JPH09313898A - 濾過器 - Google Patents

濾過器

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JPH09313898A
JPH09313898A JP12013596A JP12013596A JPH09313898A JP H09313898 A JPH09313898 A JP H09313898A JP 12013596 A JP12013596 A JP 12013596A JP 12013596 A JP12013596 A JP 12013596A JP H09313898 A JPH09313898 A JP H09313898A
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liquid
membrane material
section
edge
membrane
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JP12013596A
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English (en)
Inventor
Hajime Hiranaga
一 平永
Atsushi Sakamoto
厚志 坂本
Naoyuki Kataoka
尚幸 片岡
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Pall Corp
Original Assignee
Pall Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造をもち、濾過器寿命が長く、製作
が容易で、濾過器からの気泡の発生がないスパイラル型
膜モジュールを用いた液体用小型濾過器を提供する。 【解決手段】 本発明の第1の態様に係るスパイラル型
膜モジュールの製造方法は、封筒状の膜材の内側に、膜
材の一縁部から頭部を突き出した状態で多角形断面を有
する集液管を収容し、前記多角形断面を有する集液管を
その多角形断面の一の対角線が前記膜材の前記一縁に沿
った状態に配置して、前記一縁を前記集液管の外周面に
金型によって熱溶着した後、前記膜材を前記集液管の回
りに巻回することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を濾過するた
めの濾過器に関し、詳しくは、集液管の回りに封筒状の
膜材を巻回することによって形成されるスパイラル型膜
モジュールをハウジング内に収容してなる濾過器におけ
る改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
スパイラル型膜モジュールは、一般に、シート状の分離
膜を、必要に応じて流路用材を介在させて、多孔質であ
るか又は管内外を連通する複数の孔が形成されている集
液管の周囲にスパイラル状に巻回し、シート状分離膜の
端部を接着剤を用いて接合することによって形成されて
いる。しかしながら、このようなスパイラル型膜モジュ
ールにおいては、膜材の端部の接合に接着剤を用いるた
めに、接着剤からの不純物の溶出が問題となっていた。
また、接着剤によって接合した後はモジュール内の膜の
状態を点検したり、スパイラル型膜モジュールの形状を
変更することは不可能であるという問題があった。
【0003】このような問題点を解決する手段として、
シート状膜材を熱溶着によって封筒状に成形し、適宜の
箇所にチューブを配置することにより流体排出口を設け
たものが提案されている(実開平7−13427号)。
このように熱溶着によってシート状材料の端部を接合し
て液密の接合を形成する場合には、特に流体排出口(チ
ューブ)が配置される部分での溶着温度及び溶着の際の
溶着部同士(即ちチューブと膜材との間の)の押圧力
が、液密の封止部を形成するために非常に重要なファク
ターとなる。
【0004】即ち、材料同士を熱溶着によって接合する
際には、単に熱によって溶融させた材料同士を接触させ
るだけでは、溶着強度や密封性を高めることは困難であ
り、液密の封止を得ることは極めて難しい。液密の封止
を得るためには、熱によって溶融させた材料同士が接触
面で混ざり合うように、溶着面に対して圧力を加えて接
合を行うことが必要とされる。そこで、一般には、加熱
した金型で溶着させる材料同士を挟み込んで、両方向か
らプレスすることによって熱溶着が行われている。この
ような熱プレスにおいては、材料同士の接触圧力を高め
るためには、プレスの方向に対して接触面を交差させる
こと、理想的には直交させることが望ましいことは、当
業者には容易に理解できるところである。
【0005】しかしながら、従来用いられている流体排
出口(チューブ)は、円形断面のものであるため、これ
を膜材と共に金型によって両側から挟みこんで押圧・加
熱して、チューブと膜材とを熱溶着する際に、金型の半
円形の凹型の縁部においては、チューブの溶着面に対す
る押圧力は限りなく0に近づく。この問題を図1を参照
しながら説明する。
【0006】図1は、従来の円形断面の集液管1と濾過
膜材2とを、必要に応じて流路用材3を介在させて、金
型4で両側から熱プレスして熱溶着することによって、
図3に示すような、封筒状の濾過膜材の内部にその一縁
から頭部を突き出した形で集液管が収容されている構造
の膜モジュールを製造するプロセスの概念を示す断面図
である。このようにして得られる膜モジュールの封筒状
に形成された膜材を中央の集液管の周りにスパイラル状
に巻回することによって、スパイラル型膜モジュールが
得られる。このような従来のスパイラル型膜モジュール
においては、濾過膜材(及び必要に応じて流路用材)
を、円形断面の集液管の外周面と熱プレス用金型の凹部
との間で挟みこんで上下方向から押圧及び加熱すること
によって、集液管及び濾過膜材(及び用いる場合には流
路用材)の接触部分を溶融させ、押圧力によって熱接合
させている。したがって、図1の点Xにおいては、金型
による上下からの押圧力の向きがチューブ表面と交差す
る方向であるので、チューブと金型との間に十分な接触
圧力が得られ、膜材及び流路用材とチューブとの間の強
固な接合が得られるが、図1の点Yにおいては、押圧力
の向きがチューブ表面に沿った方向になるため、チュー
ブ表面と金型との間の接触圧力が限りなく低下すること
になる。このため、チューブの周縁部におけるシート状
材料及びチューブの接合が不良となり、液密の封止が確
実に得られないという問題がある。このような問題は、
溶着面の向きを変えて2回以上金型による溶着を行うこ
とにより解決することができるが、溶着回数が増加する
ことで工程の増加を招き、好ましくない。
【0007】また、このようなスパイラル型膜モジュー
ルは、封筒状の膜材をチューブの周りに巻回しただけの
構造であるので、これをフィルターハウジングに収容し
た際に、巻回している封筒状膜材が外側に広がろうとす
ることによってハウジング内表面に密着することにな
る。このため、ハウジング内部空間における最外層の液
流路が塞がれることになり、ハウジング内部空間の全て
に一次液が均等に行き渡らなくなり、濾材外周面と一次
液との接触面積が減少し、濾過効率の減少、圧力損失の
増大といった問題が生じる。また、特にフィルターハウ
ジングの下方から上方に向けて処理液を流して液体を濾
過する場合においては、一次液中に含まれる気体が、ス
パイラル状に巻回された膜モジュールの上方の空間に逃
げることができなくなるため、膜モジュールの下方に気
泡の溜まり部が形成され、フィルターからの気泡発生の
原因となったり、液体流量の低下の原因となる。特に半
導体分野において用いられる濾過器においては、気泡の
発生は製品不良の原因となるため、気泡発生の防止は極
めて重大な課題である。
【0008】このような問題の解決としては、膜材の間
に介在させる流路用材の厚みを増加させて流路用材に沿
った液の流れを向上させることにより、ハウジング内部
空間における液の流通を高めることが考えられるが、流
路用材の厚みを増加させると、一定寸法のハウジング内
に収容できる膜材の量が少なくなるため、濾材の濾過面
積が減少して、その結果、濾過器の寿命の低下を招くと
いう問題を招来することになる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
従来の小型スパイラル型濾過器における問題点を解決
し、簡単な構造をもち、濾過器寿命が長く、製作が容易
で、濾過器ハウジング内部空間における液の流通が極め
て良好で、濾過器からの気泡の発生がない、スパイラル
型膜モジュールを用いた液体用小型濾過器を提供するも
のである。
【0010】本発明の第1の態様は、封筒状の膜材の内
側に、膜材の一縁部から頭部を突き出した状態で多角形
断面の集液管を収容し、前記多角形断面の集液管をその
多角形断面の一の対角線が前記膜材の前記一縁に沿った
状態に配置して、前記一縁を前記集液管の外周面に金型
によって熱溶着した後、前記膜材を前記集液管の回りに
巻回することを特徴とするスパイラル型膜モジュールの
製造方法、並びに該スパイラル型膜モジュールを用いた
濾過器に関する。
【0011】また、本発明の第2の態様は、周縁が封止
されている封筒状の膜材を、前記封筒状の膜材の内側に
膜材の一縁部から頭部を突き出した状態で収容されてい
る集液管の回りに巻回してなるスパイラル型膜モジュー
ルと、前記膜モジュールを収容するハウジングとから構
成される濾過器において、前記ハウジングの内側壁面に
縦方向に伸長する溝が形成されていることを特徴とする
濾過器に関する。
【0012】更に、上記の本発明の第1の態様及び第2
の態様を組み合わせて、更に優れた性能を有する濾過器
を得ることができる。即ち、本発明の第3の態様は、周
縁が封止されている封筒状の膜材を、前記封筒状の膜材
の内側に膜材の一縁部から頭部を突き出した状態で収容
されている多角形断面を有する集液管の回りに巻回して
なるスパイラル型膜モジュールと、前記膜モジュールを
収容するハウジングとから構成される濾過器において、
前記封筒状の膜材の前記一縁部が、前記多角形断面を有
する集液管をその多角形断面の一の対角線が前記膜材の
前記一縁に沿った状態に配置して、金型によって熱溶着
することによって液密に封止されており、前記ハウジン
グの内側壁面に縦方向に伸長する溝が形成されているこ
とを特徴とする濾過器に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の上記第1の態様に係るス
パイラル型膜モジュールの製造方法の最も重要な特徴
は、集液管として多角形断面を有するものを用いる点に
ある。このように、集液管を多角形断面を有する形状に
することによって、従来の円形断面の集液管を用いた場
合に問題となっていた、集液管の周縁部における膜材の
接合が不十分となり、液密の接合が得られないという問
題が解決される。その理由を図2及び図3を参照しなが
ら説明する。
【0014】図2は、本発明の上記第1の態様に係るス
パイラル型膜モジュールの製造方法における、金型によ
る熱溶着工程の概念を示す断面図である。図2に示す態
様においては、集液管11としては、四角形断面を有す
るものが用いられている。この集液管11を、図3に示
すように、封筒状膜材12の一縁部においてその頭部を
突き出した状態で該膜材12の内部に収容し、該一縁部
を金型によって熱溶着する。図2に示されているよう
に、熱溶着の際には、集液管の四角形断面の対角線の一
つが膜材の該一縁に沿うように配置される。金型14に
は、このように配置された集液管の形状に合致する凹部
15が形成されている。次に、加熱された金型14によ
って集液管11及び膜材12を上下から挟み込んで熱プ
レスすることによって、熱によって集液管及び膜材を溶
融させると共にプレス圧力によってこれらを熱溶着させ
て、液密の接合部を形成する。この際、集液管の断面が
四角形であるので、集液管の外周面は、金型による上下
からの押圧の向きに対して、常に少なくともある程度の
傾斜角を有することになり、図1に示す従来の円形断面
の集液管を用いた場合のように、集液管の外周面の一部
が上下からの押圧の向きに沿った状態となって、集液管
の表面と金型との間の押圧力が低下して実質的に限りな
く0に近づくために、集液管と膜材との間の熱接合が不
十分になる箇所が生じるという問題が解決され、集液管
の外周面の全ての部分において十分な液密の封止が得ら
れることになる。
【0015】集液管11としては、多角形断面を有する
中空の管であって、封筒状膜材の内部に収容される部分
が多孔質であるか又はこの部分に管内外を連通する複数
の孔16が形成されているものが用いられる。このよう
な集液管は、ポリオレフィン、ポリアミド、テトラフル
オロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体(PFA)等のフッ素樹脂などの材料から、注型
成形、射出成形などの方法を用いて成形することができ
る。耐薬品性などの点からは一般にフッ素樹脂が好まし
い。なお、集液管の断面形状は、少なくとも封筒状膜材
と共に熱溶着される部分が多角形断面を有していればよ
く、他の部分、例えば封筒状の膜材の内部に収容されて
いる部分や、膜材の外側に突き出している頭部などは、
円形の断面を有していてもよい。また、断面形状は多角
形であればどのようなものであってもよいが、膜材の巻
回し易さを考慮すれば点対称形の多角形が好ましいであ
ろう。一般に、四角形断面を有する集液管が最も好まし
く用いられ、正方形断面を有するものが特に好ましく用
いられる。三角形断面のものを用いることもでき、この
場合には、「一の対角線が膜材の一縁に沿った状態に配
置される」ということは、即ち「三角形断面の一辺が膜
材の一縁に沿った状態に配置される」ことを意味するこ
とは当業者には容易に理解できるであろう。但し、断面
が三角形の場合には、集液管と膜材との溶着性は四角形
断面の場合よりも優れているが、膜材を集液管の回りに
巻回してスパイラル型膜モジュールを形成する際に対称
構造をとれないので、巻回が難しくなるという問題があ
る。
【0016】封筒状の構造物を形成する膜材12として
は、ポリオレフィン、ポリアミド、フッ素樹脂、ポリエ
ーテルスルホンなどの材料によって形成される有機多孔
性フィルムなどが用いられる。膜材においても、耐薬品
性などの点からはフッ素樹脂が好ましく用いられる。
【0017】なお、膜材の間及び/又は膜材の外側に支
持材13を配置して、流路用材として、及び/又は、膜
材の保護材として用いることが好ましい。かかる目的の
ための支持材13としては、ポリオレフィン、ポリアミ
ド、フッ素樹脂などの材料によって形成される織布、不
織布、編成物、ネットなどを用いることができる。ま
た、上記のような加熱金型で両側から圧着して膜材と集
液管の外周面とを熱溶着させる方法においては、膜材と
集液管とが同材質のものでなければ一般に熱溶着が難し
いが、支持材13として、集液管と熱溶着させ易いも
の、即ち集液管材料との熱溶着適合性の高い材質のもの
を用いて、膜材と集液管との熱溶着の補助材として機能
させることによって、膜材と集液管とを異なる材質のも
のとした場合でも強固な液密接合を得ることが可能とな
り、材料の選択の範囲をより拡げることができる。
【0018】封筒状の膜材としては、袋状に成形されそ
の一縁が開放されているものを用いて、該一縁に集液管
を挿入した後に、上記に記載のようにして集液管の挿入
部分を熱溶着すると共に該一縁の残りの部分も同時に熱
溶着により接合することによって、本発明にかかる膜モ
ジュールを形成することができる。また、2枚のシート
状膜材を重ね合わせて、その3つの縁部を予め熱溶着し
た後に、残りの一縁から集液管を挿入して上記に説明し
たように熱接合を行うか、あるいは2枚のシート状膜材
の間に集液管を配置した状態で、4つの縁部を同時に熱
溶着することによって、本発明にかかる膜モジュールを
形成することもできる。
【0019】このようにして、図3に示すような、周縁
が封止されている封筒状の膜材12の内側に膜材の一縁
部から頭部を突き出した状態で集液管11が収容されて
いる膜モジュールが得られる。次に、図4に示すよう
に、膜材12を、集液管11の回りにスパイラル状に巻
回することによって、本発明に係るスパイラル型膜モジ
ュールが得られる。
【0020】このようにして得られたスパイラル膜モジ
ュールを、図5に示すような、少なくとも液出入口22
を有するフィルターハウジング21内に収容し、上部ハ
ウジングキャップ23を取り付けることによって、濾過
器を構成することができる。また、集液管に鍔状の部分
23を一体成形又は取り付けによって形成することによ
り、上部ハウジングキャップを用いずに濾過器を構成す
ることもでき、これにより部品点数の減少、製造コスト
の低減を図ることができる。
【0021】このようにして構成された濾過器の運転に
際しては、例えば液出入口22から液をハウジング内に
導入すると、封筒状の膜材12を通って液が濾過されて
袋状の膜材の内部に導入され、膜材を通過した濾液が膜
材間の隙間を通って中心部へと流れ、集液管11の多孔
質部分又は孔を通って集液管11の内部空間内へと導か
れ、上方の液出口24から回収される。なお、必要に応
じて、ハウジングには、上部空気抜き25及び下部ドレ
ン26を形成することができる。
【0022】ところで、このようなスパイラル型膜モジ
ュールをハウジング内に収容した濾過器においては、膜
材は単に集液管の回りに巻回されているだけで、接着剤
等で端部が固定されていないので、膜モジュールをハウ
ジング内に収容すると、巻回している封筒状膜材が外側
に広がろうとすることによってハウジング内表面に密着
することになる(図6参照)。このため、ハウジングの
内部空間における最外層の液流路が塞がれ、特に液体の
濾過においては、ハウジング内部空間全体に一次液が行
きわたらなくなり、濾材外周面と一次液との接触面積が
減少し、濾過効率の低下、圧力損失の増大といった問題
が生じる。また、フィルターハウジングの下方から上方
に液を送る形態の場合には、液中に含まれている気体が
上方に逃げることができなくなるため、スパイラル膜モ
ジュールの下方に気泡の溜まり部が形成され、フィルタ
ーからの気泡発生の原因となったり、液体流量の低下の
原因となるという問題がある。
【0023】本発明の第2の態様は、このような問題を
解決するものであり、フィルターハウジングの内壁面
に、縦方向に伸長する溝を形成することを特徴としてい
る。
【0024】即ち、本発明の第2の態様は、周縁が封止
されている封筒状の膜材を、前記封筒状の膜材の内側に
膜材の一縁部から頭部を突き出した状態で収容されてい
る集液管の回りに巻回してなるスパイラル型膜モジュー
ルと、前記膜モジュールを収容するハウジングとから構
成される濾過器において、前記ハウジングの内側壁面に
縦方向に伸長する溝が形成されていることを特徴とする
濾過器に関する。
【0025】本発明の第2の態様に係る濾過器の概念を
示す断面図を図7及び図8に示す。本発明の第2の態様
に係る濾過器においては、フィルターハウジング31の
内側壁面に縦方向に伸長する溝37が形成されている。
したがって、ハウジング内部空間の最外層には、常に上
下方向の液流路が形成されることになる。このため、例
えば液出入口32から液をハウジング内に導入すると、
液は、溝37により形成されている液流路を通ってハウ
ジング内部全体に行き渡り、スパイラル状に巻回されて
いる膜材12の外周面の全てを十分に濡らし、該外周面
の全体から袋状膜材の内部に透過される。これにより、
スパイラル膜モジュールの外周面における液の接触面積
が増大し、圧力損失の低減が図られる。また、ハウジン
グ内部で気泡が発生しても、溝37を通ってハウジング
内部空間の上部スペースに移動するため、空気抜き35
によって容易に取り除くことができる。
【0026】このような溝37は、ハウジングを成形す
る際に一体成形することもできるし、また円筒形のハウ
ジングを成形した後に機械加工によって形成することも
できるし、あるいは、円筒形のハウジングの内面に、縦
方向に伸長する複数の構造部材を取り付けることによっ
て形成することもできる。
【0027】本発明の濾過器において、ハウジングは、
集液管を形成するのに用いることができるものと同様の
材料、即ち、ポリオレフィン、ポリアミド、テトラフル
オロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体(PFA)等のフッ素樹脂などを用いて成形する
ことができる。
【0028】また、本発明の第1の態様と第2の態様と
を組み合わせて、簡単な構造をもち、濾過器寿命が長
く、製作が容易で、濾過器からの気泡の発生がない液体
用小型濾過器を提供することができる。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、従来のスパイラル型膜モジュールを用いた濾過器に
おける種々の問題点を解決することができ、簡単な構造
で、確実な液密封止が得られ、濾過膜有効面積を大きく
取ることによって濾過器寿命が長く、少ない製造工程で
極めて容易に製作することができ、濾過器内で気泡が発
生してもこれを速やかに取り除くことのできる極めて優
れた濾過器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスパイラル型膜モジュールの加熱金型に
よる熱溶着工程の概念を示す断面図である。
【図2】本発明に係るスパイラル型膜モジュールの加熱
金型による熱溶着工程の概念を示す断面図である。
【図3】本発明に係るスパイラル型膜モジュールの構造
を示す図である。
【図4】本発明に係るスパイラル型膜モジュールの製造
における巻回工程の概念を示す図である。
【図5】従来のスパイラル型膜モジュールを用いた濾過
器の構造を示す断面図である。
【図6】従来のスパイラル型膜モジュールを用いた濾過
器の構造を示す断面図である。
【図7】本発明に係るスパイラル型膜モジュールを用い
た濾過器の構造を示す断面図である。
【図8】本発明に係るスパイラル型膜モジュールを用い
た濾過器の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1,11 集液管 2,12 膜材 3,13 支持材 4 熱溶着用金型 21,31 ハウジング 22,32 液出入口 23,33 ハウジングキャップ 24,34 液出口 25,35 気泡抜き 26,36 ドレン 37 溝

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周縁が封止されている封筒状の膜材の内
    側に、膜材の一縁部から頭部を突き出した状態で多角形
    断面を有する集液管を収容し、前記多角形断面を有する
    集液管をその多角形断面の一の対角線が前記膜材の前記
    一縁に沿った状態に配置して、前記一縁を前記集液管の
    外周面に金型によって熱溶着した後、前記膜材を前記集
    液管の回りに巻回することを特徴とするスパイラル型膜
    モジュールの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記集液管が四角形断面を有している請
    求項1に記載のスパイラル型膜モジュールの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記膜材の内側面及び/又は外側面に支
    持材を配置して、前記膜材及び前記支持材を一緒に前記
    集液管の外周面に熱溶着する請求項1又は2に記載のス
    パイラル型膜モジュールの製造方法。
  4. 【請求項4】 周縁が封止されている封筒状の膜材を、
    前記封筒状の膜材の内側に膜材の一縁部から頭部を突き
    出した状態で収容されている多角形断面を有する集液管
    の回りに巻回してなるスパイラル型膜モジュールと、前
    記膜モジュールを収容するハウジングとから構成される
    濾過器において、前記封筒状の膜材の前記一縁部が、前
    記多角形断面を有する集液管をその多角形断面の一の対
    角線が前記膜材の前記一縁に沿った状態に配置して、金
    型によって前記集液管の外周面に熱溶着することによっ
    て液密に封止されていることを特徴とする濾過器。
  5. 【請求項5】 周縁が封止されている封筒状の膜材を、
    前記封筒状の膜材の内側に膜材の一縁部から頭部を突き
    出した状態で収容されている集液管の回りに巻回してな
    るスパイラル型膜モジュールと、前記膜モジュールを収
    容するハウジングとから構成される濾過器において、前
    記ハウジングの内側壁面に縦方向に伸長する溝が形成さ
    れていることを特徴とする濾過器。
  6. 【請求項6】 周縁が封止されている封筒状の膜材を、
    前記封筒状の膜材の内側に膜材の一縁部から頭部を突き
    出した状態で収容されている多角形断面を有する集液管
    の回りに巻回してなるスパイラル型膜モジュールと、前
    記膜モジュールを収容するハウジングとから構成される
    濾過器において、前記封筒状の膜材の前記一縁部が、前
    記多角形断面を有する集液管をその多角形断面の一の対
    角線が前記膜材の前記一縁に沿った状態に配置して、金
    型によって前記集液管の外周面に熱溶着することによっ
    て液密に封止されており、更に、前記ハウジングの内側
    壁面には縦方向に伸長する溝が形成されていることを特
    徴とする濾過器。
  7. 【請求項7】 前記集液管が四角形断面を有している請
    求項4〜6のいずれかに記載の濾過器。
  8. 【請求項8】 前記膜材の内側面及び/又は外側面に支
    持材が配置されており、前記膜材及び前記支持材が一緒
    に前記集液管の外周面に熱溶着されている請求項4〜7
    のいずれかに記載の濾過器。
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