JPH09314926A - プリンタ制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ３ページ分以上のイメージデータバッファ領
域を利用可能とし，イメージ生成効率の向上を図る。 【解決手段】 マルチタスクＯＳ２００が，カーネルレ
ベル２０１で動作し，イメージデータバッファ領域を個
々のページ単位で管理するイメージデータバッファ領域
管理部２０３を備え，イメージデータバッファ領域管理
部２０３が，プリンタエンジンの印刷動作完了前でも利
用可能な次のイメージデータバッファ領域をユーザレベ
ル２０２に提供し，さらにユーザレベル２０２から印刷
要求のあったイメージデータバッファ領域を印刷要求出
力キューにキューイングし，順番に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は，パーソナルコンピ
ュータ，ワークステーション等のホスト装置がプリンタ
に印刷を要求する際に，ホスト装置から送られてきたＰ
ＤＬ（ページ記述言語）をページ単位でイメージ展開す
ると共に，プリンタエンジンにイメージ転送を行うプリ
ンタ制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のページプリンタシステムでは，プ
リンタ制御装置がホスト装置からの印刷要求としてＰＤ
Ｌ（ページ記述言語）で記述されたプリントジョブを受
信し，イメージデータ（出力するビットイメージ）をペ
ージ単位でイメージデータバッファ領域に生成し，生成
したイメージデータをプリンタエンジンＩ／Ｆを介して
プリンタエンジンに転送し，プリンタエンジンで記録紙
に出力する。

【０００３】この際，イメージデータバッファ領域とし
て利用可能なメモリの容量が２ページ分ある場合には，
エンジンへの転送後にもう１つのイメージデータバッフ
ァ領域に次ページのイメージデータを生成する場合もあ
る。このとき，バッファ割り当ては，１ページ目のイメ
ージデータの出力が完了するまでは，その出力に利用し
たバッファを再利用できないようにして，ジャム時など
のエラー時の再印字を可能としている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら，上記従
来の技術によれば，イメージデータバッファ領域にイメ
ージ展開する場合に，最大でも２ページ分のイメージデ
ータの展開を想定したものであるため，ページ数が３ペ
ージ以上の場合において，必ずしも効率的にイメージ展
開を行っていないという問題点があった。

【０００５】具体的には，例えば，ＰＤＬ（ページ記述
言語）からのビットイメージ展開は時間をかなり要する
ものであり，プリンタ制御装置のＣＰＵの効率的な利用
が要求されている。したがって，記録紙の搬送路が長い
場合や，印刷部数が多い場合のようにＣＰＵに時間的な
余裕が発生する場合に，プリンタエンジンへのイメージ
転送および次ページのイメージ展開だけを行うのは，非
効率的である。ところが，従来の技術では２ページ分の
イメージデータの展開までしか行えないので，ＣＰＵに
時間的な余裕がある場合でも，必ずしも効率的にイメー
ジ展開を行えなかった。

【０００６】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て，３ページ分以上のイメージデータバッファ領域を利
用可能とし，イメージ生成効率の向上を図ることを目的
とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに，請求項１に係るプリンタ制御装置は，カーネルレ
ベルとユーザレベルの２つのプロセスレベルを持つマル
チタスクＯＳの制御下で動作するプリンタ制御装置であ
って，少なくとも２ページ分以上のイメージデータバッ
ファ領域を有し，前記ユーザレベルで前記イメージデー
タバッファ領域にイメージデータを書き込み，前記ユー
ザレベルから前記カーネルレベルに印刷要求を行って，
前記カーネルレベルでプリンタエンジンＩ／Ｆへ前記イ
メージデータバッファ領域のイメージデータをＤＭＡ転
送することで印刷制御を行うプリンタ制御装置におい
て，前記マルチタスクＯＳが，前記カーネルレベルで動
作し，前記イメージデータバッファ領域を個々のページ
単位で管理するイメージデータバッファ領域管理手段を
備え，前記イメージデータバッファ領域管理手段が，プ
リンタエンジンの印刷動作完了前でも利用可能な次のイ
メージデータバッファ領域を前記ユーザレベルに提供
し，さらに前記ユーザレベルから印刷要求のあったイメ
ージデータバッファ領域を印刷要求出力キューにキュー
イングし，順番に出力するものである。

【０００８】また，請求項２に係るプリンタ制御装置
は，請求項１記載のプリンタ制御装置において，前記ユ
ーザレベルが，前記イメージデータバッファ領域を解放
する権利を有し，前記イメージデータバッファ領域管理
手段が，前記ユーザレベルから印刷要求のあったイメー
ジデータバッファ領域の残り印刷要求数を管理し，前記
ユーザレベルからイメージデータバッファ領域の解放が
指定され，かつ，該当するイメージデータバッファ領域
の残り印刷要求数が零の場合に，該当するイメージデー
タバッファ領域を解放するものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下，本発明のプリンタ制御装置
について，〔実施の形態１〕，〔実施の形態２〕の順
で，添付の図面を参照して詳細に説明する。

【００１０】〔実施の形態１〕図１は，実施の形態１の
プリンタ制御装置のハードウェア構成を示す説明図であ
る。プリンタ制御装置１００は，図示の如く，プリンタ
装置１０１内に配設されており，プリンタＩ／Ｆ（イン
ターフェース）１０２を介してプリンタエンジン１０３
を制御すると共に，ネットワークＩ／Ｆ１０４を介して
ネットワークによって複数のホスト装置１０５，１０６
が接続されている。

【００１１】プリンタ制御装置１００は，主に，ＣＰＵ
１０７と，ワークメモリ，イメージデータバッファメモ
リとしてのＲＡＭ１０８と，ＣＰＵ１０７で実行される
プログラムを保持するＲＯＭ１０９と，ＤＭＡ転送のた
めのＤＭＡコントローラ１１０と，ハードディスク等の
二次記憶装置１１１と，プリンタＩ／Ｆ１０２と，ネッ
トワークＩ／Ｆ１０４と，から構成される。なお，１１
２はシステムバス，１１３はＩ／Ｏバスを示す。

【００１２】また，上記ＲＡＭ１０８はイメージデータ
バッファメモリとして使用するが，この際，ＲＡＭ１０
８上に複数ページ分のイメージデータバッファ領域を確
保できる構成である。

【００１３】図２は，ＣＰＵ１０７で動作するマルチタ
スクＯＳ２００の概念図を示し，図示の如く，カーネル
レベル２０１とユーザレベル２０２の２つのプロセスレ
ベルを持つ。また，ユーザレベル２０２は複数同時（マ
ルチタスク）に動作することが可能である。このマルチ
タスクＯＳ２００はＲＯＭ１０９に記憶・保持されてい
る。さらに，マルチタスクＯＳ２００は，カーネルレベ
ル２０１で動作し，イメージデータバッファ領域を個々
のページ単位で管理するイメージデータバッファ領域管
理部２０３（本発明のイメージデータバッファ領域管理
手段）を備えている。なお，図２は，実施の形態１のマ
ルチタスクＯＳ２００のプロセスレベル（カーネルレベ
ル２０１およびユーザレベル２０２）およびイメージデ
ータバッファ領域部２０３を示す概念図である。

【００１４】以上の構成において，ユーザレベルの制
御動作，カーネルレベルの制御動作，カーネルレベ
ルで動作する割り込み処理の制御動作の順で，その動作
を説明する。

【００１５】ユーザレベルの制御動作 図３は，ＣＰＵ１０７で実行されるマルチタスクＯＳ２
００のユーザレベル２０２の制御動作手順を示すフロー
チャートである。先ず，イメージ展開するためのイメー
ジデータバッファ領域をカーネルレベル２０１の制御に
対して要求する（Ｓ３０１）。次に，割り当てられたイ
メージデータバッファ領域にビットイメージを展開し
（Ｓ３０２），カーネルレベル２０１の制御に，印刷部
数指定と共に該当するイメージデータバッファ領域上の
イメージの出力要求を行う（Ｓ３０３）。

【００１６】続いて，次の出力ページがあるか否かの判
断を行い（Ｓ３０４），次の出力ページがなければ処理
を終了し，あれば実際の出力を待つことなく，ステップ
Ｓ３０１へ戻り，次のページのイメージ展開を行う。

【００１７】ユーザレベル２０２が上記の制御動作を行
うことにより，２ページ以上の複数のページの出力を行
う場合でも，カーネルレベル２０１からイメージデータ
バッファ領域を取得できれば，実際の出力を待つことな
く，次のページのイメージ展開を効率的に行うことがで
きる。

【００１８】カーネルレベルの制御動作 図４は，ＣＰＵ１０７で実行されるマルチタスクＯＳ２
００のカーネルレベル２０１の制御動作手順を示すフロ
ーチャートである。カーネルレベル２０１では，ユーザ
レベル２０２からのイメージデータバッファ領域の取得
要求か否かを判断し（Ｓ４０１），イメージデータバッ
ファ領域の取得要求であれば，イメージデータバッファ
領域管理部２０３で未使用のイメージデータバッファ領
域を割り当てて，ユーザレベル２０２の制御に提供し，
処理を終了する（Ｓ４０２）。

【００１９】一方，イメージデータバッファ領域の取得
要求でなければ，ユーザレベル２０２からのイメージデ
ータバッファ領域の出力要求であるか否かを判断し（Ｓ
４０３），出力要求であれば，該当するイメージデータ
バッファ領域をユーザレベル２０２からの印刷部数指定
と共に，印刷要求出力キューの最後に接続し（Ｓ４０
４），続いて，接続したイメージデータバッファ領域が
印刷要求出力キューの先頭であるか否かを判断し（Ｓ４
０５），先頭であれば，該当するイメージデータバッフ
ァ領域のイメージデータをプリンタＩ／Ｆ（インターフ
ェース）１０２を介してプリンタエンジン１０３にＤＭ
Ａ転送して（Ｓ４０６），処理を終了する。

【００２０】また，ステップＳ４０３で出力要求でない
場合，およびステップＳ４０５で先頭でない場合には，
そのまま処理を終了する。

【００２１】カーネルレベル２０１で，上記の制御動作
を繰り返し実行することにより，ユーザレベル２０２で
２ページ以上の複数のページの出力したい場合に，未使
用のイメージデータバッファ領域を割り当てることがで
きるので，ユーザレベル２０２では，実際の出力を待つ
ことなく，次のページのイメージ展開を効率的に行うこ
とができる。

【００２２】カーネルレベルで動作する割り込み処理
の制御動作 図５は，ＣＰＵ１０７で実行されるマルチタスクＯＳ２
００のカーネルレベル２０１で動作する動作する割り込
み処理の制御動作手順を示すフローチャートである。先
ず，プリンタエンジン１０３における印刷が正常終了し
たか否かを判断し（Ｓ５０１），正常終了であれば，該
当するイメージデータバッファ領域の現在の印刷完了枚
数を示す印刷カウンタを１つ増やす（Ｓ５０２）。

【００２３】次に，印刷カンウタの値と印刷要求出力キ
ューに指定されている印刷部数とが同じであるか否かを
判断し（Ｓ５０３），同じであれば，指定された印刷部
数分の印刷が終了したことを示すので，印刷カウンタを
０にクリアし（Ｓ５０４），印刷要求出力キューから先
頭のイメージデータバッファ領域を外し（Ｓ５０５），
外したイメージデータバッファ領域を解放して未使用状
態（再取得可能）とする（Ｓ５０６）。

【００２４】続いて，印刷要求出力キューの先頭のイメ
ージデータバッファ領域を出力し（Ｓ５０７），処理を
終了する。

【００２５】また，ステップＳ５０１で印刷が正常終了
でない場合，およびステップＳ５０３で印刷カウンタの
値と同じでない場合には，ステップＳ５０７へ進み，印
刷要求出力キューの先頭のイメージデータバッファ領域
を出力し（Ｓ５０７），処理を終了する。これによっ
て，正常終了しなかったイメージデータの再出力または
指定された印刷部数分の出力が確保される。

【００２６】前述したように実施の形態１によれば，ユ
ーザレベル２０２でビットイメージの展開のみを行い，
出力処理自体はカーネルレベル２０１で管理・実行する
ことにより，ユーザレベル２０２側では，実際のイメー
ジ印刷完了前においても，イメージデータバッファ領域
が確保（取得）できるかぎり，次のイメージ展開が可能
となり，イメージ生成効率が向上する。

【００２７】〔実施の形態２〕実施の形態２は，図１お
よび図２の実施の形態１と同様の構成において，さら
に，ユーザレベル２０２が取得したイメージデータバッ
ファ領域を，ユーザレベル２０２側からカーネルレベル
２０１に対して解放するように要求できるようにしたも
のである。

【００２８】具体的には，ユーザレベル２０２が，イメ
ージデータバッファ領域を解放する権利を有し，カーネ
ルレベル２０１のイメージデータバッファ領域管理部２
０３が，ユーザレベル２０２から印刷要求のあったイメ
ージデータバッファ領域の残り印刷要求数を管理し，ユ
ーザレベル２０２からイメージデータバッファ領域の解
放が指定され，かつ，該当するイメージデータバッファ
領域の残り印刷要求数が０（零）の場合に，該当するイ
メージデータバッファ領域を解放するものである。

【００２９】以下，ユーザレベルの制御動作，カー
ネルレベルの制御動作，カーネルレベルで動作する割
り込み処理の制御動作の順で，その動作を説明する。

【００３０】ユーザレベルの制御動作 図６は，ＣＰＵ１０７で実行されるマルチタスクＯＳ２
００のユーザレベル２０２の制御動作手順を示すフロー
チャートである。先ず，イメージ展開するためのイメー
ジデータバッファ領域をカーネルレベル２０１の制御に
対して要求する（Ｓ６０１）。次に，割り当てられたイ
メージデータバッファ領域にビットイメージを展開し
（Ｓ６０２），カーネルレベル２０１の制御に，出力部
数指定と共に該当するイメージデータバッファ領域上の
イメージの出力要求を行う（Ｓ６０３）。

【００３１】続いて，印刷するイメージデータが両面印
刷であるか否かを判断し（Ｓ６０４），両面印刷でなけ
れば，カーネルレベル２０１のイメージデータバッファ
領域管理部２０３に該当するイメージデータバッファ領
域の解放要求を行い（Ｓ６０５），ステップＳ６１２へ
進む。

【００３２】一方，両面印刷であれば，展開したイメー
ジデータが両面のうちの表面か否かを判断し（Ｓ６０
６），表面であれば，ステップＳ６１２へ進み，表面で
なければ（すなわち，裏面であれば），実際に印刷部数
分（印刷要求枚数分）の出力が完了したか否かを判断し
（Ｓ６０７），完了していなければ，カーネルレベル２
０１の制御に対して，表面および裏面のそれぞれのイメ
ージデータバッファ領域の出力要求を行い（Ｓ６０８，
Ｓ６０９），ステップＳ６０７へ戻る。

【００３３】一方，ステップＳ６０７で，印刷部数分の
出力が完了していれば，カーネルレベル２０１の制御に
対して，表面および裏面のそれぞれのイメージデータバ
ッファ領域の解放要求を行い（Ｓ６１０，Ｓ６１１），
ステップＳ６１２へ進む。

【００３４】ステップＳ６１２では，次の出力ページが
あるか否かの判断を行い，次の出力ページがなければ処
理を終了し，次の出力ページがあれば，ステップＳ６０
１へ戻り，次のページのイメージ展開を行う。

【００３５】ユーザレベル２０２が上記の制御動作を行
うことにより，ユーザレベル２０２側でイメージデータ
バッファ領域を解放する権利を有することができる。ま
た，これによって，ユーザレベル２０２では，イメージ
データバッファ領域が出力中であるか否かに関係なく，
任意のタイミングでカーネルレベル２０１のイメージデ
ータバッファ領域管理部２０３に対してイメージデータ
バッファ領域の解放要求を行えるので，両面印刷時等，
必要に応じて前回展開したイメージデータバッファ領域
のイメージデータを効率的に再出力要求することができ
る。

【００３６】カーネルレベルの制御動作 図７は，ＣＰＵ１０７で実行されるマルチタスクＯＳ２
００のカーネルレベル２０１の制御動作手順を示すフロ
ーチャートである。カーネルレベル２０１では，ユーザ
レベル２０２からのイメージデータバッファ領域の取得
要求か否かを判断し（Ｓ７０１），イメージデータバッ
ファ領域の取得要求であれば，イメージデータバッファ
領域管理部２０３で未使用のイメージデータバッファ領
域を割り当てて，ユーザレベル２０２の制御に提供し，
処理を終了する（Ｓ７０２）。

【００３７】一方，イメージデータバッファ領域の取得
要求でなければ，ユーザレベル２０２からのイメージデ
ータバッファ領域の出力要求であるか否かを判断し（Ｓ
７０３），出力要求であれば，該当するイメージデータ
バッファ領域をユーザレベル２０２からの出力部数指定
と共に，印刷要求出力キューの最後に接続し（Ｓ７０
４），イメージデータバッファ領域管理部２０３で，該
当するイメージデータバッファ領域の残り印刷要求数
（ユーザレベル２０２から印刷要求のあった数）を１つ
増やし（Ｓ７０５），続いて，接続したイメージデータ
バッファ領域が印刷要求出力キューの先頭であるか否か
を判断し（Ｓ７０６），先頭であれば，該当するイメー
ジデータバッファ領域のイメージデータをプリンタＩ／
Ｆ（インターフェース）１０２を介してプリンタエンジ
ン１０３にＤＭＡ転送して（Ｓ７０７），処理を終了す
る。

【００３８】一方，ステップＳ７０３において，出力要
求でない場合には，イメージデータバッファ領域の解放
要求であるか否かを判断し（Ｓ７０８），解放要求であ
れば，該当するイメージデータバッファ領域の残り印刷
要求数が０（零）であるか否かを判断し（Ｓ７０９），
０であれば，該当するイメージデータバッファ領域を解
放し（Ｓ７１０），処理を終了する。逆に，０でなけれ
ば，該当するイメージデータバッファ領域の解放要求あ
りを記憶し（Ｓ７１１），処理を終了する。

【００３９】また，ステップＳ７０６で出力キューの先
頭でない場合，およびステップＳ７０５で解放要求でな
い場合には，そのまま処理を終了する。

【００４０】カーネルレベル２０１において上記の制御
動作を繰り返し実行することにより，イメージデータバ
ッファ領域管理部２０３で，ユーザレベル２０２から印
刷要求のあったイメージデータバッファ領域の残り印刷
要求数を管理することができる。

【００４１】カーネルレベルで動作する割り込み処理
の制御動作 図８は，ＣＰＵ１０７で実行されるマルチタスクＯＳ２
００のカーネルレベル２０１で動作する動作する割り込
み処理の制御動作手順を示すフローチャートである。先
ず，プリンタエンジン１０３における印刷が正常終了し
たか否かを判断し（Ｓ８０１），正常終了であれば，該
当するイメージデータバッファ領域の現在の印刷完了枚
数を示す印刷カウンタを１つ増やす（Ｓ８０２）。

【００４２】次に，印刷カンウタの値と印刷要求出力キ
ューに指定されている印刷部数とが同じであるか否かを
判断し（Ｓ８０３），同じであれば，指定された印刷部
数分の印刷が終了したことを示すので，印刷カウンタを
０にクリアし（Ｓ８０４），印刷要求出力キューから先
頭のイメージデータバッファ領域を外し（Ｓ８０５），
該当するイメージデータバッファ領域の残り印刷要求数
を１つ減らす（Ｓ８０６）。

【００４３】続いて，該当するイメージデータバッファ
領域に解放要求があるか否か，すなわち，ユーザレベル
２０２からの解放要求が記憶されているか否かを判断し
（Ｓ８０７），解放要求があれば，該当するイメージデ
ータバッファ領域の残り印刷要求数が０であるか否かを
判断する（Ｓ８０９）。

【００４４】ここで，残り印刷要求数が０であれば，イ
メージデータバッファ領域を解放して未使用状態（再取
得可能）とする（Ｓ８１０）。

【００４５】次に，印刷要求出力キューの先頭のイメー
ジデータバッファ領域を出力し（Ｓ８１０），処理を終
了する。

【００４６】また，ステップＳ８０１で印刷が正常終了
でない場合，ステップＳ８０３で印刷カウンタの値と同
じでない場合，ステップＳ８０７で解放要求がない場
合，およびステップＳ８０８で残り印刷要求数が０でな
い場合には，ステップＳ８１０へ進み，印刷要求出力キ
ューの先頭のイメージデータバッファ領域を出力して処
理を終了する。これによって，正常終了しなかったイメ
ージデータの再出力または指定された印刷部数分の出
力，さらには残り印刷要求数分の出力が確保される。

【００４７】前述したように実施の形態２によれば，ユ
ーザレベル２０２が，イメージデータバッファ領域を解
放する権利を有し，ユーザレベル２０２からイメージデ
ータバッファ領域の解放が要求され，かつ，該当するイ
メージデータバッファ領域の残り印刷要求数が零の場合
に，該当するイメージデータバッファ領域を解放するの
で，ユーザレベル２０２側で，そのイメージデータバッ
ファ領域が印刷中であるか否かを意識せずに，イメージ
データバッファ領域の解放を任意のタイミングでカーネ
ルレベル２０１に要求することができる。

【００４８】さらに，両面印刷時等の必要に応じて，前
回展開したイメージデータバッファ領域のイメージデー
タを効率的に再出力要求することができる。

【００４９】

【発明の効果】以上説明したように，本発明のプリンタ
制御装置（請求項１）は，カーネルレベルとユーザレベ
ルの２つのプロセスレベルを持つマルチタスクＯＳの制
御下で動作するプリンタ制御装置であって，少なくとも
２ページ分以上のイメージデータバッファ領域を有し，
前記ユーザレベルで前記イメージデータバッファ領域に
イメージデータを書き込み，前記ユーザレベルから前記
カーネルレベルに印刷要求を行って，前記カーネルレベ
ルでプリンタエンジンＩ／Ｆへ前記イメージデータバッ
ファ領域のイメージデータをＤＭＡ転送することで印刷
制御を行うプリンタ制御装置において，前記マルチタス
クＯＳが，前記カーネルレベルで動作し，前記イメージ
データバッファ領域を個々のページ単位で管理するイメ
ージデータバッファ領域管理手段を備え，前記イメージ
データバッファ領域管理手段が，プリンタエンジンの印
刷動作完了前でも利用可能な次のイメージデータバッフ
ァ領域を前記ユーザレベルに提供し，さらに前記ユーザ
レベルから印刷要求のあったイメージデータバッファ領
域を印刷要求出力キューにキューイングし，順番に出力
するため，ユーザレベルでビットイメージの展開のみを
行い，出力処理自体はカーネルレベルのイメージデータ
バッファ領域管理手段で管理・実行することにより，ユ
ーザレベル側では，実際のイメージ印刷完了前において
も，イメージデータバッファ領域が確保（取得）できる
かぎり，次のイメージ展開が可能となり，イメージ生成
効率が向上する。

【００５０】換言すれば，３ページ分以上のイメージデ
ータバッファ領域が利用可能となり，イメージ生成効率
の向上を図ることができる。

【００５１】また，本発明のプリンタ制御装置（請求項
２）は，請求項１記載のプリンタ制御装置において，前
記ユーザレベルが，前記イメージデータバッファ領域を
解放する権利を有し，前記イメージデータバッファ領域
管理手段が，前記ユーザレベルから印刷要求のあったイ
メージデータバッファ領域の残り印刷要求数を管理し，
前記ユーザレベルからイメージデータバッファ領域の解
放が指定され，かつ，該当するイメージデータバッファ
領域の残り印刷要求数が零の場合に，該当するイメージ
データバッファ領域を解放するため，ユーザレベル側
で，そのイメージデータバッファ領域が印刷中であるか
否かを意識せずに，イメージデータバッファ領域の解放
を任意のタイミングでカーネルレベルのイメージデータ
バッファ領域管理手段に要求することができる。また，
両面印刷時等の必要に応じて，前回展開したイメージデ
ータバッファ領域のイメージデータを効率的に再出力要
求することができ，さらにイメージ生成効率の向上を図
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態１のプリンタ制御装置のハードウェ
ア構成を示す説明図である。

【図２】実施の形態１のマルチタスクＯＳのプロセスレ
ベルおよびイメージデータバッファ領域部を示す概念図
である。

【図３】実施の形態１において，ＣＰＵで実行されるマ
ルチタスクＯＳのユーザレベルの制御動作手順を示すフ
ローチャートである。

【図４】実施の形態１において，ＣＰＵで実行されるマ
ルチタスクＯＳのカーネルレベルの制御動作手順を示す
フローチャートである。

【図５】実施の形態１において，ＣＰＵで実行されるマ
ルチタスクＯＳのカーネルレベルで動作する動作する割
り込み処理の制御動作手順を示すフローチャートであ
る。

【図６】実施の形態２において，ＣＰＵで実行されるマ
ルチタスクＯＳのユーザレベルの制御動作手順を示すフ
ローチャートである。

【図７】実施の形態２において，ＣＰＵで実行されるマ
ルチタスクＯＳのカーネルレベルの制御動作手順を示す
フローチャートである。

【図８】実施の形態２において，ＣＰＵで実行されるマ
ルチタスクＯＳのカーネルレベルで動作する動作する割
り込み処理の制御動作手順を示すフローチャートであ
る。

【符号の説明】

１００ プリンタ制御装置 １０１ プリンタ装置 １０２ プリンタＩ／Ｆ １０３ プリンタエンジン １０４ ネットワークＩ／Ｆ １０５，１０６ ホスト装置 １０７ ＣＰＵ １０８ ＲＡＭ １０９ ＲＯＭ １１０ ＤＭＡコントローラ １１１ 二次記憶装置 ２００ マルチタスクＯＳ ２０１ カーネルレベル ２０２ ユーザレベル ２０３ イメージデータバッファ領域管理部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カーネルレベルとユーザレベルの２つの
   プロセスレベルを持つマルチタスクＯＳの制御下で動作
   するプリンタ制御装置であって，少なくとも２ページ分
   以上のイメージデータバッファ領域を有し，前記ユーザ
   レベルで前記イメージデータバッファ領域にイメージデ
   ータを書き込み，前記ユーザレベルから前記カーネルレ
   ベルに印刷要求を行って，前記カーネルレベルでプリン
   タエンジンＩ／Ｆへ前記イメージデータバッファ領域の
   イメージデータをＤＭＡ転送することで印刷制御を行う
   プリンタ制御装置において，前記マルチタスクＯＳが，
   前記カーネルレベルで動作し，前記イメージデータバッ
   ファ領域を個々のページ単位で管理するイメージデータ
   バッファ領域管理手段を備え，前記イメージデータバッ
   ファ領域管理手段が，プリンタエンジンの印刷動作完了
   前でも利用可能な次のイメージデータバッファ領域を前
   記ユーザレベルに提供し，さらに前記ユーザレベルから
   印刷要求のあったイメージデータバッファ領域を印刷要
   求出力キューにキューイングし，順番に出力することを
   特徴とするプリンタ制御装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のプリンタ制御装置におい
   て，前記ユーザレベルが，前記イメージデータバッファ
   領域を解放する権利を有し，前記イメージデータバッフ
   ァ領域管理手段が，前記ユーザレベルから印刷要求のあ
   ったイメージデータバッファ領域の残り印刷要求数を管
   理し，前記ユーザレベルからイメージデータバッファ領
   域の解放が指定され，かつ，該当するイメージデータバ
   ッファ領域の残り印刷要求数が零の場合に，該当するイ
   メージデータバッファ領域を解放することを特徴とする
   プリンタ制御装置。