液圧路AF1、逆止弁CV2の流
入側が液圧路AF2に夫々接続されている。逆止弁CV
1は、電磁切換弁SA1が作動位置(第2の位置)にあ
る場合において、ブレーキペダル2が開放されたときに
は、ホイールシリンダWflのブレーキ液圧をマスタシ
リンダMCの出力液圧の低下に迅速に追従させるために
設けられたもので、マスタシリンダMC方向へのブレー
キ液の流れは許容されるが逆方向の流れは制限される。
尚、逆止弁CV2についても同様である。
【0036】また、第3の液圧系統においても、電磁開
閉弁PC3及びPC4に対して並列に逆止弁CV3及び
CV4が接続されており、逆止弁CV3の流入側がホイ
ールシリンダWrrに、逆止弁CV4の流入側がホイー
ルシリンダWrlに夫々接続されている。これらの逆止
弁CV3,CV4は、ブレーキペダル2が開放されたと
きには、ホイールシリンダWrr,Wrlのブレーキ液
圧をレギュレータ部RGの出力液圧の低下に迅速に追従
させるために設けられたもので、レギュレータ部RG方
向へのブレーキ液の流れが許容され逆方向の流れは制限
される。
【0037】上記電磁切換弁SA1,SA2並びに電磁
開閉弁PC1乃至PC8は電子制御装置(図示せず)に
よって駆動制御され、以下に説明するようにアンチキッ
ド制御が行なわれる。通常のブレーキ作動時において
は、各電磁弁は図3に示す常態位置にあり、電動モータ
42によって液圧ポンプ43が駆動され、アキュムレー
タ44にパワー液圧が蓄圧されている。この状態でブレ
ーキペダル2が踏み込まれると、マスタシリンダMC及
びサブシリンダSCからマスタシリンダ液圧が出力され
ると共に、レギュレータ部RGからレギュレータ液圧が
出力され、電磁切換弁SA1,SA2並びに電磁開閉弁
PC1乃至PC4を介して、夫々ホイールシリンダWf
l,Wfr,Wrr,Wrlに供給される。
【0038】ブレーキ作動中にアンチスキッド制御に移
行し、例えば車輪FL側がロック傾向にあると判定され
ると、電磁切換弁SA1が第2の位置に切り換えられ、
電磁開閉弁PC1が閉位置とされると共に、電磁開閉弁
PC5が開位置とされる。而して、ホイールシリンダW
flは液圧路RCを介してリザーバRSに連通し、ホイ
ールシリンダWfl内のブレーキ液がリザーバRS内に
流出し減圧される。
【0039】ホイールシリンダWflが緩増圧モードと
なると、電磁開閉弁PC5が閉位置とされると共に電磁
開閉弁PC1が開位置とされ、レギュレータ部RGから
レギュレータ液圧が開位置の電磁開閉弁PC1及び第2
の位置の電磁切換弁SA1を介してホイールシリンダW
flに供給される。そして、電磁開閉弁PC1が断続制
御され、ホイールシリンダWfl内のブレーキ液は増圧
と保持が繰り返されてパルス的に増大し、緩やかに増圧
される。ホイールシリンダWflに対し急増圧モードが
設定されたときには、電磁開閉弁PC1,PC5が図3
に示す常態の位置とされた後、電磁切換弁SA1が第1
の位置とされ、サブシリンダSCを介してマスタシリン
ダ液圧が供給される。ホイールシリンダWfrのブレー
キ液圧についても同様に制御される。而して、前輪側の
車輪FL,FRに関し、車輪毎に独立した制動力制御が
行なわれる。
【0040】後輪側の車輪RR,RLのアンチキッド制
御時には、電磁開閉弁PC3,PC4並びに電磁開閉弁
PC7,PC8によって前輪側と同様に制御される。而
して、後輪側も車輪毎に独立した制動力制御が行なわれ
る。尚、更に電磁弁を追加することにより、上記アンチ
キッド制御のほかトラクション制御、制動操舵制御等、
種々の制御を行なうように構成することができる。ま
た、レギュレータ部RGの構成は図1及び図2に示した
ものに代えて、前掲の公報に記載のスプール式のものと
してもよい。
【0041】以上のように、本発明においては少くとも
前輪側が静圧系のマスタシリンダMCに連通接続されて
いることが必要であるが、後輪側は前述の実施形態のよ
うに動圧系のレギュレータRGに接続されたものに限ら
ず、後輪側を前輪側と共に静圧系に接続することとして
もよい。即ち、図7に示すように、前輪側の車輪FLの
ホイールシリンダWflに後輪側の車輪RRのホイール
シリンダWrrを接続すると共に、前輪側の車輪FRの
ホイールシリンダWfrに後輪側の車輪RLのホイール
シリンダWrlを接続し、所謂X配管を構成することも
できる。尚、図7の実施形態におけるその他の構成は、
図1の実施形態の構成と同様であるので説明を省略す
る。
【0042】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、本発明は、調圧弁
手段が調圧したブレーキ液圧をマスタシリンダのパワー
室に付与しブレーキ操作部材の駆動を助勢する車両の液
圧ブレーキ装置において、マスタシリンダの第1の圧力
室及びパワー室に連通接続し、何れか一方の出力ブレー
キ液圧によって加圧しマスタシリンダ液圧を出力する第
2の圧力室を形成するサブシリンダと、第1の圧力室に
連通する第1の液圧系統と、第2の圧力室に連通する第
2の液圧系統とを備え、第1の液圧系統を車両前方の車
輪に装着したホイールシリンダの内の一方に接続すると
共に、第2の液圧系統を車両前方の車輪に装着したホイ
ールシリンダの内の他方に接続することとしているの
で、万一何れかの液圧系統が故障しても少くとも車両前
方の車輪の内の一方に対する制動力を確保することがで
きる。しかも、後輪駆動車の液圧ブレーキ装置と互換性
を有し前輪駆動車にも適用可能なブレーキ液圧系を構成
することができる。
【0043】更に、請求項2に記載のように、パワー室
に連通する第3の液圧系統を備えたものとし、第3の液
圧系統を車両後方の両車輪に装着したホイールシリンダ
に接続することにより、前輪駆動車に好適なブレーキ液
圧系を構成することができる。
【0044】そして、請求項3に記載のように、サブシ
リンダをマスタシリンダに対し並列又は直交するように
配置することにより、装置の全長を短くすることがで
き、設計が容易となる。
【0045】また、請求項4に記載のように、サブシリ
ンダをマスタシリンダとは別体に形成し、両者間を液圧
路を介して連通接続するように配置したものにあって
は、後輪駆動車用の液圧ブレーキ装置との互換性に優
れ、量産効果によるコストダウンが可能となる。
【0046】更に、請求項5に記載のように、サブシリ
ンダをマスタシリンダとは別体に形成すると共に、液圧
制御弁装置をサブシリンダと一体的に形成したものにあ
っては、後輪駆動車用の液圧ブレーキ装置との互換性に
優れるというだけでなく、種々の態様の液圧制御弁装置
を適宜付加することができ、設計が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に供するブレーキ液圧制御
装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に供するブレーキ液圧制御
装置の一部を拡大して示した断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る液圧ブレーキ装置
の配管図である。
【図4】本発明の一実施形態に供するモデルの特性を示
すグラフである。
【図5】本発明の一実施形態における特性を明らかにす
るためのモデルの断面図である。
【図6】本発明の一実施形態における特性を明らかにす
るためのモデルの断面図である。
【図7】本発明の更に他の実施形態に供するブレーキ液
圧制御装置の断面図である。
【符号の説明】
MC マスタシリンダ SC サブシリンダ RG レギュレータ部 1h シリンダボデー 2 ブレーキペダル 10 マスタシリンダピストン 11 第1のピストン 12 第2のピストン 21 制御ピストン 27 プランジャ 32 制御弁体 33 弁座部材 35 伝達部材 36 弾性部材 40 補助液圧源 61 第3のピストン 62 第4のピストン R1 パワー室 R2 圧力室 R3 レギュレータ室 R4 反力室 R5 給液室 R6 弁室 R7 給液室 R8 給液室 R9 レギュレータ室 R10 圧力室 R11 給液室 R12 圧力室
フロントページの続き (72)発明者 加藤 昌彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダボデー内にマスタシリンダピス
    トンを液密的摺動自在に収容し、該マスタシリンダピス
    トンの前方に第1の圧力室を形成すると共に後方にパワ
    ー室を形成し、ブレーキ操作部材の操作に応じて前記マ
    スタシリンダピストンを前進駆動し前記第1の圧力室か
    らブレーキ液圧を出力するマスタシリンダと、ブレーキ
    液を所定の圧力に昇圧してパワー液圧を出力する補助液
    圧源と、前記シリンダボデー内で前記マスタシリンダピ
    ストンの前方に液密的摺動自在に収容し前記マスタシリ
    ンダピストンに連動するように配置する制御ピストン
    と、前記補助液圧源の出力パワー液圧を前記制御ピスト
    ンの移動に応じて所定の圧力に調圧する調圧弁手段とを
    備え、該調圧弁手段が調圧したブレーキ液圧を前記マス
    タシリンダのパワー室に付与し前記ブレーキ操作部材の
    駆動を助勢する車両の液圧ブレーキ装置において、前記
    第1の圧力室及び前記パワー室に連通接続し、何れか一
    方の出力ブレーキ液圧によって加圧しマスタシリンダ液
    圧を出力する第2の圧力室を形成するサブシリンダと、
    前記第1の圧力室に連通する第1の液圧系統と、前記第
    2の圧力室に連通する第2の液圧系統とを備え、前記第
    1の液圧系統を前記車両前方の車輪に装着したホイール
    シリンダの内の一方に接続すると共に、前記第2の液圧
    系統を前記車両前方の車輪に装着したホイールシリンダ
    の内の他方に接続したことを特徴とする車両の液圧ブレ
    ーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記パワー室に連通する第3の液圧系統
    を備え、前記第3の液圧系統を前記車両後方の両車輪に
    装着したホイールシリンダに接続したことを特徴とする
    請求項1記載の車両の液圧ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記サブシリンダを、前記マスタシリン
    ダに対し並列又は直交するように配置したことを特徴と
    する請求項1記載の車両の液圧ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記サブシリンダを、前記マスタシリン
    ダとは別体に形成し、両者間を液圧路を介して連通接続
    するように配置したことを特徴とする請求項1記載の車
    両の液圧ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記車両の各車輪に装着したホイールシ
    リンダに供給するブレーキ液圧を前記車両の運転状態に
    応じて制御する液圧制御弁装置を備え、該液圧制御弁装
    置を前記サブシリンダと一体的に形成したことを特徴と
    する請求項4記載の車両の液圧ブレーキ装置。
JP8160579A 1996-05-31 1996-05-31 車両の液圧ブレーキ装置 Pending JPH09315284A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8160579A JPH09315284A (ja) 1996-05-31 1996-05-31 車両の液圧ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8160579A JPH09315284A (ja) 1996-05-31 1996-05-31 車両の液圧ブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09315284A true JPH09315284A (ja) 1997-12-09

Family

ID=15718022

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8160579A Pending JPH09315284A (ja) 1996-05-31 1996-05-31 車両の液圧ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09315284A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100340119B1 (ko) * 1998-12-31 2002-06-10 양재신 산업차량용 브레이크 밸브 장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100340119B1 (ko) * 1998-12-31 2002-06-10 양재신 산업차량용 브레이크 밸브 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3932710B2 (ja) 液圧制御ユニット
JPH0295958A (ja) アンチロック液圧ブレーキ装置
JP4544381B2 (ja) 車両の液圧ブレーキ装置
JPH0360703B2 (ja)
JPH01254459A (ja) 液圧回路
US4586591A (en) Pressure-fluid-operable vehicle brake system
US4938541A (en) Remote power assist hydraulic antilock braking system
US6053582A (en) Integrated ABS/TC/VSC braking system with separate boost valve
JP3101204B2 (ja) 車両の液圧ブレーキ装置
JPH09315284A (ja) 車両の液圧ブレーキ装置
JP4172059B2 (ja) 液圧制御ユニット
JPS6319381B2 (ja)
JP3382133B2 (ja) 車両の液圧ブレーキ装置
JPH0218149A (ja) ブレーキ装置
EP0478307B1 (en) Hydraulic braking pressure control system
JPH09290724A (ja) 車両のブレーキ液圧制御装置
JP3882276B2 (ja) 車両用液圧ブレーキ装置
JP3944982B2 (ja) 車両の液圧ブレーキ装置
JP3882275B2 (ja) 車両用液圧ブレーキ装置
JP3879187B2 (ja) 車両用液圧ブレーキ装置
JP3873421B2 (ja) 車両用液圧ブレーキ装置
JPH02189259A (ja) ブレーキ液圧制御装置
JPH09315287A (ja) 車両の液圧ブレーキ装置
JPH09315285A (ja) 車両の液圧ブレーキ装置
JP4560918B2 (ja) 車両の液圧ブレーキ装置