JPH09313696A - パチンコ機の金枠構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 煩雑な作業を行なうことなく、パチンコ機に
装備される電気部品の保守、交換作業を容易にする手段
を備えたパチンコ機の金枠を提供すること。 【解決手段】 パチンコ機１０の表枠２に開閉可能に装
着される本発明の金枠３は、金枠３裏面の所定の位置に
おいて該金枠３に着脱可能に設置される取付け部材２０
を備えており、この取付け部材２０によって、パチンコ
機本体１０および／または外部の電気機器と電気的に接
続された電気部品を金枠３の裏面に着脱可能に配置する
ことが実現されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機の表枠
に設置される金枠に関し、詳しくは、パチンコ機に装備
される種々の電気部品の保守、交換を容易にするための
手段を講じた金枠構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、パチンコ遊技の内容の多様化に伴
ない、パチンコ機の電装化が顕著となってきた。このた
め、現行のパチンコ機には数多くの制御、駆動装置類お
よび装飾灯類ならびにこれら装置に付随する各種接続パ
ーツ類（以下、これらを単に「電気部品」という。）が
装備されている。そして、パチンコ機に装備される各種
装置の配置構成や配線処理等は複雑化し、その結果、上
記電気部品の修理および／または交換作業が煩雑となっ
ており、これら作業を効率化するためのパチンコ機にお
ける各種電気部品の配置手段が望まれている。

【０００３】ところで、パチンコ機に装備されている各
種電気部品とそれらを制御する回路基板との接続作業や
電気部品に関するメンテナンス作業等を容易にするため
の創意工夫はこれまでにもなされている。例えば、実開
昭６２−６４５７９号公報には、パチンコ機の各種電気
機器に接続されたコネクタ手段を有するケーブルを遊技
盤裏面の一部にまとめて固着させておき、それに対応す
るコネクタ手段を設けた制御基板ボックスを遊技盤裏面
に取り付けると同時に両コネクタ手段が電気的に接続さ
れ得ることを特徴とする制御基板の取付け構造が開示さ
れている。また、特開平６−７９０３１号公報には、遊
技盤制御回路を内蔵する制御基板ボックスを遊技盤の所
定の位置に着脱自在に取り付けた構造を有するパチンコ
機が開示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
公報に記載される取付け構造は何れもパチンコ機の遊技
盤裏面に制御基板等を収納するものであるため、制御基
板を含む種々の電気部品の保守、交換作業の際にはパチ
ンコ機に装着されている遊技盤を開放する必要がある。
また、装飾灯のようなパチンコ機前面に装備されている
電気部品を交換する場合には、パチンコ機表面に固着さ
れている当該装飾灯類のカバー部材を取り外す必要があ
ったが、このような保守、交換作業の効率改善に関して
は上記各公報にも言及されていない。

【０００５】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
であり、その目的とするところは、煩雑な作業を行なう
ことなく、パチンコ機に装備される電気部品の保守、交
換作業を容易にする手段を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、パチンコ機の表枠に開閉可能に
装着されるパチンコ機の金枠であって、当該金枠の裏面
の所定の位置において当該金枠に着脱可能に設置される
取付け部材を備えており、この取付け部材によって、パ
チンコ機本体および／または外部の電気機器と電気的に
接続された電気部品を当該金枠裏面に着脱可能に配置す
ることが実現されることを特徴とするパチンコ機の金枠
（以下、「本発明の金枠」という。）を提供する。ここ
で「パチンコ機本体」とは、パチンコ機に設置される金
枠以外のパチンコ機を構成する各部材およびそれらの組
み合わせを指す総称であり、限定された特定構成部分を
意図しない。例えば、パチンコ機を構成する遊技盤や当
該遊技盤をパチンコ機外枠にセットするための基枠等は
何れも本明細書における「パチンコ機本体」に包含され
る。

【０００７】本発明の金枠においては、上記取付け部材
によってパチンコ機に使用される種々の電気部品を金枠
裏面に着脱可能に配置し得るため、従来のパチンコ機に
おけるような煩雑な作業を行なうことなく、当該金枠を
パチンコ機表枠から開放することでパチンコ機の正面側
から上記電気部品の点検、交換作業を容易に行なうこと
が可能となる。

【０００８】本発明の金枠の好ましい一態様では、上記
取付け部材がさらに上記電気部品を収容するための保持
部を備えていることを特徴とする。本態様の金枠によれ
ば、金枠裏面に配置する電気部品を上記保持部に収容す
ることができるため、小型の精密な電気部品（制御基板
等）や防塵性を要求する電気部品等を一定の状態に保っ
て金枠の裏面に配置することができる。

【０００９】本発明の金枠の特に好ましい一態様では、
前記取付け部材によって、パチンコ機本体に設置される
電気機器の作動を制御する回路基板が金枠の裏面に着脱
可能に配置されていることを特徴とする。

【００１０】本態様の金枠においては、上記回路基板を
着脱可能に金枠裏面に配置しているため、例えば遊技盤
に配設された各種電気機器の制御手段を変更するような
場合でも、従来のパチンコ機におけるように遊技盤裏面
を開放することなく、当該金枠をパチンコ機表枠から開
放することで回路基板の変更を行なうことができる。

【００１１】本発明の金枠のさらに好ましい一態様で
は、パチンコ機の前面にランプを配備するための１また
は複数個のランプ通過孔が設けられており、ここで上記
取付け部材によって、パチンコ機本体および／または外
部の電気機器と電気的に接続されて当該ランプを装着す
るランプ基板が、当該ランプを所定の上記ランプ通過孔
に配備した状態で当該金枠の裏面に着脱可能に配置され
ていることを特徴とする。

【００１２】本態様の金枠においては、上記取付け部材
によって、パチンコ機（正面）の表面に配備されたラン
プを装着するためのランプ基板を金枠裏面に着脱可能に
配置しているため、パチンコ機（前面）の表面部に取り
付けられている当該ランプのカバーを取り外すことな
く、当該金枠をパチンコ機表枠から開放することで当該
ランプ類を容易に交換することが可能となる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施形態
を図面を参照しつつ説明するが、これらはなんら本発明
を限定するものではない。

【００１４】図１は、本実施の形態に係るパチンコ機１
０の正面図である。方形枠状に成形されたパチンコ機１
０の機台枠１（図２）の前面において額縁状に成形され
た表枠２が組付けられている。その表枠２の前面には本
パチンコ機１０の表蓋となる金枠３および前板４が表枠
２の開口縁に沿って回動可能に軸着されている。本パチ
ンコ機１０の金枠３の前面上端部には合成樹脂性のラン
プカバー３０が固着されており、この内部には３個のラ
ンプ３１が後述の取付け様式で配備されている。

【００１５】前板４の前面には、払い出された遊技球を
受容し、球発射装置（図示せず）に送出するための球受
け上皿５が設置されており、さらに前板４の下方には球
発射レバー６、球受け下皿７等が設置されているが、こ
れらは本発明に特に関連がないので詳細な説明は省略す
る。

【００１６】金枠３の後方においては、遊技盤６をセッ
トするための基枠１３（図２）が表枠２に組付けられて
おり、この基枠に遊技盤６が後方への取り出し可能に嵌
め込まれている。遊技盤６前面には、右回りの螺旋状に
レール３６が設けられており、遊技盤６を遊技球が進入
し得る遊技領域とその周囲の領域とに区画している。遊
技領域内には変動図柄装置３２、可変入賞装置３３等が
装着されており、その他の外周領域には装飾灯３４等が
装着されている。また、図示していないが遊技盤６の裏
面にはモーター類、ソレノイド、各種入賞検出スイッ
チ、ランプ類、ディスプレイ制御装置等の多様な入出力
装置が配備されており、これらはホールコンピューター
および／またはパチンコ機本体に配設された遊技盤制御
回路（基板）と電気的に接続され、パチンコ遊技が開始
されると所定の条件で作動制御されている。

【００１７】図２に本パチンコ機１０から金枠３を開放
した状態を示す。なお、本図においては本発明の説明に
不要な機構（遊技盤６上の入賞装置等）はすべて取り除
いてある。図２に示すように、金枠３の裏側にはガラス
支持枠８が設けられており、金枠３の中央部分に２枚の
板ガラス７が嵌め込まれている。この板ガラス７によっ
て遊技盤６における遊技領域を覆っている。この板ガラ
ス７の上方には、上述の３個のランプ３１（図１）を金
枠３の裏面側から表面側に露出させるためのランプ通過
孔１５が３箇所設けられている。また、金枠３の一方の
端部には受け爪１２ａを備える金具１２が設置されてお
り、基枠１３側には対応するロック爪１６が設置されて
いる。すなわち、上記受け爪１２ａとロック爪１６とが
解離可能に係合し得るため金枠３を表枠２に閉じること
ができる。一方、基枠１３に嵌め込まれている遊技盤６
の遊技領域外左上端部の一部には配線通過口１４が設け
られており、遊技盤６裏面に配備される上述の各種入出
力装置、制御回路（基板）または外部電源等と、遊技盤
６表面側（すなわち金枠３裏面側）に配備されるランプ
類や制御基板等との間をコネクタ３５ａを有するケーブ
ル３５等で簡単に接続することができる（図３）。

【００１８】次に、金枠３裏面側に設置される取付け部
材２０について説明する。図３および図５に示すよう
に、本取付け部材２０は上記３箇所のランプ通過孔１５
を包囲する状態で金枠３に着脱可能にビス着されてい
る。そして、図４に示すように本取付け部材２０は電気
部品を収容し得る保持部２２を有しており、その右側面
部には各種接続用ケーブル２６、コネクタ２６ａ等を引
き出すための配線用スリット２３が設けられている。本
取付け部材２０は上記構成上の特徴を有する結果、パチ
ンコ機１０の本体側（遊技盤６裏面を包含する）および
／または外部の各種電気機器と接続した状態で各種の電
気部品を当該保持部に収容することができる。さらに保
持部２２本体には天板２１が着脱可能にビス着されてお
り、当該天板２１を開放することで取付け部材２０本体
を金枠３から取り外すことなく、内部に収容されている
電気部品を容易に交換することができる（図４）。な
お、上記天板２１は透明の硬質合成樹脂製であるため保
持部２２内部の様子を外部から容易に確認することがで
きる。

【００１９】一方、図５および図６に示すように、本取
付け部材２０の保持部２２内部上面には、上記ランプ３
１をセットするためのソケット２８を備えるランプ基板
２７が取り付けられている。このとき、当該ランプ基板
２７にはコネクタ２６ａを有するケーブル２６が接続さ
れ、かつ、その先端部は上記配線用スリット２３から引
き出されているため（図４）、当該ランプ基板２７（ラ
ンプ３１）は外部電源および／またはパチンコ機本体の
電気機器と容易に接続することができる。

【００２０】従って、上記ソケット２８にランプ３１を
あらかじめセットしておいた本取付け部材２０を金枠３
に取り付けることによって（図５参照）、電気的に接続
された当該ランプ３１を上記ランプ通過孔１５を経て金
枠３の表面に露出させることができるとともに、従来の
パチンコ機におけるような上記ランプカバー３０（図
６）をわざわざ取り外すことなく、金枠３をパチンコ機
表枠２（図１）から開放するだけで当該ランプ３１の交
換を行なうことができる。

【００２１】さらに、図３のＡ−Ａ線断面図である図６
に示すように、本取付け部材２０には保持部２２の内部
に基板セット部材２５が固着されており、取付けビス２
９によって遊技盤制御基板３７を装着することができ
る。詳述はしないが本制御基板３７には、遊技盤裏面に
配備されている上述の各種入出力装置を予めプログラム
された所定の遊技条件に基づいて連動可能に作動させる
ための電気部品から構成されており、代表的にはＣＰ
Ｕ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等を含むものである。図７に示すよ
うに、保持部２２内において本制御基板３７の一方の側
面には本制御基板３７側の入出力端子となる複数の接続
端子を配した接続部材３８が取り付けられており、外部
ホールコンピューター等との中継用リレー基板（図示せ
ず）や遊技盤裏面に配備されている上述の各種入出力装
置と上記配線通過口１４から引き出された接続用ケーブ
ル３５に付設のコネクタ３５ａ（図３）を介して電気的
に接続され得る。

【００２２】従って、上記遊技盤制御基板３７を組み込
んだ本取付け部材２０を設置した金枠３を本パチンコ機
１０に装着しておくことによって、例えば遊技プログラ
ムの変更に応じて本制御基板３７または本制御基板３７
内のＲＯＭの交換を要する場合、従来のパチンコ機にお
けるような煩雑な遊技盤裏面の開放作業を行なうことな
く、金枠３をパチンコ機表枠２（図１）から開放するこ
とで当該交換処理を実施することができる。

【００２３】以上、ランプ基板、基板セット部材および
開放可能な天板を有する保持部を備える取付け部材を設
置したことを特徴とする本発明の金枠の好適な一実施形
態を説明したが、本発明の金枠では、パチンコ機本体お
よび／または外部の電気機器と電気的に接続された電気
部品を金枠裏面に着脱可能に配置するための取付け部材
が金枠裏面の所定の位置において着脱可能に設置されて
おればよく、図面に示した上述の取付け部材に限定され
るものではない。例えば、電気部品として上記のような
精密な制御基板を金枠に配置する必要がない場合、金枠
裏面の所定の位置にフック状突起を設けておき、これに
帯状ゴムバンド等を係止して着脱可能に固定設置してお
く手段も本発明における取付け部材として好適である。

【００２４】また、取付け部材が上記実施形態における
ような電気部品を密閉収容し得るボックス状の保持部を
備える場合、当該取付け部材を金枠裏面に固定設置する
方法としては上述のようなビス止めに限定されるもので
はなく、例えば所定の係止部材を金枠裏面に予め設けて
おき、当該部材によって取付け部材をワンタッチに金枠
裏面に固定設置（拘束）してもよい。あるいは、金枠裏
面に取付け部材の一部を嵌め込むための溝枠を設けてお
き、取付け部材を該溝枠に着脱可能にスライド設置して
もよい。これら例示したような取付け部材の形状変更お
よび／または取付け部材の金枠への設置手段の変更は本
明細書および図面における開示情報に基づく当業者の設
計事項にすぎないものであり、本願発明を逸脱するもの
ではない。

【００２５】

【発明の効果】本発明によれば、煩雑な作業を行なうこ
となく、パチンコ機に装備される種々の電気部品の保守
および交換が容易となる。すなわち本発明の金枠による
と、パチンコ機に使用される種々の電気部品を金枠裏面
に着脱可能に配置し得るため、従来のパチンコ機におけ
るような煩雑な作業を行なうことなく、当該金枠をパチ
ンコ機表枠から開放することでパチンコ機の正面側から
当該電気部品の点検、交換作業を簡便に行なうことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の金枠を装着したパチンコ機の外観を示
した正面図である。

【図２】パチンコ機表枠に開閉可能に装着した金枠の裏
面構造を示した斜視図である。

【図３】保持部を有する取付け部材を装着した本発明の
金枠の一実施形態を示した斜視図である。

【図４】保持部を有する取付け部材を装着した本発明の
金枠の一実施形態を示した斜視図である。

【図５】本発明の一実施形態における取付け部材の金枠
への取付け状況を模式的に示した斜視図である。

【図６】図３のＡ−Ａ線断面図である。

【図７】本発明の一実施形態における取付け部材保持部
の内容を示した一部破断の斜視図である。

【符号の説明】 ２ 表枠 ３ 金枠 ６ 遊技盤 １０ パチンコ機 ２０ 取付け部材 ２２ 保持部 ２３ 配線用スリット ２５ 基板セット部材 ２７ ランプ基板 ２８ ソケット ３１ ランプ ３７ 遊技盤制御基板

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ機の表枠に開閉可能に装着され
   るパチンコ機の金枠であって、 この金枠の裏面の所定の位置において該金枠に着脱可能
   に設置される取付け部材を備えており、 この取付け部材によって、パチンコ機本体および／また
   は外部の電気機器と電気的に接続された電気部品を該金
   枠裏面に着脱可能に配置することが実現されることを特
   徴とするパチンコ機の金枠。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のパチンコ機の金枠にお
   いて、 前記取付け部材がさらに前記電気部品を収容するための
   保持部を備えていることを特徴とするパチンコ機の金
   枠。
3. 【請求項３】 請求項２に記載のパチンコ機の金枠にお
   いて、 前記取付け部材によって、パチンコ機本体に設置される
   電気機器の作動を制御する回路基板が金枠の裏面に着脱
   可能に配置されていることを特徴とするパチンコ機の金
   枠。
4. 【請求項４】 請求項１から３のいずれかに記載のパチ
   ンコ機の金枠において、 パチンコ機の前面にランプを配備するための１または複
   数個のランプ通過孔が設けられており、 ここで前記取付け部材によって、パチンコ機本体および
   ／または外部の電気機器と電気的に接続されて該ランプ
   を装着するランプ基板が、該ランプを所定のランプ通過
   孔に配備した状態で金枠の裏面に着脱可能に配置されて
   いることを特徴とするパチンコ機の金枠。