JPH09313916A - 密閉加圧混練機 - Google Patents

密閉加圧混練機

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JPH09313916A
JPH09313916A JP15498796A JP15498796A JPH09313916A JP H09313916 A JPH09313916 A JP H09313916A JP 15498796 A JP15498796 A JP 15498796A JP 15498796 A JP15498796 A JP 15498796A JP H09313916 A JPH09313916 A JP H09313916A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混練槽の狭い隙間を無くし、混練材料のシー
ル面への食い込み及びシール面からの漏出を防止するこ
とにより、残渣の滞留を少なくし、残渣の除去清掃を容
易にする。 【解決手段】 混練ローター5の軸線方向両端におい
て、混練槽1の端壁1Bに近接するブレード5の端縁5
aを、その反回転面側を鋭角状に切除することによりブ
レードの傾斜角で線形に成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混練槽内におい
て、加圧機構により加圧されたゴム、プラスチック、セ
ラミック等の混練材料を、ブレードを備えた混練ロータ
ーの回転により混練する密閉加圧混練機に関し、さらに
具体的には、混練ローターのブレードの回転外周面を構
成するランド面と、混練槽の内壁面との間で「こする」
ようにして混練する構造の接線式ローター型密閉加圧混
練機、あるいは、混練ローターに形成された凹部と凸部
を噛み合うように回転させて、それらの凹部と凸部の円
周長の差で「こする」ようにして混練する構造の噛合式
ローター型密閉加圧混練機等に適用できる混練機の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7及び図8に例示するように、混練槽
51内に複数のブレード55,55を備えた一対の混練
ローター53,53を軸架して、混練材料を加圧機構で
加圧しながら上記一対の混練ローター53の回転により
混練するようにした接線式ローター型の密閉加圧混練機
は、従来より広く使用されている。
【0003】上記従来の密閉加圧混練機の混練槽51
は、一対の混練ローター53,53における、それぞれ
のブレード55,55の回転外周面に沿う一対の円弧の
連設により形成された周面を有する混練槽容部51A
と、上記混練ローター53,53の軸線方向両端側に位
置する一対の端壁51Bとを接合することにより構成さ
れ、混練ローター53におけるブレード55の軸線方向
端縁と、混練槽51の端壁51Bの内壁面との間に、該
混練ローター53の潤滑な回転を確保するための若干の
隙間dが形成されるため、混練時にこれらの隙間dに混
練材料が侵入し、混練材料の取り出し後にラットテール
と称される混練材料の捩れた残渣が滞留してしまい、そ
の除去清掃が非常に面倒であるという問題点があった。
【0004】また、上記混練槽51の端壁51Bを貫通
する混練ローター53の支持軸53Aの周りにおいて、
混練材料、特に粉末材料が漏出するのを防止するための
ダストシールリング65を端壁51Bの貫通孔63に密
に嵌着し、該ダストシールリング63の端面をばね等の
圧接機構67で上記混練ローター53の端部のシール面
53aに圧接させているが、該シール面53aを混練槽
51の端壁51Bの内面に略一致させているので、次の
ような問題がある。即ち、上記加圧機構を備えた密閉加
圧混練機においては、混練材料の加圧に伴ってその内部
から周囲に押出された空気が混練槽51上の加圧蓋の四
周から外部に排出され、さらに、該加圧機構による混練
材料への加圧力は、混練ローター53の回転に伴う混練
によって混練槽51の端壁51Bの内壁面における上記
ダストシールリング65の内端側各シール面に作用する
が、これらのシール面は、それぞれが混練槽51内の空
気の流れ面である端壁内面上に位置するため、混練材料
の混練時においては、上記加圧力の作用により、混練材
料がそれらのシール面へ食い込んだり、延いては該シー
ル面から漏出する場合がある。特に、密閉加圧混練機で
は、混練ローター53のブレード55が混練材料を万遍
なく混合するために、混練槽51内において混練中の混
練材料を混練ローター53の軸線方向に横移動させるた
め、その混練材料の横移動の圧力が上記シール面に作用
することにより、混練材料の食い込みや漏出が発生して
いた。この防止のため、図8に示すつば53bをロータ
ー53の両端に形成し、混練材料の練り返し圧力が壁面
に作用しないようにしているが、このつば53bの面と
端壁51Bの内面との間に狭い隙間を大きな面積で構成
する結果となり、この隙間に食い込んだ残渣の除去が混
練槽内の清掃を困難にする一因にもなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、混練材料の残渣が滞留する狭く且つ広い面積の隙間
を無くすと共に、混練材料のシール面への食い込み及び
該シール面からの漏出を防止することにより、混練槽内
における残渣の滞留を可及的に少なくし、しかも残渣の
除去清掃を容易に行うことができるような密閉加圧混練
機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の密閉加圧混練機は、混練槽と、該混練槽内
に投入された混練材料を加圧するための加圧機構とを備
え、複数のブレードを備えた一対の混練ローターを混練
槽の端壁側において軸支し、混練材料を上記加圧機構で
加圧しながら上記混練ローターの回転により混練するよ
うにした密閉加圧混練機において、上記混練ローターの
軸線方向両端において、上記混練槽の端壁に近接する上
記ブレードの端縁を、その反回転面側を鋭角状に切除す
ることによりブレードの傾斜角で線形に成形したことを
特徴とするものである。
【0007】上記混練槽は、一対の混練ローターにおけ
る、それぞれのブレードの回転外周面に沿う一対の円弧
の連設により成形された周面を有する混練槽容部と、上
記混練ローターの軸線方向両端側に位置する一対の端壁
とを接合することにより構成し、上記混練槽の一対の端
壁における、上記混練ローターのブレードの端縁が近接
する内壁面を凹加工することにより凹壁面を形成し、こ
の凹壁面と混練槽容部内壁面とを滑らかに連接させるの
が適切であり、また、この場合、混練ローターの軸線方
向両端に、該軸線方向と直交するシール面を介して縮径
された支持軸を突設して、その支持軸の外周において、
該支持軸が貫通する上記混練槽の一対の端壁の貫通孔に
ダストシールリングを密に嵌着し、そのダストシールリ
ングを、上記混練槽の端壁における凹壁面から該混練槽
内に突出させ、混練ローターの上記シール面に圧接させ
るのが好適である。
【0008】上記構成を有する密閉加圧混練機は、混練
ローターの軸線方向両端において、上記混練槽の端壁に
近接する上記ブレードの端縁を、その反回転面側を切除
することにより鋭角状に成形し、それらのブレードの端
縁が上記混練槽の端壁に線で近接するように構成してい
るので、ブレードによる混練作用に影響を及ぼすことな
く、上記混練槽の端壁と上記ブレード端縁との間の、混
練材料が滞留する狭い隙間を無くすことができ、したが
って、ラットテールの発生を抑止して、混練槽内に滞留
する残渣を可及的に無くすことができ、しかも混練材料
の残渣の除去清掃を容易に行うことができる。
【0009】また、上記混練槽の一対の端壁の内壁面を
凹加工して凹壁面を形成し、この凹壁面戸混練槽容部内
壁面とを滑らかに連接することにより、それらの両端壁
と混練槽容部との間のシール面の位置を混練槽の隅角部
から離間させ、上記混練槽における隅角部の主たる空気
の流れ部分から離間させているので、それらのシール面
に直接的に加圧機構による加圧力が作用することがな
く、よって、混練材料の食い込み及び漏出を防止するこ
とができる。この場合、上記混練槽の端壁における混練
ローターの支持軸の貫通孔に密に嵌着されたダストシー
ルリングを、上記凹壁面から混練槽内に突出させたうえ
で、上記混練ローターのシール面に圧接することによ
り、ダストシールリングの回転シール面をも上記混練槽
の空気の流れ面から離間させることができ、それによ
り、その回転シール面へ加圧力が直接的に作用すること
がなく、混練材料の食い込み及び漏出を防止することが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る密閉加圧混
練機を図面に基づいて詳細に説明するに、図1乃至図6
は、本発明に係る密閉加圧混練機の実施の一例を示して
いる。この実施例の密閉加圧混練機は、図1及び図2か
らわかるように、混練槽1内に支持された一対の混練ロ
ーター3,3の回転外周面を構成するブレード5の先端
のランド面5aと、上記混練槽1の内壁面とで「こす
る」ようにして混練する構造の接線式ローター型密閉加
圧混練機を構成している。
【0011】上記混練機は、概略的には、混練槽1と、
該混練槽1内に投入された混練材料を加圧するための加
圧機構21とを備え、上記混練槽1においては、複数の
ブレード5,5を備えた一対の混練ローター3,3を一
対の端壁の外側に配設した軸受(図示省略)において軸
支して、それらのローターの軸を図1及び図3に矢印で
示す方向に回転駆動する駆動源に接続しており、該混練
槽1の上方には上記加圧機構21を支持するためのフレ
ーム9が立設されている。
【0012】上記フレーム9の下端部側面には、混練材
料を投入するための開口部11が開設されており、該フ
レーム9の内部には、空気圧シリンダ装置22のピスト
ンロッド22aによって駆動される加圧機構21の加圧
蓋23が上下動自在に配設され、該加圧蓋23を上昇さ
せた状態で開口部11から混練槽1内に混練材料を投入
したあと、該加圧蓋23を下降させ、該加圧蓋23で混
練材料を加圧しながら混練ローター3,3の回転により
該混練材料を混練するようにしている。
【0013】上記混練槽1は、図1及び図2に示すよう
に、一対の混練ローター3,3における、それぞれのブ
レード5,5の回転外周面に沿う一対の円弧の連設によ
り形成された周面を有する混練槽容部1Aと、上記混練
ローター3,3の軸線方向両端側に位置する一対の端壁
1Bとを接合することにより構成されており、一方、上
記混練ローター3,3は、図3の展開図からわかるよう
に、混練ローター3,3の両端から中心に向かって反回
転方向に螺状をなす一対のブレード5,5を、混練ロー
ターの両端におけるブレード基端に180°の位相のず
れを持たせて配設し、上記混練槽1の端壁1Bに近接す
る上記両ブレード5の端縁5bを、その反回転面側を切
除することにより鋭角状に成形している。また、図4乃
至図6に示すように、上記混練槽1の一対の端壁1Bに
おける内壁面を凹加工して、凹壁面1bを形成し、上記
混練ローター3のブレード5の端縁5bがこの凹壁面1
bに対して線で近接するようにしている。上記凹壁面1
bは、図4乃至図6からわかるように、混練槽容部1A
の内壁面に対して滑らかに連接するように形成したもの
である。
【0014】さらに、混練ローター3の軸線方向両端
は、該軸線方向と直交するシール面3aを介して縮径さ
れた支持軸3Aを連設し、その外周において、該支持軸
3Aが貫通する上記混練槽1の端壁1Bの貫通孔13に
ダストシールリング15を密に外接して嵌着しており、
このダストシールリング15の先端を、上記混練槽1の
端壁1Bにおける凹壁面1bから該混練槽1内に突出さ
せて、混練ローター3の軸線方向両端に形成された上記
シール面3aに圧接させている。このダストシールリン
グ15の先端の突出量は、シール面3aが凹壁面1bに
沿う混練槽1内の空気の流れから外れる位置にくるよう
に設定され、一般的には、3〜10ミリ程度が適切であ
る。また、上記ダストシールリング15の先端外周部に
当接するブレード5の内周縁5cは、スクレーパ状に形
成している。
【0015】上記構成を有する密閉加圧混練機は、混練
ローター3の軸線方向両端において、上記混練槽1の端
壁1Bに近接する上記ブレード5の端縁5bの、少なく
とも反回転面側を切除することにより鋭角状に成形し、
それらのブレード5の端縁5bが上記混練槽1の端壁1
Bに線で近接するように構成しているので、上記混練槽
1の端壁1Bと上記ブレード5の端縁5bとの間の、混
練材料が滞留する狭い隙間を無くすことができ、したが
って、ラットテール等の混練材料の残渣の発生を抑止し
て、混練槽1内に滞留する残渣を可及的に無くすことが
でき、しかも混練材料の残渣の除去清掃を容易に行うこ
とができる。特に、上記ブレード5の端縁5bの反回転
面側のみの切除により鋭角状とすると、ブレード5によ
る混練作用に影響を及ぼすことなく、より効果的に混練
槽1の端壁1Bにおける残渣を除去することができる。
【0016】また、上記混練槽1の一対の端壁1Bの内
壁面を凹加工して凹壁面1bを形成することにより、そ
れらの両端壁と混練槽容部1Aとの間のシール面の位置
を混練槽1の隅角部から離間させ、上記混練槽1におけ
る隅角部の主たる空気の流れ部分から離間させているの
で、それらのシール面に直接的に加圧機構21による加
圧力が作用することがなく、よって、混練材料の食い込
み及び漏出を防止することができる。この場合、上記混
練槽1の端壁1Bにおける混練ローター3の支持軸3A
の貫通孔13に密に嵌着されたダストシールリング15
を、上記凹壁面1bから混練槽1内に突出させたうえ
で、上記混練ローター3のシール面3aに圧接させるこ
とにより、ダストシールリング15の回転シール面15
aをも上記混練槽1の空気の流れ面から離間させること
ができ、それにより、その回転シール面15aへ加圧力
が直接的に作用することがなく、混練材料の食い込み及
び漏出を防止することができる。
【0017】上記実施例においては、混練ローター3の
回転外周面を構成するブレード5のランド面5aと、混
練槽1の内壁面で「こする」ようにして混練する構造の
接線式ローター型密閉加圧混練機について記載したが、
これに限定されるものではなく、混練ローターに形成さ
れた凹部と凸部とが噛み合うように回転させて、それら
の凹部と凸部とが噛み合うように回転させて、それらの
凹部と凸部の円周長の差で「こする」ようにして混練す
る構造の噛合式ローター型密閉加圧混練機や、その他、
混練槽内において混練ローターの回転により混練材料を
混練するようにした構造のものに広く適用することがで
きる。
【0018】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の密閉加
圧混練機によれば、混練材料の残渣が滞留する狭い隙間
を無くすことができると共に、混練材料のシール面への
食い込み及び該シール面からの漏出を防止することによ
り、混練槽内における残渣の滞留を可及的に少なくする
ことができ、しかも残渣の除去清掃を容易に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る密閉加圧混練機の全体構成の一例
を示す説明図である。
【図2】同混練槽の内部を示す部分拡大断面図である。
【図3】一対の混練ローターにおけるブレードの取付状
態を示す展開図である。
【図4】同要部を模式的に示す部分拡大断面図である。
【図5】図4におけるA−A矢視図である。
【図6】図5の詳細図である。
【図7】従来の密閉加圧混練機における混練槽の内部を
示す部分拡大断面図である。
【図8】同要部の構成を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 混練槽 1B 端壁 1b 凹壁面 3 混練ローター 3A 支持軸 3a シール面 5 ブレード 5b 端縁 13 貫通孔 15 ダストシールリング 21 加圧機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】混練槽と、該混練槽内に投入された混練材
    料を加圧するための加圧機構とを備え、複数のブレード
    を備えた一対の混練ローターを混練槽の端壁側において
    軸支し、混練材料を上記加圧機構で加圧しながら上記混
    練ローターの回転により混練するようにした密閉加圧混
    練機において、 上記混練ローターの軸線方向両端において、上記混練槽
    の端壁に近接する上記ブレードの端縁を、その反回転面
    側を鋭角状に切除することによりブレードの傾斜角で線
    形に成形した、ことを特徴とする密閉加圧混練機。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の密閉加圧混練機におい
    て、 混練槽は、一対の混練ローターにおける、それぞれのブ
    レードの回転外周面に沿う一対の円弧の連設により成形
    された周面を有する混練槽容部と、上記混練ローターの
    軸線方向両端側に位置する一対の端壁とを接合すること
    により構成され、 上記混練槽の一対の端壁における、上記混練ローターの
    ブレードの端縁が近接する内壁面を凹加工することによ
    り凹壁面を形成し、この凹壁面と混練槽容部内壁面とを
    滑らかに連接させた、ことを特徴とする密閉加圧混練
    機。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の密閉加圧混練機におい
    て、 混練ローターの軸線方向両端に、該軸線方向と直交する
    シール面を介して縮径された支持軸を突設し、その支持
    軸の外周において、該支持軸が貫通する上記混練槽の端
    壁の貫通孔にダストシールリングを密に嵌着し、 上記ダストシールリングを、上記混練槽の端壁における
    凹壁面から該混練槽内に突出させ、混練ローターの上記
    シール面に圧接させた、ことを特徴とする密閉加圧混練
    機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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